JP2020156219A - モータ及び電動圧縮機 - Google Patents

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昂佳 篠原
Takayoshi Shinohara
昂佳 篠原
貴大 池田
Takahiro Ikeda
貴大 池田
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
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    • H02K1/27Rotor cores with permanent magnets

Abstract

【課題】磁石の回転方向の側方に空隙を形成しても、隣り合う磁石挿入孔を連結するブリッジ部に発生する応力を小さくする。【解決手段】モータは、回転駆動力を伝達する駆動軸と、駆動軸と一体的に回転するロータ440と、ロータ440の外周に配置されるステータと、を備え、ロータ440の外周部において周方向に複数の磁石480が埋め込まれ、磁石480の回転方向の両側方に空隙444が形成されている。ロータ440の半径外方に位置する空隙444は、ロータ440の横断面において、ロータ440の回転中心からの距離が、その回転中心から磁石480の半径外方に位置する角部480Aまでの距離より小さい複数の点を通る曲線、具体的には、第1の円弧444Aにより区画されている。そして、隣り合う磁石挿入孔442を連結するブリッジ部に発生する遠心力を小さくすることで、そこに発生する応力を小さくする。【選択図】図4

Description

本発明は、流体を圧縮する圧縮機などに使用されるモータ、及びこのモータを搭載した電動圧縮機に関する。
ロータの内部に磁石を埋め込んだ埋込磁石形のモータでは、磁石挿入孔に作用する応力集中を緩和するために、特開2015−162980号公報(特許文献1)に記載されるように、磁石挿入孔に挿入された磁石の回転方向の両側方に空隙(エアギャップ)を形成する技術が提案されている。
特開2015−162980号公報
しかしながら、磁石の両側方に空隙を形成すると、隣り合う磁石挿入孔を連結するブリッジ部の回転中心からの半径が大きくなるため、同一の回転数であっても遠心力が大きくなってしまう。このため、モータをさらに高速で回転させようとした場合、ロータの回転中心からの半径が最も大きいブリッジ部の遠心力が過度に大きくなり、弾性限度を超えて塑性変形してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、磁石の回転方向の両側方に空隙を形成しても、隣り合う磁石挿入孔を連結するブリッジ部に発生する応力を小さくすることができるモータ、及びこのモータを搭載した電動圧縮機を提供することを目的とする。
このため、モータは、回転駆動力を伝達する駆動軸と、駆動軸と一体的に回転するロータと、ロータの外周に配置されるステータと、を備え、ロータの外周部において周方向に複数の磁石が埋め込まれ、磁石の回転方向の両側方に空隙が形成されている。そして、ロータの半径外方に位置する空隙は、ロータの横断面において、ロータの回転中心からの距離が、その回転中心から磁石の半径外方に位置する角部までの距離より小さい複数の点を通る曲線により区画されている。また、電動圧縮機は、このように構成されたモータを搭載している。
本発明によれば、磁石の回転方向の両側方に空隙を形成しても、隣り合う磁石挿入孔を連結するブリッジ部に発生する応力を小さくすることができる。
スクロール型圧縮機の一例を示す縦断面図である。 気体冷媒及び潤滑油の流れを説明するブロック図である。 モータの一例を示す部分断面図である。 ロータの一例を示す部分断面図である。 従来技術におけるロータの磁石挿入孔に発生する応力の説明図である。 一実施形態におけるロータの磁石挿入孔に発生する応力の説明図である。 ロータの他の例を示す部分断面図である。 他の実施形態におけるロータの磁石挿入孔に発生する応力の説明図である。 一実施形態により発生する可能性があるトルク変動の説明図である。 他の実施形態により低減されたトルク変動の説明図である。
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、本実施形態に係るモータが組み込まれた、スクロール型圧縮機100の一例を示している。ここで、スクロール型圧縮機100が、電動圧縮機の一例として挙げられる。
