JP2020148384A - 制御装置、空気調和システム、制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、関連する技術として、モータの巻線の接続状態を切り替えるときに、モータを一旦停止させた上で、巻線の接続状態を切り替え、その直後にモータを動作させることに関する技術が開示されている。
また、特許文献2には、関連する技術として、固定子巻線の結線(Δ結線、Y結線)を切替可能なモータの制御において、コンプレッサがON状態の場合、結線を切り替える前にコンプレッサをOFF状態に制御する技術が開示されている。
また、特許文献1及び特許文献2に記載の技術を用いて巻線切替モータの巻線どうしの接続を切り替える場合、空気調和システムの機能を停止させる必要がある。その結果、特許文献1及び特許文献2に記載の技術を用いる空気調和システムでは、所望の室内温度が得られない可能性がある。
そのため、空気調和システムの運転を継続させ、かつ、巻線切替モータの巻線の接続状態を切り替えるときの過渡現象によるスイッチの不具合の発生を抑制することのできる技術が求められている。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
本発明の一実施形態による空気調和システム1の構成について説明する。
空気調和システム1は、図1に示すように、室内機10と、室外機20と、を備える。
熱交換器101は、暖房運転時に凝縮器として機能する。また、熱交換器101は、冷房運転時に蒸発器として機能する。
吸込センサ102は、熱交換器101に設けられ、熱交換器101の吸込ガスの温度を検出する。
熱交センサ103、104は、熱交換器101に設けられ、熱交換器101の温度を検出する。
なお、熱交センサ103、104のそれぞれは、熱交換器101において異なる箇所の温度を検出する。
例えば、インバータ2091は、図3に示すように、6つのトランジスタスイッチ2091a、2091b、2091c、2091d、2091e、2091fから成る回路である。6つのトランジスタスイッチ2091a、2091b、2091c、2091d、2091e、2091fのそれぞれが、制御装置216が出力する制御信号sig1に基づいてオン状態とオフ状態とで切り替わることによって、インバータ2091は、三相交流電圧を生成する。この場合の制御信号sig1は、例えば、6つのトランジスタスイッチ2091a、2091b、2091c、2091d、2091e、2091fのそれぞれに応じたPWM(Pulse Width Modulation)信号である。
インバータ2091は、生成した三相交流電力を、巻線切替スイッチ2094を介して巻線切替モータ2092に出力する。
例えば、巻線どうしの接続が切り替わることによって、図4に示すように、巻線切替モータ2092の回転数が比較的低い領域では巻線切替モータ2092における巻線がY結線となり、巻線切替モータ2092の回転数が比較的高い領域では巻線切替モータ2092における巻線がΔ結線となる。また、例えば、巻線どうしの接続が切り替わることによって、図5に示すように、巻線切替モータ2092の回転数が比較的低い領域では巻線切替モータ2092における巻線が高ターンとなり(巻線の巻数が大きくなり)、巻線切替モータ2092の回転数が比較的高い領域では巻線切替モータ2092における巻線が低ターンとなる(巻線の巻数が小さくなる)。これらのように、巻線どうしの接続が切り替わることによって、巻線切替モータ2092の効率を向上させることができる。なお、図には示していないが、巻線切替モータ2092の回転数が比較的低い領域で巻線切替モータ2092における巻線を直列に接続し、巻線切替モータ2092の回転数が比較的高い領域で巻線切替モータ2092における巻線を並列に接続する場合も同様に巻線切替モータ2092の効率を向上させることができる。
例えば、巻線切替スイッチ2094におけるスイッチのそれぞれが、制御装置216が出力する制御信号sig2に基づいてオン状態とオフ状態とで切り替わることによって、巻線切替モータ2092における巻線どうしの接続が切り替わる。
巻線切替スイッチ2094は、例えば、機械式スイッチを含むリレー、トランジスタスイッチなどである。
例えば、電流検出部2095は、図6に示すように、抵抗2095a、差動アンプ2095bを備える。
抵抗2095aは、図6に示すように、巻線切替モータ2092の巻線に流れる電流の経路に直列に設けられる。
