JP2000206034A - 塗膜の耐久性促進試験法 - Google Patents

塗膜の耐久性促進試験法

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JP2000206034A
JP2000206034A JP11006676A JP667699A JP2000206034A JP 2000206034 A JP2000206034 A JP 2000206034A JP 11006676 A JP11006676 A JP 11006676A JP 667699 A JP667699 A JP 667699A JP 2000206034 A JP2000206034 A JP 2000206034A
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water
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warm water
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Takahiro Fukushima
孝弘 福島
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗膜が施されたセメント系硬化体を試験体と
して、その試験体の耐久性を迅速に評価できる塗膜の耐
久性促進試験法を提供する。 【解決手段】少なくとも片面に樹脂製の塗膜が施された
セメント系硬化体を試験体として、その試験体の塗膜の
耐久性を迅速に評価する塗膜の耐久性促進試験法であ
る。塗膜を構成する樹脂のガラス転移温度Tg以上であ
り、かつ、塗膜が溶融しない温度範囲の温水中に、試験
体を浸漬させて試験体を加温するとともに試験体に温水
を吸水させる加温吸水工程と、加温吸水工程により得ら
れた試験体を、加温吸水工程の温水との温度差が20℃
以上低く、かつ、Tg未満の温度範囲に保たれた冷水に
浸漬させて急水冷する急水冷工程と、急水冷工程により
得られた試験体を、Tg未満の温度で乾燥させる乾燥工
程と、乾燥工程により得られた試験体の塗膜の外観を、
基準となる試験体の外観と比較して評価する評価工程と
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、外装建築材料な
どに利用される化粧セメント系硬化体の塗膜の耐久性を
迅速に評価する塗膜の耐久性促進試験法に関する。
【0002】
【従来の技術】表面に樹脂製塗膜の施された化粧セメン
ト系硬化体は、外装建材材料などに広く利用されてい
る。これらの化粧セメント系硬化体に使用される塗料
は、耐寒性、耐熱性、耐ブロッキング性などが考慮され
て選定されているが、塗装時の条件不適などによる成膜
不良が生じた場合には、長期間にわたる使用中に白化す
ることがある。この白化は、いわゆる温水白化と呼ばれ
るもであり、次のメカニズムによると考えられている。
【0003】屋根面又は外壁面などの直射日光が直接当
たる外装建築材料では、夏場には、この外装建築材料の
化粧面(塗装面)の表面温度が最高90℃付近にまで達
することがある。このような温度条件下では、塗膜を構
成する樹脂成分のガラス転移温度Tgよりも塗装面の温
度が高くなるので、塗料中の樹脂成分などの分子が動き
始める。このような環境下で、にわか雨や夕立などの急
激な降雨が発生すると、塗装面の温度は外気温付近まで
急冷されるが、その際、塗膜中に雨水が侵入する。この
侵入した雨水は、天候の回復により塗装面が乾燥して
も、塗膜中の残留乳化成分、界面活性剤、、顔料及び塗
料樹脂等の親水基の影響により、一部の雨水は塗膜中に
補足されて残存される。
【0004】このような状況が繰り返し生じることによ
り、親水成分の影響の強い塗膜は、経年で徐々に塗膜内
部への補足水量が増加し、しだいに塗膜が白濁して見え
る、いわゆる温水白化現象を生じる。この温水白化現象
