JP2020153560A - 真空凍結乾燥装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原料液の凍結付着物によって閉塞されたノズルを開通させる。【解決手段】ノズル6a〜6cの噴霧口から原料液を噴霧して原料液の凍結粉体9を形成した後、ノズル6a〜6cから清掃液を噴霧して原料液の凍結付着物を除去した後、ノズル6a〜6cから清掃ガスを噴霧して清掃液を吹き飛ばす。閉塞したノズル6a〜6cを開通させる。【選択図】図3

Description

本発明は真空凍結乾燥装置の技術分野にかかり、特に、凍結粒子を加熱する技術に関する。
一般に、水分を含んだ物質から水分を蒸発させて除去することを乾燥と言うが、水は大気圧での沸点は100℃であり、乾燥させたい物質を100℃に加熱すると水は多量に蒸発するから、水分を含んだ物質を加熱すれば蒸発量が多くなり、乾燥時間は短くなる。
しかしながら食品や医薬品等の物質は加熱すると劣化してしまうという欠点がある。
乾燥技術のうち、水分を凍らせた状態で蒸発(昇華)させて除去することを凍結乾燥と言い、例えば凍り豆腐(高野豆腐)という食品は、寒中に屋外で凍らせた後に乾燥させており、大気圧中で凍結乾燥されている。
真空雰囲気中では沸点は低温度化し、特に、610Paより低圧の真空雰囲気中では水は液体では存在できなくなる。この場合、氷は水にならずに気体になって真空雰囲気中に移動するから真空排気によって除去される。従って、真空雰囲気中での凍結乾燥は、液相を起因とする組織や成分の劣化が少なく、高品質の乾燥を行うことができる。
液体中に固体が溶解又は分散された原料液を凍結真空乾燥させるときには、さらに高品質な乾燥粉体を得るために、ノズルの噴霧口から原料液を真空雰囲気中に噴霧して液滴を生成し、液滴の自己凍結によってトレイ装置上に凍結粉体を落下させ、凍結粉体に含まれる固体の水を気化させて乾燥粉体を得る噴霧式凍結乾燥を使用することができるが、原料液がノズルの先端に付着して凍結し、噴霧口を閉塞させるという問題がある。
また、噴霧終了後には、バルブと噴霧口との間に原料液が残留しやすく、残留した原料液が凍結するとノズルが閉塞される。
更に、バルブと噴霧口との間に残留した原料液が噴出口から漏れ出して凍結すると、凍結乾燥物によって噴出口が閉塞されてしまう。
特許第5230033号公報
本発明は上記従来技術の問題点を解決するために創作されたものであり、噴霧口の閉塞を解消させる技術を提供することを課題とする。
本発明は上記従来技術の課題を解決するために創作されたものであり、真空雰囲気が形成される製氷室と、乾燥目的となる物質が溶解又は分散された原料液が配置された原料液源と、前記原料液源から供給された前記原料液が導入口から貫通孔内に進入して噴霧口から前記製氷室内に噴霧されるノズルと、を有し、前記製氷室内の真空雰囲気中に噴霧された前記原料液の液滴は凍結されて凍結粉体が形成され、前記凍結粉体が乾燥される真空凍結乾燥装置であって、前記導入口の方向に清掃ガスを噴出する噴出口を有する真空凍結乾燥装置である。
本発明は、前記噴出口には、前記清掃ガスが配置された清掃ガス源と清掃液が配置された清掃液源とが接続され、前記清掃液は前記噴出口から前記導入口の方向に噴出されるように構成された真空凍結乾燥装置である。
本発明は、前記導入口と前記噴出口とは、前記原料液源から供給された前記原料液が前記導入口内に進入する前室部に配置された真空凍結乾燥装置である。
本発明は、前記噴出口は前記導入口に近接して対面する位置に配置された真空凍結乾燥装置である。
清掃ガスを流すと、バルブと噴霧口との間に原料液が残留しても、残留した原料液が凍結する前に除去することができる。従って、凍結付着物によってバルブと噴霧口との間が閉塞されることが無い。
