JP6147710B2 - 内視鏡用フード及び内視鏡システム - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡の挿入部の先端部に装着される内視鏡用フード及び内視鏡システムに関する。
内視鏡の挿入部を小腸などの深部消化管に挿入する場合、単に挿入部を押し入れていくだけでは、腸管の複雑な屈曲のために挿入部の先端に力が伝わりにくく、深部への挿入は困難である。例えば、挿入部に余分な屈曲や撓みが生じると、挿入部をさらに深部に挿入することができなくなる。そこで、内視鏡の挿入部に挿入補助具を被せて体腔内に挿入し、この挿入補助具で挿入部をガイドすることによって、挿入部の余分な屈曲や撓みを防止する方法が提案されている。
例えば特許文献1には、内視鏡の挿入部の先端部に第1バルーンを設けるとともに、挿入補助具(オーバーチューブまたはスライディングチューブともいう)の先端部に第2バルーンを設けたダブルバルーン式の内視鏡装置が記載されている。この内視鏡装置では、第1バルーンや第2バルーンを膨張させることによって、挿入部や挿入補助具を消化管に固定することができる。したがって、第1バルーンや第2バルーンの膨張、収縮を繰り返しながら、内視鏡の挿入部と挿入補助具を交互に挿入することによって、挿入部を容易に消化管の深部に挿入することができる。
このような用途で用いられる内視鏡用バルーンは一般に、薄いシリコンゴムやラテックスによって円筒状に形成されており、内視鏡の挿入部に被せた後、その両端部に例えば円筒状のゴムバンドを外嵌させることによって挿入部の先端近傍に固定される。
また、内視鏡の挿入部には、上述した内視鏡用バルーンの他に、内視鏡用フードを装着する場合がある。内視鏡用フードは、観察対象と内視鏡先端部との観察距離を一定に保ったり、或いは臓器の拍動に伴う観察対象の動きを抑制したりする目的で使用される。このような用途で使用される内視鏡用フードは一般に円筒状に形成されており、挿入部の先端部に外嵌され、先端部の先端面から所定長さが突出した状態に装着される。
しかしながら、内視鏡用フードと内視鏡用バルーンの両方を挿入部の先端部に装着した場合、内視鏡用バルーンを固定するバンドと内視鏡用フードとが重なるため、その重なり部分の外径が大きくなるという問題や、内視鏡用フード或いは内視鏡用バルーンの固定が不十分になるという問題がある。さらには、内視鏡用フードとバンドが互いに干渉するため、内視鏡用フードや内視鏡用バルーンの装着作業が困難になるという問題がある。
これに対し、特許文献1に記載された内視鏡装置では、内視鏡用フードの基端部によって内視鏡用バルーンの先端部を固定できるようになっている。この構成によれば、内視鏡用バルーンの固定具(例えばバンド)が不要になり、部品点数を減らすことができる。また、内視鏡用バルーンと内視鏡用フードの装着作業を短時間で行うことができるとともに、装着後の内視鏡の挿入部を細径化することができる。
特開2007−61396号公報
ところで、内視鏡用フードは、挿入部の先端部への固定を確実にするために、シリコン等の弾性材料によって筒状に形成され、挿入部の先端部の外径よりもやや小さい内径を有するものが多く用いられている。
しかしながら、このような内視鏡用フードを挿入部の先端部に装着した場合、内視鏡用フード自身の弾性復元力により縮径しようとする力が生じるため、図14に示すように、内視鏡用フード900において挿入部902の先端部904の先端面906から前方に突出するフード部908が径方向内側に縮径してしまう現象が発生する。そして、内視鏡用フード900のフード部908の縮径が大きい場合には、内視鏡画像の周辺部に内視鏡用フード900の一部が映りこんでしまう、いわゆるケラレが発生してしまい、内視鏡観察において支障をきたしてしまう恐れがある。
また、内視鏡用フードの先端部が縮径すると、内視鏡用フードには先端方向に向かう成分を有する合力が働き、内視鏡用フードが挿入部の先端部から外れやすくなり、内視鏡用バルーンの先端部を十分に固定できなくなる問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、内視鏡の挿入部に設けられた内視鏡用バルーンの先端部を内視鏡用フードで確実に固定することができ、かつ、ケラレが発生することなく良好な内視鏡観察を行うことができる内視鏡用フード及び内視鏡システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1態様に係る内視鏡用フードは、内視鏡の挿入部の先端部に装着され、挿入部に設けられる内視鏡用バルーンの先端部を固定する内視鏡用フードであって、挿入部の先端部の先端面から突出するフード部と、フード部の基端側に設けられ、挿入部の先端部に装着される筒状の固定部と、を備え、フード部と固定部とが弾性材料で形成され、固定部の外周壁は軸方向に沿って一定の厚さからなり、固定部は、フード部側に向かって内径が大きくなる拡径部を有する。
この態様によれば、内視鏡用フードは、フード部と固定部とが弾性材料で形成され、固定部の外周壁は軸方向に沿って一定の厚さからなり、固定部は、フード部側に向かって内径が大きくなる拡径部を有する。これにより、内視鏡用フードの固定部による締め付け力がフード部側に向かって小さくなるので、フード部の縮径を防止することができるとともに、固定部の基端側では十分な締め付け力を得ることができる。したがって、内視鏡の挿入部に設けられた内視鏡用バルーンの先端部を内視鏡用フードで確実に固定することができ、かつ、ケラレが発生することなく良好な内視鏡観察を行うことができる。
なお、固定部の外周壁の厚さは全体的に一定の厚さで形成されていればよく、例えば、製造上などの理由により微小な凹凸が形成されている場合や軸方向に沿って厚さが均一とならない場合なども本発明に含まれるものとする。
