JP2020152060A - プリンタおよび情報処理システム - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明は、例えば、病室から手術室までの間および手術室内で患者の本人確認を行うことができるようにすることを目的とする。
本開示において患者データは、患者に固有の固有データ若しくは固有データに関連付けられるデータであれば如何なるデータもよく、例えば、患者の氏名、患者のID、患者の保険証番号等が挙げられる。
本開示に係るプリンタは、患者データに対応する第1コード情報、又は、患者データを記憶する記憶装置から患者データを読み取り、当該患者データに対応する第2コード情報を印字媒体の印字面に印字する。ここで、第1コード情報、第2コード情報は、スキャナ等の読み取りデバイスで読み取り可能な情報であれば如何なる情報であってもよい。以下の実施形態では、第1コード情報が1次元コードであり、第2コード情報が2次元コードである場合を例として説明するが、その限りではない。第1コード情報が2次元コードであってもよいし、第2コード情報が1次元コードであってもよい。
第1コード情報と第2コード情報は、互いに異なるコード化方式としてなくてもよい。例えば、読み取り対象が2次元コードであって、印字対象が同一のコード化方式の2次元コードであってもよい。
患者データを記憶する記憶装置が装着部材に含まれる場合、記憶装置は、例えばICチップの形態であってもよい。その場合、当該ICチップを含むインレイが装着部材に組み込まれてもよいし、当該ICチップを含む無線通信タグ(例えば、NFC(Near Field Communication)等の短距離無線通信タグ)が装着部材に組み込まれてもよい。
以下、図1〜図3を参照して、第1の実施形態のプリンタ1について説明する。
図1は、本実施形態のプリンタ1と、患者の腕に取り付けられた状態のリストバンド60Aとを示す図である。図2は、本実施形態に係るプリンタ1の概略断面図である。図3は、本実施形態に係るプリンタ1に収容されるロール紙を説明する図である。
すなわち、病院内では、患者の身体に患者データに対応するコード情報としてバーコード(第1コード情報の例)が印字されたリストバンド60Aが取り付けられているため、患者の本人確認が可能となっている。しかし、患者に対して手術を行うときに患者にリストバンド60Aが装着されたままでは手術に支障が生ずることから、手術前において患者の病室内でリストバンド60Aを切断し、患者からリストバンド60Aを取り外す。そのため、仮に何らの手段も講じないとしたならば、病室から手術室までの間、および、手術室内で本人確認を行うことができなくなってしまう。
そこで、本実施形態では、看護師等の医療従事者がプリンタ1を使用し、患者に装着されているリストバンド60Aを切断する直前、又は直後にリストバンド60Aのバーコードを読み取る。後述するように、本実施形態のプリンタ1はバーコードを読み取ると、当該バーコードに対応する患者データの2次元コード(第2コード情報の例)が印字された、貼付可能なラベルを発行する。そして、患者の病室内で当該ラベルを患者の身体に貼付することで、病室から手術室までの間、および、手術室内で患者の本人確認を行うことができるようになる。
以下、図1〜図3を参照して、第1の実施形態の例示的なプリンタ1の構造について説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態のプリンタ1は、筐体102と、カバー103と、表示パネル14aと、プラテンローラ105と、サーマルヘッド106と、収容部108と、補助ローラ113,117と、および、コードスキャナ18を備える。なお、図2では、コードスキャナ18の記載を省略してある。
図1に示すように、カバー103の表側には表示パネル14aが設けられている。表示パネル14aは、例えばタッチパネル機能を備えた液晶表示パネルであり、カバー103が閉鎖した状態においてユーザに対する入出力インタフェースを提供する。
本実施形態のプリンタ1では、プラテンローラ105の回転によってロール紙Rから連続紙CPが繰り出される。
次に、図4および図5を参照して、本実施形態のプリンタ1の内部の構成の例について説明する。図4は、本実施形態のプリンタ1の内部の構成を示すブロック図である。図5は、患者データベースの構成例を示す図である。
