JP2020156709A - 装着治具付きバルーン、包装体、及びバルーン装着方法 - Google Patents

装着治具付きバルーン、包装体、及びバルーン装着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バルーンを内視鏡の挿入部に装着する際の作業者の負担を軽減できる装着治具付きバルーン、包装体、及びバルーン装着方法を提供する。【解決手段】第1保持部84は、第1筒部60Aが第2筒部60Bに向かって外側に折り返された部分を保持する。第1保持部84は第1筒部60Aを自然状態よりも拡径した状態に弾性変形させる。第1筒部60Aが第2筒部60Bに向かって外側に折り返された部分とは、第1筒部60Aを裏返して内面を外側に露出させた部分である。同様に、第2保持部86は、第2筒部60Bが第1筒部60Aに向かって外側に折り返された部分を保持する。第2保持部86は第2筒部60Bを自然状態よりも拡径した状態に弾性変形させる。このようにして装着治具付きバルーン100が完成する。【選択図】図5

Description

本発明は装着治具付きバルーン、包装体、及びバルーン装着方法に係り、特に、内視鏡の挿入部にバルーンを装着するための技術に関する。
医療分野では、内視鏡の挿入部の外周上にバルーンが装着された内視鏡が、小腸、大腸のように屈曲した腸管に挿入され、内壁面の観察、診断、及び治療等を施す手技に用いられている。
内視鏡用のバルーンは、一般的に、ゴム等の弾性体で構成されている。バルーンの両端部は、自然状態では内視鏡の挿入部の外径より小径な筒部で構成される。バルーンを装着する際には、バルーンの筒部を拡径しながら、内視鏡の挿入部をバルーンに挿入する必要がある。
これまで、バルーンを内視鏡の挿入部に装着する際の作業負担を軽減するための提案がされている(特許文献1)。
特開2005−193000号公報
特許文献1では、内視鏡の挿入部にバルーンを装着するための装着治具が、バルーンの筒部に取り付けられている。作業者は、バルーンを内視鏡の挿入部に装着する際、手作業により装着治具を摘み、筒部を拡径している。
しかしながら、装着治具によりバルーンの筒部を拡径しながら内視鏡の挿入部を挿通する作業は、煩わしく、装着作業に手間を要していた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、バルーンを内視鏡の挿入部に装着する作業の負担を軽減できる装着治具付きバルーン、包装体、及びバルーン装着方法を提供することを目的とする。
本発明の第1態様の装着治具付きバルーンは、内視鏡の挿入部にバルーンを装着するための装着治具と、バルーンとを備える装着治具付きバルーンであって、バルーンは、バルーンの一端に設けられる第1筒部と、バルーンの他端に設けられる第2筒部と、第1筒部と第2筒部との間に配置されたバルーン本体と、を有し、装着治具は、内視鏡の挿入部の外径より大きな内径を有する筒状体を備え、第1筒部と第2筒部とが筒状体から突出した位置に配置され、かつバルーン本体が筒状体の内側に配置された状態で、筒状体の一端が、第1筒部が第2筒部に向かって外側に折り返された部分を保持する第1保持部を有し、第1保持部は第1筒部を自然状態よりも拡径した状態に弾性変形させ、筒状体の他端が、第2筒部が第1筒部に向かって外側に折り返された部分を保持する第2保持部を有し、第2保持部は第2筒部を自然状態よりも拡径した状態に弾性変形させる。
本発明の第2態様は、筒状体の外周上に、筒状体により拡径され一端の側に配置される筒形状の第1バルーン固定部材と、筒状体により拡径され他端の側に配置される筒形状の第2バルーン固定部材とを備える。第2態様は、第1バルーン固定部材、及び第2バルーン固定部材をバルーンの外周上に装着する際の作業者の負担を軽減できる。
本発明の第3態様は、第1保持部は第2保持部に向かって拡径する第1テーパー部を備え、第2保持部は第1保持部に向かって拡径する第2テーパー部を備える。第3態様は、第1バルーン固定部材、及び第2バルーン固定部材を、装着治具から内視鏡の挿入部に、容易にスライドさせることができる。
本発明の第4態様は、装着治具の軸線に沿うスリットが装着治具に設けられ、スリットは筒状体の外側と内側とを連通し、内視鏡の挿入部が軸線に直交する方向にスリットを通過できる。第4態様は、内視鏡の挿入部から装着治具を取り外すことを容易にする。
本発明の第5態様は、装着治具が、軸線に直交する面で切断した断面視において、C字形、又はU字形の断面形状を有する。第5態様は、装着治具の好ましい形態を規定する。
本発明の第6態様は、装着治具が、分割可能な複数の部材で構成される。第6態様は、内視鏡の挿入部から装着治具を取り外すことを容易にする。
本発明の第7態様は、装着治具が、ポリエチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合合成樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリサルフォン、ポリエチレンテレフタレート、及びポリ塩化ビニルからなる群から選択される少なくとも1種の樹脂材料で構成される。第7態様は、装着治具の好ましい材料を規定する。
本発明の第8態様の包装体は、上述の装着治具付きバルーンと、装着治具付きバルーンを収容する容器と、を備える。第8態様は、装着治具付きバルーンの輸送、保管、及び取り扱いを容易にする。
本発明の第9態様のバルーン装着方法は、上述の装着治具付きバルーンを準備し、装着治具の第2保持部の側から第1保持部の側に、内視鏡の挿入部を挿入し、第1保持部に保持され、折り返された第1筒部を折り返し前の状態に戻し、かつ第2保持部に保持され、折り返された第2筒部を折り返し前の状態に戻すことにより、バルーンを内視鏡の挿入部に装着し、装着治具を内視鏡の挿入部から取り外す。第9態様は、バルーンを内視鏡の挿入部に装着する際の作業者の負担を軽減できる。
本発明によれば、バルーンを内視鏡の挿入部に装着する際の作業者の負担を軽減することができる。