差動アンプ2095bは、抵抗2095aの両端の電位差に応じた電圧を制御装置216に出力する。
差動アンプ2095bの出力電圧は、抵抗2095aの両端の電位差に応じた電圧である。そのため、差動アンプ2095bの出力電圧と抵抗2095aの抵抗値から、抵抗2095aに流れる電流を推定することができる。なお、抵抗2095aの抵抗値は、予め決定された値である。つまり、差動アンプ2095bの出力電圧値を取得することは、巻線切替モータ2092の巻線に流れる電流の電流値を検出することに等しい。
なお、電流検出部2095は、例えば、巻線切替モータ2092の巻線に流れる電流の経路において電流を直接測定する電流センサであってもよい。
電流検出部2095は、検出結果を示す情報inf1を制御装置216に出力する。
ファンモータ215aは、制御装置216による制御に基づいて、回転する。
ファン215bは、ファンモータ215aを動力源として回転する。ファン215bが回転することによって、室外機20内の空気と外気とが交換される。
例えば、第1制御部216aは、電流検出部2095から情報inf1を受ける。第1制御部216aは、受けた情報inf1から負荷の状態を特定する。また、第1制御部216aは、電圧検出部2096から情報inf2を受ける。第1制御部216aは、受けた情報inf2から直流電圧の値を特定する。第1制御部216aは、特定した負荷の状態と、に基づいて、巻線切替モータ2092を駆動するための所望の三相交流電圧を特定する。第1制御部216aは、所望の三相交流電圧を得るための制御信号sig1を生成する。第1制御部216aは、生成した制御信号sig1をインバータ2091に出力する。
また、第1制御部216aは、インバータ2091を制御する内容を示す情報inf3(例えば、制御信号sig1)を第2制御部216bに出力する。
例えば、巻線切替モータ2092の回転数は、インバータ2091の出力電圧と現在の巻線の接続状態とから推定することができる。また、インバータ2091の出力電圧は、インバータ2091に入力される直流電圧(すなわち、情報inf2が示す電圧)と制御信号sig1とから推定することができる。そのため、第2制御部216bは、電圧検出部2096から受ける情報inf2と、第1制御部216aから受ける情報inf3(制御信号sig1の内容を含む情報)とに基づいて、巻線切替モータ2092の回転数を推定する。そして、第2制御部216bは、推定した巻線切替モータ2092の回転数が所定のしきい値以下である場合に巻線切替モータ2092の巻線の巻数が実効的に大きくなる結線とする制御信号sig2を、巻線切替スイッチ2094に出力する。また、推定した巻線切替モータ2092の回転数が所定のしきい値を超える場合に巻線切替モータ2092の巻線の巻数が実効的に小さくなる結線とする制御信号sig2を、巻線切替スイッチ2094に出力する。
なお、第2制御部216bは、巻線切替モータ2092の巻線の巻数が実効的に小さくなる結線とする制御信号sig2と、巻線切替モータ2092の巻線の巻数が実効的に大きくなる結線とする制御信号sig2とを切り替えると判定した場合、制御信号sig2を切り替える前に、制御信号sig2を切り替えることを知らせる報知信号inf4を第3制御部216cに出力する。
また、第2制御部216bは、後述する第3制御部216cが巻線切替モータ2092の負荷が下がるように空気調和システム1の機能部を制御したことを知らせる報知信号inf5を受けた場合、制御信号sig2を巻線切替スイッチ2094に出力することによって、巻線切替モータ2092の巻線を切り替える。
具体的には、第3制御部216cは、電子膨張弁214の弁開度を制御し、減圧調整と流量調整を行う。また、第3制御部216cは、ファンモータ215aを制御し、ファン215bを回転させる。
なお、第3制御部216cは、第2制御部216bから報知信号inf4を受けた場合、巻線切替モータ2092の負荷が下がるように空気調和システム1の機能部を制御する。
例えば、第3制御部216cは、第2制御部216bから報知信号inf4を受けた場合、圧縮機2093が吐出するガス冷媒の圧力を下げるように、電子膨張弁214の弁開度を制御する。また、例えば、第3制御部216cは、室外機20内の温度が外気温度よりも高く、第2制御部216bから報知信号inf4を受けた場合に、圧縮機2093から吐出するガス冷媒が流れる配管を冷却し、圧縮機2093が吐出するガス冷媒の圧力を下げるように、ファン215bが停止しているときにはファンモータ215aを回転させ、また、ファン215bが回転しているときにはファンモータ215aの回転数を上げる制御信号sig3をファンモータ215aに出力する。