スクロール型圧縮機100は、例えば、車両用空調機器の冷媒回路に組み込まれ、冷媒回路の低圧側から吸入した気体冷媒(流体)を圧縮して吐出する。スクロール型圧縮機100は、ハウジング200と、低圧の気体冷媒を圧縮するスクロールユニット300と、スクロールユニット300を駆動するモータ400と、モータ400を制御するインバータ500と、モータ400の駆動軸420の一端部を回転自由に支持する支持部材600と、を備えている。ここで、冷媒回路の冷媒としては、例えば、CO(二酸化炭素)冷媒を使用することができる。また、スクロール型圧縮機100としては、インバータ一体型を一例として挙げるが、インバータ別体型であってもよい。
ハウジング200は、スクロールユニット300、モータ400、インバータ500及び支持部材600を収容するフロントケーシング220と、フロントケーシング220の一端側に締結されるリアハウジング240と、フロントケーシング220の他端側に締結されるインバータカバー260と、を含んで構成されている。そして、フロントケーシング220、リアハウジング240及びインバータカバー260は、例えば、ボルト及びワッシャを含む、複数の締結具700によって一体的に締結されることで、スクロール型圧縮機100のハウジング200が構成されている。
フロントケーシング220は、円筒形状の周壁部222と、周壁部222の内部空間を軸方向に2つに仕切る円板形状の仕切壁部224と、を含んで構成されている。ここで、円筒形状とは、見た目で円筒形状であると認識できる程度でよく、例えば、その外周面に補強用のリブ、取付用のボスなどが形成されていてもよい(形状については以下同様)。フロントケーシング220の内部空間は、仕切壁部224により、スクロールユニット300、モータ400及び支持部材600を収容する第1の空間220Aと、インバータ500を収容する第2の空間220Bと、に仕切られる。
周壁部222の一端側の開口は、円板形状のリアハウジング240によって閉塞される。また、周壁部222の他端側の開口は、インバータカバー260によって閉塞される。仕切壁部224の一面の中央部には、ここから周壁部222の一端部へと向かって延びる、円筒形状の支持部224Aが形成されている。そして、支持部224Aには、その内周面に圧入されたベアリング720を介して、モータ400の駆動軸420の他端部が回転自由に支持されている。
また、周壁部222には、気体冷媒の吸入ポートP1が形成されている。冷媒回路の低圧側からの気体冷媒は、吸入ポートP1を介してフロントケーシング220の第1の空間220Aへと吸入される。従って、フロントケーシング220の第1の空間220Aは、気体冷媒の吸入室H1として機能する。なお、吸入室H1において、気体冷媒がモータ400の周囲を流通することにより、モータ400が冷却される。そして、モータ400の軸方向の一方に位置する第1の空間220Aは、その他方に位置する第1の空間220Aと連通して1つの吸入室H1を構成している。吸入室H1においては、気体冷媒は、微量の潤滑油を含む混合流体として流れている。
リアハウジング240は、複数の締結具700によって、フロントケーシング220の周壁部222の一端側に位置する開口端に締結されている。そして、リアハウジング240は、フロントケーシング220の一端側の開口を閉塞する。また、リアハウジング240には、スクロールユニット300で圧縮された気体冷媒を冷媒回路の高圧側へと吐出する吐出ポートP2が形成されている。なお、リアハウジング240の内部には、スクロールユニット300で圧縮された気体冷媒から潤滑油を分離するオイルセパレータ740が組み込まれている。オイルセパレータ740によって潤滑油が分離された気体冷媒(微量の潤滑油が残存する気体冷媒も含む)は、吐出ポートP2を介して冷媒回路の高圧側へと吐出される。一方、オイルセパレータ740により分離された潤滑油は、詳細を後述する、背圧供給通路L1へと導かれる。
スクロールユニット300は、フロントケーシング220の一端側に収容されている。具体的には、スクロールユニット300は、リアハウジング240の一面に固定される固定スクロール320と、固定スクロール320を挟んでリアハウジング240の反対側に配置される旋回スクロール340と、を含んで構成されている。
固定スクロール320は、リアハウジング240の一面に固定される円板形状の底板322と、底板322の一面から旋回スクロール340に向かって延びる、インボリュート曲線のラップ(渦巻き形状の羽根)324と、を含んで構成されている。旋回スクロール340は、固定スクロール320の底板322と対面するように配置される円板形状の底板342と、底板342の一面から固定スクロール320に向かって延びる、インボリュート曲線のラップ344と、を含んで構成されている。
