JP2020156473A - 油脂劣化臭マスキング剤 - Google Patents

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Hirotomo Kihara
弘友 木原
友樹 川崎
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友樹 川崎
都子 大畑
Miyako Ohata
都子 大畑
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Abstract

【課題】油脂劣化臭の新規マスキング剤を提供すること。【解決手段】以下の群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する、油脂劣化臭マスキング剤;スチラリルアルコール、ベンジルアルコール、ピルビン酸エチル、γ−ブチロラクトン、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、1,8−シネオール、ジヒドロアクチニジオリド、ローズオキシド、β−ダマセノン、アネトール、スクラレオリド、メントン、1,4−シネオール、及び6−メチル−5−ヘプテン−2−オン。【選択図】なし

Description

本発明は、油脂劣化臭マスキング剤及びその使用方法に関する。より詳細には、本発明は、油脂の加熱、保管等により生じる劣化(酸化)臭を抑制するためのマスキング剤、当該マスキング剤による油脂劣化臭のマスキング方法、当該マスキング剤を含有する油脂含有製品及び当該油脂含有製品の製造方法に関する。
油脂又は油脂を含む製品は、その製造工程において加熱工程を経ることが多い。かかる加熱工程において、また、その後の保存期間において、油脂が酸化により劣化して劣化臭(オフフレーバー)を生じることが知られている(特許文献1)また、油脂劣化臭は、当該製品自体が油脂を含む場合だけでなく、コンビニエンスストア店頭に陳列された製品に店内に漂う揚げ物油臭が臭い移りする等、環境中の油脂劣化臭が当該製品に移る場合もある。
このような劣化臭は製品の品質に大きく影響するため、劣化臭成分の生成を抑制すること、あるいは、マスキング剤により劣化臭を抑制することが試みられてきた。例えば、油の劣化臭のある飲食品に、エチルデカノエートを添加すること等が試みられている(特許文献1)。
しかし、コンビニエンスストア陳列製品への揚げ物臭の臭い移りなど油脂劣化臭に対する課題は多様化しているため、より汎用的、かつ、効果的に油脂劣化臭をマスキングすることができる技術の提供が求められている。
特開2006−197857
本発明は、上記従来技術における問題点に鑑み、油脂劣化臭の新規マスキング剤を提供することを課題とする。また、新規マスキング剤を用いた新規マスキング方法、油脂含有製品の製造方法、及び当該製造方法により得られる油脂含有製品を提供することを目的とする。
かかる状況の下、本発明者らは、多大な試行錯誤の上、油脂含有製品における油脂に由来する劣化臭を構成する主要な臭気物質を確認した。そして、上記知見に基づき、本発明者らは、多種多様な成分及びその組合せについて油脂劣化臭のマスキング効果を鋭意検討した結果、後述する成分又はその組合せが油脂劣化臭のマスキング効果を奏することを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は、以下の項を提供する:
項1.以下のA群〜C群からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する、油脂劣化臭マスキング剤;
(A群)スチラリルアルコール、ベンジルアルコール、ピルビン酸エチル、γ−ブチロラクトン、ジャスモン酸メチル、及びジヒドロジャスモン酸メチル
(B群)1,8−シネオール、ジヒドロアクチニジオリド、ローズオキシド、及びβ−ダマセノン
(C群)アネトール、スクラレオリド、メントン、1,4−シネオール、及び6−メチル−5−ヘプテン−2−オン。
項2.項1に記載のマスキング剤であって、該マスキング剤に含まれる化合物のうち少なくとも2種は、前記A群〜C群における異なる群に属する化合物である、マスキング剤。
項3.項1又は2に記載のマスキング剤を、油脂劣化臭を発しうる製品に添加することを含む、油脂劣化臭をマスキングする方法。
項4.項1又は2に記載のマスキング剤を油脂含有製品に添加することを含む、油脂含有製品の製造方法。
項5.項1又は2に記載のマスキング剤を含有する油脂含有製品。
本発明によれば、油脂劣化臭の新規マスキング剤を提供することができる。本発明は、油脂劣化臭をマスキングすることができるため、油脂含有製品の風味の劣化を抑制することができ、容易かつ効果的に油脂含有製品の品質を維持することができる。また、コンビニエンスストア、スーパー等の店内における揚げ物油臭の陳列製品への臭い移り(例えば、紙パック飲料などへの臭い移り)が生じた場合も、当該劣化臭をより感じにくくさせることができる。
本明細書中、語句「含む」又は語句「含有する」は、語句「からなる」、及び語句「のみからなる」を包含することを意図して用いられる。
本明細書中に記載の操作、及び工程は、特に記載のない限り、室温で実施され得る。
本明細書中、用語「室温」は、技術常識に従って理解され、例えば、10℃〜35℃の範囲内の温度を意味することができる。
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明が対象とする製品には油脂劣化臭を生じさせ得る製品一般が広く包含される。油脂劣化臭を生じさせ得る製品としては、油脂含有製品等が挙げられる。
