JP2020147013A - 熱転写シート、熱転写受像シート、中間転写媒体及びこれらの組合せ - Google Patents

熱転写シート、熱転写受像シート、中間転写媒体及びこれらの組合せ Download PDF

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Abstract

【課題】高い保存安定性を有する印画物の作製できる、熱転写シート、熱転写受像シート、中間転写媒体及びこれらの組合せの提供。【解決手段】本発明の熱転写シート10は、基材11と、転写層12とを備え、転写層12が、着色材、エポキシ樹脂及び酸化防止材を含むことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、熱転写シート、熱転写受像シート、中間転写媒体及びこれらの組合せに関する。
従来、印画物の作製方法の一実施形態として、基材(以下、場合により、熱転写シートが備える基材を熱転写シート基材という)と、着色材を含有する転写層と、を備える熱転写シートに対して、サーマルヘッド等を用いてエネルギーを印加し、紙や樹脂基材、及び基材(以下、場合により、熱転写受像シートが備える基材を熱転写受像シート基材という)上に受容層(以下、場合により、熱転写受層シートが備える受容層を熱転写受像シート受容層という)が設けられた熱転写受像シート等の被転写体上に、転写層を転写し、画像形成を行うことにより印画物を作製する、熱溶融転写方式が知られている。
また、別の印画物の作製方法として、基材(以下、場合により、中間転写媒体が備える基材を中間転写媒体基材という)と、受容層(以下、場合により、中間転写媒体が備える受容層を中間転写媒体受容層という)を備える再転写層とを備える中間転写媒体の中間転写媒体受容層上に、熱転写シートから転写層を転写することにより、画像を形成した後、中間転写媒体を加熱し、再転写層を、転写層と共に、被転写体上に再転写させる方法が知られている。
特許文献1には、着色材及びエポキシ樹脂を含む転写層を備える熱転写シート、エポキシ樹脂を含む受容層を備える熱転写受像シートが提案されている。
特開2003−211856号公報
今般、本発明者らは、特許文献1において提案される熱転写シート及び熱転写受像シートを用いて作製した印画物は、経時的に黄変するおそれがあり、その保存安定性には改善の余地があるとの知見を得た。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、高い保存安定性を有する印画物を作製できる、熱転写シート、熱転写受像シート、中間転写媒体及びこれらの組合せを提供することである。
本発明の熱転写シートは、基材と、転写層とを備え、
転写層が、着色材、エポキシ樹脂及び酸化防止材を含むことを特徴とする。
一実施形態において、酸化防止材の含有量は、転写層の固形分総量に対して0.01質量%以上10質量%以下である。
一実施形態において、転写層は、無機粒子を更に含む。
一実施形態において、無機粒子の含有量は、転写層の固形分総量に対して0.5質量%以上20質量%以下である。
一実施形態において、酸化防止材は、一次酸化防止材である。
一実施形態において、エポキシ樹脂のエポキシ当量は、300g/eq.以上4000g/eq.以下である。
一実施形態において、エポキシ樹脂の数平均分子量は、1000以上4500以下である。
一実施形態において、エポキシ樹脂の軟化点は、70℃以上150℃以下である。
本発明の熱転写受像シートは、基材と、受容層とを備え、
受容層が、エポキシ樹脂及び酸化防止材を含むことを特徴とする。
本発明の中間転写媒体は、基材と、受容層を少なくとも備え、
受容層が、エポキシ樹脂及び酸化防止材を含むことを特徴とする。
本発明は、上記記載の熱転写シートと、上記熱転写受像シート又上記中間転写媒体との組合せであることを特徴とする。
一実施形態において、熱転写受像シートが備える受容層又は中間転写媒体が備える受容層における酸化防止材の含有量は、受容層固形分総量に対して0.01質量%以上10質量%以下である。
一実施形態において、熱転写受像シートが備える受容層又は中間転写媒体が備える受容層に含まれる酸化防止材は、一次酸化防止材である。
一実施形態において、熱転写受像シートが備える受容層又は中間転写媒体が備える受容層に含まれるエポキシ樹脂のエポキシ当量は、300g/eq.以上4000g/eq.以下である。
一実施形態において、熱転写受像シートが備える受容層又は中間転写媒体が備える受容層に含まれるエポキシ樹脂の数平均分子量は、1000以上4500以下である。
一実施形態において、熱転写受像シートが備える受容層又は中間転写媒体が備える受容層に含まれるエポキシ樹脂の軟化点は、70℃以上150℃以下である。
