JP2020147724A - 流動接触分解装置用原料油組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】予熱系熱交換器への汚れの付着を十分に抑制し得る流動接触分解装置用原料油組成物を提供する。【解決手段】ハンセン溶解度パラメータを三次元空間にプロットすることにより規定されるハンセン溶解度パラメータ空間において、流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが7.0以下である原料油基材を含み、当該原料油基材の含有割合が合計で1〜13質量%であることを特徴とする流動接触分解装置用原料油組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、流動接触分解装置(Fluid Catalytic Cracking(FCC))において被処理油となる流動接触分解装置用原料油組成物に関する。
流動接触分解装置(FCC)は、石油精製プロセスにおいて、分子量の大きな重質油留分を低分子のガソリン留分や中間留分に分解する装置であり、500℃以上の高温で重質油と流動接触分解触媒とを接触させることにより重質油留分を分解処理する装置である(例えば、特許文献1(特開平11−10204号公報)参照)。
流動接触分解装置によれば、環境負荷等の関係からそのままでは使用し難い重質油からガソリン留分等を製造し得るため、石油精製分野では非常に重要な装置であると同時に、限りある資源を有効に活用できる、環境にやさしい処理装置である。
上記流動接触分解装置の処理対象となる原料油としては、脱硫重油や熱分解脱硫重油、間接脱硫重油、直接脱硫重油などが使用され、これらの原料は熱交換器(場合によっては熱交換器と加熱炉)で300℃付近まで予熱されてから流動接触分解装置に投入される。
特開平11−102204号公報
しかしながら、本発明者が検討したところ、上述したとおり、流動接触分解装置の処理対象となる原料油は重質油からなるものであることから、熱交換器を用いて予熱すると熱交換部位に堆積物(汚れ)が付着して熱交換効率が低下し易くなることが判明した。熱交換効率が低下すると流動接触分解装置に投入される原料油が十分に加温されないために、流動接触分解装置で処理する際により大きなエネルギーが必要となることから、別途事前に加熱炉で加熱したり、加熱炉が無い場合には流動接触分解装置の処理量を低減する必要があるなど、生産コストが上昇したり生産性の低下を招くことになる。
このような状況下、本発明は、予熱系熱交換器への汚れの付着を十分に抑制し得る流動接触分解装置用原料油組成物を提供することを目的とするものである。
上記技術課題を解決するために本発明者等が鋭意検討したところ、予熱用熱交換器に付着する汚れ分の原因成分に対して溶解性を示す原料油基材を一定程度含む流動接触分解装置用原料油組成物であれば、熱交換器の壁面への汚れ分の付着を抑制するか、一旦付着した汚れ分を好適に溶解し得ることを着想した。
上記知見に基づいて本発明者等がさらに検討したところ、驚くべきことに、物質間の溶解特性を表すパラメータであるハンセン溶解度パラメータ(HSP)を三次元空間にプロットすることにより規定されるハンセン溶解度パラメータ空間において、流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが一定の範囲内にある原料油基材を所定量含む流動接触分解装置用原料油組成物により、上記目的を達成し得ることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、
(1)ハンセン溶解度パラメータを三次元空間にプロットすることにより規定されるハンセン溶解度パラメータ空間において、
流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが7.0以下である原料油基材を含み、
当該原料油基材の含有割合が合計で1〜13質量%である
ことを特徴とする流動接触分解装置用原料油組成物、
(2)前記原料油基材の
ハンセン溶解度パラメータの分散項δdが17.6〜20.0であり、
ハンセン溶解度パラメータの極性項δpが2.7〜3.8であり、
ハンセン溶解度パラメータの水素結合項δhが0.9〜1.6である
ことを特徴とする前記(1)に記載の流動接触分解装置用原料油組成物、
(3)前記原料油基材が、接触分解軽油、潤滑油製造工程から得られるエキストラクトおよび流動接触分解装置の精留塔ボトム油であるスラリーオイルから選ばれる一種以上を含むことを特徴とする前記(1)または(2)に記載の流動接触分解装置用原料油組成物、
を提供するものである。
本発明によれば、予熱用熱交換器に付着する汚れ分に対して優れた溶解性を発揮する原料油基材を含むために、予熱系熱交換器への汚れの付着を十分に抑制し得る流動接触分解装置用原料油組成物を提供することができる。
ハンセン球の中心値を成すHSP値(δd、δp、δh)の求め方について説明する図である。 ハンセン溶解度パラメータ空間において、上記予熱用熱交換器に付着する汚れ分のHSP値、原料油基材のHSP値およびハンセン溶解度パラメータ距離Raの関係を示す概念図である。 加熱ヒーターの設定温度とヒーター出口温度との温度差δTの測定方法を説明する概念図である。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、ハンセン溶解度パラメータを三次元空間にプロットすることにより規定されるハンセン溶解度パラメータ空間において、流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが7.0以下である原料油基材を含み、当該原料油基材の含有割合が合計で1〜13質量%であることを特徴とするものである。
本出願書類において、ハンセン溶解度パラメータ(HSP)は、Hildebrandの溶解度パラメータを、ロンドン分散力、双極子間力及び水素結合力の3個の凝集エネルギー成分に分割したベクトル量のパラメータを意味する。
本出願書類において、HSPのロンドン分散力に対応する成分を分散項δd、HSPの双極子間力に対応する成分を極性項δp、HSPの水素結合力に対応する成分を水素結合項δhと各々表記する。
本出願書類において、ハンセン溶解度パラメータ値(HSP値)は、(δd、δp、δh)で表される。
HSPはベクトル量であるために、純粋な物質で全く同一の値を有するものは殆ど存在せず、また、一般的に使用される物質のHSP値はデータベースが構築されているため、当業者であれば、当該データベースを参照することにより、所望の物質のHSP値を入手することができる。
また、データベースにHSP値が登録されていない物質であっても、当業者であればHSP値を算出することができる。
HSP値が未知の評価試料におけるHSP値は以下の方法で算出することができる。
HSP値(δd、δp、δh)を三次元空間にプロットすることにより特定されるハンセン溶解度パラメータ空間において、既知のHPS値を有する複数の純物質をプロットするとともに、上記純物質に対する評価試料の溶解性の有無によってハンセン球を特定し、当該ハンセン球の中心値を求めることで評価試料のHSP値を算出することが出来る。