図1は、バルーンを使用する内視鏡システムの構成図である。 図2は、内視鏡の挿入部の先端部を示す斜視図である。 図3は、第1実施形態の装着治具付きバルーンの組立て手順の説明図である。 図4は、第1実施形態の装着治具付きバルーンの組立て手順の説明図である。 図5は、第1実施形態の装着治具付きバルーンの組立て手順の説明図である。 図6は、第1実施形態の装着治具付きバルーンの変形例の斜視図である。 図7は、図6のVII−VII線に沿う断面図である。 図8は、包装体の概略構成図である。 図9は、第1実施形態の装着治具付きバルーンを用いたバルーン装着方法を示す説明図である。 図10は、第1実施形態の装着治具付きバルーンを用いたバルーン装着方法を示す説明図である。 図11は、第1実施形態の装着治具付きバルーンを用いたバルーン装着方法を示す説明図である。 図12は、第1実施形態の装着治具付きバルーンを用いたバルーン装着方法を示す説明図である。 図13は、第1実施形態の別の変形例の装着治具付きバルーンを用いたバルーン装着方法を示す説明図である。 図14は、第2実施形態の装着治具付きバルーンの組立て手順の説明図である。 図15は、第2実施形態の装着治具付きバルーンの組立て手順の説明図である。 図16は、図15のXVI−XVI線に沿う断面図である。 図17は、第2実施形態の装着治具付きバルーンを用いたバルーン装着方法を示す説明図である。 図18は、第2実施形態の装着治具付きバルーンを用いたバルーン装着方法を示す説明図である。 図19は、第2実施形態の装着治具の斜視図である。 図20は、第2実施形態の装着治具付きバルーンを用いたバルーン装着方法を示す説明図である。 図21は、第2実施形態の装着治具付きバルーンを用いたバルーン装着方法を示す説明図である。 図22は、図21のXXII−XXII線に沿う断面図である。 図23は、第2実施形態の装着治具付きバルーンを用いたバルーン装着方法を示す説明図である。 図24は、第2実施形態の装着治具付きバルーンを用いたバルーン装着方法を示す説明図である。 図25は、第2実施形態の装着治具付きバルーンの変形例の断面図である。 図26は、その他の形態の装着治具付きバルーンの組立て手順の説明図である。 図27は、その他の形態の装着治具付きバルーンの組立て手順の説明図である。 図28は、図27のXXVII−XXVII線に沿う断面図である。 図29は、その他の形態の装着治具付きバルーンを用いたバルーン装着方法を示す説明図である。 図30は、図29のXXX−XXX線に沿う断面図である。 図31は、その他の形態の装着治具付きバルーンの組立て手順の説明図である。 図32は、その他の形態の装着治具付きバルーンの組立て手順の説明図である。 図33は、その他の形態の装着治具付きバルーンの組立て手順の説明図である。 図34は、その他の形態の装着治具付きバルーンの組立て手順の説明図である。
以下、添付図面にしたがって、装着治具付きバルーンの好ましい実施形態を説明する。なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
図1は装着治具付きバルーンを用いて装着されるバルーンを説明する図であり、バルーンを使用する内視鏡システムの構成図である。図1に示されるように、内視鏡システム1は、内視鏡10、バルーン60及びバルーン制御装置70を含む。
内視鏡10は、操作部14と、この操作部14に連設され、体内に挿入される挿入部12とを備える。操作部14には、ユニバーサルコード16が接続され、このユニバーサルコード16の先端に光源用コネクタ18が設けられる。光源用コネクタ18は光源装置20に着脱自在に連結される。光源用コネクタ18は挿入部12の先端に設けた照明光学系(不図示)に照明光を伝送する。また、光源用コネクタ18には、ケーブル22を介してプロセッサ用コネクタ24が接続される。プロセッサ用コネクタ24がプロセッサ装置26に着脱自在に連結される。
操作部14には、送気送水ボタン28、吸引ボタン30、シャッターボタン32、及び機能切替ボタン34が並設され、一対のアングルノブ36、36が設けられる。
挿入部12は、操作部14側から順に軟性部40、湾曲部42、及び先端部44で構成される。軟性部40は、螺旋状に巻回された金属板の外周にネットを被せ、その外周を被覆することにより構成されており、軟性部40は、十分な可撓性を有している。
湾曲部42は、操作部14のアングルノブ36、36を操作することにより遠隔的に湾曲する。例えば、湾曲部42は、円筒状の複数の節輪をピンにより回動自在に連結される。節輪の内部に複数本の操作ワイヤを挿通させてピンにガイドさせ、操作ワイヤを押し引き操作することにより、節輪同士が回動して湾曲部42が湾曲操作される。湾曲部42を湾曲操作することにより、先端部44は所望の方向に向けることができる。
図2に示されるように、内視鏡10の挿入部12の先端部44の先端面には、観察窓52、照明窓54、送気送水ノズル56、及び鉗子出口58が設けられる。観察窓52は、先端面45の片側中央に配置されている。照明窓54は、観察窓52に関して対称な位置に2個配置される。
観察窓52の後方には、体内の観察部位の像を取り込むための対物光学系、及び観察部位の像を撮像する撮像素子が設けられる。撮像素子は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等で構成される。撮像素子は、信号ケーブル(不図示)にてプロセッサ装置26に接続される。信号ケーブルは、挿入部12、操作部14、及びユニバーサルコード16に挿通され、プロセッサ用コネクタ24まで延設される。観察窓52から取り込まれた観察部位の像は、撮像素子の受光面に結像されて撮像信号に変換される。プロセッサ装置26は、信号ケーブルを介して受けた撮像素子からの撮像信号に各種画像処理を行って映像信号に変換する。映像信号は、ケーブル接続されたモニタ50(図1参照)に観察画像として表示される。