はチョーキングと並ぶ塗膜の変色に影響を与える外観低
下要因の一つとなっている。
【0005】塗膜の加熱温水浸水試験は、例えば、JI
S A5402 6.4に厚形スレートの例が記載され
ている。この規格によれば、セメントと細骨材を主原料
として加圧脱水成形された厚形スレートの表面に塗装の
施された試験体が用いられる。この試験体は、空気乾燥
機に入れられ、その温度が80℃付近に保たれ、24時
間乾燥された後、直ちに水温15℃〜20℃の清水中に
浸され、24時間以上経過した後取り出され、各面が布
でふかれ、塗装面が乾いたときの塗膜の状態が観察され
る。この試験法では、塗膜の変色及び塗装面のはがれ、
割れ、膨れ、泡、穴、はじき、むら及び流れとともに塗
膜白化の有無が目視により観察されて検査される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
使用環境での温水白化が発生するものについても、この
試験方法では殆ど白化を観察できない場合があるとの問
題点があった。また、この試験方法においては、評価に
時間がかかったり、定量的に塗膜内への水の凝縮による
変色を評価することが困難であった。これは、この試験
方法が、いわゆる温水白化の検査には、必ずしも適切で
はないことを意味する。
【0007】そこで、この発明の目的は、塗膜が施され
たセメント系硬化体を試験体として、その試験体の耐久
性を迅速に評価できる塗膜の耐久性促進試験法を提供す
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、少なくとも片面に樹
脂製の塗膜が施されたセメント系硬化体を試験体とし
て、その試験体の塗膜の耐久性を迅速に評価する塗膜の
耐久性促進試験法であって、前記塗膜を構成する樹脂の
ガラス転移温度Tg以上であり、かつ、該塗膜が溶融し
ない温度範囲の温水中に、前記試験体を浸漬させて該試
験体を加温するとともに該試験体に温水を吸水させる加
温吸水工程と、該加温吸水工程により得られた試験体
を、前記加温吸水工程の温水との温度差が20℃以上低
く、かつ、前記ガラス転移温度Tg未満の温度範囲に保
たれた冷水に浸漬させて急水冷する急水冷工程と、該急
水冷工程により得られた試験体を、前記ガラス転移温度
Tg未満の温度で乾燥させる乾燥工程と、該乾燥工程に
より得られた試験体の塗膜の外観を、基準となる試験体
の外観と比較して評価する評価工程と、からなることを
特徴とする塗膜の耐久性促進試験法である。
【0009】このように構成すれば、塗膜を構成する樹
脂のガラス転移温度Tg以上の温水に試験体が浸漬され
るので、塗膜が熱的に活性化された状態で、塗膜中に水
分を吸水させることができる。次いで、温度差が20℃
以上低く保たれた冷水中に浸漬される急水冷工程に付さ
れることにより、試験体は急冷され、その吸水された水
分を塗膜中に保持した状態で塗膜は熱的に不活性とされ
る。次いで、この塗膜は、ガラス転移温度Tg未満の温
度での乾燥工程により乾燥されることにより、塗膜は、
水分を補足した状態で乾燥され、温水白化が起こる状態
と類似の状態となる。
【0010】これにより、この一連の工程を経た試験体
の塗膜の外観を試験前の基準となる試験体の外観と比較
して評価すると、化粧セメント系硬化体に対して、塗膜
の外観低下要因の一つである温水白化についての評価が
行え、塗膜が施されている化粧セメント系硬化体の塗膜
に温水白化が発生する可能性及びその温水白化の発生す
る程度を迅速かつ容易に間接評価することができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、前記加温吸水工
程に用いられる温水の温度は、30℃以上100℃以下
の温度範囲にあり、前記急水冷工程に用いられる冷水の
温度は、0℃よりも高く30℃未満の温度範囲にあり、
前記乾燥工程の温度は30℃未満の温度であることを特
徴とする請求項1に記載の塗膜の耐久性促進試験法であ
る。
