JP2020149888A - 空気極材料、空気極、および固体酸化物形燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】Crを含む金属材料と接触した状態で用いても、Cr被毒を効果的に抑制することができる空気極材料および空気極、そしてそのような空気極を有する固体酸化物形燃料電池を提供する。【解決手段】Rを希土類およびBiから選択される3価の金属とし、Aを2価の金属とし、Bを、Fe,Co,Ni,Mnから選択される1種または2種以上とし、δを酸素空孔量、0<x<1、0<y<1として、RxA1−xB1−yCryO3−δの組成を有するペロブスカイト型導電性酸化物よりなる空気極材料とする。またそのような空気極材料を用いて、空気極および固体酸化物形燃料電池を構成する。【選択図】図1
Description
本発明は、空気極材料、空気極、および固体酸化物形燃料電池に関する。
電子・酸化物イオン混合導電性を有する導電性酸化物が、固体酸化物形燃料電池(SOFC)の空気極(カソード)等の構成材料として用いられている。電子・酸化物イオン混合導電性を有する導電性酸化物としては、ペロブスカイト型複合酸化物が一般的であり、中でも、La1−xSrxMnO3−δ、La1−xSrxCoO3−δ、La1−xSrxCo1−yFeyO3−δ等、Srを含むペロブスカイト型複合酸化物が、SOFCの空気極材料としてしばしば用いられる。
SOFCにおいては、長期間にわたって高い性能を維持できることが求められ、空気極材料も、経時的な使用によって劣化を起こさないことが望ましい。電極が長期の使用によって劣化する大きな原因として、電極の構成材料が、接触している他の部材の構成材料との間で、相互作用や化学反応を起こすことが挙げられる。SOFCは通常、電解質層の両面に燃料極と空気極をそれぞれ接合した単セルが、ステンレス鋼等よりなるセパレータ(インターコネクタ)を介して積層されたセルスタックの形で使用される。この場合に、燃料極および空気極がセパレータと接触した状態で、SOFCの運転温度に保持されることになる。この際、空気極を構成する導電性酸化物が、セパレータを構成するステンレス鋼等に含まれるCrと反応し、空気極の性能が劣化するクロム(Cr)被毒という現象が知られている。
SOFCにおいて、空気極のCr被毒を防ぐ方法として、セパレータ表面にコーティングを施し、セパレータと空気極の間での構成元素の相互拡散を防ぐという方法が用いられている。しかし、セパレータのコーティング処理には大きなコストを要する。そこで、セパレータのコーティングを行わなくても空気極のCr被毒を抑制できる方法が望まれる。
本発明者らは、特許文献1に示すように、空気極におけるCr被毒の程度が、空気極を構成する材料に著しく依存することを明らかにした。上記のように、空気極を構成する導電性酸化物としては、La1−xSrxCo1−yFeyO3に代表される、AサイトにSrを含んだペロブスカイト型複合酸化物が一般的であるが、SrがCrとの間に高い反応性を有しているため、この種の材料においては、Cr被毒が深刻になりやすい。
そこで、特許文献1においては、固体酸化物形燃料電池の空気極を構成する空気極材料として、Rを希土類およびBiから選択される3価の金属とし、Aを、Crを含有する金属材料との接触界面におけるCrとの反応性がSrよりも低い2価の金属とし、Bを、Fe,Co,Ni,Mnから選択される1種または2種以上とし、δを酸素空孔量、0<x<1として、RxA1−xBO3−δの組成を有するペロブスカイト型導電性酸化物よりなる空気極材料を、提唱している。この空気極材料は、Crとの間に高い反応性を有するSrを含有しておらず、金属元素Aとして、Crとの反応性がSrよりも低いものを含有していることにより、Crを含有する金属材料と接触した状態で使用しても、Crとの反応による劣化を起こしにくい。よって、そのような空気極材料を用いて固体酸化物形燃料電池の空気極を形成すれば、Crを含有する金属材料よりなるセパレータと接触させて用いたとしても、空気極のCr被毒が起こりにくく、長期の耐久性に優れた空気極となる。
特許文献1に開示するように、固体酸化物形燃料電池の空気極を構成する空気極材料として、SrのようにCrとの間に高い反応性を示す元素を含有しない材料を用いることで、空気極のCr被毒を抑制することが可能である。しかし、そのように、空気極材料の成分組成を工夫しても、高温での固体酸化物形燃料電池の運転を長時間継続した場合等、セパレータからのCrの移行が起こりやすい過酷な条件においては、空気極のCr被毒が無視できなくなる場合がある。そこで、Cr被毒をさらに効果的に抑制することができる空気極材料の開発が望まれる。
