JP2020150691A - ロータ、および回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数と製造工程を増加させることなく、高性能なロータおよび回転電機を得ることを目的とする。【解決手段】ロータコア21は、複数の鋼板片210を軸方向に積層して円筒状をなし、外周面21foよりも内側の領域に、径方向に延びるブリッジ部21bによって、周方向で隔てられた複数の磁石埋込孔21sが形成され、複数の鋼板片210のそれぞれは、軸方向で隣接する鋼板片同士が接着剤により固定され、かつ、仕切部210bの周方向における最小の幅wbの、鋼板基材211の厚みtsに対する比が、0.8以上、2.0以下の範囲内である。【選択図】図1

Description

本願は、ロータ、および回転電機に関するものである。
回転電機の主構成部材であるロータは、円環状の鋼板片を積層して積層方向の両側から端板で挟み、リベットを用いて固定して、ロータコアを形成する方式(例えば、特許文献1参照。)が、従来から用いられてきた。それに対し、接着剤の被膜をつけた鋼板片(例えば、特許文献2または3参照。)を用い、鋼板片同士、あるいは積層・接着した鋼板片の積層体同士を接着して、ロータコアを形成し、部品点数と製造工程の低減を図ることが提案されている。
特開2010−233346(段落0020〜0022、図1) 特開2006−54244号公報(段落0001〜0007) 特開2016−9710号公報(段落0018〜0033、図1)
接着によるロータコアの形成は、部品点数と製造工程の低減に寄与している。しかしながら、鋼板片同士の接着による構造を生かしたロータとしての高性能化については、検討されてこなかった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、部品点数と製造工程を増加させることなく、高性能なロータおよび回転電機を得ることを目的としている。
本願に開示されるロータは、シャフト、複数の鋼板片を軸方向に積層して円筒状をなし、外周面よりも内側の領域に、径方向に延びる複数の仕切部によって、周方向で隔てられた複数の磁石埋込孔が形成されたロータコア、前記複数の磁石埋込孔のそれぞれに埋め込まれた磁石、および、前記ロータコアの径方向の中心に挿入されたシャフト、を備え、前記ロータコアを構成する前記複数の鋼板片のそれぞれは、軸方向で隣接する鋼板片同士が接着剤により固定され、かつ、前記仕切部の周方向における最小の幅の、前記複数の鋼板片のそれぞれを構成する鋼板基材の厚みに対する比が、0.8以上、2.0以下の範囲内であることを特徴とする。
本願に開示されるロータによれば、接着構造を生かして磁気性能と固定力を両立できる形状にしたので、部品点数と製造工程を増加させることなく、高性能なロータおよび回転電機を得ることができる。
図1Aと図1Bは、それぞれ実施の形態1にかかるロータ、および当該ロータを用いた回転電機の構成を説明するための平面図と断面図である。 図2Aと図2Bは、それぞれ実施の形態1にかかるロータの構成を説明するための軸方向に垂直な断面図と、その部分拡大図である。 図3A〜図3Cは、それぞれ実施の形態1にかかるロータコアを構成する鋼板片の平面図と、その部分拡大図、および厚み方向に沿って切断した部分断面図である。
実施の形態1.
