JP2020153784A - コンクリートの劣化の早期検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、コンクリートの劣化を早期かつ迅速に検知する方法を提供する。【解決手段】本発明は、下記(A)工程から(D)工程を経て得た最大主ひずみの分布の像に現れた模様を用いてコンクリートの劣化を検知する、コンクリートの劣化の早期検知方法である。(A)乾燥、加熱、及び冷却のいずれかを含む処置を行う前にコンクリートの取得対象面のデジタル画像を取得する、処置前の画像取得工程(B)前記コンクリートを乾燥、加熱、及び冷却のいずれかを含む処置を行う、処置工程(C)前記乾燥、加熱、及び冷却のいずれかを含む処置を行った後にコンクリートの取得対象面のデジタル画像を取得する、処置後の画像取得工程(D)前記処置前及び処置後のデジタル画像に基づきデジタル画像相関法を用いてひずみを算出し、該ひずみに基づき最大主ひずみの変化の分布を得る、最大主ひずみ分布取得工程【選択図】図4

Description

本発明は、コンクリートのデジタル画像を解析して、コンクリートの劣化を早期に検知する方法に関する。
コンクリートが劣化する要因として、アルカリシリカ反応、エトリンガイトの遅延生成(DEF:Delayed Ettringite Formation)、凍結融解、乾燥収縮、および鉄筋の腐食等が挙げられる。
これらのうち、アルカリシリカ反応は、反応性骨材中のシリカと、コンクリート中のアルカリ金属イオンが、高いpH条件下で反応してアルカリシリカゲルを生成し、このゲルが吸水して膨張し、コンクリートにひび割れが生じる現象である。
また、エトリンガイトの遅延生成は、コンクリートを蒸気養生すると数年後にエトリンガイトが集中して生じる場合があり、このエトリンガイトがコンクリートを膨張させてコンクリートが崩壊する現象である。
凍結融解は、コンクリート中の水分が、長年にわたり凍結と融解を繰り返し、水分(氷)の体積膨張により、コンクリートにひび割れが生じる現象である。また、乾燥収縮は、コンクリートの乾燥によりコンクリート中の水分が蒸発してコンクリートが収縮しひび割れが生じる現象である。さらに、鉄筋の腐食は、中性化や塩害により鉄筋の不動態被膜が損傷し、鉄筋が発錆して膨張し、コンクリートにひび割れが生じる現象である。
これらのコンクリートの劣化現象では、ひび割れが顕在化してひび割れを発見した時点では劣化が進み過ぎている場合が多い。したがって、コンクリートの劣化を効果的に防ぐには、ひび割れが顕在化する前に劣化の要因を早期に検知して、それぞれの要因に応じて対策をとる必要がある。
ところで、従来、コンンクリートの劣化を検知する方法は、いくつか提案されている。
特許文献1に記載のコンクリート構造物の亀裂検査方法は、コンクリート構造物を構成する基体の上に、下塗層、剥落防止用シート層、および上塗層を順次積層したうえに、さらに上塗層の上に、励起光によって発光する蛍光色素を混入した高弾性塗膜層と、励起光の透過を阻止する遮蔽剤を混入した低弾性塗膜層とを順次積層して、コンクリート構造物の供用を開始した後に、当該構造物に励起光を照射して、経時劣化により基体に発生した亀裂を検出する方法である。
また、特許文献2に記載のコンクリート劣化因子検出方法は、コンクリート面を撮像して可視光画像を取得し、他方、そのコンクリート面に赤外線を照射すると共に、コンクリート面からの反射光をスキャニング装置を介して分光器に入力し、その分光器で特定の劣化因子を検出するための特定の波長の光強度に基づく吸光度を検出すると共に、その吸光度を劣化因子の濃度に換算してその濃度を量子化し、その量子化した値を基に前記測定するコンクリート面に対応させて濃淡あるいは色に表して劣化因子画像を取得し、その劣化因子画像と上記可視光画像とを合成する方法である。
また、特許文献3に記載のコンクリート劣化検知方法は、デジタル画像を経時的に取得し、デジタル画像相関法を用いてひずみの分布を得る方法である。