本発明によれば、高い保存安定性を有する印画物の作製できる、熱転写シート、熱転写受像シート、中間転写媒体及びこれらの組合せを提供できる
本発明の熱転写シートの一実施形態を表す模式断面図である。 本発明の熱転写シートの一実施形態を表す模式断面図である。 本発明の熱転写シートの一実施形態を表す模式断面図である。 本発明の熱転写受像シートの一実施形態を表す模式断面図である。 本発明の中間転写媒体の一実施形態を表す模式断面図である。 本発明の中間転写媒体の一実施形態を表す模式断面図である。 本発明の中間転写媒体の一実施形態を表す模式断面図である。 本発明の熱転写シートと、熱転写受像シートとの組合せを用いて作製された印画物の一例を表す模式断面図である。 本発明の熱転写シートと、中間転写媒体との組合せを用いて作製された印画物の一例を表す模式断面図である。
(熱転写シート)
本発明の熱転写シート10は、図1に示すように、熱転写シート基材11と、転写層12とを備える。
一実施形態において、熱転写シート10は、図2に示すように、複数の転写層12A、12B、12C、12Dというように、転写層を面順次備えていてもよい。
一実施形態において、熱転写シート10は、図3に示すように、熱転写シート基材11の転写層12が設けられた面とは反対の面に、背面層13を備えていてもよい。
以下、熱転写シートが備える各層について説明する。
(熱転写シート基材)
熱転写シート基材は、熱転写時に加えられる熱エネルギー(例えば、サーマルヘッドによる熱)に耐え得る耐熱性を有し、熱転写シート基材上に設けられる層を支持できる機械的強度を有する。熱転写シート基材として、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、レジンコート紙、キャストコート紙、板紙、合成紙及び含浸紙等の紙基材やポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体等のポリエステル、ナイロン6及びナイロン6,6等のポリアミド、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体及びポリビニルピロリドン(PVP)等のビニル樹脂、ポリビニルアセトアセタール及びポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート及びポリメチルメタアクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、ポリイミド及びポリエーテルイミド等のイミド樹脂、セロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)及びセルロースアセテートブチレート(CAB)等のセルロース樹脂、ポリスチレン(PS)等のスチレン樹脂、ポリカーボネート、並びにアイオノマー樹脂等の樹脂材料から構成されるフィルム(以下、単に「樹脂フィルム」という。)を使用できる。樹脂フィルムは、延伸フィルムであっても、未延伸フィルムであってもよいが、強度という観点からは、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムを使用することが好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」には「アクリル」と「メタクリル」の両方が包含される。
また、本発明において、「(メタ)アクリレート」には「アクリレート」と「メタクリレート」の両方が包含される。
また、上記した紙基材単独からなる積層体、樹脂フィルム単独からなる積層体、又は紙基材と樹脂フィルムとの積層体を熱転写シート基材として使用できる。
これら積層体は、ドライラミネーション法、ウェットラミネーション法及びエクストリュージョン法等を利用することにより作製できる。
熱転写シート基材の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば、1μm以上300μm以下とすることができる。
(転写層)
転写層は、着色材、エポキシ樹脂及び酸化防止材を含む。これにより、印画物の保存安定性を向上できる。また、転写層の転写性及び印画物の耐久性を向上できる。
着色材は、特に限定されるものではなく、要求される色調等に応じ、カーボンブラック、無機顔料、有機顔料又は染料から適宜選択して使用できる。また、熱転写シートは転写層を面順次に複数備えることができ、複数の転写層に異なる着色材を含有させる態様とすることができる。
転写層における着色材の含有量は、転写層の固形分総量に対して10質量%以上60質量%以下であることが好ましく、20質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。これにより、第1受容層及び第2受容層上に形成される画像濃度を向上できる。