図1〜図3は、実施の形態1にかかるロータ、あるいは当該ロータを用いた回転電機の構成について説明するためのものであり、図1は、回転電機を軸方向の離れた位置から見た平面図(図1A)と、軸方向断面である、図1AのB−B線による断面図である。また、図2は、ロータの軸方向におけるロータコアが存在する部分の軸方向に垂直な断面図(図2A)と、図2Aの領域R2部分の部分拡大図。そして、図3は、ロータコアを構成する鋼板片の平面図(図3A)と、図3Aの領域R3部分の部分拡大図(図3B)、および厚み方向に沿った部分断面として、図3AのC−C線による部分断面図である。
以下、本願の実施の形態1にかかるロータ、および回転電機について図面を参照しつつ説明する。回転電機1は、図1に示すように、円環状のステータ3と、ステータ3の内周面3fiに対してエアギャップG1をあけて同軸配置されたロータ2と、を備えたインナーロータ型である。軸方向(z方向)の両端は、図示しない軸受けを有する筐体により覆われている。ロータ2は、シャフト23が上述した軸受けにより回転自在に支持され、ステータ3のコイル32に電流を流して磁界を発生させることで、回転駆動するように構成している。
ステータ3は、鋼板片310を軸方向に積層して環状をなし、複数のティース31tが周方向に沿って内周側に形成されたステータコア31と、複数のティース31tのそれぞれに巻回され、磁界を発生させるためのコイル32と、を有する。ステータ3については、後述するIPM方式に対応する形態であれば、図1に示した形状に限ることなく、どのような形態でもよく、詳細についての記載は省略する。また、図示しない、軸受け、筐体、あるいは制御機器等についても、一般的なIPM方式の回転電機として用いるものであればよく、詳細についての記載は省略する。
ロータ2は、無方向性電磁鋼板を金型で打ち抜いて形成された円環状の鋼板片210を軸方向に積層して構成されたロータコア21と、ロータコア21に圧入固定され、回転電機1の回転軸となるシャフト23と、磁界を発生させる磁石22と、を備えている。ロータコア21には、図2に示すように、周方向に沿って、外周面21foよりも内側の部分に、軸方向に延びる複数の磁石埋込孔21sが設けられている。磁石埋込孔21sに磁石22が挿入されることで、各磁石埋込孔21sの径方向の外側から外周面21fo部分までが磁極部21pとなり、いわゆるIPM方式(Interior Permanent Magnet:埋込磁石内蔵型)のロータ2を構成している。
鋼板片210は、図3Cに示すように、厚みtsが0.35mmの鋼板基材211の表面に、コーティングによる厚さ5μmの接着剤の被膜212が形成された無方向性電磁鋼板を金型で打ち抜いて図3Aに示す形状にしたものである。打ち抜いた鋼板片210は、所定の枚数を軸方向に積層した後、軸方向に固定、加圧された状態で被膜212を構成する接着剤を加熱融着または加熱硬化させ、円筒状のロータコア21を形成している。つまり、ロータコア21においては、軸方向に隣接する鋼板片210の対向面間は、接着剤により、隙間なく接合され、全面的に一体化している。
鋼板片210の径方向の中央に開口する穴210hは、ロータコア21を形成した際の、シャフト23を挿入するための符号を付さない挿入孔となり、外周側の周方向に沿って開口する複数の開口部210sは、ロータコア21の磁石埋込孔21sになる。そして、開口部210sの径方向外側のステータ3と対向する周縁部210pは、ロータコア21の磁極部21p、つまり、回転電機のIPM方式のロータ2の磁極となっている。また、周方向で隣り合う開口部210sを隔て、開口部210sよりも内径側の部分と周縁部210pとをつなぐ仕切部210bは、ロータコア21のブリッジ部21bとなる。
磁極部21pは、隣接する磁石埋込孔21sを隔てるブリッジ部21bによって、径方向におけるシャフト23側の部分と連なっている。このように構成することにより、積層された鋼板片210は、磁極部21pも含め、軸方向に密着し固定一体化されたロータコア21となっている。
一般にIPM方式の場合、磁石をロータ外周面に実装するSPM(Surface Permanent Magnet)方式と比較してロータコアで発生する鉄損が大きくなる。そこで、本願の回転電機1に用いるロータ2には、鉄損を低減し、回転電機としての性能を向上させるために、鋼板片210を形成するための電磁鋼板を無方向性とした。とくに、ロータコア21は、円形であり、磁束の向きが径方向と周方向の両方あるためである。