上記ハンセン球の中心値、すなわちHSP値(δd、δp、δh)の求め方について、図1を用いて説明する。
先ず、図1に例示する(分散項δd、極性項δpおよび水素結合項δhを座標軸とする)三次元空間に既知のHSP値を有する16個の純物質のHSP値をプロットする。
このとき、図1に示すように、例えば、評価試料に溶解性を示す純物質を○印、評価試料に溶解性を示さない純物質を×印で表記する。
次いで、プロットされた評価試料の溶解性に基づき、溶解性を示した純物質(図1で○印で示す)を包含し、溶解性を示さなかった純物質(図1に×印で示す)を包含しない仮想球のうち、最小半径を有するものを(図1に円状に示す)ハンセン球Sとして求める。
上記ハンセン球Sを成す半径(上記最少半径)が図中に○印で示す純物質を溶解し相溶性を示す相互作用半径Rとなり、また、得られたハンセン球Sの中心値(δd、δp、δh)が評価試料のHSP値となる。
なお、上記評価試料の純物質に対する相溶性は、25℃の温度条件下、評価対象となる評価試料10mgに対して既知のHSP値を有する純物質1mLを溶解して10分間攪拌混合したときに、沈殿物が残存しないものを「溶解性あり(図1に示す○評価)」、沈殿物が残存するものを「溶解性なし(図1に示す×評価)」として判断したときの結果を示す。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、原料油基材として、ハンセン溶解度パラメータを三次元空間にプロットすることにより規定されるハンセン溶解度パラメータ空間において、流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが7.0以下である原料油基材を含み、上記ハンセン溶解度パラメータ距離Raが6.9以下である原料油基材を含むことが好ましく、上記ハンセン溶解度パラメータ距離Raが6.8以下である原料油基材を含むことがより好ましい。
上記ハンセン溶解度パラメータ距離Raが上記範囲にあることにより、予熱系熱交換器への汚れの付着を十分に抑制し得る流動接触分解装置用原料油組成物を提供できる。
上記ハンセン溶解度パラメータ距離Raは、ハンセン溶解度パラメータを三次元空間にプロットすることにより規定されるハンセン溶解度パラメータ空間における上記原料油基材のHSP値と上記予熱用熱交換器に付着する汚れ分のHSP値と間の距離に相当する。
図2は、(分散項δd、極性項δpおよび水素結合項δhを座標軸とする)ハンセン溶解度パラメータ空間において、上記予熱用熱交換器に付着する汚れ分のHSP値、原料油基材のHSP値およびハンセン溶解度パラメータ距離Raの関係を示す概念図である。
図2に例示するように、上述した方法により流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分のHSP値(δd、δp、δh)および評価対象となる原料油基材のHSP値(δd、δp、δh)を各々算出する。
予熱用熱交換器に付着した汚れ分のHSP値は、例えば予め使用する予熱交換器の内壁等に付着した汚れ分をサンプリングして算出すればよく、また、評価対象となる原料油基材のHSP値は、流動接触分解装置用原料油組成物の構成基材として予定しているものの中から適宜選択した上で算出すればよい。
得られた各HSP値をハンセン溶解度パラメータ空間にプロットした場合、両者間の距離に相当するハンセン溶解度パラメータ距離Raとの関係は、下記式
Ra = 4×(δd−δd+(δp-δp+(δh−δh
(式中、Raは、ハンセン溶解度パラメータ空間における、予熱用熱交換器に付着する汚れ分のHSP値と評価対象となる原料油基材のHSP値との距離(ハンセン溶解度パラメータ距離)であり、
δdは、上記汚れ分のハンセン溶解度パラメータの分散項であり、
δpは、上記汚れ分のハンセン溶解度パラメータの極性項であり、
δhは、上記汚れ分のハンセン溶解度パラメータの水素結合項であり、
δdは、評価対象となる原料油基材のハンセン溶解度パラメータの分散項であり、
δpは、評価対象となる原料油基材のハンセン溶解度パラメータの極性項であり、
δhは、評価対象となる原料油基材のハンセン溶解度パラメータの水素結合項である)
により表記することができ、上式中に予熱用熱交換器に付着する汚れ分のHSP値であるδd、δp、δhおよび評価対象となる原料油基材のHSP値であるδd、δp、δhを各々代入することにより、ハンセン溶解度パラメータ距離Raを算出することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を構成する上記原料油基材のHSP値(δd、δp、δh)は、分散項δdが、17.6〜20.0であるものが好ましく、18.0〜20.0であるものがより好ましく、極性項δpが、2.7〜3.8であるものが好ましく、3.0〜3.8であるものがより好ましく、水素結合項δhが、0.9〜1.6であるものが好ましく、1.0〜1.6であるものがより好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を構成する上記原料油基材のHSP値(δdm、δpm、δhm)が上記範囲内にあることにより、予熱用熱交換器に付着する汚れ分のHSP値とのハンセン溶解度パラメータ距離Raを容易に所望範囲内に制御することができ、このために予熱系熱交換器に付着する汚れ分に対し優れた溶解性を発揮する流動接触分解装置用原料油組成物を容易に提供することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが7.0以下である原料油基材を合計で、1〜13容量%含み、5〜13容量%含むことがより好ましく、10〜13容量%含むことがさらに好ましい。
流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが7.0以下である原料油基材を上記割合で含むことにより、流動接触分解装置用原料油組成物中の実在セジメント量や硫黄分を所望範囲に容易に抑制しつつ、予熱系熱交換器への汚れの付着を効果的に抑制することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが7.0以下である原料油基材としては、接触分解軽油、潤滑油製造工程から得られるエキストラクトおよび流動接触分解装置の精留塔ボトム油であるスラリーオイルから選ばれる一種以上であることが好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、接触分解軽油(LCO)は、重質油を接触分解処理したときに中間留分として得られる分解軽油、すなわちライトサイクルオイルを意味する。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、接触分解軽油は、沸点範囲が、140〜380℃であるものが好ましく、145〜380℃であるものがより好ましく、150〜380℃であるものがさらに好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、接触分解軽油は、15℃における密度が、0.85〜0.95g/cmであるものが好ましく、0.86〜0.94g/cmであるものがより好ましく、0.87〜0.94g/cmであるものがさらに好ましい。