本発明において、エポキシ樹脂とは、分子内にエポキシ基を1つ以上含む化合物を指し、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール型エポキシ樹脂、テトラグリシジルアミン型エポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンやトリス(グリシジルオキシメタン)及びこれらを変性したエポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、転写層の転写性及び印画物の耐久性という観点からは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、300g/eq.以上4000g/eq.以下であることが好ましく、1200g/eq.以上2200g/eq.以下であることがより好ましい。これにより、熱転写シートの階調再現性及び耐ブロッキング性をより向上できる。また、転写層の転写性及び印画物の耐久性をより向上できる。
なお、本発明において、エポキシ当量は、JIS K 7236(2009年発行)に準拠して測定する。
エポキシ樹脂の数平均分子量(Mn)は、1000以上4500以下であることが好ましく、2000以上4000以下であることがより好ましく、2500以上3500以下が特に好ましい。これにより、熱転写シートの階調再現性及び耐ブロッキング性をより向上できる。また、転写層の転写性及び印画物の耐久性をより向上できる。
なお、本発明において、Mnは、JIS K 7252−1(2008年発行)に準拠して、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算にて得られた値である。
エポキシ樹脂の軟化点は、70℃以上150℃以下であることが好ましく、85℃以上135℃以下であることがより好ましい。熱転写シートの階調再現性及び耐ブロッキング性をより向上できる。また、転写層の転写性及び印画物の耐久性をより向上できる。なお、本発明において、軟化点は、JIS K 2207の環球法に準拠した方法で測定する。
転写層におけるエポキシ樹脂の含有量は、転写層の固形分総量に対して30質量%以上80質量%以下であることが好ましく、50質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。これにより、熱転写シートの階調再現性及び耐ブロッキング性をより向上できる。また、転写層の転写性及び印画物の耐久性をより向上できる。
本発明において、酸化防止材としては、発生したラジカルを捕捉する一次酸化防止材と、ラジカルから生じるハイドロパーオキサイドを分解する二次酸化防止材が挙げられる。一次酸化防止材としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止材、リン系酸化防止材等があり、二次酸化防止材としては、例えば、硫黄系酸化防止材、リン系酸化防止材等が挙げられる。ここで、リン系酸化防止材は、ラジカルの捕捉能及びハイドロパーオキサイドの分解能の両方を有するため、一次酸化防止材及び二次酸化防止材の両方に含まれる。これらの中でも、酸化防止材は、印画物の保存安定性をより向上できる観点から、一次酸化防止材であることが好ましい。
転写層における酸化防止材の含有量は、転写層の固形分総量に対して0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上5質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以上3質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、印画物の保存安定性及び転写層の転写性をより向上できる。
一実施形態において、転写層は、無機粒子を含むことができる。これにより、印画物の階調再現性をより向上できる。
無機粒子としては、例えば、タルク及びカオリン等の粘土鉱物、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウム等の水酸化物、硫酸カルシウム等の硫酸塩、シリカ等の酸化物、グラファイト、硝石、並びに窒化ホウ素等の無機粒子が挙げられる。これらの中でも、無機粒子は、作製された印画物の階調再現性の観点から、シリカであることが好ましく、疎水性シリカであることがより好ましい。疎水性シリカとは、一般に親水性であるシリカに処理材を結合させることによって疎水性としたもので、吸湿性が低く分散性に優れるものである。
無機粒子の含有量は、転写層の固形分総量に対して0.5質量%以上20質量%以下であることが好ましく、1質量%以上10質量%以下であることがより好ましく、3質量%以上7質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、印画物の階調再現性及び転写層の転写性をより向上ができる。