油脂としては、特に限定されないが、例えば、植物性油脂(例えば、アブラギリ種子油、アマニ油、アーモンドナッツ油、エゴマ油、オリーブ油、オレンジ種子油、かぼちゃ種子油、カポック油、からし油、キカラスウリ種子油、キササゲ種子油、共役リノール酸含有油脂、キンセンカ種子油、小麦胚芽油、米ぬか油、コーン油、ごま油、サクランボ種子油、サフラワー油、ザクロ種子油、シソ油、スネークガード種子油、大豆油、茶油、月見草種子油、つばき油、なたね油、ニガウリ種子油、ノウゼンカズラ種子油、バルサムアップル種子油、パーム油、ひまわり油、ピーナツ油、ブドウ種子油、ホウセンカ種子油、マカダミアナッツ油、綿実油、落花生油)、動物性油脂(例えば、牛脂、馬油、豚脂、卵黄油、魚体油、肝油、眼窩油、アザラシ油、オキアミ油)、その他の油脂(例えば、シゾキトリウム属由来の油脂、Nitzschia属由来の油脂、Nannochloris sp属由来の油脂、Mortierella属由来の油脂)等が挙げられる。
油脂含有製品としては、典型的には、例えば、油脂を含有する食品等が挙げられる。食品としては、例えば、以下に掲げるすべての食品から選ばれる1種または2種以上の食品からなる食品、以下に掲げるすべての食品の1種または2種以上の食品を原材料としてなる食品、以下に掲げるすべての食品の1種または2種以上の該食品を含有してなる食品が例示される。
(1)農産食品・農産加工食品:
玄米、半つき米、七分つき米、精白米、胚芽精米、インディカ米、強化米、おかゆ、アルファ米、もち、赤飯、ビーフン、米こうじ、そば、とうもろこし、ポップコーン、コーンフレーク、コーンミール、えんばく、きび、ハトムギ、ヒエ、モロコシ、ライ麦、きくいも、じゃがいも、さつまいも、やまいも、さといも、こんにゃく、粟、オートミール、クェーカーオートミール、大麦、きび、小麦、でんぷん(片栗粉、くず粉、コーンスターチ、タピオカ、上新粉、白玉粉)、澱粉めん(はるさめ・くずきり)、食パン、乾パン、フランスパン、ライ麦パン、ぶどうパン、ロールパン、クロワッサン、パン粉、菓子パン、あんパン、クリームパン、ジャムパン、チョココルネ、デニッシュペストリー、ホットケーキ、うどん、干しうどん、そうめん、ひやむぎ、中華めん、インスタントラーメン、ノンフライめん、カップめん、パスタ、マカロニ、スパゲッティ、麩、生麩、焼き麩、ちくわ麩、小麦胚芽、 漬物、煮豆、納豆、凍豆腐、豆腐、なめ茸茶づけ、山菜加工品、味付メンマ、ジャム・マーマレード類、ピーナッツバター・ピーナッツクリーム、トマト缶詰、サラダ類、素材缶詰、冷凍野菜、ポテト加工品、 果物類として、あけび、アセロラ、アボガト、あんず、いちご、いちじく、いよかん、うめ、オリーブ、オレンジ、かき、かぼす、かりん、キウィフルーツ、きんかん、グァバ、ぐみ、グレープフルーツ、さくらんぼ、ざくろ、さんぼうかん、シイクワシャー、すいか、すだち、すもも、だいだい、チェリモヤ、ドリアン、なし、なつみかん、ひゅうがなつ、びわ、フェイジョア、ネクタリン、パイナップル、はっさく、パッションフルーツ、バナナ、パパイヤ、びわ、ぶどう、ブルーベリー、ぶんたん、ぽんかん、まくわうり、マンゴー、マンゴスチン、うんしゅうみかん、きよみみかん、セミノール、メロン、もも、やまもも、ゆず、洋なし、ライチ、ライム、ラズベリー、りゅうがん、りんご、レモン、 豆類として、あずき、いんげん豆、えんどう、ささげ、そら豆、だいず、ぶどう豆、ひよこ豆、ライママメ、ヒラマメ、りょくとう、とうふ(絹ごし・もめん・ソフト・充填)、焼き豆腐、生揚げ、油揚げ、がんもどき、凍りどうふ、なっとう、テンペ、きなこ、みそ(米みそ・麦みそ・豆みそ・金山寺みそ)、おから、豆乳、調整豆乳、ゆば(生・干し)、ひよこ豆、アーモンド、麻の実、カシューナッツ、かぼちゃの種、ぎんなん、くり、くるみ、けしの実、ココナッツ、ごま、ねりごま、はすの実、ピスタチオ、ひまわりの種、ヘーゼルナッツ、ペカン、マカデミアナッツ、松の実、らっかせい、 きのこ類として、えのきだけ、きくらげ、しいたけ、ぶなしめじ、ほんしめじ、はたけしめじ、なめこ、はつたけ、ひらたけ、ふくろだけ、まいたけ、マッシュルーム、まつたけ、 野菜類として、アーティチョーク、あさつき、あしたば、アスパラガス、うど、枝豆、おおさかしろな、おかひじき、オクラ、かいわれだいこん、かぶ、かぼちゃ、からしな、カリフラワー、かんぴょう、きく、キャベツ、きゅうり、きょうな、キンツァイ、グリーンピース、クレソン、くわい、コールラビ、ごぼう、こまつな、こんにゃく、ザーサイ、さつまいも、さといも、さやいんげん、さやえんどう、サラダ菜、さんとうさい、ししとうがらし、しそ、じゃがいも、しゅんぎく、じゅんさい、しょうが、しろうり、ずいき、すぐきな、ズッキーニ、せり、セルリアック、セロリ、ぜんまい、そら豆、ターサイ、だいこん、たいさい、たかな、たけのこ、たまねぎ、たらの芽、チコリ、チンゲンサイ、つくし、つけな、つるな、つるむらさき、つわぶき、とうがらし、とうがん、とうもろこし、トマト、どんぶり、なす、菜の花、なばな、にがうり、にら、にんじん、にんにく、ニンニクの芽、ねぎ、のざわな、のびる、はくさい、れんこん、パセリ、花にら、はやとうり、ビーツ、ピーマン、ひのな、ひろしまな、ふき、ふきのとう、ふだんそう、ブロッコリーへちま、ほうれんそう、ホースラディッシュ、みつば、みょうが、芽キャベツ、もやし、モロヘイヤ、やまごぼう、やまのいも(いちょういも・じねんじょ・長いも)、ゆうがお、ゆり根、よめな、よもぎ、らっきょう、ラディッシュ、リーキ、ルバーブ、レタス、わけぎ、わさび、わらび等の生・塩漬け・糠漬け・からし漬け・しば漬け・酢の物・煮物・焼き物・蒸し物・干し・粉末・キムチとしたもの、 海藻類として、青のり、あかもく、あらめ、いわのり、えごのり、おごのり、こんぶ、すいぜんじのり、てんぐさ、とさかのり、あまのり、ひじき、ひとえぐさ、ふのり、ほんだわら、まくさ、もずく、わかめ、白みる、青みる。
(2)乳油製品:
