JP2020155354A - 導電性ペーストおよびセラミック電子部品 - Google Patents
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Abstract
Description
また、この発明にかかるセラミック電子部品は、前述の導電性ペーストを用いて導体パターンが作製されたこと、を特徴とする、セラミック電子部品である。
また、この発明にかかるセラミック電子部品では、内部電極がセラミック本体に埋設されたセラミック電子部品において、前記内部電極が、本発明の導電性ペーストを使用して形成されているので、良好な印刷性を確保することが可能となり、電気的特性の良好なセラミック電子部品を高効率で得ることができる。
また、本発明にかかる導電性ペーストを用いることにより、電気的特性の良好なセラミック電子部品を得ることができる。
本発明にかかる導電性ペーストは、導電性金属粉末と、共材であるペロブスカイト型酸化物と、分散剤と、有機ビヒクルとを含む。
有機ビヒクルは、バインダと、ペースト溶剤とを含む。
一方、tanδが0.5より小さいと導電性ペーストの弾性が強くなり、流動性が悪いためにカスレの発生する可能性が高くなる。tanδが2.0より大きくなると導電性ペーストの粘性が強くなり、流動しすぎるためにニジミの発生する可能性が高くなる。
なお、粘度の測定条件は、ズリ速度0s-1以上1000s-1以下を60秒で変化させた際の0.1s-1と1000s-1時点での粘度を用いる。
図1は、前述の導電性ペーストを用いて内部電極が形成された積層セラミックコンデンサ1を示す長さ方向の垂直断面図である。
積層セラミックコンデンサ1は、セラミック本体10と、セラミック本体10の左右の端部に形成された外部電極20,22とを備えている。
次に、前述の積層セラミックコンデンサ1の製造方法を説明する。
まず、誘電体材料として、Sr、Zrを主たる成分とするペロブスカイト型酸化物が準備される。この誘電体材料から得られた誘電体粉末に有機バインダ、有機溶剤、可塑剤および分散剤を所定の割合で混合し、セラミックスラリーが作製される。このセラミックスラリーは、樹脂フィルム上に、内層もしくは外層用セラミックグリーンシートに成形される。
次に、内部電極を形成するための導電性ペーストを作製するために、導電性金属粉末であるNi粉末と、共材であるペロブスカイト型酸化物と、アニオン性高分子分散剤と、有機ビヒクルとが準備される。ここで、有機ビヒクルを準備するために、バインダとペースト溶剤とが準備される。
次に、内層用セラミックグリーンシート上に、本発明にかかる導電性ペーストがスクリーン印刷され、内部電極12,13となる導電性ペースト膜(焼成前の導体パターン)が形成される。
1.実験例
以下、実験例の試料が作製され、導電性ペーストの特性評価(塗膜欠陥の有無)が行われた。
まず、内層用および外層用セラミック層の主成分は、誘電体材料として、Sr、Zrを含むペロブスカイト型酸化物を使用した。上記セラミックス誘電体粉末を有機バインダ、有機溶剤、可塑剤、分散剤を所定の割合で混合し、セラミックスラリーを調整した。それから、このセラミックスラリーを樹脂フィルム上に、内層用セラミックグリーンシートを作製した。
次に、実験例の試料である導電性ペーストを作製した。
導電性金属粉末としては、Ni粉末を準備し、ペースト重量に対して、40重量%以上55重量%以下となるようにした。
共材である酸化物としては、ペロブスカイト型酸化物であるSrZrO3を準備し、ペースト重量に対して、2.8重量%以上9.0重量%以下となるようにした。
分散剤としては、アニオン性高分子分散剤を準備した。そして、分散剤は、0.9重量%以上1.8重量%以下の範囲内で準備した。また、分散剤は、導電性金属粉末とペロブスカイト型酸化物との合計重量に対して、1.8重量%以上3.7重量%以下の範囲内で準備した。さらに、分散剤は、Niと共材である酸化物との合計の比表面積に対して、2.8mg/m2以上6.3mg/m2以下の範囲内で準備した(表1を参照)。なお、比表面積は、BET法により求めた。
バインダとしては、エチルセルロースを準備し、Ni重量に対して、2.8重量%以上4.5重量%以下とした。
ペースト溶剤としては、ジヒドロターピニルアセテートを準備した。
続いて、Ni粉末、共材であるペロブスカイト型酸化物、アニオン性高分子分散剤および有機ビヒクルが調合され、3本ロールミル等で分散することにより、導電性ペーストを作製した。さらに、導電性ペーストを35℃以上45℃以下の範囲で、72時間以上密閉状態で保管し、各試料の導電性ペーストを得た。
まず、導電性ペーストの粘度の測定方法および内層用セラミックグリーンシートに対する印刷条件は、以下の通りとした。
各試料である導電性ペーストの粘度の測定方法は以下の通りとした。すなわち、粘度の測定には、アントンパール社製のレオメーターMCR−302を用いた。そして、ズリ速度を連続的に変化させた際のペースト粘度を測定した。ズリ速度0s-1から1000s-1を60秒で変化させ、続いて、ズリ速度1000s-1から0s-1を60秒で変化させた。粘度の測定条件は、ズリ速度1000s-1から0s-1を60秒で変化させた際の0.1s-1と1000s-1時点での粘度を用いた。温度は、25℃とした。