接触分解軽油の密度が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として十分な体積あたりの発熱量を容易に発揮することができ、工業炉やボイラーなどで使用した際に、燃焼の不均一性や失火などを抑制することができる。
なお、本出願書類において、15℃における密度は、JIS K2249に準じて測定される値を意味する。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、接触分解軽油は、引火点が、50〜90℃であるものが好ましく、55〜90℃であるものがより好ましく、55〜88℃であるものがさらに好ましい。
接触分解軽油の引火点が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として容易に取り扱うことができる。
なお、本出願書類において、引火点は、JIS K2265に準じて測定される値を意味する。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、接触分解軽油は、硫黄分含有割合が、0.05〜0.5質量%であるものが好ましく、0.05〜0.45質量%であるものがより好ましく、0.05〜0.40質量%であるものがさらに好ましい。
接触分解軽油中の硫黄分含有割合が上記範囲内にあることにより、本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を効率的、経済的に製造することができ、また、流動接触分解装置原料配管内の硫化腐食の発生を抑制することができ、効率的に熱交換器の汚れを低減することができる。
なお、本出願書類において、硫黄分含有割合は、JIS K2541に準じて測定される値を意味する。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、接触分解軽油は、芳香族分含有割合が、40〜80質量%であるものが好ましく、42〜80質量%であるものがより好ましく、45〜80質量%であるものがさらに好ましい。
接触分解軽油の芳香族分上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として溶解力が向上し、より効果的に熱交換器の汚れを低減することができる。
なお、本出願書類において、芳香族分含有量は、JPI−5S−49−97により測定される値を意味する。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、接触分解軽油は、灰分が、0.001質量%以下であるものが好ましい。
接触分解軽油の灰分が上記範囲内にあることにより、分解処理工程において流動接触分解触媒へのコーク生成を低減することができる。
なお、本出願書類において、灰分は、JIS K2272に準じて測定される値を意味する。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、接触分解軽油は、窒素分含有割合が、0.5質量%以下であるものが好ましく、0.4質量%以下であるものがより好ましく、0.3質量%以下であるものがさらに好ましい。
接触分解軽油の窒素分含有割合が上記範囲内にあることにより、重質油留分の分解効率を向上することができる。
なお、本出願書類において、窒素分含有割合は、JIS K2609に準じて測定される値を意味する。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、接触分解軽油は、50℃における動粘度が、1.0〜10.0mm/sであるものが好ましく、1.0〜8.0mm/sであるものがより好ましく、1.0〜5.0mm/sであるものがさらに好ましい。
接触分解軽油の50℃における動粘度が上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器や流動接触分解装置などへ本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を安定して供給することができる。
なお、本出願書類において、接触分解軽油の50℃における動粘度は、JIS K2283に準じて測定される値を意味する
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、接触分解軽油は、流動点が、10℃以下であることが好ましく、5℃以下がより好ましく、0℃以下がさらに好ましい。
接触分解軽油の流動点が上記範囲内にあることにより、冬季における流動接触分解装置用原料油組成物の流動性を容易に確保し、流動接触分解装置用の原料油組成物を安定的に供給することができる。
なお、本出願書類において、流動点は、JIS K2269に準じて測定される値を意味する。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、接触分解軽油は、アスファルテンの含有割合が、0.1質量%以下であるものが好ましく、0.05質量%以下であるものがより好ましく、0.01質量%以下であるものがさらに好ましい。
接触分解軽油のアスファルテンの含有割合が上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器への汚れの付着を効果的に抑制することができる。
なお、本出願書類において、アスファルテンの含有割合は、JPI−5S−22−83に準じて測定される値を意味する。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、エキストラクトとは、原油の常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる中質・重質の減圧蒸留留出油あるいは減圧蒸留残渣油の脱歴油(ブライトストック油)をフルフラール等で抽出分離した油を意味する。
上記フルフラール等で抽出した残分は、ラフィネートと称される潤滑油基油として使用されることから、エキストラクトは工業的には潤滑油製造工程で得られるものである。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、エキストラクトは、沸点範囲が、300〜650℃であるものが好ましく、310〜650℃であるものがより好ましく、320〜650℃であるものがさらに好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、エキストラクトは、15℃における密度が、0.95〜1.15g/cmであるものが好ましく、0.96 〜1.10g/cmであるものがより好ましく、0.97〜1.07g/cmであるものがさらに好ましい。
