JP2020155680A - 電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子機器および移動体 - Google Patents

電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】ベースとリッドとのシーム溶接時における溶接ムラを低減する。【解決手段】電子デバイスの製造方法は、ベースに電子部品を搭載し、ベースにリッドを載置し、平面視でリッドの外縁よりも内側にてベースとリッドとの溶接すべき領域に重なる接触位置でローラー電極と前記リッドとを接触させ、ベースとリッドとをシーム溶接により接合する。【選択図】図10

Description

本発明は、電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子機器および移動体に関する。
水晶振動子またはジャイロセンサー等の電子デバイスでは、一般に、振動素子片等の電子部品がパッケージ内に収容される。当該パッケージは、電子部品を搭載するベースと、当該ベースに接合されるリッドと、を有し、これらの間には、当該電子部品を収容する空間が形成される。ベースとリッドとの接合には、例えば、特許文献1に開示されるように、シーム溶接が用いられる。特許文献1では、セラミックパッケージに環状のシールフレームが予めろう付けされ、シールフレームと金属蓋とがシーム溶接される。当該シーム溶接では、金属蓋の縁部に沿ってローラー電極が加圧接触する。
特開平8−274208号公報
特許文献1に記載の溶接方法では、金属蓋におけるローラー電極との接触位置が金属蓋の最も外側の位置であるため、当該接触位置から溶接すべき部位の内周縁に向けて流れる電流の経路の長さと当該部位の外周縁に向けて流れる電流の経路の長さとの差が大きくなってしまう。このため、特許文献1に記載の溶接方法では、溶接すべき部位における電流のバラツキが大きくなり、この結果、溶接ムラが生じてしまうという課題がある。ここで、溶接に寄与する電流が少なすぎる場合、溶け不足が生じ、一方、溶接に寄与する電流が多すぎる場合、ボイドが発生する。いずれの場合も、接合の気密性を低下させる可能性がある。
本発明の一態様に係る電子デバイスの製造方法は、ベースに電子部品を搭載し、前記ベースにリッドを載置し、平面視で前記リッドの外縁よりも内側にて前記ベースと前記リッドとの溶接すべき領域に重なる接触位置でローラー電極と前記リッドとを接触させ、前記ベースと前記リッドとをシーム溶接により接合する。
本発明の一態様に係る電子デバイスは、電子部品と、前記電子部品を搭載するベースと、前記ベースとの間に前記電子部品を収容する状態で前記ベースに溶接されるリッドと、を有し、前記リッドにおける前記ベースとは反対側の面は、前記ベースと前記リッドとが溶接される領域に平面視で重なる部分において、前記リッドの外縁よりも内側で前記ベースからの距離が最大距離となる形状をなす。
第1実施形態に係る電子デバイスを示す平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 第1実施形態におけるリッドの形状を説明するための断面図である。 電子デバイスの製造方法の流れを示す図である。 リッドをプレス加工により製造する場合のプレス加工前の状態を示す断面図である。 リッドをプレス加工により製造する場合のプレス加工時の状態を示す断面図である。 部品搭載工程における各部材の配置状態を示す断面図である。 リッド載置工程におけるベースとリッドとの位置関係を示す平面図である。 接合工程におけるシーム溶接の概要を説明するための断面図である。 第1実施形態におけるシーム溶接時にリッドからベースに向けて流れる電流の状態を説明するための図である。 従来におけるシーム溶接時にリッドからベースに向けて流れる電流の状態を説明するための図である。 第2実施形態におけるリッドの形状を説明するための断面図である。 第3実施形態におけるリッドの形状を説明するための断面図である。 第4実施形態におけるリッドの形状を説明するための断面図である。 電子機器の一例であるモバイル型またはノート型のパーソナルコンピューターの構成を概略的に示す斜視図である。 電子機器の一例であるスマートフォンの構成を概略的に示す平面図である。 電子機器の一例であるディジタルスチルカメラの構成を概略的に示す斜視図である。 移動体の一例である自動車を概略的に示す斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法または縮尺は実際とは適宜異なり、理解を容易にするために模式的に示している部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
A.電子デバイス
A1.第1実施形態
A1−1.電子デバイスの概要
図1は、第1実施形態に係る電子デバイス1を示す平面図である。図2は、図1中のA−A線断面図である。以下では、説明の便宜上、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を適宜に用いて説明を行う。以下の各図には、これらの軸を表す矢印が適宜に図示される。当該矢印の指し示す側が+側、その反対側が−側である。また、+X方向および−X方向のうちの一方または両方を単に「X方向」、+Y方向および−Y方向のうちの一方または両方を単に「Y方向」、+Z方向および−Z方向のうちの一方または両方を単に「Z方向」という。ここで、Z方向は、後述する板状のリッド42の厚さ方向である。−Z方向または+Z方向からみることを「平面視」という。