そして、固定スクロール320及び旋回スクロール340は、ラップ324及び344の周方向の角度が互いにずれた状態で、ラップ324及び344の側壁が互いに部分的に接触するように噛み合わされる。従って、スクロールユニット300では、固定スクロール320と旋回スクロール340との間に、三日月形状の密閉空間、即ち、気体冷媒を圧縮する圧縮室H2が区画される。
固定スクロール320の底板322の中心部には、圧縮室H2により圧縮された気体冷媒を吐出する吐出通路L2が形成されている。また、底板322の他面の中心部には、吐出通路L2を介して圧縮室H2から吐出された気体冷媒を一時的に貯留する、円柱形状の凹部からなる吐出室H3が形成されている。さらに、底板322の他面には、圧縮室H2から吐出室H3への気体冷媒の流れを許容する一方、吐出室H3から圧縮室H2への気体冷媒の流れを阻止する、例えば、リードバルブからなる一方向弁326が取り付けられている。
モータ400は、例えば、三相交流モータからなり、駆動軸420と、ロータ440と、ロータ440の径方向外側に配置されるステータ460と、を含んで構成されている。そして、車両のバッテリ(図示せず)からの直流電流が、インバータ500によって交流電流に変換され、モータ400のステータ460に給電される。
駆動軸420は、後述するクランク機構を介して旋回スクロール340に連結され、モータ400の回転駆動力を旋回スクロール340に伝達する。駆動軸420の一端部、即ち、旋回スクロール340側端部は、支持部材600に形成された貫通孔600Aを貫通して、支持部材600に固定されたベアリング760に回転自由に支持されている。駆動軸420の他端部は、上述したように、フロントケーシング220の支持部224Aに圧入されたベアリング720に回転自由に支持されている。
ロータ440は、その径方向中心に形成された軸孔に嵌合(例えば圧入)される駆動軸420を介して、ステータ460の径方向内側に回転自由に支持されている。インバータ500からの給電によってステータ460に磁界が発生すると、ロータ440に回転力が作用して駆動軸420が回転駆動される。
支持部材600は、固定スクロール320の底板322と同一外径の有底円筒形状をなし、その開口側から奥部に向かうにつれて2段階に縮径する段付円柱形状の内周面を有している。そして、スクロールユニット300の旋回スクロール340が、支持部材600の大径側の内周面によって区画される空間内に収容される。支持部材600の開口端面は、例えば、図示しない締結具によって、固定スクロール320の底板322の一面に締結される。従って、支持部材600の開口は、固定スクロール320によって閉塞され、旋回スクロール340を固定スクロール320に押し付ける背圧室H4が区画される。
また、支持部材600の小径側の内周面には、モータ400の駆動軸420の一端部を回転自由に支持するベアリング760が嵌合されている。さらに、支持部材600の最奥部に位置する底壁の径方向中央部には、駆動軸420の一端部を貫通させる貫通孔600Aが形成されている。ベアリング760と底壁との間にはシール部材780が配設され、背圧室H4の気密性が確保されている。
支持部材600の大径側の内周面によって区画される空間内であって、小径部及び大径部の段部と旋回スクロール340の底板342との間には、環状のスラストプレート800が配置される。支持部材600の段部は、スラストプレート800を介して、旋回スクロール340からのスラスト力を受ける。支持部材600の段部及び旋回スクロール340の底板342のスラストプレート800と当接する部位には、背圧室H4の気密性を確保するシール部材820が夫々配設されている。
リアハウジング240、固定スクロール320及び支持部材600には、リアハウジング240に組み込まれたオイルセパレータ740によって分離された潤滑油を、支持部材600によって区画される背圧室H4へと供給する背圧供給通路L1が形成されている。従って、オイルセパレータ740から背圧室H4へと供給された潤滑油は、旋回スクロール340を固定スクロール320に押し付ける背圧として利用される。背圧供給通路L1の途上には、潤滑油の流量を制限するオリフィス840が配設されている。
支持部材600の小径部には、背圧室H4の背圧Pmと吸入室H1の吸入圧Psとに応じて作動し、背圧室H4の背圧Pmを調整する背圧制御弁860が取り付けられている。即ち、背圧制御弁860は、背圧室H4の背圧Pmが目標圧より上昇すると開弁し、背圧室H4の潤滑油を吸入室H1へと排出することで、背圧室H4の背圧Pmを低下させる。一方、背圧制御弁860は、背圧室H4の背圧Pmが目標圧より低下すると閉弁し、背圧室H4から吸入室H1への潤滑油の排出を中止することで、背圧室H4の背圧Pmを上昇させる。このようにして、背圧制御弁860は、背圧室H4の背圧Pmを目標圧に調整する。