図4を参照すると、プリンタ1は、制御部11、ストレージ12、操作入力部13、表示部14、モータ駆動部15、ヘッド駆動部16、通信部17、および、コードスキャナ18を備える。
制御部11は、ファームウェアを実行することで、例えばコードスキャナ18が読み取った患者データを2次元コードに変換する。2次元コードは、いくつかの規格に基づくコードが知られており、特に限定するものではないが、例えばQRコード(登録商標)を適用することができる。制御部11は、2次元コードと、ストレージ12に記録されたラベルPLのレイアウトおよびフォーマットのデータとに基づいて、印字すべきデータ(印字データ)を作成する。制御部11はさらに、作成した印字データを含む印字指令をモータ駆動部15およびヘッド駆動部16に送出する。
コードスキャナ18は、後述するインレイINLとRFID通信が可能な構成としてもよい。
モータ駆動部15は、制御部11からの印字指令に応じて、当該印字指令によって指定される搬送方向(順方向あるいは逆方向)および搬送量で連続紙CPを搬送させる。指定された搬送方向および搬送量は、例えばステッピングモータの回転方向およびステップ数に対応している。モータ駆動部15は、当該回転方向およびステップ数に基づいてステッピングモータを駆動する。
表示部14は、表示パネル14a(図1参照)と、表示パネル14aに画像を表示する駆動回路とを含み、ファームウェアの実行結果を表示する。
通信部17は、外部装置と通信を行うための通信インタフェース回路を含む。
次に、本実施形態のプリンタ1の読み取り対象となるリストバンドの例について、図6および図7を参照して説明する。図6は、本実施形態の第1例に係るリストバンド60Aの平面図である。リストバンド60Aは、図1に示したものと同じリストバンドである。図7は、本実施形態の第2例に係るリストバンド60Bの平面図であり、一部を剥離した状態で示している。
インレイINLは、印字部65に内蔵され、患者データを格納するICチップ(記憶装置の一例)と、当該ICチップに接続されたアンテナとを含み、パッシブ方式により外部のリーダ装置とRFID通信を行う。パッシブ方式のRFID通信では、ICチップに給電するバッテリをリストバンド60B内に設ける必要はなく、リーダ装置からの電磁波をエネルギー源として動作する。図7に示す例では、アンテナがリストバンド60Bの印字部65の全体に亘って形成され、ループコイルを形成している。
リストバンド60BのインレイINLに格納される患者データを読み取るには、プリンタ1にリーダ装置(後で参照する図11には図示せず)を設けるようにする。この場合、プリンタ1に接続されるリーダ装置は、リストバンド60BのインレイINLとRFID通信を行って、インレイINLに記録されている患者データを読み取る。
なお、図7に例示するリストバンド60Bは、印字部65に患者データが印字される例が示されるが、その限りではない。プリンタ1は患者データをインレイINLから取得可能であるため、患者データをリストバンド60Bに印字することは必須ではない。
次に、図8を参照して、本実施形態のプリンタ1によって発行されるラベルPLの使用例ついて説明する。図8は、本実施形態のプリンタ1によって発行されるラベルPLと、ラベルPLの使用方法とを説明する図である。
排出されたラベルPLの一例が図8に示される。図8に示すように、発行されるラベルPLには、2次元コードC2(第2コード情報の一例)が印字されている。2次元コードC2の種類を特に限定するものではないが、2次元コードC2として例えばQRコード(登録商標)が挙げられる。
ラベルPLを患者の身体に装着後、当該患者は手術を受けるために病室から手術室に向かい、手術室で手術を受ける間、ラベルPLが貼着されたままの状態となる。例えば、図8に示すように、患者の爪に貼着する場合には、リストバンド60と異なり、手術に何らの支障がないため、手術室内で本人確認を可能としつつ患者に対する手術を支障無く行うことができる。
以下、上述した実施形態の好ましい変形例について説明する。なお、以下の説明においても、リストバンド60A,60Bを総称して「リストバンド60」と表記する。
第1の変形例について、図9A〜図9Cを参照して説明する。図9A〜図9Cはそれぞれ、本変形例においてプリンタ1の表示例を示す図である。