本発明が解決しようとする課題は、Crを含む金属材料と接触した状態で用いても、Cr被毒を効果的に抑制することができる空気極材料および空気極、そしてそのような空気極を有する固体酸化物形燃料電池を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明にかかる空気極材料は、固体酸化物形燃料電池の空気極を構成する材料であり、Rを希土類およびBiから選択される3価の金属とし、Aを2価の金属とし、Bを、Fe,Co,Ni,Mnから選択される1種または2種以上とし、δを酸素空孔量、0<x<1、0<y<1として、RxA1−xB1−yCryO3−δの組成を有するペロブスカイト型導電性酸化物よりなるものである。
ここで、Aは、Crを含有する金属材料との接触界面におけるCrとの反応性がSrよりも低い2価の金属であるとよい。この場合に、R=La、A=Ca、B=Feであるとよい。さらに、0.5<x<0.8であるとよい。
本発明にかかる空気極は、上記のような空気極材料を含んでなる固体酸化物形燃料電池の空気極である。
本発明にかかる固体酸化物形燃料電池は、固体酸化物電解質よりなる電解質層と、前記電解質層に接合された燃料極と、前記燃料極に対向して前記電解質層に接合された上記のような空気極と、を有するものである。
ここで、前記固体酸化物形燃料電池は、前記空気極に接触して、Crを含有する金属材料よりなるセパレータをさらに有するとよい。
上記発明にかかる空気極材料を構成する導電性酸化物は、Bサイトの一部に、Crを含有している。よって、Crを含有する金属材料と接触した状態で使用しても、それ以上のCr原子が金属材料から空気極材料に移行し、空気極材料の劣化を起こすのを、抑制することができる。よって、そのような空気極材料を用いて固体酸化物形燃料電池の空気極を形成することで、Crを含有する金属材料よりなるセパレータと接触させて用いたとしても、空気極のCr被毒が起こりにくく、長期の耐久性に優れた空気極となる。
ここで、Aが、Crを含有する金属材料との接触界面におけるCrとの反応性がSrよりも低い2価の金属である場合には、空気極材料を構成する導電性酸化物が、金属元素Aとして、Crとの反応性がSrよりも低いものを含有していることによって、BサイトへのCrの含有による効果と合わせて、空気極材料のCr被毒を、さらに効果的に抑制することができる。
この場合に、R=La、A=Ca、B=Feであれば、CaとCrの間の反応性の低さにより、空気極材料のCr被毒を特に効果的に抑制することができる。また、安定にペロブスカイト型構造をとった状態で、Ca2+のLa3+での置換を行いやすく、高い酸化物イオン導電性と電子導電性を両立しやすい。
さらに、0.5<x<0.8であれば、それよりもxが小さい領域や大きい領域と比較して、空気極材料における酸素透過の活性化エネルギーが低くなる。
上記発明にかかる空気極および固体酸化物形燃料電池においては、上記のような空気極材料より空気極を構成することにより、ステンレス鋼等、Crを含有する金属材料よりなるセパレータを接触させて用いたとしても、空気極におけるCr被毒を抑制することができる。よって、長期間の使用を経ても、特性の劣化の小さい空気極および固体酸化物形燃料電池とすることができる。
以下に、本発明の実施形態にかかる空気極材料、空気極、および固体酸化物形燃料電池について説明する。
[空気極材料]
まず、本発明の一実施形態にかかる空気極材料について説明する。本発明の一実施形態にかかる空気極材料は、以下のような導電性酸化物よりなっている。
まず、本発明の一実施形態にかかる空気極材料について説明する。本発明の一実施形態にかかる空気極材料は、以下のような導電性酸化物よりなっている。
本空気極材料を構成する導電性酸化物は、RxA1−xB1−yCryO3−δの組成を有するペロブスカイト型導電性酸化物である。ここで、Rは、希土類およびBiから選択される3価の金属である。また、Aは2価の金属である。Bは、Fe,Co,Ni,Mnから選択される1種または2種以上である。xはRのドープ量であり、0<x<1である。yはペロブスカイト型構造のBサイトのCrによる置換量であり、0<y<1である。δは酸素空孔量である。R,A,Bはそれぞれ、単一の金属種よりなってもよいし、所定の群から選択される2種以上が混在してもよい。
R,A,Bのそれぞれは、上に挙げた群から選択されるものであれば、また、RxA1−xB1−yCryO3−δがペロブスカイト型構造を構成し、導電性を備えるのであれば、R,A,Bの具体的な金属種は特に限定されない。しかし、Rの好適な例として、La,Pr,Nd,Gd,Sm,Y等の希土類元素やBiを挙げることができる。この中で特に、Laを用いることが好ましい。Laは、ドープ時にペロブスカイト型結晶構造を安定に構成しやすく、また、希土類元素の中でも大きいイオン半径をもつことから、格子体積の大きいペロブスカイト結晶となり、その結果として高いイオン導電率を与える、等の理由による。