牛乳、生乳、加工乳、低脂肪乳、乳飲料(コーヒー、フルーツ)、クリーム、脂肪置換クリーム、コーヒーホワイトナー、発酵乳、乳酸菌飲料、ヨーグルト、脱脂粉乳、調整粉乳、無糖練乳、加糖練乳、 チーズ(エダム、エメンタール、カッテージ、カマンベール、クリーム、ゴーダ、チェダー、パルメザン、ブルー、グリュイエール、マスカルポーネ、モッツァレラ、ロックフォール、ピザ用チーズ、プロセスチーズ、チーズスプレッド、チーズフード、プロセスチーズ、ナチュラルチーズ、チーズスプレッド、チーズフォンデュ、 アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、ソフトクリーム、シャーベット、 バター、マーガリン、ファットスプレッド、生クリーム、コーヒー用クリーム、ボトルクリーム、ポーションクリーム、インスタントクリーミーパウダー、育児用調整粉乳、 植物油として、だいず・なたね・綿実・ごま・サフラワー・コーン・ひまわり・やし・オリーブ・米糠・調合油、 動物油として、牛脂、豚脂、ショートニング、マーガリン、ファットスプレッド、バター、魚油、鯨油。
(3)畜肉・畜産加工品等:
あひる、いのしし、うさぎ、牛(肩、肩ロース、リブロース、サーロイン、ランプ、ヒレ、ばら、すね、もも、外もも、テール)(脂身の有無は問わない)、豚、豚足、うずら、馬、蛙、鴨、雉、鹿、鯨、七面鳥、雀、スッポン、鶏(手羽、むね、もも、ささ身)(皮の有無は問わない)、皮、はと、ほろほろちょう、やまどり、昆虫類、 焼き豚、ベーコン、ショルダーベーコン、ハム、ソーセージ(ドライ、セミドライ、ボロニア、フランクフルト、ウインナー)、レバーペースト、ゼラチン、マトン、ラム、やぎ、卵(あひる、ピータン、うずら、鶏)、卵豆腐、だし巻卵、 内臓としては、タン(舌)、ハツ(心臓)、レバー、マメ(腎臓)、シロ(胃腸)、テール(尾)、砂ぎも、 コンビーフ類、食肉加工品缶詰、焼肉類、ローストビーフ等。
(4)魚肉・水産加工品等:
あいなめ、あかうお、あこうだい、あなご、さくらだい、あじ、あまだい、あみ、あゆ、あんこう、いか、いかなご、いさき、いとより、いしだい、いぼだい、いわし、いわな、うぐい、うなぎ、うに、かわはぎ、えい、えび、おいかわ、おきあみ、おこぜ、おひょう、かさご、かじか、かじき、かつお、カナガシラ、かに(毛がに・ずわいがに・たらばがに・わたりがに)、かます、かれい、かんぱち、きぐち、きす、きちじ、きびなご、きゅうりうお、キャビア、ぎんだら、きんめだい、ぐち、くらげ、こい、こち、このしろ、さけ(すじこ・いくら・めふん)、さっぱ、さば、さめ、さより、ざりがに、さわら、さんま、しいら、ししゃも、したびらめ、しゃこ、しまあじ、しらうお、すずき、そうぎょ、たい、たかべ、たこ、たちうお、たら(たらこ・白子・真子)、どじょう、とびうお、なまこ、なまず、にごい、にじまず、にしん(かずのこ)、はぜ、はたはた、はも、ひらまさ、ひらめ、ふぐ、ふな、ふり、ブラックバス、ほうぼう、ほたるいか、ほっけ、ほや、ぼら、まぐろ、ます、まながつお、むつ、めじな、めばる、メルルーサ、もろこ、やがら、やつめうなぎ、やまめ、わかさぎ等の魚肉およびまたは内臓、 刺身、すり身、煮付、焼き、佃煮、あめ煮、甘酢漬け、塩漬け、薫製、生干し、丸干し、めざし、水煮缶詰、味付け缶詰、油漬け缶詰、フレーク、白焼き、蒲焼き、塩辛、するめ、さきいか、薫製、煮干し・しらす干し・田作り・たたみいわし・みりん干し・アンチョビ(いわしの場合)、なまり・かつおぶし・角煮(かつおの場合)、 貝類として、あおやぎ、あかがい、あげまき、あさり、あわび、うばがい、エスカルゴ、かき、さざえ、しじみ、たいらがい、たにし、つぶがい、とこぶし、とりがい、ながらみ、ばいがい、ばかがい、ばていら、はまぐり、ほたてがい、ほっきがい、まてがい、みるがい、ムールがい、もがい等の生・佃煮・水煮・貝柱・煮干し。
(5)菓子:
甘納豆、餡入り生八つ橋、今川焼き、ういろう、うぐいすもち、かしわもち、カステラ、かのこ、かるかん、きびだんご、ぎゅうひ、きりざんしょ、きんぎょく糖、きんつば、草餅、串団子、桜餅、大福餅、ちまき、ちゃつう、どら焼き、ねりきり、饅頭、もなか、ゆべし、ようかん(練り・水・蒸し)、飴、いもかりんとう、おこし、かりんとう、ごかぼう、しおがま、ひなあられ、ボーロ、松風、豆菓子、八つ橋、らくがん、せんべい、米菓(あられ・揚げ煎餅・甘辛煎餅・塩煎餅)、アップルパイ、カスタードプリン、カップケーキ、シュークリーム、ショートケーキ、ゼリー、ドーナッツ、ババロア、マロングラッセ、ミートパイ、ミルクプリン、ワッフル、ウエハース、クラッカー、サブレ、スナック菓子(ポテトチップ、ファブリケートポテト、ポテトジューストリング等のポテト系・コーン系・小麦粉系・ライス系・その他)、パフパイ、ビスケット、クッキー、ロシアケーキ、キャラメル、錠菓、ゼリーキャンデー、ゼリービーンズ、チャイナマーブル、ドロップ、ヌガー、バタースカッチ、ブリットル、マシュマロ、 チョコレート、チョコレート菓子、チューインガム、 中華菓子(げっぺい・中華風クッキー・中華まん)、菓子パイ、プレッツェル、半生ケーキ、チョコレートケーキ、キャンディ、メントールキャンディ、のど飴、ハーブキャンディ、口中清涼菓子、キャラメル、グミキャンディ、ナッツ類、豆菓子、玩具菓子、ゼリー菓子、かりんとう、甘納豆、ミックス菓子、ウェハース菓子、マシュマロ、ミント系錠菓。
(6)調味料:
砂糖(上白糖・三温糖・黒砂糖・和三盆糖・グラニュー糖・角砂糖・氷砂糖・コーヒーシュガー・粉糖)、水あめ、はちみつ、メイプルシロップ、醤油(こいくち・うすくち・たまり・うす塩・減塩)、だし醤油、酢(穀物酢・米酢・果実酢・ぽん酢・ワインビネガー・加工酢)、ソース(ウスター・中濃・濃厚・お好みソース・焼そばソース・オイスターソース・ステーキソース・ペッパーソース)、だしの素(粉末・液体・固形)、中華調味料、トマトケチャップ、チリソース、ハヤシルウ、ピザソース、シチュールウ、カレールウ、ドレッシング、ドレッシングタイプ調味料、マヨネーズ、めんつゆ、みりん、みりん風調味料、醗酵調味料、風味調味料、食用油、オリーブ油、ごま油、味噌、つゆの素、トマト加工品、焼肉のたれ、しゃぶしゃぶのたれ、すき焼のたれ、純カレー、コンソメ・ブイヨン、核酸複合調味料、浅漬の素、ラーメンスープ、うどんスープ、ガラスープ。
(7)スパイス:
オールスパイス、オニオンパウダー、からし、ガーリック、カレー、クローブ、こしょう、さんしょう、シナモン、ジンジャー、セージ、タイム、チリパウダー、とうがらし、ナツメグ、パプリカ、ペッパーソース、マスタード、ラー油、わさび、イースト、酒粕。