しかし、特許文献1に記載の方法は、亀裂が生じた後に亀裂を検出する方法であり、また、下塗層、剥落防止用シート層、および上塗層を順次積層した上で、さらに高弾性塗膜層と低弾性塗膜層を順次積層しなければならず、作業が煩雑である。また、特許文献2に記載の方法は、コンクリート面の可視光画像を取得することに加え、赤外線を照射してコンクリート面からの反射光を分光器に入力し、劣化因子を検出するための特定の波長の光強度に基づく吸光度を検出等しなければならず、同じく、作業が煩雑である。また、特許文献3に記載の方法は、ひずみの経時変化を長期間にかけて複数回計測する必要があり、劣化を検出することに手間と時間を要する。
特開2014−85200号公報 特開2007−85850号公報 特開2018−155023号公報
したがって、本発明は、コンクリートの劣化を早期にかつ迅速に検知する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、前記目的にかなう検知方法を検討したところ、乾燥、加熱、及び冷却のいずれかを含む処置を行った前後のコンクリート表面のデジタル画像相関法により取得したひずみの分布から、劣化の要因を、早期かつ迅速に検知できることを見い出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は下記の構成を有するコンクリートの劣化の早期検知方法である。
[1]下記(A)〜(D)工程を経て得た最大主ひずみの分布の像に現れた模様を用いてコンクリートの劣化を検知する、コンクリートの劣化の早期検知方法。
(A)乾燥、加熱、及び冷却のいずれかを含む処置を行う前にコンクリートの取得対象面のデジタル画像を取得する、処置前の画像取得工程
(B)前記コンクリートを乾燥、加熱、及び冷却のいずれかを含む処置を行う、処置工程
(C)前記乾燥、加熱、及び冷却のいずれかを含む処置を行った後にコンクリートの取得対象面のデジタル画像を取得する、処置後の画像取得工程
(D)前記処置前及び処置後のデジタル画像に基づきデジタル画像相関法を用いてひずみを算出し、該ひずみに基づき最大主ひずみの変化の分布を得る、最大主ひずみ分布取得工程
[2]前記模様に加えて、ひずみの正負の分布に基づきコンクリートの劣化を検知する、前記[1]に記載のコンクリートの劣化の早期検知方法。
[3]前記模様を用いて、下記(a)〜(e)の基準に基づきコンクリートの劣化を検知する、前記[1]に記載のコンクリートの劣化の早期検知方法。
(a)亀甲状の模様が出現した部分は、アルカリシリカ反応として検知する。
(b)全体的に一様な模様が出現した場合は、エトリンガイトの遅延生成として検知する。
(c)斑点状の模様が出現した場合は、凍結融解として検知する。
(d)鉄筋が存在しない箇所に線状の模様、または、構造物の柱若しくは梁等の部材に対して斜め方向に線状の模様が出現した場合は、乾燥収縮として検知する。
(e)鉄筋の直上に線状の模様が出現した場合は、鉄筋の腐食として検知する。
[4]前記模様とひずみの正負の分布を用いて、下記(f)〜(j)の基準に基づきコンクリートの劣化を検知する、前記[2]に記載のコンクリートの劣化の早期検知方法。
(f)亀甲状の模様が出現した場合であって、亀甲状の模様の線部が、より大きいプラス(膨張)のひずみを示し、基質部(模様以外の部分)も全体的にプラス(膨張)のひずみを示す場合は、アルカリシリカ反応として検知する。
(g)全体的に一様な模様が出現した場合であって、ペーストまたはモルタルからなる部分が全体的にプラス(膨張)のひずみを示す場合は、エトリンガイトの遅延生成として検知する。
(h)斑点状の模様が出現した場合であって、斑点の部分が大きいプラス(膨張)のひずみを示す場合は、凍結融解として検知する。
(i)鉄筋が存在しない箇所に線状の模様、または、構造物の柱若しくは梁等の部材に対して斜め方向に線状の模様が出現した場合であって、該模様の線部がプラス(膨張)のひずみを示し、基質部は全体的にマイナス(収縮)のひずみを示す場合は、乾燥収縮として検知する。
(j)鉄筋の直上に線状の模様が出現した場合であって、模様の線部がプラス(膨張)のひずみを示す場合は、鉄筋の腐食として検知する。
本発明のコンクリートの劣化の早期検知方法は、コンクリートの劣化の要因を早期かつ迅速に検知できる。
