JP6493589B2 - パッケージ、電子機器、移動体、およびパッケージの製造方法 - Google Patents

パッケージ、電子機器、移動体、およびパッケージの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、蓋体、パッケージ、電子機器、移動体、およびパッケージの製造方法に関する。
近年、携帯型電子機器の普及が進み、それに伴って電子機器の小型軽量化および低コスト化の要求が高まってきている。そのため、電子機器に用いられる電子部品においても高精度を維持しつつ、小型化および低コスト化の要求が高まっている。特に、振動素子をパッケージ内に収納した振動デバイスにおいては、振動素子を収納する空間を気密に維持することで振動特性が維持されるため、その封止技術に種々の提案がされている。
例えば、特許文献1に開示されている接合方法では、容器の振動デバイス素子(振動素子)を収納する空間の開口部を覆う蓋体(リッド)と容器の開口部周縁とが接合(封止)されパッケージが形成されている。この接合では、蓋体の外周の一部(未溶接部分)を未封止領域として残してシーム溶接し、その後にパッケージの内部空間の脱気を行った後、溶接されていない部分(前述の未封止領域)に加熱ビームを照射して蓋体と開口部周縁とを封止する。
特開2008−153485号公報
しかしながら、上述した特許文献1に示されている接合方法では、容器と蓋体とをシーム溶接する際に、容器に対する蓋体の位置がばらつきを生じてしまうことがある。このように、容器と未封止領域との位置関係がばらつき、予め設定してある未封止領域の位置に対して加熱ビーム等の照射を行うと、未封止領域と加熱ビームの照射位置がずれてしまい、未封止領域に加熱ビームが照射されないことがある。その結果、未封止領域の封止が不十分となり、封止不良(エアーリーク不良)が発生してしまう虞を有していた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る蓋体は、第1面と、前記第1面と表裏関係の第2面と、前記第1面と前記第2面とをつなぐ外周面と、前記外周面から前記第1面の中央部に向かって前記第1面に設けられている溝部と、前記第2面に設けられ、平面視で、前記第2面の外周縁と重ならない位置に配置されているマークと、を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、蓋体の第2面に溝部と対応したマークが設けられていることにより、このマークによって第1面(裏面)の溝部の位置を算出することができる。これにより、溝部の位置が特定されるため、溝部を封止する際の位置ずれを防ぐことが可能となり、封止不良(エアーリーク不良)の発生を低減することができる。また、マークが、第2面に設けられ、平面視で、第2面の外周縁と重ならない位置に配置されていることで、第2面の外周縁の近傍が接合されるなどで変形した場合でも、マークは変形することが無く、常にマークによる蓋体の姿勢を認識することが可能となる。
[適用例2]上記適用例に記載の蓋体において、前記マークは、前記溝部と平面視で重なる位置に設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、マークで直接的に溝部の端部を認識することができるため、溝部の位置の検出精度が上がり、溝部の封止不良を低減することができる。
[適用例3]上記適用例に記載の蓋体において、前記マークは、複数の認識領域を備えていることが好ましい。
本適用例によれば、マークが位置の認識を行うことができる複数の認識領域を持つことで、蓋体の回転位置ずれを算出することができ、さらに溝部の位置の検出精度が上がるので、溝部の封止不良を低減することができる。
[適用例4]上記適用例に記載の蓋体において、前記マークは、複数設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、複数のマークを持つことで、さらに蓋の回転方向の位置ずれ等を認識し、ずれ量を算出することができるので、さらに封止精度が上がる。
[適用例5]上記適用例に記載の蓋体において、前記マークは、前記溝部と前記第1面の中央部とを結ぶ仮想線の延在方向と交差する方向の前記溝部の幅の中心と、前記第1面の中心とを結び当該蓋体を2分割する第1仮想直線で分けられた前記第2面上の異なる領域にそれぞれ配置されていることが好ましい。
本適用例によれば、マークが溝部を挟む両側の領域に配置されているため、マーク間の間隔を長く取ることができ、溝部の位置の検出精度が上がるため溝部の封止不良を低減することができる。
[適用例6]上記適用例に記載の蓋体において、前記マークは、前記第1仮想直線に対して線対称の位置に配置されていることが好ましい。
本適用例によれば、マークが溝部を挟む両側の領域に配置されているとともに、溝部の位置に対してマークが等距離に配置されるため、容易に位置認識処理を行うことが可能となる。
[適用例7]上記適用例に記載の蓋体において、前記第1仮想直線に対して線対称の関係にある前記マークのそれぞれの中心を通る第2仮想直線と、平面視で前記第1仮想直線および前記外周面の交点と、の間の距離が、前記マークの中心と前記第1仮想直線との距離よりも短いことが好ましい。
本適用例によれば、回転方向の位置ずれを判定するマークの中心と第1仮想直線との間隔の方が、マークのそれぞれの中心を通る第2仮想直線線と、平面視で第1仮想直線および外周面の交点との間の距離よりも長い。これにより、マークの位置認識誤差が多少あっても回転方向の検出精度を維持することができ、溝部の位置の検出精度が上がるので、溝部の封止不良を低減することができる。
[適用例8]上記適用例に記載の蓋体において、前記マークは、さらに前記第1仮想直線上に配置されていることが好ましい。
本適用例によれば、少なくとも3つの領域にマークを持つため、蓋体の回転方向の位置ずれをさらに高精度に認識でき、溝部の位置の検出精度が上がるため、溝部の封止不良を低減することができる。
[適用例9]上記適用例に記載の蓋体において、前記第1面に容器と接合される接合領域を備え、前記マークは、前記接合領域と平面視で重ならない位置に設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、平面視でマークと接合領域とがずれているので、例えば、溶接等で接合領域が溶解してもマークが溶解してなくなることがなく溝部の位置の検出精度が上がるため、溝の部封止不良を低減することができる。
[適用例10]本適用例に係るパッケージは、上記適用例のいずれか一例に記載の蓋体と、前記蓋体と接合される接合領域を備えている容器と、を備え、前記容器の前記接合領域と前記蓋体の前記第1面が向き合うように配置され、接合されていることを特徴とする。
本適用例によれば、上記適用例のいずれかの蓋体を有しているため、溝部の位置の検出精度が上がり、溝部の封止不良を低減したパッケージを得ることができる。
[適用例11]上記適用例に記載のパッケージにおいて、前記接合領域は、溶接法を用いて接合され、前記マークは、前記接合領域と重ならない位置に設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、上記適用例のいずれかの蓋体を有しているため、溶接により接合領域が溶解してもマークが溶解してなくなることがないため、溝部の位置の検出精度が上がり、溝部の封止不良を低減したパッケージを得ることができる。
[適用例12]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載のパッケージを備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、溝部の封止不良を低減したパッケージを用いることにより、信頼性の向上した電子機器を得ることが可能となる。