照明窓54は、その後方にライトガイド(不図示)の出射端が配置される。ライトガイドは、光源装置20の照射光源からの照明光を導く。ライトガイドは、挿入部12、操作部14、及びユニバーサルコード16に挿通されて光源用コネクタ18まで延設される。光源用コネクタ18内にライトガイドの入射端が配置される。ライトガイドで導かれた照明光は、照明窓54を介して体内の観察部位に向けて照射される。
先端部44に設けた送気送水ノズル56は、送気送水ボタン28により操作されるバルブ(不図示)に連通される。バルブが光源用コネクタ18に設けた送気送水コネクタ48に連通される。送気送水コネクタ48には不図示の送気送水手段が接続され、エア及び水が供給される。したがって、送気送水ボタン28を操作することにより、送気送水ノズル56からエア又は水が観察窓52に向けて噴射される。
先端部44に設けた鉗子出口58は、鉗子口46に連通される。鉗子口46から鉗子等の処置具を挿入することにより、処置具を鉗子出口58から導出することができる。鉗子出口58は、吸引ボタン30により操作されるバルブ(不図示)に連通され、バルブが光源用コネクタ18の吸引コネクタ49に接続される。吸引コネクタ49に不図示の吸引手段を接続し、吸引ボタン30で操作することにより、鉗子出口58から病変部等が吸引される。
内視鏡10の挿入部12の外周には、バルーン60が着脱自在に装着される。バルーン60は、シリコンゴム等の弾性材料から構成される。バルーン60は、両端の一端において絞られた第1筒部60Aと、他端において絞られた第2筒部60Bと、第1筒部60Aと第2筒部60Bとの間に配置されたバルーン本体60Cと、を備える。
バルーン60は、挿入部12を挿通させることにより、所定の装着位置(例えば、先端部44から湾曲部42にかけて)に配置される。第1筒部60A、及び第2筒部60Bは、自然状態では内視鏡10の挿入部12の外径より小さな内径で構成される。バルーン60が挿入部12に装着されると、第1筒部60Aの弾性力、及び第2筒部60Bの弾性力は、挿入部12の径方向内側に向けて作用する。弾性力により、バルーン60は挿入部12の所定の位置に保持される。
第1筒部60Aの外周上に、筒形状の第1バルーン固定部材61である固定ゴムが嵌め込まれ、第2筒部60Bの外周上に、筒形状の第2バルーン固定部材62である固定ゴムが嵌め込まれる。第1バルーン固定部材61及び第2バルーン固定部材62により、バルーン60が挿入部12に固定される。
バルーン60の装着位置となる挿入部12の外周には、通気孔64が形成される。通気孔64は、図1に示される操作部14に設けられたバルーン送気口38に連通される。バルーン送気口38はチューブ75(図1参照)を介してバルーン制御装置70に接続される。バルーン制御装置70がエアを供給、及び吸引することにより、バルーン60が膨張、及び収縮される。バルーン60にエアを供給することにより、略球状にバルーン本体60Cが膨張し、エアを吸引することによりバルーン本体60Cが挿入部12の外周上に張り付く。
図1に示されるように、バルーン制御装置70は、装置本体72と、リモートコントロール用のハンドスイッチ74と、を備える。装置本体72の前面には、電源スイッチSW1、停止スイッチSW2、及び圧力表示部76が設けられる。圧力表示部76はバルーン60の圧力値を表示するパネルであり、バルーン破れ等の異常発生時にはこの圧力表示部76にエラーコードが表示される。
装置本体72の前面には、バルーン60へのエア供給及び吸引を行うチューブ75が接続される。チューブ75と装置本体72との接続部分にはバルーン60が破れた時の体液の逆流を防止するための逆流防止ユニット73が設けられる。逆流防止ユニット73は、装置本体72に着脱自在に装着された中空円盤状のケース(不図示)の内部に気液分離用のフィルタを組み込むことにより構成される。フィルタが装置本体72内に液体が流入することを防止する。
一方、ハンドスイッチ74には、各種のスイッチが設けられる。たとえば、装置本体72の側の停止スイッチSW2と同様の停止スイッチや、バルーン60の加圧、及び減圧を指示するON/OFFスイッチ、バルーン60の圧力を保持するためのポーズスイッチなどが設けられる。ハンドスイッチ74はコード77を介して装置本体72に電気的に接続される。なお、図1には示してないが、ハンドスイッチ74には、バルーン60の送気状態、或いは排気状態を示す表示部が設けられている。
バルーン制御装置70は、バルーン60にエアを供給して膨張させ、そのエア圧を一定値に制御してバルーン60を膨張した状態に保持する。また、バルーン60からエアを吸引して収縮させ、そのエア圧を一定値に制御してバルーン60を収縮した状態に保持する。
バルーン制御装置70は、バルーン専用モニタ78に接続されており、バルーン60を膨張、及び収縮させる際に、バルーン60の圧力値や膨張及び収縮状態をバルーン専用モニタ78に表示する。バルーン60の圧力値や膨張及び収縮状態は、内視鏡10の観察画像にスーパーインポーズしてモニタ50に表示してもよい。
内視鏡システム1の操作方法の一例としては、挿入部12をプッシュ式で挿入していき、必要に応じてバルーン60を膨張させて挿入部12を体内(たとえば大腸)に固定する。そして、挿入部12を引いて体内(たとえば大腸)の管形状を単純化した後、バルーン60を収縮させて挿入部12をさらに腸管の深部に挿入する。たとえば、挿入部12を被検者の肛門から挿入し、挿入部12の先端がS状結腸を過ぎた際にバルーン60を膨張させて挿入部12を腸管に固定し、挿入部12を引いてS状結腸を略直線状にする。次いで、バルーン60を収縮させて、挿入部12の先端を腸管の深部に挿入する。挿入部12を腸管の深部に挿入することができる。なお、上述した内視鏡10と、バルーン付きの挿入補助具(不図示)とを用いたダブルバルーン式内視鏡システムが好適に使用できる。
次に、実施形態に係る装着治具付きバルーンについて説明する。装着治具付きバルーンは、バルーン60を内視鏡10の挿入部12に容易に装着するために用いられる。バルーン60の第1筒部60A及び第2筒部60Bは、自然状態では、その内径が挿入部12の外径よりも小さく、自然状態で挿入部12を挿通させることは難しい。本発明に係る装着治具付きバルーンを用いることによりバルーン60を挿入部12に挿入する際の作業者の負担が軽減される。自然状態とは外力が作用されていない状態を意味する。第1筒部60A及び第2筒部60Bは膨張、及び収縮されていない状態である。