蒸気養生のパターンを示す図である。 デジタル画像取得用スキャナーを示す写真である。 デジタル画像相関法による試験体の計測範囲と、コンタクトゲージ用チップの貼付位置を示す図である。ただし、図3中の数値の単位はmmである。 アルカリシリカ反応により生じた最大主ひずみの分布を示す図である。ただし、図4の左側にある数値は「×10−6」が略されている。 エトリンガイトの遅延生成により生じた最大主ひずみの分布を示す図である。ただし、図5の左側にある数値は「×10−6」が略されている。 凍結融解試験に用いた試験体を示す図である。 乾燥収縮試験に用いた拘束型枠を示す図である。 凍結融解により生じた最大主ひずみの分布を示す図である。ただし、図8の左側にある数値は「×10−6」が略されている。 乾燥収縮により生じた最大主ひずみの分布を示す図である。ただし、図9の左側にある数値は「×10−6」が略されている。また、白色の矢印はひび割れた箇所を示す。
本発明のコンクリートの劣化の早期検知方法は、前記のとおり、前記(A)工程〜(D)工程を経て得た最大主ひずみの分布の像に現れた模様を用いてコンクリートの劣化を早期に検知する方法である。以下、本発明のコンクリートの劣化の早期検知方法について詳細に説明する。
(A)処置前及び(C)処置後の画像取得工程
該工程は、コンクリート(試験体)の表面のデジタル画像を取得する工程である。
ここで、前記コンクリートは、特に制限されず、普通コンクリート、水密コンクリート、暑中コンクリート、寒中コンクリート、マスコンクリート、流動化コンクリート、高流動コンクリート、高強度コンクリート、低発熱コンクリート、膨張コンクリート、プレストレストコンクリート、低収縮コンクリート、繊維補強コンクリート、軽量コンクリート、およびポリマーコンクリートが挙げられる。
良好なデジタル画像を取得するために、コンクリートの取得対象面は、研磨することが好ましい。また、取得対象面のデジタル画像はコンクリートを乾燥、加熱、及び冷却のいずれかを含む処置を行う前後において取得する。また、画像を取得する時期は、ひび割れが発生すると蓄積されたひずみが開放されてしまうため、好ましくは、コンクリートが硬化した後から、少なくともひび割れが発生する前までに取得する。ここで、コンクリートの画像取得時に、画像の取得面に水分が付着していると、色のコントラストが小さくなり、また色むらが生じて、処置前後で取得した画像の相関性が低下する場合がある。この相関性の低下を避けるため、画像取得前に、コンクリートの撮影面の水分を布などに吸水して除去するか、または撮影面から水分がなくなるまで静置して風乾するなどの処理を行う。なお、当該処理は、画像の取得面に水分が付着している場合に行う任意の処理である。
(B)処置工程
該工程は、コンクリート(試験体)の取得対象面を乾燥、加熱、及び冷却のいずれかを含む処置を行う工程である。
長期間にかけて経時的に画像を取得することなく、乾燥を行うことで乾燥収縮による長さ変化をもたらし、ひずみ分布をより明確にすることができる。本発明におけるコンクリート表面の乾燥は、扇風機や圧縮空気などで送風したり、ジェットヒーター、バーナーなどを用いて温風をあてることで可能である。また、ハロゲンヒーターや太陽光などで表面を加熱して乾燥してもよい。乾燥温度は、特に制限されないが、乾燥の速さを考慮すると、コンクリートの表面温度で好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上になるように行う。乾燥温度は、コンクリートの劣化を生じさせないよう、コンクリートの表面温度で好ましくは80℃以下、より好ましくは60℃以下とする。乾燥時間の下限は、乾燥方法にもよるが、温風や加熱による方法の場合、ひずみ分布をより明確にできるよう、好ましくは10分、より好ましくは1時間、さらに好ましくは3時間である。また、乾燥時間の上限は、検知方法の迅速性確保とコンクリートの劣化を生じさせないために、好ましくは1週間、より好ましくは3日間、さらに好ましくは1日間である。
