JP2020147048A - 網目状樹脂成形品、構造体および上記網目状樹脂成形品の使用方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明者らは、上述した不都合を解消する手段について鋭意検討した。その結果、本発明者らは、軸方向および径方向の両方向に対して局所的に伸縮可能な構成を採用することが、上述した不都合を解消するための設計指針として有効であることを見出した。
当該網目状樹脂成形品に対して負荷がかかっていない常態である場合に、当該網目状樹脂成形品は、互いに並列に延在する複数の第1樹脂線状部と、互いに並列に且つ各第1樹脂線状部に対して交差する方向に延在する複数の第2樹脂線状部と、を有し、各第1樹脂線状部と各第2樹脂線状部とが互いの交差部に位置する接合部において相互に接合されており、
互いに接合された前記第1樹脂線状部と前記第2樹脂線状部との交差部において、当該第1樹脂線状部及び当該第2樹脂線状部の双方の軸心を通り且つ当該双方の軸心に対して直交する方向を正射投影方向とすると、当該正射投影方向に当該第1樹脂線状部及び当該第2樹脂線状部を見たときに、当該第1樹脂線状部と当該第2樹脂線状部との重なりの面積である第1面積よりも、当該第1樹脂線状部と当該第2樹脂線状部との接合部の面積である第2面積が小さい、網目状樹脂成形品を提供することができる。
当該網目状樹脂成形品に対して負荷がかかっていない常態である場合に、当該網目状樹脂成形品は、互いに並列に延在する複数の第1樹脂線状部と、互いに並列に且つ各第1樹脂線状部に対して交差する方向に延在する複数の第2樹脂線状部と、を有し、各第1樹脂線状部と各第2樹脂線状部とが互いの交差部に位置する接合部において相互に接合されており、
互いに接合された前記第1樹脂線状部と前記第2樹脂線状部とは、互いの接合部を支点として相互に揺動可能なXリンク機構を構成している、網目状樹脂成形品を提供することができる。
前記網目状樹脂成形品を軸方向に圧縮した状態で前記線状部材を前記網目状樹脂成形品の軸方向から挿入する工程と、
前記挿入する工程の後、前記網目状樹脂成形品を軸方向に引き伸ばす工程と、
を含む、網目状樹脂成形品の使用方法を提供することができる。
図1は第1の実施形態に係る網目状樹脂成形品10を示す図であり、このうち(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線に沿った切断端面図、(c)は第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12との交差部14の近傍の平面図である。
図2は第1の実施形態に係る網目状樹脂成形品10の第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12との交差部14の近傍を示す斜視図である。
図3は第1の実施形態に係る網目状樹脂成形品10の網目15の動作を説明するための平面図であり、このうち(a)は網目状樹脂成形品10に外力が付与されていない通常状態を示し、(b)は網目状樹脂成形品10が引き伸ばされた状態を示し、(c)は網目状樹脂成形品10が押し縮められた状態を示す。
図4及び図5の各図は第1の実施形態に係る網目状樹脂成形品10の動作を説明するための正面図である。このうち図4(a)は網目状樹脂成形品10に外力が付与されていない通常状態を示す。図4(b)は網目状樹脂成形品10が引き伸ばされた状態を示す。図4(c)は網目状樹脂成形品10が押し縮められた状態を示す。図5(a)は網目状樹脂成形品10が屈曲した状態を示す。図5(b)は網目状樹脂成形品10の内部に線状部材16を入れて網目状樹脂成形品を引き伸ばした状態を示す。
そして、各第1樹脂線状部11と各第2樹脂線状部12との交差部14に位置する接合部13(図1(b)、(c)、図2参照)において、各第1樹脂線状部11と各第2樹脂線状部12とが相互に接合されている。
本実施形態に係る網目状樹脂成形品10は、当該正射投影方向Pに当該第1樹脂線状部11及び当該第2樹脂線状部12を見たときに、当該第1樹脂線状部11と当該第2樹脂線状部12との重なりの面積である第1面積よりも、当該第1樹脂線状部11と当該第2樹脂線状部との接合部13の面積である第2面積が小さい(図1(c)参照)。
また、網目状樹脂成形品10は、軸方向および径方向の両方向に対して局所的に伸縮可能な構造を備えている網目状のカバー部材であるが故、当該網目状樹脂成形品10に内包させる配線部材16を局所的に束ねて使用しなくてはならない場合においても自在に伸縮させて使用することも可能である。なお、網目状樹脂成形品10は、成形直後の段階のもの(一次加工品)においては、十分な伸縮性を持たない場合があり、その場合は、接合部13の可動性を向上させる二次加工を行うことによって、良好な伸縮性を有する網目状樹脂成形品10が得られる。また、網目状樹脂成形品10は、各第1樹脂線状部11と各第2樹脂線状部12との接合状態が上述した特定の接合構造となるよう構成されており、かつ第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12との重なりの面積が上述した特定の条件を満たす構成である。そのため、当該網目状樹脂成形品10によれば、配線部材の外表面と当該網目状樹脂成形品10とが隙間なく接するように、配線部材を内包して保護することもできる。これにより、使用時に網目状樹脂成形品10が位置ずれして配線部材が部分的にむき出しになること等の不都合が生じることも防ぐことができる。
一方、第2面積は、第1面積の1/20以上であることが好ましく、1/10以上であることが更に好ましい。このようにすることにより、接合部13の十分な接合強度を保持することができる。
Xリンク機構の揺動軸は、例えば、上記の正射投影方向Pに延在している。正射投影方向Pは、図3の紙面に対して直交する方向である。
そして、網目状樹脂成形品10がその軸方向において伸縮したり、屈曲したりする際には、互いに接合された第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12とは、それぞれの接合部13を支点(図3に示される支点X1、X2等)として、互いに角度変化(揺動)する。
したがって、図3に示される支点X1から支点X2までの長さは、図3(a)、(b)、(c)の各状態間において、実質的に一定に維持される。すなわち、長さL1(図3(a))、L2(図3(b))、L3(図3(c))は、互いに同等の長さとなる。
本実施形態のように網目状樹脂成形品10が網目状樹脂チューブである場合、網目15は平面状ではなく曲面状に形成されている。この場合、網目15が平行四辺形状であるとは、網目状樹脂チューブの軸心に対して直交する方向のうち、網目15の中心を通る方向に、網目15を見たときの網目15の形状が、平行四辺形状であることを意味するものとする。
一方、図4(c)に示すように、網目状樹脂チューブが軸方向に圧縮される(押し縮められる)と当該網目状樹脂チューブが拡径する。すなわち、図4(c)の状態では、網目状樹脂チューブの径が、図4(a)に示す通常状態と比べて大きくなっている。
なお、接合部13の可動性にもよるが、例えば、図4(b)に示すように、互いに隣り合う第2樹脂線状部12がどうしが接するまで、すなわち、互いに隣り合う第2樹脂線状部12が径方向で接するまで、網目状樹脂チューブを軸方向に引き伸ばすことが可能となっている。同様に、例えば、互いに隣り合う第1樹脂線状部11どうしが接するまで、すなわち、互いに隣り合う第1樹脂線状部11が軸方向で接するまで、網目状樹脂チューブを軸方向に引き伸ばすことが可能となっている。