エキストラクトの15℃における密度が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として十分な体積あたりの発熱量を容易に発揮することができ,工業炉やボイラーなどで使用した際に、燃焼の不均一性や失火などを抑制することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、エキストラクトは、引火点が、200〜300℃であるものが好ましく240〜300℃であるものがより好ましい。
エキストラクトの引火点が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として容易に取り扱うことができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、エキストラクトは、 硫黄分含有割合が、3.0〜6.0質量%であるものが好ましく3.0〜5.8質量%であるものがより好ましく、3.0〜5.0質量%であるものがさらに好ましい。
エキストラクトの硫黄分含有割合が上記範囲内にあることにより、本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を効率的、経済的に製造することができ、また、流動接触分解装置原料配管内の硫化腐食の発生を抑制することができ、効率的に熱交換器の汚れを低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、エキストラクトは、芳香族分含有割合が、35〜65質量%であるものが好ましく、38〜62質量%であるものがより好ましく、40〜60質量%であるものがさらに好ましい。
エキストラクトの芳香族分含有割合が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として溶解力が向上し、より効果的に熱交換器の汚れを低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、エキストラクトは、残留炭素分が、0.1〜8.0質量%であるものが好ましく、0.1〜7.0質量%であるものがより好ましく、1.0〜6.0質量%であるものがさらに好ましい。
エキストラクトの残留炭素分が上記範囲内にあることにより、分解処理工程において流動接触分解触媒へのコーク生成を低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、エキストラクトは、灰分が、0.05質量%以下であるものが好ましく、0.01質量%以下であるものがより好ましく、0.005質量%以下であるものがさらに好ましい。
エキストラクトの灰分が上記範囲内にあることにより、分解処理工程において流動接触分解触媒へのコーク生成を低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、エキストラクトは、窒素分含有割合が、0.5質量%以下であるものが好ましく、0.4質量%以下であるものがより好ましく、0.3質量%以下であるものがさらに好ましい。
エキストラクトの窒素分含有割合が上記範囲内にあることにより、重質油留分の分解効率を向上することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、エキストラクトは、50℃における動粘度が、500〜2400mm/sであるものが好ましく、550〜2300mm/sであるものがより好ましく、500〜2200mm/sであるものがさらに好ましい。
エキストラクトの50℃における動粘度が上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器や流動接触分解装置などへ本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を安定して供給することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、エキストラクトは、アスファルテンの含有割合が、1.0質量%以下であるものが好まし0.8質量%以下であるものがより好ましく、0.5質量%以下であるものがさらに好ましい。
エキストラクトのアスファルテンの含有割合が上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器への汚れの付着を効果的に抑制することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、スラリーオイルとは、重質油を接触分解処理した際に流動接触分解装置の精留塔ボトム油として得られる分解残渣油を意味する。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、スラリーオイルは、沸点範囲が、150〜750℃であるものが好ましく、180〜750℃であるものがより好ましく、180〜720℃であるものがさらに好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、スラリーオイルは、15℃における密度が、0.90〜1.10g/cmであるものが好ましく、0.95〜1.05g/cmであるものがより好ましく、0.95〜1.01g/cmであるものがさらに好ましい。
スラリーオイルの密度が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として十分な体積あたりの発熱量を容易に発揮することができ、工業炉やボイラーなどで使用した際に、燃焼の不均一性や失火などを抑制することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、スラリーオイルは、引火点が、80〜120℃であるものが好ましく、90〜120℃であるものがより好ましく、90〜110℃であるものがさらに好ましい。
スラリーオイルの引火点が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として容易に取り扱うことができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、スラリーオイルは、硫黄分含有割合が、0.05〜1.0質量%であるものが好ましく、0.05〜0.9質量%であるものがより好ましく、0.05〜0.8質量%であるものがさらに好ましい。
スラリーオイル中の硫黄分含有割合が上記範囲内にあることにより、本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を効率的、経済的に製造することができ、また、流動接触分解装置原料配管内の硫化腐食の発生を抑制することができ、効率的に熱交換器の汚れを低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、スラリーオイルは、芳香族分含有割合が、10〜60質量%であるものが好ましく、15〜60質量%であるものがより好ましく、20〜60質量%であるものがさらに好ましい。
スラリーオイルの芳香族分上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として溶解力が向上し、より効果的に熱交換器の汚れを低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、スラリーオイルは、残留炭素分が、0.1〜8.0質量%であるものが好ましく、0.1〜7.0質量%であるものがより好ましく、0.1〜6.0質量%であるものがさらに好ましい。
