JP2020148610A - 潤滑剤の分布状態測定システム及び潤滑剤の分布状態測定方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、励起光により、有機系の色素化合物の退色が生じるため、連続的又は長期的に安定した計測が困難である。
また、温度による有機系の色素化合物の光学特性の変化が大きく、温度が変化する条件では、正確な油膜厚さを測定することが困難である。
また、有機系の色素化合物は、蛍光強度が小さく、かつ油に対する溶解性が低い。そのため、充分な蛍光強度を得るために多量の有機系の色素化合物を油に添加した場合、有機系の色素化合物の析出が生じてしまい、高いS/N比(信号雑音比)を得ることが困難である。
本開示の潤滑剤分布状態測定システムは、内輪及び外輪を備え、前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方が光を透過する転がり軸受部であって、前記内輪及び前記外輪の間に、励起光により蛍光を発光する量子ドットを分散させた潤滑剤を貯留する貯留部を備えた転がり軸受部と、前記転がり軸受部を回転させながら前記貯留部に、前記励起光を照射する照射部と、前記貯留部を撮影する撮影部により撮影した撮影画像から前記量子ドットの蛍光強度を2次元測定する測定部と、前記測定部により測定された蛍光強度に基づいて、回転する前記転がり軸受内部の潤滑剤の分布状態を導出する導出部と、を備える。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、1つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施形態に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。潤滑剤中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、潤滑剤中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
第1実施形態に係る潤滑剤分布状態測定システムは、玉軸受を本開示の転がり軸受の一例として用いて、転がり軸受の回転状態において、玉軸受内部に与えられた潤滑剤の分布状態を測定する。
図1に示すように、潤滑剤分布状態測定システム100は、照射部1、1A、本開示の測定部の一例である画像測定部2、2A、及び本開示の転がり軸受部の一例である玉軸受3Aが回転可能に取り付けられた回転機構部3を備えている。また、潤滑剤分布状態測定システム100は、本開示の導出部の一例である演算制御装置7を備えている。
回転機構部3は回転部36を備えており、回転部36の中心軸は、弾性カップリング5を介して、モータ等の回転駆動部6に連結されている。回転機構部3と回転駆動部6の間には、軸を上下方向に変位することで玉軸受3Aに荷重を付加する軸荷重付与部4が設けられている。
本開示の転がり軸受部の一例である玉軸受3Aは、光透過型深溝玉軸受を用いており、内輪31及び外輪32を備え、内輪31及び外輪32の少なくとも一方が光を透過する。また、玉軸受3Aは、内輪31及び外輪32の間に玉33を備えており、その内輪31及び外輪32の間の領域に、励起光により蛍光を発光する量子ドットを分散させた液体状の潤滑剤(以下、液状潤滑剤という。)を貯留する貯留部35を備える。
貯留部35は、液状潤滑剤の厚さを測定する位置にて量子ドットの蛍光波長未満の波長帯域の光を透過可能であればよい。また、貯留部35は、量子ドットを分散させた液状潤滑剤が貯留された状態であってもよい。
なお、液状潤滑剤としては、使用環境下において流動性を有する潤滑剤であればよく、例えば常温にて流動性を有しないものであってもよい。