同様に、接合部13の可動性にもよるが、例えば、図4(c)に示すように、互いに隣り合う第2樹脂線状部12どうしが接するまで、網目状樹脂チューブを軸方向に圧縮することが可能となっている。同様に、例えば、互いに隣り合う第1樹脂線状部11どうしが接するまで、網目状樹脂チューブを軸方向に圧縮することが可能となっている。
ただし、網目状樹脂成形品10は、配線部材16に対して当該網目状樹脂成形品10の内周がフィットしないように(非密着状態となるように)拡径して使用することも、配線部材16に対して当該網目状樹脂成形品10の内周がフィット(密着)するように縮径させて使用することも可能である。
また、良好な伸縮性及び屈曲性をバランスよく発現させる観点から、上記ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)が好適であり、上記ポリプロピレンとしては、ブロックポリプロピレンが好適である。
網目状樹脂成形品10をオレフィン系の樹脂材料により構成することにより、網目状樹脂成形品10の良好な伸縮性及び屈曲性を容易に実現できる。
上記顔料は、アゾ顔料や多環顔料等の有機系顔料であっても、カーボンブラック、酸化チタン、硫酸バリウム、群青(ウルトラマリン)、クロムイエロー、チタンイエロー、カドミウムイエロー、酸化クロム、アルミ酸コバルト、弁柄(酸化鉄赤)、赤鉛、リトポン、アルミニウム、セラミック顔料等の無機系顔料であってもよいし、タルク等の体質顔料であってもよい。そして、上記顔料は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、伸縮性及び屈曲性のバランスに優れた網目状樹脂成形品10を実現する観点から、当該網目状樹脂成形品10は、カーボンブラックを含有する樹脂材料により構成されていることが好ましい。こうすることで、当該網目状樹脂成形品10に対して、糸が弛まないほどの剛性を付与することができる。これにより、網目状樹脂成形品10を軸方向に押し縮めて使用した際に、各第1樹脂線状部11と各第2樹脂線状部12とが形成する交差部14以外の領域で曲がることを抑制することが可能となる。また、上記カーボンブラックの具体例としては、ファーネスブラック、アセチレンブラックなどが挙げられる。
また、上記顔料の含有量は、網目状樹脂成形品10を構成する樹脂材料全量に対して、0.5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
図6の各図は第1の実施形態に係る網目状樹脂成形品10の使用方法を説明するための正面図である。このうち図6(a)は網目状樹脂成形品10に外力が付与されていない通常状態を示す。図6(b)は網目状樹脂成形品10を押し縮めて内容物を収容する状態を示す。図6(c)は網目状樹脂成形品10が引き伸ばした状態を示す。図6(d)は網目状樹脂成形品10に線状部材16を内包した状態を示す。
図8は第1の実施形態に係る網目状樹脂成形品10の製造方法に用いられる製造装置50のダイス60の構造を示す図であり、このうち(a)は平断面図、(b)及び(c)は部分拡大の平断面図である。なお、図8各図は、上方(連結部54側)から見た平断面図である。
図9は第1の実施形態に係る網目状樹脂成形品10の製造方法の工程のうち、複数の第1樹脂線状部11と複数の第2樹脂線状部12との接合部13の可動性を向上させる工程の一例を説明するための図である。
図10(a)は第1の実施形態に係る網目状樹脂成形品10の製造方法の工程のうち、複数の第1樹脂線状部11と複数の第2樹脂線状部11との接合部13の可動性を向上させる工程の他の一例を説明するための図であり、図10(b)はローラ75、76(ローラ78、79)の形状の例を示す斜視図である。
ここで、互いに接合される第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12との交差部14において、当該第1樹脂線状部11及び当該第2樹脂線状部12の双方の軸心11a、12aを通り且つ当該双方の軸心11a、12aに対して直交する方向を正射投影方向Pとする。
本実施形態に係る製造方法は、当該正射投影方向Pに当該第1樹脂線状部11及び当該第2樹脂線状部12を見たときに、当該第1樹脂線状部11と当該第2樹脂線状部12との重なりの面積である第1面積よりも、当該第1樹脂線状部11と当該第2樹脂線状部12との接合部13の面積である第2面積が小さくなるように、複数の第1樹脂線状部11と複数の第2樹脂線状部12とを並行して成形することにより、網目構造体70を成形する工程を有する。
本実施形態では、網目構造体70は、樹脂成形により得られた一次加工品であり、網目構造体70に対して二次加工を行うことによって、網目状樹脂成形品10が製造されるものとして、以下の説明を行う。
製造装置50は、更に、冷却水72を貯留していて成形後の網目構造体70を冷却する冷却水槽71と、成形後の網目構造体70を引き取る引き取りローラ67と、図示しない巻取装置と引き取りローラ67との間に配置されて網目構造体70に係合するローラ68と、を備えている。
連結部54内には、押出機52の内部空間とダイス60の内部空間とを相互に連通させる流路が形成されており、この流路を介して、溶融した樹脂材料(溶融樹脂)がダイス60へ供給される。
第1部分61は、その円錐形の中心軸が鉛直方向に沿った方向となり、且つ、円錐形の底部側が下、頂部側が上となる姿勢で配置されている。
外周面62には、互いに並列に延在する複数の第1溝63(図8参照)が、当該外周面62における母線(外周面62を形成する円錐形状の母線)に沿って形成されている。
図8(a)に示すように、第1部分61の外周面62の下端部には、複数の第1溝63が、外周面62の周方向において所定間隔(例えば一定間隔)で形成されている。
第2部分64は、その内周面65が第1部分61の外周面62と同軸となり、且つ、円錐形の底部側が下、頂部側が上となる姿勢で配置されている。
内周面65には、互いに並列に延在する複数の第2溝66(図8参照)が、当該内周面65における母線(内周面65を形成する円錐形状の母線)に沿って形成されている。
図8(a)に示すように、第2部分64の内周面65の下端部には、複数の第2溝66が、内周面65の周方向において所定間隔(例えば一定間隔)で形成されている。
つまり、外周面62と内周面65には、それぞれ互いの方に向けて開口した溝(第1溝63及び第2溝66)が形成されていることになる。
そして、外周面62と内周面65とは、ダイス60からの樹脂材料の吐出側、すなわちダイス60の下端部側において互いに摺接している。
なお、回転軸55は、連結部54の上部に形成された軸支孔により軸支されている。
なお、第2部分64の上端部は、連結部54に対して相対的に、第2部分64の軸周りに回転可能となるように、連結部54の下部において保持されている。
ホイール56の中央には、ダイス60の吐出部、すなわち第1部分61の外周面62及び第2部分64の内周面65の下端よりも大径の開口が形成されている。そして、平面視において、ホイール56の開口の内側に、ダイス60の吐出部が収まっている。
