JP2020150917A - 乗用作業車 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]トラクタにミッドマウント式のモアー装置を備え、そのモアー装置の昇降作動を、走行機体の後部に備えた昇降操作機構の作動に連動させられるようにした乗用作業車(特許文献1参照)。
この場合、リンク機構や、昇降操作機構を、走行車体から完全に取り外してしまうには、脱着に多大な手数を要する。走行車体に対してモアー装置が上昇した状態であるのと同様な位置で維持するには、姿勢維持機構が必要となる。
このような姿勢維持機構として、特許文献1に記載のものにおいては、リンク機構として左右個別に備えた後リンクや、その後リンクを車体フレームに固定するための左右個別の取付ブラケットなどを用いている。
その結果、部品点数の削減を図ることによる低コスト化、及び左右の組間違いを避けて、組み付け分解時の作業工数を削減できるなどの利点がある。
これによって、後リンクの左右兼用が可能となり、構造の簡素化を図り易い。
尚、本実施形態での説明における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、次のように記載している。つまり、本発明を適用した乗用作業車において、走行機体の作業走行時における前進側の進行方向(図1,図4における矢印F参照)が「前」、後進側への進行方向(図1,4における矢印B参照)が「後」、その前後方向での前向き姿勢を基準としての右側に相当する方向(図4における矢印R参照)が「右」、同様に左側に相当する方向(図4における矢印L参照)が「左」である。
図1に示すように、本実施形態で例示する乗用作業車の一例であるトラクタは、車体フレーム1の前半部に原動部を備え、車体フレーム1の後半部に搭乗運転部を形成している。そして、原動部の左右に駆動可能な操舵輪としての前輪1Fを配備し、搭乗運転部の左右に制動可能な駆動輪としての後輪1Rを配備することにより、4輪駆動型に構成されている。
一方、HST15の入力軸からの動力を、作業用として、T/Mケース10の内部に備えた作業伝動系(図示せず)を介して、T/Mケース10の後端部に備えた後向きの第一動力取出軸16と、T/Mケース10の底部に備えた前向きの第二動力取出軸17とに伝達している。
図1に示すように、トラクタにおける左右の前輪1Fと左右の後輪1Rとの間の下腹部(以下、トラクタの下腹部と称する)には、ミッドマウント式の作業装置の一例であるミッドマウントモアー(以下、モアー装置と称する)21を装備している。
モアー装置21は、三枚のブレード(図示せず)によって刈り取った草を、各ブレードの回転に伴って発生する搬送風により、モアーデッキ25における前上部の搬送経路(図示せず)を通して、右端の排出口(図外)から外部に排出するサイドディスチャージ仕様に構成されている。
モアーリンク機構22は、後下がり傾斜姿勢で車体フレーム1の前部からモアー装置21の前端部にわたる左右一対の前リンク23、及び、後下がり傾斜姿勢で車体フレーム1の前後中間部からモアー装置21の後部にわたる左右一対の後リンク24、などを備えて、モアー装置21を所定の刈り取り姿勢で昇降させる平行リンク形式に構成している。左右の後リンク24は、連係機構4を介して昇降リンク機構19の左右の下部リンク20に連係している。
図1、及び図2乃至図4に示すように、連係機構4は、車体フレーム1(機体固定部に相当する)に回動可能に装備した左右向きの回動軸26の軸心(左右方向の横軸心に相当する)回りで上下揺動可能に構成された中間連結体40と、その中間連結体40の前側に連結される第一連結体41と、中間連結体40の後側に連結された第二連結体42と、を備えている。
したがって、連結ボルトを取り外すことによって、第一連結体41と後リンク24との連結が解除される。
左右の連動アーム27は、対応する下部リンク20の支軸28に相対揺動可能に外嵌している。左右の連動アーム27の上部には、左右の後リンク24の重量などによって、昇降リンク機構19の対応する下部リンク20の上縁に対して上方から片当たりする当接片27aが屈曲形成されている。
図2乃至図5に示すように、車体フレーム1外側に左右一対の取付ブラケット30が設けられている。この取付ブラケット30が備える支点軸31に、左右一対の後リンク24の一端部(前端部)が枢支連結されている。
そして、取付ブラケット30、及び後リンク24の一端部には、取付ブラケット30に対する後リンク24の相対姿勢をリンク上昇位置で連結固定可能な姿勢維持部3が設けられている。この姿勢維持部3は、支点軸31の軸心に対する法線方向で、支点軸31からは離れる別の位置において、取付ブラケット30と後リンク24の連結箇所に設けられている。
つまり、後リンク24に形成された複数個のリンクピン孔51,52のうち、左側の取付ブラケット30に装着された状態で、支点軸31から下方へ離れて位置するリンクピン孔51が左連結部50Lに形成されている。そして、この左側の取付ブラケット30に装着された状態の後リンク24の支点軸31から上方へ離れて位置するリンクピン孔52が右連結部50Rに形成されている。
これにより、後リンク24がリンク上昇位置で取付ブラケット30に連結固定され、連結ピン53が挿入状態を維持される。ベータピン54を引き抜いて連結ピン53をブラケットピン孔32aから抜き出せば、後リンク24は再び支点軸31周りで自由揺動可能に支持される。
つまり、後リンク24の右連結部50Rが支点軸31よりも下方に位置する状態で取付ブラケット30に装着することで、ブラケットピン孔32aとリンクピン孔52とにわたって連結ピン53を挿通させることができる。このとき、後リンク24の左連結部50Lは、支点軸31よりも上方に位置する状態となるが、支点軸31よりも上方の取付ブラケット30には、ブラケットピン孔32aが存在しない。したがって、右側の後リンク24は、取付ブラケット30に対して、右連結部50Rでリンク上昇位置に連結固定された状態となる。