<第1実施形態>
図3から図12を参照して、第1実施形態に係る装着治具付きバルーン100を説明する。図3から図5は、装着治具付きバルーンの組立て手順を示す。図3に示されるように、装着治具80は、筒状体82を備える。筒状体82には、第1開口82Aと第2開口82Bとが形成されている。第1開口82Aと第2開口82Bとは、筒状体82の内部で連通する。第1開口82A及び第2開口82Bは、内視鏡10の挿入部12(不図示)の外径より大きな内径を有している。筒状体82の一端には第1保持部84が形成され、筒状体82の他端には第2保持部86が形成される。
実施形態では、第1保持部84は、第1開口82Aから第2保持部86に向かって外径の側に拡径する第1テーパー部84Aを備える。また、第2保持部86は、第2開口82Bから第1保持部84に向かって外径の側に拡径する第2テーパー部86Aを備える。
第1保持部84及び第2保持部86の形状は、限定されず、第1テーパー部84A及び第2テーパー部86Aを備えなくてもよい。例えば、第1保持部84及び第2保持部86は、拡径された形状でなく、一定の直径の形状、いわゆる円柱形状にできる。
装着治具80は、筒状体82、第1保持部84、及び第2保持部86を一体成形した一体成形体であることが好ましい。装着治具80の製造が容易になり、また、装着治具80の取り扱いが容易になる。
装着治具80は、ポリエチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合合成樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリサルフォン、ポリエチレンテレフタレート、及びポリ塩化ビニルからなる群から選択される少なくとも1種の樹脂材料で構成されることが好ましい。樹脂材料は、これらの樹脂材料に限定されることなく、放射線滅菌が可能で、摩擦係数が比較的小さく、かつ曲げ強度が比較的大きい樹脂材料が好ましい。
図3に示されるように、バルーン60を、装着治具80の内側に挿入するため、バルーン60の第1筒部60Aが、筒状体82の第2開口82Bに向けて移動される。
図4に示されるように、バルーン60は、装着治具80の内側に挿入される。バルーン60と装着治具80とが位置決めされる。バルーン本体60Cが筒状体82の内側に配置される。第1筒部60A、及び第2筒部60Bは、筒状体82から突出した位置に配置される。実施形態では、第1筒部60Aは筒状体82の第1開口82Aから突出され、第2筒部60Bは筒状体82の第2開口82Bから突出される。第1筒部60A、及び第2筒部60Bは、少なくとも一部が筒状体82から突出すればよい。
筒状体82の第1保持部84の外径は、バルーン60の第1筒部60Aの自然状態の外径より大きい。筒状体82の第2保持部86の外径は、バルーン60の第2筒部60Bの自然状態の外径より大きい。
図5に示されるように、第1保持部84は、第1筒部60Aが第2筒部60Bに向かって外側に折り返された部分を保持する。第1保持部84は第1筒部60Aを自然状態よりも拡径した状態に弾性変形させる。第1筒部60Aが第2筒部60Bに向かって外側に折り返され部分とは、第1筒部60Aを裏返して内面を外側に露出させた部分である。
同様に、第2保持部86は、第2筒部60Bが第1筒部60Aに向かって外側に折り返された部分を保持する。第2保持部86は第2筒部60Bを自然状態よりも拡径した状態に弾性変形させる。第2筒部60Bが第1筒部60Aに向かって外側に折り返され部分とは、第2筒部60Bを裏返して内面を外側に露出させた部分である。第1実施形態の装着治具付きバルーン100が完成する。
図6及び図7は、図5に示される装着治具付きバルーン100の変形例であり、図7は図6のVII−VII線に沿う断面図である。装着治具付きバルーン100は、筒状体82の外周上に、筒状体82により拡径された筒形状の第1バルーン固定部材61、及び第2バルーン固定部材62を備える。装着治具付きバルーン100が第1バルーン固定部材61と第2バルーン固定部材62とを備えることにより、バルーン60を内視鏡10の挿入部12に装着する際に、第1バルーン固定部材61と第2バルーン固定部材62とを装着することが可能となる。なお、理解を容易にするため、第1バルーン固定部材61と第2バルーン固定部材62を着色して示す場合がある。しかしながら、第1バルーン固定部材61と第2バルーン固定部材62とは、バルーン60と同じ色、又は異なる色にできる。
第1バルーン固定部材61は、折り返された第1筒部60Aと重ならない位置に配置される。第2バルーン固定部材62は、折り返された第2筒部60Bと重ならない位置に配置される。実施形態では、第1バルーン固定部材61と第2バルーン固定部材62とは、第1保持部84と第2保持部86との間に配置される。
変形例の装着治具付きバルーン100において、第1保持部84は第1筒部60Aの弾性力に抗して第1筒部60Aを拡径する。筒状体82は第1バルーン固定部材61の弾性力に抗して第1バルーン固定部材61を拡径する。第2保持部86は第2筒部60Bの弾性力に抗して第2筒部60Bを拡径する。筒状体82は第2バルーン固定部材62の弾性力に抗して第2バルーン固定部材62を拡径する。
図8は、包装体の概略構成図である。図8に示されるように、包装体120は、装着治具付きバルーン100と、装着治具付きバルーン100を収容する容器122と、を含む。容器122は、例えば、滅菌袋により構成される。包装体120が医療現場に供給される。作業者が容器122を開封し、装着治具付きバルーン100を取り出す。装着治具80がバルーン60に取り付けられているので、バルーン60に装着治具80を取り付ける作業が軽減される。
容器122の形態は、装着治具付きバルーン100を収容できる限り、特に限定されない。例えば、容器は、ブリスターパックの形態であってもよい。