そして、第3制御部216cは、巻線切替モータ2092の負荷が下がるように空気調和システム1の機能部を制御したことを知らせる報知信号inf5を第2制御部216bに出力する。
ここでは、図9に示す空気調和システム1の処理フローについて説明する。
なお、記憶部216dは、第2制御部216bが行う巻線切替スイッチ2094についての現在の制御の内容(例えば、制御信号sig2の内容)を記憶しているものとする。
第1制御部216aは、受けた情報inf1と、情報inf2と、に基づいて、インバータ2091を制御する制御信号sig1を生成する(ステップS3)。
第1制御部216aは、生成した制御信号sig1をインバータ2091に出力する(ステップS4)。また、第1制御部216aは、制御信号sig1の制御内容を示す情報inf3(例えば、制御信号sig1そのもの)を第2制御部216bに出力する(ステップS5)。
第2制御部216bは、受けた情報inf2と、情報inf3とに基づいて、巻線切替モータ2092における巻線どうしの接続を切り替えるか否かを決定する(ステップS6)。
例えば、予め巻線切替モータ2092の回転領域を、低回転領域と、低回転領域を超える回転数の高回転領域に分ける。第2制御部216bは、情報inf2と、情報inf3とから、巻線切替モータ2092に供給している電圧を特定する。第2制御部216bは、特定した電圧から巻線切替モータ2092の現在の回転数を推定する。第2制御部216bによるこの推定は、所定の短い時間間隔ごとに行われる。
第2制御部216bは、推定した巻線切替モータ2092の回転数が所定のしきい値以下である場合に巻線切替モータ2092の巻線の巻数が実効的に大きくなる結線とする制御信号sig2を、巻線切替スイッチ2094に出力すると判定する。また、推定した巻線切替モータ2092の回転数が所定のしきい値を超える場合に巻線切替モータ2092の巻線の巻数が実効的に小さくなる結線とする制御信号sig2を、巻線切替スイッチ2094に出力すると判定する。
例えば、第2制御部216bは、判定結果の制御を行う場合の制御信号sig2と、記憶部216dが記憶する第2制御部216bが行う巻線切替スイッチ2094についての現在の制御の内容(制御信号sig2の内容を含む)とを比較する。第2制御部216bは、比較した結果、記憶部216dが記憶する現在の制御の内容と、判定結果の制御を行う場合の制御信号sig2による制御の内容とが同一であると判定した場合、推定した回転数が低回転領域から高回転領域にも、高回転領域から低回転領域にも遷移していない(回転数が回転領域を遷移していない)と判定する。また、第2制御部216bは、比較した結果、記憶部216dが記憶する現在の制御の内容と、判定結果の制御を行う場合の制御信号sig2による制御の内容とが異なると判定した場合、推定した回転数が低回転領域から高回転領域に遷移した、または、推定した回転数が高回転領域から低回転領域に遷移した(回転数が回転領域を遷移した)と判定する。
また、第2制御部216bは、回転数が回転領域を遷移したと判定した場合(ステップS6においてYES)、制御信号sig2を切り替えることを知らせる報知信号inf4を第3制御部216cに出力する(ステップS8)。
第3制御部216cは、報知信号inf4を受けると、巻線切替モータ2092の負荷が下がるように空気調和システム1の機能部を制御する(ステップS9)。
例えば、第3制御部216cは、第2制御部216bから報知信号inf4を受けた場合、圧縮機2093が吐出するガス冷媒の圧力を下げるように、電子膨張弁214の弁開度を制御する。また、例えば、第3制御部216cは、室外機20内の温度が外気温度よりも高く、第2制御部216bから報知信号inf4を受けた場合に、圧縮機2093から吐出するガス冷媒が流れる配管を冷却し、圧縮機2093が吐出するガス冷媒の圧力を下げるように、ファン215bが停止しているときにはファンモータ215aを回転させ、また、ファン215bが回転しているときにはファンモータ215aの回転数を上げる制御信号sig3をファンモータ215aに出力する。
第2制御部216bは、報知信号inf5を受けると、ステップS7の処理に戻す。そして、第2制御部216bは、ステップS1の処理に戻す。
