JP2020153432A - 車両の動力伝達機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】互いにスプライン嵌合される回転軸の間で発生する回転方向およびスラスト方向の変動によるガタ打ちを抑制できる車両の動力伝達機構を提供する。【解決手段】ロータ軸16の凹部34と環状部材36の凸部38との間に、凹部34および凸部38の形状に沿うようにして形成されたゴム40が介在されているため、リダクション軸12とロータ軸16との間で回転方向の変動が発生した場合にはゴム40が弾性変形させられるとともに、リダクション軸12とロータ軸16との間でスラスト方向の変動が発生した場合にもゴム40が弾性変形させられる。従って、リダクション軸12およびロータ軸16の間で、回転方向およびスラスト方向の変動が発生した場合であっても、リダクション軸とロータ軸16との間で発生するガタ打ちを抑制することができる。【選択図】図3
Description
本発明は、スプライン嵌合部を備えた車両の動力伝達機構に関するものである。
車両の動力伝達機構において、互いにスプライン嵌合される回転軸を備えた構造が知られている。例えば、特許文献1に記載の動力伝達構造がそれである。特許文献1では、内周側に位置する駆動軸1と外周側に位置する回転軸2とがスプライン嵌合された動力伝達構造において、駆動軸1の外周に取り付けられ、且つ、回転軸2の軸方向の端部に当接させられる位置決め部材4と、回転軸2の端部から軸方向に延びる凸部23とを、備え、凸部23が弾性変形可能な位置決め部材4に形成された凹部43に当接させられる構造が開示されている。回転軸2の凸部23が、位置決め部材4の凹部43に当接することで、駆動軸1と回転軸2とが位置決めされ、駆動軸1と回転軸2との間で回転方向の変動が発生した場合には、位置決め部材4が弾性変形することで、駆動軸1のスプライン歯と回転軸2のスプライン歯との間に形成されるガタによるガタ打ち(歯打ち)が抑制される。
ところで、特許文献1に記載の発明では、駆動軸1と回転軸2との間で回転方向の変動が発生した場合には、位置決め部材4が弾性変形することでガタ打ちが抑制されるものの、駆動軸1と回転軸2との間でスラスト方向の変動が発生した場合には、駆動軸1と回転軸2との間で発生するガタ打ちを効果的に抑制することが困難となっていた。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、互いにスプライン嵌合される回転軸の間で発生する回転方向およびスラスト方向の変動によるガタ打ちを抑制できる車両の動力伝達機構を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、(a)外周スプライン歯が形成された第1軸と、内周スプライン歯が形成された円筒状の第2軸とが、互いにスプライン嵌合されるスプライン嵌合部を備える、車両の動力伝達機構において、(b)前記第2軸の軸方向で、前記第1軸が嵌め入れられる側の端面に形成される第2軸側凹凸部と、(c)前記第1軸に設けられ、組付状態において前記第2軸の前記第2軸側凹凸部と係合する第1軸側凹凸部と、(d)前記第1軸側凹凸部と前記第2軸側凹凸部との間に介在され、前記第1軸側凹凸部および前記第2軸側凹凸部の形状に沿うようにして形成された弾性体とを、備えることを特徴とする。
第1発明の車両の動力伝達機構によれば、第1軸側凹凸部と第2軸側凹凸部との間に、第1軸側凹凸部および第2軸側凹凸部の形状に沿うようにして形成された弾性体が介在されているため、第1軸と第2軸との間で回転方向の変動が発生した場合には弾性体が弾性変形させられるとともに、第1軸と第2軸との間でスラスト方向の変動が発生した場合にも弾性体が弾性変形させられる。従って、第1軸および第2軸の間で、回転方向およびスラスト方向の変動が発生した場合であっても、第1軸と第2軸との間で発生するガタ打ちを抑制することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用された車両用駆動装置10の一部を示す断面図である。車両用駆動装置10は、図示しないエンジンおよび電動機MGの動力によって車両を走行させるハイブリッド形式の駆動装置である。
図1は、車両用駆動装置10のうち電動機MGの動力を駆動輪側に伝達する動力伝達経路の一部を示す断面図である。図1に示すように、回転軸線CLを中心にして、電動機MGおよび電動機MGに動力伝達可能に連結されたリダクション軸12が回転可能に配置されている。
電動機MGは、図示しないステータと、ステータの内周側に配置されている円環状のロータ14と、ロータ14の内周に接続されているロータ軸16とを、含んで構成されている。ロータ14は、複数枚の円板状の鋼板が回転軸線CLの方向に積層されて構成されている。
ロータ軸16は、円筒状に形成されており、回転軸線CLを中心にして回転可能に支持されている。ロータ軸16は、軸方向の両端に配置されている一対の軸受18a、18bを介して、非回転部材であるケース20によって回転可能に支持されている。