(8)調理加工食品:
カレー(缶詰・レトルト)、コーンクリームスープ、コーンポタージュスープ、シチュー、マーボ豆腐の素、ミートソース、春巻、ドッグ類、卵豆腐、オーブントースター食品、電子レンジ食品、ベビーフード、玉子焼き、ハンバーガー、チキンナゲット、フライドポテト、シェイク、フライドチキン、弁当、総菜、スナックめん、生タイプスナックめん、即席めん、生めん、乾めん、パスタ、レトルトライス、無菌包装米飯、ぞうすい、おかゆ、包装もち、中華まんじゅう、シリアルルフーズ、プレミックスパウダー(無糖)、お好み焼ミックス、プレミックスパウダー(加糖)、ビーフン、栄養バランス食(ソリッドタイプ)、インスタントカレー、缶詰カレー、レトルトカレー、パスタソース、メニュー専用合せ調味料、すしの素、釜めしの素、どんぶりの素、おでんの素、お茶づけ、ふりかけ、おむすびの素、ぞうすいの素、ピザソース、洋風ソース、インスタントシチュー、レトルトシチュー、インスタントハヤシ、レトルトハヤシ、炒飯の素、 冷凍・チルド食品(うどん、エビグラタン、エビドリア、エビピラフ、エビフライ、ぎょうざ、チャーハン、コロッケ、シューマイ、唐揚げ、パイシート、ハンバーグ、フレンチフライドポテト、ミックスピザ、ミックスベジタブル、ミートボール、ミンチカツ、焼きおにぎり、カツ、グラタン、天ぷら、お好み焼き、たこ焼、水産フライ、茶わんむし、めん、米飯類、ピラフ類、ピザパイ)、 スープ類(クッキングスープ、インスタントスープ、カップ入りスープ、レトルトスープ、缶詰スープ、冷凍スープ、チルドスープ、わかめスープ、中華スープ、ベンダー用缶入りスープ、たまごスープ、即席みそ汁)。
(9)飲料:
果実飲料として、天然果汁、果汁飲料、果汁入清涼飲料、ハチミツ飲料、希釈飲料、果粒入果実飲料、果肉飲料、トマト飲料、野菜飲料、野菜入混合果汁飲料、フルーツウォーター、果粒入清涼飲料、 炭酸飲料として、コーラフレーバー飲料、透明炭酸飲料、ラムネフレーバー飲料、低アルコール果汁入炭酸飲料、果実着色炭酸飲料、低果汁入炭酸飲料、ジンジャエール、乳類入炭酸飲料、ワイン風果汁入炭酸飲料、高果汁入炭酸飲料、果汁入炭酸飲料、 乳性飲料として、飲用牛乳、低温殺菌牛乳、乳飲料、ハイファット飲料、ローファット飲料、乳製品乳酸菌飲料、乳酸菌飲料、殺菌乳製品乳酸菌飲料(コンク)、殺菌乳製品乳酸菌飲料(ストレート)、LL飲用牛乳、乳類入清涼飲料、 嗜好飲料として、緑茶(玉露・抹茶・せん茶・番茶・ほうじ茶・玄米茶)、ウーロン茶、紅茶、マテ茶、昆布茶、麦茶、杜仲茶、ハーブティー、薬草茶、生薬成分配合茶、甘酒、ココア、コーヒー、コーヒー飲料、しるこ、ノンアルコールビール、ゼリー飲料、バーモントドリンク、 健康飲料として、食系ドリンク、スポーツドリンク、豆乳、ビネガードリンク、麦芽ドリンク、機能型ドリンク、ビタミン補給飲料、ミネラル補給飲料、 アルコール飲料として、清酒、生酒、焼酎甲類、焼酎乙類、チューハイ、ウイスキー、ブランデー、ビール、モルト100%ビール、ドライビール、輸入ビール、ライトビール、ニュースピリッツ、スピリッツ、ワイン、カクテルドリンク、水割り洋酒、発泡酒、梅酒、白酒、薬味酒、 その他飲料として、ミネラルウォーター、サワードリンク、食事型飲料、トニックウォーター、炭酸水、ニアウォーター。
(10)デザート類:
チルドプリン、チルドゼリー、デイリーデザート、プレーンヨーグルト、ハードヨーグルト、ソフトヨーグルト、ドリンクヨーグルト、フローズンヨーグルト、アイスクリーム類、高級アイスクリーム、マルチパックアイスクリーム、一口タイプゼリー、洋風パックデザート、デザートベース(レトルト)、デザートベース(粉末)、和風デザート、冷凍ケーキ、手作り風デザート、フルーツシャーベット、ナタデココ入りデザート、レトルトしるこ・ぜんざい、ドライゼリー。
油脂含有製品に含まれる油脂の割合は特に限定されないが、例えば、当該油脂含有製品の質量を基準にして、0.0001〜100質量%、0.001〜95質量%、0.01〜90質量%等の範囲にある油脂含有製品を使用することができる。
また、本発明における油脂劣化臭マスキング剤は、油脂含有製品だけでなく、前述したように対象製品以外の物(対象製品以外の油脂含有製品、食品加工用の加熱された油等)から移った油脂劣化臭をマスキングすることもできる。従って、本発明における油脂劣化臭マスキング剤は、油脂劣化臭が生じた又は生じうる油脂含有製品及び対象製品以外の物に由来する油脂劣化臭が付着した又は付着し得る製品を適用対象とする。本発明において、「油脂劣化臭が生じた又は生じうる油脂含有製品及び対象製品以外の物に由来する油脂劣化臭が付着した又は付着し得る製品」を「油脂劣化臭を発しうる製品」と示すこともある。
後記実施例に記載するように、本発明者らは、本発明に関し、油脂含有製品における油脂に由来する劣化臭を構成する主要臭気物質を確認した。
簡潔に述べると、本発明者らは、油脂劣化臭を構成する主要臭気物質を、加熱処理することにより劣化臭を生成させたコーン油について、ガスクロマトグラフィーオルファクトメータ(以下、GC/Oと略記する)により分析することにより、確認した。
このような主要臭気物質の好適な具体例は、trans−4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール、1−オクテン−3−オン、及び(E,E)−2,4−デカジエナールを包含する。従って、典型的な実施形態において、油脂劣化臭は、上記3成分を含む臭気物質が一体となって醸し出されるものである。後述するように、本発明によれば、かかる油脂劣化臭を、前述のA群、B群及びC群からなる群より選ばれる化合物のうち少なくとも1種を添加することによりマスキングすることができる。
本発明の油脂劣化臭マスキング剤(本明細書中、これを、「劣化臭マスキング剤」又は「マスキング剤」ということがある)は、以下のA群、B群及びC群からなる群より選ばれる化合物(本明細書中、これをマスキング剤化合物と称する場合がある。)の1種以上を有効成分とするものである;