また、噴霧終了後に原料液が噴出口から漏れ出して凍結した場合は、凍結付着物を清掃ガスによって吹き飛ばすことができるので、噴出口が凍結付着物によって閉塞されることがない。
更に、清掃液は凍結しても時間が経過すると乾燥によって自動的に除去されるので、清掃液を用いて原料液を除去した場合は清掃液が残存してもノズル内や噴霧口が閉塞されることはない。
但し、清掃液による清掃後、清掃ガスを用いてノズル内の清掃液を除去すれば、清掃液の凍結前に清掃液を除去することができるので、清掃後噴出を再開する際に、凍結した清掃液が乾燥除去される時間を待つ必要が無い。
本発明の真空凍結乾燥装置の概略を説明するための図 その真空凍結乾燥装置の内部を説明するための図(1) その真空凍結乾燥装置の内部を説明するための図(2) (a):ノズルとその近傍を説明するための図 (b):前室部とその近傍を説明するための図 凍結付着物を説明するための図 本発明に用いる製氷室の他の例を説明するための図 その製氷室の前室とその付近を説明するための図
図1の符号2は、本発明の一例の真空凍結乾燥装置を示している。
この真空凍結乾燥装置2は、装置本体20と制御装置5とを有している。
装置本体20は、搬送室17と、搬出入室18と、一台又は複数台の製氷室11A、11B(ここでは二台)と、一台又は複数台の加熱室12A、12B(ここでは二台)とを有している。
搬出入室18と各製氷室11A、11Bと各加熱室12A、12Bとは搬送室17の周囲に配置され、それぞれゲートバルブ40、41A、41B 、42A、42Bを介して搬送室17に接続されている。
製氷室11A、11Bと搬送室17との間のゲートバルブ41A、41Bを閉じた状態にすると、製氷室11A、11Bの内部雰囲気と搬送室17の内部雰囲気とは分離され、開いた状態にすると製氷室11A、11Bの内部雰囲気と搬送室17の内部雰囲気とは接続される。
また、加熱室12A、12Bと搬送室17との間のゲートバルブ42A、42Bを閉じた状態にすると、加熱室12A、12Bの内部雰囲気と搬送室17の内部雰囲気とは分離され、開いた状態にすると加熱室12A、12Bの内部雰囲気と搬送室17の内部雰囲気とは接続される。
製氷室11A、11Bの内部雰囲気と搬送室17の内部雰囲気とを分離させるか、又は、加熱室12A、12Bの内部雰囲気と搬送室17の内部雰囲気とを分離させると、製氷室11A、11Bの内部雰囲気と加熱室12A、12Bの内部雰囲気とは分離される。
製氷室11A、11Bと加熱室12A、12Bとにはそれぞれコールドトラップ室13A、13B、14A、14Bが接続されており、各コールドトラップ室13A、13B、14A、14Bの内部には、コールドトラップ装置15A、15B、16A、16Bがそれぞれ配置されている。
コールドトラップ装置15A、15B、16A、16Bはそれぞれ冷凍機35A、35B、36A、36Bに接続され、冷凍機35A、35B、36A、36Bによって冷却されるようにされている。
搬送室17と製氷室11A、11Bと加熱室12A、12Bと搬出入室18とは、それぞれ真空排気装置21〜24に接続されている。
各ゲートバルブ40、41A、41B 、42A、42Bを閉じ、真空排気装置21〜24を動作させると、搬送室17の内部雰囲気と搬出入室18の内部雰囲気と製氷室11A、11Bの内部雰囲気と加熱室12A、12Bの内部雰囲気とは真空排気される。
図2は、搬送室17と製氷室11A、11Bと加熱室12A、12Bとの内部を説明するための内部概略図である。
搬出入室18には大気雰囲気と搬出入室18との間を分離する扉45が設けられており、扉45を開けて搬出入室18の内部を大気雰囲気にし、大気雰囲気中から搬出入室18の内部にトレイ装置8を搬入し、搬出入室18の内部に配置する。
搬出入室18は、所定個数のトレイ装置8が配置されると扉は閉じられ、搬出入室18の内部が真空排気される。搬出入室18は、複数個のトレイ装置8が配置されるようにしてもよいし、また、一個のトレイ装置8が配置されるようにしてもよい。
