JP2020154191A - 画像投射装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】投射画像の投射位置調整と高解像度化等を少ない部品数で高精度に行う。【解決手段】画像処理装置5は、画像光を生成する画像光生成手段2を有し、画像光を投射光学系4を介して投射することにより投射画像を表示する。該装置は、画像光生成手段と投射光学系との間に配置され、投射画像を移動させるよう動作する画像移動手段3と、画像移動手段を制御する制御手段130とを有する。制御手段は、画像移動手段に対する制御として、投射画像を基準投射位置に対して複数の投射位置に順次移動させるための第1の制御を、基準投射位置を調整するための第2の制御と併せて行う。【選択図】図4
Description
本発明は、投射画像を移動させて投射位置を調整したり投射画像を高解像度化したりすることが可能な画像投射装置(以下、プロジェクタという)に関する。
プロジェクタにより投射される画像(投射画像)の投射位置調整は、投射光学系をその光軸に直交する方向にシフトさせたりすることで行うことができる。特に複数のプロジェクタからの投射画像の全領域または一部領域同士を互いに重ね合わせて投射する場合には、その重ね合わせ領域における投射画像間での投射位置ずれをなくする必要がある。ただし、投射光学系を物理的にシフトさせる機構にはギアのバックラッシュ等が存在するため、1画素未満の単位での投射画像の正確な投射位置調整は困難である。
特許文献1には、1画素以上の単位での投射位置調整を投射光学系をシフトさせることで行い、1画素未満の単位での投射位置調整を光源からの光を変調して画像光を生成する光変調素子における光変調領域を移動させることで行うプロジェクタが開示されている。
一方、投射画像をその基準となる投射位置に対してそれぞれ画素ピッチ未満の移動量ずつ移動した位置である複数の投射位置に順次移動させることで、元の投射画像より見かけ上において高解像度な投射画像を表示することができる。特許文献2には、ガラス板を揺動させることで光変調素子からの画像光の被投射面上での到達位置、つまりは投射画像の投射位置を順次移動させることが可能な光学デバイスが開示されている。
しかしながら、投射画像の1画素未満の投射位置調整と高解像度化とを複数の方法で行うと、部品数の増加や投射位置精度の低下を招くおそれがある。
本発明は、投射画像の投射位置調整と高解像度化等を少ない部品数で高精度に行えるようにした画像投射装置を提供する。
本発明の一側面としての画像処理装置は、画像光を生成する画像光生成手段を有し、画像光を投射光学系を介して投射することにより投射画像を表示する。該画像投射装置は、画像光生成手段と投射光学系との間に配置され、投射画像を移動させるよう動作する画像移動手段と、画像移動手段を制御する制御手段とを有する。制御手段は、画像移動手段に対する制御として、投射画像を基準投射位置に対して複数の投射位置に順次移動させるための第1の制御を、基準投射位置を調整するための第2の制御と併せて行うことを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての画像投射装置の制御方法は、画像光を投射するステップと、画像移動手段に対する制御として、投射画像を基準投射位置に対して複数の投射位置に順次移動させるための第1の制御を、基準投射位置を調整するための第2の制御と併せて行うステップを有することを特徴とする。
なお、画像投射装置のコンピュータに、上記制御方法に従う処理を実行させるコンピュータプログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、投射画像の投射位置調整と高解像度化等を少ない部品数で高精度に行うことができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図16は、本発明の実施例1であるプロジェクタ5の外観を示す。また図17は、本実施例のプロジェクタ5の内部構成を示す。プロジェクタ5の内部には、図2に示すように構成された制御部(図17には示さず)1と、画像光生成部(画像光生成手段)2、画像シフトデバイス(画像移動手段)3および投射光学系4とが配置されている。
本実施例では、図1に示すように、プロジェクタ5と別のプロジェクタ5’から互いに同じ投射画像を重ね合わせてスクリーン(被投射面)Sに投射する。これにより、1台のプロジェクタのみで画像投射を行う場合に比べて明るい投射画像を表示することができる。プロジェクタ5’は、以下に説明するプロジェクタ5の構成と同様の構成を有する。