(A群)スチラリルアルコール、ベンジルアルコール、ピルビン酸エチル、γ−ブチロラクトン、ジャスモン酸メチル、及びジヒドロジャスモン酸メチル
(B群)1,8−シネオール、ジヒドロアクチニジオリド、ローズオキシド、及びβ−ダマセノン
(C群)アネトール、スクラレオリド、メントン、1,4−シネオール、及び6−メチル−5−ヘプテン−2−オン。
当該A群、B群及びC群の化合物は、いずれも既知の香気成分である。
本発明においては、当該化合物として、天然香料からの精製物、または化学反応による合成物を制限なく用いることができる。簡便には、本発明において、これらの市販品を好適に使用することができる。
また、本発明の作用効果を損なわない範囲において、当該化合物を含有する天然香料を本発明のマスキング剤として使用することができる。このような天然香料としては、これらに限定されるものではないが、例えば:スチラリルアルコールを含有する天然香料として、ココア香料、プラム香料、及びハチミツ香料等;ベンジルアルコールを含有する天然香料として、グレープ香料、ホップ香料、及び紅茶香料等;ピルビン酸エチルを含有する天然香料として、チーズ香料、ブドウ酒粕香料、及びハチミツ香料等;γ−ブチロラクトンを含有する天然香料として、コーヒー香料、及びミルク香料等;ジャスモン酸メチルを含有する天然香料として、ジャスミン香料、紅茶香料、及びレモン香料等;ジヒドロジャスモン酸メチルを含有する天然香料として、ジャスミン香料、及び紅茶香料等;1,8−シネオールを含有する天然香料として、ユーカリ香料、ライム香料、及びナツメグ香料等;ジヒドロアクチニジオリドを含有する天然香料として、紅茶香料、及びメリッサ香料等;ローズオキシドを含有する天然香料として、ローズ香料、ゼラニウム香料、及びトマト香料等;β−ダマセノンを含有する天然香料として、ローズ香料、ゼラニウム香料、及びコーヒー香料等;アネトールを含有する天然香料として、スターアニス香料、及びフェンネル香料等;メントンを含有する天然香料として、ペパーミント香料、及びハッカ香料等;1,4−シネオールを含有する天然香料として、ローズマリー香料、及びローレル香料等;6−メチル−5−ヘプテン−2−オンを含有する天然香料として、レモングラス香料、及びジンジャー香料等を挙げることができる。
本発明の劣化臭マスキング剤は、前記A群、B群及びC群からなる群より選ばれる化合物(すなわち、A群に属する化合物、B群に属する化合物及びC群に属する化合物を全て含む化合物群)の1種又は2種以上を含有することを特徴とする。本発明において、「前記A群、B群及びC群からなる群より選ばれる化合物の2種以上」の化合物には、特にそうでないことが明示されていない限り、異なる群に属する化合物を含む2種以上の化合物だけでなく、同一の群に属する化合物のみを2種以上含む場合も包含される。
当該マスキング効果は、前記化合物の1種のみを用いることで得ることができ、前記化合物の2種以上を用いることでより良好な効果を得ることができ、及び前記化合物の3種以上を用いることで更に良好な効果を得ることができる。
本発明においては、当該良好なマスキング効果の点から、
A群、B群及びC群のうちの2群からそれぞれ選択した各1種以上(計2種以上)の化合物を組み合わせて用いることが好ましく、
A群、B群及びC群のうちの3群全てからそれぞれ選択した各1種以上(計3種以上)の化合物を組み合わせて用いることがより好ましい。
本発明における劣化臭マスキング剤化合物の使用量(例えば、本発明の劣化臭マスキング剤の対象製品に対する含有量)は、劣化臭のマスキング効果を奏する量であればよく、具体的には
当該マスキング剤化合物各々の対象製品全体に対する濃度が、
0.00001ppb〜100000ppbの範囲内となるように使用することが好ましく、
0.00005ppb〜50000ppbの範囲内となるように使用することがより好ましく、及び
0.0001ppb〜10000ppbの範囲内となるように使用することが更に好ましい。
対象製品本来の風味等に与える影響を抑えつつ、油脂劣化臭が発生及び/又は付着した場合にそのマスキング効果をもたらす観点から、上記使用量が好ましい。
また、A群に属するマスキング剤化合物を用いる場合、対象製品全体に対する、A群に属するマスキング剤化合物の合計濃度が、
0.0001ppb〜100000ppbの範囲内となるように使用することが好ましく、
0.0005ppb〜50000ppbの範囲内となるように使用することがより好ましく、及び
0.001ppb〜10000ppbの範囲内となるように使用することが更に好ましい。
また、B群に属するマスキング剤化合物を用いる場合、対象製品全体に対する、B群に属するマスキング剤化合物の合計濃度が、
0.00001ppb〜100000ppbの範囲内となるように使用することが好ましく、
0.00005ppb〜50000ppb0.001ppb〜100ppbの範囲内となるように使用することがより好ましく、及び
0.0001ppb〜10000ppbの範囲内となるように使用することが更に好ましい。
また、C群に属するマスキング剤化合物を用いる場合、対象製品全体に対する、C群に属するマスキング剤化合物の合計濃度が、
0.0001ppb〜100000ppbの範囲内となるように使用することが好ましく、
0.0005ppb〜50000ppbの範囲内となるように使用することがより好ましく、及び
0.001ppb〜10000ppbの範囲内となるように使用することが更に好ましい。
また、対象製品全体に対するマスキング剤化合物の合計濃度が、
0.00001ppb〜100000ppbの範囲内となるように使用することが好ましく、
0.00005ppb〜50000ppbの範囲内となるように使用することがより好ましく、及び
0.0001ppb〜10000ppbの範囲内となるように使用することが更に好ましい。
本発明は、前記A群、B群及びC群からなる群より選ばれる化合物の1種又は2種以上を用いることによって、対象製品の製造、流通、保管、及び販売等の各段階で、油脂劣化臭を、簡便に、かつ安全性が高く、しかも最終製品の香り、及び/又は味に影響を与えることなく、マスキングすることができる。