具体的な手順の例について、図9A〜図9Cを参照して以下説明する。
先ず、コードスキャナ18によって患者のリストバンド60が読み取られた場合、プリンタ1の表示パネル14aに図9Aに例示する画面G1を表示させ、ラベルPLの発行前にコードスキャナ18によって患者のリストバンド60を読み取った目的(モード選択)を看護師に確認することを促す。画面G1には、ボタンb1(「3点照合」)とボタンb2(「リストバンド切断」)が表示され、ボタンb2を操作した場合に限り、コードスキャナ18によって読み取った患者データに対応するラベルPLが発行される。
図9Aの画面G1に示すように、患者のリストバンド60を読み取る目的は複数想定されるため、最初に複数の目的の各々に対応する複数の選択肢を提示し、その中から目的に応じた選択肢を選択可能となるように表示することが好ましい。
画面G1においてボタンb2(「リストバンド切断」)が操作されると、図9Bに示す画面G2に遷移する。画面G2は、ラベルPLの発行前にリストバンド60を切断したことを看護師に確認することを促すように構成される。画面G2には、ボタンb21(「はい」)とボタンb22(「いいえ」)が表示され、ボタンb21を操作した場合に限り、コードスキャナ18によって読み取った患者データに対応するラベルPLが発行される。
この場合、プリンタ1の制御部11は、操作入力部13によって入力された入力結果に基づきリストバンド60が切断されたと判断した場合に、患者データに対応する2次元コードC2を含むラベルPLを発行する。また、制御部11は、ボタンb21(「はい」)が入力された日時をリストバンド切断日時として患者データベースに書き込んでもよい。
なお、3点照合の場合には、看護師、薬剤、薬剤投与者に対応する3個のデータをスキャンするため、例えば、先に薬剤のデータを読み取った場合には、自動的に3点照合が行われると判断して図9Aの画面G1の表示は省略し、3点照合のための別の画面に遷移するようにしてもよい。
この身体の位置の指定は、例えば左右で同じ臓器(肺、腎臓等)や左右で同じ部位(手足や目、耳等)の手術を行う場合には、手術の対象となる臓器等の左右に合わせた側(左側又は右側)の身体の位置を指定することにより行うことが好ましい。例えば、左側の腎臓を手術する場合には、患者の左側の足の爪にラベルPLを貼付するように指示するメッセージが表示される。手術室の申し送り時には、患者確認・手術部位の確認が主治医・麻酔医・看護師の間で行われるが、手術対象の臓器、部位の位置に合わせた側にラベルPLを貼付することで、誤った臓器等に手術を行うことをさらに確実に防止する効果が見込まれる。
左又は右の貼付位置の指定は、例えば患者データベースを参照することによって行うようにすることができる。この場合、患者データベースには、患者の手術部位に関する情報として、左側又は右側のいずれかの情報が含まれるようにする。そして、プリンタ1の制御部11は、画面G3を表示するに当たって、患者データベースに含まれる患者の手術部位に関する情報を参照して、画面G3の表示内容を決定する。
警告出力方法は限定しないが、例えば、画面G2に強調表示(例えば、「早く発行作業してください」等のテキストの表示)を付加することや、図4に図示しない音声出力部から音声出力を行うことが挙げられる。
警告出力方法は限定しないが、例えば、画面G1に強調表示(例えば、「早く発行作業してください」等のテキストの表示)を付加することや、図4に図示しない音声出力部から音声出力を行うことが挙げられる。
本変形例では、プリンタ1の制御部11(第3出力制御部の一例)は、画面G2のボタンb21(「はい」)の操作入力によって患者のリストバンド60が切断されたと判断してから所定時間内に当該患者の手術開始予定日時が到来しない場合、警告出力を行うように制御することが好ましい。すなわち、患者のリストバンド60が切断されたと判断してから所定時間内に当該患者の手術開始予定日時が到来しない場合には、手術予定の患者の誤り(取り違え)の可能性があるため、警告出力を行うことが好ましい。
警告出力の是非を判定するため、制御部11は、コードスキャナ18によって読み取られた患者データに含まれる患者ID又は患者氏名と、患者データベースに含まれる対応するレコードとを照合し、患者の手術終了予定日時を特定する。そして、特定した手術終了予定日時が現在から所定時間以内に到来するか否かに基づいて警告出力の是非が判断される。