[適用例13]本適用例に係る移動体は、上記適用例に記載のパッケージを備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、溝部の封止不良を低減したパッケージを用いることにより、信頼性の向上した移動体を得ることが可能となる。
[適用例14]本適用例に係るパッケージの製造方法は、第1面と、前記第1面と表裏関係の第2面と、前記第1面と前記第2面をつなぐ外周面と、前記外周面から前記第1面の中央部に向かって前記第1面に設けられている溝部と、前記第2面に設けられ、平面視で、前記第2面の外周縁と重ならない位置に配置されているマークと、を備えている蓋体と、接合領域を備えている容器と、を準備する工程と、前記蓋体の前記第1面と、前記容器の前記接合領域とが向き合うように配置する工程と、前記溝部を除く領域において、前記蓋体と前記容器とを接合する工程と、前記マークを用いて前記溝部の位置を判定する工程と、前記判定に基づいて、前記溝部を塞ぐ工程と、を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、第2面にマークが設けられている蓋体を用い、蓋体に設けられているマークによって第1面(裏面)の溝部の位置を算出することができる。これにより、溝部の位置が特定されるため、溝部を封止する際の位置ずれを防ぐことが可能となり、封止不良(エアーリーク不良)の発生を低減することができる。また、溶接により接合領域が溶解してもマークが溶解してなくなることがないため、溝部の位置の検出を確実、適切に行うことができる。
第1実施形態としての振動子の概略を示す斜視図。 第1実施形態としての振動子を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は正断面図。 振動子に用いられる電子部品としてのジャイロ素子を示す平面図。 振動子に用いられる蓋体(リッド)の一例を示し、(a)は平面図、(b)は正断面図。 振動子の製造工程の概略を示し、(a)〜(d)は正断面図。 封止工程におけるリッドとベースとの接合状態を示す図であり、(a)、(c)は平面図、(b)、(d)は正断面図。 (a)、(b)はマークの配置例を示す平面図。 (a)、(b)はマークの配置例を示す平面図。 第2実施形態としてのジャイロセンサーの概略を示す正断面図。 電子機器の一例としてのモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図。 電子機器の一例としての携帯電話機の構成を示す斜視図。 電子機器の一例としてのデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図。 移動体の一例としての自動車の構成を示す斜視図。
[電子デバイス]
以下、本発明の蓋体と、蓋体が用いられるパッケージを備えた電子デバイス、および電子デバイスの製造方法、パッケージを備えた電子機器および移動体について、添付図面に沿って詳細に説明する。
[第1実施形態]
先ず、第1実施形態として、本発明に係る蓋体を備えたパッケージ、およびパッケージを用いた電子デバイスとしての振動子と、振動子の製造方法について、図1〜図6を適宜参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る蓋体を用いた電子デバイスとしての振動子を示す概略斜視図である。図2は、第1実施形態としての振動子の概略を示し、図2(a)は平面図、図2(b)は正断面図である。図3は、図2に示す振動子が備える電子部品としてのジャイロ素子を示す平面図である。図4は、振動子に用いられる蓋体(リッド)の一例を示し、(a)は平面図、(b)は正断面図である。図5は、振動子の製造工程の概略を示し、(a)〜(d)は正断面図である。図6は、リッドとベースとの接合状態を示す図であり、(a)、(c)は平面図、(b)、(d)は正断面図である。なお、以下では、図2に示すように、互いに直交する3軸を、x軸、y軸およびz軸とし、z軸は、振動子の厚さ方向と一致する。また、x軸に平行な方向を「x軸方向」と言い、y軸に平行な方向を「y軸方向」と言い、z軸に平行な方向を「z軸方向」と言う。
図1、および図2に示す振動子1は、電子部品としてのジャイロ素子(振動素子)2と、内部空間14にジャイロ素子2を収納するパッケージ9とを有している。以下、ジャイロ素子2およびパッケージ9について順次詳細に説明する。なお、図1に示すパッケージ9には、ベース91、接合材としてのシームリング93、蓋体としてのリッド92が含まれている。リッド92には、溝部としての溝94および二つのマークとして第1マーク96、第2マーク106が設けられている。なお、同図では、リッド92に設けられている溝94が示されているが、後述する封止(封止工程)が行われていない状態を示している。また、第1マーク96および第2マーク106は、溝94と反対側の面に設けられており、溝94の位置認識用のマークとして機能する。
(ジャイロ素子)
図3は、上側(後述するリッド92側であり図2のz軸方向)から見たジャイロ素子の平面図である。なお、ジャイロ素子には、検出信号電極、検出信号配線、検出信号端子、検出接地電極、検出接地配線、検出接地端子、駆動信号電極、駆動信号配線、駆動信号端子、駆動接地電極、駆動接地配線および駆動接地端子などが設けられているが、同図においては省略している。
ジャイロ素子2は、z軸回りの角速度を検出する「面外検出型」のセンサーであって、図示しないが、基材と、基材の表面に設けられている複数の電極、配線および端子とで構成されている。ジャイロ素子2は、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの圧電材料で構成することができるが、これらの中でも、水晶で構成するのが好ましい。これにより、優れた振動特性(周波数特性)を発揮することのできるジャイロ素子2が得られる。
このようなジャイロ素子2は、所謂ダブルT型をなす振動体4と、振動体4を支持する支持部としての第1支持部51および第2支持部52と、振動体4と第1、第2支持部51,52とを連結する梁としての第1梁61、第2梁62、第3梁63および第4梁64とを有している。
振動体4は、xy平面に拡がりを有し、z軸方向に厚みを有している。このような振動体4は、中央に位置する基部41と、基部41からy軸方向に沿って両側に延出している第1検出振動腕421、第2検出振動腕422と、基部41からx軸方向に沿って両側に延出している第1連結腕431、第2連結腕432と、第1連結腕431の先端部からy軸方向に沿って両側に延出している振動腕としての第1駆動振動腕441、および第2駆動振動腕442と、第2連結腕432の先端部からy軸方向に沿って両側に延出している振動腕としての第3駆動振動腕443、および第4駆動振動腕444とを有している。第1、第2検出振動腕421,422および第1、第2、第3、第4駆動振動腕441,442,443,444の先端部には、それぞれ、基端側よりも幅の大きい略四角形の幅広部としての重量部(ハンマーヘッド)425,426,445,446,447,448が設けられている。このような重量部425,426,445,446,447,448を設けることでジャイロ素子2の角速度の検出感度が向上する。
また、第1、第2支持部51,52は、それぞれ、x軸方向に沿って延在しており、これら第1、第2支持部51,52の間に振動体4が位置している。言い換えれば、第1、第2支持部51,52は、振動体4を介してy軸方向に沿って対向するように配置されている。第1支持部51は、第1梁61、および第2梁62を介して基部41と連結されており、第2支持部52は、第3梁63、および第4梁64を介して基部41と連結されている。