次に、図9から図12を参照して、図5に示される装着治具付きバルーン100を用いたバルーン装着方法を説明する。
図9に示されるように、容器122(不図示)から取り出された装着治具付きバルーン100が準備される。内視鏡10の挿入部12が、装着治具80の第2開口82Bから第1開口82Aに向かう方向に相対的に移動される。
図10に示されるように、内視鏡10の挿入部12が、装着治具付きバルーン100に挿入される。挿入部12が第2開口82Bから第1開口82Aの方向に移動され、挿入部12が筒状体82の内側に配置されるバルーン60に挿入される。挿入部12と装着治具付きバルーン100との位置関係が調整される。
筒状体82の第1開口82A及び第2開口82Bの内径は、内視鏡10の挿入部12の外径より大きいので、作業者は、筒状体82に挿入部12を容易に挿入できる。バルーン60の第1筒部60Aと第2筒部60Bとは既に筒状体82により拡径されているので、作業者は、第1筒部60Aと第2筒部60Bを拡径しながら、内視鏡10の挿入部12に装着する作業を必要としない。
図11に示されるように、第1保持部84に保持され、折り返された第1筒部60Aが折り返し前の状態に戻される。同様に、第2保持部86に保持され、折り返された第2筒部60Bが折り返し前の状態に戻される。これらの動作によりバルーン60が、内視鏡10の挿入部12に装着される。
第1筒部60A、及び第2筒部60Bは、挿入部12の径方向内側に向く弾性力により窄まる。第1筒部60A、及び第2筒部60Bは挿入部12の外周上に密着する。この弾性力により、バルーン60は挿入部12の所定の位置に保持される。
図12に示されるように、装着治具80が内視鏡10の挿入部12から取り外される。装着治具80が、装着治具の軸線Axに平行に、挿入部12から遠ざかる方向に移動される。装着治具80と挿入部12とは、相対的に離間する方向に移動される。
その後、第1バルーン固定部材61及び第2バルーン固定部材62を用いる場合、例えば、特開2013−126526に記載の装着装置を用いて、第1バルーン固定部材61を第1筒部60Aの外周に、また第2バルーン固定部材62を第2筒部60Bの外周に装着できる。バルーン60は、第1バルーン固定部材61及び第2バルーン固定部材62により挿入部12に固定される。
第1バルーン固定部材61及び第2バルーン固定部材62を用いない場合、バルーン60は、第1筒部60A、及び第2筒部60Bの外周を、糸で締め付けることにより、挿入部12に固定される。
図13は、第1実施形態の別の変形例の装着治具付きバルーン100を用いたバルーン装着方法を示す説明図である。図13に示されるように装着治具80において、筒状体82が分割可能な複数の部材である第1部材83と第2部材85により構成される。第1部材83と第2部材85とは、軸線Axに平行な平面により筒状体82を分割することにより構成される。
第1部材83と第2部材85とは、不図示の接着剤、又は連結部材等により一時的に結合され、筒状体82を形成する。装着治具80を用いてバルーン60を内視鏡10の挿入部12に装着した後、図13に示されるように、外力により筒状体82は第1部材83と第2部材85とに分割され、次いで第1部材83と第2部材85はそれぞれ矢印方向に移動される。装着治具80が挿入部12から取り外される。図13では筒状体82は分割された2個の部材で構成されているが、筒状体82は分割された3個以上の部材で構成できる。
<第2実施形態>
図14から図25を参照して、第2実施形態に係る装着治具付きバルーン200を説明する。第1実施形態と同様の構成には、同様の符号を付して、説明を省略する場合がある。
図14に示されるように、装着治具180は、筒状体182を備える。筒状体182には、第1開口182Aと第2開口182Bとが形成されている。第1開口182Aと第2開口182Bとは、筒状体182の内部で連通する。第1開口182A及び第2開口182Bは、内視鏡10の挿入部12(不図示)の外径より大きな内径を有している。筒状体182の一端には第1保持部184が形成され、筒状体82の他端には第2保持部186が形成される。
第1実施形態の装着治具80とは異なり、第2実施形態の装着治具180の筒状体182には、装着治具180の軸線Axに沿うスリット182Cが設けられる。スリット182Cは筒状体182の外側と内側とを連通する。スリット182Cは、軸線Axに沿って、筒状体182の全域に形成される。スリット182Cの形成される領域では、筒状体182は欠落し、存在していない。
図14に示されるように、バルーン60は、装着治具180の内側に挿入される。バルーン60と装着治具180とが位置決めされる。バルーン本体60Cが筒状体182の内側に配置される。第1筒部60A、及び第2筒部60Bは、筒状体182から突出した位置に配置される。実施形態では、第1筒部60Aは筒状体182の第1保持部184から突出され、第2筒部60Bは筒状体182の第2保持部186から突出される。
筒状体182の第1保持部184の外径は、バルーン60の第1筒部60Aの自然状態の外径より大きい。筒状体182の第2保持部186の外径は、バルーン60の第2筒部60Bの自然状態の外径より大きい。
筒状体182の外周上に、筒状体182により拡径された第1バルーン固定部材61、及び第2バルーン固定部材62が配置される。実施形態では、第1バルーン固定部材61と第2バルーン固定部材62とは、第1保持部184と第2保持部186との間に配置される。
図15、及び図16に示されるように、第1保持部184は、第1筒部60Aが第2筒部60Bに向かって外側に折り返された部分を保持する。第1保持部184は第1筒部60Aを自然状態よりも拡径した状態に弾性変形させる。
同様に、第2保持部186は、第2筒部60Bが第1筒部60Aに向かって外側に折り返された部分を保持する。第2保持部186は第2筒部60Bを自然状態よりも拡径した状態に弾性変形させる。第2実施形態の装着治具付きバルーン200が完成する。