搬送室17の内部には搬送ロボット19が配置されている。
搬送ロボット19は、モーター46と、モーター46に取り付けられた回転軸43と、回転軸43に取り付けられたアーム39とを有しており、アーム39の先端にはトレイ装置8が乗せられる。モーター46は制御装置5によって制御されて回転軸43が回転され、アーム39は回転と伸縮がされ、アーム39の先端に配置されたトレイ装置8が移動される。
トレイ装置8が配置された搬出入室18の内部が真空雰囲気にされた後、搬出入室18と搬送室17との間のゲートバルブ40が開けられ、アーム39によって一個のトレイ装置8が搬出入室18から取り出され、ゲートバルブ40が閉じられ、製氷室11A又は11Bと搬送室17との間のゲートバルブ41A又は41Bが開けられ、トレイ装置8は製氷室11A又は11Bの内部に搬入される。
製氷室11A、11Bの内部には台25が設けられており、製氷室11A、11Bに搬入されたトレイ装置8は台25上に配置され、ゲートバルブ41A又は41Bが閉じられる。
製氷室11A、11Bの外部には、原料液が配置された原料液源28A、28Bが配置されている。原料液は溶媒に乾燥目的の物質が溶解又は分散されており、例えば溶媒には水が用いられ、乾燥目的の物質には医薬品があるが、溶媒は水に限定されるものではなく、また、乾燥目的の物質(以降、溶質と呼ぶ)は有機物であっても無機物であってもよい。
製氷室11A、11Bには、一台乃至複数台の噴霧装置4a〜4c(ここでは3台)が設けられており、噴霧装置4a〜4cにはそれぞれノズル6a〜6cが一台ずつ設けられている。後述するように、ノズルは一台の噴霧装置に複数台設けられていてもよい。
図4(a)は、一台のノズル6a〜6cとその付近の拡大図の一例である。
各噴霧装置4a〜4cは、原料液配管31a〜31cによって原料液源28A又は28Bに接続されており、原料液源28A、28Bに配置された原料液は、原料液配管31a〜31cを通って、ノズル6a〜6cに供給される。一台の製氷室11A又は11Bの噴霧装置4a〜4cは、同じ原料液源28A又は28Bに接続されている。
ノズル6a〜6cの内部には、貫通孔33a〜33cがそれぞれ形成されており、原料液配管31a〜31cを通った原料液は貫通孔33a〜33cの一端の導入口27a〜27cに供給され、導入口27a〜27cから貫通孔33a〜33cの内部に進入する。
この例では、図4(b)に示す様に、原料液配管31a〜31cの一端には所定容量の空間を有する前室部5a〜5cが設けられており、ノズル6a〜6cの導入口27a〜27cは前室部5a〜5cの内部に配置され、貫通孔33a〜33cの他端の噴霧口26a〜26cは、製氷室11A、11bの内部に配置されている。
図示しない原料液源28A、28Bに印加する圧力源と製氷室11A、11Bの内部雰囲気が真空排気された際の圧力との差圧を駆動力として、前室部5a〜5cには原料液配管31a〜31cを通過した原料液が供給され、供給された原料液は前室部5a〜5cに充満された後、導入口27a〜27cから貫通孔33a〜33cの内部に進入する。
噴霧口26a〜26cから製氷室11A、11Bの内部に噴出され、当初は液柱状である原料液は製氷室11A、11Bの内部雰囲気に存する気体の影響を受けない為に、主に表面張力の不整合を起因として、噴霧口26a〜26cから一定の距離進行した後に微少な液滴が形成される。この過程で噴霧状態となった原料液は、微少な液滴形状となって製氷室11A、11Bの内部を落下する。
各ノズル6a〜6cの鉛直下方位置には、台25上に配置された一台のトレイ装置8が位置している。
製氷室11A、11Bの内部では、落下中の液滴から水分が蒸発し、水分の蒸発に伴って液滴は潜熱を奪われ、蒸発に寄与する比表面積が大きい液滴径を噴霧している為、液滴は落下中に凍結粒子となり、凍結粒子はトレイ装置8上に落下し、トレイ装置8上に堆積されて凍結粉体が形成される。図3の符号9は凍結粉体を示している。