図1および図2に示す電子デバイス1は、Z軸まわりの角速度ωを検出する振動型のジャイロセンサーである。電子デバイス1は、振動素子片10と支持部材20と回路素子30とパッケージ40とを有する。振動素子片10、支持部材20および回路素子30のそれぞれは、電子部品の一例であり、パッケージ40に収容される。ここで、振動素子片10は、支持部材20を介してパッケージ40に支持される。以下、電子デバイス1の各部を簡単に順次説明する。
図1および図2に示す振動素子片10は、圧電材料で構成されるセンサー素子片である。当該圧電材料としては、例えば、水晶、タンタル酸リチウムおよびニオブ酸リチウム等の圧電材料が挙げられる。これらの中でも、振動素子片10の構成材料としては、水晶を用いることが好ましい。この場合、他の圧電材料を用いる場合に比べて、振動素子片10の周波数温度特性を高めることができる。以下、振動素子片10を水晶で構成する場合を説明する。各図に示すX軸、Y軸およびZ軸は、振動素子片10を構成する水晶の結晶軸である電気軸、機械軸および光軸にそれぞれ対応する。なお、図1および図2では、振動素子片10の表面に設けられる電極の図示が省略される。
振動素子片10は、いわゆるダブルT型と呼ばれる構造を有する。具体的に説明すると、振動素子片10は、基部11と、基部11から+Y方向および−Y方向に延びる第1検出腕12aおよび第2検出腕12bと、基部11から+X方向および−X方向に延びる第1連結腕13aおよび第2連結腕13bと、第1連結腕13aから+Y方向および−Y方向に延びる第1駆動腕14aおよび第1駆動腕14bと、第2連結腕13bから+Y方向および−Y方向に延びる第2駆動腕15aおよび第2駆動腕15bと、を有する。なお、振動素子片10の各部の形状は、図1に示す形状に限定されない。例えば、振動素子片10の各腕には、Z方向に向けて開口する溝または孔が腕の延びる方向に沿って適宜に設けられてもよい。また、各腕の幅は、一定でもよい。
第1駆動腕14a、第1駆動腕14b、第2駆動腕15aおよび第2駆動腕15bには、図示しないが、これらの駆動腕のそれぞれをX方向に屈曲振動させる1対の駆動電極が設けられる。また、第1検出腕12aおよび第2検出腕12bには、図示しないが、これらの検出腕のそれぞれのX方向での屈曲振動に伴って生じる電荷を検出する1対の検出電極が設けられる。また、基部11には、前述の1対の駆動電極および1対の検出電極に電気的に接続される複数の端子が設けられる。以上の駆動電極、検出電極および端子の構成材料としては、それぞれ、特に限定されないが、例えば、金(Au)、クロム(Cr)、チタン(Ti)等の金属材料が挙げられる。
以下、振動素子片10を用いる角速度ωの検出について簡単に説明すると、まず、図示しない1対の駆動電極の間に交番電圧が駆動信号として印加される。そうすると、第1駆動腕14aと第2駆動腕15aとがX方向に互いに反対側に屈曲振動するとともに、第1駆動腕14aおよび第2駆動腕15aと同相で、第1駆動腕14bと第2駆動腕15bとがX方向に互いに反対側に屈曲振動する。このとき、振動素子片10に角速度が加わらない場合、第1駆動腕14aおよび14bと第2駆動腕15aおよび15bとが振動素子片10の重心Gを通るYZ平面に対して面対称に振動するため、基部11、第1連結腕13a、第2連結腕13b、第1検出腕12aおよび第2検出腕12bは、ほとんど振動しない。
このように第1駆動腕14a、14b、第2駆動腕15aおよび15bが屈曲振動する状態で、振動素子片10にZ軸まわりの角速度ωが加わる場合、これらの駆動腕には、それぞれ、Y方向のコリオリ力が働く。このコリオリ力により、第1連結腕13aと第2連結腕13bとがY方向に互いに反対側に屈曲振動する。これに伴い、この屈曲振動を打ち消すように、第1検出腕12aおよび第2検出腕12bにおけるX方向の屈曲振動が検出振動として励振される。この検出振動によって1対の検出電極の間に生じる電荷が検出信号として出力される。当該検出信号に基づいて、角速度ωが求められる。以上のように、角速度ωを検出することができる。
図1および図2に示す支持部材20は、TAB(Tape Automated Bonding)実装用の基板である。支持部材20は、フィルム21と複数の配線22とを有する。フィルム21は、ポリイミド等の樹脂材料で構成される絶縁性の基材である。フィルム21の中央部には、デバイスホール21aが設けられる。複数の配線22は、前述の振動素子片10における図示しない1対の駆動電極および1対の検出電極に対応して設けられる。複数の配線22は、フィルム21の一方の面上からデバイスホール21aを介してフィルム21の他方の面側に折り曲げられて延びる。以上の複数の配線22は、それぞれ、金属バンプ72を介して、前述の振動素子片10の基部11に対して接続される。この接続により、複数の配線22は、振動素子片10における図示しない1対の駆動電極および1対の検出電極に電気的に接続される状態で、振動素子片10を支持する。
図1および図2に示す回路素子30は、振動素子片10を駆動する駆動回路と、振動素子片10から出力される電荷を検出する検出回路と、を有する集積回路である。図示しないが、回路素子30には、前述の振動素子片10を駆動する駆動信号を出力する複数の端子と、振動素子片10からの検出信号が入力される複数の端子と、が設けられる。
図1および図2に示すパッケージ40は、振動素子片10、支持部材20および回路素子30を収容する容器である。パッケージ40は、ベース41とリッド42と接合部材43とを有する。ベース41とリッド42とは、接合部材43を介して互いに接合される。図2に示すように、ベース41とリッド42との間には、振動素子片10、支持部材20および回路素子30を収容する空間Sが形成される。空間Sは、例えば、10Pa以下の減圧状態である。なお、空間Sには、アルゴンまたは窒素等の不活性ガスが封入されてもよい。