図2は、プロジェクタ5における制御部1の構成を示す。入力部11には、外部からの映像信号が入力される。入力コントローラ12は、入力部11に入力された映像信号に対して各種処理を行う。
CPU13は、プロジェクタ5に設けられた不図示の操作部からユーザ操作に応じて出力された操作信号を受けて、ROM14、RAM15および外部メモリ16を用いて情報処理を行い、情報処理結果を出力コントローラ18に出力する。出力コントローラ18は、情報処理結果に応じて投射部19(前述した画像光生成部2、画像シフトデバイス3および投射光学系4により構成される)に画像を投射させる。またCPU13は、通信I/Fコントローラ17を通じて、プロジェクタ5の画像投射その他の動作の状況を制御PC(図示せず)と行う。
またCPU13内には、図3に示すように構成された投射位置制御部(制御手段)130が設けられている。投射位置制御部130は、調整指示受付部131、記憶部132、調整制御部133、シフト指示受付部134、シフト量算出部135およびシフト制御部136を有する。投射位置制御部130の動作については後述する。
図4は、図17に示した画像光生成部2、画像シフトデバイス3および投射光学系4を抜き出して示している。光源を含む不図示の照明光学系から出射した照明光は、画像光生成部2内の液晶パネルやデジタルマイクロミラーデバイス等の光変調素子により入力映像信号に応じて変調される。これにより、画像光(投射光)が生成される。画像光生成部2において生成された画像光は、画像シフトデバイス3を介して投射光学系4に入射し、投射光学系4によりスクリーンSに拡大投射される。
図5は画像シフトデバイス3の外観を示し、図6は画像シフトデバイス3を分解して示している。画像シフトデバイス3は、ベース部材31、板ガラス(透光部材)32および板ガラスホルダ33により構成されている。ベース部材31の上下左右の4か所には、コイル311,312,313,314がそれぞれ配置されている。
板ガラス32を保持する板ガラスホルダ33は、垂直軸333回りにて揺動可能な第1の揺動枠331と、水平軸334回りで揺動可能な第2の揺動枠332とを有し、板ガラス32をその出射面と画像光生成部2の光軸との交点を中心として傾けることが可能である。また、板ガラスホルダ33におけるコイル311〜314に対応する4か所には、磁性を有する磁性体部(図示せず)が設けられている。この構成により、コイル311〜314に電圧を印加することで、板ガラスホルダ33とともに板ガラス32を任意の傾き角度に傾けるように画像シフトデバイス3を駆動することができる。板ガラス32の傾き角度が変化することで、画像光生成部2にて生成されて板ガラス32を透過する画像光の光路が移動する。これにより、画像光により形成される投射画像のスクリーンS上での投射位置が移動する。
図7は、プロジェクタ5に対して設けられたリモートコントロールユニット(以下、単にリモコンという)7を示す。リモコン7に設けられた各種ボタンがユーザにより操作されることで、リモコン7から赤外線信号としての操作信号が出力され、これを受信したプロジェクタ5が操作信号に対応する動作を行う。
具体的には、電源ボタン71は、プロジェクタ5の電源のON/OFFを行うために操作される。粗調整ボタン72は、スクリーンS上において投射画像の投射位置を該投射画像の画素ピッチ以上の移動量を単位として移動させる際に操作される。微調整ボタン73は、スクリーンS上において投射画像の投射位置を該投射画像の画素ピッチ未満の移動量を単位として移動させる際に操作される。
Menuボタン74は、スクリーンSに図8に示すようなメニュー画面を投射表示させる際に操作される。ユーザは、メニュー画面を通じてプロジェクタ5の様々な設定を行うことができる。投射位置自動調整ボタン75は、投射画像の投射位置の調整を自動で行うモード(投射位置自動調整モード)を使用する際に操作される。自動投射位置調整モードについては実施例2で説明する。
高解像度表示ボタン76は、画像シフトデバイス3を制御して高解像度の投射画像を表示させる際に操作される。方向(上、下、左および右)ボタン77a〜77dは、メニュー画面内に表示されるカーソルを上下左右に移動させたり、投射画像の移動方向を指示したりする際に操作される。OKボタン77eは、各種設定を決定する際に操作される。アルファベット/数字ボタン78は、各種設定を行う際にアルファベットや数字を入力する際に操作される。
以下、投射位置制御部130が行う処理について説明する。コンピュータであるCPU13の一部である投射位置制御部130は、コンピュータプログラムに従って本処理および後述する処理を実行する。