より具体的には、例えば、第1部分61と第2部分64とを互いに反対方向に回転させる。この場合に、第1部分61と第2部分64とを互いに同じ回転速度で回転させることが挙げられるが、第1部分61と第2部分64との回転速度を互いに異ならせても良い。
第1部分61と第2部分64とは、例えば、それぞれ一定の回転速度で回転させる。このようにすることにより、第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12の各々の螺旋の巻回ピッチを、網目構造体70、ひいては網目状樹脂成形品10の長手方向において一定にすることができる。
サイジング57は、棒状などの形状のサイジング支持部58を介して、第2部分64の下面から吊り下げ支持されている。サイジング支持部58の上端は、ホイール56の開口を介して、第2部分64の下面に固定されている。
なお、サイジング57は、例えば、第1部分61に対して軸周りに回転可能になっている。このため、第1部分61からサイジング57への回転力の伝達が抑制されている。従って、ダイス60から吐出された網目構造体70の内部でサイジング57が回転してしまうことが抑制され、サイジング57が第1部分61に対して空回りするようになっている。
本実施形態に係る製造方法においては、網目構造体70を安定して成形する観点から、上記サイジング57の回転を抑制するとともに、上記サイジング57の抵抗を低減すべく、成形条件を適切に設定することが重要となる。
サイジング57の外径は、ダイス60の吐出部の径、すなわち第1部分61の外周面62及び第2部分64の内周面65の下端の径以下となるように設定されている。
つまり、網目構造体70を成形する工程は、ダイス60の下流側に、外径が、ダイスの吐出部の径以下のサイジング57を配置した状態で行う。すなわち、いわゆるデフレーション成形によって、網目構造体70(網目状樹脂成形品10)を成形する。
これにより、網目構造体70及び網目状樹脂成形品10の内径がダイス60の吐出部の径以下となるように、網目構造体70及び網目状樹脂成形品10を成形することができる。
ローラ68は、冷却水槽71の外部に配置されており、冷却水72による冷却後の網目構造体70(網目構造体70c)に係合する。
可動性向上機構は、複数の第1樹脂線状部11と複数の第2樹脂線状部12との接合部13の可動性を向上させる二次加工を行うためのものである。
可動性向上機構は、ローラ68(図7)の下流側、且つ、図示しない巻取装置の上流側に配置されている。
例えば、接合部13は、破断(剥離)を伴わずに脆弱化する。より具体的には、例えば、接合部13において弾性変形と塑性変形とが混在する変形が生じ、それにより接合部13の全体が繋がったまま(接合部13の破断を伴わずに)接合部13が部分的に引き伸ばされる(塑性変形する)ことにより、接合部13のねじり剛性が低下する。
或いは、接合部13は、部分的に破断(剥離)する(例えば周縁部が破断する)ことにより、脆弱化する。この場合の網目状樹脂成形品10の製造方法は、一次加工品を変形させることによって、第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12との接合部に力を加えて、当該接合部を部分的に破断(剥離)させて当該接合部の一部分(例えば中央部)を最終的な接合部13として残留させる工程を含むことになる。
引き伸ばしローラ73は、図示しない第1ローラ駆動機構によって回転駆動力を付与されており、網目構造体70cに係合した状態で、第1の回転速度で回転し、第1の搬送速度で網目構造体70cを下流側へ搬送する。
引き伸ばしローラ74は、図示しない第2ローラ駆動機構によって回転駆動力を付与されており、網目構造体70cに係合した状態で、第1の回転速度よりも速い第2の回転速度で回転し、第1の搬送速度よりも速い第2の搬送速度で網目構造体70cを下流側へ搬送する。
これにより、網目構造体70cは、引き伸ばしローラ73と引き伸ばしローラ74との間で、当該網目構造体70cの軸方向に引き伸ばされる(つまり変形させられる)。これにより、網目構造体70cの複数の第1樹脂線状部11と複数の第2樹脂線状部12との接合部13の可動性が向上する。
すなわち、図9の可動性向上機構を用いる場合は、網目構造体70cとしての網目状樹脂チューブを軸方向に引き伸ばすことにより、複数の第1樹脂線状部11と複数の第2樹脂線状部12との接合部13の可動性を向上させる工程を行うこととなる。
また、引き伸ばしローラ73により網目構造体70cを十分にグリップできるように、引き伸ばしローラ73の表面を凹凸面(粗面)とすることも好ましい。
また、引き伸ばしローラ74により網目構造体70cを十分にグリップできるように、引き伸ばしローラ74の表面を凹凸面(粗面)とすることも好ましい。
拡径部材77は、網目構造体70cの内径よりも短径が大きいラグビーボール形(ないしは卵形)の部材であり、長径が網目構造体70cの搬送方向に沿って配置されている。
一対のローラ75、76から一対のローラ78、79までの距離は、拡径部材77の長径よりも若干長い程度の距離に設定されている。
一対のローラ78、79は、互いの間に網目構造体70cを挟持した状態で、網目構造体70cを下流側へ搬送する。なお、一対のローラ78、79には駆動力が付与されていても良いし、付与されていなくても良い。
なお、拡径部材77は、一対のローラ75、76と一対のローラ78、79との間において、網目構造体70cに包まれており、該網目構造体70cにより保持されている。
また、下流側の一対のローラ78、79は、拡径部材77が下流側に押し流されてしまうことを規制している。
これにより、一対のローラ75、76の溝700どうしの間隙において適度な挟持力で網目構造体70cを保持でき、同様に、一対のローラ78、79の溝700どうしの間隙において適度な挟持力で網目構造体70cを保持できるようになっている。
また、下流側の一対のローラ78、79の溝700どうしの間隙に拡径部材77の下流側端を好適に位置決めできるようになっている。
すなわち、図10の可動性向上機構を用いる場合は、網目構造体70cとしての網目状樹脂チューブを軸方向に押し縮めることにより、複数の第1樹脂線状部11と複数の第2樹脂線状部12との接合部13の可動性を向上させる工程を行うこととなる。
また、一対のローラ75、76、並びに、一対のローラ78、79により網目構造体70cを十分にグリップできるように、各ローラ75、76、78、79の表面を凹凸面(粗面)とすることも好ましい。
すなわち、第1溝63と、第2部分64の内周面65における第2溝66の形成箇所以外の部分と、の間から吐出される樹脂材料により、第1樹脂線状部11が成形される。それと同時に、第2溝66と、第1部分61の外周面62における第1溝63の形成箇所以外の部分と、の間から吐出される樹脂材料により、第1樹脂線状部11とは分離した第2樹脂線状部12が成形される。
すなわち、第1溝63と第2溝66とが合わさってできる開口から、互いに一体となった第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12とが吐出される。
接合部13は、第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12とが相互に融着した融着部である。