また、拡径部の起点(拡径部において最小径となる位置)は、固定部の軸方向のいずれの位置であってもよい。例えば、拡径部は、固定部の軸方向の先端(フード部側端)と基端(フード部とは反対側端)との間の位置を起点として形成されていてもよいし、固定部の軸方向の基端を起点として形成されていてもよい。
また、拡径部は、固定部の軸方向の先端まで内径が徐々に大きくなるように形成されていてもよいし、固定部の軸方向の先端に近い位置まで、内径が徐々に大きくなるように形成されてもよい。
本発明の第2態様に係る内視鏡用フードは、第1態様において、固定部は、拡径部の基端側に設けられ、内径が軸方向に沿って一定である同径部を有する。
この態様によれば、固定部の同径部では締め付け力が軸方向に沿って一定となるので、内視鏡用バルーンの先端部を安定かつ確実に固定することが可能となる。
本発明の第3態様に係る内視鏡用フードは、第2態様において、固定部には拡径部と同径部との間の境界位置を示す指標部が設けられる。
この態様によれば、内視鏡用バルーンの先端部と指標部との位置を比較しながら内視鏡用フードを装着することにより、内視鏡用バルーンの先端部を確実に固定することが可能となる。
本発明の第4態様に係る内視鏡用フードは、第1態様〜第3態様のいずれか1つの態様において、フード部と固定部とは透明な弾性材料で形成されている。
この態様によれば、内視鏡用フードで固定された内視鏡用バルーンの先端部の取付状態(例えばバルーン皺の有無)を確認することが可能となる。
本発明の第5態様に係る内視鏡用フードは、第1態様〜第4態様のいずれか1つの態様において、固定部には外周面と内周面との間を連通する液体排出口が形成されている。
この態様によれば、体内から侵入した汚物など液体を液体排出口から外部に排出することが可能となる。
本発明の第6態様に係る内視鏡用フードは、第5態様において、液体排出口は拡径部に設けられている。
この態様によれば、同径部に比べて締め付け力が小さい拡径部に液体排出口を設けることにより、体内から侵入した汚物などの液体を液体排出口から外部に効率良く排出することが可能となる。
本発明の第7態様に係る内視鏡用フードは、第1態様〜第6態様のいずれか1つの態様において、固定部の基端側に設けられ、固定部を拡径させる拡径手段と係止する係止溝が内周面に形成された筒状の係止部を更に備える。
この態様によれば、内視鏡用フードの装着作業を効率的に行うことが可能となる。
本発明の第8態様に係る内視鏡用フードは、第1態様〜第7態様のいずれか1つの態様において、フード部の基端側には挿入部の先端部の先端面の位置を規制する位置規制部が設けられる。
この態様によれば、内視鏡用フードのフード部の挿入部の先端面からの突出量を規定値に設定することが可能となる。
本発明の第9態様に係る内視鏡用フードは、第1態様〜第8態様のいずれか1つの態様において、固定部は、挿入部の先端部の外周面に密着固定される密着固定部を有する。
この態様によれば、内視鏡用フードの固定部の密着固定部における内周面と挿入部の先端部の外周面との間に生じる摩擦力によって、内視鏡用フードを挿入部の先端部に安定かつ確実に装着することが可能となる。
本発明の第10態様に係る内視鏡システムは、挿入部を備える内視鏡と、挿入部に設けられる内視鏡用バルーンと、挿入部の先端部に装着され、内視鏡用バルーンの先端部を固定する内視鏡用フードと、を備える内視鏡システムであって、内視鏡用フードは、挿入部の先端部の先端面から突出するフード部と、フード部の基端側に設けられ、挿入部の先端部に装着される筒状の固定部と、を備え、フード部と固定部とが弾性材料で形成され、固定部の外周壁は軸方向に沿って一定の厚さからなり、固定部はフード部側に向かって内径が大きくなる拡径部を有する。
この態様によれば、内視鏡用フードは、フード部と固定部とが弾性材料で形成され、固定部の外周壁は軸方向に沿って一定の厚さからなり、固定部は、フード部側に向かって内径が大きくなる拡径部を有する。これにより、内視鏡用フードの固定部による締め付け力がフード部側に向かって小さくなるので、フード部の縮径を防止することができるとともに、固定部の基端側では十分な締め付け力を得ることができる。したがって、内視鏡の挿入部に設けられた内視鏡用バルーンの先端部を内視鏡用フードで確実に固定することができ、かつ、ケラレが発生することなく良好な内視鏡観察を行うことができる。
本発明の第11態様に係る内視鏡システムは、第10態様において、フード部に設けられる先端開口の開口径は挿入部の先端部の外径よりも大きい。
この態様によれば、内視鏡視野を十分に確保することが可能となる。
本発明によれば、内視鏡の挿入部に設けられた内視鏡用バルーンの先端部を内視鏡用フードで確実に固定することができ、かつ、ケラレが発生することなく良好な内視鏡観察を行うことができる。
第1の実施形態に係る内視鏡システムの外観斜視図 内視鏡の挿入部の先端部を示す斜視図 内視鏡の挿入部の先端部と内視鏡用フードとの対応関係を示す説明図 内視鏡の挿入部の先端部に内視鏡用フードを取り付けた状態の説明図 第1の実施形態に係る内視鏡システムの操作方法を示す説明図 内視鏡用バルーンの他の構成例を示す断面図 内視鏡用バルーンの他の構成例を示す断面図 内視鏡用バルーンの他の構成例を示す断面図 内視鏡用バルーンの他の構成例を示す断面図 第2の実施形態に係る内視鏡用バルーンを示す断面図 第3の実施形態に係る内視鏡用バルーンを示す断面図 第3の実施形態に係る内視鏡用バルーンの他の構成例を示す断面図 第4の実施形態に係る内視鏡用バルーンを示す断面図 内視鏡の挿入部の先端部に従来の内視鏡用フードを取り付けた状態の説明図
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施形態について詳説する。