量子ドットとしては特に制限されず、CdSe、CdTe、CdS、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnO、HgS、HgSe、HgTe、CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnSeTe、ZnSTe、HgSeS、HgSeTe、HgSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、HgZnS、HgZnSe、HgZnTe、CdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe、CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTe、HgZnSTe、ZnCuInS、GaN、GaP、GaAs、GaSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、InN、InP、InAs、InSb、GaNP、GaNAs、GaNSb、GaPAs、GaPSb、AlNP、AlNAs、AlNSb、AlPAs、AlPSb、InNP、InNAs、InNSb、InPAs、InPSb、GaAlNP、GaAlNAs、GaAlNSb、GaAlPAs、GaAlPSb、GaInNP、GaInNAs、GaInNSb、GaInPAs、GaInPSb、InAlNP、InAlNAs、InAlNSb、InAlPAs、InAlPSb、SnS、SnSe、SnTe、PbS、PbSe、PbTe、SnSeS、SnSeTe、SnSTe、PbSeS、PbSeTe、PbSTe、SnPbS、SnPbSe、SnPbTe、SnPbSSe、SnPbSeTe、SnPbSTe、Si、Ge、SiC、SiGe等が挙げられる。
また、量子ドットとしては、カーボン量子ドット,炭素量子ドット,グラフェン量子ドット等も挙げられる。
なお、人体及び環境への悪影響を抑える観点から、鉛(Pb)を含む量子ドットは使用しないことが好ましい。
なお、前述の比率は0%であることが好ましく、すなわち、ある量子ドットの蛍光強度と、他の量子ドットの蛍光強度とが重複する領域が存在していないことが好ましい。
次に、液状潤滑剤の具体的な一例を説明する。量子ドットとして、オレイン酸基(炭素数18)で表面修飾されかつ、蛍光スペクトル波長(中央値)が450nm、540nm、575nm、630nm、665nmである粒径6nmのCdSeS/ZnS合金型量子ドットの1mg/mLトルエン溶液(シグマアルドリッチ社製)あるいは、蛍光スペクトル波長(中央値)が620nmである粒径5nmのInP/ZnS系の5mg/mLトルエン溶液(シグマアルドリッチ社製)の計6種類を用いた。
CdSeS/ZnS合金型量子ドット含有オイル(量子ドット濃度0.10wt%)の外観および紫外線照射時の発光の様子を図1に示す。量子ドットの蛍光スペクトル波長に応じて、青〜赤の様々な蛍光特性を示すことが分かる。また、本手法で作製した量子ドット含有オイルでは、量子ドットが安定的にオイルに均一分散しており、1ヶ月間放置後も、沈殿や分離を生じなかった。InP/ZnS量子ドット含有油も同様に安定した分散特性、蛍光特性を示した。In/ZnS系のものは、CdSeS/ZnS系に対して、Cdフリーである点で、安全上の取扱性が良好となる。
照射部1は、玉軸受3Aを回転させながら玉軸受内部に形成された貯留部35に、励起光を照射する。具体的には、照射部1は、回転機構部3における径方向の上部(図1では上側)の部位を観察するための励起光を照射する。
照射部1は、回転状態での玉軸受内部の液状潤滑剤の分布挙動を測定可能に、発光時間と発光周期をそれぞれ1発光/μs〜1発光/s(連続発光)まで、発光周期を最大1kHzまで制御可能になっている。この発光周期は演算制御装置7などの外部システムからのトリガー信号によって任意に制御可能としている。
特に、照射部1は、450nm以上(λ≦450)の光の発光強度割合が全体の光強度の0.01%未満であることが好ましい。
また、照射部1Aは、玉軸受3Aの側部(図1では左側部)の部位を観察するための励起光を照射する。なお、照射部1Aは、照射部1と同様の構成のため、説明を省略する。
本開示の潤滑剤分布状態測定システムは、画像測定部2を備える。画像測定部2は、玉軸受3Aの内部に封入した量子ドット含有の液状潤滑剤から発光する蛍光を観察するために蛍光を撮影する測定装置である。すなわち、画像測定部2は、貯留部35を撮影する撮影部により撮影した撮影画像から量子ドットの蛍光強度を2次元測定する。画像測定部2は、例えば、CCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサを利用したCCDカメラ及び3CCDカメラ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを利用したCMOSカメラ及び3CMOSカメラが挙げられる。