上記構成を前提として、図2Bに示すブリッジ部21bの幅Wb(図3Bに示す、鋼板片210における仕切部210bの幅Wbと同じ)について検討する。ブリッジ部21bは、磁極部21pの機械的保持の点からは、幅Wbが広い方が有利であるが、幅Wbを広くすると、隣り合う磁石22の間での磁束の漏れが大きくなり、回転電機1としての性能が低下してしまう。そのため、性能面からは、ブリッジ部21bの幅Wbは、細くすることが望ましい。
上述した機械的保持において、ブリッジ部21bの幅Wbは、回転電機1の運転に伴う径方向電磁力、周方向電磁力、遠心力、および軸方向電磁力に耐えられるよう設定する。そして、上記4つの力のうち、主たる3つの力である径方向電磁力、周方向電磁力、遠心力は、ブリッジ部21bに対しては主に引張り方向に作用するため、比較的細く設定しても耐えることができると考えられる。
しかしながら、主たる3つの力に対しては、相対的に小さい軸方向電磁力についても、薄い鋼板片210単独で考えると、仕切部210bの幅Wbは、磁極部21pとなる周縁部210pの変位を抑えるには十分なものとはならない。これは、軸方向の電磁力は仕切部210bに対し、厚み方向における曲げ方向の力として作用するためである。
これに対し、積層された各鋼板片210の仕切部210bが、軸方向において一体化してブリッジ部21bが形成されている状態であれば、鋼板片210の厚みtsが厚くなったのと同じ効果が生じ、軸方向の電磁力に十分耐えられるものとなる。しかし、鋼板片210の積層をシャフト23への圧入によってのみ行うと、圧入の応力による鋼板片210の反りによって、とくに、ロータコア21の軸方向の両端部付近で鋼板片210同士に隙間が生じ、磁極部21pが密着しない状態となってしまう。磁極部21pが軸方向に隙間なく密着固定されていない状態では、回転電機1の運転に伴う電磁力によって磁極部21pが振動し、回転電機1の運転時の騒音が増大するという問題点が生じる。
そこで、磁極部21pの機械的固定力への仕切部210bの幅Wbの影響について、固定構造の異なるロータを試作して評価試験を行った。評価方法は、鋼板基材211の厚みtsに対する幅Wbの比が異なる複数種の鋼板片210を用意し、ロータ2を構成して回転電機1に組み込み、実際に動作させた際に騒音が増大するか否かによって、磁極部21p部分の固定力を評価した。
試験には、鋼板基材211の厚みtsが0.35mmで、厚さ5μmの接着剤の被膜212を有する鋼板を用い、鋼板基材211の厚みtsに対する仕切部210bの幅Wbの比(Wb/ts)が異なる鋼板片210を打ち抜き、ロータ2を構成した。比較例として、接着剤の被膜212に代えて、接着性のない絶縁性の被膜を設けた鋼板で、同様に鋼板片を打ち抜き、ロータを構成した。その結果を表1に示す。
Figure 2020150691
表中、固定力の評価については、「〇」は騒音なく良好、「△」は騒音が発生する場合がある状態、「×」は騒音が発生して固定力に問題がある場合を示す。シャフトへの圧入のみの場合、比を2倍以上にした際の固定力は良好であるが、1.5倍以上、2倍未満の範囲にした際には騒音が発生する場合があり、1.5倍未満の際には騒音が発生して、固定力に問題があることがわかった。それに対して、実施例として、接着で一体化した場合でも、比を0.5倍未満に下げた際には、固定力が不十分であった。しかし、比を0.5倍以上〜0.8未満の範囲にした際では、多少の問題がある程度に収まった。さらに、比を0.8以上にした際には、騒音の発生が見られず、良好に固定されていることがわかった。
一方、磁気抵抗については、固定方式によらず、比が1.5以下では性能上全く問題なく(◎)、2以下でもほとんど問題がなかった(〇)。しかし、比が2を超えると回転性能に多少のばらつきが生じ(△)、2.5を超えると、明らかにトルクが低下して、性能上の問題が生じた(×)。
なお、鋼板基材については、厚みtsが0.35mm以外に、打ち抜き性の良い範囲内の材料として、0.30mm、0.40mm、0.45mm、0.50mmのものについても、同様の試験を行い、表1と同様の結果となった。
つまり、シャフトへの圧入による固定では、磁気抵抗と固定力のいずれにも×がつかない領域は、1.5〜2.5の範囲であるが、両立させる(両方とも〇となる)領域はなく、実質的に、性能の高い回転電機を得ることは困難であることがわかる。