その他の乾燥方法として、アルコールやアセトンなどの有機溶剤に浸漬したり、噴霧などを行いコンクリート中の水分を脱水(吸水)させることが挙げられる。脱水時間は少なくとも30分以上とするのが好ましい。有機溶剤に浸漬した後は、結露する場合があるので迅速に有機溶剤を拭き取るなどして除去するか、乾燥した条件下に静置するとよい。
上記乾燥前には浸漬、噴霧、濡れた布を覆うなどで水に接触させて十分吸水したコンクリート表面を処置前とし、その後乾燥したものを処置後とすると、より明確なひずみ分布を得ることができる。吸水時間は少なくとも30分以上とするとよい。
長期間にかけて経時的に画像を取得することなく、加熱を行うことで温度ひずみによる長さ変化をもたし、ひずみ分布をより明確にすることができる。本発明におけるコンクリート表面の加熱は、前記乾燥も兼ねてジェットヒーター、バーナーなどを用いて温風をあててもよいし、ハロゲンヒーターや太陽光などで加熱してもよい。また、シートヒータや温水でコンクリート表面を覆って加熱することもできる。加熱温度は、特に制限されないが、ひずみ分布をより明確にできるよう、コンクリートの表面温度で元の温度よりも好ましくは20℃以上、より好ましくは40℃以上高くなるようにする。乾燥温度は、コンクリートの劣化を生じさせないよう、コンクリートの表面温度で好ましくは80℃以下、より好ましくは60℃以下とする。加熱時間は、コンクリート表面が十分に加熱されるよう、好ましくは10分以上、より好ましくは30分以上、さらに好ましくは1時間以上である。また、乾燥時間は、検知方法の迅速性確保とコンクリートの劣化を生じさせないために、好ましくは1日以内、より好ましくは6時間以内、さらに好ましくは3時間以内である。
長期間にかけて経時的に画像を取得することなく、冷却を行うことで温度ひずみによる長さ変化をもたし、ひずみ分布をより明確にすることができる。本発明におけるコンクリート表面の冷却は、冷風発生装置などを用いて冷風をあてたり、冷却スプレーを噴霧することで可能である。また、保冷材や冷水でコンクリート表面を覆って冷却することもできる。冷却効率の向上や冷却のばらつきをなくすために、コンクリート表面に金属などの伝熱板を設置した上から保冷材で覆うとさらによい。冷却温度は、特に制限されないが、ひずみ分布をより明確にできるよう、コンクリートの表面温度で元の温度よりも好ましくは20℃以上、より好ましくは40℃以上低くする。冷却温度は、コンクリートの劣化を生じさせないよう、コンクリートの表面温度で好ましくはマイナス10℃以上、より好ましくは0℃以上とする。冷却時間は、コンクリート表面が十分に冷却されるよう、好ましくは10分以上、より好ましくは30分以上、さらに好ましくは1時間以上である。また、冷却時間は、検知方法の迅速性確保とコンクリートの劣化を生じさせないために、好ましくは1日以内、より好ましくは6時間以内、さらに好ましくは3時間以内である。
なお、前記加熱の方法を用いて加熱しておいて、大気に曝して周辺の環境温度まで冷ますことでも可能である。
(D)最大主ひずみ分布取得工程
該工程は、前記デジタル画像に基づき、デジタル画像相関法を用いてひずみを算出し、該ひずみに基づき最大主ひずみの分布を得る工程である。前記デジタル画像は、コンクリートの処置前後のデジタル画像であり、デジタル画像相関法を用いて変形後の最大主ひずみを算出する。
前記デジタル画像相関法は、処置の前後に取得したデジタル画像の輝度値の分布に基づいて、コンクリート上の移動量を算出し最大主ひずみに変換する方法である。
具体的には、以下の計算過程を経てひずみを算出する。
(i)処置前のデジタル画像において、任意の位置を中心とするサブセット内の輝度値分布を求める。
(ii)処置後のデジタル画像の輝度値分布と最も相関性が高い輝度値分布を有する、処置前のデジタル画像のサブセットを探索し、その中心点を着目点が変位した後の位置として捉えて、着目点から該中心点へ変位した量を算出し、さらに該変位した量を最大主ひずみに変換する。なお、処置前後のサブセットの相関性は、下記(1)式の相関係数Rを用いて表す。
ただし、実際は、矩形に設定した処置前のサブセットに対し、処置後のデジタル画像そのものが変形しているため、サブセットが矩形にならない場合がある。この場合、これを補正するため、サブセット内部において変位勾配が一定と仮定して、処置前後の座標(x,y)および(x*,y*)には下記(2)式を用いる。