本開示の潤滑剤分布状態測定システムは、照射部が波長λnm(100≦λ≦400)の光を照射する場合、貯留部と画像測定部との間に、波長λnm超のバンドパスフィルターを備えていてもよい。例えば、照射部が量子ドットの蛍光波長未満の波長帯域の光として波長λnmの光を照射する場合、波長λnm超のバンドパスフィルターを備えることにより、波長λnmの光(量子ドットの蛍光波長未満の波長帯域の光)が画像測定部に照射されることが抑制され、波長λnm超の光(例えば、量子ドットの蛍光)が画像測定部に選択的に照射される。これにより、量子ドットの蛍光強度を精度良く2次元測定できる。
画像測定部2は、対物レンズ22、及びカメラ23を備えており、回転状態での玉軸受内部の液状潤滑剤の分布挙動を測定するために、励起された蛍光を撮影、すなわち2次元測定する。画像測定部2は、ビームスプリッタ15を内蔵しており、ライトガイド14により案内される光源11からの励起光がカメラ23の光軸と同軸に案内される。また、画像測定部2は、カメラ23と対物レンズ22の間に、UVカットフィルタを備えている。従って、光源11から照射された励起光がビームスプリッタ15を介して測定対象である玉軸受上部の貯留部に照射される。玉軸受上部の貯留部では、励起光によって量子ドットが励起され蛍光を発する。その蛍光をカメラ23が撮影する。
これらの構成による画像測定部2は、例えば、蛍光波長540nm量子ドットを含有した潤滑剤の計測に適するように設定した一例であり、本開示はこの構成に限定されるものではない。
演算制御装置7は、画像測定部2で2次元測定された蛍光強度に基づいて、回転する玉軸受3A内部の液状潤滑剤の分布状態(厚さ)を2次元的に導出する。例えば、画像測定部2に照射された蛍光はその強度に対応した電気信号に変換され、変換された電気信号が演算制御装置7に送信され、液状潤滑剤の厚さの分布が導出される。
演算制御装置7は、厚さ分布演算部72を有する画像処理部71、同期駆動制御部73、状態制御部74、表示部75、及び操作入力部76を備えている。状態制御部74は、操作入力部76により入力された荷重を玉軸受3Aに付加するように、軸荷重付与部4を制御する。同期駆動制御部73は、回転状態での玉軸受3A内部の液状潤滑剤の分布挙動を測定可能とするために、操作入力部76により入力された発光時間と発光周期とにより照射部1の光源が発光するように制御すると共に、玉軸受3Aが回転状態となるように回転駆動部6を制御する。画像処理部71は、画像測定部2で測定された蛍光画像に基づいて、厚さ分布演算部72を用いて玉軸受3A内部に与えられた液状潤滑剤の分布状態を導出する。
次に、量子ドットの蛍光強度と液状潤滑剤の厚さとの対応関係を示す検量線について説明する。
図4に、連続的に変化する液状潤滑剤の厚さ(膜厚)の位置に対する液状潤滑剤の蛍光強度と厚さ(膜厚)との関係の一例を示す。
図4は、液状潤滑剤の厚さ(膜厚)が連続的に変化する状態を治具によって作成した場合における、励起光を照射した場合における液状潤滑剤の蛍光強度の測定結果を示す。図4に示す例では、液状潤滑剤の厚さ(膜厚)が最小の部位(例えば、試験片の頂点部位)における蛍光強度を0としている。
上述の演算制御装置7は、上述の機能を実現する処理を実行する実行装置としてコンピュータを含む構成により実現可能である。
図6に、演算制御装置7をコンピュータを含む構成により実現した一例を示す。
演算制御装置7は、コンピュータ本体77を備えている。コンピュータ本体77は、CPU77A、RAM77B、ROM77C、及び入出力インターフェース(I/O)77Dを備えている。これらのCPU77A、RAM77B、ROM77C、及び入出力I/O77Dは、相互にデータ及びコマンドを授受可能にバス77Eを介して接続された構成である。また、I/O77Dには、照射部1、画像測定部2、軸荷重付与部4、回転駆動部6、表示部75、及び操作入力部76が接続されている。
次のステップS102では、回転駆動部6を制御することにより、玉軸受3Aを回転状態に移行させ、次のステップS104で、照射部1を制御することにより、玉軸受3Aの回転に同期して同期照射させる。次のステップS106では照射部1の励起光の照射による蛍光を撮影することにより蛍光強度を2次元測定し、次のステップS108で、液状潤滑剤の分布状態を導出し、次のステップS110で、表示する。次のステップS112では、潤滑剤分布演算処理を終了するか否かを判断し、否定された場合は、ステップS12へ処理を戻し、肯定された場合は本処理ルーチンを終了する。