病院内での患者の本人確認を確実にするためには、同じ患者に対して、当該患者の患者データに対応する2次元コードが印字されたラベルPLを2以上発行しないようにすることが好ましい。
その観点から、プリンタ1の制御部11(印字制御部の一例)は、同一の患者データに対応する2次元コードC2の印字可能回数を1回に制限してもよい。その場合、患者データベースに、患者データに対応する各レコードにおいてラベルPLが発行済みであるか否かを示すフラグを設ける。当該フラグの初期値は、ラベルPLが発行済みではないことを示す値である。制御部11は、ラベルの印字指令を行う前に当該フラグの値をチェックし、当該フラグが、ラベルPLが発行済みでないことを示す値である場合に限り、印字指令を送出する。そして、制御部11は、患者データに対応するラベルPLに対応する印字データの印字が完了した場合に、当該患者データに対応するフラグを、発行済みを示す値に書き換える。
本変形例では、患者に対する手術が終了した後に、病院内で患者に装着するリストバンド60を再度発行する場合を想定する。
リストバンド60を再度発行するには先ず、プリンタ1の収容室に、図3のロール紙Rに代えて、例えば未印字の複数のリストバンドを含む連続紙を巻回したロール紙(図示せず)を挿入する。次いで、プリンタ1のコードスキャナ18を、患者に貼着されているラベルPLの2次元コードC2(図8参照)に向ける。それによって、コードスキャナ18が2次元コードC2から患者データを読み取る。プリンタ1の制御部11は、コードスキャナ18によって読み取られた患者データを基に印字データを作成し、印字データを含む印字指令をモータ駆動部15およびヘッド駆動部16に送出する。当該指令に応じて、モータ駆動部15およびヘッド駆動部16が動作することにより、連続紙の搬送とリストバンドに対する印字が行われ、印字されたリストバンドがプリンタ1の発行口107から排出される。排出されるリストバンドは、例えば図1に示したリストバンド60Aと同様のものである。すなわち、プリンタ1は、リストバンド60A上に、ラベルPLから読み取った患者データに対応するバーコードC1を印字する。
リストバンドを再発行することで、患者の手術後においても、患者に対して、手術前と同様の本人確認方法を適用することができる。
制御部11は、逐次(例えば3分おきに)、患者データベースのレコードのうちリストバンドが再発行済みではないことを示すフラグのレコードの中から、現在時刻を基準として、手術終了予定日時から所定時間経過した時刻を過ぎているレコードを検索する。そのようなレコードが検出された場合、制御部11は、当該レコードに対応する患者データと関連付けて警告出力を行う。
警告出力方法は限定しないが、例えば、表示パネル14aに警告対象となる患者データとともに「早く○○さんのリストバンドを再発行してください」等のテキストを表示することや、図4に図示しない音声出力部から音声出力を行うことが挙げられる。
次に、第2の実施形態の患者管理システム7(情報処理システムの一例)について説明する。本実施形態の患者管理システム7は、プリンタ1に加え、リーダ装置3を含む。
第1の実施形態では、例えば看護師がプリンタ1のコードスキャナ18を用いてバーコードC1をスキャンすることによって患者データをプリンタ1に取り込む例を示したが、本実施形態では、患者データを格納するインレイが組み込まれたリストバンド60Bを患者に装着し、リーダ装置3が患者データをインレイから読み取る。そのため、看護師がバーコードをスキャンする操作は必要ない。
また、リーダ装置3は、リストバンド60Bが切断されたことをリーダ装置3が検出するように構成される。すなわち、看護師は、プリンタ1の画面にリストバンドを切断したことを示す操作入力を行う必要がない。そのため、当該操作入力の手間が削減されるだけでなく、実際にはリストバンドを切断していないのにも関わらずラベルPLを発行するという事態も避けられる。
図10は、本実施形態の患者管理システム7において、プリンタ1とリーダ装置3の配置例を示す図である。図11は、本実施形態の患者管理システム7の構成を示すブロック図である。図12は、本実施形態の患者管理システム7の動作を示すシーケンスチャートである。