図1は、第1の実施形態に係る内視鏡システムの外観斜視図である。図1に示すように、内視鏡システム2は、内視鏡10と、挿入補助具70と、バルーン制御装置100とを備える。
内視鏡10は、被検体の管腔内(例えば小腸)に挿入される挿入部12と、この挿入部12の基端側に連設され、医師や技師などの術者が操作を行うための操作部14とを備える。操作部14にはユニバーサルコード16が接続され、ユニバーサルコード16の先端には光源用コネクタ18が設けられている。光源用コネクタ18は光源装置20に着脱自在に接続される。また、光源用コネクタ18からケーブル22が分岐され、このケーブル22の先端にはプロセッサ用コネクタ24が設けられている。プロセッサ用コネクタ24はプロセッサ装置26に着脱自在に接続される。
操作部14には、送気・送水ボタン28、吸引ボタン30、シャッターボタン32、及び機能切替ボタン34が並設されるとともに、一対のアングルノブ36、36が設けられる。操作部14の基端部には、L状に屈曲した管によってバルーン送気口38が形成されている。このバルーン送気口38にエア等の流体を供給、或いは吸引することによって、後述の第1バルーン60を膨張、或いは収縮させることができる。また、操作部14の挿入部12側には、鉗子等の処置具が挿通される鉗子口46が設けられている。
挿入部12は、その先端に設けられ、被検体内撮影用の撮像素子等が内蔵された先端部44と、先端部44の基端に連設された湾曲自在な湾曲部42と、湾曲部42の基端に連設された可撓性を有する軟性部40とからなる。挿入部12には、挿入補助具70を着脱自在に装着することができる。軟性部40は、先端部44を体内の目的の位置に到達させるために数mの長さをもつ。湾曲部42は、操作部14のアングルノブ36の操作に連動して上下、左右方向に湾曲動作する。これにより、先端部44を体内の所望の方向に向けることができる。
図2に示すように、先端部44の先端面45には、観察窓52、照明窓54、送気・送水ノズル56、及び鉗子出口58が設けられている。観察窓52は、先端面45の片側中央に配置されている。照明窓54は、観察窓52に関して対称な位置に2個配置されている。
観察窓52の後方には、体内の被観察部位の像を取り込むための対物光学系、及び被観察部位の像を撮像するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子が設けられている。撮像素子は、挿入部12、操作部14、ユニバーサルコード16に挿通されてプロセッサ用コネクタ24まで延設された信号ケーブルにてプロセッサ装置26に接続される。観察窓52から取り込まれた被観察部位の像は、撮像素子の受光面に結像されて撮像信号に変換される。プロセッサ装置26は、信号ケーブルを介して受けた撮像素子からの撮像信号に各種画像処理を行って映像信号に変換し、これをケーブル接続されたモニタ50(図1参照)に観察画像として表示させる。
照明窓54の後方には、光源装置20の照射光源からの照明光を導くライトガイドの出射端が配されている。ライトガイドは、挿入部12、操作部14、ユニバーサルコード16に挿通されて光源用コネクタ18まで延設され、光源用コネクタ18内に入射端が配設される。ライトガイドで導かれた照明光は、照明窓54を介して体内の被観察部位に向けて照射される。
送気・送水ノズル56は、送気・送水ボタン28によって操作されるバルブ(不図示)に連通され、このバルブが光源用コネクタ18に設けた送気・送水コネクタ48に連通される。送気・送水コネクタ48には不図示の送気・送水手段が接続され、エア及び水が供給される。したがって、送気・送水ボタン28を操作することによって、送気・送水ノズル56からエア又は水が観察窓52に向けて噴射される。
鉗子出口58は、鉗子口46に連通される。よって、鉗子口46から鉗子等の処置具を挿入することによって、処置具を鉗子出口58から導出することができる。また、鉗子出口58は、吸引ボタン30によって操作されるバルブ(不図示)に連通され、このバルブが光源用コネクタ18の吸引コネクタ49に接続される。したがって、吸引コネクタ49に不図示の吸引手段を接続し、吸引ボタン30で操作することによって、鉗子出口58から病変部等を吸引することができる。
図2に示すように、挿入部12の外周面には、ゴム等の弾性体から成る第1バルーン60が装着される。第1バルーン60は、両端部60A、60Bが絞られた略筒状に形成されており、挿入部12を挿通させて所定の位置に配置される。そして、第1バルーン60の後端部60Bにゴム製の固定リング62を嵌め込むことによって第1バルーン60の後端部60Bが固定される。また、第1バルーン60の先端部60Aは、後述の内視鏡用フード200によって固定される。なお、第1バルーン60は、内視鏡用バルーンの一例である。
第1バルーン60の装着位置となる挿入部12の外周面には、通気孔64が形成されている。通気孔64は、図1の操作部14に設けられたバルーン送気口38に連通されている。このバルーン送気口38はチューブ110を介してバルーン制御装置100に接続される。したがって、バルーン制御装置100によってエアを供給、吸引することによって、第1バルーン60を膨張、収縮させることができる。なお、第1バルーン60はエアを供給することによって略球状に膨張し、エアを吸引することによって挿入部12の外表面に張り付くようになっている。
一方、図1に示す挿入補助具70は、基端側に設けられた筒状で硬質の把持部72と、この把持部72の先端に装着された本体チューブ73で構成されており、前述した内視鏡10の挿入部12は、把持部72から本体チューブ73内に挿入される。
本体チューブ73は、ウレタン等から成る可撓性の樹脂チューブを基材とし、この基材の外周面と内周面が親水性コート材(潤滑性コート材)によってコーティングされている。親水性コート材としては例えば、ポリビニルピロリドン、アクリル樹脂、シリコン樹脂が用いられる。