各試料である導電性ペーストを内層用セラミックグリーンシート上に印刷した。開口部の厚みが4μm、メッシュ孔部厚みが10μmであり、開口率が48%の印刷パターン、およびゴム硬度90度の樹脂製スキージを用いてスクリーン印刷により内部電極パターン(導電性ペースト膜)を形成した。内部電極パターンの図形は、0.4mm×0.7mmの長方形パターンとした。印刷方向は図形パターンに対して長手方向とした。試料数は、各試料につき30個の内部電極パターンを準備した。
導電性ペーストの粘度回復率は、アントンパール社製レオメーターMCR−302を用いて、ズリ速度を不連続に変化させた際のペースト粘度を測定し、ペーストの粘度回復率を算出した。ズリ速度0.1s-1で30秒間せん断を与えた際の粘度を測定し(粘度の測定値A)、その後、ズリ速度1000s-1として、せん断を5秒間この導電性ペーストに与えた後、その導電性ペーストに対して、さらにズリ速度0.1s-1に変化させて、せん断を5秒間与えた後(回復処理後)の粘度を測定した(粘度の測定値B)。そして、粘度回復率として、粘度の測定値Aと粘度の測定値Bとの比率(粘度の測定値B)/(粘度の測定値A)を算出した。
各試料である導電性ペーストの動的粘弾性は、アントンパール社製レオメーターMCR−302を用いて、測定した。動的粘弾性の測定条件は、25℃において、導電性ペーストへ与える歪みを10%とし、周波数:0.1Hz以上10Hz以下まで変化させ、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G’’)とそれぞれ測定した。そして、動的粘弾性は、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G’’)との比tanδ(G’/G’’)により算出した。
導電性ペーストの評価は、スクリーン印刷後の塗膜欠陥の有無を観察することにより行った。すなわち、上述した印刷条件に基づいて印刷された内部電極パターンの塗膜に対して、レーザー顕微鏡(キーエンス社製)により3D形状の画像として撮影した。そして、塗膜の設計厚みに対して、1/2以下の厚みとなっている箇所を凹部と認定し、その凹部が発見された場合は、塗膜欠陥ありと判断した。
表2は、ズリ速度0.1s-1としたときの粘度、1000s-1としたときの粘度、および再度0.1s-1としたときの粘度(回復処理後の粘度)、粘度回復率、およびtanδ、ならびに塗膜欠陥の発生数を示す。なお、表中の*印を付した試料番号の試料は、本発明の範囲外である。
また、塗膜欠陥が発生しない試料番号2ないし試料番号6、および試料番号9の導電性ペーストは、分散剤は、導電性金属粉末とペロブスカイト型酸化物との合計の比表面積に対して、3.6mg/m2以上6.3mg/m2以下の範囲で含有されると、平滑な塗膜が形成されていることが確認された。
また、カスレは、1つの内部電極パターンの図形中に白抜けがある場合、または図形のエッジが欠けている場合、それをカスレありと判断した。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
10 セラミック本体
11 内層用セラミック層
12,13 内部電極
15a,15b 外層用セラミック層
20,22 外部電極
Claims (5)
- 導電性金属粉末と、酸化物と、分散剤と、有機ビヒクルとを含み、
温度25℃において、ズリ速度0.1s-1のときの粘度と、
ズリ速度1000s-1のせん断を5秒間与えた後、さらにズリ速度0.1s-1のせん断を5秒間与えた後の粘度との比率が、0.3以下であること、
を特徴とする、導電性ペースト。 - 温度25℃において、
周波数0.1Hz以上10Hz以下にて、導電性ペーストへ与える歪みを10%とし、かつ、周波数0.1Hzから10Hzまで変化させ、その導電性ペーストの線形領域内で測定した貯蔵弾性率と損失弾性率との比(tanδ)が、0.5以上2.0以下である、請求項1に記載の導電性ペースト。 - 温度25℃において、
ズリ速度0.1s-1のときの粘度が100Pa・s以上600Pa・s以下であり、
ズリ速度1000s-1のときの粘度が1.0Pa・s以上3.0Pa・s以下であること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載の導電性ペースト。 - 前記分散剤は、アニオン性高分子分散剤であり、
前記分散剤の添加量が、前記導電性金属粉末と前記酸化物の比表面積の合計に対して、3.6mg/m2以上6.3mg/m2以下であること、を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の導電性ペースト。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の導電性ペーストを用いて導体パターンが作製されたこと、を特徴とする、セラミック電子部品。
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JP2008282763A (ja) * | 2007-05-14 | 2008-11-20 | Sekisui Chem Co Ltd | 積層セラミックコンデンサ内部電極用導電ペースト |
WO2013172213A1 (ja) * | 2012-05-18 | 2013-11-21 | 株式会社村田製作所 | インクジェット用インク、印刷方法およびセラミック電子部品 |
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