一方、金属Aの好適な例として、Sr,Mg,Ca,Ba,Pb等を挙げることができる。これらの中で、Srは、Crとの反応性が比較的高いが、少なくともMgおよびCaは、Crを含有する金属材料との接触界面におけるCrとの反応性が、Srよりも低くなっており、金属Aとして好適に採用することができる。中でも、Caは、Crを含有する金属材料との接触界面におけるCrとの反応性が低いことに加え、Ca2+のイオン半径が、1.34ÅとLa3+のイオン半径(1.36Å)と近いことにより、R=Laとし、A=Caとすることで、ペロブスカイト型構造において、Ca2+のLa3+での置換を行いやすいため、とりわけ好適である。
金属Bは、Fe,Co,Ni,Mnのいずれであっても、導電性ペロブスカイト型酸化物結晶を構成することができる。しかし、B=Feとすることで、Fe3+とFe4+の安定な混合原子価状態を利用して、高い電子導電性を達成しやすい。Feの一部をCo,Ni,Mnのいずれかで置換してもよく、例えば、これらの金属で、Feのうち20%程度を置換する形態が好適である。
LaxCa1−xFe1−yCryO3−δをはじめとするRxA1−xB1−yCryO3−δよりなる空気極材料においては、ペロブスカイト型構造のBサイトの一部がCrに置換されていることにより、Crを含有しないRxA1−xBO3−δと比較して、Crを含有する金属材料との接触界面において、Crの移行量を少なく抑えることができる。材料中に当初からCrが含有されていることにより、Crを含有する金属材料との接触界面において、その金属材料から空気極材料へのCrの拡散が抑えられるからである。これにより、RxA1−xB1−yCryO3−δよりなる空気極材料を、固体酸化物形燃料電池(SOFC)のセパレータ等、Crを含有する金属材料と接触させて用いた際に、Cr被毒、すなわち移行したCrと反応を起こして空気極材料が劣化する現象が、起こりにくくなる。なお、RxA1−xB1−yCryO3−δの組成中に含有されるCr原子は、外部の金属材料から移行してきたCr原子とは異なり、ペロブスカイト型結晶構造のBサイトに安定に取り込まれた状態から、結晶構造中の他の原子と反応を起こすことはなく、空気極材料の特性を劣化させる要因とはならない。
RxA1−xBO3−δの組成を有するペロブスカイト型導電性酸化物としては、R,A,Bとして用いられる金属種や、Rのドープ量xによって、様々なものがありうるが、いずれの場合にも、BサイトへのCrの添加により、Cr被毒抑制の効果を得ることができる。しかし、母材となるRxA1−xBO3−δ自体としても、Cr被毒抑制に高い効果を有している方が、Crを添加して得られるRxA1−xB1−yCryO3−δにおいて、高いCr被毒抑制の効果を得ることができる。その観点から、金属Aは、Mg,Ca,Pb等、Crを含有する金属材料との接触界面におけるCrとの反応性がSrよりも低い金属よりなるとよい。
BサイトにおけるCrの置換量yは、Cr被毒抑制の効果を十分に得る観点から、y≧0.1であるとよい。一方、RxA1−xBO3−δが有する構造や導電性を損なわないように、y≦0.9であるとよい。
LaxCa1−xFeO3−δをはじめとするRxA1−xBO3−δは、電子導電性と酸化物イオン導電性をともに備えた電子・酸化物イオン混合導電性の酸化物材料として機能する。この材料の導電性については、特許文献1に詳細に記載しており、LaxCa1−xFeO3−δの場合には、おおむね、Laドープ量xが0.4〜0.95の範囲で、電子導電性が高くなりやすい。一方、酸化物イオン導電性に関しては、0.5<x<0.8の領域で、酸素透過において低い活性化エネルギーが得られ、中でも0.55≦x≦0.70の領域で、低い活性化エネルギーを有することに加え、酸化物イオン導電率の値自体が大きくなる。
RxA1−xBO3−δにCrを添加して得られるRxA1−xB1−yCryO3−δも、同様に、電子・酸化物イオン混合導電性を示し、特に、0.5<x<0.8、さらには、0.55≦x≦0.70の領域で、高い酸化物イオン導電性を示しうる。後の実施例に示すように、0.5<x<0.8の領域において、LaxCa1−xFeO3−δへのCr添加によって、酸素透過における活性化エネルギーは上昇するものの、従来一般に空気極材料として用いられているLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8O3−δ(LSCF)よりは低い活性化エネルギーを維持することができる。