本発明の特性を損なわない範囲において、転写層は、エポキシ樹脂以外の樹脂材料を含むことができ、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル樹脂、セルロース樹脂、ビニル樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン及びポリエステル等が挙げられる。
また、本発明の特性を損なわない範囲において、転写層は、充填材、可塑材、帯電防止材、紫外線吸収材、有機粒子、離型材、分散材及び金属石鹸等の添加材を含むことができる。
転写層の厚さは、0.3μm以上2μm以下であることが好ましく、0.4μm以上1μm以下であることがより好ましい。これにより、転写層の転写性及び印画物の耐久性をより向上できる。
転写層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、熱転写シート基材等の上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(背面層)
一実施形態において、熱転写シートは、熱転写シート基材の転写層が設けられた面とは反対の面に、背面層を備える。これにより、熱転写シートの耐ブロッキング性をより向上できる。
一実施形態において、背面層は、1種又は2種以上の樹脂材料を含み、例えば、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、シリコーン変性ポリウレタン、フッ素変性ポリウレタン及び(メタ)アクリル樹脂等が挙げられる。
一実施形態において、背面層は、無機又は有機の粒子を含む。これにより、熱転写時の加熱によるスティッキングやシワの発生をより防止できる。
無機粒子としては、上記した無機粒子が挙げられる。また、有機粒子としては、(メタ)アクリル樹脂、テフロン(登録商標)樹脂、シリコーン樹脂、ラウロイル樹脂、フェノール樹脂、アセタール樹脂、スチレン樹脂及びポリアミド等からなる有機樹脂粒子、又はこれらを架橋材と反応させた架橋樹脂粒子等が挙げられる。
背面層の厚さは、特に限定されず、例えば、0.1μm以上2μm以下とすることができる。
背面層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、熱転写シート基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(熱転写受像シート)
本発明の熱転写受像シート20は、図4に示すように、熱転写受像シート基材21と、熱転写受像シート受容層22とを備える。
(熱転写受像シート基材)
熱転写受像シート基材としては、紙、コート紙、合成紙(ポリプロピレン、ポリスチレン、又は、それらを紙と貼り合わせた複合材料)等の各種紙類、塩化ビニル系樹脂シート、ABS樹脂シート、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、延伸ナイロンフィルム、ポリアセテートフィルム等の単層あるいは、それらを2層以上積層した各種プラスチックフィルム又はシートを使用することが好ましい。
熱転写受像シート基材の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば、1μm以上300μm以下とすることができる。
(熱転写受像シート受容層)
熱転写受像シート受容層は、エポキシ樹脂及び酸化防止材を含む。これにより、印画物の保存安定性及び耐久性を向上できる。
熱転写受像シート受容層に含まれるエポキシ樹脂は、転写層において含まれるエポキシ樹脂と同様のものを用いることができる。これにより、印画物の耐久性をより向上できる。
熱転写受像シート受容層に含まれるエポキシ樹脂のエポキシ当量、Mn及び軟化点の好ましい数値範囲は、転写層において含まれるエポキシ樹脂のエポキシ当量、Mn及び軟化点と同様の数値範囲である。これにより、印画物の耐久性をより向上できる。
熱転写受像シート受容層におけるエポキシ樹脂の含有量は、熱転写受像シート受容層の固形分総量に対して70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。上限は100質量%である。これにより、印画物の耐久性をより向上できる。
熱転写受像シート受容層に含まれる酸化防止材の好ましい種類については、転写層に含まれる酸化防止材と同様であるため、ここでは記載を省略する。
熱転写受像シート受容層における酸化防止材の含有量は、熱転写受像シート受容層の固形分総量に対して0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上5質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以上3質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、印画物の保存安定性をより向上できる。