本実施形態の患者管理システム7では、病院内の各患者が本人確認のために図7に示したリストバンド60B(インレイINLが組み込まれたもの)を装着しているものとする。リーダ装置3は、患者がカートCTに近接した位置にいるときに当該患者が装着しているリストバンド60BのインレイINLとRFID通信を行い、インレイINLに格納されている患者データを読み取る。
そこで、リーダ装置3が、インレイINLとの無線通信の確立後にリストバンド60Bからの受信信号の信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を常に測定する。RSSIが閾値以下に低下した場合には、リストバンド60Bが切断されたと判断することができる。
なお、患者の退院時には、リストバンド60Bの取付部66を切断する運用とすれば、手術前のリストバンド60Bの切断と誤検出することはない。
図11に示すように、リーダ装置3は、制御部31、読み書き部32、および、通信部33を備える。
読み書き部32は、通信可能範囲内に位置するインレイINLとの間でRFID通信を行い、インレイINLに格納されるデータを読み取り、あるいはインレイINLにデータを書き込む。
制御部31は、マイクロコンピュータおよびメモリ(RAM,ROM)を含み、リーダ装置3の動作を制御する。例えば、制御部31は、読み書き部32がインレイINLとのRFID通信を行っている間、インレイINLからの受信信号のRSSIを監視し、当該RSSIに基づいてリストバンド60Bが切断されたか否かを判断する。つまり、RSSIが閾値以上であるか否かに基づいてリストバンド60Bの切断有無が判断される。制御部31は、インレイINLの無線通信の品質が低下したか否かを判定する判定部として機能する。
通信部33は、プリンタ1との通信を行うように構成されている通信インタフェースである。プリンタ1との通信は無線でもよいし有線でもよい。また、プリンタ1との間の通信プロトコルは問わない。制御部31によってリストバンド60Bが切断されたと判断された場合には、通信部33によってプリンタ1に対して通知される。
手術予定の患者が手術室に移動する前の病室で、手術室までの移動中および手術室内での本人確認のためにラベルPLを発行する場合を想定する。この場合、看護師がカートCTを引いて患者の病室に行く。
患者の病室内では、カートCTに配置されているリーダ装置3が患者に装着されているリストバンド60BのインレイINLとの間でRFID通信を確立する(ステップS10)。
その後、看護師が患者に装着しているリストバンド60Bの印字部65を切断すると、リーダ装置3は、リストバンド60BのインレイINLからの受信信号のRSSIの低下に応じて、リストバンド60Bの切断を検出し(ステップS14)、切断したことを通知するための切断通知をプリンタ1に送信する(ステップS16)。なお、リーダ装置3からの切断通知には、切断されたリストバンド60Bに対応する患者データが含まれる。
ステップS18において適切な患者とみなされない場合とは、例えば、以下の場合である。
(i) 切断通知を受信した日時から所定時間内に、対応する患者の手術開始予定日時が到来しない場合
(ii) 患者データベースにおいて既に「リストバンド切断日時」のフィールドに既にデータが書き込まれている場合
(i)の場合には手術予定の患者の誤り(取り違え)の可能性があり、(ii)の場合には同一の患者に対してラベルを重複発行する可能性があるためである。
ステップS18において適切な患者とみなされない場合には(ステップS18:NO)、プリンタ1は警告出力を行う(ステップS20)。
また、本実施形態の患者管理システム7では、リストバンド60Bが切断されて初めてプリンタ1からラベルPLが発行されるため、同じ患者に対して重複してラベルが発行されることを防止できる。
例えば、患者データベースにおいて、患者データに対応する各レコードにUID(Unique ID)が含まれており、リストバンドに組み込まれているインレイINLにはUIDのみが記録されている場合が想定される。この場合、リーダ装置3からプリンタ1に送信される切断通知には、切断を検出したリストバンドのインレイINLのUIDが含まれる。切断通知を受信したプリンタ1は、当該切断通知に含まれるUIDをキーとして患者データベースを検索して患者データを特定し、特定した患者データに対応する2次元コードを印字したラベルを発行する。