図16に示されるように、実施形態では、第1保持部184は、第1開口182Aから第2保持部186に向かって外側に拡径する第1テーパー部184Aを備える。また、第2保持部186は、第2開口182Bから第1保持部184に向かって外側に拡径する第2テーパー部186Aを備える。
第1実施形態の装着治具付きバルーン100と同様、第2実施形態の装着治具付きバルーン200を容器122(例えば、滅菌袋)に収容することにより、包装体が構成される。
次に、図17から図24を参照して、第2実施形態の装着治具付きバルーン200を用いたバルーン装着方法を説明する。
図17に示されるように、装着治具付きバルーン200が、包装体の容器122(不図示)から取り出され、準備される。内視鏡10の挿入部12が、装着治具180の第2開口182Bから第1開口182Aに向かう方向に相対的に移動される。
図18に示されるように、内視鏡10の挿入部12が、装着治具付きバルーン200に挿入される。挿入部12が第2開口182Bから第1開口182Aの方向に移動され、挿入部12が筒状体182の内側に配置されるバルーン60に挿入される。挿入部12と装着治具付きバルーン200との位置関係が調整される。
筒状体182の第1開口182A及び第2開口182Bの内径は、内視鏡10の挿入部12の外径より大きいので、作業者は、筒状体182に挿入部12を容易に挿入できる。バルーン60の第1筒部60Aと第2筒部60Bとは既に筒状体182により拡径されているので、作業者は、第1筒部60Aと第2筒部60Bを拡径しながら、内視鏡10の挿入部12に装着する作業を必要としない。
なお、挿入部12をバルーン60に挿入する際、バルーン本体60Cをスリット182Cに寄せ集めることにより、挿入部12はバルーン60の内側を容易に通過できる。
また、図19に示されるように、装着治具180の筒状体182に矩形の貫通孔182Dが設けられてもよい。バルーン本体60Cを貫通孔182Dに寄せ集めることにより、挿入部12はバルーン60の内側を容易に通過できる。貫通孔182Dは、筒状体182の外側と内側とを連通する。一方、貫通孔182Dは、スリット182Cとは異なり、軸線Axに沿って、筒状体182の全域には形成されていない。
図20に示されるように、第1保持部184に保持され、折り返された第1筒部60Aが折り返し前の状態に戻される。同様に、第2保持部186に保持され、折り返された第2筒部60Bが折り返し前の状態に戻される。これらの動作によりバルーン60が、内視鏡10の挿入部12に装着される。
第1筒部60A、及び第2筒部60Bは、挿入部12の径方向内側に向く弾性力により窄まる。第1筒部60A、及び第2筒部60Bは挿入部12の外周上に密着する。この弾性力により、バルーン60は挿入部12の所定の位置に保持される。
図21に示されるように、筒状体182により拡径された第1バルーン固定部材61が第1筒部60Aに向けてスライドされる。第1バルーン固定部材61は、挿入部12の径方向内側に向く弾性力により窄まる。その弾性力により、第1バルーン固定部材61は、第1筒部60Aの外周上に密着し、第1バルーン固定部材61が第1筒部60Aを挿入部12に固定する。
筒状体182により拡径された第2バルーン固定部材62が第2筒部60Bに向けてスライドされる。第2バルーン固定部材62は、挿入部12の径方向内側に向く弾性力により窄まる。その弾性力により、第2バルーン固定部材62は、第2筒部60Bの外周上に密着し、第2バルーン固定部材62が第2筒部60Bを挿入部12に固定する。
図22は、図21において装着治具180の軸線Ax(不図示)に直交する面で切断した断面である。装着治具180の筒状体182は、断面視において、C字形の断面形状を有する。C字形は、スリット182Cにより一部を切り欠いた環状形状である。環状形状は、真円、及び楕円を含む。
スリット182Cの幅W1は、挿入部12の直径にバルーン60の2倍の厚みを加えた長さを100%とした場合、60%以上であることが好ましい。装着治具180が挿入部12から容易に取り外しできる。
次に、図23、及び図24に示されるように、内視鏡10の挿入部12と装着治具180とは、矢印に示されるように相対的に離れる方向に移動される。内視鏡10の挿入部12が、筒状体182のスリット182Cを、筒状体182の軸線Axに直交する方向に通過し、装着治具180が挿入部12から取り外される。内視鏡10の挿入部12がスリット182Cを通過する際、内視鏡10の挿入部12が筒状体182を弾性変形させ、スリット182Cの幅W1を押し広げる。挿入部12がスリット182Cを通過できる。
装着治具180にスリット182Cが設けられているので、装着治具180を挿入部12から容易に取り外すことができる。バルーン60が、内視鏡10の挿入部12に装着される。
なお、装着治具180は、第1実施形態の装着治具80と同様に、分割可能な複数の部材で構成することもできる。
図25は、第2実施形態の変形例の装着治具付きバルーン200の断面図である。図25に示されるように、装着治具180を構成する筒状体182にはスリット182Cが形成される。装着治具180の軸線Ax(不図示)に直交する面で切断した断面視において、装着治具180の筒状体182は、U字形の断面形状を有する。U字形は、円弧形状と、円弧形状の両端部にそれぞれ接続される計2本の略平行の直線とから構成される形状で、スリット182Cにより2本の直線が離間された形状である。円弧形状には、真円の円弧、及び楕円の円弧を含む。
スリット182Cの幅W2は、挿入部12の直径にバルーン60の2倍の厚みを加えた長さを100%とした場合、100%以上であることが好ましい。装着治具180が挿入部12から容易に取り外しできる。
<その他の形態>
次に、第1実施形態及び第2実施形態とは異なる、装着治具付きバルーンについて図26から図34を参照して説明する。
図26に示されるように、装着治具280は筒状体282を備える。筒状体282には、第1開口282Aと第2開口282Bとが形成されている。第1開口282Aと第2開口282Bとは、筒状体282の内部で連通する。第1開口282A及び第2開口282Bは、内視鏡10の挿入部12(不図示)の外径より大きな内径を有している。筒状体282の一端には第1保持部284が形成され、筒状体82の他端には第2保持部286が形成される。