ベース41は、凹部411を有する箱状の部材である。ベース41の平面視での外形は、略矩形である。ベース41の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム等の各種セラミックスが挙げられる。図2に示す例では、ベース41は、平板状の基板41aと枠状の3つの基板41b、41cおよび41dとを有し、これらが+Z方向に向けてこの順に積層される。図示しないが、ベース41を構成する複数の基板の間には、金属等で構成される配線が適宜に設けられる。なお、ベース41を構成する基板の数は、図2に示す例に限定されず、任意である。また、ベース41の形状は、後述のシーム溶接が可能な形状であればよく、図2に示す形状に限定されず、任意である。
凹部411は、基板41aの+Z方向側の面で構成される底面411aと、基板41bの+Z方向側の面で構成される段差面411bと、基板41cの+Z方向側の面で構成される段差面411cと、を有する。
底面411aには、回路素子30が基板41bの内側に収まる状態で固定部材51を介して固定される。固定部材51は、例えば、エポキシ樹脂またはアクリル樹脂等を含んで構成される接着剤である。段差面411bには、複数の内部端子61が設けられる。複数の内部端子61は、回路素子30の図示しない複数の端子に複数の配線71を介して電気的に接続される。複数の配線71のそれぞれは、例えば、ボンディングワイヤーで構成される。段差面411cには、複数の内部端子62が設けられる。複数の内部端子62は、前述の支持部材20の複数の配線22に対応して設けられる。複数の内部端子62には、支持部材20の複数の配線22が導電性の複数の固定部材52を介して固定される。この固定により、複数の内部端子62は、前述の振動素子片10における図示しない1対の駆動電極および1対の検出電極複数に電気的に接続される。複数の固定部材52のそれぞれは、例えば、半田、銀ペースト、導電性接着剤等で構成される。
複数の内部端子61および複数の内部端子62は、図示しないが、ベース41の内部に設けられる複数の配線に適宜に接続される。具体的には、当該複数の配線は、複数の内部端子61の一部と複数の内部端子62とを接続する複数の配線と、複数の内部端子61の残部とベース41の外面上の複数の外部端子63とを接続する複数の配線と、を含む。複数の外部端子63は、電子デバイス1を図示しない外部機器に実装する際に用いられる。内部端子61、62および外部端子63等は、それぞれ、例えば、タングステン(W)等のメタライズ層にニッケル(Ni)または金(Au)等の被膜をメッキ等により形成することで得られる金属膜で構成される。
リッド42は、平面視で略矩形の外形を有し、前述のベース41の凹部411の開口を塞ぐ板状の部材である。リッド42の構成材料としては、ベース41または接合部材43に対してシーム溶接可能な材料であればよく、例えば、コバール、42アロイ、ステンレス鋼等の金属が挙げられる。また、リッド42におけるベース41側の面には、例えば、ニッケル(Ni)等の被膜がメッキ等により適宜に設けられる。図1および図2に示すリッド42におけるベース41側の面には、溝421が設けられる。溝421は、電子デバイス1の製造時に、空間Sの内外を連通させ、空間Sを減圧する際の排気孔として用いられる。溝421は、リッド42および接合部材43のうちの一方または両方がエネルギー線による溶融後に固化することで形成される封止部80により塞がれる。なお、リッド42の形状については、後に詳述する。
接合部材43は、ベース41とリッド42との間に介在し、これらを接合する枠状の部材である。接合部材43は、一般に、シールリングとも称される。接合部材43は、例えば、コバール、42アロイ、ステンレス鋼等の金属で構成される。また、接合部材43の表面には、例えば、ニッケル(Ni)または金(Au)等の被膜がメッキ等により適宜に設けられる。以上の接合部材43は、ベース41に対して、銀ろう等を用いるろう付け等により気密的に接合される。また、接合部材43は、リッド42に対して、シーム溶接により気密的に接合される。これらの接合により、接合部材43を介してベース41とリッド42とが接合される。なお、接合部材43に代えて、ベース41に、タングステン(W)等のメタライズ層にニッケル(Ni)または金(Au)等の被膜をメッキ等により形成することで得られる金属膜を設けてもよい。
以上が、電子デバイス1の各部の簡単な説明である。以上の電子デバイス1では、ベース41とリッド42とがシーム溶接により接合されるが、このシーム溶接での溶接ムラを低減すべく、リッド42におけるベース41とは反対側の面には、段差面44が設けられる。以下、リッド42の形状について詳述する。なお、実際のリッド42は、シーム溶接による加圧および溶融により若干変形するため、シーム溶接の前後で形状が若干異なる。以下では、リッド42の形状がシーム溶接の前後で同じであると仮定して説明する。ただし、実際上も、後述するローラー電極201との接触による僅かな痕がシーム溶接により形成される以外は、リッド42の形状がシーム溶接の前後で概略的に同じであるといえる。
A1−2.リッドの形状
図3は、第1実施形態におけるリッド42の形状を説明するための断面図である。図3に示すように、リッド42は、領域Rにてベース41に接合される。リッド42は、平面視で領域Rに重なる部分において、第1部分45と、第1部分45よりも薄い第2部分46と、を有する。第1部分45は、一定の厚さT1を有する。第2部分46は、リッド42の外縁E0を含み、外縁E0と第1部分45との間の部分である。第2部分46は、厚さT1よりも薄い一定の厚さT2を有する。