本発明の特性を損なわない範囲において、熱転写受像シート受容層は、エポキシ樹脂以外の樹脂材料を含むことができ、例えば、(メタ)アクリル樹脂、セルロース樹脂、ビニル樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン及びポリエステル等が挙げられる。
また、本発明の特性を損なわない範囲において、熱転写受像シート受容層は、充填材、可塑材、帯電防止材、紫外線吸収材、無機粒子、有機粒子、離型材、分散材及び金属石鹸等の添加材を含むことができる。
熱転写受像シート受容層の厚さは、0.5μm以上5μm以下であることが好ましく、1μm以上3μm以下であることがより好ましい。これにより、形成される画像濃度及び印画物の耐久性をより向上できる。
熱転写受像シート受容層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、熱転写受像シートの熱転写受像シート基材等の上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(中間転写媒体)
本発明の中間転写媒体30は、図5に示すように、中間転写媒体基材31と、中間転写媒体受容層32を少なくとも備える再転写層33とを備える。
一実施形態において、中間転写媒体30が備える再転写層33は、図6に示すように、中間転写媒体受容層32下に剥離層34を備えていてもよい。
一実施形態において、中間転写媒体30が備える再転写層33は、図7に示すように、中間転写媒体受容層32と剥離層34との間に、保護層35を備えていてもよい。なお、中間転写媒体30が剥離層34を備えず、中間転写媒体受容層32下に保護層35が設けられた構成であってもよい。
以下、中間転写媒体30が備える各層について説明する。
(中間転写媒体基材)
中間転写媒体基材としては、熱転写シート基材と同様のものを使用でき、強度という観点からは、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムを使用することが好ましい。
中間転写媒体基材の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば、1μm以上300μm以下とすることができる。
(再転写層)
中間転写媒体が備える再転写層は、中間転写媒体受容層を少なくとも備える。また、一実施形態において、再転写層は、中間転写媒体受容層下に、剥離層を備えることができる。さらに、一実施形態において、再転写層は、中間転写媒体受容層下、又は中間転写媒体受容層と剥離層との間に、保護層を備えることができる。
(中間転写媒体受容層)
中間転写媒体受容層は、エポキシ樹脂及び酸化防止材を含む。これにより、印画物の保存安定性及び耐久性を向上できる。また、画像形成後の再転写層の再転写性を向上できる。
中間転写媒体受容層に含まれるエポキシ樹脂は、転写層において含まれるエポキシ樹脂と同様のものを用いることができる。これにより、印画物の耐久性及びの再転写層の再転写性をより向上できる。
中間転写媒体受容層に含まれるエポキシ樹脂のエポキシ当量、Mn及び軟化点の好ましい数値範囲は、転写層において含まれるエポキシ樹脂のエポキシ当量、Mn及び軟化点と同様の数値範囲である。これにより、印画物の耐久性及びの再転写層の再転写性をより向上できる。また、中間転写媒体の耐ブロッキング性をより向上できる。
中間転写媒体受容層におけるエポキシ樹脂の含有量は、中間転写媒体受容層の固形分総量に対して70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。上限は100質量%である。これにより、再転写層の再転写性及び印画物の耐久性をより向上できる。また、中間転写媒体の耐ブロッキング性をより向上できる。
中間転写媒体受容層に含まれる酸化防止材の好ましい種類については、転写層に含まれる酸化防止材と同様であるため、ここでは記載を省略する。
中間転写媒体受容層における酸化防止材の含有量は、中間転写媒体受容層の固形分総量に対して0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上5質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以上3質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、印画物の保存安定性及び再転写層の再転写性をより向上できる。