スラリーオイルの残留炭素分が上記範囲内にあることにより、分解処理工程において流動接触分解触媒へのコーク生成を低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、スラリーオイルは、灰分が、0.05質量%以下であるものが好ましく、0.04質量%以下であるものがより好ましく、0.03質量%以下であるものがさらに好ましい。
スラリーオイルの灰分が上記範囲内にあることにより、分解処理工程において流動接触分解触媒へのコーク生成を低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、スラリーオイルは、窒素分含有割合が、0.5質量%以下であるものが好ましく、0.4質量%以下であるものがより好ましく、0.3質量%以下であるものがさらに好ましい。
スラリーオイルの窒素分含有割合が上記範囲内にあることにより、重質油留分の分解効率を向上することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、スラリーオイルは、50℃における動粘度が、100〜1000mm/sであるものが好ましく、100〜900mm/sであるものがより好ましく、100〜800mm/sであるものがさらに好ましい。
スラリーオイルの50℃における動粘度が上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器や流動接触分解装置などへ本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を安定して供給することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、スラリーオイルは、流動点が、10℃以下であることが好ましく、5℃以下がより好ましく、0℃以下がさらに好ましい。
スラリーオイルの流動点が上記範囲内にあることにより、冬季における流動接触分解装置用原料油組成物の流動性を容易に確保し、本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を安定的に供給することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、スラリーオイルは、アスファルテンの含有割合が、5.0質量%以下であるものが好ましく、 4.0質量%以下であるものがより好ましく、3.0質量%以下であるものがさらに好ましい。
スラリーオイルのアスファルテンの含有割合が上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器への汚れの付着を効果的に抑制することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、原料油基材として、流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが7.0以下の範囲外にある(同ハンセン溶解度パラメータ距離が7.0超である)原料油基材を含有してもよく、係る原料油基材としては、脱硫減圧軽油(t−VGO)や直接脱硫重油(DDS−P)を挙げることができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油(t−VGO)は、原油を常圧蒸留した際に得られる残渣油を減圧蒸留して得られる減圧重質軽油(VGO)をさらに脱硫処理、すなわち間接脱硫処理した軽油留分を意味する。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油は、沸点範囲が、150〜600℃であるものが好ましく、180〜600℃であるものがより好ましく、180〜580℃であるものがさらに好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油は、15℃における密度が、0.85〜0.92g/cmであるものが好ましく、0.86〜0.92g/cmであるものがより好ましく、0.86〜0.91g/cmであるものがさらに好ましい。
脱硫減圧軽油の密度が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として十分な体積あたりの発熱量を容易に発揮することができ、工業炉やボイラーなどで使用した際に、燃焼の不均一性や失火などを抑制することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油は、引火点が、130〜200℃であるものが好ましく、130〜198℃であるものがより好ましく、130〜195℃であるものがさらに好ましい。
脱硫減圧軽油の引火点が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として容易に取り扱うことができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油は、硫黄分含有割合が、0.05〜0.4質量%であるものが好ましく、0.05〜0.35質量%であるものがより好ましい。
脱硫減圧軽油中の硫黄分含有割合が上記範囲内にあることにより、本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を効率的、経済的に製造することができ、 また、流動接触分解装置原料配管内の硫化腐食の発生を抑制することができ、効率的に熱交換器の汚れを低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油は、芳香族分含有割合が、5〜18質量%であるものが好ましく、8〜18質量%であるものがより好ましく、10〜18質量%であるものがさらに好ましい。
脱硫減圧軽油の芳香族分の含有割合が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として溶解力が向上し、より効果的に熱交換器の汚れを低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油は、残留炭素分が、0.01〜0.3質量%であるものが好ましく、0.01〜0.25質量%であるものがより好ましく、0.01〜0.2質量%であるものがさらに好ましい。
脱硫減圧軽油の残留炭素分が上記範囲内であることにより、分解処理工程において流動接触分解触媒へのコーク生成を低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油は、灰分含有割合が、0.001質量%以下であるものが好ましい。
脱硫減圧軽油の灰分が上記範囲内にあることにより、分解処理工程において流動接触分解触媒へのコーク生成を低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油は、窒素分含有割合が、0.1質量%以下であるものが好ましく、0.08質量%以下であるものがより好ましく、0.07質量%以下であるものがさらに好ましい。