第1部分45および第2部分46により、リッド42におけるベース41とは反対側の面には、厚さT1およびT2の違いによる段差面44が設けられる。すなわち、リッド42におけるベース41とは反対側の面は、平面視で領域Rに重なる部分において、リッド42の外縁E0に向けてベース41に近づく段差形状の段差面44を有する。以上のように、リッド42におけるベース41とは反対側の面は、ベース41とリッド42とが溶接される領域Rに平面視で重なる部分において、リッド42の外縁E0よりも内側でベース41からの距離が最大距離となる形状をなす。本実施形態の当該最大距離は、厚さT1に等しい。
なお、領域Rは、ベース41とリッド42とが溶接される領域である。また、領域Rは、平面視でリッド42と接合部材43とが重なる領域であって、溶接前におけるベース41とリッド42との溶接すべき領域であるともいえる。本実施形態では、外縁E0が平面視で領域Rに重なる。なお、外縁E0が平面視で領域Rに重ならなくてもよい。
本実施形態では、段差面44は、リッド42の全周にわたって設けられる。ただし、段差面44は、リッド42の全周にわたって設けられていなくてもよく、例えば、前述の溝421に対応する部分で欠損していてもよい。
第1部分45および第2部分46の各部の寸法は、後述するシーム溶接に用いるローラー電極201が外縁E0に接触せずに接触位置PCにて段差面44の角に接触するように適宜に設計される。ここで、第1部分45の厚さT1は、特に限定されないが、例えば、50μm以上200μm以下の範囲内である。第2部分46の厚さT2は、特に限定されないが、例えば、40μm以上150μm以下の範囲内である。厚さT1と厚さT2との差Dは、特に限定されないが、例えば、10μm以上50μm以下の範囲内である。第1部分45の幅W1および第2部分46の幅W2は、それぞれ、特に限定されないが、例えば、30μm以上150μm以下の範囲内である。
以上の電子デバイス1は、前述のように、電子部品である振動素子片10、支持部材20および回路素子30と、振動素子片10、支持部材20および回路素子30を搭載するベース41と、ベース41との間に振動素子片10、支持部材20および回路素子30を収容する状態でベース41に溶接されるリッド42と、を有する。また、リッド42におけるベース41とは反対側の面は、ベース41とリッドとが溶接される領域Rに平面視で重なる部分において、リッド42の外縁E0よりも内側でベース41からの距離が最大距離となる形状をなす。このため、後述するシーム溶接時におけるベース41とリッド42との溶接ムラを低減することができる。
A1−3.電子デバイスの製造方法
図4は、電子デバイス1の製造方法の流れを示す図である。電子デバイス1の製造方法は、図4に示すように、部品搭載工程S10とリッド載置工程S20と接合工程S30とを有する。以下、各工程を順次説明する。
A1−3a.部品搭載工程S10
部品搭載工程S10では、まず、電子デバイス1を構成する各部品が準備される。具体的には、振動素子片10、支持部材20、回路素子30、ベース41、リッド42および接合部材43が準備される。振動素子片10、支持部材20、回路素子30、ベース41および接合部材43は、それぞれ、例えば、公知の方法により製造される。リッド42の製造方法としては、特に限定されず、例えば、金属板をエッチング加工する方法、および金属板をプレス加工する方法等が挙げられるが、金属板をプレス加工する方法を用いることが好ましい。この場合、リッド42の寸法精度と生産性との両立を図りやすいという利点がある。以下、この点を具体的に説明する。
図5は、リッド42をプレス加工により製造する場合のプレス加工前の状態を示す断面図である。図5に示すように、まず、1対の型101および102の間に平板状の金属板420が設置される。金属板420は、例えば、コバール、42アロイ、ステンレス鋼等の金属で構成される板材である。型101は、リッド42の一方の面を成形する面101aを有する。面101aは、前述の段差面44に対応する形状をなす部分を有する。型102は、リッド42の他方の面を成形する面102aを有する。面102aは、前述の溝421に対応する形状をなす部分を有する。
図6は、リッド42をプレス加工により製造する場合のプレス加工時の状態を示す断面図である。図6に示すように、金属板420を1対の型101および102で加圧成形することにより、リッド42が得られる。以上のプレス加工では、リッド42の平面視形状、溝421および段差面44の形成が一括して行えるという利点もある。
図7は、部品搭載工程S10における各部材の配置状態を示す断面図である。部品搭載工程S10では、図7に示すように、ベース41に、振動素子片10、支持部材20および回路素子30が搭載される。より具体的には、例えば、振動素子片10を支持部材20に金属バンプ72により予め固定しておき、ベース41に対して、回路素子30を固定部材51により固定し、その後、支持部材20を振動素子片10ごと固定部材52により固定する。また、ベース41には、接合部材43がろう付け等により接合される。
A1−3b.リッド載置工程S20
図8は、リッド載置工程S20におけるベース41とリッド42との位置関係を示す平面図である。リッド載置工程S20では、図8に示すように、リッド42がベース41に対して接合部材43を介して載置される。ここで、リッド42の段差面44の角は、平面視で、リッド42と接合部材43とが重なる領域Rの内周と外周との間に位置する。また、リッド42の外縁E0も、平面視で、リッド42と接合部材43とが重なる領域Rの内周と外周との間に位置する。なお、図8では、領域Rがドットパターンで図示される。
A1−3c.接合工程S30