RxA1−xB1−yCryO3−δは、適宜、固相法、液相法等により、製造することができる。LaxCa1−xFe1−yCryO3−δは、例えば、液相法の一種である有機錯体重合法(Pechini法;米国特許第3330697号明細書)により前駆体を合成し、焼成することで、好適に製造することができる。この酸化物を固相法によって製造しようとすると、La源としてLa2O3を用いることになるが、La2O3の結晶粒径が大きいために、Laを均一にドープすることが困難である。これに対し、液相法を用いることで、Laの均一なドープを達成しやすい。
本実施形態にかかる導電性酸化物RxA1−xB1−yCryO3−δよりなる空気極材料は、単独でSOFCの空気極を構成するのに用いても、Crを添加しないRxA1−xBO3−δをはじめとする他種の導電性酸化物等、それ以外の材料と混合されて空気極を構成してもよい。また、RxA1−xB1−yCryO3−δの一般式で表現される空気極材料として、1種の材料のみを用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
[空気極および固体酸化物形燃料電池]
次に、本発明の一実施形態にかかる空気極およびSOFCについて説明する。
次に、本発明の一実施形態にかかる空気極およびSOFCについて説明する。
本発明の一実施形態にかかる空気極は、上記で説明した本発明の一実施形態にかかる空気極材料を含んでなるものである。そして、本発明の一実施形態にかかるSOFCは、そのような空気極を含んで構成されるものである。
本発明の一実施形態にかかる固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、固体酸化物電解質材料よりなる電解質層と、燃料極(アノード)および空気極(カソード)の2つの電極よりなる単セルの構造を基本とするものである。単セルにおいては、電解質層に、燃料極と空気極が相互に対向して接合されている。単セルとしては、平板型、円筒型等、種々の形状のものがありうる。また、各形状を有する単セルとして、電解質層をもって支持体とするものの他、厚く形成した燃料極を支持体とするものがありうる。本実施形態にかかる空気極は、電解質層を支持体とする場合にも、燃料極を支持体とする場合にも、適用することができる。なお、以下では、セパレータを空気極に密着させてセルスタックを構成する観点から、平板型の単セルを主に想定している。
単セルを構成する空気極としては、上記で説明した本発明の一実施形態にかかる空気極材料を含んで構成される。電解質層および燃料極を構成する材料は、特に限定されるものではないが、以下のようなものを例示することができる。
電解質層は、酸化物イオン導電性を示す固体酸化物電解質材料よりなり、具体例としては、スカンジア(Sc2O3)、イットリア(Y2O3)、セリア(CeO2)、カルシア(CaO)、マグネシア(MgO)などから選択される1種または2種以上の酸化物によって安定化された安定化ジルコニア(ZrO2)、およびサマリア(Sm2O3)、ガドリニア(Gd2O3)、イットリアなどから選択される1種または2種以上の酸化物を含むセリア(CeO2)系固溶体、安定化ジルコニアおよび/またはセリア系固溶体とアルミナとの複合体などを例示することができる。これらのうち、安定化ジルコニアや、安定化ジルコニアとアルミナの複合体が好適である。
また、燃料極の材料としては、金属触媒、またはそれら金属触媒と固体電解質とから形成されるサーメットを例示することができる。金属触媒としては、具体的には、Ni,Ni合金,酸化ニッケル(NiO),Co,Ru,Pt,Pdなどを例示することができる。これらは2種以上混合されていてもよい。一方、サーメットを構成する固体電解質としては、上記電解質層を構成しうる固体酸化物電解質材料として列挙したような、安定化ジルコニア、セリア系固溶体等を採用することができる。サーメットにおいて、金属触媒と固体電解質との比率(質量比)は、好ましくは、触媒:固体電解質=30:70〜70:30の範囲内にあるとよい。
また、単セルにおいて、電極(燃料極、空気極)と電解質層との間に、電解質材料と電極材料との間の反応を抑制することや、電極の触媒活性を増大させること等を目的として、任意に中間層などが介在されてもよい。中間層を構成する材料としては、具体的には、ガドリア、イットリア、セリアから選択される少なくとも1種の酸化物を例示することができる。
上記のような単セルは、例えば以下のように製造することができる。すなわち、まず、プレス成形法やテープ成形法などによって、固体酸化物電解質材料を平板状等、所望の形状に成形し、その組成に応じて最適な温度で焼結し、電解質層を形成する。次いで、この電解質層の一方の面に、燃料極材料を含むスラリーを、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、ハケ塗り法、スプレー法、ディッピング法などにより塗布し、その組成に応じて最適な温度で焼結し、燃料極とする。同様にして、電解質層の他方の面に、上記空気極材料を含むスラリーを塗布して焼結し、空気極とする。