フロントケーシング220の周壁部222の内周面と支持部材600の外周面との間には、吸入室H1とスクロールユニット300の外周部に位置する空間H5とを連通し、吸入室H1から空間H5へと気体冷媒を導入する冷媒導入通路L3が形成されている。このため、空間H5の圧力は、吸入室H1の圧力と等しくなっている。
クランク機構は、旋回スクロール340の底板342の他面に突出形成された円筒形状のボス部880と、駆動軸420の一端面に偏心状態で立設されたクランクピン882と、クランクピン882に偏心状態で取り付けられた偏心ブッシュ884と、ボス部880に嵌合されるすべり軸受け886と、を含んで構成されている。そして、偏心ブッシュ884は、すべり軸受け886を介して、ボス部880に相対回転可能に支持されている。なお、駆動軸420の一端部には、旋回スクロール340の遠心力に対抗するバランサウェイト888が取り付けられている。また、図示を省略するが、旋回スクロール340の自転を阻止する自転阻止機構が備えられている。従って、旋回スクロール340は、その自転が阻止された状態で、クランク機構を介して、固定スクロール320の軸心周りに公転旋回運動可能となっている。
図2は、気体冷媒及び潤滑油の流れを説明するブロック図である。
冷媒回路の低圧側からの気体冷媒は、吸入ポートP1を介して吸入室H1に導入され、その後、冷媒導入通路L3を介してスクロールユニット300の外周部に位置する空間H5へと導かれる。そして、空間H5へと導かれた気体冷媒は、スクロールユニット300の圧縮室H2へと取り込まれ、圧縮室H2の容積変化によって圧縮される。圧縮室H2で圧縮された気体冷媒は、吐出通路L2及び一方向弁326を介して吐出室H3へと吐出され、その後、オイルセパレータ740へと導かれる。オイルセパレータ740で潤滑油が分離された気体冷媒は、吐出ポートP2を介して冷媒回路の高圧側へと吐出される。また、オイルセパレータ740で分離された潤滑油は、オリフィス840により流量が制限された状態で、背圧供給通路L1を介して背圧室H4へと供給される。背圧室H4へと供給された潤滑油は、背圧制御弁860を介して吸入室H1へと排出される。
モータ400のロータ440は、図3に示すように、ステータ460の内周面と対面する外周部において周方向に複数の磁石(永久磁石)480が埋め込まれている。磁石480は、直方体形状をなし、ロータ440の軸方向の一面から他面にかけて貫通する磁石挿入孔442に挿入されている。従って、モータ400の回転中にも、遠心力でロータ440から磁石480が飛び出すことがなく、機械的な安全性を確保することができる。なお、図示の例では、ロータ440の外周部に8個の磁石480が埋め込まれているが、その個数は任意である。
また、磁石挿入孔442に作用する応力集中を緩和するために、磁石480の回転方向の両側方、即ち、ロータ440の外周面に沿って磁石挿入孔442が延びる両側方に空隙444が夫々形成されている。ロータ440の半径外方に位置する空隙444は、ロータ440の横断面において、ロータ440の回転中心(即ち、駆動軸420の回転軸)からの距離が、その回転中心から磁石480の半径外方に位置する角部480Aまでの距離より小さい複数の点を通る曲線により区画されている。
具体的には、ロータ440の半径外方に位置する曲線は、図4に示すように、磁石480の角部480Aから始まる第1の円弧444Aからなる。第1の円弧444Aは、磁石480の回転方向の側方に向かって突出する円弧であって、隣り合う磁石挿入孔442の中間点とロータ440の回転中心とを通る線分444Bに滑らかに連接されている。従って、第1の円弧444Aは、半径外方に位置する磁石挿入孔442の長辺と線分444Bとに接触する半径を有している。また、この線分444Bは、半径内方に位置する磁石挿入孔442の近くまで延び、その端部が滑らかな円弧を介して磁石挿入孔442に連接されている。
かかるモータ400によれば、磁石480の回転方向の両側方に形成された空隙444の半径外方に位置する部分は、ロータ440の回転中心からの距離が、その回転中心から磁石480の角部480Aまでの距離より小さい複数の点を通る第1の円弧444Aにより区画されているため、隣り合う磁石挿入孔442を連結するブリッジ部に作用する遠心力が小さくなる。このため、同一回転数であればブリッジ部の応力が小さくなり、また、同一材料であればロータ440の回転数を上昇させることができる。
従来技術によるロータ440のブリッジ部に発生する応力をシミュレーションすると、所定条件下で、図5に示すように、ロータ440の回転中心から最も遠い部位に最大応力210MPaが発生した。一方、半径外方に位置する空隙444の形状を第1の円弧444Aとした場合には、同一の所定条件下で、図6に示すように、ロータ440の回転中心から最も遠い部位に最大応力144MPaが発生した。従って、半径外方に位置する空隙444の形状を見直すことで、ブリッジ部に作用する最大応力を210MPaから144MPaへと約31%低減することが確認できた。