ここで、サイジング57の外径がダイス60の吐出部の径以下である。このため、第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12とのうち内周側に位置する第1樹脂線状部11が、外周側に位置する第2樹脂線状部12に対して強く押しつけられてしまうことが抑制される。また、サイジング57の外径は、ダイス60の吐出部の径を1としたとき、0.4以上1以下であることが好ましい。
このため、第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12との接合部13の面積の拡大が適度に抑制される。その結果、サイジング57による内径の調整を経た網目構造体70(網目構造体70b)、ひいては網目状樹脂成形品10において、図1(c)に示されるように、第1面積よりも第2面積が小さくなる。
ここで、第1面積に対する第2面積の比率を適切に調整するためには、単にダイス60の吐出部の径とサイジング57の外径との比率の設定を適切に行うだけではなく、網目構造体70(網目状樹脂成形品10)を構成する樹脂材料の配合組成や成形温度等の各種の成形条件を適切に設定することが重要となる。こうすることで、剛性と伸縮性のバランスに優れた所望の網目構造体70を安定して成形することが可能となる。
この工程を経た網目構造体70が、網目状樹脂成形品10となる。
これにより、接合部13の良好な可動性を実現できるため、網目状樹脂成形品10を伸縮性に優れたものとすることができる。よって、軽い力で網目状樹脂成形品10を伸縮させることができる。
網目状樹脂成形品10は、軸方向および径方向の両方向に対して局所的な伸縮性を発現させることができるため、屈曲性も良好である。
図17は、本実施形態に係る網目状樹脂成形品10の使用例を説明するための図である。具体的には、図17は、上述した可動部材の1つであるスライドドアに配接されているワイヤーハーネスを網目状樹脂成形品10に内包した構造体を示す図であり、このうち(a)は、ドア100が開放状態Aにある場合を示す図であり、(b)は、ドア100が閉鎖状態Bにある場合を示す図である。
一方、図17(b)に示すように、ドア100が閉鎖状態Bにある場合、網目状樹脂成形品10にワイヤーハーネスが内包されてなる構造体は、本実施形態に係る網目状樹脂成形品10の働きにより、軸方向に押し縮められ、径方向に拡径された状態となる。そのため、ドア100が閉鎖状態Bにある場合においても、本実施形態に係る網目状樹脂成形品10によれば、網目状樹脂成形品10にワイヤーハーネスが内包されてなる構造体の長さが、ドア100に設けられた操作部120と、ドア100が固定されている部材に設けられた操作部150との間の離間距離に応じた適切な長さに追従するように制御することができる。
以上のように、本実施形態に係る網目状樹脂成形品10によれば、従来のスライドドアにおいて生じていたワイヤーハーネスの垂れ下がりに起因した各種不都合が発生することを抑制することが可能となる。また、本実施形態に係る網目状樹脂成形品10によれば、スライドシートやスライドドア等の各種可動部材に対するワイヤーハーネスの接続構造について、設計の自由度を向上させることもできる。
以下、本実施形態に係る網目状樹脂成形品10をフレキシブルな保護材や結束材として使用する場合の具体例について、図18と図19とを対比しながら説明する。図18は、本実施形態に係る網目状樹脂成形品10の使用例を説明するための図である。具体的には、図18は、ロボットアーム200のアーム部220に動力を供給するための配線部材や、ロボットアーム200のアーム部220を動かす腱としての役割を果たす配線部材等を本実施形態に係る網目状樹脂成形品10に内包して使用した状態を説明するための図であり、このうち(a)は関節部250を内側に湾曲させた状態を示す図であり、(b)は関節部250を外側に湾曲させた状態を示す図であり、(c)は関節部250を回転させながら内側に湾曲させた状態を示す図である。一方、図19は、ロボットアーム200に配接された配線部材16の通常状態を示す図であり、このうち(a)は関節部250を内側に湾曲させた状態を示す図であり、(b)は関節部250を外側に湾曲させた状態を示す図である。
すなわち、網目状樹脂成形品10が網目状樹脂チューブである場合には、網目状樹脂チューブを軸方向に引き伸ばす工程、又は、網目状樹脂チューブを軸方向に押し縮める工程を行うことにより、接合部13の可動性を向上させることができる。
なお、網目状樹脂チューブを軸方向に引き伸ばす工程と、網目状樹脂チューブを軸方向に押し縮める工程とは、択一的に行っても良いし、双方を実施しても良い。例えば、双方の工程を交互に繰り返し行うことによって、接合部13の良好な可動性を発現させることができる。
また、接合部13の可動性を向上させる二次加工は、網目構造体70の全体に対して行っても良いし、網目構造体70の一部分に対して選択的に行っても良い。前者によれば、網目状樹脂成形品10の伸縮性を当該網目状樹脂成形品10の全体で均一にすることができる一方で、後者によれば、網目状樹脂成形品10の一部分において選択的に良好な伸縮性を発現させることができる。
なお、接合部13の可動性を向上させる二次加工は、図9、図10を用いて上述した方法の他、手作業で行っても良い。すなわち、例えば、網目状樹脂チューブである網目状樹脂成形品10を手で引き伸ばしたり押し縮めたりすることによって、網目状樹脂成形品10の良好な伸縮性を発現させるようにしても良い。例えば、網目状樹脂成形品10を使用するユーザが、使用直前に網目構造体70の一部分に対して選択的に二次加工を行うことによって、必要な部分にのみについて、良好な伸縮性を持たせても良い。当該重量物の底面から床面に対して均一に荷重を伝達することなどが可能である。
網目状樹脂チューブである網目状樹脂成形品10は、軸方向に引き伸ばされると縮径し、軸方向に圧縮されると拡径する。
なお、網目状樹脂チューブである網目状樹脂成形品10を、径方向における周囲から圧縮した場合(例えば、手で握った場合)も、当該網目状樹脂成形品10が縮径する。
また、網目状樹脂成形品10は、屈曲性も良好であるため、屈曲時におけるキンクの発生も抑制される。
よって、網目状樹脂成形品10がその軸方向において伸縮したり屈曲したりする際には、互いに接合された第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12とは、それぞれの接合部13を支点として、互いに角度変化する。その際、例えば、網目15が平行四辺形状に維持される。
換言すれば、実質的に各第1樹脂線状部11及び各第2樹脂線状部12の曲げ(撓み)を伴わずに網目状樹脂成形品10が伸縮できるため、網目状樹脂成形品10の大きな伸縮比が得られる。
これらの点においては、比較形態に係る網目状樹脂成形品は、本実施形態に係る網目状樹脂成形品10と同様である。
だだし、比較形態に係る網目状樹脂成形品においては、上述の第1面積と第2面積とが互いに等しい。
このため、網目状樹脂成形品がサイジングを通過する際に、第1樹脂線状部81が第2樹脂線状部82に対して強く押しつけられるため、第1面積と第2面積とが互いに等しい面積となる。
よって、第1樹脂線状部81と第2樹脂線状部82との接合部の可動性が悪く、実質的に、接合部において、第1樹脂線状部81と第2樹脂線状部82とが相互に固定されている。
