JP2020147502A - 油性口唇化粧料 - Google Patents

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睦 山野井
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睦 山野井
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Abstract

【課題】、塗布時にふんわりとしたムース様のなめらかな伸び広がりを有し、乾燥を感じず、密着感があるマットな質感を得られる油性口唇化粧料の提供。【解決手段】(A)オキシエチレン基によって架橋された非被覆のポリエーテル変性オルガノポリシロキサンエラストマー、(B)シリコーン樹脂で被覆されたシリコーンエラストマー粉体、(C)融点が80℃以上のワックス、及び(D)20℃で半固形状の油剤を含有する油性口唇化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、油性口唇化粧料に関する。
口唇化粧料は、ファッションの一部として、色を付与するだけではなく、ツヤのある仕上がりや、ツヤを抑えたマット仕上がりなど、その質感においても多様な仕上がりが求められる。しかし、油性化粧料は油剤が主成分である為にツヤのある仕上がりになりやすく、マットな仕上がりを得るために、これまでにも種々の検討がなされてきた。例えば、粉体を多く含有することで仕上がりをマットにする技術や、オキシアルキレン基を含んでなる架橋された固体ポリオルガノシロキサン粒子を液状脂肪相に対する増粘剤及び界面活性剤として使用する技術(特許文献1)などがあった。
しかしながら、粉体を多く含有する油性口唇化粧料では、マットな質感は得られるものの、化粧料に硬さを感じ、唇に塗布する際の滑らかな使用性や、口唇への密着感に欠け、乾燥を感じる傾向がある。また、オキシアルキレン基を含んでなる架橋された固体ポリオルガノシロキサン粒子を液状脂肪相に対する増粘剤及び界面活性剤として使用する技術では、密着感やうるおい感得られず、化粧膜の均一性や化粧持ちも十分ではなかった。
特開2000−309510号公報
本発明は、塗布時にふんわりとしたムース様のなめらかな伸び広がりを有し、乾燥を感じず、密着感があるマットな質感を得られる油性口唇化粧料の提供を目的とする。
かかる実情において、本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、オキシエチレン基によって架橋された非被覆のポリエーテル変性オルガノポリシロキサンエラストマー、シリコーン樹脂で被覆された架橋型オルガノポリシロキサンエラストマー粉体、融点が80℃以上のワックス、及び20℃で半固形状の油剤を含有した油性口唇化粧料が、塗布時にふんわりとしたなめらかな伸び広がりを有し、仕上がりはマットで均一性に優れ、化粧膜に密着感があり、乾燥を感じないうるおい感を有することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、次の(A)〜(D);
(A)オキシエチレン基によって架橋された非被覆のポリエーテル変性オルガノポリシロキサンエラストマー、
(B)シリコーン樹脂で被覆されたシリコーンエラストマー粉体、
(C)融点が80℃以上のワックス、
(D)20℃で半固形状の油剤を含有する油性口唇化粧料である。
本発明の油性口唇化粧料は、マットな仕上がりにもかかわらず、なめらかに伸び広がり、均一性が高く密着感があり、うるおい感も有するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の成分(A)オキシエチレン基によって架橋された非被覆のポリエーテル変性オルガノポリシロキサンエラストマーは、少なくともオキシエチレン基で架橋された三次元架橋構造を有するものである。成分(A)は被覆されておらず、油剤に分散させると膨潤して弾力のあるシリコーンゲルを作り、化粧料で幅広く使用されているものである。成分(A)はアルキル基で共変性されていてもよく、その場合のアルキル基の炭素数は、例えば8〜20である。具体的には、カプリル基、ラウリル基、ミリスチル基等を挙げることができる。成分(A)の具体例としては、(ジメチコン/(PEG−10/15))クロスポリマー、(PEG−10/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(PEG−15/ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン)クロスポリマーなど等があげられる。
成分(A)は油剤に分散させたシリコーンゲルとして用いられることが多く、用いられる油剤は液状であれば特に限定されないが、例えばメチルポリシロキサン、メチルトリメチコン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油、スクワラン、流動パラフィン、イソパラフィン、イソドデカン、イソヘキサデカン等の炭化水素油、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等のエステル油等が挙げらる。成分(A)はこれらの油剤との混合物で市販されるものを使用することができる。例えば、架橋型ポリエーテル変性シリコーンと油剤の混合物として、KSG−210、KSG−240、架橋型アルキル・シリコーン分岐ポリエーテル変性シリコーンと油剤の混合物として、KSG−310、KSG−320、KSG−330、KSG−340、架橋型アルキル・シリコーン分岐ポリエーテル変性シリコーンと油剤の混合物としてKSG−320Z、KSG−350Z、KSG−360Z、KSG−380Z(以上、信越化学工業社製)等があげられる。
本発明において成分(A)は、アルキル変性されたものが、密着感の点において好ましく、具体的には、アルキル基がラウリル基である(PEG−10/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマーなどの部分架橋型アルキル分岐ポリエーテル変性シリコーン、(PEG−15/ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン)クロスポリマー等を挙げることができる。