ところで、半径外方に位置する空隙444の形状によっては、ロータ440の慣性モーメントが小さくなって、ロータ440の回転速度を安定させるフライホイール効果が弱くなり、モータ400の出力トルクが変動するおそれがある。そして、モータ400の出力トルクが変動すると、詳細を後述するように、出力トルクの一部に突極が現れてしまう。
そこで、図7に示すように、ロータ440の半径内方に位置する第1の円弧444Aの端部に、第1の円弧444Aとは回転方向の反対側に突出、即ち、空隙444の内方に向かって突出する第2の円弧444Cを滑らかに連接するとよい。ここで、第2の円弧444Cは、第1の円弧444Aより小さい半径を有している。このようにすれば、ロータ440の体積が大きくなって、ロータ440の慣性モーメントを大きくすることができる。そして、ロータ440の慣性モーメントが大きくなることから、ロータ440の回転速度を安定させるフライホイール効果が発揮され、モータ400の出力トルクの変動を抑制することができる。
このようなモータ400について、上記と同一条件下で、ロータ440のブリッジ部に発生する応力をシミュレーションすると、図8に示すように、ロータ440の回転中心から最も遠い部位に最大応力67MPaが発生した。従って、空隙444の形状を更に見直すことで、ブリッジ部に作用する最大応力を210MPaから67MPaへと約68%低減することが確認できた。この最大応力が大幅に低減した理由は、明らかではないが、第1の円弧444Aに第2の円弧444Cを滑らかに連接したため、先の実施形態と第1の円弧444Aの形状が微妙に変化したためであると推測することができる。
また、電磁解析ソフトウエアを使用して、先の実施形態からどのようにトルク変動が抑制されたかをシミュレーションすると、先の実施形態では、図9に示すように、トルク波形に大きな突極が見られた。これに対し、ロータ440の半径内方に位置する第1の円弧444Aの端部に第2の円弧444Cを滑らかに連接すると、図10に示すように、トルク波形に見られた突極が小さくなった。従って、空隙444の形状を更に見直すことで、トルク変動の抑制も期待できることが分かった。なお、実験やシミュレーションなどを通して、空隙444の細部形状を見直すことで、さらなるトルク抑制効果も得られるであろう。
以上、本発明を実施するための実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、下記に一例を列挙するように、技術的思想に基づいて種々の変形及び変更が可能である。
電動圧縮機は、スクロール型圧縮機100に限らず、例えば、遠心式圧縮機、軸流式圧縮機、レシプロ圧縮機、斜板式圧縮機、ダイアフラム式圧縮機、スクリュー圧縮機、ロータリー圧縮機、ロータリーピストン型圧縮機、スライドベーン型圧縮機などであってもよい。また、背圧制御弁860は、背圧室H4へと供給される潤滑油の流量を増減することで、背圧室H4の背圧Pmを目標圧に調整するようにしてもよい。
100 スクロール型圧縮機(電動圧縮機)
400 モータ
420 駆動軸
440 ロータ
444 空隙
444A 第1の円弧
444C 第2の円弧
460 ステータ
480 磁石
480A 角部

Claims (5)

  1. 回転駆動力を伝達する駆動軸と、前記駆動軸と一体的に回転するロータと、前記ロータの外周に配置されるステータと、を備え、前記ロータの外周部において周方向に複数の磁石が埋め込まれ、前記磁石の回転方向の両側方に空隙が形成されたモータであって、
    前記ロータの半径外方に位置する空隙は、前記ロータの横断面において、前記ロータの回転中心からの距離が、当該回転中心から前記磁石の半径外方に位置する角部までの距離より小さい複数の点を通る曲線により画定された、
    モータ。
  2. 前記ロータの半径外方に位置する前記曲線は、第1の円弧からなる、
    請求項1に記載のモータ。
  3. 前記ロータの半径内方に位置する前記第1の円弧の端部には、当該第1の円弧とは回転方向の反対側に突出する第2の円弧が連接された、
    請求項2に記載のモータ。
  4. 前記第2の円弧は、前記第1の円弧より小さい半径を有する、
    請求項3に記載のモータ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のモータを搭載した電動圧縮機。
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