本発明の一実施形態による空気調和システム1において、第2制御部216bは、巻線切替モータ2092における巻線どうしの接続を切り替える巻線切替スイッチ2094を制御する。第3制御部216cは、第2制御部216bが巻線切替スイッチ2094を制御して巻線どうしの接続を切り替える前に、巻線切替モータ2092の負荷を低減させるように、空気調和システム1における機能部(例えば、電子膨張弁214、ファンモータ215a)を制御する。
このように、空気調和システム1において、巻線切替モータ2092の巻線どうしの接続を切り替える前に、巻線切替モータ2092の負荷を低減させることで、空気調和システム1の運転を継続させ、かつ、巻線切替モータ2092の巻線の接続状態を切り替えるときの過渡現象による巻線切替スイッチ2094の不具合の発生を抑制することができる。その結果、所望の室温が得られ、かつ、巻線切替スイッチ2094における不具合の発生を低減させることができる。
図11は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、図11に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述の空気調和システム1、制御装置216、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・室内機
20・・・室外機
101、201・・・熱交換器
102・・・吸込センサ
103、104、203、204・・・熱交センサ
202・・・外温センサ
205・・・過冷却熱交
206・・・チェックジョイント
207・・・四方弁
208・・・アキュムレータ
209・・・モータシステム
210・・・吐出管センサ
211、213・・・マフラ
212・・・高圧スイッチ
214・・・電子膨張弁
215・・・ファンシステム
216・・・制御装置
2091・・・インバータ
2091a、2091b、2091c、2091d、2091e、2091f・・・トランジスタスイッチ
2092・・・巻線切替モータ
2093・・・圧縮機
2094・・・巻線切替スイッチ
2095・・・電流検出部
2096・・・電圧検出部
Claims (6)
- 空気調和システムにおいて用いられる制御装置であって、
巻線切替モータにおける巻線どうしの接続を切り替える巻線切替スイッチを制御する切替制御部と、
前記切替制御部が前記巻線切替スイッチを制御して前記巻線どうしの接続を切り替える前に、前記巻線切替モータの負荷を低減させるように、前記空気調和システムにおけるユニットを制御するユニット制御部と、
を備える制御装置。 - 前記巻線切替モータの負荷を低減させることは、前記巻線切替モータの負荷である圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させることであって、
前記ユニット制御部は、
前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させるように、前記ユニットである電子膨張弁及び前記ユニットであるファンモータの少なくとも一方を制御する、
請求項1に記載の制御装置。 - 前記切替制御部は、
前記巻線切替モータと前記巻線切替スイッチとの間の配線に流れる電流の値に基づいて推定した前記巻線切替モータの回転数に応じて、前記巻線切替スイッチを制御する、
請求項1または請求項2に記載の制御装置。 - 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の制御装置と、
前記巻線切替モータと、
前記巻線切替スイッチと、
前記ユニットと、
を備える空気調和システム。 - 空気調和システムにおいて用いられる制御装置による制御方法であって、
巻線切替モータにおける巻線どうしの接続を切り替える巻線切替スイッチを制御することと、
前記巻線切替スイッチを制御して前記巻線どうしの接続を切り替える前に、前記巻線切替モータの負荷を低減させるように、前記空気調和システムにおけるユニットを制御することと、
を含む制御方法。 - 空気調和システムにおいて用いられる制御装置のコンピュータに、
巻線切替モータにおける巻線どうしの接続を切り替える巻線切替スイッチを制御することと、
前記巻線切替スイッチを制御して前記巻線どうしの接続を切り替える前に、前記巻線切替モータの負荷を低減させるように、前記空気調和システムにおけるユニットを制御することと、
を実行させるプログラム。
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