図9は、接合工程S30におけるシーム溶接の概要を説明するための断面図である。接合工程S30では、図9に示すように、シーム溶接機200を用いて、ベース41とリッド42とが接合部材43を介してシーム溶接により接合される。シーム溶接機200は、1対のローラー電極201と、これらの電極間に電流を流す電源202と、を有する。
1対のローラー電極201は、互いに同一の軸線AXまわりに回転可能であり、軸線AXに平行な方向に互いに間隔を隔てて配置される。当該間隔は、X方向またはY方向に沿うリッド42の長さに応じて決められる。1対のローラー電極201のそれぞれは、軸線AXに垂直な断面において円形をなし、これらの電極間に向かうに従い所定のテーパー角度θ0で外径が小さくなる形状をなす。テーパー角度θ0は、特に限定されないが、例えば、5°以上25°以下の範囲内である。
1対のローラー電極201は、図示しない加圧機構により、リッド42に加圧接触する。そして、1対のローラー電極201は、これらの軸線まわりに回転しながら、リッド42の平面視における互いに平行な1対の辺に沿って所定の速度で走行する。このとき、電源202は、図9に示す経路RTに沿って、リッド42および接合部材43を介して1対のローラー電極201の間に電流を流すことで、接合部材43にジュール熱を生じさせる。このジュール熱によりリッド42および接合部材43を溶融させることで、リッド42と接合部材43とが接合される。また、リッド42の平面視における互いに平行な残りの1対の辺についても、前述と同様に、リッド42と接合部材43とが接合される。
図10は、第1実施形態におけるシーム溶接時にリッド42からベース41に向けて流れる電流の状態を説明するための図である。図10に示すように、リッド42におけるベース41とは反対側の面には、段差面44が設けられる。ここで、外縁E0が延びる方向に垂直な断面でみるとき、外縁E0と段差面44の角とを結ぶ線分と、リッド42の厚さ方向に垂直な線分とのなす角度θ1がローラー電極201のテーパー角度θ0よりも大きい。このため、ローラー電極201が外縁E0に接触せずに接触位置PCにて段差面44の角に接触する。ここで、角度θ1とテーパー角度θ0との差は、特に限定されないが、リッド42の製造のし易さ等の観点から、例えば、5°以上20°以下の範囲内であることが好ましく、10°以上15°以下の範囲内であることがより好ましい。
領域Rの幅Wに対する幅W2の比は、0.4以上0.6以下の範囲内であることが好ましい。当該比がこの範囲内であると、ローラー電極201を領域Rの幅方向での中央付近でリッド42に接触させることができる。この結果、図10に示すように、ローラー電極201から当該領域Rの内周縁に向けて流れる電流の経路RT2の長さと当該領域Rの外周縁に向けて流れる電流の経路RT1の長さとの差を極めて小さくすることができる。なお、幅Wは、ローラー電極201の軸方向に沿う領域Rの長さである。幅W2は、ローラー電極201の軸方向に沿うリッド42の外縁E0と接触位置PCとの間の距離である。なお、図10に示す場合、ローラー電極201から当該領域Rの中央に向けて流れる電流の経路RT3の長さは、経路RT1およびRT2のそれぞれの長さよりも若干短い。
図11は、従来におけるシーム溶接時にリッド42Xからベース41に向けて流れる電流の状態を説明するための図である。従来では、リッド42Xの厚さが均一であるため、ローラー電極201は、リッド42Xの外縁EXに接触する。このため、図11に示すように、ローラー電極201から当該領域Rの内周縁に向けて流れる電流の経路RT2の長さと当該領域Rの外周縁に向けて流れる電流の経路RT1の長さとの差が極めて大きくなる。なお、図11に示す場合、経路RT2の長さは、経路RT1の長さに比べて長い。また、図11に示す場合、ローラー電極201から当該領域Rの中央に向けて流れる電流の経路RT3の長さは、経路RT1の長さと経路RT2の長さとの間の長さとなる。
以上のシーム溶接の後、本実施形態では、リッド42の溝421を排気孔として用いて、空間Sを減圧する。その後、減圧雰囲気下または不活性ガス雰囲気下において、レーザー光または電子ビーム等のエネルギー線を用いてリッド42の溝421を塞ぐ。以上により、電子デバイス1が得られる。
以上の電子デバイス1の製造方法は、ベース41に電子部品である振動素子片10、支持部材20および回路素子30を搭載し、ベース41にリッド42を載置し、ベース41とリッド42とをシーム溶接により接合する。当該シーム溶接では、平面視でリッド42の外縁E0よりも内側にてベース41とリッド42との溶接すべき領域Rに重なる接触位置PCでローラー電極201とリッド42とを接触させる。このため、ローラー電極201がリッド42の外縁E0に接触する場合に比べて、ローラー電極201から当該領域Rの内周縁に向けて流れる電流の経路RT2の長さと当該領域Rの外周縁に向けて流れる電流の経路RT1の長さとの差を小さくすることができる。この結果、溶接すべき領域Rにおける電流のばらつきが小さくなり、ベース41とリッド42との溶接ムラを低減することができる。
本実施形態では、リッド42におけるベース41とは反対側の面は、平面視で領域Rに重なる部分において、リッド42の外縁E0に向けてベース41に近づく段差形状の段差面44を有する。段差面44を有するリッド42によれば、リッド42をプレス加工により製造する場合、リッド42の他の部分と一括して簡単かつ高精度に形成できるという利点がある。