図8は、白色光の照射による観察部位を撮影した撮影画像を示す。図9は、静止状態で、UV光を照射した際の液状潤滑剤からの蛍光像を撮影した撮影画像を示す。図10は、回転状態の玉軸受3Aの観察部位にUV光をフラッシュ照射した際の液状潤滑剤からの蛍光像を撮影した撮影画像を示す。図11は、回転状態の玉軸受3Aの観察部位にUV光を連続照射した際の液状潤滑剤からの蛍光像を撮影した撮影画像を示す。なお、周期的な短時間のUV光の照射は、波長405nmの光を、周波数20Hzで、照射時間500μs/1ショットで行った。液状潤滑剤は軸心高さの半分まで浸漬させた状態で回転試験を行った。
図12は、白色光の照射による観察部位を撮影した撮影画像を示す。図13は、回転状態で、周期的な短時間のUV光を照射した際の液状潤滑剤からの蛍光像を撮影した撮影画像を示す。なお、ここでは、玉軸受3Aの側面から液状潤滑剤の分布挙動を詳細測定可能とするために、画像測定部2におけるカメラの撮影倍率が0.75となるように、固定焦点マシンビジョンレンズ(オプトアート社製)と紫外アクロマティック集光レンズ(シグマ光機社製)を組合わせて撮影した。
図13に示すように、玉軸受3Aの球部分が明るくなっており、液状潤滑剤の供給量が少ない場合にも、玉軸受3Aの球表面に液状潤滑剤が付着して回転している様子を測定できた。
上記の潤滑剤分布状態測定システム100は、径方向の上部(図1では上側)の部位を観察部位として、外輪側の転動面における液状潤滑剤の分布を測定する画像測定部2を備えた場合を説明した。本開示の技術は、これに限定されるものではなく、内輪側の転動面における液状潤滑剤の分布を測定してもよく、内輪側の転動面における液状潤滑剤の分布をさらに測定してもよい。
図14に示すように、軸中心部に所定角度(例えば45度)で傾斜したミラー39を設置する。そして、画像測定部2Aを、内輪側の転動面31Aにおける液状潤滑剤の分布を測定するようにすることで、玉軸受3Aの内輪側の転動面31Aを観察(測定)可能になる。
図15に示すように、図1に示す潤滑剤分布状態測定システム100に、軸中心部に所定角度(例えば45度)で傾斜したミラー39を設置する。そして、画像測定部2Aを、内輪側の転動面31Aにおける液状潤滑剤の分布を測定するようにすることで、玉軸受3Aの外輪側の転動面32A及び内輪側の転動面31Aの両者を観察(測定)可能になる。
次に、第2実施形態を説明する。
第2実施形態に係る潤滑剤分布状態測定システムは、ニードル軸受、すなわち針状ころ軸受を、本開示の転がり軸受の一例として用いて、転がり軸受の回転状態において、ニードル軸受内部に与えられた潤滑剤の分布状態を測定する。なお、第2実施形態は、第1実施形態と同様の構成であるため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図16に示すように、潤滑剤分布状態測定システム200は、本開示の転がり軸受部の一例であるニードル軸受3Bが回転可能に取り付けられた回転機構部3を備えている。また、潤滑剤分布状態測定システム200は、ニードル軸受として、オイルが軸心給油される変速機等の潤滑剤供給状態を再現可能にするため、軸心にオイルを供給する供給部8を備えている。第2実施形態では、供給部8を備えることで、回転機構部3は、側面のガラス窓37と画像測定部2Aを除外する構成としているが、その他の構成は第1実施形態に係る潤滑剤分布状態測定システム100と同様であり、ニードル軸受の軸受部に荷重を付与しながら軸を回転できる機構である。
なお、第2実施形態では、UV光の照射条件は第1実施形態と同様に、20Hz、500μs/1ショットである。また、オイルは軸心から5mL/minで供給した場合を説明する。
図18に示すように、回転方向中央付近(図18では上下方向の中央付近)のニードル部では外輪との空間が少なく、油膜が薄くなっている一方で、その前後(図18では上下)では、液状潤滑剤が厚くなっている。この状態は、ニードルを保持する保持器凹部ではその形状に対応するように、液状潤滑剤が厚く存在すると考えられる。
図19に示すように、低回転状態における液状潤滑剤の分布状態は、図18に示す静止時と概ね同様の分布状態であり、低回転状態のニードル軸受3Bに、十分に液状潤滑剤が提供され、その液状潤滑剤が流動している。一方、図20に示すように、高回転状態における液状潤滑剤の分布状態では、回転方向でニードル出口側に画面縦方向に縦すじ状の明暗部が認められ、すじ状に液状潤滑剤が少ない部位が生じている。これは高速回転するニードル出口で負圧が生ずることに起因したキャビテーション現象と考えられる。