本発明の劣化臭マスキング剤は、当該マスキング剤化合物以外の化合物を含有してもよい。本発明の劣化臭マスキング剤の形態、及び当該他の化合物の種類及び量は、適宜、本発明の劣化臭マスキング剤の使用態様等に応じて、設定することができる。
本発明の劣化臭マスキング剤は、当該マスキング剤化合物だけからなるものであってもよいし、またマスキング剤化合物に加えて適当な希釈剤(増粘剤)若しくは担体を含有するものであってもよい。この場合、劣化臭マスキング剤中の上記マスキング剤化合物の割合は、当該劣化臭マスキング剤が油脂劣化臭を抑制する効果を発揮するように0.000001〜99質量%(0.01〜990000ppm)の範囲から適宜設定調整することができる。
マスキング剤化合物と併用する希釈剤若しくは担体としては、マスキング剤化合物の油脂劣化臭抑制作用を損なわないものであればよく、その限りにおいて特に制限されるものではない。一例を挙げると、例えばアラビアガム、デキストリン、サイクロデキストリン、グルコース、スクロース等の固体状の希釈剤若しくは担体;又は水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、食用油脂等の液状の希釈剤若しくは担体を挙げることができる。これらの希釈剤若しくは担体には、本発明の劣化臭マスキング剤を所望の形状(剤型)に調製するために用いられる添加剤、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、乳化剤、溶解剤、増粘剤、滑沢剤、矯味剤、着色料、酸化防止剤等が含まれる。なかでも乳化剤は、液状の希釈剤中にマスキング剤化合物を分散させて水溶液(分散液、懸濁液)又は乳液状の劣化臭マスキング剤を調製するために好適に使用することができる。かかる乳化剤としては、制限されないものの、例えばショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、酵素分解レシチン、キラヤ抽出物、サポニン、ポリソルベート、アラビアガム、及びガティガムなどを挙げることができる。かかる希釈剤若しくは担体を用いることで、本発明の劣化臭マスキング剤は、液状、懸濁液状、乳液状、ペースト状、粉末状、顆粒状、及びその他、任意の剤型にすることができる。当該本発明の劣化臭マスキング剤の剤型は、油脂劣化臭を抑制する対象物の種類やその形状に応じて、適宜設定することができる。
また本発明の劣化臭マスキング剤は、前述するマスキング剤化合物を溶解又は分散した水溶液にデキストリン等の賦形剤を配合し、噴霧乾燥又は凍結乾燥等の定法に従って粉末化して粉末製剤として調製されてもよいし、さらに造粒されることで顆粒製剤として調製されてもよい。
本発明の劣化臭マスキング剤は、香料成分として、前述する1種又は2種以上のマスキング剤化合物を含有する香料組成物としてもよいし、また、当該マスキング剤化合物の他に、1種又は2種以上の他の香料成分(当該マスキング剤化合物以外の香料成分)を含有する香料組成物としてもよい。
かかる他の香料成分は、前述するマスキング剤化合物と併用することで本発明の効果を損なうものでなければよく、また、劣化臭マスキング剤を配合する対象製品の香調に悪影響しないものであることが好ましい。このような香料成分としては、例えば日本国特許庁編集の「特許庁公報 周知・慣用技術集(香料)第II部食品用香料」(平成12年1月14日発行)に記載されている天然香料及び合成香料などを挙げることができる。具体的には、シトラス系果実(オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、ユズ・スダチ等)の香りを有するシトラス系香料(88〜135頁)、シトラス系果実以外の果実(アップル、グレープ、イチゴ、バナナ、ピーチ、メロン、アンズ、ウメ、サクランボ、ベリー類等)の香りを有するフルーツ系香料(136〜257頁)、乳製品の香りを有するミルク系香料(ミルクフレーバー、バターフレーバー、チーズフレーバー、クリームフレーバー、ヨーグルトフレーバー等)(258〜347頁)、バニラビーンズの香りを有するバニラ系香料(348〜366頁)、緑茶、烏龍茶、紅茶などの香りを有する茶系香料(367〜426頁)、ココアやチョコレートの香りを有するココア・チョコレート香料(427〜446頁)、コーヒーの香りを有するコーヒー香料(447〜475頁)、ペパーミントやスペアミントなどの香りを有するミント系香料(476〜495頁)、香辛料の香りを有するスパイス系香料(496〜580頁)、アーモンドなどのナッツ類の香りを有するナッツ系香料(581〜608頁)、洋酒(例えばワイン、ウイスキー、ブランデー、ラム酒、ジン、リキュール等)の香りを有する洋酒系香料(759〜825頁)、花の香りを有するフラワー系香料(826〜836頁)、野菜(例えばオニオン、ガーリック、ネギ、人参、ゴボウ、椎茸、松茸、三つ葉等)の香りを有する野菜系香料(837〜907頁)などを例示することができる。好ましくはシトラス系香料、フルーツ系香料、ミルク系香料、ココア・チョコレート系香料、ミント系香料、野菜系香料を挙げることができる。
本発明の香料組成物は、本発明の効果を奏することを限度として、前述する1種又は2種以上のマスキング剤化合物を0.000001〜99質量%の割合で含有するものであればよい。本発明の香料組成物が、上記マスキング剤化合物以外に他の香料成分を含有する場合、当該他の香料成分の配合割合として、制限されないものの0.000001〜99質量%、好ましくは0.00001〜10質量%の割合を例示することができる。
本発明の劣化臭マスキング剤、又はこれを含有する製剤を対象製品に添加又は適用する時期及びその方法は特に限定されず、対象製品製造時の任意の段階でこれを添加又は適用すればよい。
例えば、対象製品の原材料に、本発明の劣化臭マスキング剤、又はこれを含有する製剤を予め添加又は適用した後、この原材料を対象製品に添加又は適用することによって本発明の劣化臭マスキング剤を対象製品に添加又は適用してもよい。