脱硫減圧軽油の窒素分含有割合が上記範囲内にあることにより、重質油留分の分解効率を向上することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油は、50℃における動粘度が、10〜40mm/sであるものが好ましく、10〜38mm/sであるものがより好ましく、12〜38mm/sであるものがさらに好ましい。
脱硫減圧軽油の50℃における動粘度が上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器や流動接触分解装置などへ本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を安定して供給することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油は、流動点が、55℃以下であることが好ましく、50℃以下がより好ましく、48℃以下がさらに好ましい。
脱硫減圧軽油の流動点が上記範囲内にあることにより、冬季における流動接触分解装置用原料油組成物の流動性を容易に確保し、本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を安定的に供給することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油は、アスファルテンの含有割合が、2.0質量%以下であるものが好ましく、1.9質量%であるものがより好ましく、1.8質量%であるものがさらに好ましい。
脱硫減圧軽油のアスファルテンの含有割合が上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器への汚れの付着を効果的に抑制することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油の配合割合は、27〜98容量%が好ましく、30〜98容量%がより好ましく、33〜98容量%がさらに好ましい。
脱硫減圧軽油の配合割合が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物中の実在セジメント量や硫黄分を所望範囲に容易に抑制することができる。
上記脱硫減圧軽油としては、ハンセン溶解度パラメータを三次元空間にプロットすることにより規定されるハンセン溶解度パラメータ空間において、流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが10以下であるものが好ましく、同ハンセン溶解度パラメータ距離Raが9.5以下であるものがより好ましく、同ハンセン溶解度パラメータ距離Raが9.0以下であるものがさらに好ましい。
脱硫減圧軽油の上記ハンセン溶解度パラメータ距離Raが上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器への汚れの付着を十分に抑制し得る流動接触分解装置用原料油組成物を提供できる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、脱硫減圧軽油のHSP値(δd、δp、δh)は、分散項δdが、15.0〜20.0であるものが好ましく、15.5〜20.0であるものがより好ましく、極性項δpが、0.5〜3.0であるものが好ましく、0.6〜3.0であるものがより好ましく、水素結合項δhが、0.1〜2.0であるものが好ましく、0.2〜2.0であるものがより好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油(DDS−P)は、原油を常圧蒸留した際に得られる常圧蒸留残渣油や、係る常圧蒸留残渣油をさらに減圧蒸留して得られる減圧蒸留残渣油から選ばれる一種以上を水素化脱硫処理して得られる重質な留分を意味する。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油は、沸点範囲が、250〜750℃であるものが好ましく、270〜750℃であるものがより好ましく、290〜750℃であるものがさらに好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油は、15℃における密度が、0.85〜0.95g/cmであるものが好ましく、0.86〜0.95g/cmであるものがより好ましく、0.86〜0.94g/cmであるものがさらに好ましい。
直接脱硫重油の密度が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として十分な体積あたりの発熱量を容易に発揮することができ、工業炉やボイラーなどで使用した際に、燃焼の不均一性や失火などを抑制することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油は、引火点が、150〜220℃であるものが好ましく、160〜220℃であるものがより好ましい。
脱硫減圧軽油の引火点が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として容易に取り扱うことができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油は、硫黄分含有割合が、0.1〜0.5質量%であるものが好ましく、0.1〜0.4質量%であるものがより好ましい。
直接脱硫重油の硫黄分含有割合が上記範囲内にあることにより、本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を効率的、経済的に製造することができ、また、流動接触分解装置減量配管内の硫化腐食の発生を抑制することができ、効率的に熱交換器の汚れを低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油は、芳香族分含有割合が、10〜30質量%であるものが好ましく、15〜30質量%であるものがより好ましく、18〜30質量%であるものがさらに好ましい。
直接脱硫重油の芳香族分含有割合が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物としての溶解力が向上し、より効果的に熱交換器の汚れを低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油は、残留炭素分が、0.01〜0.5質量%であるものが好ましく、0.01〜4.7質量%であるものがより好ましく、0.01〜4.5量%であるものがさらに好ましい。
直接脱硫重油の残留炭素分が上記範囲内であることにより、分解処理工程において流動接触分解触媒へのコーク生成を低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油は、灰分含有割合が、0.1質量%以下であるものが好ましく、0.05質量%以下であるものがより好ましく、0.01質量%以下であるものがさらに好ましい。