上記後リンク24において、支点軸31が挿通される連結孔24aは、後リンク24の一端部に一体形成されたボス24bの内部に形成されている。
ボス24bの軸線方向の長さは、取付ブラケット30の横外側板部32と、中間板部34と、の離間距離に相当する長さを有している。したがって、横外側板部32と中間板部34の間に挟まれた状態に位置するボス24bは、筒軸線方向での移動を制限された状態に装着される。
上記の実施形態では、後リンク24に備える左連結部50L、及び右連結部50Rとして、夫々一つのリンクピン孔51,52を備えた構造のものを例示したが、必ずしもこの構造に限定されるものではない。
例えば、左連結部50Lに複数個のリンクピン孔51を備え、右連結部50Rにも複数個のリンクピン孔52を備えた構造を採用したものであってもよい。このように構成すれば、複数個のリンクピン孔51,52のいずれかを選択することで、リンク上昇位置の高さを変更することも可能である。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
上記の実施形態では、取付ブラケット30の横外側板部32に一つのブラケットピン孔32aを設けて固定側連結部3Aを構成した構造のものを例示したが、必ずしもこの構造に限定されるものではない。
例えば、ブラケットピン孔32aを複数個設けて、固定側連結部3Aが複数箇所に存在するように構成してもよい。この場合にも、リンク上昇位置の高さを変更することも可能である。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
3 姿勢維持部
4 連係機構
19 昇降操作機構
21 モアー装置
22 リンク機構
24 後リンク
30 取付ブラケット
31 支点軸
32a ブラケットピン孔
50L 左連結部
50R 右連結部
51,52 リンクピン孔
53 連結ピン
Claims (2)
- ミッドマウント式のモアー装置を走行車体に吊り下げ支持可能なリンク機構と、
前記走行車体の後部に備えた昇降操作機構に対して前記リンク機構を連係させる連係機構と、が備えられた乗用作業車であって、
前記リンク機構に、左右一対の前リンクと、左右一対の後リンクと、が備えられ、
左右一対の前記後リンクの一端部が、前記走行車体の車体フレームに設けた左右一対の取付ブラケットが備える支点軸に枢支連結され、
前記後リンクの夫々が、前記支点軸とは反対側の端部を前記車体フレームに近づけるように上昇させたリンク上昇位置と、前記車体フレームから下方へ離れたリンク下降位置と、にわたって上下揺動可能に構成され、
前記取付ブラケットに対する前記後リンクの相対姿勢を前記リンク上昇位置で連結固定可能な姿勢維持部が、前記支点軸とは別の位置で、前記取付ブラケットと前記後リンクの連結箇所に設けられているとともに、
前記姿勢維持部では、左右一対の前記後リンクのそれぞれに、左側の前記取付ブラケットに対する左連結部と、右側の前記取付ブラケットに対する右連結部と、が一体に形成されている乗用作業車。 - 前記姿勢維持部が、前記取付ブラケットに対する前記後リンクの連結箇所で、前記支点軸から離れた位置の前記取付ブラケットに形成されたブラケットピン孔と、前記後リンクに形成された複数個のリンクピン孔と、そのリンクピン孔のうちの一つと前記ブラケットピン孔にわたって挿通可能な連結ピンと、を備えたものである請求項1記載の乗用作業車。
Priority Applications (1)
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JP2019055493A JP7106480B2 (ja) | 2019-03-22 | 2019-03-22 | 乗用作業車 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019055493A JP7106480B2 (ja) | 2019-03-22 | 2019-03-22 | 乗用作業車 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP7106480B2 JP7106480B2 (ja) | 2022-07-26 |
Family
ID=72556475
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019055493A Active JP7106480B2 (ja) | 2019-03-22 | 2019-03-22 | 乗用作業車 |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US4120136A (en) * | 1976-12-27 | 1978-10-17 | Massey-Ferguson Inc. | Implement supporting and lifting linkage |
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-
2019
- 2019-03-22 JP JP2019055493A patent/JP7106480B2/ja active Active
Patent Citations (5)
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JP7106480B2 (ja) | 2022-07-26 |
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