図9のフローチャートは、図11(a),(b)に示すようにプロジェクタ5’からのスクリーンS上への投射画像(以下、基準画像ともいう)6’に対してプロジェクタ5からの投射画像(以下、調整画像ともいう)6の位置合わせを行う際の処理を示す。ここでは、図11(a)に示すように、基準画像6’に対する調整画像6の位置ずれ量が光変調素子の画素ピッチ以下(ただし0より大きい)まで低減された状態からの位置合わせ(位置調整)について説明する。画素ピッチ以下の位置ずれ量までの位置調整方法は、投射光学系4をその光軸に直交する方向に移動させたり、光変調素子における光変調領域を移動させたりする等の公知の方法で行うことができる。図11(a)に示す状態では、画像シフトデバイス3のコイル311〜314のいずれにも電圧は印加されていない。
図9のステップS101において、投射位置制御部130は、調整指示受付部131においてリモコン7に設けられた微調整ボタン73のユーザ操作を検出したか否か、すなわち投射画像6の投射位置の微調整を指示する操作信号が入力されたか否かを判定する。微調整ボタン73のユーザ操作を検出した場合は、投射位置制御部130は、ステップS102に進み、投射位置微調整モードに移行する。
投射位置微調整モードでは、ユーザは、調整画像6を基準画像6’に重ね合わせるためにリモコン7の方向ボタン77a〜77dのいずれかを操作する。投射位置制御部130は、調整制御部133に、コイル311〜314のうち操作された方向ボタンに対応するコイルに電圧を印加させる。これにより、画像シフトデバイス3の板ガラス32が傾き、調整画像6の投射位置を操作された方向ボタンに対応する方向に移動させることができる。各方向ボタンを1回操作するごとに、対応するコイルに印加される電圧が増加し、板ガラス32の傾き角度が投射位置として0.1画素ずつ移動するように増加する。これにより、調整画像6をユーザ指示に応じた方向にユーザ指示に応じた移動量だけ移動させることが可能となる。
こうして図11(b)に示すように調整画像6の基準画像6’に対する位置調整が完了すると、ユーザはリモコン7のOKボタン77eを操作する。ステップS103では、投射位置制御部130は、調整指示受付部131においてOKボタン77eが操作されたか否かを判定し、OKボタン77eが操作されたことを検出するとステップS104に進む。
ステップS104では、投射位置制御部130は、記憶部132に、位置調整後の投射画像6の投射位置(以下、調整位置という)を示す情報として、投射画像6を調整位置に移動させるための板ガラス32の傾き角度が得られたときにコイル311〜314に印加された電圧(以下、調整コイル電圧という)を記憶させる。すなわち、投射画像6の第2の移動量を設定する。そして、投射位置微調整モードを終了する。
図10のフローチャートは、図12(a)に示すようにプロジェクタ5からのスクリーンS上への投射画像6を、その調整位置である基準投射位置Rに対してそれぞれ画素ピッチ未満の移動量(第1の移動量)ずつ移動した位置である複数の投射位置6a〜6dに順次移動させる、すなわち時分割で移動(シフト)させるための処理(制御方法)を示している。この処理、すなわち高解像度制御により、図12(b)に示すように、元の投射画像6よりも見かけ上にて高解像度の投射画像6eをスクリーンS上に表示することができる。これと同じ処理がプロジェクタ5’からの投射画像6’についても行われる。
また、この処理では、投射画像6を調整位置を基準としてシフトさせるため、投射画像(調整画像)6の投射画像(基準画像)6’に対する位置合わせ状態が維持される。つまり、投射位置制御部130は、投射画像6の投射画像6’に対する位置合わせを行う位置調整制御(第1の制御)と高解像度画像を表示するために投射画像6を複数の投射位置に順次シフトさせる高解像度制御(第2の制御)とを併せて行う。言い換えれば、投射位置制御部130は、位置調整制御を行いながら高解像度制御を行う。
図10のステップS201において、投射位置制御部130は、シフト指示受付部134においてリモコン7に設けられた高解像度表示ボタン76のユーザ操作を検出したか否か、すなわち高解像度画像の表示を指示する操作信号が入力されたか否かを判定する。高解像度表示ボタン76のユーザ操作を検出した場合は、投射位置制御部130は、ステップS202において、シフト量算出部135に、記憶部132から投射画素6の調整位置の情報である調整コイル電圧を取得させる。
次にステップS203では、投射位置制御部130は、シフト量算出部135に、図12(a)に示すように投射画素6をその調整位置を基準投射位置Rとして順次シフトさせるためにコイル311〜314に印加する電圧を算出させる。この算出結果はシフト制御部136に送られる。