なお、本発明の劣化臭マスキング剤は、通常用いられる各種食品素材を含有する製品に対しても使用することができる。
当該食品素材としては、例えば、糖質、甘味料、増粘剤、乳化剤、ビタミン類、乳、乳製品、油脂、酸味料、香料、でん粉、デキストリン、グリセリン、卵、及び色素等を挙げることができる。当該食品素材としては、より具体的には、例えば、
ショ糖、グルコース、フルクトース、パラチノース、キシロース、水あめ及び麦芽糖等の糖質;
ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、パラチニット、及び還元水飴等の糖アルコール;
アスパルテーム、ソーマチン、スクラロース、アセスルファムカリウム、及びステビア等の高甘味度甘味料;
寒天、ゼラチン、カラギーナン、グアーガム、キサンタンガム、ペクチン、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン、グルコマンナン及びジェランガム等の増粘剤;
ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びレシチン等の乳化剤;
ビタミンA、ビタミンB類、ビタミンC、及びビタミンE等のビタミン類;
生乳、牛乳、脱脂乳、及び加工乳等の乳;
発酵乳、濃縮乳、練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリーム、チーズ、及びバター等の乳製品;クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等の酸味料;
上記「他の香料成分」にて例示した香料
等を挙げることができる。
また、本発明の油脂劣化臭をマスキングする方法、本発明の油脂含有製品の製造方法、及び本発明の油脂含有製品は、前記した本発明の油脂劣化臭マスキング剤等についての説明等から理解される。
以下、本発明を以下の実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
以下の例において、量、及び濃度を示す数値は、特に限定が無い限り、質量に基づくことができる。
実験例1
(主要臭気物質の確認)
以下に示す手順に従って、油脂劣化臭における主要臭気物質を確認した。
(劣化臭を含有する油脂の調製)
市販のコーン油1Lを耐熱容器に入れ、適宜、掻き混ぜながら170〜180℃で30分間加熱することにより、油脂劣化臭を有するコーン油を調製した。
(油脂劣化臭の主要臭気物質の確認)
前記で調製した油脂劣化臭を有するコーン油をGC/Oにより分析し、油脂劣化臭における主要臭気物質が、trans−4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール、1−オクテン−3−オン、及び(E,E)−2,4−デカジエナールの3種の化合物であることを確認した。
なお、GC/Oの測定条件を以下に示す。
・GC/O装置:6890N(Agilent Technologies社製)/CharmAnalysis(TM)(Datu社製)
・カラム:DB−WAX/長さ15m、内径0.32mm(Agilent Technologies社製)
・カラム温度条件:40〜230℃、6℃/分昇温
・キャリアガス:ヘリウム。
実施例1
(紙パック飲料に着臭した油脂劣化臭のマスキング効果(1))
<油脂劣化臭が着臭した紙パック入り飲料の調製>
市販のコーン油1Lを耐熱容器に入れ、適宜、掻き混ぜながら170〜180℃で30分間加熱することにより、油脂劣化臭を有するコーン油を調製した。
密閉可能なプラスチック製容器(230mm×320mm×H190mm)中に、加熱処理したコーン油100gを入れたプラスチックカップ(上部直径70mm)を2個、及び、市販の紙パック入り桃果汁飲料(果汁1%、内容量1000ml)を置き、容器を密閉した。
また、別途、紙パック入り桃果汁飲料のみを入れた、密閉プラスチック製容器を準備した。
上記で準備したプラスチック製容器を5℃の冷蔵庫にて3日保管した。加熱処理したコーン油と共に保管した桃果汁飲料をコントロール品とし、桃果汁飲料のみで保管した飲料を標準品とした。
<評価用飲料の調製>
上記で調製したコントロール品に対して、予め95%エタノールに溶解しておいた表1に記載のマスキング剤成分を、飲料中の最終濃度が表1中の量(表中の濃度の単位はppb)になるように添加した。
マスキング剤を添加していないコントロール品を「油脂劣化臭を強く感じる:4点」とし、標準品を「油脂劣化臭を全く感じない:0点」として、以下の評価基準を設定し、マスキング剤を添加したコントロール品における油脂劣化臭のマスキング効果について官能評価を実施した。官能評価は、臭いの官能評価についてよく訓練されたパネラー7名により行い、評価点の平均を表1に示した:
<評価基準>
油脂劣化臭を強く感じる:4点
油脂劣化臭をやや強く感じる:3点
油脂劣化臭を感じる:2点
油脂劣化臭をやや感じる:1点
油脂劣化臭を感じない:0点
<評価結果>
実施例2
(紙パック飲料に着臭した油脂劣化臭のマスキング効果(2))
「紙パック入り桃果汁飲料」に代え「紙パック入りりんご果汁飲料(果汁100%)」を用いたこと、5℃冷蔵庫での保管を5日に変更したこと、及びコントロール品に添加するマスキング剤を表2に記載の成分と量に変更したこと以外は、上記実施例1と同様の手順により、マスキング効果を評価した。結果を表2に示す。
実施例3
(から揚げの油劣化臭に対するマスキング効果)
<から揚げの調製>
下記表3の処方に従って、から揚げを調製した。具体的には、まず、バッター液については、水以外の原材料を混合後、水を加えて撹拌機にて混合して調製した。ピックル液は、水に水以外の原材料を加え、撹拌機で混合して調製した。そして、約15gサイズにカットした鶏ムネ肉100gとピックル液30gをタンブラーに入れ、1時間タンブリングした後、1時間冷蔵庫にて静置した。余剰のピックル液を除いた後の鶏肉とピックル液の合計は115gであった。ピックル液含浸鶏肉をバッター液にてバッターリング後、170〜175℃のコーン油(J−オイルミルズ)で3分間油ちょうして、から揚げを調製した。鶏肉に対するバッター液の付着量は、鶏肉100g当り20gであった。調製したから揚げを、室温で24時間静置し、油脂の酸化を促した。