それに対して、本願のように、接着剤によって、各鋼板片210間が一体化している場合、厚みtsに対する仕切部210b(ブリッジ部21b)の幅Wbの比を0.8以上、2以下の範囲に設定すれば、磁気性能と固定力を両立できることがわかった。ただし、量産時のばらつきを考慮すると、厚みtsに対する仕切部210b(ブリッジ部21b)の幅Wbの比は、1.0以上、1.5以下の範囲に設定することが望ましいと考えられる。つまり、鋼板基材211の厚みtsが0.30〜0.50mmの範囲においては、厚みtsに対する幅Wbの比は、0.8以上、2.0以下にするのがよく、1.0以上、1.5以下にすればさらによいことがわかった。
なお、鋼板片の積層を鋼板片の磁石埋込孔の径方向内側の部分に設けた半抜きのダボ、いわゆる抜き加締めを用いれば、シャフトへの圧入によってのみ固定を行った場合よりも固定力を大きくすることは可能となる。しかし、肝心の磁極部には磁気的な抵抗増加の問題と寸法上の制約から、抜き加締めを設けることが難しく、磁極部を十分に密着固定することはできない。
また、特許文献1のように、ロータコアの軸方向の両端部に端板を設け、両端の端板をリベットで固定してロータコアを軸方向に押圧した場合も、鋼板片どうしが密着すると考えられる。しかしながら、端板とリベットが必要なため、背景技術で説明したように、部品点数が増加する。さらに端板のセット、リベットの挿入、リベットの加締めと製造工程も増加するため、部品点数と製造工程を増加させることなく、高性能なロータおよび回転電機を得ることは困難であった。
さらに、端板による押圧構成では、積層方向に隣接する鋼板片間は、圧による摩擦力によって滑りが軽減されているだけで、必ずしも一体化しているわけではない。とくに、鋼板片を打ち抜いた際に切断面部分に発生する「だれ」と「かえり」部分では隙間が生じ、仕切部のような狭幅部分では、密着している部分の幅が、仕切部の幅Wbよりも狭くなり、機械的保持力が低下することが懸念される。それに対し、本願のように、接着剤で一体化した場合は、隙間部分を接着剤が埋めてくれるために密着している部分の幅の減少を抑制できるので、表1に示す結果を得ることができた。そのため、端板による押圧構成では、コスト増に加え、本願の接着構造に比べて、固定力が「〇」となる厚みtsに対する幅Wbの比の範囲が狭くなり、設計の自由度が低くなると考えられる。
本願のロータ2、あるいはロータ2を用いた回転電機1においては、前述の通りロータコア21の磁極部21pが軸方向に隙間なく密着固定されているので、回転電機1の運転に伴う電磁力に起因する振動を防止し、運転時の騒音を抑制できる。かつ、磁極部21pを軸方向に密着固定するための追加の部品も必要なく、さらに製造工程も少なくて済むので、ロータ2、つまり回転電機1が安価に製造できるものとなり、とくにロータコア21に磁極部21pを有するIPM方式のロータ2に好適なものとなる。
なお、本願は、例示的な実施の形態が記載されているが、実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、ブリッジ部21bは径方向で一定幅を有する例を示したが、径方向に沿って周方向の幅が変わる場合、最も狭い部分の幅を上述した幅Wbと置き換えれば、同様の効果を奏することができる。鋼板片210として、予め被膜212を有する鋼板を打ち抜いた例を示したが、これに限ることはなく、打ち抜いた後、接着剤の被膜をコーティングしたものを用いてもよい。
また、極数、磁石の保持方式等、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。とくに、回転電機1に関しては、ステータ3の構造は特徴的な部分ではないので、ティース31tの形状、あるいはコイル32の巻き方等についても図1に限ることはなく、どのようなものでもよい。つまり、本願の接着剤で一体化されたロータコア21を用いるIPM型の回転電機1であれば、どのような形態でもよい。ただし、上述したロータ2の高性能化に対応した仕様が望ましい。
以上のように、本実施の形態にかかるロータ2によれば、シャフト23、複数の鋼板片210を軸方向(z方向)に積層して円筒状をなし、外周面21foよりも内側の領域に、径方向に延びる複数の仕切部(ブリッジ部21b)によって、周方向で隔てられた複数の磁石埋込孔21sが形成されたロータコア21、複数の磁石埋込孔21sのそれぞれに埋め込まれた磁石22、および、ロータコア21の径方向の中心に挿入されたシャフト23、を備え、ロータコア21を構成する複数の鋼板片210のそれぞれは、軸方向で隣接する鋼板片同士が接着剤により固定され、かつ、仕切部210bの周方向における最小の幅Wbの、複数の鋼板片210のそれぞれを構成する鋼板基材211の厚みtsに対する比が、0.8以上、2.0以下の範囲内であるように構成したので、磁気性能と機械的固定力を両立でき、部品点数と製造工程を増加させることなく、高性能なIPM方式のロータ2を得ることができる。