そしてステップS204では、投射位置制御部130は、シフト制御部136に、ステップS203で算出された電圧を順次、コイル311〜314に印加させる。これにより、画像シフトデバイス3の板ガラス32の傾き角度が制御(変更)され、投射画像6が図12(a)に示すようにシフトする。
前述した調整コイル電圧と、位置調整制御を行いながら高解像度制御を行うためにコイル311〜314に印加する電圧(以下、シフトコイル電圧という)の例を図18に示す。ここでは、リセット状態において、コイル311とコイル314に投射画像6の基準投射位置(調整位置)Rへの移動量として1.0画素に対応する調整コイル電圧が印加されているものとする。なお、投射画像6の基準投射位置Rへの移動量は、1.2画素や0.8画素等、1.0画素以外の画素数であってもよい。
リセット状態からコイル311とコイル314に投射画像のシフト量(以下、画像シフト量という)として1.5画素(=1.0画素+0.5画素)に対応するシフトコイル電圧が印加される。これにより、投射画像6は基準投射位置Rに対して図12(a)における右上の投射位置(第1象限)6aにシフトする。シフトコイル電圧は、調整コイル電圧と基準投射位置Rに対して投射画像6を投射位置(第1象限)6aにシフトさせるためにコイル311,314に印加する電圧との加算値である。以下のシフトコイル電圧も同様である。
次に、コイル311に画像シフト量として1.5画素(1.0画素+0.5画素)に対応するシフトコイル電圧が印加され、コイル312に画像シフト量として0.5画素(1.0画素−0.5画素)に対応するシフトコイル電圧が印加される。これにより、投射画像6は基準投射位置Rに対して図12(a)における左上の投射位置(第2象限)6bにシフトする。
次に、コイル312とコイル313に画像シフト量として0.5画素(1.0画素−0.5画素)に対応するシフトコイル電圧が印加される。これにより、投射画像6は基準投射位置Rに対して図12(a)における左下の投射位置(第3象限)6cにシフトする。
次に、コイル313に画像シフト量として0.5画素(1.0画素−0.5画素)に対応するシフトコイル電圧が印加され、コイル314に画像シフト量として1.5画素(1.0画素+0.5画素)に対応するシフトコイル電圧が印加される。これにより、投射画像6は基準投射位置Rに対して図12(a)における右下の投射位置(第4象限)6dにシフトする。高解像度制御では、投射画像6を以上の4つの投射位置6a〜6dに循環的にシフトさせる。
本実施例によれば、画像シフトデバイス3を制御することにより、2台のプロジェクタ5,5’からの投射画像6,6’を高精度に位置合わせしつつ、高解像度の投射画像6eを表示することができる。
なお、ユーザはプロジェクタ5に入力される映像コンテンツに応じて、画像シフトデバイス3の制御による高解像度画像の表示を行うか否かをリモコン7の高解像度表示ボタン76を操作するか否かによって選択することが可能である。
次に、本発明の実施例2について説明する。図13は、本実施例のプロジェクタ5Aと別のプロジェクタ5’を示している。プロジェクタ5A,5’は、それらからの互いに同じ投射画像を重ね合わせてスクリーンSに投射する。この際、プロジェクタ5’からのスクリーンS上への投射画像(基準画像)に対してプロジェクタ5Aからの投射画像(調整画像)の位置合わせを行う。
プロジェクタ5Aは、内蔵した撮像部8によってプロジェクタ5A,5’からの投射画像を撮像し、該撮像により得られた撮像画像データを用いて、調整画像の基準画像に対する投射位置ずれ量を算出する。そして、算出された投射位置ずれ量に応じて位置調整制御(第2の制御)を行う。プロジェクタ5Aの構成は、基本的には実施例1のプロジェクタ5に撮像部8を加えたものである。
ただし、図14に示すように、CPU13内に設けられた投射位置制御部130Aの構成が、実施例1の投射位置制御部130と異なる。具体的には、投射位置制御部130Aは、実施例1の投射位置制御部130の構成に加えて、自動調整指示受付部137とずれ量算出部138とを有する。
図15のフローチャートは、図11(a),(b)に示すようにプロジェクタ5’からのスクリーンS上への投射画像(基準画像)6’に対してプロジェクタ5Aからの投射画像(調整画像)6の位置合わせを行う際の投射位置制御部130Aの処理を示す。図11(a)に示す状態では、画像シフトデバイス3のコイル311〜314のいずれにも電圧は印加されていない。