脱硫減圧軽油の灰分が上記範囲内にあることにより、分解処理工程において流動接触分解触媒へのコーク生成を低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油は、窒素分含有割合が、1.0質量%以下であるものが好ましく、0.5質量%以下であるものがより好ましく、0.3質量%以下であるものがさらに好ましい。
直接脱硫重油の窒素分含有割合が上記範囲内にあることにより、重質油留分の分解効率を向上することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油は、50℃における動粘度が、100〜400mm/sであるものが好ましく、100〜300mm/sであるものがより好ましく、100〜200mm/sであるものがさらに好ましい。
直接脱硫重油の50℃における動粘度が上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器や流動接触分解装置などへ本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物を安定して供給することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油は、流動点が、55℃以下であることが好ましく、50℃以下がより好ましく、45℃以下がさらに好ましい。
直接脱硫軽油の流動点が上記範囲内にあることにより、冬季における流動接触分解装置用原料油組成物の流動性を容易に確保し、流動接触分解装置用の原料油組成物を安定的に供給することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油は、アスファルテンの含有割合が、2.0質量%以下であるものが好ましく、1.9質量%以下であるものがより好ましく、1.8質量%以下であるものがさらに好ましい。
直接脱硫重油のアスファルテンの含有割合が上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器への汚れの付着を効果的に抑制することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油の配合割合は、1〜55容量%が好ましく、1〜50容量%がより好ましく、1〜45容量%がさらに好ましい。
直接脱硫重油の配合割合が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物中の実在セジメント量や硫黄分を所望範囲に容易に抑制することができる。
上記直接脱硫重油としては、ハンセン溶解度パラメータを三次元空間にプロットすることにより規定されるハンセン溶解度パラメータ空間において、流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが10以下であるものが好ましく、同ハンセン溶解度パラメータ距離Raが9.0以下であるものがより好ましく、同ハンセン溶解度パラメータ距離Raが8.7以下であるものがさらに好ましい。
直接脱硫重油の上記ハンセン溶解度パラメータ距離Raが上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器への汚れの付着を十分に抑制し得る流動接触分解装置用原料油組成物を提供できる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物において、直接脱硫重油のHSP値(δd、δp、δh)は、分散項δdが、15.0〜20.0であるものが好ましく、15.5〜20.0であるものがより好ましく、極性項δpが、0.5〜3.0であるものが好ましく、0.6〜3.0であるものがより好ましく、水素結合項δhが、0.1〜2.0であるものが好ましく、0.2〜2.0であるものがより好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、10容量%留出温度が、180〜400℃であるものが好ましく、180〜395℃であるものがより好ましく、180〜390℃であるものがさらに好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物の10容量%留出温度が上記範囲内にあることにより、熱交換器の汚れ原因と考えられる重質なワックス留分の含有量が抑制され、効果的に汚れを低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、90容量%留出温度が、300〜650℃であるものが好ましく、300〜640℃であるものがより好ましく、300〜630℃であるものがさらに好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物の90容量%留出温度が上記範囲内にあることにより、熱交換器の汚れ原因と考えられる重質なワックス留分の含有量が抑制され、効果的に汚れを低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、15℃における密度が、0.85〜0.95g/cmであるものが好ましく、0.86〜0.95g/cmであるものがより好ましく、0.86〜0.94g/cmであるものがさらに好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物の密度が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物として十分な体積あたりの発熱量を容易に発揮することができ、工業炉やボイラーなどで使用した際に、燃焼の不均一性や失火などを抑制することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、硫黄分含有割合が、0.1〜0.8質量%あることが好ましく、0.1〜0.7質量%であることがより好ましく、0.1〜0.6質量%であることがさらに好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物の硫黄分含有割合が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置原料配管内の硫化腐食の発生を抑制することができ、効率的に熱交換器の汚れを低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、芳香族分含有割合が、5〜30質量%であるものが好ましく、8〜30質量%であるものがより好ましく、10〜30質量%であるものがさらに好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物の芳香族分含有割合が上記範囲内にあることにより、流動接触分解装置用原料油組成物の溶解力が向上し、含有されるアスファルテン析出を抑制し、効果的に汚れを低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、残留炭素分が、0.01〜5.0質量%であるものが好ましく、0.01〜4.0質量%であるものがより好ましく、0.01〜3.0質量%であるものがさらに好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物の残留炭素分が上記範囲内にあることにより、分解処理工程において流動接触分解触媒へのコーク生成を低減することができ、また、工業炉やボイラーなどで燃焼した際に排出される煤煙量を容易に低減することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、アスファルテンの含有割合が、2.0質量%以下であるものが好ましく、1.9質量%以下であるものがより好ましく、1.8質量%以下であるものがさらに好ましい。