本体チューブ73の先端近傍には、第2バルーン80が装着される。第2バルーン80は、両端が窄まった筒状に形成されており、挿入補助具70を貫通させた状態で装着され、不図示の糸を巻回することによって固定される。第2バルーン80には、挿入補助具70の外周面に貼り付けたチューブ74が連通され、このチューブ74の基端部にコネクタ76が設けられる。コネクタ76には、チューブ120が接続され、このチューブ120を介してバルーン制御装置100に接続される。したがって、バルーン制御装置100でエアを供給、吸引することによって、第2バルーン80を膨張、収縮させることができる。第2バルーン80は、エアを供給することによって略球状に膨張し、エアを吸引することによって挿入補助具70の外周面に貼りつくようになっている。
挿入補助具70の基端側には注入口78が設けられている。この注入口78は、挿入補助具70の内周面に形成された開口(不図示)に連通される。したがって、注入口78から注射器等で潤滑剤(例えば水等)を注入することによって、挿入補助具70の内部に潤滑剤を供給することができる。よって、挿入補助具70に挿入部12を挿入した際に、挿入補助具70の内周面と挿入部12の外周面との摩擦を減らすことができ、挿入部12と挿入補助具70の相対的な移動をスムーズに行うことができる。
バルーン制御装置100は、第1バルーン60にエア等の流体を供給・吸引するとともに、第2バルーン80にエア等の流体を供給・吸引する装置である。バルーン制御装置100は主として、装置本体102、及びリモートコントロール用のハンドスイッチ104で構成される。
装置本体102の前面には、電源スイッチSW1、停止スイッチSW2、第1圧力表示部106、第2圧力表示部108、及び第1機能停止スイッチSW3、第2機能停止スイッチSW4が設けられる。第1圧力表示部106、第2圧力表示部108はそれぞれ、第1バルーン60、第2バルーン80の圧力値を表示するパネルであり、バルーン破れ等の異常発生時にはこの圧力表示部106、108にエラーコードが表示される。
第1機能停止スイッチSW3、第2機能停止スイッチSW4はそれぞれ、内視鏡用制御系統、挿入補助具用制御系統の機能をON/OFF(オン/オフ)するスイッチであり、第1バルーン60と第2バルーン80の一方のみを使用する場合には、使用しない方の機能停止スイッチSW3、SW4を操作して機能をOFF(オフ)にする。機能がOFFになった制御系統では、エアの供給、吸引が完全に停止し、その系統の圧力表示部106、又は108もOFFになる。機能停止スイッチSW3、SW4は両方をOFFにすることによって、初期状態の設定等を行うことができる。例えば、両方の機能停止スイッチSW3、SW4をOFFにして、ハンドスイッチ104の全スイッチSW5〜SW9を同時に押下操作することによって、大気圧に対するキャリブレーションが行われる。
装置本体102の前面には、第1バルーン60へのエア供給・吸引を行うチューブ110、及び第2バルーン80へのエア供給・吸引を行うチューブ120が接続される。各チューブ110、120と装置本体102との接続部分にはそれぞれ、第1バルーン60、或いは第2バルーン80が破れた時の体液の逆流を防止するための逆流防止ユニット112、122が設けられる。逆流防止ユニット112、122は、装置本体102に着脱自在に装着された中空円盤状のケース(不図示)の内部に気液分離用のフィルタを組み込むことによって構成されており、装置本体102内に液体が流入することをフィルタによって防止する。
なお、圧力表示部106、108、機能停止スイッチSW3、SW4、及び逆流防止ユニット112、122は、内視鏡10用と挿入補助具70用とが常に一定の配置になっている。すなわち、内視鏡10用の圧力表示部106、機能停止スイッチSW3、及び逆流防止ユニット112がそれぞれ、挿入補助具70用の圧力表示部108、機能停止スイッチSW4、及び逆流防止ユニット122に対して右側に配置されている。
一方、ハンドスイッチ104には、装置本体102側の停止スイッチSW2と同様の停止スイッチSW5と、第1バルーン60の加圧/減圧を指示するON/OFFスイッチSW6と、第1バルーン60の圧力を保持するためのポーズスイッチSW7と、第2バルーン80の加圧/減圧を指示するON/OFFスイッチSW8と、第2バルーン80の圧力を保持するためのポーズスイッチSW9とが設けられており、このハンドスイッチ104はコード130を介して装置本体102に電気的に接続されている。なお、図1には示してないが、ハンドスイッチ104には、第1バルーン60や第2バルーン80の送気状態、或いは排気状態を示す表示部が設けられている。
上記の如く構成されたバルーン制御装置100は、各バルーン60、80にエアを供給して膨張させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して各バルーン60、80を膨張した状態に保持する。また、各バルーン60、80からエアを吸引して収縮させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して各バルーン60、80を収縮した状態に保持する。
バルーン制御装置100は、バルーン専用モニタ82に接続されており、各バルーン60、80を膨張、収縮させる際に、各バルーン60、80の圧力値や膨張・収縮状態をバルーン専用モニタ82に表示する。なお、各バルーン60、80の圧力値や膨張・収縮状態は、内視鏡10の観察画像にスーパーインポーズしてモニタ50に表示するようにしてもよい。