第1梁61は、第1検出振動腕421と第1駆動振動腕441との間を通って第1支持部51と基部41を連結し、第2梁62は、第1検出振動腕421と第3駆動振動腕443との間を通って第1支持部51と基部41を連結し、第3梁63は、第2検出振動腕422と第2駆動振動腕442との間を通って第2支持部52と基部41を連結し、第4梁64は、第2検出振動腕422と第4駆動振動腕444との間を通って第2支持部52と基部41を連結している。
各梁61,62,63,64は、それぞれ、x軸方向に沿って往復しながらy軸方向に沿って延びる蛇行部を有する細長い形状で形成されているので、あらゆる方向に弾性を有している。そのため、外部から衝撃が加えられても、各梁61,62,63,64で衝撃を吸収する作用を有するので、これに起因する検出ノイズを低減または抑制することができる。
このような構成のジャイロ素子2は、次のようにしてz軸回りの角速度ωを検出する。ジャイロ素子2は、角速度ωが加わらない状態において、駆動信号電極(図示せず)および駆動接地電極(図示せず)の間に電界が生じると、各駆動振動腕441,442,443,444がx軸方向に屈曲振動を行う。このとき、第1、第2駆動振動腕441,442と、第3、第4駆動振動腕443,444とは、中心点(重心)を通るyz平面に関して面対称の振動を行っているため、基部41と、第1、第2連結腕431,432と、第1、第2検出振動腕421,422とは、ほとんど振動しない。
この駆動振動を行っている状態にて、ジャイロ素子2にz軸回りに角速度ωが加わると、各駆動振動腕441,442,443,444および連結腕431,432にy軸方向のコリオリの力が働き、このy軸方向の振動に呼応して、x軸方向の検出振動が励起される。そして、この振動により発生した検出振動腕421,422の歪みを検出信号電極(図示せず)および検出接地電極(図示せず)が検出して角速度ωが求められる。
(パッケージ)
図1、図2に戻り、パッケージ9について説明する。パッケージ9は、ジャイロ素子2を収納するものである。なお、パッケージ9には、ジャイロ素子2の他に、ジャイロ素子2の駆動等を行う回路素子(ICチップ)等が収納されていてもよい。このようなパッケージ9は、その平面視(xy平面視)にて、略矩形状をなしている。
パッケージ9は、上面に開放する凹部を有するベース91と、凹部の開口を塞ぐように、接合材としてのシームリング93を介してベースに接合されている蓋体としてのリッド92とを有している。また、ベース91は、板状の底板911と、底板911の上面周縁部に設けられている枠状の側壁912とを有している。枠状の側壁912は、略矩形状の周状に設けられており、換言すれば、上記凹部の上面に開口する開口形状が略矩形状をなしている。この板状の底板911と枠状の側壁912に囲まれた凹部がジャイロ素子2を収納する内部空間(収納空間)14となる。枠状の側壁912の上面912aには、例えばコバール等の合金で形成されたシームリング93が設けられている。シームリング93は、リッド92と側壁912との接合材としての機能を有しており、側壁912の上面912aに沿って枠状(略矩形状の周状)に設けられている。
リッド92は、略矩形状の外形をなしており、第1面92bと、第1面92bと表裏関係の第2面92aと、第1面92bと第2面92aとをつなぐ外周面92cとを備えている。リッド92は、側壁912の上面に設けられたシームリング93側の面である第1面92bに、外周面92cから中央部に向かって溝部としての有底の溝94が設けられている。溝94は、リッド92がシームリング93上に載置されたとき、リッド92の外周面92c側の端から平面視で内部空間14と重なる位置まで延在されている。また、リッド92は、第2面92aに設けられ、平面視で、第2面92aの外周縁と重ならない位置に、マークとしての第1マーク96、第2マーク106と、を備えている。ここで、平面視とは、リッド92の第2面92a側からリッド92を見た場合をいう。なお、リッド92の構成についての詳細は、後述する。
このようなパッケージ9は、その内側に内部空間14を有しており、この内部空間14内に、ジャイロ素子2が気密的に収納、設置されている。なお、ジャイロ素子2が収納されている内部空間14は、排気(脱気)が行われた後、溝94の設けられている側のリッド92の第2面92aと反対側の第1面92bとシームリング93との間の隙間である連通部分が、エネルギー線(例えば、レーザー光)によって溶融された後に固化された封止部95で閉塞されることによって気密封止される。なお、封止部95は、溝94の外部側の端部、即ちリッド92の外周面92cを含む部分が溶融、固化されて形成されている。なお、エネルギー線は、加熱ビームともいう。
ベース91の構成材料としては、特に限定されないが、酸化アルミニウム等の各種セラミックスを用いることができる。また、リッド92の構成材料としては、特に限定されないが、ベース91の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース91の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、コバール等の合金とするのが好ましい。
ジャイロ素子2は、第1、第2支持部51,52にて、半田、導電性接着剤(樹脂材料中に銀などの金属粒子の導電性フィラーを分散させた接着剤)などの導電性固定部材8を介して底板911の上面に固定されている。第1、第2支持部51,52は、ジャイロ素子2のy軸方向の両端部に位置するため、このような部分を底板911に固定することにより、ジャイロ素子2の振動体4が両持ち支持され、ジャイロ素子2を底板911に対して安定的に固定することができる。そのため、ジャイロ素子2の不要な振動(検出振動以外の振動)が抑制され、ジャイロ素子2による角速度ωの検出精度が向上する。
また、導電性固定部材8は、第1、第2支持部51,52に設けられている2つの検出信号端子714、2つの検出接地端子724、駆動信号端子734および駆動接地端子744に対応(接触)して、且つ互いに離間して6つ設けられている。また、底板911の上面には、2つの検出信号端子714、2つの検出接地端子724、駆動信号端子734および駆動接地端子744に対応する6つの接続パッド10が設けられており、導電性固定部材8を介して、これら各接続パッド10とそれと対応するいずれかの端子とが電気的に接続されている。
(蓋体としてのリッド)
ここで、図4および図6を用いて蓋体としてのリッド92について、その詳細を説明する。蓋体としてのリッド92は、パッケージ9の上面に開放する凹部の開口を塞ぎ、凹部の開口の周囲を、例えばシーム溶接法などを用いることによってシームリング93と接合されている。詳述すると、リッド92は、表裏の関係にある第2面92a、および第1面92bと、第2面92aと第1面92bとを繋いでいる外周面92cとを有している板状の部材である。本例のリッド92は、板状であるため、形成が行い易く、さらには形状の安定性にも優れる。特に、後述する溝94および第1マーク96、第2マーク106は極めて小さな溝あるいは凹みであるが、この形成も容易に行うことができる。なお、リッド92には、コバールの板材が用いられている。リッド92にコバールの板を用いることで封止の際に、コバールで形成されているシームリング93とリッド92とが同じ溶融状態で溶融され、さらには合金化もされ易いため封止を容易に、且つ確実に行うことができる。なお、リッド92には、コバールに換えて他の材料の板材を用いてもよく、例えば、42アロイ、ステンレス鋼などの金属材料、またはパッケージ9の側壁912と同じ材料などを用いることができる。