筒状体282は、第1保持部284と第2保持部286との間に、第1保持部284と第2保持部286の外径より大きな外径を有する円筒形状の拡径部288を備える。また、筒状体282は、第1保持部284と拡径部288との間に第1錐台部290を備え、第2保持部286と拡径部288との間に第2錐台部292を備える。拡径部288には、拡径部288の内側と連通するルアーコネクタ294が配置される。
図26に示されるように、バルーン60は、装着治具280の内側に挿入される。バルーン60と装着治具280とが位置決めされる。バルーン本体60C(不図示)が筒状体282の内側に配置される。第1筒部60A、及び第2筒部60Bは、筒状体282から突出した位置に配置される。実施形態では、第1筒部60Aは筒状体282の第1開口282Aから突出され、第2筒部60Bは筒状体282の第2開口282Bから突出される。
筒状体282の第1保持部284の外径は、バルーン60の第1筒部60Aの自然状態の外径より大きい。筒状体282の第2保持部286の外径は、バルーン60の第2筒部60Bの自然状態の外径より大きい。
図26において、第1保持部284の外周上に、第1保持部284により拡径された第1バルーン固定部材61が配置される。第2保持部286の外周上に、第2保持部286により拡径された第2バルーン固定部材62が配置される。
図27、及び図28に示されるように、第1保持部284は、第1筒部60Aが第2筒部60Bに向かって外側に折り返された部分を保持する。第1保持部284は第1筒部60Aを自然状態よりも拡径した状態に弾性変形させる。
同様に、第2保持部286は、第2筒部60Bが第1筒部60Aに向かって外側に折り返された部分を保持する。第2保持部286は第2筒部60Bを自然状態よりも拡径した状態に弾性変形させる。その他の装着治具付きバルーン300が完成する。
図28に示されるように、拡径部288には吸引孔296が設けられる。ルアーコネクタ294が吸引孔296に配置される。拡径部288の内壁には複数の溝298が形成される。溝298は、拡径部288の内壁の全周に亘り形成される。吸引孔296は、複数の溝298と連通する。
第1錐台部290、拡径部288、及び第2錐台部292の内側と、バルーン60のバルーン本体60Cの外側との間に気密空間Sが形成される。気密空間Sと吸引孔296とが連通する。
装着治具付きバルーン300を不図示の容器122(例えば、滅菌袋)に収容することにより、包装体が構成される。
次に、図29から図34を参照して、その他の形態の装着治具付きバルーン300を用いたバルーン装着方法を説明する。
図29に示されるように、例えば、装着治具付きバルーン300が包装体の容器122(不図示)から取り出され、準備される。シリンジ320がルアーコネクタ294に取り付けられる。シリンジ320により装着治具280の筒状体282が吸引される。
図30に示されるように、シリンジ320の吸引により気密空間S(不図示)が負圧になり、バルーン本体60Cが、自然状態から筒状体282の内壁に密着されるまで膨張される。拡径部288の内壁に複数の溝298が形成されているので、たとえ、バルーン本体60Cが吸引孔296に貼り付いたとしても、気密空間Sを負圧にできる。バルーン本体60Cが、安定して筒状体282の内壁に密着される。
図31に示されるように、内視鏡10の挿入部12が、装着治具付きバルーン300に挿入される。挿入部12が第2開口282Bから第1開口282Aの方向に移動され、挿入部12が筒状体282の内側に配置されるバルーン60に挿入される。挿入部12をバルーン60に挿入する際、バルーン本体60Cはシリンジ320により膨張された状態にある。
内視鏡10の挿入部12と装着治具付きバルーン300との位置関係が調整される。内視鏡10の挿入部12の一部が、装着治具280の筒状体282の内側、かつバルーン60の内側に配置される。
吸引に用いられたシリンジ320がルアーコネクタ294から抜き取られる。バルーン本体60Cが、膨張された状態から自然状態に復帰する。
筒状体282の第1開口282A及び第2開口282Bの内径は、内視鏡10の挿入部12の外径より大きいので、作業者は、筒状体282に挿入部12を容易に挿入できる。
バルーン60の第1筒部60Aは第1保持部284により、第2筒部60Bは第2保持部286により、拡径されているので、作業者は、第1筒部60Aと第2筒部60Bを拡径しながら、内視鏡10の挿入部12に装着する作業を必要としない。バルーン本体60Cがシリンジ320により膨張されているので、内視鏡10の挿入部12がバルーン60の内側に容易に挿入できる。
図32に示されるように、第1保持部284に保持され、折り返された第1筒部60Aが折り返し前の状態に戻される。同様に、第2保持部286に保持され、折り返された第2筒部60Bが折り返し前の状態に戻される。これらの動作によりバルーン60が、内視鏡10の挿入部12に装着される。
第1筒部60A、及び第2筒部60Bは、挿入部12の径方向内側に向く弾性力により窄まる。第1筒部60A、及び第2筒部60Bは挿入部12の外周上に密着する。この弾性力により、バルーン60は挿入部12の所定の位置に保持される。
図33に示されるように、第1保持部284により拡径された第1バルーン固定部材61が第1筒部60Aに向けてスライドされる。第1バルーン固定部材61は、挿入部12の径方向内側に向く弾性力により窄まる。その弾性力により、第1バルーン固定部材61は、第1筒部60Aの外周上に密着し、第1バルーン固定部材61が第1筒部60Aを挿入部12に固定する。
第2保持部286により拡径された第2バルーン固定部材62が第2筒部60Bに向けてスライドされる。第2バルーン固定部材62は、挿入部12の径方向内側に向く弾性力により窄まる。その弾性力により、第2バルーン固定部材62は、第2筒部60Bの外周上に密着し、第2バルーン固定部材62が第2筒部60Bを挿入部12に固定する。