原料液が噴霧される際には製氷室11A、11Bの内部は継続して真空排気されると共にコールドトラップ装置15A、15Bは冷凍機35A、35Bによって冷却されており、真空雰囲気に含有される気体の水分子がコールドトラップ装置15A、15Bに接触すると水分子は固体になってコールドトラップ装置15A、15Bに付着し、製氷室11A、11Bの内部雰囲気から除去される。
従って噴霧された原料液の液滴から発生した気体の水分子はコールドトラップ装置15A、15Bに付着して除去され、真空排気装置22に侵入しないようになっている。
原料液の噴霧によって所定量の凍結粉体9が形成されると、原料液の噴霧は停止される。ここで噴霧の停止とは、噴霧口26a〜26cから製氷室11A、11Bの内部に噴出する駆動力を減ずる事を意味する。実施形態としては差圧の発生を阻止する構成を採用しており、具体的には原料液配管31a〜31c途中にあるバルブを閉塞する事により、バルブ以降に存する原料液に対して、製氷室11A、11Bの内部雰囲気の圧力のみ与えられる為、差圧による噴霧の継続は不能となる。別実施形態としては、原料液源28A、28Bに存する原料液面の低下に伴い、原料液源28A、28Bに印加している圧力が原料液を介在せずに直接原料液配管31a〜31cを経由し噴霧口26a〜26cへ到達する構成がある。この場合は製氷室11A、11Bの内部雰囲気の圧力上昇を検出する事により、原料液源28A、28Bへの印加圧力を除去させ(結果として系全体の圧力は製氷室11A、11Bの内部雰囲気と同等となって)、噴霧停止工程が終了する。
原料液の噴霧が終了した際またはその近傍の時刻において、原料液配管31a〜31cまたは上記バルブ以降に残存する原料液は、慣性力または重力や表面張力等を起因としてノズル6a〜6cの噴霧口26a〜26cに対して設計外の噴出条件で噴出される場合がある。
この場合、噴霧口26a〜26cの周囲に原料液が付着する事がある。これはノズル6a〜6cの噴霧口26a〜26cの形状や性状等が設計時の差圧条件で最適化されており、それ以外の条件では原料液の運動エネルギーと噴霧口の噴出部界面位置に於ける表面エネルギーとのバランスが崩れてしまい、周囲に付着してしまう結果を招くと発明者らは想定している。
原料液が噴霧口26a〜26cの周囲に付着した状態かつ真空雰囲気中である為、原料液が凍結して凍結付着物が形成される結果を招く場合がある。また複数回の工程を経て凍結付着物が成長する場合がある。さらには凍結付着物は原料液が凍結した物である為、溶媒が真空雰囲気により昇華した場合でも溶質が噴霧口26a〜26cの周囲に固形物として残存、付着し、噴霧口26a〜26cの噴出部界面位置に於ける性状を変化させ、噴出方向や液滴径の変化をもたらす、これを起因として凍結付着物の形成(または成長)が促進される、等さらなる問題を発生させる場合がある。
以上を起因として凍結粉体9の生産継続が不能となったり、噴霧口26a〜26cが閉塞される場合がある。図5の符号7は、噴霧口26a〜26cを閉塞する凍結付着物を示している。
凍結付着物7の除去に関し、製氷室11A、11Bの外部には、清掃ガス源38と清掃液源34とが配置されており、清掃ガス源38には清掃ガスが充填され、清掃液源34には清掃液が蓄液されている。
清掃ガス源38には清掃ガス配管37が接続され、清掃液源34には清掃液配管30が接続されており、清掃ガス配管37と清掃液配管30とは、それぞれ各ノズル6a〜6cに清掃ガスと清掃液とをそれぞれ供給するように接続されている。
ここでは清掃ガス配管37と清掃液配管30とは合流された後、ノズル6a〜6cの個数と同数に分岐されて分岐配管32a〜32cが形成されて、分岐配管32a〜32cはそれぞれノズル6a〜6cに一対一で接続されている。