図2に示すように、挿入部12の先端部44には、内視鏡用フード200が着脱自在に装着される。内視鏡用フード200は、挿入部12の先端部44に固定された状態で、先端部44の先端面45に設けられた観察窓52や照明窓54などが体腔内壁に直接当接するのを防止し、内視鏡10の視野、照明などが失われるのを防止するためのものである。
図3は、内視鏡の挿入部の先端部と内視鏡用フードとの対応関係を示す説明図である。図4は、内視鏡の挿入部の先端部に内視鏡用フードを取り付けた状態の説明図である。
図3に示すように、内視鏡用フード200は、先端開口202と基端開口204とを有しており、透明で軟質の弾性材料によって一体に筒状に形成されている。内視鏡用フード200を構成する弾性材料としては、例えばシリコンゴムやフッ素ゴムなどが用いられる。
内視鏡用フード200は、フード部206と、フード部206の基端に連設される固定部208とを備える。図4に示すように、内視鏡用フード200を挿入部12の先端部44に装着した場合、フード部206は挿入部12の先端部44の先端面45から前方(先端側)に向かって突出し、固定部208は挿入部12の先端部44の外周面(側面)に固定される。なお、内視鏡用フード200は、フード部206と固定部208とが同じ材料(軟質の弾性材料)で連設された一体成型品である。
フード部206は、先端開口202を有する筒状の形状をしている。フード部206の先端は、挿入部12の先端部44の先端面45から長さhだけ突出しており、その長さhは、例えば約1mm〜10mm程度の範囲で適宜選択される。また、フード部206は、図示の例では、観察側(被観察部位側)に向けて内径が拡径する形状となっている。この形状により、フード部206が内視鏡10による観察視野の妨げになりにくい構成となっている。なお、フード部206の先端開口202の開口径D3は、挿入部12の先端部44の外径dよりも大きく構成されている。
内視鏡用フード200の内周面には、挿入部12の先端部44の先端面45の位置を規制する位置規制部214が突出して形成されており、内視鏡用フード200を装着した際に位置規制部214が挿入部12の先端部44の先端面45に当接される。これにより、内視鏡用フード200を装着したときのフード部206の突出量hが規定値に設定される。
固定部208は、位置規制部214の基端側に配置され、挿入部12に設けられる第1バルーン60の先端部60Aを固定する。
固定部208の外周壁208aは軸方向に沿って一定の厚さ(径方向の厚さ)からなり、フード部206側(先端側)に向かって内径が徐々に大きくなる拡径部210と、拡径部210の基端側に設けられ、内径が軸方向に沿って一定である同径部212とから構成されている。換言すれば、固定部208は、全体的に一定の肉厚で筒状に形成された筒状体からなり、基端側に向かって先細となる漏斗状の形状をしている。
固定部208は、基端側内径(最小内径)D2が挿入部12の先端部44の外径dよりも小さく、かつ先端側内径(最大内径)D1が挿入部12の先端部44の外径dと略等しいか若干小さく形成されている。すなわち、固定部208は、挿入部12の先端部44の外径dよりも小さい内径を有しており、挿入部12の先端部44に装着する際に、フード装着補助具(不図示)を用いて固定部208の内径を先端部44の外径以上に拡径し、その拡径状態で挿入部12の先端部44に被せて弾性的に固定される。
したがって、内視鏡用フード200を挿入部12の先端部44に装着した場合に、図4において塗りつぶし矢印で示すように、先端部44に対する固定部208の締め付け力(固定部208の弾性復元力により径方向内側に向かう力)が先端側に向かうほど弱くなる構成とすることができる。このような構成とすることにより、固定部208の先端側に連設されるフード部206の縮径が防止され、ケラレが発生することなく良好な内視鏡観察が可能となる。また、フード部206の縮径が防止されることによって、内視鏡用フード200に対して前方(先端方向)に向かう成分を有する合力が働かなくなり、内視鏡用フード200が挿入部12の先端部44から脱落するのも防ぐことができる。
また、内視鏡用フード200は、位置規制部214より基端側の長さL(拡径部210の軸方向長さL1と同径部212の軸方向長さL2との和)が、挿入部12の先端部44の先端面45から第1バルーン60の先端部60Aの基端位置までの長さMと同寸法となっている。すなわち、内視鏡用フード200の固定部208は第1バルーン60の先端部60Aの取付位置まで延設されるので、内視鏡用フード200の装着時には、固定部208が第1バルーン60の先端部60Aに外嵌され、第1バルーン60の先端部60Aが締め付け固定される。
本実施形態においては、拡径部210の長さ(軸方向長さ)L1は、挿入部12の先端部44の先端面45から第1バルーン60の先端部60A(の先端位置)までの長さM1よりも短く、かつ、同径部212の長さ(軸方向長さ)L2は、第1バルーン60の先端部60Aの長さ(軸方向長さ)M2よりも長く形成されている。すなわち、内視鏡用フード200の装着時には、図4に示すように、第1バルーン60の先端部60Aの全体が同径部212によって外嵌される構成となっている。そして、上述したように固定部208の最小内径(同径部212の内径)D2は、挿入部12の先端部44の外径dよりも小さく形成されているので、同径部212を構成する弾性材料の弾性復元力が第1バルーン60の先端部60Aの全体に均一に作用するので、第1バルーン60の先端部60Aを強固に固定することが可能となる。
また、図4に示すように、拡径部210は、内視鏡用フード200の装着時には挿入部12の先端部44の外周面(側面)に密着固定される密着固定部210aを有する。すなわち、拡径部210は、挿入部12の先端部44との間に第1バルーン60の先端部60Aを介在させることなく直接的に密着するように固定される。拡径部210は、同径部212に比べて先端部44に対する固定部208の締め付け力(固定力;弾性復元力により径方向内側に向かう力)が弱いものとなっているが、上記のような構成とすることにより、拡径部210の内周面と先端部44の外周面との間に生じる摩擦力によって内視鏡用フード200を先端部44に安定かつ確実に固定することが可能となる。