図15のステップS300において、投射位置制御部130Aは、自動調整指示受付部137においてリモコン7に設けられた投射位置自動調整ボタン75のユーザ操作を検出したか否か、すなわち投射画像6の投射位置の自動調整を指示する操作信号が入力されたか否かを判定する。投射位置自動調整ボタン75のユーザ操作を検出した場合は、投射位置制御部130AはステップS301に進み、投射位置自動調整モードに移行する。
投射位置自動調整モードでは、投射位置制御部130Aは、ステップS301において、図2に示した投射部19に位置調整用画像(粗調整用画像としてもよい)を投射させる。この際、プロジェクタ5’からも同様に位置調整用画像が投射される。そして投射位置制御部130Aは、撮像部8によって両プロジェクタ5A,5’から投射された位置調整用画像を撮像する。
次にステップS302では、投射位置制御部130Aは、ずれ量算出部138に、撮像部8から得られた撮像画像データを用いて、プロジェクタ5Aから投射された位置調整用画像のプロジェクタ5’から投射された位置調整用画像に対する投射位置ずれ量(ずれ方向を含む)を算出させる。
次にステップS303では、投射位置制御部130Aは、調整制御部133に、ずれ量算出部138により算出された投射位置ずれ量が画素ピッチ以上か否か、すなわち投射位置の粗調整が必要か否かを判定させる。投射位置ずれ量が画素ピッチ以上である場合は、投射位置制御部130AはステップS304に進み、投射位置ずれ量が図11(a)に示すように画素ピッチ未満である場合はステップS305に進む。
ステップS304では、投射位置制御部130Aは、調整制御部133に、投射画像6の投射位置の1画素単位での粗調整を行わせる。具体的には、投射光学系4をその光軸に直交する方向に移動させたり、光変調素子における光変調領域を移動させたりする等の方法で粗調整を行わせる。粗調整が終了すると、投射位置制御部130Aは、ステップS301に戻って投射部19に位置調整用画像を投射させるとともに、撮像部8にこれを撮像させ、さらにステップS302においてずれ量算出部138に撮像画像データを用いて投射位置ずれ量を算出させる。そして、投射位置制御部130Aは、調整制御部133に、算出された投射位置ずれ量が画素ピッチ以上か否かを判定させる。
ステップS305では、投射位置制御部130Aは、調整制御部133に、ステップS302にて算出された投射位置ずれ量が図11(b)に示すように0(または0.1画素未満)か否かを判定させる。図11(b)に示す状態が得られていれば、投射位置の微調整は不要として投射位置制御部130AはステップS307に進む。一方、図11(b)に示す状態が得られていなければ、投射位置の微調整が必要であるとして投射位置制御部130AはステップS306に進む。
ステップS306では、投射位置制御部130Aは、調整制御部133に、画像シフトデバイス3のコイル311〜314に印加する調整コイル電圧を制御させることで0.1画素単位の投射画像の位置調整を行わせる。具体的には、調整制御部133は、まず撮像部8によりプロジェクタ5A,5’から投射された位置調整用画像(微調整用画像としてもよい)を撮像させる。次に、調整制御部133は、撮像部8から得られた撮像画像データを用いて、プロジェクタ5Aから投射された位置調整用画像のプロジェクタ5’から投射された位置調整用画像に対する画素ピッチ未満の投射位置ずれ量(ずれ方向を含む)を算出させる。そして、調整制御部133は、算出された投射位置ずれ量に応じて画像シフトデバイス3のコイル311〜314に印加する調整コイル電圧(つまりは板ガラス32の傾き角度)を制御して、投射画像6の投射位置を0.1画素単位で調整する。これにより、図11(b)の状態を得る。
ステップS307では、投射位置制御部130Aは、図11(b)の状態への位置調整後の投射画像6の投射位置(調整位置)を示す情報として調整コイル電圧を記憶させる。すなわち、投射画像6の第2の移動量を設定する。そして、投射位置微調整モードを終了する。
この後、投射位置制御部130Aは、実施例1において図10を用いて説明した処理を行う。
本実施例でも、画像シフトデバイス3を制御することにより、2台のプロジェクタ5A,5’からの投射画像6,6’を高精度に位置合わせしつつ、高解像度の投射画像を表示することができる。
なお、画像シフトデバイス3の板ガラス32の傾き角度をより精密に制御するために、コイル311〜314のそれぞれの近傍に、各コイルとそれに対向する板ガラスホルダ33との間の距離を測定する距離センサを設けてもよい。各距離センサにより検出された距離を用いて板ガラス32の傾き角度を求めることができる。そして、求めた傾き角度を用いて画像シフトデバイス3をフィードバック制御することで、画像シフトデバイス3(板ガラス32の傾き角度)をより精密に制御することができる。