分岐配管32a〜32cの先端の噴出口29a〜29cが各ノズル6a〜6cの導入口27a〜27cと近接して対面する位置に配置されている。
ここでは導入口27a〜27cは前室部5a〜5cの内部に配置され、原料液配管31a〜31cの先端部分は前室部5a〜5cの内部に挿入され、噴出口29a〜29cは前室部5a〜5cの内部で導入口27a〜27cと対面して配置されている。
また、この真空凍結乾燥装置2では、原料液配管31a〜31c又は前室部5a〜5cのうち、少なくともいずれか一方に分岐配管32a〜32cが接続されており原料液の供給が停止された状態で、清掃ガス源38から供給された清掃ガスは、清掃ガス配管37と分岐配管32a〜32cとを通過して噴出口29a〜29cから導入口27a〜27cに向けて噴出される。清掃液源34から供給された清掃液は原料液の供給が停止された状態で、清掃液配管30と分岐配管32a〜32cとを通過して噴出口29a〜29cから導入口27a〜27cに向けて噴出される。なおここで原料液の供給が停止された状態とは設計時の差圧以下の条件で噴霧を行っている状況を含むものとする。
噴出された清掃ガスや清掃液は導入口27a〜27cから貫通孔33a〜33cの内部に進入し、貫通孔33a〜33c内を通過して、噴霧口26a〜26cを閉塞させる原料液の凍結付着物7に付着、接触または衝突し、その付勢力が凍結付着物7に印加されると共に、凍結付着物7が固形化した溶質に対しては浸透圧を及ぼして溶解力や分散力が、閉塞した場合の凍結付着物7の全体には前室部5a〜5c内に充満した清掃ガスや清掃液の圧力が、印加される。
制御装置5により、清掃ガスと清掃液とは、一緒に噴出されないように制御されており、清掃ガスが噴出口29a〜29cから導入口27a〜27cに噴出されると、付勢力と圧力、および溶解力や分散力とにより、凍結付着物7はノズル6a〜6cから剥離される。
噴出口29a〜29cと導入口27a〜27cとの間の距離は、0.5mm以上 5mm以下の範囲にしておくと除去されやすい。
また、噴出口29a〜29cから清掃ガスを噴出する前に、各ノズル6a〜6c内の導入口27a〜27cに一個ずつ又は一緒に清掃液を噴出させることも可能であり、清掃液は貫通孔33a〜33cを通って凍結付着物7に接触する。
清掃液は原料液の凍結物を溶解させる液体であり、例えば原料液の溶媒が用いられており、清掃液が凍結付着物7に接触すると、凍結付着物7は溶解して除去される。
清掃液は所定圧力でノズル6a〜6cに供給されており、凍結付着物7が清掃液に接触すると軟化し、清掃液の圧力によって凍結付着物7がノズルから剥離される場合もある。
凍結付着物7が除去されなかった場合でも、清掃液が所定時間噴出された後、清掃液の供給は停止され、噴出口29a〜29cから清掃ガスが噴出されると、付勢力と圧力とにより、残存する凍結付着物7は清掃液の残存物と共にノズル6a〜6cから剥離され、除去されて貫通孔33a〜33cが開通する。
ノズル6a〜6cが複数個設けられている場合には、清掃液や清掃ガスは、各ノズル6a〜6cに一個ずつ順番に供給しても良いし、全部一緒に供給するようにしてもよい。
凍結粉体9が形成されたトレイ装置8は、清掃ガスや清掃液が噴出される前に、アーム39によって製氷室11A、11Bの内部の台25上から搬送室17を通過して加熱室12A、12Bの内部の台44上に移動されており、搬送室17と加熱室12A、12Bとの間のゲートバルブ42A、42Bは閉じられた後、加熱装置によって凍結粉体9は加熱され、凍結粒子中の固体の水は気化して除去される。その結果、トレイ装置8上に、原料液に溶解又は分散していた物質の乾燥粉体が得られる。
原料液が乾燥して形成された微粒子が配置されたトレイ装置8はアーム39によって取り出され、搬出入室17に移動され、大気中に取り出される。