図16(b)に示す矢印の方向に網目状樹脂成形品が引き伸ばされる際には、接合部を支点(図16に示される支点X11、X12等)とした第1樹脂線状部81と第2樹脂線状部82との相対角度変化が実質的に生じない。その代わり、第1樹脂線状部81及び第2樹脂線状部82が曲げ変形(撓み変形)することにより、網目状樹脂成形品が伸びる。
このため、比較形態に係る網目状樹脂成形品は、本実施形態に係る網目状樹脂成形品10と比べると、伸縮率が小さい。
なお、図16(a)に示される長さL11よりも、図16(b)に示される長さL13の方が短くなる。なお、図16(a)に示される網目85の面積よりも、図16(b)に示される網目85の面積の方が小さくなる。
比較形態に係る網目状樹脂成形品が図16(b)に示す矢印の方向に伸縮する際には、網目を形成する4つの辺が屈曲した状態と(図16(b))、元の直線状の状態に復帰した状態(図16(a))と、の間で網目状樹脂成形品が変形する。このため、網目状樹脂成形品の伸縮に伴い、支点X11と支点X12との間の距離も伸縮する。
図11は第2の実施形態に係る網目状樹脂成形品10の平面図であり、このうち(a)は網目状樹脂成形品10に外力が付与されていない通常状態を示し、(b)は網目状樹脂成形品10が第1の方向に引き伸ばされた状態を示し、(c)は網目状樹脂成形品10が第1の方向に対して直交する第2の方向に引き伸ばされた状態を示す。
図11に示すように、網目状樹脂成形品10は、第1の方向において大きく伸縮できるとともに、第1の方向に対して直交する第2の方向においても大きく伸縮することができる。
実施例1に係る網目状樹脂成形品10として、上記の第1の実施形態に係る網目状樹脂成形品10を製造した。樹脂材料としてカーボンブラック(平均粒径:66μm)を含有するブロックポリプロピレンを用い、それぞれ楕円形状の第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12の長径(巾方向)が1.4mm、短径(厚み方向)が1.2mm、第1樹脂線状部11の数が12本、第2樹脂線状部12の数が12本、一次加工品である網目構造体70cにおける交点間のピッチ(隣り合う交点どうしの距離、すなわち隣り合う接合部13どうしの中心間距離)が、網目状樹脂チューブの軸方向では7.0mm、網目状樹脂チューブの巾方向では3.0mm、一次加工品である網目構造体70cとしての網目状樹脂チューブの内径が9.0mm、第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12の巻回ピッチ(第1樹脂線状部11、第2樹脂線状部12が1周するまでの、網目状樹脂チューブの軸方向における網目構造体70cの長さ)が84.0mmとなるような成形条件とした。そして、成形後の網目構造体70cを人手で軸方向に伸縮させることにより接合部13の可動性を向上させて、実施例1に係る網目状樹脂成形品10を得た。また、樹脂材料の全量に対するカーボンブラックの含有量は、1質量%であった。
得られた網目状樹脂成形品10における第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12との交差部において、第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12の双方の軸心を通り、かつ上記双方の軸心に対して直交する方向を正射投影方向とし、かかる正射投影方向に第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12を見た場合における、第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12との重なりの面積A(第1面積)と、第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12との接合部の面積B(第2面積)との比、B/Aの値は、0.54であった。
なお、図12(a)と、図12(b)及び(c)との対比から、接合部13の可動性を向上させる工程を行うことによって、接合部13において弾性変形と塑性変形とが混在する変形が生じ、それにより接合部13の全体が繋がったまま(接合部13の破断(剥離)を伴わずに)接合部13が部分的に引き伸ばされて(塑性変形して)、当該引き伸ばされた部分が白化していることが見受けられる。
すなわち、接合部13がこのように変化するような二次加工を行うことによって、接合部13の可動性を向上させることができることが分かった。
図13から、網目状樹脂成形品10は非常に大きく伸縮できることが分かる。特に、通常状態(図13(a))と圧縮状態(図13(c))との伸縮比は非常に大きいことが分かる。
実施例2に係る網目状樹脂成形品10として、上記の第1の実施形態に係る網目状樹脂成形品10を製造した。樹脂材料としてカーボンブラック(平均粒径:66μm)を含有するブロックポリプロピレンを用い、それぞれ楕円形状の第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12の長径(巾方向)が0.7mm、短径(厚み方向)が0.6mm、第1樹脂線状部11の数が14本、第2樹脂線状部12の数が14本、一次加工品である網目構造体70cにおける交点間のピッチ(隣り合う交点どうしの距離、すなわち隣り合う接合部13どうしの中心間距離)が、網目状樹脂チューブの軸方向では5.5mm、網目状樹脂チューブの巾方向でも5.5mm、一次加工品である網目構造体70cとしての網目状樹脂チューブの内径が25mm、第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12の巻回ピッチが77.0mmとなるような成形条件とした。そして、成形後の網目構造体70cを人手で軸方向に伸縮させることにより接合部13の可動性を向上させて、実施例2に係る網目状樹脂成形品10を得た。また、樹脂材料の全量に対するカーボンブラックの含有量は、1質量%であった。
得られた網目状樹脂成形品10における第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12との交差部において、第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12の双方の軸心を通り、かつ上記双方の軸心に対して直交する方向を正射投影方向とし、かかる正射投影方向に第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12を見た場合における、第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12との重なりの面積A(第1面積)と、第1樹脂線状部11と第2樹脂線状部12との接合部の面積B(第2面積)との比、B/Aの値は、0.38であった。
図14から、実施例1よりも更に、網目状樹脂成形品10が大きく伸縮できることが分かる。特に、通常状態(図14(a))と圧縮状態(図14(c))との伸縮比は非常に大きいことが分かる。
実施例1では、引き伸ばし時(図13(b))、通常時(図13(a))及び押し縮め時(図13(c))のそれぞれにおける網目状樹脂成形品10の長さ(網目状樹脂チューブの軸方向における長さ)が、それぞれ520mm、481mm、130mmであった。つまり、最大の伸縮率(引き伸ばし時の長さ/押し縮め時の長さ)は、4.00であった。