本発明の特性を損なわない範囲において、中間転写媒体受容層は、エポキシ樹脂以外の樹脂材料を含むことができ、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル樹脂、セルロース樹脂、ビニル樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン及びポリエステル等が挙げられる。
また、本発明の特性を損なわない範囲において、中間転写媒体受容層は、充填材、可塑材、帯電防止材、紫外線吸収材、無機粒子、有機粒子、離型材、分散材及び金属石鹸等の添加材を含むことができる。
中間転写媒体受容層の厚さは、0.5μm以上7μm以下であることが好ましく、1μm以上5μm以下であることがより好ましい。これにより、印画物の耐久性及び再転写層の再転写性をより向上できる。
中間転写媒体受容層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、中間転写媒体の中間転写媒体基材等の上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(剥離層)
中間転写媒体が備える再転写層は、中間転写媒体受容層下に剥離層を備えることができる。これにより、再転写層の再転写性をより向上できる。
一実施形態において、剥離層は、上記した樹脂材料を1種又は2種以上含む。
剥離層における樹脂材料の含有量は、剥離層の固形分総量に対して50質量%以上90質量%以下であることが好ましく、70質量%以上85質量%以下であることがより好ましい。これにより、再転写層の再転写性をより向上できる。
また、一実施形態において、剥離層は、蜜蝋、鯨蝋、木蝋、米ぬか蝋、カルナバワックス、キャンデリラワックス及びモンタンワックス等の天然ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、酸化ワックス、オゾケライト、セレシン、エステルワックス及びポリエチレンワックス等の合成ワックス、マルガリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フロイン酸及びベヘニン酸等の高級飽和脂肪酸、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコール等の高級飽和一価アルコール、ソルビタンの脂肪酸エステル等の高級エステル、ステアリン酸アミド並びにオレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド等のワックスを含む。
剥離層は、上記した樹脂材料及びワックスを共に含んでいてもよく、これらを2種以上含んでいてもよい。
また、本発明の特性を損なわない範囲において、剥離層は、充填材、可塑材、帯電防止材、紫外線吸収材、無機粒子、有機粒子、離型材、分散材及び金属石鹸等の添加材を含むことができる。
剥離層の厚さは、0.5μm以上3μm以下であることが好ましく、0.7μm以上2μm以下であることがより好ましい。これにより、再転写層の再転写性をより向上できる。
剥離層の形成は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、中間転写媒体基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(保護層)
一実施形態において、再転写層は、中間転写媒体受容層下、又は中間転写媒体受容層と剥離層との間に、保護層を備えることができる。これにより、印画物の耐久性をより向上できる。
保護層は、樹脂材料を含み、例えば、ポリエステル、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ポリウレタン、電離放射線硬化性樹脂及び紫外線吸収性樹脂等が挙げられる。
保護層に含まれる樹脂材料のMnは、5000以上30000以下であることが好ましく、10000以上25000以下であることがより好ましい。これにより、印画物の耐久性をより向上できる。
保護層に含まれる樹脂材料のTgは、40℃以上90℃以下であることが好ましく、50℃以上80℃以下であることがより好ましい。これにより、印画物の耐久性をより向上できる。
保護層における樹脂材料の含有量は、保護層の固形分総量に対して70%以上100%以下であることが好ましく、75%以上99%以下であることがより好ましい。これにより、印画物の耐久性をより向上できる。
保護層の厚さは、0.5μm以上7μm以下であることが好ましく、1μm以上5μm以下であることがより好ましい。これにより、印画物の耐久性をより向上できる。
保護層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、中間転写媒体の中間転写媒体基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(印画物)