そして、リッド92を第2面92a側から平面視したとき、外周面92cの内の一つの辺部からリッド92の中央部に向かう有底の溝94が、第1面92bに設けられている。溝94は、外周面92c側から見た開口形状がくさび形状(例えば、第1面92b側に二つの頂点を有する略三角形)で設けられており、平面視で一つの辺部の略中央に位置している。溝94は、リッド92がパッケージ9の上面に開放する凹部の開口を塞ぐように載置されたとき、パッケージ9への載置面である第1面92bにあって、平面視で少なくともパッケージ9の上面と重なる位置に、リッド92の外周面92cから中心部に向かって設けられている。なお、本例では、パッケージ9の上面に開放する凹部の開口と平面視で重なる部分を有するように、リッド92の外周面92cから中心部に向かって配置されている。換言すれば、図6に示すように、溝94は、外周面92cに開口する一方端94aと中央部側の他方端94bとを有しており、中央部側の他方端94bが、シームリング93の内壁面93aよりも内側(パッケージの平面視中心側である内部空間)に達するように設けられている。即ち、溝94の他方端94bは、平面視でシームリング93の内壁面93aよりも内側(パッケージの平面視中心側である内部空間)に重なる位置に設けられている。このように、溝94を設けることで、後述するようにパッケージ9の内部空間14から排気94cを行うことが可能な隙間を確実に設けることができる。
平面視でリッド92の短辺に溝94を設けることで以下のような効果を得ることができる。パッケージ9は、長辺方向の方が短辺方向よりも厚み方向(z軸方向)の変形が大きくなり易い。このため、パッケージ9に接合されたリッド92には、長辺方向に短辺方向より大きな残留応力が存在する。大きな残留応力を持ったまま、封止(後述)のために溝94の形成されている部分を溶融すると、封止部分に残留応力が加わり封止の信頼性を損ねる虞があるため、比較的残留応力の小さな短辺に溝94を設けることにより、残留応力による封止部分への影響を小さくすることが可能となる。
なお、本実施形態では、溝94が平面視でリッド92の短辺となる一つの辺部の略中央に位置する例で説明したがこれに限らない。溝94は、リッド92の外周面92cの内の少なくとも一つの辺部のいずれかに設けられていれば、後述するようにパッケージ9の内部空間14から排気を行うことが可能な隙間を設けることができる。
また、溝94の幅は、特に限定されないが、1μm以上200μm以下程度であることが好ましい。なお、溝94の幅は、排気性(未溶接部分の形成性)および封止性の双方を確保するために、70μm以上200μm以下程度とすることがさらに好ましい。また、溝94の深さは、特に限定されないが、5μm以上30μm以下程度であることが好ましい。
また、ベース91とリッド92との接合部におけるベース91とリッド92のそれぞれに、シーム溶接により溶融し得る金属層(図示せず)を形成した後に、シーム溶接を行うことがあるが、この場合にも上述したリッド92が適用可能である。
そして、溝94によって形成することができる未溶接部分であるパッケージ9とリッド92との隙間から、凹部(内部空間14)の排気を行った後、未溶接部分(溝94の設けられている部分)の上部に位置するリッド92および/または未溶接部分の下部に位置するシームリング93がレーザー光などのエネルギー線で溶融される。このように、溶融されたリッド92および/またはシームリング93によって形成される溶融部としての封止部95によって未溶接部分の隙間が塞がれて内部空間14が気密封止される。
ここで、図4に沿って、マークとしての第1マーク96および第2マーク106について詳細に説明する。第1マーク96および第2マーク106は、第2面92aに設けられており、平面視で、第2面92aの外周縁(第2面92aと外周面92cとが接する稜線の部分)および後述する溶接領域に重ならない位置に配置されている。本例の第1マーク96および第2マーク106は、第2面92aから円形の凹状に掘り込まれて設けられている。なお、第1マーク96および第2マーク106は、円形に限らず認識可能であれば、楕円形、三角形状、四角形状、多角形形状、直線形状、曲線形状、始点と終点とが結ばれた曲線形状や直線形状等、如何なる形状であってもよい。また、第1マーク96および第2マーク106は、凹状に限らず、例えば第2面92aの表面に印刷法を用いて形成することもできる。
第1マーク96および第2マーク106は、溝94と反対側の面に設けられており、溝94の位置認識用のマークとして機能する。このように、第1マーク96および第2マーク106が、溝94と反対側の面にあることで、溝94が視認できない第2面92a側から溝94の位置を算出することができる。また、第1マーク96および第2マーク106は、第2面92aに設けられ、平面視で、第2面の外周縁、および後述する溶接領域(接合領域)に重ならない位置に配置されていることから、外周面92cの近傍がシームリング93と接合されるなどで変形したり溶融したりした場合でも、変形することや一部が溶融することがない。これにより、常に第1マーク96および第2マーク106によるリッド92の姿勢を認識したりすることが可能となる。
また、第1マーク96および第2マーク106は、溝94と第1面92bの中央部とを結ぶ仮想線(図示せず)の延在方向(図示y軸方向)と交差する方向(図示x軸方向)の溝94の幅Bの中心と、第1面92bの中心Gとを結びリッド92を2分割する第1仮想直線Cで分けられた第2面上の異なる領域に配置されている。このように、複数のマーク(第1マーク96および第2マーク106)を持つことで、さらにリッド92の回転方向(図示z軸回り)のずれ等を認識し、ずれ量を算出することができるので、さらに封止精度を上げることができる。また、第1マーク96および第2マーク106が、溝94を挟む両側の領域に配置されているため、第1マーク96および第2マーク106の間の間隔を長く取ることができ、溝94の位置の検出精度を上げることが可能となる。これにより、後述する封止工程において、溝94の封止不良を低減することができる。
また、第1マーク96および第2マーク106は、第1仮想直線Cに対して線対称の位置となるように、それぞれが配置されている。即ち、第1マーク96の中心P1と第1仮想直線Cとの間隔(距離)W1、および第2マーク106の中心P2と第1仮想直線Cとの間隔(距離)W2が等しくなるように配置されている。このように第1マーク96および第2マーク106が配置されることにより、第1マーク96および第2マーク106が溝94の位置に対して等距離に配置されるため、容易に位置認識処理を行うことが可能となる。
上述のような、溝94と対応した第1マーク96および第2マーク106を設けることにより、後述する封止工程におけるエネルギー線としてのレーザー光98の照射位置(溶接位置)を、指定することができる。即ち、レーザー光98の照射位置は、第1マーク96の中心P1および第2マーク106の中心P2を結ぶ第2仮想直線Lと交差する第1仮想直線C上の第2仮想直線Lからの距離Dの位置P3と算出することができる。これにより、溝94を封止する際の位置ずれを防ぐことが可能となり、封止不良(エアーリーク不良)の発生を低減することができる。
なお、本実施形態ではリッド92に一つの溝94が設けられている例で説明したが、溝の数、および配置はこれに限らず、溝は複数であってもよく、さらに、溝がリッド92の第2面92a、第1面92bの双方に設けられている構成であってもよい。また、溝94の壁面の横断面形状は、第1面92b側に二つの頂点を有する三角形状のくさび形状を用いたが、矩形状、湾曲形状、半円状(円弧形状)など、シーム溶接により溶融されない形状であればよく、その形状は問わない。
(振動子およびパッケージの製造方法)
次に、本発明に係るパッケージを用いた電子デバイスとしての振動子およびパッケージの製造方法について図5および図6を参照しながら説明する。図5(a)〜図5(d)は、上述した図1および図2に示す振動子の製造工程の概略を示す正断面図である。図6は、封止工程を示す図であり、図6(a)は封止前の状態を示す平面図、図6(b)は図6(a)の正断面図、図6(c)は封止後の状態を示す平面図、図6(d)は図6(c)の正断面図である。