一方、実施例2では、引き伸ばし時(図14(b))、通常時(図14(a))及び押し縮め時(図14(c))のそれぞれにおける網目状樹脂成形品10の長さが、それぞれ413mm、270mm、40mmであった。つまり、最大の伸縮率は、10.33と非常に大きな値であった。
また、実施例1では、引き伸ばし時(図13(b))、通常時(図13(a))及び押し縮め時(図13(c))のそれぞれにおける網目状樹脂成形品10の外径(網目状樹脂チューブの外径)が、それぞれ11mm、16.5mm、31.5mmであった。つまり、外径についての最大の伸縮率(押し縮め時の外径/引き伸ばし時の外径)は、2.86であった。
一方、実施例2では、引き伸ばし時(図14(b))、通常時(図14(a))及び押し縮め時(図14(c))のそれぞれにおける網目状樹脂成形品10の折巾(外径)(網目状樹脂チューブの長径)が、それぞれ8mm、38mm、52mmであった。つまり、折巾についての最大の伸縮率(押し縮め時の折巾/引き伸ばし時の折巾)は、6.50であった。
比較例として、実施例1と同じ材料及び成形条件で、インフレーション成形により網目状樹脂チューブを作成した。しかし、その網目状樹脂チューブは、接合部の剛性が大きく、伸縮性を発現しなかった。
樹脂材料としてカーボンブラックを含まないブロックポリプロピレンを用いた点、楕円形状の第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12の長径(巾方向)が0.6mm、短径(厚み方向)が0.5mm、第1樹脂線状部11の数が28本、第2樹脂線状部12の数が28本、一次加工品である網目構造体70cにおける交点間のピッチ(隣り合う交点どうしの距離、すなわち隣り合う接合部13どうしの中心間距離)が、網目状樹脂チューブの軸方向では2.8mm、網目状樹脂チューブの巾方向では2.8mm、一次加工品である網目構造体70cとしての網目状樹脂チューブの内径が25.0mm、第1樹脂線状部11及び第2樹脂線状部12の巻回ピッチ(第1樹脂線状部11、第2樹脂線状部12が1周するまでの、網目状樹脂チューブの軸方向における網目構造体70cの長さ)が78.4mmとなるような成形条件を採用した点以外は、実施例2と同じ方法及び条件で網目状樹脂成形品10を作製した。その結果、得られた実施例3の網目状樹脂成形品10は、実施例1と同様に、伸縮性に優れたものであった。具体的には、実施例3の網目状樹脂成形品10の長さ(網目状樹脂チューブの軸方向における長さ)は、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおいて、655mm、500mm、135mmであった。つまり、最大の伸縮率(引き伸ばし時の長さ/押し縮め時の長さ)は、4.85であった。
また、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおける網目状樹脂成形品10の折巾(外径)(網目状樹脂チューブの長径)は、16mm、38mm、50mmであった。つまり、折巾についての最大の伸縮率(押し縮め時の折巾/引き伸ばし時の折巾)は、3.13であった。
樹脂材料としてカーボンブラックを含まない高密度ポリエチレンを用いた点以外は、実施例2と同じ方法及び条件で網目状樹脂成形品10を作製した。その結果、得られた実施例4の網目状樹脂成形品10は、実施例3と同程度の伸縮性を示した
樹脂材料として酸化チタンを白色顔料として含むブロックポリプロピレンを用いた点以外は、実施例3と同じ方法及び条件で網目状樹脂成形品10を作製した。また、樹脂材料の全量に対する酸化チタンの含有量は、2質量%であった。その結果、得られた実施例5の網目状樹脂成形品10は、実施例1と同様に、伸縮性に優れたものであった。具体的には、実施例5の網目状樹脂成形品10の長さ(網目状樹脂チューブの軸方向における長さ)は、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおいて、680mm、498mm、138mmであった。つまり、最大の伸縮率(引き伸ばし時の長さ/押し縮め時の長さ)は、4.93であった。
また、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおける網目状樹脂成形品10の折巾(外径)(網目状樹脂チューブの長径)は、13mm、38mm、50mmであった。つまり、折巾についての最大の伸縮率(押し縮め時の折巾/引き伸ばし時の折巾)は、3.85であった。
樹脂材料としてカーボンブラック(平均粒径:26μm)を含むブロックポリプロピレンを用いた点以外は、実施例3と同じ方法及び条件で網目状樹脂成形品10を作製した。また、樹脂材料の全量に対するカーボンブラックの含有量は、2質量%であった。その結果、得られた実施例6の網目状樹脂成形品10は、実施例1と同様に、伸縮性に優れたものであった。具体的には、実施例6の網目状樹脂成形品10の長さ(網目状樹脂チューブの軸方向における長さ)は、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおいて、690mm、500mm、139mmであった。つまり、最大の伸縮率(引き伸ばし時の長さ/押し縮め時の長さ)は、4.96であった。
また、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおける網目状樹脂成形品10の折巾(外径)(網目状樹脂チューブの長径)は、12mm、38mm、50mmであった。つまり、折巾についての最大の伸縮率(押し縮め時の折巾/引き伸ばし時の折巾)は、4.17であった。
樹脂材料として、モノアゾレッドおよび硫酸バリウムを赤色顔料として含むブロックポリプロピレンを用いた点以外は、実施例3と同じ方法及び条件で網目状樹脂成形品10を作製した。また、樹脂材料の全量に対するモノアゾレッドおよび硫酸バリウムの合計含有量は、2質量%であった。その結果、得られた実施例7の網目状樹脂成形品10は、実施例1と同様に、伸縮性に優れたものであった。具体的には、実施例7の網目状樹脂成形品10の長さ(網目状樹脂チューブの軸方向における長さ)は、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおいて、691mm、500mm、141mmであった。つまり、最大の伸縮率(引き伸ばし時の長さ/押し縮め時の長さ)は、4.90であった。
また、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおける網目状樹脂成形品10の折巾(外径)(網目状樹脂チューブの長径)は、12mm、38mm、50mmであった。つまり、折巾についての最大の伸縮率(押し縮め時の折巾/引き伸ばし時の折巾)は、4.17であった。
樹脂材料として、群青を青色顔料として含むブロックポリプロピレンを用いた点以外は、実施例3と同じ方法及び条件で網目状樹脂成形品10を作製した。また、樹脂材料の全量に対する群青の含有量は、2質量%であった。その結果、得られた実施例8の網目状樹脂成形品10は、実施例1と同様に、伸縮性に優れたものであった。具体的には、実施例8の網目状樹脂成形品10の長さ(網目状樹脂チューブの軸方向における長さ)は、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおいて、692mm、498mm、140mmであった。つまり、最大の伸縮率(引き伸ばし時の長さ/押し縮め時の長さ)は、4.94であった。