A2.第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態は、リッドの形状が異なること以外は、前述の第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第2実施形態に関し、前述の第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。また、第2実施形態の説明に用いる図では、前述の第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図12は、第2実施形態におけるリッド42Aの形状を説明するための断面図である。図12に示す電子デバイス1Aに用いるリッド42Aは、平面視で領域Rに重なる部分において、第1部分45と、第1部分45よりも薄い第2部分46Aと、を有する。第2部分46Aは、第1部分45からリッド42Aの外縁E0に向けて連続的に厚さが小さくなる形状をなす。ここで、第2部分46Aにおけるベース41とは反対側の面は、リッド42Aの厚さ方向に垂直な平面に対して角度θ1で傾斜する平坦な傾斜面44Aである。
以上のように、リッド42Aにおけるベース41とは反対側の面は、平面視で領域Rに重なる部分において、リッド42Aの外縁E0に向けてベース41に近づく傾斜面44Aを有する。このような傾斜面44Aは、リッド42Aをプレス加工により製造する場合、リッド42Aの他の部分と一括して簡単かつ高精度に形成できるという利点がある。本実施形態では、第1部分45と第2部分46Aとの間の段差がないため、リッド42Aをプレス加工により製造する際、第1実施形態に比べて、離型性がよいという利点もある。
以上の構成のリッド42Aでは、シーム溶接の際、傾斜面44Aにおける第1部分45側の端が接触位置PCとしてローラー電極201に接触する。以上の第2実施形態によっても、前述の第1実施形態と同様の効果を奏する。
ここで、ベース41の厚さ方向に直交する平面と傾斜面44Aとのなす角度θ1は、ローラー電極201の外周面とローラー電極201の中心軸とのなす角度であるテーパー角度θ0よりも大きい。このため、ローラー電極201とリッド42Aの外縁E0との接触を防止することができる。
A3.第3実施形態
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態は、リッドの形状が異なること以外は、前述の第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第3実施形態に関し、前述の第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。また、第3実施形態の説明に用いる図では、前述の第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図13は、第3実施形態におけるリッド42Bの形状を説明するための断面図である。図13に示す電子デバイス1Bに用いるリッド42Bは、平面視で領域Rに重なる部分において、第1部分45Bと、第1部分45Bよりも薄い第2部分46Bと、を有する。第1部分45Bは、一定の厚さT1を有する。第2部分46Bは、リッド42Bの外縁E0を含み、外縁E0と第1部分45Bとの間の部分である。第2部分46Bは、第1部分45Bからリッド42Bの外縁E0に向けて連続的に厚さが小さくなる形状をなす。ここで、第2部分46Bにおけるベース41とは反対側の面は、リッド42Aの厚さ方向に垂直な平面に対して傾斜する凸状の湾曲面44Bである。
以上のように、リッド42Bにおけるベース41とは反対側の面は、平面視で領域Rに重なる部分において、リッド42Bの外縁E0に向けてベース41に近づく湾曲面44Bを有する。このような湾曲面44Bは、リッド42Bをプレス加工により製造する場合、リッド42Bの他の部分と一括して簡単かつ高精度に形成できるという利点がある。本実施形態では、湾曲面44Bが凸面であることで、ローラー電極201とリッド42Bとの接触面積の変動を小さくできるという利点もある。
以上の構成のリッド42Bでは、シーム溶接の際、湾曲面44Bがローラー電極201に接触する。以上の第3実施形態によっても、前述の第1実施形態と同様の効果を奏する。
A4.第4実施形態
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態は、リッドの形状が異なること以外は、前述の第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第4実施形態に関し、前述の第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。また、第4実施形態の説明に用いる図では、前述の第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図14は、第4実施形態におけるリッド42Cの形状を説明するための断面図である。図14に示す電子デバイス1Cに用いるリッド42Cは、平面視で領域Rに重なる部分において、第1部分45Cと、第1部分45Cよりも薄い第2部分46および47と、を有する。第1部分45Cは、第2部分46と第3部分47との間に設けられる。第2部分46および第3部分47の厚さは、互いに同じでも異なってもよい。ここで、リッド42Cにおけるベース41とは反対側の面には、第1部分45Cによる凸部44Cが設けられる。
以上のように、リッド42Cにおけるベース41とは反対側の面は、平面視で領域Rに重なる部分において、リッド42Cの外縁E0よりも内側でリッド42Cの外縁E0に沿って設けられる凸部44Cを有する。このような凸部44Cは、ローラー電極201とリッド42Cとの接触位置PCの変動を小さくしやすいという利点がある。凸部44Cの幅は、特に限定されないが、当該利点を好適に得る観点から、領域Rの幅Wに対して、1/10倍以上1/2倍以下の範囲内であることが好ましい。
以上の構成のリッド42Cでは、シーム溶接の際、凸部44Cがローラー電極201に接触する。以上の第4実施形態によっても、前述の第1実施形態と同様の効果を奏する。