上記の如く構成された内視鏡用フード200及び第1バルーン60は、以下のようにして内視鏡10の挿入部12に装着される。まず、図2に示すように、第1バルーン60に挿入部12を挿通させ、第1バルーン60を挿入部12の先端部44近傍の所定の位置に配置する。そして、第1バルーン60の後端部60Bに固定リング62を嵌め込んで、第1バルーン60の後端部60Bを挿入部12に固定する。次いで、図4に示すように、内視鏡用フード200を挿入部12の先端部44の先端面45から外嵌させ、内視鏡用フード200の固定部208を第1バルーン60の先端部60Aに外嵌させる。このとき、フード装着補助具(不図示)を用いて固定部208の内径を挿入部12の先端部44の外径以上に拡径し、その拡径状態で挿入部12の先端部44に被せて弾性的に固定する。これにより、第1バルーン60の先端部60Aが内視鏡用フード200の固定部208によって締め付けられて固定される。
次に、上記の如く構成された内視鏡システムにおいて、挿入部12を体腔内に挿入する方法について図5(a)〜(j)に従って説明する。なお、図5(a)〜(j)は経口的に挿入を行う例であるが、経肛門的に挿入を行うようにしてもよい。
まず、第1バルーン60及び第2バルーン80を収縮させた状態で、挿入部12を挿入補助具70に挿通させた後、挿入部12の挿入を開始する。そして、図5(a)に示すように、挿入部12の先端が胃90Aの内部に達するまで挿入部12を挿入する。次いで、挿入補助具70を挿入部12に沿わせて挿入し、図5(b)に示すように、挿入補助具70の先端を胃90A内に到達させる。
次に、挿入補助具70が体腔内から抜けないように把持した状態で、挿入部12を挿入補助具70の内部に押し込んでいき、図5(c)に示すように、挿入部12の先端が十二指腸下行脚90Bまで到達するまで挿入する(挿入操作)。そして、第1バルーン60を膨張させ、挿入部12の先端を十二指腸下行脚90Bに固定する(固定操作)。
次いで、挿入補助具70を押し込むことによって挿入補助具70を挿入部12に沿わせて挿入する(押し込み操作)。そして、図5(d)に示すように、挿入補助具70の先端部を第1バルーン60の近傍に持っていった後、第2バルーン80にエアを供給して膨張させる。これにより、第2バルーン80が十二指腸下行脚90Bに固定され、十二指腸下行脚90Bが第2バルーン80を介して挿入補助具70に保持された状態になる(保持操作)。
この状態で挿入補助具70と挿入部12をともに手繰り寄せる(手繰り寄せ操作)。これにより、十二指腸下行脚90Bまでの消化管90の余分な撓みや屈曲が取り除かれる。
次いで、第1バルーン60からエアを吸引して第1バルーン60を収縮させた後、図5(e)に示すように、挿入部12を小腸90Cの内部まで進める(挿入操作)。その際、十二指腸下行脚90Bまでの消化管90の余分な撓みが挿入補助具70によって取り除かれているので、挿入部12を容易に挿入することができる。
次に、図5(f)に示すように、第1バルーン60を膨張させて挿入部12の先端を消化管90に固定する。そして、第2バルーン80を収縮させた後、図5(g)に示すように、挿入補助具70を挿入部12に沿わせて挿入し、挿入補助具70の先端が第1バルーン60の近傍に近接した状態で第2バルーン80を膨張させる。
次に、図5(h)に示すように、第1バルーン60及び第2バルーン80を膨張させた状態で、挿入補助具70及び挿入部12を手繰り寄せる。これにより、消化管90の余分な撓みや屈曲が取り除かれる。
上述した操作を繰り返すことによって、複雑に屈曲或いは撓んでいた消化管90が図5(i)に示すように単純化される。よって、図5(j)に示すように、消化管90のさらに深部に挿入部12を挿入することができる。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態では、内視鏡用フード200の基端側に設けられる固定部208によって第1バルーン60の先端部60Aを固定できるようになっている。この内視鏡用フード200は、フード部206と固定部208とが弾性材料で形成され、固定部208の外周壁208aは軸方向に沿って一定の厚さからなり、フード部206側(先端側)に向かって内径が徐々に大きくなる拡径部210と、拡径部210の基端側に設けられ、内径が軸方向に沿って一定である同径部212とから構成される。そのため、内視鏡用フード200の装着時に、フード装着補助具(不図示)を用いて固定部208の内径を先端部44の外径以上に拡径し、その拡径状態で挿入部12の先端部44に被せて弾性的に固定した場合、フード部206側(先端側)に向かうほど固定部208による締め付け力が小さくなるので、フード部206の縮径を防止することができる。したがって、内視鏡10の挿入部12の先端部44に設けられた第1バルーン60(内視鏡用バルーン)の先端部60Aを内視鏡用フード200の固定部208で確実に固定することができ、かつ、ケラレが発生することなく良好な内視鏡観察を行うことができる。また、フード部206の縮径が防止されることによって、内視鏡用フード200に対して前方(先端方向)に向かう合力が働かなくなり、内視鏡用フード200が挿入部12の先端部44から脱落するのも防ぐことが可能となる。