単セルは、セパレータ(インターコネクタ)を介して複数を電気的に直列に接続して使用することが好ましい。セパレータは、ガス流路が形成された導電性材料よりなる。セパレータを構成する材料としては、Cr鋼に代表されるステンレス鋼、あるいはCr系合金、Ni系合金等の耐熱金属材料を例示することができる。これらよりなる板状の材料に、プレス加工、エッチング加工等によってガス流路を形成し、セパレータとすることができる。単セルとセパレータを、適宜集電材を介在させながら、交互に積層することで、セルスタックを構築することができる。
本SOFCは、600〜1000℃の温度で運転することができる。SOFCを運転温度にまで昇温した状態で、セパレータのガス流路を介して、燃料極に燃料ガスを供給し、空気極に空気を供給する。燃料ガスとしては、水素、メタン、あるいはこれらを窒素等の不活性ガスで希釈したもの、都市ガス等を挙げることができる。
本SOFCにおいては、空気極が、上記で説明したLaxCa1−xFe1−yCryO3−δに代表されるRxA1−xB1−yCryO3−δの組成を有する空気極材料を含んで構成されている。この導電性酸化物が、Crを構造中に含有し、外部からのCrの移行を抑制できることにより、Crを含む金属材料よりなるセパレータを空気極に密着させてセルスタックを構成し、さらにそのセルスタックを600〜1000℃の温度環境に晒したとしても、空気極のCr被毒による発電性能の低下が起こりにくくなっている。
従来一般のLa1−xSrxCo1−yFeyO3−δよりなる空気極を有するSOFCを、Crを含む金属材料よりなるセパレータと密着させてセルスタックを構成し、SOFCを運転すると、空気極においてCr被毒が発生し、SOFCの発電性能が低下することが知られている。詳細には、空気極とセパレータの接触界面において、SrとCrの相互間の反応が起こり(図3参照)、界面にSrCrO4が形成される。このSrCrO4が抵抗成分となり、セルスタック全体としての発電性能が低下すると考えられる。なお、セパレータによる空気極のCr被毒は、セパレータと空気極の間に集電材を介在させる場合にも起こり得る。
これに対し、上記RxA1−xB1−yCryO3−δは、BサイトにCrを含有し、Crを含有する金属材料との接触界面におけるCrの移行を受けにくいため、Crを含む金属材材料よりなるセパレータから空気極へとCrが移行すること、そして金属Aとの反応等、移行したCrと空気極材料との間で化学反応が起こるのを、抑制することができる。その結果、La1−xSrxCo1−yFeyO3−δの場合に問題となるような、Cr被毒によるSOFCの発電性能の低下を、小さく抑えることができる。よって、SOFCの長期耐久性を高めることができる。
従来一般のセルスタックにおいては、空気極におけるCr被毒を防ぐために、セパレータの表面に、MnCo2O4などのスピネル系酸化物をはじめとする導電性酸化物からなるコーティングが施されることも多い。しかし、本SOFCにおいては、空気極におけるCr被毒が抑制されていることにより、そのようなコーティングを省略することができる。コーティングに要する費用を抑制する観点から、むしろコーティングを行わない方が好ましい。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
[実験1:Cr被毒の評価]
最初に、空気極材料へのCr添加の有無による、Cr被毒への影響を確認した。
最初に、空気極材料へのCr添加の有無による、Cr被毒への影響を確認した。
(試料の作製)
LaxCa1−xFe1−yCryO3−δ(x=0.35,y=0.2;以下LCFCrと称する場合がある)の結晶を作製した。具体的には、La2O3(99.99%)、CaCO3(99.9%)、Fe(NO3)・9H2O(99.9%)を出発物質とし、Pechini法により前駆体を合成し、その後、Cr2O3(99.9%)を加え湿式ボールミル混合を行った。以上より得られた混合粉に対して、900℃にて5時間のか焼を行った。さらに、ディスク状に成形し、1300℃で10時間の焼成を行った。
LaxCa1−xFe1−yCryO3−δ(x=0.35,y=0.2;以下LCFCrと称する場合がある)の結晶を作製した。具体的には、La2O3(99.99%)、CaCO3(99.9%)、Fe(NO3)・9H2O(99.9%)を出発物質とし、Pechini法により前駆体を合成し、その後、Cr2O3(99.9%)を加え湿式ボールミル混合を行った。以上より得られた混合粉に対して、900℃にて5時間のか焼を行った。さらに、ディスク状に成形し、1300℃で10時間の焼成を行った。