B.電子機器
図15は、電子機器の一例であるモバイル型またはノート型のパーソナルコンピューター1100の構成を概略的に示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備える本体部1104と、表示部1108を備える表示ユニット1106と、により構成される。表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持される。以上のパーソナルコンピューター1100には、ジャイロセンサーとして機能する前述の電子デバイス1が内蔵される。
図16は、電子機器の一例であるスマートフォン1200の構成を概略的に示す平面図である。この図において、スマートフォン1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および不図示の送話口を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。以上のスマートフォン1200には、ジャイロセンサーとして機能する前述の電子デバイス1が内蔵される。
図17は、電子機器の一例であるディジタルスチルカメラ1300の構成を概略的に示す斜視図である。この図には、外部機器との接続についても簡易的に示される。ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース1302の背面には、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う表示部1310が設けられる。表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)およびCCD等を含む受光ユニット1304が設けられる。
撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号がメモリー1308に転送されて格納される。また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられる。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納される撮像信号がテレビモニター1430またはパーソナルコンピューター1440に出力される。以上のディジタルスチルカメラ1300には、ジャイロセンサーとして機能する前述の電子デバイス1が内蔵される。
以上の電子機器は、電子デバイス1を有するため、電子デバイス1の高い信頼性により、電子機器の特性を高めることができる。
なお、電子デバイス1を搭載する電子機器としては、前述のパーソナルコンピューター、スマートフォンおよびディジタルスチルカメラの他にも、例えば、スマートフォン以外の携帯電話機、タブレット端末、時計、車体姿勢検出装置、ポインティングデバイス、ヘッドマウントディスプレイ、インクジェットプリンター、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、ナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲームコントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS(Point of sale system)端末、電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡、魚群探知機、各種測定機器、計器類およびフライトシミュレータ等が挙げられる。
C.移動体
図18は、移動体の一例である自動車1500を概略的に示す斜視図である。この図において、自動車1500には、ジャイロセンサーとして機能する前述の電子デバイス1が内蔵される。電子デバイス1は、キーレスエントリー、イモビライザー、ナビゲーションシステム、エアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS:Antilock Brake System)、エアバック、タイヤプレッシャーモニタリングシステム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム等の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)1501に広く適用できる。なお、電子デバイスを搭載する移動体としては、自動車の他にも、例えば、車両、航空機、ロケットおよび船舶等が挙げられる。
以上の移動体は、電子デバイス1を有するため、電子デバイス1の高い信頼性により、移動体の特性を高めることができる。
D.変形例
以上、本発明の電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子機器および移動体について図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。また、本発明の各部の構成は、前述した実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。また、本発明は、前述した各実施形態の任意の構成同士を組み合わせるようにしてもよい。
前述の実施形態では、振動素子片が圧電体材料で構成される場合が例示されるが、振動素子片の構成材料は、当該例示に限定されず、例えば、シリコンまたは石英等の非圧電体材料でもよい。この場合、例えば、非圧電体材料で構成される基体上に圧電体素子を設ければよい。また、シリコンで振動素子片を構成する場合、エッチング等の公知の微細加工技術を用いて寸法精度の高い振動素子片を比較的安価に製造することができる。