リダクション軸12は、円筒状に形成されており、回転軸線CLを中心にして回転可能に支持されている。リダクション軸12は、軸方向の両端に配置されている一対の軸受22a、22bを介して、ケース20によって回転可能に支持されている。リダクション軸12には、図示しないカウンタギヤと噛み合うリダクションギヤ24が形成されている。
ロータ軸16とリダクション軸12とは、互いにスプライン嵌合されることで、動力伝達可能に連結されている。ロータ軸16には、リダクション軸12の一端が嵌め入れられる軸穴25が形成され、軸穴25の軸方向でリダクション軸12が嵌め入れられる側の内周面には、内周スプライン歯26が形成されている。また、リダクション軸12の軸方向でロータ軸16の軸穴25に嵌め入れられる側の外周面には、外周スプライン歯28が形成されている。組付状態において、これら内周スプライン歯26および外周スプライン歯28がスプライン嵌合されることで、ロータ軸16とリダクション軸12とを相対回転不能に連結するスプライン嵌合部30が形成される。なお、リダクション軸12が本発明の第1軸に対応し、ロータ軸16が本発明の第2軸に対応している。
ところで、電動機MGにおいて、走行中に回転方向およびスラスト方向の変動が発生することが知られており、この変動がロータ軸16に伝達されると、内周スプライン歯26と外周スプライン歯28との間で、互いのスプライン歯26、28が衝突することによるガタ打ち(歯打ち)が発生する虞がある。この衝突によるガタ打ちを抑制するため、ロータ軸16とリダクション軸12との間には、ガタ打ちを抑制するための緩衝装置32が設けられている。なお、スプライン嵌合部30および緩衝装置32が、本発明の車両の動力伝達機構に対応している。
図2は、図1のロータ軸16およびリダクション軸12を組付前(スプライン嵌合前)の状態に分解した図である。図2に示すように、ロータ軸16の軸方向でリダクション軸12が嵌め入れられる側の端面には、軸方向でリダクション軸12から離れる側に窪む凹部34が形成されている。凹部34は、ロータ軸16の軸方向の端面が切り欠かれることで、凹形状に形成されている。なお、凹部34が、本発明の第2軸側凹凸部に対応している。
また、リダクション軸12の外周面であって、外周スプライン歯28から軸方向で所定距離だけ離れた位置には、環状形状を有する環状部材36が圧入によって固定されている。環状部材36は、金属材料から構成されている。環状部材36の軸方向でロータ軸16と対向する側には、組付後(スプライン嵌合後)において凹部34と係合する凸部38が形成されている。なお、凸部38が、本発明の第1軸側凹凸部に対応している。
また、環状部材36の軸方向でロータ軸16と対向する面には、弾性体であるゴム40が貼り付けられている。ゴム40は、環状部材36の周方向に沿って連続して貼り付けられている。従って、ゴム40は、環状部材36に形成された凸部38の形状に沿うようにしてに形成されている。なお、凹部34は、凸部38と係合可能な形状に形成されているため、ゴム40は、ロータ軸16に形成された凹部34の形状にも沿うようにして形成されている。
ロータ軸16とリダクション軸12とがスプライン嵌合された状態では、ゴム40がロータ軸16の凹部34と環状部材36の凸部38との間に介在させられる。緩衝装置32は、ロータ軸16の軸端面に形成される凹部34、環状部材36に形成され組付後において凹部34と係合する凸部38、および組付後において凹部34と凸部38との間に介在されるゴム40を、含んで構成される。
図3は、ロータ軸16およびリダクション軸12の組付後(スプライン嵌合後)において、ロータ軸16から回転方向およびスラスト方向の変動が伝達されたときの緩衝装置32の作動を説明する図である。図3(a)は、ロータ軸16とリダクション軸12との間に動力が伝達されないときの状態を示し、図3(b)は、ロータ軸16から回転方向の変動が伝達されたときの状態を示し、図3(c)は、ロータ軸16からスラスト方向の変動が伝達されたときの状態を示している。
図3(a)に示す、ロータ軸16とリダクション軸12との間に動力が伝達されない状態では、ロータ軸16とリダクション軸12との間に介在されるゴム40は圧縮されない。一方、ロータ軸16とリダクション軸12との間で回転方向の変動が伝達された場合には、図3(b)に示すように、凹部34と凸部38との間に介在されるゴム40のうち、矢印で示す回転方向の間に介在される部位で弾性変形させられる。このように、回転方向の変動に対して、ゴム40が弾性変形させられることで、内周スプライン歯26と外周スプライン歯28との衝突が緩和され、この衝突によるガタ打ちが抑制される。
また、ロータ軸16とリダクション軸12との間でスラスト方向の変動が伝達された場合には、図3(c)に示すように、凹部34と凸部38との間に介在されるゴム40のうち、矢印で示す軸方向に介在される部位で弾性変形させられる。さらに、ロータ軸16と環状部材36との間において、凹部34および凸部38が形成されない部位の間で、矢印で示す軸方向に介在されるゴム40が弾性変形させられる。このように、スラスト方向の変動に対して、ロータ軸16と環状部材36との間で軸方向に介在されるゴム40が弾性変形させられることで、内周スプライン歯26の軸方向の端面と、外周スプライン歯28の軸方向の端面(根本側)との衝突が緩和され、この衝突によるガタ打ちが抑制される。