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物のアスファルテンの含有割合が上記範囲内にあることにより、予熱系熱交換器への汚れの付着を効果的に抑制することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、ハンセン溶解度パラメータを三次元空間にプロットすることにより規定されるハンセン溶解度パラメータ空間において、流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが8.6以下であるものが好ましく、同ハンセン溶解度パラメータ距離Raが8.5以下であるものがより好ましい。
上記ハンセン溶解度パラメータ距離Raが上記範囲にあることにより、予熱系熱交換器への汚れの付着を十分に抑制し得る流動接触分解装置用原料油組成物を提供することができる。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物は、以下の方法により算出される加熱ヒーターの設定温度とヒーター出口温度との温度差δTが、0〜60℃であるものが好ましく、0〜50℃であるものがより好ましく、0〜40℃であるものがさらに好ましい。
<加熱ヒーターの設定温度とヒーター出口温度との温度差の測定方法>
図3に概略断面図で示すように、原料油タンクTに貯蔵されホットプレートHPにより70℃に加温された1.2Lの原料油を、同じく(図示しない)リボンヒーターにより流路全体が70℃に維持された流通配管c(直6.5mm)内に毎分10mLで送液しつつ、上記原料油の流通配管内に各々ヒーターロッドR(ステンレス鋼製、長さ200mm、直径6mm)を配置した加熱ヒーターHT1および加熱ヒーターHT2でそれぞれ設定温度T(170℃)、T2(300℃)で順次加熱して上記原料油タンクTに返送する操作を700分間継続した後、上記加熱ヒーターHT1および加熱ヒーターHT2の原料油出口に各々配置された原料油温度計測手段TM1outおよびTM2outで原料油のヒーター出口温度T3を測定したときに、加熱ヒーターHT2において、「(設定温度T)−(ヒーター出口温度T3)」により算出される温度差を3回測定したときの算術平均値を温度差δTとする。
上記評価方法は、原料油によりヒーターロッドに汚れが付着して十分に加熱できなくなる結果、設定温度Tに対してヒーター出口における原料油温度T3を十分に上昇させることができなくなる結果、温度差δTが大きくなることに基づくものである。
本発明に係る流動接触分解装置用原料油組成物によれば、原料油による流通配管や加熱ヒーターへの汚れの付着を十分に抑制することができるために、上記温度差δTを好適な範囲に維持することができる。
本発明によれば、予熱用熱交換器に付着する汚れ分に対する溶解性に優れた原料油基材を含むために、予熱系熱交換器への汚れの付着を十分に抑制し得る流動接触分解装置用原料油組成物を提供することができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれ等の例により何ら限定されるものではない。
(実施例1〜実施例3、比較例1〜比較例3)
(1)原料基材
流動接触分解装置用原料油組成物を構成する基材A〜基材Eとして、各々表1に示す物性を有する、脱硫減圧軽油(T−VGO)、直接脱硫重油(DDS−P)、接触分解軽油(LCO)および潤滑油製造工程から得られるエキストラクト(EXTRACT)および流動接触分解装置の精留塔ボトム油であるスラリーオイル(SLO)を用意した。
Figure 2020147724
(2)原料組成物の調製
上記基材A〜基材Eを表2に示す割合になるように配合することにより、それぞれ、実施例1〜実施例3に係る原料組成物および比較例1〜比較例2に係る原料組成物を得た。
得られた実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例2に係る原料組成物の特性を表2に示す。
Figure 2020147724
表2より、実施例1〜実施例4で得られた原料油は、ハンセン溶解度パラメータを三次元空間にプロットすることにより規定されるハンセン溶解度パラメータ空間において、流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが7.0以下である原料油基材を所定量含むものであることから、温度差δTが小さく、このために、予熱系熱交換器への汚れの付着を十分に抑制し流動接触分解装置用原料油として好適なものであることが分かる。
一方、表2より、比較例1〜比較例2で得られた原料油は、ハンセン溶解度パラメータを三次元空間にプロットすることにより規定されるハンセン溶解度パラメータ空間において、流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが7.0以下である原料油基材を所定量含まないことから、温度差δTが実施例1〜実施例4に比較して大きく、このために、予熱系熱交換器への汚れの付着を十分に抑制し得ないものであることが分かる。
本発明によれば、予熱系熱交換器への汚れの付着を十分に抑制し得る流動接触分解装置用原料油組成物を提供することができる。

Claims (3)

  1. ハンセン溶解度パラメータを三次元空間にプロットすることにより規定されるハンセン溶解度パラメータ空間において、
    流動接触分解装置用原料油組成物の予熱用熱交換器に付着する汚れ分とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが7.0以下である原料油基材を含み、
    当該原料油基材の含有割合が合計で1〜13質量%である
    ことを特徴とする流動接触分解装置用原料油組成物。
  2. 前記原料油基材として、
    ハンセン溶解度パラメータの分散項δdが17.6〜20.0であり、
    ハンセン溶解度パラメータの極性項δpが2.7〜3.8であり、
    ハンセン溶解度パラメータの水素結合項δhが0.9〜1.6である
    ものを含む請求項1に記載の流動接触分解装置用原料油組成物。
  3. 前記原料油基材として、接触分解軽油、潤滑油製造工程から得られるエキストラクトおよび流動接触分解装置の精留塔ボトム油であるスラリーオイルから選ばれる一種以上を含む請求項1または請求項2に記載の流動接触分解装置用原料油組成物。
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