次に、図34に示されるように、装着治具280がバルーン60の装着された内視鏡10の挿入部12から取り外され、バルーン60が、内視鏡10の挿入部12に装着される。
以上、本発明について説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。装着治具付きバルーンに用いられるバルーンは、特に限定されない。例えば、超音波内視鏡用のバルーンが適用できる。
1 内視鏡システム
10 内視鏡
12 挿入部
14 操作部
16 ユニバーサルコード
18 光源用コネクタ
20 光源装置
22 ケーブル
24 プロセッサ用コネクタ
26 プロセッサ装置
28 送気送水ボタン
30 吸引ボタン
32 シャッターボタン
34 機能切替ボタン
36 アングルノブ
38 バルーン送気口
40 軟性部
42 湾曲部
44 先端部
45 先端面
46 鉗子口
48 送気送水コネクタ
49 吸引コネクタ
50 モニタ
52 観察窓
54 照明窓
56 送気送水ノズル
58 鉗子出口
60 バルーン
60A 第1筒部
60B 第2筒部
60C バルーン本体
61 第1バルーン固定部材
62 第2バルーン固定部材
64 通気孔
70 バルーン制御装置
72 装置本体
73 逆流防止ユニット
74 ハンドスイッチ
75 チューブ
76 圧力表示部
77 コード
78 バルーン専用モニタ
80 装着治具
82 筒状体
82A 第1開口
82B 第2開口
83 第1部材
84 第1保持部
84A 第1テーパー部
85 第2部材
86 第2保持部
86A 第2テーパー部
100 装着治具付きバルーン
120 包装体
122 容器
180 装着治具
182 筒状体
182A 第1開口
182B 第2開口
182C スリット
182D 貫通孔
184 第1保持部
184A 第1テーパー部
186 第2保持部
186A 第2テーパー部
200 装着治具付きバルーン
280 装着治具
282 筒状体
282A 第1開口
282B 第2開口
284 第1保持部
286 第2保持部
288 拡径部
290 第1錐台部
292 第2錐台部
294 ルアーコネクタ
296 吸引孔
298 溝
300 装着治具付きバルーン
320 シリンジ
Ax 軸線
S 気密空間
SW1 電源スイッチ
SW2 停止スイッチ
W1 幅
W2 幅

Claims (9)

  1. 内視鏡の挿入部にバルーンを装着するための装着治具と、前記バルーンとを備える装着治具付きバルーンであって、
    前記バルーンは、
    前記バルーンの一端に設けられる第1筒部と、
    前記バルーンの他端に設けられる第2筒部と、
    前記第1筒部と前記第2筒部との間に配置されたバルーン本体と、
    を有し、
    前記装着治具は、
    前記内視鏡の挿入部の外径より大きな内径を有する筒状体を備え、
    前記第1筒部と前記第2筒部とが前記筒状体から突出した位置に配置され、かつ前記バルーン本体が前記筒状体の内側に配置された状態で、
    前記筒状体の一端が、前記第1筒部が前記第2筒部に向かって外側に折り返された部分を保持する第1保持部を有し、前記第1保持部は前記第1筒部を自然状態よりも拡径した状態に弾性変形させ、
    前記筒状体の他端が、前記第2筒部が前記第1筒部に向かって外側に折り返された部分を保持する第2保持部を有し、前記第2保持部は前記第2筒部を自然状態よりも拡径した状態に弾性変形させる、
    装着治具付きバルーン。
  2. 前記筒状体の外周上に、前記筒状体により拡径され前記一端の側に配置される筒形状の第1バルーン固定部材と、前記筒状体により拡径され前記他端の側に配置される筒形状の第2バルーン固定部材とを備える、請求項1に記載の装着治具付きバルーン。
  3. 前記第1保持部は前記第2保持部に向かって拡径する第1テーパー部を備え、
    前記第2保持部は前記第1保持部に向かって拡径する第2テーパー部を備える、請求項1又は2に記載の装着治具付きバルーン。
  4. 前記装着治具の軸線に沿うスリットが前記装着治具に設けられ、前記スリットは前記筒状体の外側と内側とを連通し、前記内視鏡の挿入部が前記軸線に直交する方向に前記スリットを通過できる、請求項1から3のいずれか一項に記載の装着治具付きバルーン。
  5. 前記装着治具が、前記軸線に直交する面で切断した断面視において、C字形、又はU字形の断面形状を有する、請求項4に記載の装着治具付きバルーン。
  6. 前記装着治具が、分割可能な複数の部材で構成される、請求項1又は2に記載の装着治具付きバルーン。
  7. 前記装着治具が、ポリエチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合合成樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリサルフォン、ポリエチレンテレフタレート、及びポリ塩化ビニルからなる群から選択される少なくとも1種の樹脂材料で構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載の装着治具付きバルーン。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の装着治具付きバルーンと、
    前記装着治具付きバルーンを収容する容器と、
    を備える包装体。
  9. 請求項1から7のいずれか一項に記載の装着治具付きバルーンを準備し、
    前記装着治具の前記第2保持部の側から前記第1保持部の側に、内視鏡の挿入部を挿入し、
    前記第1保持部に保持され、折り返された前記第1筒部を折り返し前の状態に戻し、かつ前記第2保持部に保持され、折り返された前記第2筒部を折り返し前の状態に戻すことにより、前記バルーンを前記内視鏡の挿入部に装着し、
    前記装着治具を前記内視鏡の挿入部から取り外す、バルーン装着方法。
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