先ず、電子部品としてのジャイロ素子2をベース91の容器としてパッケージ9の内部空間14に収納する工程を説明する。図5(a)に示すように、板状の底板911と、底板911の上面周縁部に設けられている枠状の側壁912とを有し、底板911と側壁912の内壁とに囲まれて上面に開放する凹状の空間を有するベース91を用意する。ベース91には、枠状の側壁912の上面912aに接合領域としてのシームリング93が設けられ、底板911の上面に接続パッド10が形成されている。また、後工程にて使用する蓋体としてのリッド92を用意する。また、上述したジャイロ素子2を用意する。そして、接続パッド10とジャイロ素子2とを電気的接続を取って固定する。この接続には、半田、金属性のバンプ、導電性接着剤(樹脂材料中に金属粒子(例えば銀粒子)などの導電性フィラーを分散させた接着剤)などの導電性固定部材8を用いることができる。このとき、ジャイロ素子2は、導電性固定部材8の厚みによって底板911の上面との空隙を有することになる。なお、ジャイロ素子2と接続パッド10との電気的接続が必要ない場合には、非導電性の接着剤等を用いることもできる。
次に、凹状の空間に蓋体としてのリッド92を載置する工程を説明する。図5(b)に示すように、内部空間14に収納されているジャイロ素子2を気密に保持するために、上述した蓋体としてのリッド92をシームリング93上に載置する。リッド92の第1面92bには、溝94が設けられている。また、リッド92の第2面92aには、マークとしての第1マーク96および第2マーク106が設けられている。リッドの構成については、前述してあるので詳細な説明は省略する。リッド92は、図6に示すように第1面92bがシームリング93側になるように、また平面視(リッド92側から見た場合)で、溝94の外周側の一方端94aがシームリング93上に位置し、溝94の内部空間14側の他方端94bが内部空間14と重なる位置となるように載置する。
次に、リッド92をベース91にシームリング93を介して接合する接合工程(第1溶接工程)について説明する。図5(c)に示すように、枠状の側壁912上でリッド92とシームリング93とが対峙する部分を矩形の周状にシーム溶接機のローラー電極97を用いてシーム溶接を行いリッド92とシームリング93とを接合する。即ち、リッド92をベース91に接合する。ローラー電極97は、図示しない加圧機構により、リッド92に対して、ベース91とは反対側から加圧接触する。そして、ローラー電極97は、軸線回りに回転しながら、リッド92の平面視における外周辺に沿って所定の速度で走行する。このとき、リッド92およびシームリング93を介してローラー電極97間に電流を流すことにより、シームリング93あるいは接合金属をジュール熱により溶融させ、リッド92とシームリング93とを接合する。このように、リッド92は、ベース91を構成する枠状の側壁912の上面912aに設けられたシームリング93を介してベース91に溶接(接合)される。ここで、溝94が設けられている部位では、リッド92とシームリング93とが接触していないため上述の溶接が行われずリッド92とシームリング93とが溶接されない未溶接部が形成される。なお、リッド92が直接ベース91に溶接(接合)される構成、あるいは方法を用いることもできる。
次に、溝94(排気穴)を用い内部空間14から排気を行う工程を図5(d)に沿って説明する。本実施形態では、前述のシーム溶接時に溶接されていない溝94で形成されている隙間が、内部空間14まで達する連通部分として延設されている。したがって、溝94によって形成されている隙間を排気穴として用い、内部空間14のガスを排気することができる。そして、レーザー光98をリッド92に照射することによってリッド92を溶融させて溝94を塞ぎ、排気が終了した内部空間14を気密に封止する封止工程に移行する。この封止工程については後述する。なお本実施形態では、内部空間14のガスを排気した状態、所謂減圧下で封止する例で説明したが、減圧下に限らず、排気の後不活性ガスなどを導入した不活性ガス雰囲気下で封止することも可能である。
次に、排気が終了した内部空間14を気密に封止する封止工程を、図6(a)〜図6(d)を用いて説明する。封止工程では、内部空間14の排気が終了した状態で、排気穴として用いた溝94によって形成された隙間に対応する部分(連通部分)のリッド92にエネルギー線(例えば、レーザー光、電子線)を照射する。本実施形態では、エネルギー線として、レーザー光98を用いている。前述のリッドの説明で述べたように、レーザー光98の照射位置は、第1マーク96および第2マーク106を用いて前溝94の位置を判定する工程によって位置決めする。詳細には、図4に示す第1マーク96の中心P1および第2マーク106の中心P2を結ぶ第2仮想直線Lと交差する第1仮想直線C上の第2仮想直線Lからの距離Dの位置P3を算出する。そして、レーザー光98をリッド92の位置P3に照射し、未溶接部の金属(コバール)を溶融する。また、前述のリッドの説明で述べたように、図4に示す第1マーク96および第2マーク106は、第2面92aに設けられ、平面視で、第2面92aの外周縁、および前述の接合工程(第1溶接工程)における溶接領域に重ならない位置に配置されている。これにより、接合工程(第1溶接工程)において、外周面92cの近傍がシームリング93と接合されるなどで変形したり溶融したりした場合でも、第1マーク96および第2マーク106は変形することや一部が溶融することがない。したがって、第1マーク96および第2マーク106による溝94の位置の検出精度が上がり、溝94の封止不良を低減したパッケージを得ることができる。また、上述のように、レーザー光98の照射位置を決めることにより、溝94を封止する際の位置ずれを防ぐことが可能となり、封止不良(エアーリーク不良)の発生を低減することができる。
このレーザー光98の照射では、レーザー光98のスポット内に溝94(隙間)の外部側の端部、即ちリッド92の外周面92cを含む溝94(隙間)の一方端を包含するように配置してレーザー光98を照射する。そして、レーザー光98の照射による熱エネルギーで、溝94が設けられた部分のリッド92の溝94(隙間)の上部92dが溶融し、溶融した金属が溝94によって形成された隙間を埋めながらシームリング93上に流動する。十分に溶融金属が流動したところで、レーザー光98の照射を止めると、溶融していた金属が固化し、この固化した溶融金属が封止部(溶融部)95となって溝94の隙間を塞ぐ。これにより、内部空間14が気密に封止される。上述のように、レーザー光98のスポット内に溝94(隙間)の外部側の端部、即ちリッド92の外周面92cを含む溝94(隙間)の端部部分を包含するようにレーザー光98を照射し、溝94(隙間)の端部を含むリッドの上部92dが溶融することで、溶融金属の流動性が良好となる。このように溶融金属の流動性が向上することで溝94によって形成された隙間の封止を確実に行うことができる。
このような工程によって形成されたパッケージ9を用いた電子デバイスとしての振動子1では、溝94が排気穴となるため従来技術のような排気用に用いる未接合部分(排気穴)の寸法管理などを行うことが不要となり、安定的に排気、接合(封止)が行われ、接合(封止)後に振動子1が高温加熱された場合でも、発生するガスによる影響を抑制することができる。また、封止工程において、第1マーク96および第2マーク106からレーザー光98の照射位置を算出して、レーザー光98を照射する。これにより、溝94を封止する際の位置ずれを防ぐことが可能となり、封止不良(エアーリーク不良)の発生を低減することができる。また、安定的な排気、接合(封止)により、パッケージ9に収納されている電子部品としてのジャイロ素子2が残留ガスなどの影響による特性劣化を防止することができ、安定した特性の電子デバイスとしての振動子1を提供することができる。