図21は、図18に示す静止状態における観察領域の蛍光像(蛍光強度)に基づいて、液状潤滑剤の分布を3次元表示した画像を示す。図22は、図19に対応し、低回転状態における液状潤滑剤の分布を3次元表示した画像を示す。図23は、図19に対応し、高回転状態における液状潤滑剤の分布を3次元表示した画像を示す。図21から図23では、下方(図のz軸方向、0−z方向)になるにしたがって、液状潤滑剤が厚く存在することを示している。また、Y軸中央付近ではニードル形状に対応するように円筒状に液状潤滑剤の分布が変化していること、ニードル前後では保持器凹部に対応して液状潤滑剤が厚く存在していることが理解される。このように、本潤滑剤分布状態測定システムでは、形状像として液状潤滑剤の分布を確認することができる。
2、2A 画像測定部
3 回転機構部
3A 玉軸受
3B ニードル軸受
4 軸荷重付与部
5 弾性カップリング
6 回転駆動部
7 演算制御装置
8 供給部
11 光源
13 フィルタ
14 ライトガイド
15 ビームスプリッタ
21 アダプタ
22 対物レンズ
23 カメラ
31 内輪
31A 転動面
32 外輪
32A 転動面
33 玉
35 貯留部
36 回転部
37 ガラス窓
38 密封容器部
39 ミラー
71 画像処理部
72 厚さ分布演算部
73 同期駆動制御部
74 状態制御部
75 表示部
76 操作入力部
77P 潤滑剤分布演算プログラム
100 潤滑剤分布状態測定システム
200 潤滑剤分布状態測定システム
Claims (7)
- 内輪及び外輪を備え、前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方が光を透過する転がり軸受部であって、前記内輪及び前記外輪の間に、励起光により蛍光を発光する量子ドットを分散させた潤滑剤を貯留する貯留部を備えた転がり軸受部と、
前記転がり軸受部を回転させながら前記貯留部に、前記励起光を照射する照射部と、
前記貯留部を撮影する撮影部により撮影した撮影画像から前記量子ドットの蛍光強度を2次元測定する測定部と、
前記測定部により測定された蛍光強度に基づいて、回転する前記転がり軸受内部の潤滑剤の分布状態を導出する導出部と、
を備えた潤滑剤の分布状態測定システム。 - 前記転がり軸受部の軸受及び回転軸の少なくとも一方に対して回転軸と交差する方向に荷重を付与する付与部をさらに備えた
請求項1に記載の潤滑剤の分布状態測定システム。 - 前記量子ドットの表面に親油性基が配位されている
請求項1又は請求項2に記載の潤滑剤の分布状態測定システム。 - 前記量子ドットが発光する蛍光の波長は、450nmから680nmである
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の潤滑剤の分布状態測定システム。 - 前記照射部は、前記量子ドットが発光する蛍光の波長未満の光を照射し、
前記内輪及び前記外輪と前記撮影部との間に、前記量子ドットが発光する蛍光の波長以上のバンドパスフィルターを更に備える
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の潤滑剤の分布状態測定システム。 - 前記照射部は、照射時間が1ミリ秒以下の光を、前記転がり軸受の回転周期に同期して照射する
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の潤滑剤の分布状態測定システム。 - 内輪及び外輪を備え、前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方が光を透過する転がり軸受部であって、前記内輪及び前記外輪の間に、励起光により蛍光を発光する量子ドットを分散させた潤滑剤を貯留する貯留部を備えた転がり軸受部を、回転させながら前記貯留部に、前記励起光を照射し、
前記貯留部を撮影する撮影部により撮影した撮影画像から前記量子ドットの蛍光強度を2次元測定し、
測定された蛍光強度に基づいて、回転する前記転がり軸受内部の潤滑剤の分布状態を導出する
潤滑剤の分布状態測定方法。
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