さらに、比較用に、LaxCa1−xFeO3−δ(x=0.5;以下LCFと称する場合がある)の結晶を作製した。作製法は、出発物質としてCr2O3(99.9%)を使用しない点を除いて、上記LCFCrの場合と同様とした。加えて、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8O3−δ(以下、LSCFと称する場合がある)のか焼粉を1200℃で12時間焼成した試料も準備した。
(試験方法)
上記で準備したLCFCr、LCF、LSCFの各試料ディスクを、Cr鋼(Cr含有量:22質量%)の平板と密着させて、大気中、800℃にて、1000時間放置した。その後、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて接触界面の断面観察を行い、電子線マイクロアナライザ(EPMA)による元素分析により、各構成元素の分布をマッピングした。
上記で準備したLCFCr、LCF、LSCFの各試料ディスクを、Cr鋼(Cr含有量:22質量%)の平板と密着させて、大気中、800℃にて、1000時間放置した。その後、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて接触界面の断面観察を行い、電子線マイクロアナライザ(EPMA)による元素分析により、各構成元素の分布をマッピングした。
(結果)
図1〜3に、SEM−EPMAによる元素マッピングの結果を示す。図1がLCFCrを試料とした場合、図2がLCFを試料とした場合について、CaおよびCrの分布を示している。また、図3が、LSCFを試料とした場合について、SrおよびCrの分布を示している。図1については、図の右側にLCFCrが位置し、左側にCr鋼が位置している。図2,3については、図の上側にLCFおよびLSCFがそれぞれ位置し、下側にCr鋼が位置している。いずれも、Cr鋼との界面の位置を、点線で表示している。また、図2,3では、図中に、折れ線でSr,Ca、Crの分布濃度を示している。図の上方のスケールは、原子%を単位として、それらの分布濃度の値を表示するものである。
図1〜3に、SEM−EPMAによる元素マッピングの結果を示す。図1がLCFCrを試料とした場合、図2がLCFを試料とした場合について、CaおよびCrの分布を示している。また、図3が、LSCFを試料とした場合について、SrおよびCrの分布を示している。図1については、図の右側にLCFCrが位置し、左側にCr鋼が位置している。図2,3については、図の上側にLCFおよびLSCFがそれぞれ位置し、下側にCr鋼が位置している。いずれも、Cr鋼との界面の位置を、点線で表示している。また、図2,3では、図中に、折れ線でSr,Ca、Crの分布濃度を示している。図の上方のスケールは、原子%を単位として、それらの分布濃度の値を表示するものである。
図3のLSCFとCr鋼の界面の測定結果を見ると、Cr鋼側の界面において、Cr濃度がひときわ高くなっている。図示は省略するが、同じ領域でO濃度も高くなっている。Cr鋼側の界面では、それ以外の元素の濃化は見られない。このことより、Cr鋼側の界面では、クロミア(Cr2O3)が生成していることが分かる。一方、LSCF側の界面に着目すると、Cr鋼側ほど顕著ではないが、内側の領域よりも、Cr濃度が高くなっている。また、そのCr濃度が高くなっている位置で、Sr濃度も、同様に周囲より高くなっている。一方、そのSrとCrの濃度が高い位置で、FeおよびLaの濃度が低くなっている。これらより、LSCF側の界面において、SrとCrが反応して局所的に化合物を形成し、Feを含むペロブスカイト型酸化物を置換していることが分かる。
さらに、LSCF側の領域においては、図中に円で囲んで示したように、Cr鋼との接触界面よりも内側の領域にも、局所的にCr濃度が局所的に高くなった領域が存在している。その同じ領域で、Sr濃度も高くなっている。それらの領域では、LaおよびFeの濃度は低くなっている。つまり、LSCFにおいては、Cr鋼側からCrが拡散し、Cr鋼との接触界面に加え、接触界面よりも内側の領域にも、SrとCrを含有する化合物が形成されていることが分かる。
次に、図2のLCFとCr鋼の界面の測定結果を見ると、Cr鋼側の界面において、Cr濃度が高くなっている。同じ領域でO濃度も高くなっている。それ以外の元素の濃化は見られない。このことより、Cr鋼側の界面では、LSCFの場合と同様に、クロミアが生成していることが分かる。一方、LCF側の領域に着目すると、Cr鋼との接触界面においては、LSCFの場合に見られたようなCr濃度の高い領域は形成されていない。接触界面において、Ca濃度が著しく上昇するような挙動も見られていない。よって、LCFの場合には、LSCFの場合とは異なり、Cr鋼との接触界面では、Cr鋼由来のCrとLCF由来のCaが反応して化合物を形成するようなことは起こっていない。