なお、上述の説明では、1つの排気穴(溝94)を用いる例で説明したが、排気穴は複数であってもよい。即ち、溝94は複数設けられていてもよい。このように、複数の排気穴を用いる場合は、排気速度は速くなるが、封止箇所は複数必要となる。
(マークの変形例)
ここで、図7および図8を用いて、マークの変形例について説明する。図7は、マークの変形例を示し、図7(a)、図7(b)はマークの配置例を示す平面図である。図8は、マークの他の変形例を示し、図8(a)、図8(b)はマークの配置例を示す平面図である。なお、前述の第1実施形態と同じ構成については、同符号を付してその説明を省略することがある。
(変形例1)
図7(a)に沿って、マークの変形例1を説明する。変形例1のマークは、マークとして一つの第1マーク96が設けられている。リッド92の第1面(図示せず)には、溝94が設けられており、第1面と表裏関係の第2面92aには、第1マーク96が設けられている。第1マーク96は、リッド92の第2面92aに設けられ、平面視で、第2面92aの外周縁と重ならない位置、且つ溝94に重なる位置に設けられている。
このように、第1マーク96が設けられていることにより、溝94の端部の位置を第1マーク96によって直接的に認識することができるため、溝位置の検出精度が上がり、レーザー光98を照射する位置P3の位置精度を向上させることができる。これにより、溝94の封止不良を低減することができる。
(変形例2)
図7(b)に沿って、マークの変形例2を説明する。変形例2のマークは、マークとして一つのマーク96aが設けられている。リッド92の第1面(図示せず)には、溝94が設けられており、第1面と表裏関係の第2面92aには、マーク96aが設けられている。マーク96aは、平面視で溝94と第2面92aの中央部とを結ぶ仮想線(図示せず)の延在方向(図示y軸方向)と交差する方向(図示x軸方向)の溝94の幅の中心と、第2面92aの中心Gとを結びリッド92を2分割する第1仮想直線C上に設けられている。マーク96aは、略矩形状(本例では長方形)をなしており、第1仮想直線C上を長手方向として延在されている。マーク96aは、複数の認識領域として、第1認識領域A1および第2認識領域A2を備えている。なお、認識領域は、少なくとも2つが備えられていればよい。第1認識領域A1および第2認識領域A2は、マーク96aの両端部に設けられており、図示y軸方向の辺とx軸方向の辺で構成されている。
このように第1認識領域A1および第2認識領域A2において2つの辺を有していることにより、それぞれの第1認識領域A1および第2認識領域A2の位置を検出することができる。そして、検出された第1認識領域A1および第2認識領域A2の位置に基づいて、レーザー光98を照射する位置P3を決定する。このように、複数の認識領域(本例では2つの認識領域)で、レーザー光98を照射する位置P3を決定することにより、さらに蓋の回転位置ずれ(z軸回りの回転)等を判定することができ、溝94位置の検出精度をさらに上げることができる。これにより、溝94の封止不良を低減することができる。
(変形例3)
図8(a)に沿って、マークの変形例3を説明する。変形例3のマークは、マークとして三つのマークが設けられている。リッド92の第1面(図示せず)には、溝94が設けられており、第1面と表裏関係の第2面92aには、マークとして第1マーク96、第2マーク106、および第3マーク99が設けられている。第1マーク96、第2マーク106、および第3マーク99は、平面視で少なくとも外周面92cおよび上述するリッド92の溶接領域に重ならない位置に配置されている。第1マーク96および第2マーク106は、前述の第1実施形態と同じように溝94と第1面の中央部とを結ぶ仮想線(図示せず)の延在方向(図示y軸方向)と交差する方向(図示x軸方向)の溝94の幅Bの中心と、第2面92aの中心Gとを結びリッド92を2分割する第1仮想直線Cで分けられた第2面92a上の異なる領域に配置されている。また、第1マーク96および第2マーク106は、第1マーク96の中心P1と第1仮想直線Cとの間隔(距離)W1、および第2マーク106の中心P2と第1仮想直線Cとの間隔(距離)W2が等しくなるように配置されている。第3マーク99は、第1マーク96の中心P1および第2マーク106の中心P2を結ぶ第2仮想直線Lが第1仮想直線Cと交差する点と、中心Gを基準として点対称となる第1仮想直線C上に中心P4が配置されている。そして、レーザー光98の照射位置は、第1マーク96、第2マーク106および第3マーク99を用いて、リッド92の回転方向の位置ずれが算出されて補正された後に、第1マーク96の中心P1および第2マーク106の中心P2を結ぶ第2仮想直線Lと交差する第1仮想直線C上の第2仮想直線Lからの距離Dの位置P3と算出する。
このように、少なくとも3領域に第1マーク96、第2マーク106、および第3マーク99が配置されているため、リッドの回転方向の位置ずれをさらに高精度に認識でき溝94の位置の検出精度が上がり、溝94の封止不良(エアーリーク不良)をさらに低減することができる。
なお、変形例3では、第1マーク96、第2マーク106、および第1仮想直線C上に配置された第3マーク99を用いる例で説明したが、マークの配置数はこれに限らない。例えば、第1マーク96、および第2マーク106と、中心Gを基準として点対称の位置に、二つのマークを設けた構成、即ち4つのマークを設けた構成などであってもよい。
(変形例4)
図8(b)に沿って、マークの変形例4を説明する。変形例4のマークは、マークとして二つのマークが設けられている。リッド92の第1面(図示せず)には、溝94が設けられており、第1面と表裏関係の第2面92aには、マークとして第1マーク96、および第2マーク106が設けられている。このとき、第1マーク96および第2マーク106は、第1仮想直線Cに対して線対称の関係にある第1マーク96の中心P1および第2マーク106の中心P2の中心を通る第2仮想直線線Lと、第1仮想直線Cと外周面92cの交点Kとの間の距離Fが、第1マーク96の中心P1と第1仮想直線Cとの間隔(距離)W1、および第2マーク106の中心P2と第1仮想直線Cとの間隔(距離)W2よりも短くなるように配置されている。
このような位置関係で、第1マーク96および第2マーク106を配置することにより、回転方向(z軸回り)の位置ずれを判定する間隔W1およびW2の方が長くなる。
これにより、第1マーク96および第2マーク106の認識誤差が多少生じても回転方向の検出精度を維持することができ、溝94の位置の検出精度が上がるので、溝94の封止不良(エアーリーク不良)を低減することができる。
[電子デバイスの第2実施形態]
次に、電子デバイスの第2実施形態として、ジャイロセンサーの実施形態について、図9を用いて説明する。図9はジャイロセンサーの概略を示す正断面図である。なお、本実施形態では、上述の第1実施形態と同様な構成については、同じ符号を付けて説明を省略することもある。
ジャイロセンサー200は、電子部品としてのジャイロ素子2、回路素子としてのIC112、収容器としてのパッケージ(ベース)111、蓋体としてのリッド92を備えている。セラミックなどで形成されたパッケージ111は、積層された第3基板125c、第2基板125b、および第1基板125aと、第1基板125aの表面周縁部に設けられている枠状の側壁115と、第3基板125cの表面周縁部に設けられている枠状の側壁120とを有している。