また、前述の実施形態では、振動素子片の駆動方式として圧電駆動方式を用いる場合が例示されるが、振動素子片の駆動方式は、当該例示に限定されず、例えば、静電駆動方式または電磁駆動方式等でもよい。同様に、前述の実施形態では、振動素子片の検出方式として圧電検出方式を用いる場合が例示されるが、振動素子片の検出方式は、これに限定されず、例えば、静電容量検出方式、ピエゾ抵抗検出方式または電磁検出方式等でもよい。
さらに、前述の実施形態では、振動素子片がダブルT型のセンサー素子片である場合が例示されるが、振動素子片は、当該例示に限定されず、例えば、H音叉型または音叉型等の他のセンサー素子片でもよいし、発振器用の振動素子片等でもよい。
また、前述の実施形態では、ベースに搭載する電子部品として、振動素子片、支持部材および回路素子を用いる場合が例示されるが、電子部品は、当該例示以外の電子部品でもよく、ベースに任意の1以上の電子部品が搭載されていればよい。ただし、前述の実施形態のような振動素子片は、パッケージ内の気密性が電子デバイスの特性に与える影響が他の電子部品に比べて極めて大きいことから、本発明による効果が顕著に発揮される。
さらに、前述の実施形態では、ベースが箱状をなし、リッドが板状をなす構成が例示されるが、この構成に限定されない。例えば、ベースが板状をなし、リッドが箱状またはハット状をなしてもよい。
また、前述の実施形態では、リッドに排気孔として用いる溝を設ける場合が例示されるが、当該溝を省略してもよい。この場合、ベースに排気孔として用いる孔を設けてもよい。当該孔は、例えば、Au−Ge系の合金等で構成される封止材で塞がれる。
1…電子デバイス、1A…電子デバイス、1B…電子デバイス、1C…電子デバイス、10…振動素子片、20…支持部材、30…回路素子、41…ベース、42…リッド、42A…リッド、42B…リッド、42C…リッド、42X…リッド、43…接合部材、44…段差面、44A…傾斜面、44B…湾曲面、44C…凸部、51…固定部材、52…固定部材、61…内部端子、62…内部端子、63…外部端子、201…ローラー電極、1100…パーソナルコンピューター、1200…スマートフォン、1300…ディジタルスチルカメラ、1500…自動車、AX…軸線、E0…外縁、PC…接触位置、R…領域、θ0…テーパー角度、θ1…角度。

Claims (13)

  1. ベースに電子部品を搭載し、
    前記ベースにリッドを載置し、
    平面視で前記リッドの外縁よりも内側にて前記ベースと前記リッドとの溶接すべき領域に重なる接触位置でローラー電極と前記リッドとを接触させ、前記ベースと前記リッドとをシーム溶接により接合する、
    電子デバイスの製造方法。
  2. 前記ローラー電極の軸方向に沿う前記領域の長さに対する、前記ローラー電極の軸方向に沿う前記リッドの外縁と前記接触位置との間の距離の比は、0.4以上0.6以下の範囲内である、
    請求項1に記載の電子デバイスの製造方法。
  3. 前記リッドにおける前記ベースとは反対側の面は、前記領域に平面視で重なる部分において、前記リッドの外縁よりも内側で前記ベースからの距離が最大距離となる形状をなす、
    請求項1または2に記載の電子デバイスの製造方法。
  4. 前記リッドにおける前記ベースとは反対側の面は、平面視で前記領域に重なる部分において、前記リッドの外縁に向けて前記ベースに近づく段差形状の段差面を有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  5. 前記リッドの外縁が延びる方向に垂直な断面でみるとき、前記リッドの外縁と前記段差面の角とを結ぶ線分と、前記リッドの厚さ方向に垂直な線分とのなす角度は、前記ローラー電極の外周面と前記ローラー電極の中心軸とのなす角度よりも大きい、
    請求項4に記載の電子デバイスの製造方法。
  6. 前記リッドにおける前記ベースとは反対側の面は、平面視で前記領域に重なる部分において、前記リッドの外縁に向けて前記ベースに近づく傾斜面を有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  7. 前記ベースの厚さ方向に直交する平面と前記傾斜面とのなす角度は、前記ローラー電極の外周面と前記ローラー電極の中心軸とのなす角度よりも大きい、
    請求項6に記載の電子デバイスの製造方法。
  8. 前記リッドにおける前記ベースとは反対側の面は、平面視で前記領域に重なる部分において、前記リッドの外縁に向けて前記ベースに近づく湾曲面を有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  9. 前記リッドにおける前記ベースとは反対側の面は、平面視で前記領域に重なる部分において、前記リッドの外縁よりも内側で前記リッドの外縁に沿って設けられる凸部を有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  10. 電子部品と、
    前記電子部品を搭載するベースと、
    前記ベースとの間に前記電子部品を収容する状態で前記ベースに溶接されるリッドと、を有し、
    前記リッドにおける前記ベースとは反対側の面は、前記ベースと前記リッドとが溶接される領域に平面視で重なる部分において、前記リッドの外縁よりも内側で前記ベースからの距離が最大距離となる形状をなす、
    電子デバイス。
  11. 前記電子部品は、振動素子片である、
    請求項10に記載の電子デバイス。
  12. 請求項10または11に記載の電子デバイスを有する、
    電子機器。
  13. 請求項10または11に記載の電子デバイスを有する、
    移動体。
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