上述のように、本実施例によれば、ロータ軸16の凹部34と環状部材36の凸部38との間に、凹部34および凸部38の形状に沿うようにして形成されたゴム40が介在されているため、リダクション軸12とロータ軸16との間で回転方向の変動が発生した場合にはゴム40が弾性変形させられるとともに、リダクション軸12とロータ軸16との間でスラスト方向の変動が発生した場合にもゴム40が弾性変形させられる。従って、リダクション軸12およびロータ軸16の間で、回転方向およびスラスト方向の変動が発生した場合であっても、リダクション軸とロータ軸16との間で発生するガタ打ちを抑制することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、ロータ軸16の軸方向の端面が切り欠かれることで凹部34が形成され、環状部材36に凹部34と係合する凸部38が形成されるものであったが、本発明は必ずしもこれに限定されない。例えば、ロータ軸16に軸方向に突き出す凸部が形成され、環状部材36にロータ軸16の凸部に係合する凹部が形成されるものであっても構わない。要は、ロータ軸16の軸方向の端面に凹凸形状(本発明において第2軸側凹凸部)が形成され、環状部材36には、組付後(スプライン嵌合後)においてロータ軸16の凹凸形状と係合する凹凸形状(本発明において第1軸側凹凸部)が形成されるものであれば構わない。
また、前述の実施例では、凸部38にゴム40が貼り付けられていたが、凹部34側にゴム40が貼り付けられるものであっても構わない。
また、前述の実施例では、凹部34と凸部38との間に介在される弾性体としてゴム40が用いられていたが、ゴム40以外の弾性体であっても適用することができる。例えば、ゴム40に代わって、弾性部材として機能する樹脂材料が用いられても構わない。
また、前述の実施例では、ロータ軸16とリダクション軸12との間に緩衝装置32が設けられていたが、本発明は、一対の回転軸がスプライン嵌合されることによって接続される構造であれば、適宜適用され得る。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
12:リダクション軸(第1軸)
16:ロータ軸(第2軸)
26:内周スプライン歯
28:外周スプライン歯
30:スプライン嵌合部(車両の動力伝達機構)
32:緩衝装置(車両の動力伝達機構)
34:凹部(第2軸側凹凸部)
38:凸部(第1軸側凹凸部)
40:ゴム(弾性体)
16:ロータ軸(第2軸)
26:内周スプライン歯
28:外周スプライン歯
30:スプライン嵌合部(車両の動力伝達機構)
32:緩衝装置(車両の動力伝達機構)
34:凹部(第2軸側凹凸部)
38:凸部(第1軸側凹凸部)
40:ゴム(弾性体)
Claims (1)
- 外周スプライン歯が形成された第1軸と、内周スプライン歯が形成された円筒状の第2軸とが、互いにスプライン嵌合されるスプライン嵌合部を備える、車両の動力伝達機構において、
前記第2軸の軸方向で、前記第1軸が嵌め入れられる側の端面に形成される第2軸側凹凸部と、
前記第1軸に設けられ、組付状態において前記第2軸の前記第2軸側凹凸部と係合する第1軸側凹凸部と、
前記第1軸側凹凸部と前記第2軸側凹凸部との間に介在され、前記第1軸側凹凸部および前記第2軸側凹凸部の形状に沿うようにして形成された弾性体とを、備える
ことを特徴とする車両の動力伝達機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019051857A JP2020153432A (ja) | 2019-03-19 | 2019-03-19 | 車両の動力伝達機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019051857A JP2020153432A (ja) | 2019-03-19 | 2019-03-19 | 車両の動力伝達機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020153432A true JP2020153432A (ja) | 2020-09-24 |
Family
ID=72558362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019051857A Pending JP2020153432A (ja) | 2019-03-19 | 2019-03-19 | 車両の動力伝達機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020153432A (ja) |
-
2019
- 2019-03-19 JP JP2019051857A patent/JP2020153432A/ja active Pending
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