【0012】このように構成すれば、加温吸水工程、急
水冷工程及び乾燥工程における最適条件が特定されるの
で、常に正確な耐久性促進試験を行える。
【0013】請求項3に記載の発明は、前記評価工程
は、塗膜の変色を色差(ΔE)により定量的に評価する
ことを特徴とする請求項1に記載の塗膜の耐久性促進試
験法である。
【0014】このように構成すれば、塗膜の変色を示す
色差(ΔE)を測定することにより、評価時間が促進で
き、塗膜内への水の凝縮による変色を定量的に評価する
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る塗膜の
耐久性促進試験法について、工程に従いつつ以下に説明
する。
【0016】(試験体)この発明の耐久性促進試験法に
おいては、少なくとも片面に塗膜が形成されたセメント
系硬化体が試験体として用いられる。塗膜を構成する樹
脂のガラス転移温度Tgが不明の場合には、その値が測
定される。このガラス転移温度Tgは、通常、動的粘弾
性測定等により求めることができる。
【0017】この発明に使用されるセメント系硬化体と
しては、セメントを主成分としたものであるが、珪酸カ
ルシウム、石膏などのプラスター類、砂、粘度鉱物等の
無機質材料を主成分とした硬化体も含む。また、試験体
の形状及び状態は特に限定しないが、塗装面以外はシー
ルを行わず、基材が吸水しやすい状態の方が好ましい。
【0018】このセメント系硬化体に施されている塗膜
は、この分野でよく利用されている一般的な外装用塗料
の塗装により行える。その塗料としては、例えば、アク
リル系、塩化ビニル系、ウレタン系、エポキシ系、フッ
素系などの各種塗料が挙げられる。外装建築材料として
用いられる塗料としては、耐寒性、耐熱性、耐ブロッキ
ング性が考慮されて、塗料中の樹脂成分などの分子が動
き始めるといわれているガラス転移温度Tg(以下、塗
膜Tgと略記することがある。)が、30℃〜80℃の
温度範囲に入るように設計されている。
【0019】(促進条件)まず、試験体は、塗膜のガラ
ス転移温度(塗膜Tg)と同等又はそれよりも高い温度
であり、かつ、塗膜が溶融しない範囲の温水中に浸漬さ
れる(加温吸水工程)。この加温吸水工程により、セメ
ント系硬化体は温度が塗膜のガラス転移温度以上の温度
に加温され、塗膜を構成する樹脂成分の分子が活性化さ
れる。この状態で温水が塗膜中に侵入して吸水される。
【0020】ここで、この温水温度は、塗膜Tgより高
い温度である30℃以上であることが必要となり、塗膜
が溶融しない限り高い温度、(例えば100℃)である
ことが好ましい。また、この温水温度は、塗膜Tgと温
水温度との温度差で表現すると、20℃以上、特には、
30℃以上、離れていることが好ましい。
【0021】この加温吸水工程での温水中への浸漬時間
は、温水が塗膜に吸水されるかぎり特には制限されな
い。塗膜の温度が塗膜Tgよりも高くなるに十分な浸漬
時間をとることは必要であり、好ましくは、温水温度と
塗膜温度とが実質的に同一温度となる程度である。ま
た、吸水が十分に行われるためには、この浸漬時間はあ
る程度の時間、浸漬されることが好ましく、通常、この
浸漬時間は1時間程度以上に設定されるのがよい。
【0022】次いで、試験体は、急水冷工程に付され
る。この急水冷工程では、塗膜は冷水により急冷され、
熱的に分子運動が不活性とされるが、このとき、加温吸
水工程で吸水された水分を塗膜中に残存するように設定
する。このため、この加温吸水工程では、温水との温度
差が20℃以上低く保たれ、かつ、塗膜Tg未満の温度
範囲に保たれた冷水により急冷されることが必要であ
る。
【0023】この急水冷工程での水温は、塗膜が割れな
い限り低ければ低い程よく、例えば、0℃に近いことが
好ましい。一般的な外装建築材料の塗膜のガラス転移温
度Tgが30℃以上に設定されているので、この冷水温
度は30℃未満に設定すればよい。したがって、この冷
水温度を、0℃よりも高く30℃未満の範囲に設定すれ