図8に示される印画物40は、熱転写シートと、熱転写受像シートとの組合せを用いて作製されたものであり、熱転写受像シート基材21と、熱転写受像シート受容層22と、転写層12とを少なくとも備える。
図9に示される印画物40は、熱転写シートと、中間転写媒体との組合せを用いて作製されたものであり、被転写体41と、転写層12と、中間転写媒体受容層32とを少なくとも備える。
一実施形態において、印画物40は、中間転写媒体受容層32上に剥離層34、又は保護層35及び剥離層34を備えていてもよい。
以下、印画物が備える被転写体について説明する。その他の構成については上記したため、ここでは記載を省略する。
(被転写体)
印画物が備える被転写体としては、特に限定されるものではなく、熱転写シート基材、中間転写媒体基材と同様の紙基材、熱転写シート基材、中間転写媒体基材と同様の樹脂材料から構成される樹脂基材、木材及び金属板等、用途に応じ適宜使用できる。
これらの中でも、画像形成後の再転写層の再転写性という観点からは、ポリ塩化ビニルにより構成される樹脂基材が好ましい。
被転写体の厚さは、特に限定されず、用途に応じ適宜変更することが好ましい。例えば、0.1mm以上2mm以下とすることができる。
次に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
実施例1
(熱転写シートの作製)
熱転写シート基材として、厚さ4.5μmのPETフィルム(東レ(株)製、ルミラー(登録商標))を準備した。PETフィルムの一方の面に、下記組成の転写層形成用塗工液A、B、C及びDを面順次に塗布、乾燥し、それぞれ厚さ0.7μmの転写層A〜Dを形成した。
<転写層形成用塗工液A>
・フタロシアニンブルー 3.5質量部
・エポキシ樹脂A 5.9質量部
(三菱ケミカル(株)製、jER1007、エポキシ当量:1750〜2200g/eq.、Mn2900、軟化点128℃)
・酸化防止材A 0.1質量部
(ヒンダードフェノール系酸化防止材、BASFジャパン(株)製、Irganox(登録商標)1010)
・無機粒子A 0.5質量部
(シリカ、日本アエロジル(株)製、AEROZIL(登録商標)R972)
・メチルエチルケトン(MEK) 90質量部
<転写層形成用塗工液B>
・カーミン6B 3.5質量部
・エポキシ樹脂A 5.9質量部
・酸化防止材A 0.1質量部
・無機粒子A 0.5質量部
・MEK 90質量部
<転写層形成用塗工液C>
・ジスアゾイエロー 3.5質量部
・エポキシ樹脂A 5.9質量部
・酸化防止材A 0.1質量部
・無機粒子A 0.5質量部
・MEK 90質量部
<転写層形成用塗工液D>
・カーボンブラック 3.5質量部
・エポキシ樹脂A 5.9質量部
・酸化防止材A 0.1質量部
・無機粒子A 0.5質量部
・MEK 90質量部
熱転写シート基材の他方の面に、下記組成の背面層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ0.1μmの背面層を形成し、熱転写シートを得た。
<背面層形成用塗工液>
・アクリル変性シリコーン 10質量部
(ナトコ(株)製、ポリアロイ NSA−X55)
・シリコーンイソシアネート 2質量部
(大日精化工業(株)製、ダイアロマー(登録商標)SP901)
・MEK 20質量部
・トルエン 20質量部
(中間転写媒体の作製)
中間転写媒体基材として、厚さ12μmのPETフィルム(東レ(株)製、ルミラー(登録商標))を準備した。PETフィルムの一方の面に、下記組成の剥離層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ1μmの剥離層を形成した。
<剥離層形成用塗工液>
・(メタ)アクリル樹脂 9.5質量部
(三菱ケミカル(株)製、ダイヤナール(登録商標)BR−87)
・ポリエステル 0.5質量部
(東洋紡(株)、バイロン(登録商標)200)
・MEK 20質量部
・トルエン 20質量部
剥離層上に、下記組成の保護層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ2μmの保護層を形成した。
<保護層形成用塗工液>
・ポリエステル 10質量部
(東洋紡(株)製、バイロン(登録商標)200、Mn17000、Tg67℃)
・MEK 20質量部
・トルエン 20質量部
保護層上に、下記組成の中間転写媒体受容層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ2μmの中間転写媒体受容層を形成し、中間転写媒体を得た。
<中間転写媒体受容層形成用塗工液>
・エポキシ樹脂A 10質量部
・MEK 90質量部
実施例2〜21及び比較例1