とくに、仕切部(ブリッジ部21b)が、本例で示したように、一定の幅Wbで径方向に延びている場合は、曲げ応力が一部に集中することを抑制し、機械的固定力が一層向上する。
厚みtsに対する幅Wbの比が1.0以上、1.5以下の範囲内にすれば、寸法ばらつきがあっても磁気性能と機械的固定力を両立でき、部品点数と製造工程を増加させることなく、高性能なロータ2および回転電機1を容易に量産することができる。
また、鋼板基材211は、無方向電磁鋼板であるならば、周方向のどの位置でも、高い磁気性能を維持し、さらに性能が向上する。
鋼板基材211は、厚みtsが0.3mm以上、0.5mm以下の範囲内にあれば、打ち抜き性にも優れ、確実に磁気性能と機械的固定力を両立できる。
また、本実施の形態にかかる回転電機1によれば、それぞれにコイル32が巻回された複数のティース31tが、周方向に沿って配列された円環状のステータ3、ステータ3の内周面3fi側に同軸配置された上述したロータ2、および、ステータ3を保持し、ロータ2(のシャフト23)を回転自在に支持する符号を付さない軸受けを有する筐体、を備えたので、磁気性能と機械的固定力を両立でき、部品点数と製造工程を増加させることなく、高性能な回転電機1を得ることができる。
1:回転電機、 2:ロータ、 3:ステータ、 21:ロータコア、 21b:ブリッジ部、 21p:磁極部、 21s:磁石埋込孔、 22:磁石、 23:シャフト、 210:鋼板片、 211:鋼板基材、 212:被膜、 ts:(鋼板基材の)厚み、 Wb:(ブリッジ部の)幅。
本願に開示されるロータは、シャフト、複数の鋼板片を軸方向に積層して円筒状をなし、外周面よりも内側の領域に、径方向に延びる複数の仕切部によって、周方向で隔てられた複数の磁石埋込孔が形成されたロータコア、前記複数の磁石埋込孔のそれぞれに埋め込まれた磁石、および、前記ロータコアの径方向の中心に挿入されたシャフト、を備え、前記複数の磁石埋込孔は、前記軸方向に垂直な面内において、それぞれ、前記径方向に垂直で、両隣の磁石挿入口とは角度が異なる直線に沿って延び、前記埋め込まれた磁石によって前記外周面との間に磁極を形成し、前記ロータコアを構成する前記複数の鋼板片のそれぞれは、軸方向で隣接する鋼板片同士が接着剤により固定され、かつ、前記仕切部の周方向における最小の幅の、前記複数の鋼板片のそれぞれを構成する鋼板基材の厚みに対する比が、0.8以上、2.0以下の範囲内であることを特徴とする。

Claims (6)

  1. 複数の鋼板片を軸方向に積層して円筒状をなし、外周面よりも内側の領域に、径方向に延びる複数の仕切部によって、周方向で隔てられた複数の磁石埋込孔が形成されたロータコア、
    前記複数の磁石埋込孔のそれぞれに埋め込まれた磁石、および、
    前記ロータコアの径方向の中心に挿入されたシャフト、を備え、
    前記ロータコアを構成する前記複数の鋼板片のそれぞれは、軸方向で隣接する鋼板片同士が接着剤により固定され、かつ、前記仕切部の周方向における最小の幅の、前記複数の鋼板片のそれぞれを構成する鋼板基材の厚みに対する比が、0.8以上、2.0以下の範囲内であることを特徴とするロータ。
  2. 前記仕切部は、一定の幅で前記径方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載のロータ。
  3. 前記比が1.0以上、1.5以下の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載のロータ。
  4. 前記鋼板基材は、無方向電磁鋼板であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のロータ。
  5. 前記鋼板基材は、厚みが0.3mm以上、0.5mm以下の範囲内にあることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のロータ。
  6. それぞれにコイルが巻回された複数のティースが、周方向に沿って配列された円環状のステータ、
    前記ステータの内周面側に同軸配置された請求項1から5のいずれか1項に記載のロータ、および
    前記ステータを保持し、前記ロータを回転自在に支持する軸受けを有する筐体、
    を備えたことを特徴とする回転電機。
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