ば、常に最適の条件での冷却が可能となる。
【0024】ここで、冷水への浸漬時間は特には制限さ
れないが、塗膜の温度が冷却水と実質的に同一温度とな
る程度が好ましい。通常、この冷水浸漬時間は、5分程
度以上に設定されるのがよい。
【0025】次いで、試験体は、この温水を塗膜中に保
持された状態を保ちつつ、乾燥する乾燥工程に付され
る。この乾燥工程では、塗膜が実質的に熱的に不活性な
状態を保ちつつ塗膜を乾燥することが必要である。ここ
で実質的に熱的に不活性な状態を保ちつつとは、加温吸
水工程で吸収された水分が、できるだけ塗膜内部に補足
された状態で試験体の乾燥を行うことを意味し、塗膜T
g以下の温度に設定されることが必要である。塗膜Tg
以上の温度で乾燥すれば、塗膜を構成する樹脂の分子は
活性化されて塗膜内部に補足された水分が蒸散されてし
まう。外装建築材料に用いられる塗膜のガラス転移温度
Tgは通常30℃以上に設定されているので、この乾燥
温度はこの塗膜Tgより低い温度に設定することが好ま
しく、通常は、30℃未満の室温にて乾燥される。
【0026】この乾燥時間は、特には制限がないが、定
量的に温水白化を評価するには、通常、24時間以上乾
燥することがよい。このような条件においては、セメン
ト基材への含水率も安定して、安定した評価のための試
験体を得ることができる。
【0027】以上により得られた試験体は、塗装時の成
膜不良などによる温水白化が発生し易いか否かの評価が
目視又は光学的な測定により定量的に測定可能となるの
で、試験体の塗装面評価工程に付される。
【0028】基材となるセメント系硬化体からアルカリ
成分が溶出してエフロレッセンス(白華)が発生する場
合があるが、この場合には、弱酸などでその表面をふき
とった後、水洗いして除去することが好ましい。これに
より、温水白化による変色度合いを定量的に測定するこ
とが可能となる。
【0029】この塗膜の耐久性促進試験法において、評
価は目視でもよいが、定量的に評価するには、市販の光
沢度計や色差計などにより耐久性促進試験前後の塗装面
の光沢、明度、彩度、色相が測定される。この測定値か
ら、耐久性促進試験前後の塗装面評価の変化度合いが光
沢保持率や色差として定量的に評価可能となる。
【0030】以下、実施例によりこの発明の効果を具体
的に説明する。 [試験体]ポルトランドセメント、骨材、繊維、混和材
などよりなり、プレス機により成形され、養生されたセ
メント系硬化体に、動的粘弾性試験により求められたガ
ラス転移温度Tgが45℃であるアクリル系塗料を用い
て塗装した化粧セメント系硬化体を試験体とした。
【0031】なお、この試験体は、沖縄での1年間の曝
露試験において、温水白化が観察され、その際の曝露試
験前後の色差(ΔE)は、約5であったが、表面観察に
よる著しい塗膜のチョーキングは観察されていない。 [塗膜の耐久性促進試験]上述により得られた試験体に
ついて、塗膜の耐久性の促進試験を目的として以下に示
す塗膜の耐久性促進試験(実施例1〜3及び比較例1,
2)を実施した。 (実施例1)化粧セメント系硬化体としての試験体を、
90℃の温水中に90分間全没させた。次いで、この化
粧セメント系硬化体を温水中から取り出し、直ちに20
℃の水中に全没させ、5分間急冷させた。その後、20
℃の恒温室内でこの化粧セメント系硬化体を乾燥させ
た。
【0032】この試験体の試験前後の塗膜面の色調を色
彩色差計(ミノルタ製CR−300)によりL*a*b
*値を求めることにより測定し、その色差(ΔE)を試
験条件及び目視の観察結果とともに表1に示した。 (実施例2,3)実施例1と同じ試験体を用い、実施例
1と同様な方法で60℃の温水中に6時間(実施例2)
及び40℃の温水中に7日間(実施例3)全没させた。
次いで、この化粧セメント系硬化体を温水中から取り出
し、直ちに20℃の水中に全没させ、5分間急冷させ、
その後、20℃の恒温室内でこの化粧セメント系硬化体
を乾燥させた。 (比較例1)実施例1と同じ試験体を用い、実施例1と