枠状の側壁115の上面には、例えばコバール等の合金で形成された接合材としてのシームリング117が形成されている。シームリング117は、リッド92との接合材としての機能を有しており、側壁115の上面に沿って枠状(周状)に設けられている。リッド92は、シームリング117に対向する面である第1面92bの端部に溝94が設けられている。また、リッド92には、マークとしての第1マーク96および第2マーク106が設けられている。これらを含むリッド92の構成については上述の第1実施形態と同様であるため詳細な説明は省略する。リッド92がシームリング117上に載置されたとき、溝94は、内部空間114にかかるように形成されている。ここで、第1基板125aの表面(図示下面)と枠状の側壁115の内壁で囲まれた空間が、ジャイロ素子2を収納する内部空間114となり、第3基板125cと枠状の側壁120の内壁で囲まれた空間が、IC112の収納部となる。なお、ジャイロ素子2が収納されている内部空間114は、溝94から排気(脱気)が行われた後、溝94が形成されている未溶接部のリッド92が溶融された後固化された封止部95によって封止されている。また、枠状の側壁120の表面(図示下面)には、複数の外部端子122が設けられている。
ジャイロ素子2の内部空間114に位置する第1基板125aの表面には、複数の接続パッド110が形成されており、ジャイロ素子2が、接続パッド110と電気的接続を取って固定されている。この接続には、半田、銀ペースト、導電性接着剤(樹脂材料中に金属粒子などの導電性フィラーを分散させた接着剤)などの導電性固定部材127を用いることができる。このとき、ジャイロ素子2は、導電性固定部材127の厚みによって第1基板125aの表面との空隙を有することになる。なお、ジャイロ素子2と接続パッド110との電気的接続が必要ない場合には、非導電性の接着剤等を用いることもできる。
ジャイロ素子2が収納された内部空間114は、その開口を蓋体としてのリッド92で塞がれ、気密に封止されている。リッド92は、上述の第1実施形態で説明したリッド92と同様な構成であるので詳細な説明は省略し、概略を説明する。リッド92は、パッケージ111の上面に開放する内部空間114の開口を塞ぎ、開口の周囲を、例えばシーム溶接法などを用いて接合されている。リッド92は、コバールの板材が用いられ、表裏の関係にある第2面92a、および第1面92bを有している。上述の第1実施形態と同様に、リッド92には、第1面92b側にリッド92の外周面から内部空間114(中央部)に向かって設けられている有底の溝94が設けられている。そして、シームリング117とリッド92との隙間である溝94から、内部空間114の排気を行った後、この溝94の端部を含む第1マーク96および第2マーク106によって位置決めされた部分をレーザー光などで溶融し、固化させることによって内部空間114の気密な封止が行われている。
一方、IC112の収納部に位置する第3基板125cの表面には、接続電極118が形成されており、接続電極118とIC112とが導電性接着剤、半田や金(Au)のバンプ124などにより電気的接続を取って固定されている。IC112と第3基板125cの表面との間隙は、樹脂などのアンダーフィル131によって埋められている。なお樹脂は、IC112を覆うように設けられていてもよい。なお、接続パッド110、接続電極118、外部端子122などは、それぞれが内部配線などで接続されているが、本実施形態での説明は図示も含めて省略している。
(ジャイロセンサーの製造方法)
次に、ジャイロセンサー200の製造方法について説明するが、上述の振動子1の製造方法で説明した工程と同様な工程の説明は省略する。説明を省略する工程は、ジャイロ素子2をベースとしてのパッケージ111の内部空間114に収納する工程、内部空間114にリッド92を載置する工程、リッド92をパッケージ111に接合する接合工程、および排気が終了した内部空間114を気密に封止する封止工程である。
上述の工程に加えて、ジャイロセンサー200の製造では、第3基板125cの表面周縁部に設けられている枠状の側壁120に囲まれたIC112の収納部に、IC112を収納する。IC112は、第3基板125cの表面に設けられた接続電極118に金(Au)バンプ124を用い、電気的接続を取って固定する。IC112と第3基板125cの表面との間隙には、樹脂などのアンダーフィル131を充填し、間隙(隙間)を埋める。以上の工程によって、ジャイロセンサー200が完成する。
上述の第2実施形態によれば、第1実施形態と同様にレーザー光による溶融金属(リッド92)の流動性が良好となり、封止部95の形成を確実に行うことが可能となる。また、リッド92に設けられている第1マーク96および第2マーク106によって位置決めされた位置で封止部95を形成することができる。したがって、溝94の封止を確実に行うことができ、気密の信頼性を向上させた電子デバイスとしてのジャイロセンサー200の製造が可能となる。また、溝94がそのまま排気穴となるため、従来技術のような排気用に用いる未接合部分(排気穴)の寸法管理などを行うことが不要となり、安定的に排気、接合(封止)が行われるため、接合(封止)後にジャイロセンサー200が高温加熱された場合でも、ガスの発生による影響を抑制することができる。また、安定的な排気、接合(封止)により、パッケージ111に収納されている電子部品としてのジャイロ素子2が残留ガスなどの影響によって受ける特性劣化を防止することができ、安定した特性の電子デバイスとしてのジャイロセンサー200を提供することができる。
上述の電子デバイスの説明では、電子部品として所謂ダブルT型のジャイロ素子2を用いた振動子1、ジャイロセンサー200を例に説明したがこれに限らず、パッケージ内に素子を気密に収納する電子デバイスに適用することができる。他の電子デバイスとしては、例えば電子部品としてH型、あるいは音叉型のジャイロ素子を用いたジャイロセンサー、振動素子を用いたタイミングデバイス(振動子、発振器など)、感圧素子を用いた圧力センサー、あるいは半導体素子を用いた半導体装置などであってもよい。
なお、振動素子としては、基板材料として水晶を用いた水晶振動素子、例えば、ATカットやSCカットの水晶振動素子や音叉形状の水晶振動素子、弾性表面波を励振するSAW(Surface Acoustic Wave)共振素子や、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動素子であってもよい。また、振動素子の基板材料としては、水晶の他、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、又はシリコン半導体材料等を用いることができる。振動素子の励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。
[電子機器]
次いで、本発明の一実施形態に係る電子デバイスとしての振動子1、あるいは電子デバイスとしてのジャイロセンサー200を適用した電子機器について、図10〜図12に基づき、詳細に説明する。なお、説明では、ジャイロ素子2を用いた振動子1を適用した例を示している。
図10は、本発明の一実施形態に係る電子デバイスとしての振動子1を備える電子機器としてのモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成の概略を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1101を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、角速度を検出する機能を備えたジャイロ素子2を用いた振動子1が内蔵されている。
図11は、本発明の一実施形態に係る電子デバイスとしての振動子1を備える電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成の概略を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1201が配置されている。このような携帯電話機1200には、角速度センサー等として機能するジャイロ素子2を用いた振動子1が内蔵されている。