しかし、LCFにおいても、接触界面よりも内側に入った領域では、LSCFの場合と同様に、図中に円で囲んで示したように、Cr濃度が局所的に高くなっている箇所が存在している。また、そのCr濃度が高くなっている領域で、Ca濃度も、周囲より高くなっている。さらに、その同じ領域で、LaおよびFeの濃度が低くなっている。これらより、Cr鋼と接するLCFにおいては、接触界面から内側に入った領域において、Cr鋼側からCrが拡散し、CaCrO4を形成していることが分かる。つまり、LCFにおいては、Cr鋼との接触界面では、Cr鋼から拡散したCrとの反応が起こっておらず、その点において、LSCFよりもCr被毒耐性が高くなっていると言える。しかし、接触界面よりも内側の領域では、Cr鋼から拡散したCrとの反応が起こってしまっている。
次に、図1のLCFCrとCr鋼の界面の測定結果を見ると、Cr鋼側の界面において、Cr濃度が高くなっている。同じ領域でO濃度も高くなっている。それ以外の元素の濃化は見られない。このことより、LSCFやLCFの場合と同様に、LCFCrと接するCr鋼の界面では、クロミアが生成していることが分かる。一方、LCFCr側の領域に着目すると、Crの濃度がわずかに高くなっている領域が見られるものの、その程度は、LSCFおよびLCFの場合よりは小さい。Cr鋼との接触界面に、Cr濃度が顕著に高くなっている領域は見られず、接触界面より内側にも、図2,3の中に円で囲んだ領域のような、Cr濃度が局所的に高くなっている領域は見られない。また、Cr濃度が高くなっている領域で、Ca濃度が顕著に高くなる挙動は見られておらず、LaやFeの濃度にも、大きな変化は見られない。これらより、LSCFおよびLCFの場合とは異なり、LCFCrでは、Cr鋼との接触界面においても、接触界面より内側の領域においても、EPMAで検出可能な程度には、CaCrO4等、Crとの反応による化合物は、生成していないと言える。
以上のように、LCFをCr鋼と接触させた界面においては、LSCFの場合よりは抑制されているものの、LCF中にCr鋼からCrが拡散し、CaCrO4の生成が起こってしまっている。これに対し、Crを添加したLCFCrにおいては、Cr鋼と接触させても、Cr鋼から拡散したCrとの化学反応は実質的に起こらなくなっている。つまり、LCFのように、Srを含有しない空気極材料を用いることで、LSCFのように、Srを含有する空気極材料を用いる場合よりも、Cr被毒を抑制することができる。さらに、空気極材料にCrを添加することで、Cr被毒を一層効果的に抑制することができる。なお、Laドープ量が、LCFにおいてはx=0.5、LCFCrにおいてはx=0.35となっており、両者で異なっているが、上記のように、Cr鋼からLCF中に拡散したCrは、LCF中のCaと反応しており、Laとは反応していない。よって、LCFよりもAサイトにおけるCaの割合(1−x)が高くなったLCFCrにおいて、LCFの場合よりも、顕著にCr被毒の影響が低減されたという上記の結果は、Laドープ量xの差異によるものではなく、BサイトへのCrの含有によるものであると言える。
[実験2:酸素透過特性の評価]
次に、3種の空気極材料について、酸素透過特性の比較を行った。
次に、3種の空気極材料について、酸素透過特性の比較を行った。
(試料の作製)
上記実験1と同様にして、LCFCrとLCF、およびLSCFを試料として準備した。ただし、LCFCr,LCFとも、Laドープ量は、x=0.35とした。
上記実験1と同様にして、LCFCrとLCF、およびLSCFを試料として準備した。ただし、LCFCr,LCFとも、Laドープ量は、x=0.35とした。
(実験方法)
各空気極材料を用いて、厚さ1.0mmの試料ディスクを作製した。アルミナ管に閉塞された空間を各試料ディスクによって2つの空間に区画しておき、一方の空間(上流側)に大気を供給するとともに、他方の空間(下流側)にヘリウムガスを流通させた(流量:20sccm)。この状態で、上流側の空間から下流側の空間に試料ディスクを介して酸素が透過する速度を、下流側の空間においてガスクロマトグラフィーによって測定した。測定に際しては、試料ディスクを含むアルミナ管に閉塞された空間の内部の温度を、800〜1000℃の範囲で変化させた。この際、所定時間だけ一定の温度に保った状態で酸素透過速度を測定した後、温度を不連続に変更し、再度、所定時間だけ一定の温度(T)に保った状態で酸素透過速度(JO2)を測定するという工程を繰り返した。測定温度の変更は、1000℃から順に低温にするという方法で行った。そして、酸素透過速度の対数値logJO2と測定温度の逆数1/Tとの関係を、アレニウスプロットとして整理し、そのアレニウスプロットを一次近似した傾きから酸素透過の活性化エネルギーを算出した。なお、この実験においては、試料ディスクの相対密度の高さにより、酸素の透過が、実質的に分子状では起こらず、もっぱら酸化物イオンの形で起こっていることを、確認している。