同様な方法で80℃の空気乾燥器中で24時間乾燥した
後、直ちに20℃の水中に全没させ、24時間、急冷さ
せた。その後、20℃の恒温室内でこの化粧セメント系
硬化体を乾燥させた。 (比較例2)実施例1と同じ試験体を用い、実施例1と
同様な方法で20℃の温水中に7日間全没させた。次い
で、この化粧セメント系硬化体を温水中から取り出し、
直ちに20℃の水中に全没させ、5分間急冷させ、その
後、20℃の恒温室内でこの化粧セメント系硬化体を乾
燥させた。
【0033】以上により得られた試験体の試験前後の塗
膜面の色調を色彩色差計(ミノルタ製CR−300)に
よりL*a*b*値を求めることにより測定し、その色
差(ΔE)を試験条件及び目視の観察結果とともに表1
に示した。
【0034】
【表1】
【0035】表1から明らかなとおり、実施例1〜3に
従う試験体では、いずれも外観評価により温水白化を確
認することができた。また、このときの色差(ΔE)の
値は、温水白化の程度と相関があり、温水白化の程度を
定量する一つの目安として有効であることが確認され
た。
【0036】一方、加温条件が異なる比較例1及び比較
例2では、外観に温水白化を認めることができず、促進
試験条件としては不十分であることが確認された。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、化粧セメント系硬化体に対して、塗膜の
外観低下要因の一つである温水白化についての評価が行
え、塗膜が施されている化粧セメント系硬化体の塗膜に
温水白化が発生する可能性及びその温水白化の発生する
程度を迅速かつ容易に間接評価することができ、塗膜が
施されたセメント系硬化体を試験体として、その試験体
の耐久性を迅速に評価できる塗膜の耐久性促進試験法が
提供できる。
【0038】請求項2に記載の発明によれば、加温吸水
工程、急水冷工程及び乾燥工程に用いられる最適条件が
特定されて、確実な耐久性促進試験を行える。
【0039】請求項3に記載の発明によれば、塗膜の変
色を示す色差(ΔE)を測定することにより、評価時間
が促進でき、塗膜内への水の凝縮による変色を定量的に
評価することができる、という実用的な効果が得られ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片面に樹脂製の塗膜が施され
    たセメント系硬化体を試験体として、その試験体の塗膜
    の耐久性を迅速に評価する塗膜の耐久性促進試験法であ
    って、 前記塗膜を構成する樹脂のガラス転移温度Tg以上であ
    り、かつ、該塗膜が溶融しない温度範囲の温水中に、前
    記試験体を浸漬させて該試験体を加温するとともに該試
    験体に温水を吸水させる加温吸水工程と、 該加温吸水工程により得られた試験体を、前記加温吸水
    工程の温水との温度差が20℃以上低く、かつ、前記ガ
    ラス転移温度Tg未満の温度範囲に保たれた冷水に浸漬
    させて急水冷する急水冷工程と、 該急水冷工程により得られた試験体を、前記ガラス転移
    温度未満の温度で乾燥させる乾燥工程と、 該乾燥工程により得られた試験体の塗膜の外観を、基準
    となる試験体の外観と比較して評価する評価工程と、か
    らなることを特徴とする塗膜の耐久性促進試験法。
  2. 【請求項2】 前記加温吸水工程に用いられる温水の温
    度は、30℃以上100℃以下の温度範囲にあり、 前記急水冷工程に用いられる冷水の温度は、0℃よりも
    高く30℃未満の温度範囲にあり、 前記乾燥工程の乾燥温度は、30℃未満であることを特
    徴とする請求項1に記載の塗膜の耐久性促進試験法。
  3. 【請求項3】 前記評価工程は、塗膜の変色を色差(Δ
    E)により定量的に評価することを特徴とする請求項1
    に記載の塗膜の耐久性促進試験法。
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