以上の計算は、市販の画像解析用ソフトウエア(例えば、digital:Correlated solutions社製)を用いて行なうことができる。
次に、本発明で用いる、コンクリートの劣化の要因を検知するための基準を以下に記す。
(a)後掲の図4に示すように、亀甲状の模様が出現した部分は、アルカリシリカ反応(ASR)として検知する。また、模様の線部はより大きいプラス(膨張)のひずみを示し、基質部(模様以外の部分)も全体的にプラス(膨張)のひずみを示す。
(b)後掲の図5示すように、全体的に一様な模様が出現した場合は、エトリンガイトの遅延生成(DEF)として検知する。また、表層に骨材が位置する部分は低いひずみ値を示すが、その他のペースト部分またはモルタル部分は全体的にプラス(膨張)のひずみを示す。
(c)後掲の図8に示すように、斑点状の模様が出現した場合は、凍結融解として検知する。また、斑点の部分は大きいプラス(膨張)のひずみを示す。斑点以外の部分は、コンクリートの配合条件や設置条件により、ひずみはプラス(膨張)やマイナス(収縮)になるため、劣化の検知には使えない。
(d)後掲の図9に示すように、鉄筋が存在しない箇所に線状の模様、または、構造物の柱若しくは梁等の部材に対して斜め方向の線状の模様が出現した場合は、乾燥収縮として検知する。なお、構造物において鉄筋の存在しない箇所は、図面や電磁波レーダー等の既存の方法を用いて事前に確認できる。さらに、柱または梁等の部材に対する斜め方向の模様は、各部材に対する角度を限定するものではない。また、模様の線部はプラス(膨張)のひずみを示し、基質部は全体的にマイナス(収縮)のひずみを示す。
(e)鉄筋の直上(鉄筋のかぶりの部分)に線状の模様が出現した場合は、鉄筋の腐食として検知する。なお、鉄筋位置は、構造物の図面や電磁波レーダー等の既存の方法を用いて事前に確認できる。また、模様の線部はプラス(膨張)のひずみを示し、その他の部分は、コンクリートの配合条件や設置条件により、ひずみはプラス(膨張)やマイナス(収縮)になる。
また、各種の劣化の要因を検出するにあたり、コンクリートのデジタル画像を取得する対象として、表1に示す画像取得場所や具体例を選択すれば、劣化現象をより効率よく検知できる。
以上のように、本発明のコンクリートの劣化の早期検知方法は、コンクリートの各種の劣化の要因を早期に検知できるため、早期に劣化の対策をとることができ、コンクリートの維持管理や延命に寄与することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
1.使用材料とコンクリート(試験体)の配合
表2に使用材料を示し、表3にコンクリートの配合を示す。
表3中の配合No.1及びNo.2は以下の目的(意図)を有する。
(1)No.1はアルカリシリカ反応用試験体の配合である。アルカリシリカ反応の発生促進のため、セメント由来のアルカリ量を含めて、R2O量が8.6kg/m3となるようNaOHを練混水に溶解して用いた。
(2)No.2はエトリンガイトの遅延生成用試験体の配合である。エトリンガイトの遅延生成の発生促進のため、SO3量が2質量%になるようK2SO4を添加した。
2.試験体の作製
No.1及びNo.2の配合を用いて、縦400mm、横400mm、厚さ50mmの平板状のコンクリートを作製した後、表4に示す条件で該コンクリートを養生した。その後、計測を行うための試験体加工を行い、アルカリシリカ反応用試験体、エトリンガイトの遅延生成用試験体を作製した。
3.試験体のデジタル画像の取得と最大主ひずみの分布
前記の試験体加工の終了後から表4に示す促進養生を開始した。アルカリシリカ反応では34日間、エトリンガイトの遅延生成では24日間の促進養生を実施したのち、図2に示すラインセンサタイプのデジタル画像取得用スキャナー(全視野ひずみ計測装置)を用いて、図3に示す範囲を走査して処置前のデジタル画像を取得した。なお、温度によるひずみ変化と、水分の影響による輝度値の変化を避けるため、画像を取得する前に、20℃、相対湿度60%の環境下で、20時間以上、試験体を保管した。