本発明の成分(A)の含有量は、0.3〜5質量%(以下、「%」と略す場合がある。)が好ましく、更に好ましくは0.8〜3%である。この範囲で用いるとなめらかな使用感、均一性、密着感点において好ましい。
本発明の成分(B)シリコーン樹脂で被覆されたシリコーンエラストマー粉体は、架橋型オルガノポリシロキサンエラストマー粒子表面に、網状型シリコーンを共重合させ得られた複合粉体である。具体的には、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーや、フェニル変性された(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー等があげられる。成分(B)は、感触の良さにおいて、球状のものが好ましく、粒径は5〜30μmが好ましい。本発明における成分(E)の平均粒子径はレーザー型乾式粒度分布測定装置(セイシン企業社製PRO7000S等)を用い、体積平均粒子径(D50)として測定されるものである。市販品としては、KSP−100、KSP−101、KSP−105、KSP−411等、フェニル変性されたものとしてKSP−300(以上、信越化学工業社製)等があげられる。
本発明の成分(B)の含有量は、10〜20%が好ましく、更に好ましくは12〜18%である。この範囲で用いるとなめらかな使用感、仕上がりのマットさ、うるおい感の点において好ましい。
本発明の成分(C)融点が80℃以上のワックスは、通常化粧料に用いられるものであれば、特に制限はなく、これらを1種又は2種以上用いることができる。具体的には、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、オゾケライトワックス、セレシンワックス、(エチレン/プロピレン)コポリマー、キャンデリラワックス、キャンデリラロウエステルズ、カルナバワックス、ライスワックス等があげられる。
本発明において成分(C)は、なめらかな使用感、均一性、密着感の点においてポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、(エチレン/プロピレン)コポリマーが好ましく、市販品としてはPERFOMALENE655(ニューフェーズテクノロジー社製)、CIREBELLE109L(CIREBEL社製)、LIPWAX A−4、合成ワックスP−200、EPSワックス(いずれも日本ナチュラルプロダクツ社製)等があげられる。
本発明の成分(C)の含有量は1〜4.5%が好ましく、更に好ましくは1.5〜3.5%である。この範囲で用いるとなめらかな使用感、均一性、密着感の点において好ましい。
本発明の成分(D)20℃で半固形状の油剤は、通常化粧料に用いられるものであれば、特に制限はなく、これらを1種又は2種以上用いることができる。成分(D)としては、融点が30〜60℃のものが好ましく、特に限定されないが、例えばワセリン、(カプリル/カプリン/ミリスチン/ステアリン酸)トリグリセリル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ステアリン酸硬化ヒマシ油、カカオ脂、シア脂、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステイル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、高重合メチルポリシロキサン等があげられる。
本発明における成分(D)の含有量は10〜25%が好ましく、更に好ましくは15〜20%である。この範囲で用いると均一性、密着感、うるおい感の点において好ましい。
本発明の油性口唇化粧料は上記(A)〜(D)成分以外の、油性成分、粉体、界面活性剤、水性成分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、美容成分油防腐剤、香料等の通常油性化粧料に用いられる成分を本発明の効果を妨げない範囲で、適宜配合することができる。
その他の油性成分としては、通常化粧料に用いられる油であれば特に制約なく使用することができ、動物油、植物油、合成油等の起源や固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、フッ素系油類等を使用することができる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ポリイソブチレンの炭化水素類、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、ホホバ油、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル類、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カリウム、12−ヒドロキシステアリン酸、アシル化アミノ酸アルキルアミド等の油性ゲル化剤類等、オリーブ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類等があげられる。
その他の粉体としては、通常化粧料に用いられる粉体であれば特に制約なく使用することができ、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等があげられる。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末、デキストリン粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等や、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、セルロース等の維等があげられる。これらはフッ素化合物、シリコ−ン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等で表面処理されていてもよい。これらの粉体は、1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。