また、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおける網目状樹脂成形品10の折巾(外径)(網目状樹脂チューブの長径)は、11mm、38mm、50mmであった。つまり、折巾についての最大の伸縮率(押し縮め時の折巾/引き伸ばし時の折巾)は、4.55であった。
樹脂材料として、弁柄を茶色顔料として含むブロックポリプロピレンを用いた点以外は、実施例3と同じ方法及び条件で網目状樹脂成形品10を作製した。また、樹脂材料の全量に対する弁柄の含有量は、2質量%であった。その結果、得られた実施例9の網目状樹脂成形品10は、実施例1と同様に、伸縮性に優れたものであった。具体的には、実施例9の網目状樹脂成形品10の長さ(網目状樹脂チューブの軸方向における長さ)は、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおいて、695mm、500mm、139mmであった。つまり、最大の伸縮率(引き伸ばし時の長さ/押し縮め時の長さ)は、5.00であった。
また、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおける網目状樹脂成形品10の折巾(外径)(網目状樹脂チューブの長径)は、12mm、38mm、50mmであった。つまり、折巾についての最大の伸縮率(押し縮め時の折巾/引き伸ばし時の折巾)は、4.17であった。
樹脂材料として、タルクを体質顔料として含むブロックポリプロピレンを用いた点以外は、実施例3と同じ方法及び条件で網目状樹脂成形品10を作製した。また、樹脂材料の全量に対するタルクの含有量は、2質量%であった。その結果、得られた実施例10の網目状樹脂成形品10は、実施例3と同様に、伸縮性に優れたものであった。具体的には、実施例10の網目状樹脂成形品10の長さ(網目状樹脂チューブの軸方向における長さ)は、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおいて、698mm、498mm、141mmであった。つまり、最大の伸縮率(引き伸ばし時の長さ/押し縮め時の長さ)は、4.89であった。
また、引き伸ばし時、通常時及び押し縮め時のそれぞれにおける網目状樹脂成形品10の折巾(外径)(網目状樹脂チューブの長径)は、15mm、38mm、50mmであった。つまり、折巾についての最大の伸縮率(押し縮め時の折巾/引き伸ばし時の折巾)は3.33であった。
以上のように、実施例10の網目状樹脂成形品10は、体質顔料を含むが故に、透明であるものの、顔料を含まない実施例3の網目状樹脂成形品10と比べて伸縮性に優れていた。
11 第1樹脂線状部
11a 軸心
12 第2樹脂線状部
12a 軸心
13 接合部
14 交差部
15 網目
16 配線部材(線状部材)
50 製造装置
51 ホッパー
52 押出機
53 スクリュー
54 連結部
55 回転軸
56 ホイール
57 サイジング
58 サイジング支持部
60 ダイス
61 第1部分
62 外周面
63 第1溝
64 第2部分
65 内周面
66 第2溝
67 引き取りローラ
68 ローラ
70、70a、70b、70c 網目構造体
71 冷却水槽
72 冷却水
73、74 引き伸ばしローラ
75、76 ローラ
77 拡径部材
78、79 ローラ
81 第1樹脂線状部
82 第2樹脂線状部
85 網目
100 ドア
120 操作部
150 操作部
200 ロボットアーム
220 アーム部
250 関節部
700 溝
A 開放状態
B 閉鎖状態
L1、L2、L3 長さ
L11、L13 長さ
P 正射投影方向
X1、X2 支点
X11、X12 支点
当該網目状樹脂成形品に対して負荷がかかっていない常態である場合に、当該網目状樹脂成形品は、互いに並列に延在する複数の第1樹脂線状部と、互いに並列に且つ各第1樹脂線状部に対して交差する方向に延在する複数の第2樹脂線状部と、を有し、各第1樹脂線状部と各第2樹脂線状部とが互いの交差部に位置する接合部において相互に接合されており、
互いに接合された前記第1樹脂線状部と前記第2樹脂線状部とは、互いの接合部を支点として、かつ隣り合う前記接合部との間の距離を保って相互に揺動可能なXリンク機構を構成している、網目状樹脂成形品を提供することができる。
以下、参考形態の例を付記する。
1.
線状部材を湾曲自在な状態で内包して保護することが可能な筒状の網目状樹脂成形品であって、
当該網目状樹脂成形品に対して負荷がかかっていない常態である場合に、当該網目状樹脂成形品は、互いに並列に延在する複数の第1樹脂線状部と、互いに並列に且つ各第1樹脂線状部に対して交差する方向に延在する複数の第2樹脂線状部と、を有し、各第1樹脂線状部と各第2樹脂線状部とが互いの交差部に位置する接合部において相互に接合されており、
互いに接合された前記第1樹脂線状部と前記第2樹脂線状部との交差部において、当該第1樹脂線状部及び当該第2樹脂線状部の双方の軸心を通り且つ当該双方の軸心に対して直交する方向を正射投影方向とすると、当該正射投影方向に当該第1樹脂線状部及び当該第2樹脂線状部を見たときに、当該第1樹脂線状部と当該第2樹脂線状部との重なりの面積である第1面積よりも、当該第1樹脂線状部と当該第2樹脂線状部との接合部の面積である第2面積が小さい、網目状樹脂成形品。
2.
前記第2面積は前記第1面積の3/4以下である1.に記載の網目状樹脂成形品。
3.
互いに接合された前記第1樹脂線状部と前記第2樹脂線状部とは、互いの接合部を支点として相互に揺動可能なXリンク機構を構成している1.又は2.に記載の網目状樹脂成形品。
4.
前記Xリンク機構の揺動軸は、前記正射投影方向に延在している3.に記載の網目状樹脂成形品。
5.
線状部材を湾曲自在な状態で内包して保護することが可能な筒状の網目状樹脂成形品であって、
当該網目状樹脂成形品に対して負荷がかかっていない常態である場合に、当該網目状樹脂成形品は、互いに並列に延在する複数の第1樹脂線状部と、互いに並列に且つ各第1樹脂線状部に対して交差する方向に延在する複数の第2樹脂線状部と、を有し、各第1樹脂線状部と各第2樹脂線状部とが互いの交差部に位置する接合部において相互に接合されており、
互いに接合された前記第1樹脂線状部と前記第2樹脂線状部とは、互いの接合部を支点として相互に揺動可能なXリンク機構を構成している、網目状樹脂成形品。
6.
互いに接合された前記第1樹脂線状部と前記第2樹脂線状部との交差部において、当該第1樹脂線状部及び当該第2樹脂線状部の双方の軸心を通り且つ当該双方の軸心に対して直交する方向を正射投影方向とすると、
前記Xリンク機構の揺動軸は、前記正射投影方向に延在している5.に記載の網目状樹脂成形品。
7.
互いに隣接する一対の前記第1樹脂線状部と、互いに隣接する一対の前記第2樹脂線状部と、がそれぞれの前記接合部を支点として揺動する際に、
互いに隣接する一対の前記第1樹脂線状部と、互いに隣接する一対の前記第2樹脂線状部と、により形成される網目が平行四辺形状に維持される3.乃至6.の何れか一つに記載の網目状樹脂成形品。
8.
前記複数の第1樹脂線状部の各々が、互いに同軸の螺旋状に巻回され、
前記複数の第2樹脂線状部の各々が、互いに同軸で且つ前記複数の第1樹脂線状部とは反対回転の螺旋状に、前記複数の第1樹脂線状部の外周側に巻回されている1.乃至7.の何れか一つに記載の網目状樹脂成形品。
9.