また、本実施形態では、内視鏡用フード200の固定部208の外周壁208aは軸方向に沿って一定の厚さからなる。このため、挿入部12の先端部44に対する締め付け力を高めるために固定部208の一部の肉厚を厚く形成した構成とする場合に比べて、内視鏡用フード200の装着時に固定部208の内径を拡径させるための作業力量を少なくすることができ、内視鏡用フード200の装着作業を効率的に行うことが可能となる。また、内視鏡用フード200が裂けて破損してしまうのを未然に防ぐことも可能となる。
また、本実施形態では、第1バルーン60の先端部60Aは内視鏡用フード200の固定部208で固定される。このため、専用の固定具(例えばバンド)で第1バルーン60の先端部60Aを固定する場合に比べて、内視鏡用フード200を装着した後の挿入部12を細径化することができ、挿入部12の体腔内への挿抜操作、さらには、挿入補助具70への挿抜操作をスムーズに行うことができる。
また、本実施形態では、内視鏡用フード200を装着することによって、第1バルーン60の先端部60Aを固定することができるので、内視鏡用フード200の装着作業と第1バルーン60の固定作業を同時に行うことができ、作業の効率化を図ることができる。
また、本実施形態では、内視鏡用フード200の固定部208の先端側に設けられる拡径部210は、挿入部12の先端部44の外周面に直接的に密着固定される密着固定部210aを有するので、拡径部210の内周面と先端部44の外周面との間に生じる摩擦力によって内視鏡用フード200を安定して固定することが可能となる。
また、本実施形態では、内視鏡用フード200は透明で軟質の弾性材料により形成されているので、上述のようにフード装着補助具(不図示)を用いて固定部208の内径を先端部44の外径以上に拡径し、その拡径状態で挿入部12の先端部44に被せて弾性的に固定することができる。また、透明な材料で形成されていることによって、内視鏡用フード200を挿入部12の先端部44に装着した場合に、第1バルーン60の先端部60Aの取付状態を確認することが可能である。これにより、内視鏡用フード200の装着後、第1バルーン60の先端部60Aにおけるバルーン皺の有無を確認することができ、その皺から空気が漏れるなどの不具合を未然に防ぐことが可能となる。
なお、内視鏡用フード200は、上述した実施形態の構成に限定されるものではない。特に内視鏡用フード200の固定部208は、フード部206側(先端側)に向かって締め付け力が小さくなる構成を有するものであればよい。例えば、図6に示すように、固定部208は、先端側から順に、第1の拡径部210A、第2の拡径部210B、同径部212から構成されていてもよい。図6に示した例では、第1の拡径部210Aの内周面は、第2の拡径部210Bの内周面よりも軸方向に対する傾き角度が大きく構成されている。これにより、フード部206側に向かって締め付け力が徐々に小さくなり、フード部206の縮径を防止することができる。
また、図7に示すように、固定部208は、基端側に向かって内径が徐々に小さくなる曲面形状(ラッパ状)に形成された拡径部216を有する構成としてもよい。この場合にも、固定部208は、先端側に向かって締め付け力が徐々に小さくなるので、フード部206の縮径を防止することができる。
なお、上述した実施形態では、図3に示したように拡径部210の起点(拡径部210において最小径となる位置)は、固定部208の軸方向の先端(フード部側端)と基端(フード部とは反対側端)との間の位置を起点として形成されているが、これに限らず、固定部208の軸方向の基端を起点として形成されていてもよい。また、拡径部210は固定部208の軸方向の先端に近い位置まで内径が徐々に大きくなるように形成されているが、これに限らず固定部208の軸方向の先端まで内径が徐々に大きくなるように形成されていてもよい。
また、内視鏡用フード200のフード部206の形状は、上述した実施形態の構成に限定されるものでなく、例えば、図8に示すように、フード部206を先端側に向かって大きく突出させるようにしてもよい。この場合にも、上述のとおり、固定部208は先端側に向かって締め付け力が徐々に弱くなるので、フード部206の縮径を防止することができるので、ケラレの発生を防ぐことができる。
また、図9に示すように、フード部206を先端側に向かって拡径させるようにしてもよい。この場合にも、フード部206の縮径を防止しつつ、内視鏡視野を十分に確保することが可能となる。
また、上述した実施形態では、内視鏡用フード200は、フード部206と固定部208とが弾性材料で一体に形成されたもの(一体成型品)であるが、これに限らず、フード部206と固定部208とを弾性材料で別々に形成し、両者を接続したものであってもよい。
また、上述した実施形態では、フード部206は筒状に形成されているが、これに限らず、フード部206は筒状以外の形状をしていてもよい。例えば、フード部206は筒状の一部で構成された円弧状(庇状)に形成されていてもよい。
次に、本発明に係る内視鏡用フードの他の実施形態について説明する。
図10は、第2の実施形態に係る内視鏡用フードを示した構成図(一部破断面図)である。図10中、図3と共通又は類似する要素には同一番号を付して説明を省略する。
図10に示すように、第2の実施形態に係る内視鏡用フード300は、固定部208の外周面には、拡径部210と同径部212との境界位置を示す指標部として指標線220が設けられている。この指標線220が設けられる位置は固定部208による締め付け力が変化する部分である。すなわち、指標線220よりも基端側の同径部212では十分な締め付け力が得られるのに対し、指標線220よりも先端側の拡径部210では先端側に向かうにつれて締め付け力が徐々に弱くなる。そのため、第1バルーン60の先端部60Aの先端位置が指標線220よりも先端側に配置されるように、第1バルーン60の先端部60Aと指標線220との位置を比較しながら内視鏡用フード300を装着することにより、第1バルーン60の先端部60Aを確実に固定することが可能となる。