その他に、界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等があげられる。水性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、オレンジ、ローズ水等の植物抽出液があげられる。紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系等、例えば、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル2,4,6−トリス[4−(2−エチルへキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン等をあげることができる。
酸化防止剤としては、例えばトコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、クロルフェネシン、1,2−ペンタジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等があげられる。
本発明の油性口唇化粧料とは、連続相が油剤である化粧料を意味し、固形状、ゲル状、液状、クリーム状等の形態で用いることができるが、液状であると本発明の効果が顕著に発揮される。また、本発明の油性口唇化粧料は、口紅、リップグロス、リップクリーム、リップバーム等に適用することができるが、特にマットな化粧効果を得られる点において口紅に適している。
次に実施例をあげて本発明をさらに説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
実施例1〜8及び比較例1〜4 油性口紅(液状)
表1に示す組成の油性口紅を下記方法により調整し、「なめらかな使用感」「膜の均一性」「密着感」「うるおい感」「マットな仕上がり」の各項目について以下に示す評価方法及び判断基準により官能評価を行い、結果を表1に併記した。
*1:KSG−310(固形分30%ミネラルオイル溶液、信越化学工業社製)
*2:KSG−210(固形分25%ジメチコン溶液、信越化学工業社製)
*3:KSG−16(固形分25%ジメチコン溶液、信越化学工業社製)
*4:KSP−102(信越化学工業社製)
*5:KSP−100(信越化学工業社製)
*6:コスモール168ARNV(日清オイリオ社製)
*7:AEROSIL R967S(日本アエロジル社製)
*8:MX−3000C(綜研化学社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(12)を均一に混合溶解する。
B.Aに成分(14)〜(20)を加え、均一に混合分散する。
C.Bを容器に充填する。
(評価方法)
化粧品専門パネル20名が表1の実施例及び比較例の油性口紅を使用して評価をおこなった。「なめらかな使用感」は塗布時にムース様になめらかに塗れるかかどうか、「膜の均一性」は唇に塗布した際に色ムラがなくきれいに塗れるかどうか、「密着感」は化粧膜が口唇に密着し、経時で膜が崩れたりしないか、「うるおい感」は使用時および使用後に唇上で乾燥感を感じず潤いを感じるかどうか、「マットな仕上がり」は仕上がりがツヤが抑えられマットになっているかどうかについて、専門パネル各自が以下の基準に従って絶対評価を行ない、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
<評価基準>
(評点):(評価)
6点 : 非常に良好
5点 : 良好
4点 : やや良好
3点 : 普通
2点 : 悪い
1点 : 非常に悪い
<判定基準>
(判定):(評点の平均点)
◎ : 5点を超える
○ : 3点を超える5点以下
△ : 2点を超える3点以下
× : 2点以下
表1の結果に示すとおり、実施例の油性口紅は、全ての項目で優れたものであった。
一方成分(A)を含有しない比較例1は密着感やうるおい感、マットな仕上がりに満足がいくものでなく、成分(B)を含有しない比較例2はマットな仕上がりに劣るものであった。成分(C)を配合しない比較例3は特に膜の均一性や密着感で満足いくものでなかった。成分(D)を含有しない比較例4ではなめらかな使用感や潤い感が得られなかった。
実施例9:流し込み状油性口紅
成分 (%)
(1)合成ワックス(融点85℃) 3
(2)キャンデリラワックス(融点83℃) 2
(3)エチルヘキサン酸セチル 残量
(4)流動パラフィン 5
(5)デカイソステアリン酸ポリグリセリル−10 20
(6)ビスジグリセリルポリアシルアジペートー2*9 10
(7)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー混合物*10 7.5
(8)(PEG−10/ラウリルジメチコン)、PEG−15/ラウリルジメチコン)
クロスポリマー混合物 *11 7.5
(9)ジメチルシリル化シリカ *5 2
(10)(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)
クロスポリマー末*12 10
(11)ポリメタクリル酸メチル末*13 4
(12)マイカ 3.5
(13)ベンガラ 0.3
(14)黒色酸化鉄 0.1
(15)黄色酸化鉄 1.6
(16)トリイソステアリン酸イソプロピルチタン2%処理酸化チタン 3
(17)アスコルビン酸 0.0001
(18)ローズ水 0.3
(19)香料 0.1
*9:SOFTISAN649(20℃:半固形状、融点35℃、Sasol社製)
*10:KSG−16F(信越化学工業社製)
*11:KSG−340(信越化学工業社製)
*12:KSP−100(球状、平均粒径5μm:信越化学工業社製)
*13:マツモトマイクロスフェア M−101(球状、平均粒径10μm:松本油脂製薬社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を加熱し、均一溶解する。
B:Aに成分(8)〜(19)を加え、均一に分散する。
C:Bをジャー容器に流し込み、冷却固化して油性口紅を得た。
得られた油性口紅は、なめらかな伸び広がりを有し、マットな仕上がりで、均一性も高く、密着感があり、うるおい感に優れたものであった。
実施例10:アプリケーター状油性口紅
成分 (%)
(1)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー混合物 *1 8
(2)(ジメチコン/(PEG−10/15))クロスポリマー混合物 *2 15