このような携帯型リーダ装置を使用することで、プリンタ1とリーダ装置3をカートCTに載せて病室間を移動する場合と比較して、看護師の労力が低減されるとともにカートCTの運搬による騒音を無くすことが可能となる。例えば、看護師が携帯型リーダ装置のみを持って病室にいる患者の元に行き、患者データを読み取り、カートCTのある場所に戻ってプリンタ1によりラベルを発行する、という運用を行うことができる。
本実施形態の患者管理システム8(情報処理システムの一例)では、第2の実施形態と患者管理システム7と類似しているが、ネットワーク上のサーバが患者データベースを一元管理する点が第2の実施形態と異なる。
以下、図13および図14を参照して、第2の実施形態の患者管理システム8について説明する。
図13は、本実施形態の患者管理システム8の構成を示すブロック図である。図14は、本実施形態の患者管理システム8の動作を示すシーケンスチャートである。
サーバ5の通信部53は、プリンタ1の通信部17およびリーダ装置3の通信部33と通信を行うための通信インタフェースである。
制御部51は、マイクロコンピュータおよびメモリ(RAM,ROM)を含み、サーバ5の動作を制御する。例えば、病院内のすべての患者に対応する患者データを患者データベースにおいて一元管理する。例えば、制御部51は、図示しない病院内の情報処理装置から送信されるデータに基づいて患者の手術開始予定日時、手術開始予定日時を更新し、又は、患者の入院若しくは退院に応じて患者データベースのレコードの追加若しくは削除等を行う。また、後述するように、制御部51は、病院内のリーダ装置3から受信する切断通知に基づいて患者データベースを更新するとともに、プリンタ1に切断通知を送信する。
ステップS10〜S14の各処理は、図12と同じである。本実施形態の患者管理システム8では、リーダ装置3がリストバンド60Bの切断を検出した場合、患者データを含む切断通知をサーバ5に送信する(ステップS15)。サーバ5は、切断通知をそのままプリンタ1に転送してもよいが、好ましくは、図12のステップS18と同様に、患者データが適切な患者に対応するデータであるか否か判定する(ステップS16a)。患者データが適切な患者に対応するデータである場合には(ステップS16a:YES)、ステップS15の受信日時がリストバンド切断日時として記録されるように患者データベースを更新する(ステップS16b)。ステップS16aの判定結果の如何に関わらず、切断通知がプリンタ1に送信される(ステップS17)。
ステップS17において送信される切断通知には、患者データに加え、ステップS16aの判定結果も含まれる。切断通知を受信するとプリンタ1は、切断通知に含まれる判定結果が適切な患者であることを示す場合には(ステップS18:YES)、切断通知に含まれる患者データに対応する2次元コードを含むラベルを発行する(ステップS24)。切断通知に含まれる判定結果が適切な患者でないことを示す場合には(ステップS18:NO)、プリンタ1は警告出力を行う(ステップS20)。
上述した実施形態では、2次元コードのみが印字されたラベルが発行される場合について説明したが、その限りではない。ラベルに患者を特定する文字(患者の氏名等)を印字してもよい。
上述した実施形態では、1枚のラベルを発行する場合について説明したが、その限りではなく複数枚同時に発行してもよい。その場合、患者の身体に貼着するラベル以外のラベルについては、目視確認用や医療文書貼付用等の他の目的に使用することもできる。
11…制御部
12…ストレージ
13…操作入力部
14…表示部
15…モータ駆動部
16…ヘッド駆動部
17…通信部
18…コードスキャナ
102…筐体
103…カバー
14a…表示パネル
106…サーマルヘッド
107…発行口
18…コードスキャナ
3…リーダ装置
31…制御部
32…ストレージ
33…通信部
5…サーバ
51…制御部
52…ストレージ
53…通信部
60(60A,60B)…リストバンド
61…文字情報
62…突起
63…孔
7,8…患者管理システム
R…ロール紙
CP…連続紙
PL…ラベル
PM…台紙
INL…インレイ
C1…バーコード
C2…2次元コード
G1〜G3…画面
b1,b2,b21,b22…ボタン
CT…カート
Claims (10)
- 印字面の裏側に粘着面が形成された印字媒体を収容する収容部と、