各空気極材料を用いて、厚さ1.0mmの試料ディスクを作製した。アルミナ管に閉塞された空間を各試料ディスクによって2つの空間に区画しておき、一方の空間(上流側)に大気を供給するとともに、他方の空間(下流側)にヘリウムガスを流通させた(流量:20sccm)。この状態で、上流側の空間から下流側の空間に試料ディスクを介して酸素が透過する速度を、下流側の空間においてガスクロマトグラフィーによって測定した。測定に際しては、試料ディスクを含むアルミナ管に閉塞された空間の内部の温度を、800〜1000℃の範囲で変化させた。この際、所定時間だけ一定の温度に保った状態で酸素透過速度を測定した後、温度を不連続に変更し、再度、所定時間だけ一定の温度(T)に保った状態で酸素透過速度(JO2)を測定するという工程を繰り返した。測定温度の変更は、1000℃から順に低温にするという方法で行った。そして、酸素透過速度の対数値logJO2と測定温度の逆数1/Tとの関係を、アレニウスプロットとして整理し、そのアレニウスプロットを一次近似した傾きから酸素透過の活性化エネルギーを算出した。なお、この実験においては、試料ディスクの相対密度の高さにより、酸素の透過が、実質的に分子状では起こらず、もっぱら酸化物イオンの形で起こっていることを、確認している。
(結果)
下の表1に、3つの導電性酸化物材料に対して得られた酸素透過の活性化エネルギーを示す。
下の表1に、3つの導電性酸化物材料に対して得られた酸素透過の活性化エネルギーを示す。
特許文献1において詳細に示したように、LCFにおいては、LSCFの半分以下の小さい活性化エネルギーが得られている。Crを添加したLCFCrにおいては、LCFよりは活性化エネルギーが大きくなっているものの、LSCFよりは小さな活性化エネルギーが得られている。このことより、LCFCrを、優れた酸化物イオン導電性を示す空気極材料として利用できることが、示される。
本発明は上記実施形態および実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。また、本発明においては、RxA1−xB1−yCryO3−δの組成を有する導電性酸化物をSOFCの空気極材料として用いているが、この導電性酸化物は、SOFCの空気極に限られず、固体酸化物形電解セル(SOEC)の空気極、酸素センサに代表される各種装置の電極や酸素透過膜等、電子・酸化物イオン混合導電性を必要とする各種用途において、Crを含有する金属材料との接触界面におけるCr被毒を抑制した導電性酸化物として利用することができる。
Claims (7)
- 固体酸化物形燃料電池の空気極を構成する材料であり、
Rを希土類およびBiから選択される3価の金属とし、
Aを2価の金属とし、
Bを、Fe,Co,Ni,Mnから選択される1種または2種以上とし、
δを酸素空孔量、0<x<1、0<y<1として、
RxA1−xB1−yCryO3−δの組成を有するペロブスカイト型導電性酸化物よりなることを特徴とする空気極材料。 - Aは、Crを含有する金属材料との接触界面におけるCrとの反応性がSrよりも低い2価の金属であることを特徴とする請求項1に記載の空気極材料。
- R=La、A=Ca、B=Feであることを特徴とする請求項2に記載の空気極材料。
- 0.5<x<0.8であることを特徴とする請求項3に記載の空気極材料。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の空気極材料を含んでなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池の空気極。
- 固体酸化物電解質よりなる電解質層と、
前記電解質層に接合された燃料極と、
前記燃料極に対向して前記電解質層に接合された請求項5に記載の空気極と、を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池。 - 前記空気極に接触して、Crを含有する金属材料よりなるセパレータをさらに有することを特徴とする請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池。
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