(3)ポリエチレンワックス(融点83〜95℃) 2
(4)ダイマージリノール酸(フィトステアリル/イソステアリル/セチル
/ステアリル/ベヘニル)*14 15
(5)ジメチルポリシロキサン(25℃粘度:100mPa・s) 5
(6)ジメチルポリシロキサン(25℃粘度:100,000mPa・s) 3
(7)ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグルコール 10
(8)スクワラン 残量
(9)(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)
クロスポリマー末*12 8
(10)球状中実シリカ(平均粒径:3.5μm) 8
(11)ジメチルシリル化シリカ *5 3
(12)タルク 5
(13)赤色202号 1
(14)赤色226号 0.5
(15)黄色4号 1
(16)ベンガラ被覆雲母チタン 5
(17)1,2−ペンタンジオール 0.1
(18)香料 0.2
*14:PLANDOOL−S(20℃:半固形状、融点40℃、日本精化社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(8)を加熱し、均一溶解する。
B:Aに成分(9)〜(18)を加え、均一に分散する。
C:Bをアプリケーターに流し込み、油性口紅を得た。
得られた油性口紅はなめらかな伸び広がりを有し、マットな仕上がりで、均一性も高く、密着感があり、うるおい感に優れたものであった。
実施例11:油性スティック状口紅
成分 (%)
(1)(エチレン/プロピレン)コポリマー(融点90〜99℃) 10
(2)ポリエチレンワックス(融点83〜95℃) 2
(3)マイクロクリスタリンワックス(融点85℃) 2
(4)炭酸ジアルキル 15
(5)デシルテトラデカノール 10
(6)トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2 残量
(7)ワセリン(20℃:半固形状、融点36〜58℃) 10
(8)トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2 7
(9)ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル
/ベヘニル) *15 5
(10)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー混合物 *3 10
(11)(PEG−15/ラウリルジメチコン))クロスポリマー混合物*1 5
(12)ジメチルシリル化シリカ *16 5
(13)マイカ 4
(14)(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)
クロスポリマー末*11 5
(15)酸化チタン 5
(16)赤色202 1
(17)フェノキシエタノール 0.3
(18)香料 0.1
*15:エルデュウPS−306(20℃:半固形状、味の素社製)
*16:AEROSIL R−972(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(9)を加熱し、均一溶解する。
B:Aに成分(10)〜(18)を加え、均一に分散する。
C:Bを100℃で加熱溶解し、脱泡後、スティック状容器に流し込み、冷却固化してスティック状口紅を得た。
得られたスティック状口紅はなめらかな伸び広がりを有し、マットな仕上がりで、均一性も高く、密着感があり、うるおい感に優れたものであった。
実施例12:口紅オーバーコート
成分 (%)
(1)(エチレン/プロピレン)コポリマー 5
(2)パラフィンワックス 2
(3)ジメチルポリシロキサン(20℃粘度:10mPa・s) 5
(4)イソノナン酸イソトリデシル 20
(5)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 残量
(6)重質流動パラフィン 5
(7)ワセリン(20℃:半固形状、融点36〜58℃) 7
(8)ダイマージリノール酸(フィトステアリル/イソステアリル/セチル
/ステアリル/ベヘニル)(20℃:半固形状)*14 3
(9)(PEG−10/ラウリルジメチコン)、PEG−15/ラウリルジメチコン)
クロスポリマー混合物 *11 10
(10)(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)
クロスポリマー末*12 15
(11)シリカ *17 4
(12)マイカ 1
(13)ジプロピレングリコール 0.3
(14)香料 0.1
*17:AEROSIL 380S(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(8)を加熱し、均一溶解する。
B:Aに成分(10)〜(14)を加え、均一に分散する。
C:Bを容器に流し込み、冷却固化して口紅オーバーコートを得た。
得られた口紅オーバーコートは、なめらかな伸び広がりを有し、先に塗布した口紅をマットな仕上へと変化させ、均一性も高く、密着感があり、うるおい感に優れたものであった。

Claims (2)

  1. 次の成分(A)〜(D);
    (A)オキシエチレン基によって架橋された非被覆のポリエーテル変性オルガノポリシロキサンエラストマー
    (B)シリコーン樹脂で被覆された架橋オルガノポリシロキサンエラストマー粉体
    (C)融点が80℃以上のワックス
    (D)20℃で半固形状の油剤
    を含有する油性口唇化粧料。
  2. 前記成分(A)がアルキル変性されている架橋されたオルガノポリシロキサンエラストマーである請求項1に記載の油性口唇化粧料。
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MATTE LIP LACQUER ,ID 5311849,MINTEL GNPD[ONLINE],2017年12月,[検索日2022.07.22],URL,HTTPS://WWW, JPN6022031300, ISSN: 0004982264 *

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