図11は、第3の実施形態に係る内視鏡用フードを示した構成図(一部破断面図)である。図11中、図3と共通又は類似する要素には同一番号を付して説明を省略する。
図11に示すように、第3の実施形態に係る内視鏡用フード310は、図11に示すように、固定部208の拡径部210には液体排出口222が設けられている。液体排出口222は、拡径部210の内周面と外周面との間を連通する貫通孔からなる。図11に示した例では、4つの液体排出口(図11では2つのみ図示)が拡径部210の周方向に沿って等間隔に設けられているが、液体排出口222の数は特に限定されるものではない。拡径部210の締め付け力は同径部212に比べて弱いため、体内からの汚物などの液体が先端開口202を介して拡径部210の内部に侵入しやすくなるが、拡径部210に液体排出口222を設けておくことによって汚物などの液体を液体排出口222から外部に排出することが可能となる。
なお、図12に示す内視鏡用フード320のように、固定部208の基端側に設けられる同径部212に液体排出口222を設けた構成としてもよい。また、図示は省略するが、拡径部210と同径部212との両方に液体排出口222を設けた構成としてもよい。
図13は、第4の実施形態に係る内視鏡用フードを示した構成図(一部破断面図)である。図13中、図3と共通又は類似する要素には同一番号を付して説明を省略する。
図13に示すように、第4の実施形態に係る内視鏡用フード330は、固定部208の基端側には係止部224が設けられている。この係止部224は、固定部208と一体に弾性材料で筒状に形成される。係止部224の内周面には係止溝226が形成される。係止溝226は、内視鏡用フード200を挿入部12の先端部44に装着する際に、フード装着補助具に設けられる拡径手段(不図示)を係止させるための溝部であり、半円弧状の有底の凹部によって形成されている。換言すれば、係止溝226はエッジ部のない丸型の凹部からなり、フード装着補助具を用いて内視鏡用フード320を拡径する際、エッジ部を起点に引き裂かれて破損しない形状となっている。これにより、内視鏡用フード320の位置ずれを防止しつつ、内視鏡用フード330の装着作業を効率的に行うことが可能となる。
以上、本発明に係る内視鏡用フード及び内視鏡システムについて詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
10…内視鏡、12…挿入部、14…操作部、52…観察窓、54…照明窓、60…第1バルーン、70…挿入補助具、80…第2バルーン、100…バルーン制御装置、200…内視鏡用フード、202…先端開口、204…基端開口、206…フード部、208…固定部、210…拡径部、212…同径部、214…位置規制部、216…拡径部、220…指標部、222…液体排出口、224…係止部、226…係止溝

Claims (11)

  1. 内視鏡の挿入部の先端部に装着され、前記挿入部に設けられる内視鏡用バルーンの先端部を固定する内視鏡用フードであって、
    前記挿入部の先端部の先端面から突出するフード部と、
    前記フード部の基端側に設けられ、前記挿入部の先端部に装着される筒状の固定部と、を備え、
    前記フード部と前記固定部とが弾性材料で形成され、
    前記固定部の外周壁は軸方向に沿って一定の厚さからなり、
    前記固定部は、前記フード部側に向かって内径が大きくなる拡径部を有する内視鏡用フード。
  2. 前記固定部は、前記拡径部の基端側に設けられ、内径が軸方向に沿って一定である同径部を有する請求項1に記載の内視鏡用フード。
  3. 前記固定部には前記拡径部と前記同径部との間の境界位置を示す指標部が設けられる請求項2に記載の内視鏡用フード。
  4. 前記フード部と前記固定部とは透明な弾性材料で形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の内視鏡用フード。
  5. 前記固定部には外周面と内周面との間を連通する液体排出口が形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の内視鏡用フード。
  6. 前記液体排出口は前記拡径部に設けられている請求項5に記載の内視鏡用フード。
  7. 前記固定部の基端側に設けられ、前記固定部を拡径させる拡径手段と係止する係止溝が内周面に形成された筒状の係止部を更に備える請求項1〜6のいずれか1項に記載の内視鏡用フード。
  8. 前記フード部の基端側には前記挿入部の先端部の先端面の位置を規制する位置規制部が設けられる請求項1〜7のいずれか1項に記載の内視鏡用フード。
  9. 前記固定部は、前記挿入部の先端部の外周面に密着固定される密着固定部を有する請求項1〜8のいずれか1項に内視鏡用フード。
  10. 挿入部を備える内視鏡と、
    前記挿入部に設けられる内視鏡用バルーンと、
    前記挿入部の先端部に装着され、前記内視鏡用バルーンの先端部を固定する内視鏡用フードと、を備える内視鏡システムであって、
    前記内視鏡用フードは、
    前記挿入部の先端部の先端面から突出するフード部と、
    前記フード部の基端側に設けられ、前記挿入部の先端部に装着される筒状の固定部と、を備え、
    前記フード部と前記固定部とが弾性材料で形成され、
    前記固定部の外周壁は軸方向に沿って一定の厚さからなり、
    前記固定部は前記フード部側に向かって内径が大きくなる拡径部を有する内視鏡システム。
  11. 前記フード部に設けられる先端開口の開口径は前記挿入部の先端部の外径よりも大きい請求項10に記載の内視鏡システム。
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