当該網目状樹脂成形品が軸方向に引き伸ばされると、当該網目状樹脂成形品は縮径し、
当該網目状樹脂成形品が径方向に引き伸ばされると、当該網目状樹脂成形品が拡径する1.乃至8.の何れか一つに記載の網目状樹脂成形品。
10.
当該網目状樹脂成形品に前記線状部材を内包した構造体の軸方向における所定の箇所を径方向に断面視した場合、前記線状部材と当該網目状樹脂成形品との間に、前記線状部材と当該網目状樹脂成形品とが密着していない非密着空間が形成される、1.乃至9.のいずれか一つに記載の網目状樹脂成形品。
11.
当該網目状樹脂成形品に前記線状部材を内包した構造体が湾曲自在である、1.乃至10.のいずれか一つに記載の網目状樹脂成形品。
12.
前記線状部材が、電線、ケーブルまたはワイヤーハーネスである、1.乃至11.の何れか一つに記載の網目状樹脂成形品。
13.
オレフィン系の樹脂材料により構成されている1.乃至12.の何れか一つに記載の網目状樹脂成形品。
14.
顔料を含有する樹脂材料により構成されている1.乃至13.の何れか一つに記載の網目状樹脂成形品。
15.
1.乃至14.の何れか一つに記載の網目状樹脂成形品に対して、前記線状部材を湾曲自在な状態で内包した構造体。
16.
1.乃至14.の何れか一つに記載の網目状樹脂成形品を準備する工程と、
前記網目状樹脂成形品を軸方向に圧縮した状態で前記線状部材を前記網目状樹脂成形品の軸方向から挿入する工程と、
前記挿入する工程の後、前記網目状樹脂成形品を軸方向に引き伸ばす工程と、
を含む、網目状樹脂成形品の使用方法。
Claims (16)
- 線状部材を湾曲自在な状態で内包して保護することが可能な筒状の網目状樹脂成形品であって、
当該網目状樹脂成形品に対して負荷がかかっていない常態である場合に、当該網目状樹脂成形品は、互いに並列に延在する複数の第1樹脂線状部と、互いに並列に且つ各第1樹脂線状部に対して交差する方向に延在する複数の第2樹脂線状部と、を有し、各第1樹脂線状部と各第2樹脂線状部とが互いの交差部に位置する接合部において相互に接合されており、
互いに接合された前記第1樹脂線状部と前記第2樹脂線状部との交差部において、当該第1樹脂線状部及び当該第2樹脂線状部の双方の軸心を通り且つ当該双方の軸心に対して直交する方向を正射投影方向とすると、当該正射投影方向に当該第1樹脂線状部及び当該第2樹脂線状部を見たときに、当該第1樹脂線状部と当該第2樹脂線状部との重なりの面積である第1面積よりも、当該第1樹脂線状部と当該第2樹脂線状部との接合部の面積である第2面積が小さい、網目状樹脂成形品。 - 前記第2面積は前記第1面積の3/4以下である請求項1に記載の網目状樹脂成形品。
- 互いに接合された前記第1樹脂線状部と前記第2樹脂線状部とは、互いの接合部を支点として相互に揺動可能なXリンク機構を構成している請求項1又は2に記載の網目状樹脂成形品。
- 前記Xリンク機構の揺動軸は、前記正射投影方向に延在している請求項3に記載の網目状樹脂成形品。
- 線状部材を湾曲自在な状態で内包して保護することが可能な筒状の網目状樹脂成形品であって、
当該網目状樹脂成形品に対して負荷がかかっていない常態である場合に、当該網目状樹脂成形品は、互いに並列に延在する複数の第1樹脂線状部と、互いに並列に且つ各第1樹脂線状部に対して交差する方向に延在する複数の第2樹脂線状部と、を有し、各第1樹脂線状部と各第2樹脂線状部とが互いの交差部に位置する接合部において相互に接合されており、
互いに接合された前記第1樹脂線状部と前記第2樹脂線状部とは、互いの接合部を支点として相互に揺動可能なXリンク機構を構成している、網目状樹脂成形品。 - 互いに接合された前記第1樹脂線状部と前記第2樹脂線状部との交差部において、当該第1樹脂線状部及び当該第2樹脂線状部の双方の軸心を通り且つ当該双方の軸心に対して直交する方向を正射投影方向とすると、
前記Xリンク機構の揺動軸は、前記正射投影方向に延在している請求項5に記載の網目状樹脂成形品。 - 互いに隣接する一対の前記第1樹脂線状部と、互いに隣接する一対の前記第2樹脂線状部と、がそれぞれの前記接合部を支点として揺動する際に、
互いに隣接する一対の前記第1樹脂線状部と、互いに隣接する一対の前記第2樹脂線状部と、により形成される網目が平行四辺形状に維持される請求項3乃至6の何れか一項に記載の網目状樹脂成形品。 - 前記複数の第1樹脂線状部の各々が、互いに同軸の螺旋状に巻回され、
前記複数の第2樹脂線状部の各々が、互いに同軸で且つ前記複数の第1樹脂線状部とは反対回転の螺旋状に、前記複数の第1樹脂線状部の外周側に巻回されている請求項1乃至7の何れか一項に記載の網目状樹脂成形品。 - 当該網目状樹脂成形品が軸方向に引き伸ばされると、当該網目状樹脂成形品は縮径し、
当該網目状樹脂成形品が径方向に引き伸ばされると、当該網目状樹脂成形品が拡径する請求項1乃至8の何れか一項に記載の網目状樹脂成形品。 - 当該網目状樹脂成形品に前記線状部材を内包した構造体の軸方向における所定の箇所を径方向に断面視した場合、前記線状部材と当該網目状樹脂成形品との間に、前記線状部材と当該網目状樹脂成形品とが密着していない非密着空間が形成される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の網目状樹脂成形品。
- 当該網目状樹脂成形品に前記線状部材を内包した構造体が湾曲自在である、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の網目状樹脂成形品。
- 前記線状部材が、電線、ケーブルまたはワイヤーハーネスである、請求項1乃至11の何れか一項に記載の網目状樹脂成形品。
- オレフィン系の樹脂材料により構成されている請求項1乃至12の何れか一項に記載の網目状樹脂成形品。
- 顔料を含有する樹脂材料により構成されている請求項1乃至13の何れか一項に記載の網目状樹脂成形品。
- 請求項1乃至14の何れか一項に記載の網目状樹脂成形品に対して、前記線状部材を湾曲自在な状態で内包した構造体。
- 請求項1乃至14の何れか一項に記載の網目状樹脂成形品を準備する工程と、
前記網目状樹脂成形品を軸方向に圧縮した状態で前記線状部材を前記網目状樹脂成形品の軸方向から挿入する工程と、
前記挿入する工程の後、前記網目状樹脂成形品を軸方向に引き伸ばす工程と、
を含む、網目状樹脂成形品の使用方法。
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