*エスプローゲンKAM4:畜肉品質改良剤/三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製
*PO-30:糖アルコール/三菱商事フードテック株式会社製
マスキング剤を添加していないコントロール品を揚げた後、室温で24時間静置したものを「油脂劣化臭を強く感じる:4点」とし、マスキング剤を添加していないコントロール品を揚げた後、室温で30分静置したものを「油脂劣化臭を全く感じない:0点」として、以下の評価基準を設定し、マスキング剤による油脂劣化臭マスキング効果について官能評価を実施した。官能評価は、臭いの官能評価についてよく訓練されたパネラー7名により行い、評価点の平均を表5に示した。
<評価基準>
酸化油脂臭を強く感じる:4点
酸化油脂臭をやや強く感じる:3点
酸化油脂臭を感じる:2点
酸化油脂臭をやや感じる:1点
酸化油脂臭を感じない:0点
実施例4
(油脂を含有する食品の油脂劣化臭に対するマスキング効果)
<全粉乳溶液の調製>
全粉乳(雪印メグミルク株式会社)10質量部にイオン交換水90質量部を加えて、全粉乳水溶液を調製した。
<マスキング剤含有全粉乳溶液の調製>
上記の全粉乳水溶液100質量部に対して、下記表6のマスキング剤溶液0.1質量部を配合し、マスキング剤含有全粉乳水溶液を調製した。
マスキング剤を添加していない全粉乳水溶液を「油脂劣化臭を強く感じる:4点」とし、マスキング剤を添加していない市販品の牛乳を「油脂劣化臭を全く感じない:0点」として、以下の評価基準を設定し、マスキング剤による油脂劣化臭マスキング効果について官能評価を実施した。官能評価は、臭いの官能評価についてよく訓練されたパネラー7名により行い、評価点の平均を表7に示した。また、いずれの試験においても、マスキング剤化合物自体のにおいは感じられなかった。
<評価基準>
酸化油脂臭を強く感じる:4点
酸化油脂臭をやや強く感じる:3点
酸化油脂臭を感じる:2点
酸化油脂臭をやや感じる:1点
酸化油脂臭を感じない:0点
実施例5
(ポテトチップスの油脂劣化臭のマスキング効果)
<マスキング剤含有ポテトチップスの調製>
市販のポテトチップス(うすしお味/カルビー株式会社)20gを、お互いが重ならないように紙皿の上に並べた。
下表8のマスキング剤溶液2gを霧吹きを用いてポテトチップスにまんべんなく吹きかけた。
その後、マスキング剤溶液を吹きかけないポテトチップス(コントロール品)と共に、室温にて24時間静置して油脂の酸化を促した。
マスキング剤を吹きかけていないポテトチップ(コントロール品)を開封後、室温で24時間静置したものを「油脂劣化臭を強く感じる:4点」とし、コントロール品を開封後、室温で10分未満静置したものを「油脂劣化臭を全く感じない:0点」として、以下の評価基準を設定し、マスキング剤による油脂劣化臭マスキング効果について官能評価を実施した。官能評価は、臭いの官能評価についてよく訓練されたパネラー7名により行い、評価点の平均を表9に示した。また、いずれの試験においても、マスキング剤化合物自体のにおいは感じられなかった。
<評価基準>
酸化油脂臭を強く感じる:4点
酸化油脂臭をやや強く感じる:3点
酸化油脂臭を感じる:2点
酸化油脂臭をやや感じる:1点
酸化油脂臭を感じない:0点
上記実施例1〜5の結果から、マスキング剤化合物(スチラリルアルコール、ベンジルアルコール、ピルビン酸エチル、γ−ブチロラクトン、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、1,8−シネオール、ジヒドロアクチニジオリド、ローズオキシド、β−ダマセノン、アネトール、スクラレオリド、メントン、1,4−シネオール、及び6−メチル−5−ヘプテン−2−オン)は、油脂劣化臭を効果的にマスキングできることがわかった。尚、上記実験例において、同一サンプルに対しパネラーがつけた評価点の範囲(最大値と最小値との差)は、多くのサンプルについて0又は1であり、全てのサンプルについて0〜2の範囲内であった。

Claims (5)

  1. 以下の群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する、油脂劣化臭マスキング剤;
    スチラリルアルコール、ベンジルアルコール、ピルビン酸エチル、γ−ブチロラクトン、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、1,8−シネオール、ジヒドロアクチニジオリド、ローズオキシド、β−ダマセノン、アネトール、スクラレオリド、メントン、1,4−シネオール、及び6−メチル−5−ヘプテン−2−オン。
  2. 以下の群より選択される少なくとも2種の化合物を含有する、請求項1に記載のマスキング剤;
    スチラリルアルコール、ベンジルアルコール、ピルビン酸エチル、γ−ブチロラクトン、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、1,8−シネオール、ジヒドロアクチニジオリド、ローズオキシド、β−ダマセノン、アネトール、スクラレオリド、メントン、1,4−シネオール、及び6−メチル−5−ヘプテン−2−オン。
  3. 請求項1又は2に記載のマスキング剤を、油脂劣化臭を発しうる製品に添加することを含む、油脂劣化臭をマスキングする方法。
  4. 請求項1又は2に記載のマスキング剤を油脂含有製品に添加することを含む、油脂含有製品の製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載のマスキング剤を含有する油脂含有製品。
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