続いて、シート状のヒーターを用いて試験体表面の加熱処置を行った。本実施例では、40℃に設定したシート状ヒーターを用いて30分の加熱処置を行っている。前記した所定の加熱処置を終えた直後に、デジタル画像取得用スキャナーを用いて試験体表面の処置後のデジタル画像を取得した。
次に、最大主ひずみの分布の算出は、取得したデジタル画像を用いて、デジタル画像相関法により解析し、下記(i)と(ii)の計算過程を経て、試験体の表面における最大主ひずみの分布を算出した。ここで算出した最大主ひずみの分布を
(i)処置前と処置後の試験体のデジタル画像上で、任意の位置を中心としてサブセット内の輝度値分布を求めた。
(ii)処置後の試験体のデジタル画像の輝度値分布と最も相関性が高い輝度値分布を有する、処置前の試験体のデジタル画像のサブセットを探索し、その中心点を着目点が移動(変位)した後の位置として捉えて、着目点から該中心点へ移動した距離(変位量)を算出し、さらに該移動した距離を最大主ひずみに変換した。図4〜5に最大主ひずみの分布を示す。なお、促進養生開始時点のデジタル画像を別途取得し、促進養生の開始時点から加熱処置の実施前までの最大主ひずみの経時変化を、比較例として図4〜5に併記する。
また、図3に示すように、試験体の3つの側面にコンタクトゲージ用チップを取り付けて、JIS A 1129−2「モルタル及びコンクリートの長さ変化測定方法−第2部:コンタクトゲージ方法」に準拠して、促進養生の開始時と加熱処置の実施前における前記試験体の全体の長さ変化を測定して、その平均値を求めた結果を表5に示す。
図4の実施例No.1に示すように、アルカリシリカ反応では、ひび割れが発生する前でも、加熱処置を実施した最大主ひずみの分布の像において亀甲状の模様が出現した。また、全体的にプラス(膨張)のひずみを示し、模様の線の部分はより大きいプラスのひずみを示した。さらに本発明の方法による実施例No.1は、比較例No.1に比べてより鮮明に亀甲状の模様が得られることがわかる。
図5の実施例No.2に示すようにエトリンガイトの遅延生成では、全体的に一様な模様が出現した。また、表層に骨材が位置する部分ではひずみを示さないが、その他のペースト、あるいはモルタルからなる部分は全体的にプラス(膨張)のひずみを示した。なお、局所的な点状の大きいプラスのひずみはノイズである。さらに本発明の方法による実施例No.2は、比較例No.2に比べて全体的に一様であり、試験面全体が膨張を示していることがわかる。
参考例
以下、凍結融解及び乾燥収縮による最大主ひずみの分布の像に現れる模様を確認するための検証試験を実施した。
4.使用材料とコンクリート(試験体)の配合
表6に使用材料を示し、表7にコンクリートの配合を示す。
表7中の配合No.3及びNo.4は以下の目的(意図)を有する。
(3)No.3は凍結融解用試験体の配合である。
(4)No.4は乾燥収縮用試験体の配合である。乾燥収縮の進行促進のため、単位水量300kg/m3、W/C60%の貧配合のコンクリートから粗骨材を除いた。また、ブリーディングの抑制のため、石灰石微粉末を混和した。
5.試験体の作製
No.3の配合を用いて、縦400mm、横400mm、厚さ300mmの、ブロック状の試験体を作製し、表8に示す条件で該コンクリートを養生した。この養生後、該コンクリートから厚さ50mmの版体を切り出し、測定面を研磨した後、さらに、図6に示すように測定面を除く5面をアルミテープで被覆して凍結融解用試験体を作製した。
また、No.4の配合を用いた乾燥収縮用試験体は、実構造物においてコンクリートが拘束された状態を模擬するために、図7に示す拘束型枠にモルタルを打設した後、打設したままの状態で、20℃、相対湿度80%で3日間養生し、底面のみ脱型した後、続けて、20℃、相対湿度80%で2日間養生して試験体を作製した。
6.試験体のデジタル画像の取得と最大主ひずみの分布
試験体のデジタル画像は、前記の前養生(2回目)の終了直後と、図8及び図9に示す各促進養生期間において、デジタル画像を取得した。なお、温度によるひずみ変化と、水分の影響による輝度値の変化を避けるため、画像を取得する前に、20℃、相対湿度60%の環境下で、20時間以上、試験体を保管した。