上記各実施例では2台のプロジェクタからの投射画像の全体を重ね合せる場合について説明したが、2台のプロジェクタからの投射画像をその一部同士のみ重ね合わせて大画面画像を表示する場合についても上記各実施例と同様の処理を行うことができる。
また、上記各実施例では、画像移動手段として画像光を透過する板ガラスの傾き角度を変化させることにより投射画像の投射位置を移動させるデバイスを用いる場合について説明した。しかし、画像光を反射する反射部材の傾き角度を変化させたり、板ガラスや反射部材を傾ける以外の方法で投射画像の投射位置を移動させたりすることが可能なデバイスを用いてもよい。
さらに、上記各実施例では、ユーザ操作をリモコン7を用いて行う例を用いて説明したが、ユーザ操作はプロジェクタ5に設けられるボタンやタッチパネル等の操作部で操作を行うことも可能である。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
3 画像シフトデバイス
5,5A プロジェクタ
130,130A 投射位置制御部
5,5A プロジェクタ
130,130A 投射位置制御部
Claims (8)
- 画像光を生成する画像光生成手段を有し、前記画像光を投射光学系を介して投射することにより投射画像を表示する画像投射装置であって、
前記画像光生成手段と前記投射光学系との間に配置され、前記投射画像を移動させるよう動作する画像移動手段と、
前記画像移動手段を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記画像移動手段に対する制御として、前記投射画像を基準投射位置に対して複数の投射位置に順次移動させるための第1の制御を、前記基準投射位置を調整するための第2の制御と併せて行うことを特徴とする画像投射装置。 - 前記制御手段は、
前記第1の制御により、前記投射画像を前記基準投射位置に対してそれぞれ画素ピッチ未満の第1の移動量ずつ移動した位置である複数の投射位置に順次移動させるように前記画像移動手段を制御し、
前記第2の制御により、前記基準投射位置を第2の移動量だけ移動させるように前記画像移動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像投射装置。 - 前記制御手段は、
前記第1の移動量と前記第2の移動量とを加算した移動量だけ前記投射画像を移動させるように前記第1および第2の制御を併せて行うことを特徴とする請求項2に記載の画像投射装置。 - 前記制御手段は、ユーザ指示に応じて前記第2の移動量を設定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像投射装置。
- 前記投射画像を撮像する撮像手段を有し、
前記制御手段は、
前記撮像手段により得られた撮像画像データを用いて前記投射画像の投射位置と前記基準投射位置とのずれ量を取得し、
該ずれ量を前記第2の移動量に設定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像投射装置。 - 前記画像移動手段は、前記画像光が透過または反射する部材の傾き角度が変化することで前記投射画像を移動させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像投射装置。
- 画像光を生成する画像光生成手段と前記画像光を投射して投射画像を表示させる投射光学系との間に、前記投射画像を移動させるよう動作する画像移動手段を備えた画像投射装置の制御方法であって、
前記画像光を投射させるステップと、
前記画像移動手段に対する制御として、前記投射画像を基準投射位置に対して複数の投射位置に順次移動させるための第1の制御を、前記基準投射位置を調整するための第2の制御と併せて行うステップを有することを特徴とする画像投射装置の制御方法。 - 画像光を生成する画像光生成手段と前記画像光を投射して投射画像を表示させる投射光学系との間に、前記投射画像を移動させるよう動作する画像移動手段を備えた画像投射装置のコンピュータに、請求項7に記載の制御方法に従う処理を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019054166A JP2020154191A (ja) | 2019-03-22 | 2019-03-22 | 画像投射装置およびその制御方法 |
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