以上説明したような、トレイ装置8上への凍結粒子の堆積と、乾燥とが繰り返し行われ、複数のトレイ装置8上に乾燥物が形成される。
上記例では、ノズル6a〜6c毎に導入口27a〜27cが異なる前室部5a〜5cに接続されていたが、図6,図7に示すように一個の前室部5の内部にノズル6a〜6cの導入口27a〜27cを配置するようにしてもよい。
以上は、製氷室11A、11Bと加熱室12A、12Bとを別々に設け、製氷室11A、11Bの内部雰囲気と加熱室12A、12Bの内部雰囲気とを分離できるようにし、加熱室12A、12Bの水分を除去しやすくしたが、製氷室11A又は11Bと加熱室12A又は12Bとを同じ真空室にすることもできる。
ところで噴霧口26a〜26cの閉塞を継続的に防止し、安定した生産を継続させるためには噴霧の停止毎、即座に清掃液および清掃ガスを順に噴出口29a〜29cより噴出させる順次処理を実行する事が望ましい。これにより、溶質は溶解力や分散力により一定以上成長する事を防止する事ができると共に、仮に成長していた場合でも付勢力により生産へ悪影響を与える以前に除去する事が可能であるためである。
また、上記真空凍結乾燥装置2では搬送ロボット19を用いていたが、搬送ロボット19ではなくベルトコンベアやプッシャー装置等の輸送装置によってトレイ装置8を搬送するようにしてもよい。
また、上記真空凍結乾燥装置2では搬送ロボット19が配置された搬送室17が設けられていたが、製氷室と加熱室とを直結し、製氷室内で原料液の凍結粒子が配置されたトレイ装置8をベルトコンベアやプッシャー装置等の輸送装置によって製氷室から加熱室に直送するようにしてもよい。
また、上記真空凍結乾燥装置2ではトレイ装置8が製氷室11A又は11Bから加熱室12A又は12Bに移動する際に水平方向に搬送されたが、製氷室と加熱室とを上下に配置し、トレイ装置8を製氷室から加熱室に移動させる際に、垂直方向に搬送させるようにしてもよい。
2……真空凍結乾燥装置
5a〜5c……前室部
6a〜6c……ノズル
7……凍結付着物
8……トレイ装置
9……凍結粉体
11A、11B……製氷室
12A、12B……加熱室
26a〜26c……噴霧口
27a〜27c……導入口
29a〜29c……噴出口
33a〜33c……貫通孔
34……清掃液源
38……清掃ガス源

Claims (4)

  1. 真空雰囲気が形成される製氷室と、
    乾燥目的となる物質が溶解又は分散された原料液が配置された原料液源と、
    前記原料液源から供給された前記原料液が導入口から貫通孔内に進入して噴霧口から前記製氷室内に噴霧されるノズルと、
    を有し、
    前記製氷室内の真空雰囲気中に噴霧された前記原料液の液滴は凍結されて凍結粉体が形成され、前記凍結粉体が乾燥される真空凍結乾燥装置であって、
    前記導入口の方向に清掃ガスを噴出する噴出口を有する真空凍結乾燥装置。
  2. 前記噴出口には、前記清掃ガスが配置された清掃ガス源と清掃液が配置された清掃液源とが接続され、
    前記清掃液は前記噴出口から前記導入口の方向に噴出されるように構成された請求項1記載の真空凍結乾燥装置。
  3. 前記導入口と前記噴出口とは、前記原料液源から供給された前記原料液が前記導入口内に進入する前室部に配置された請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の真空凍結乾燥装置。
  4. 前記噴出口は前記導入口に近接して対面する位置に配置された請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の真空凍結乾燥装置。
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Citations (9)

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