身体の一部に装着可能であって、患者に固有の患者データに対応する第1コード情報が印字されている装着部材、又は、前記患者データを記憶する記憶装置を有する装着部材から、前記患者データを読み取る読み取り部と、
前記読み取り部によって読み取られた前記患者データに対応する第2コード情報を、前記印字媒体の印字面に印字する印字部と、
を備えた、プリンタ。 - 前記装着部材が切断されたか否かを示す操作入力を受け付けるための入力部を備え、
前記印字部は、前記操作入力に基づき前記装着部材が切断されたと判断された場合に、前記第2コード情報を印字する、
請求項1に記載されたプリンタ。 - 前記読み取り部が前記患者データを読み取ってから、所定時間内に前記第2コード情報の印字が完了しない場合、、警告出力を行うように制御する第1出力制御部を備えた、
請求項2に記載されたプリンタ。 - 前記操作入力に基づき前記装着部材が切断されたと判断されてから、所定時間内に、前記第2コード情報の印字が完了しない場合、警告出力を行うように制御する第2出力制御部を備えた、
請求項2に記載されたプリンタ。 - 患者に対して手術を開始する予定日時である手術開始予定日時の情報を、当該患者の患者データと対応付けて記憶する第1記憶部と、
前記操作入力によって前記装着部材が切断されたと判断してから所定時間内に当該患者の手術開始予定日時が到来しない場合、警告出力を行うように制御する第3出力制御部と、を備えた、
請求項2から4のいずれか一項に記載されたプリンタ。 - 同一の患者データに対応する前記第2コード情報の印字可能回数を1回に制限する印字制御部を備えた、
請求項1から5のいずれか一項に記載されたプリンタ。 - 前記印字媒体に印字された前記第2コード情報から、前記患者データを読み取る第2読み取り部を備え、
前記印字部は、前記第2読み取り部によって読み取られた前記患者データに対応する第1コード情報を、未印字の装着部材に印字する、
請求項1から6のいずれか一項に記載されたプリンタ。 - 患者に対する手術が終了する予定日時である手術終了予定日時の情報を、当該患者の患者データと対応付けて記憶する第2記憶部と、
患者データに対応する手術終了予定日時から所定時間内に前記第2読み取り部が前記患者データの読み取りを行わない場合には、警告出力を行うように制御する第4出力制御部と、を備えた、
請求項7に記載されたプリンタ。 - プリンタと、前記プリンタと通信可能なリーダ装置と、身体の一部に装着可能であって患者に固有の患者データが格納されるICチップとアンテナを含む装着部材と、を含む情報処理システムであって、
前記プリンタは、
印字面の裏側に粘着面が形成された印字媒体を収容する収容部と、
前記印字媒体に印字する印字部と、
前記印字媒体に対する印字を制御する印字制御部と、を備え、
前記リーダ装置は、
前記アンテナと無線通信を行い、前記患者データを読み取る読み取り部と、
前記アンテナとの無線通信の品質が低下したか否か判定する判定部と、を備え、
前記プリンタの印字制御部は、前記アンテナから受信する信号の電波強度が閾値以下となった場合に、前記読み取り部によって読み取られた前記患者データに対応するコード情報を前記印字媒体の印字面に印字するように、前記印字部を制御する、
情報処理システム。 - サーバと、前記サーバと通信可能なプリンタと、前記サーバと通信可能なリーダ装置と、身体の一部に装着可能であって患者に固有の患者データが格納されるICチップとアンテナを含む装着部材と、を含む情報処理システムであって、
前記プリンタは、
印字面の裏側に粘着面が形成された印字媒体を収容する収容部と、
前記印字媒体に印字する印字部と、
前記印字媒体に対する印字を制御する印字制御部と、を備え、
前記リーダ装置は、
前記アンテナと無線通信を行い、前記患者データを読み取る読み取り部と、
前記アンテナとの無線通信の品質が低下したか否か判定する判定部と、
前記アンテナとの無線通信の品質が低下したと判定した場合に、前記サーバに通知する通知部と、を備え、
前記プリンタの印字制御部は、前記アンテナから受信する信号の電波強度が閾値以下となった場合に、前記読み取り部によって読み取られた前記患者データに対応するコード情報を前記印字媒体の印字面に印字するように、前記印字部を制御する、
情報処理システム。
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