次に、最大主ひずみの分布の算出は、実施例と同様に行った。図8及び図9に最大主ひずみの分布を示す。
また、図3に示すように、打込み面を除く試験体の残り3つの側面にコンタクトゲージ用チップを取り付けて、JIS A 1129−2「モルタル及びコンクリートの長さ変化測定方法−第2部:コンタクトゲージ方法」に準拠して前記試験体の全体の長さ変化を測定して、その平均値を求めた結果を表9に示す。
図8に示すように凍結融解では、スケーリングやポップアウト等の劣化現象が生じる前に斑点状の高いひずみが出現することがわかる。なお、水平状に入る大きいプラスのひずみはノイズである。
図9に示すように、乾燥収縮ではひび割れが発生する前に、構造物の柱または梁等のコンクリートを拘束する部材に対していくつかの斜め線状の模様が出現することがわかる。また、模様の線部はプラス(膨張)のひずみを示し、他の基質部は全体的にマイナス(収縮)のひずみを示すことがわかる。

Claims (4)

  1. 下記(A)〜(D)工程を経て得た最大主ひずみの分布の像に現れた模様を用いてコンクリートの劣化を検知する、コンクリートの劣化の早期検知方法。
    (A)乾燥、加熱、及び冷却のいずれかを含む処置を行う前にコンクリートの取得対象面のデジタル画像を取得する、処置前の画像取得工程
    (B)前記コンクリートを乾燥、加熱、及び冷却のいずれかを含む処置を行う、処置工程
    (C)前記乾燥、加熱、及び冷却のいずれかを含む処置を行った後にコンクリートの取得対象面のデジタル画像を取得する、処置後の画像取得工程
    (D)前記処置前及び処置後のデジタル画像に基づきデジタル画像相関法を用いてひずみを算出し、該ひずみに基づき最大主ひずみの変化の分布を得る、最大主ひずみ分布取得工程
  2. 前記模様に加えて、ひずみの正負の分布に基づきコンクリートの劣化を検知する、請求項1に記載のコンクリートの劣化の早期検知方法。
  3. 前記模様を用いて、下記(a)〜(e)の基準に基づきコンクリートの劣化を検知する、請求項1に記載のコンクリートの劣化の早期検知方法
    (a)亀甲状の模様が出現した部分は、アルカリシリカ反応として検知する。
    (b)全体的に一様な模様が出現した場合は、エトリンガイトの遅延生成として検知する。
    (c)斑点状の模様が出現した場合は、凍結融解として検知する。
    (d)鉄筋が存在しない箇所に線状の模様、または、構造物の柱若しくは梁等の部材に対して斜め方向に線状の模様が出現した場合は、乾燥収縮として検知する。
    (e)鉄筋の直上に線状の模様が出現した場合は、鉄筋腐食として検知する。
  4. 前記模様とひずみの正負の分布を用いて、下記(f)〜(j)の基準に基づきコンクリートの劣化を検知する、請求項2に記載のコンクリートの劣化の早期検知方法。
    (f)亀甲状の模様が出現した場合であって、亀甲状の模様の線部が、より大きいプラス(膨張)のひずみを示し、基質部(模様以外の部分)も全体的にプラス(膨張)のひずみを示す場合は、アルカリシリカ反応として検知する。
    (g)全体的に一様な模様が出現した場合であって、ペーストまたはモルタルからなる部分が全体的にプラス(膨張)のひずみを示す場合は、エトリンガイトの遅延生成として検知する。
    (h)斑点状の模様が出現した場合であって、斑点の部分が大きいプラス(膨張)のひずみを示す場合は、凍結融解として検知する。
    (i)鉄筋が存在しない箇所に線状の模様、または、構造物の柱若しくは梁等の部材に対して斜め方向に線状の模様が出現した場合であって、該模様の線部がプラス(膨張)のひずみを示し、基質部は全体的にマイナス(収縮)のひずみを示す場合は、乾燥収縮として検知する。
    (j)鉄筋の直上に線状の模様が出現した場合であって、模様の線部がプラス(膨張)のひずみを示す場合は、鉄筋の腐食として検知する。
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