図12は、本発明の一実施形態に係る電子デバイスとしての振動子1を備える電子機器としてのデジタルスチールカメラの構成の概略を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチールカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1301が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1301は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1301に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、角速度センサー等として機能するジャイロ素子2を用いた振動子1が内蔵されている。
なお、本発明の一実施形態に係る振動子1は、図10のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図11の携帯電話機、図12のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等の電子機器に適用することができる。
[移動体]
図13は移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車506には本発明に係る電子デバイスとしての振動子1が搭載されている。例えば、同図に示すように、移動体としての自動車506には、ジャイロ素子2を用いた振動子1を内蔵してタイヤ509などを制御する電子制御ユニット508が車体507に搭載されている。また、振動子1は、他にもキーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
1…電子デバイスとしての振動子、2…電子部品としてのジャイロ素子、4…振動体、8…導電性固定部材(銀ペースト)、9…パッケージ、10…接続パッド、14…内部空間(収納空間)、41…基部、51…第1支持部、52…第2支持部、61…第1梁、62…第2梁、63…第3梁、64…第4梁、91…ベース、92…蓋体としてのリッド、92a…第2面、92b…第1面、92c…外周面、92d…溝上部、93…シームリング、94…溝部としての溝、94a…溝の一方端、94b…溝の他方端、95…溶融部としての封止部、96…第1マーク、96a…マーク、97…シーム溶接機のローラー電極、98…エネルギー線としてのレーザー光、99…第3マーク、106…第2マーク、110…接続パッド、111…パッケージ(ベース)、112…IC、114…内部空間、115,120…側壁、117…シームリング、118…接続電極、122…外部端子、124…金バンプ、125a…第1基板、125b…第2基板、125c…第3基板、127…導電性固定部材、131…アンダーフィル、200…電子デバイスとしてのジャイロセンサー、421…第1検出振動腕、422…第2検出振動腕、425,426,445,446,447,448…重量部(ハンマーヘッド)、431…第1連結腕、432…第2連結腕、441…第1駆動振動腕、442…第2駆動振動腕、443…第3駆動振動腕、444…第4駆動振動腕、506…移動体としての自動車、714…検出信号端子、724…検出接地端子、734…駆動信号端子、744…駆動接地端子、911…底板、912…側壁、912a…側壁の上面、1100…電子機器としてのモバイル型のパーソナルコンピューター、1200…電子機器としての携帯電話機、1300…電子機器としてのデジタルスチールカメラ。

Claims (10)

  1. 第1面、前記第1面と表裏関係の第2面、および前記第1面と前記第2面をつなぐ外周面を有している蓋体と、
    前記蓋体の前記第1面に取り付けられた接合領域を有している容器と、
    を備え、
    前記蓋体は、
    前記第1面に配置され、前記外周面から前記第1面の前記外周面と接する領域よりも内側に向かって設けられている溝部と、
    平面視で前記溝部と重なる部分を有し、前記第2面から前記外周面に亘って設けられている封止部と、
    前記第2面に配置され、平面視で前記溝部と重ならない位置に設けられている第1マークおよび第2マークと、
    を含み、
    前記溝部の幅の中心と、前記第1面の中心と、を通る直線を第1仮想直線とし、
    前記第1マークは、平面視で、前記第1仮想直線により2つに分けられる前記第2面上の一方の領域に配置されており、
    前記第2マークは、平面視で、前記第1仮想直線により2つに分けられる前記第2面上の他方の領域に配置されていることを特徴とするパッケージ
  2. 請求項1において、
    前記第1マークおよび前記第2マークは、平面視で前記第1仮想直線に対して線対称の位置に配置されていることを特徴とするパッケージ
  3. 請求項2において、
    前記第1マークの中心および前記第2マークの心を通る直線を第2仮想直線とし、
    平面視で、前記第1仮想直線と前記外周面の交点と、前記第2仮想直線と、の間の距離が、前記第1マークの中心と前記第1仮想直線との距離および前記第2マークの中心と前記第1仮想直線との距離よりも短いことを特徴とするパッケージ
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
    前記第2面に配置され、平面視で前記第1仮想直線に重なる位置に設けられている第3マークを備えていることを特徴とするパッケージ
  5. 請求項1ないし請求項のいずれか一項において、
    前記第1マークおよび前記第2マークは、平面視で前記接合領域と重ならない位置に設けられていることを特徴とするパッケージ
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項において、
    前記封止部は、エネルギー線照射により前記第2面および前記外周面が溶融した跡であることを特徴とするパッケージ。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項におけるパッケージを備えていることを特徴とする電子機器。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項におけるパッケージを備えていることを特徴とする移動体。
  9. 第1面と、前記第1面と表裏関係の第2面と、前記第1面と前記第2面をつなぐ外周面と、前記第1面に配置され、前記外周面に開口を有し前記第1面の前記外周面と接する領域よりも内側に向かって設けられている溝部と、前記第2面に配置され、平面視で前記溝部と重ならない位置に設けられている第1マークおよび第2マークと、を備え、前記溝部の幅の中心と、前記第1面の中心と、を通る直線を第1仮想直線とし、前記第1マークが、平面視で、前記第1仮想直線により2つに分けられる前記第2面上の一方の領域に配置されており、前記第2マークが、平面視で、前記第1仮想直線により2つに分けられる前記第2面上の他方の領域に配置されている蓋体と、
    接合領域を有している容器と、
    を準備する工程と、
    前記蓋体の前記第1面と、前記容器の前記接合領域とが向き合うように配置する工程と、
    前記溝部を除く領域において、前記蓋体と前記容器とを接合する工程と、
    前記第1マークおよび前記第2マークを用いて前記溝部の位置を判定する工程と、
    前記判定に基づいて、平面視で前記第2面の前記溝部と重なっている部分および前記外周面を溶融させ、前記溝部の前記開口を塞ぐ工程と、を含むことを特徴とするパッケージの製造方法。
  10. 請求項9において、
    前記溝部を除く領域において、前記蓋体と前記容器とを接合する工程は、シーム溶接によって行われ、
    前記溝部の開口を塞ぐ工程は、エネルギー線溶接によって行われることを特徴とするパッケージの製造方法。
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