熱転写シートが備える各転写層の構成及び中間転写媒体が備える中間転写媒体受容層の構成の少なくとも一方を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、熱転写シート及び中間転写媒体を作製した。
なお、表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
・エポキシ樹脂B(三菱ケミカル(株)製、jER1009、エポキシ当量:2400〜3300g/eq.、Mn3800、軟化点144℃)
・エポキシ樹脂C(三菱ケミカル(株)製、jER1002、エポキシ当量:600〜700g/eq.、Mn1200、軟化点78℃)
・酸化防止材B(ヒンダードフェノール系酸化防止材、BASFジャパン(株)製、Irganox(登録商標)1076)
・酸化防止材C(ヒンダードフェノール系酸化防止材、BASFジャパン(株)製、Irganox(登録商標)259)
・酸化防止材D(リン系酸化防止材、BASFジャパン(株)製、Irgafos(登録商標)168)
・酸化防止材E(硫黄系酸化防止材、BASFジャパン(株)製、Irganox(登録商標)PS 800 FL)
<<保存安定性試験>>
上記実施例及び比較例において得られた中間転写媒体が備える中間転写媒体受容層上に、上記実施例及び比較例において得られた熱転写シートが備える転写層A〜Dを、カードプリンタ(日本データカード(株)製、CR805)を用いて、これら転写層を網点状に転写し、125階調のグレー画像を形成した。形成された画像において、重なり合う転写層が存在することが確認された。
画像形成後、画像上に、再転写用カラーリボン/CMYKP[CR805用:片面1000枚/巻、両面500枚/巻](日本データカード(株)製、513382−201)のPパネルを用いてヒートシール層を転写した。次いで、中間転写媒体が備える再転写層(中間転写媒体受容層、保護層及び剥離層)、及び熱転写シートから転写された転写層を、ヒートシール層を介して、大日本印刷(株)製のポリ塩化ビニル製カード(以下、PVCカードという)上に、上記カードプリンタを用いて、Retransfer Lamination Speed165、Retransfer Roller Temp12の条件で転写し、印画物を得た。
上記のようにして作製した印画物を、60℃、相対湿度30%の環境下で2か月保存した。保存後の印画物を目視により観察し、下記評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:印画物において黄変が見られなかった。
B:印画物において黄変がわずかに見られたが、実用上問題のない程度であった。
NG:印画物において黄変が多く見られた。
<<熱転写シートの耐ブロッキング性試験>>
上記の実施例及び比較例において得られた熱転写シートを、5cm×5cmの大きさにカットし、試験片を2枚ずつ作製した。一方の転写層と、他方の背面層とが接するように、この試験片を重ね合わせ、1.18MPaの荷重をかけながら、50℃で48時間保存した。保存後の試験片同士を手で剥がし、下記評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
A:試験片同士を容易に剥がすことができた。
B:試験片同士の貼り付きが発生したが、剥がすことができ、実用上問題のない程度であった。
C:試験片同士の貼り付きが発生し、試験片同士を剥がすのが困難であった又は剥がすことができず、実用上問題があった。
<<中間転写媒体の耐ブロッキング性試験>>
上記の実施例及び比較例において得られた中間転写媒体を、5cm×5cmの大きさにカットし、試験片を2枚ずつ作製した。一方の中間転写媒体受容層と、他方の中間転写媒体基材とが接するように、この試験片を重ね合わせ、1.18MPaの荷重をかけながら、50℃で48時間保存した。保存後の試験片同士を手で剥がし、下記評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
A:試験片同士を容易に剥がすことができた。
B:試験片同士の貼り付きが発生したが、剥がすことができ、実用上問題のない程度であった。
C:試験片同士の貼り付きが発生し、試験片同士を剥がすのが困難であった。
<<転写性及び再転写性試験>>
上記実施例及び比較例において得られた中間転写媒体が備える中間転写媒体受容層上に、上記実施例及び比較例において得られた熱転写シートが備える転写層A〜Dを、カードプリンタ(日本データカード(株)製、CR805)を用いて、これら転写層を網点状に転写し、0階調の均一画像を形成した。形成された画像において、重なり合う転写層が存在することが確認できた。尚、均一画像とは、全ての画素の諧調が同一である画像である。
画像形成後、画像上に、再転写用カラーリボン/CMYKP[CR805用:片面1000枚/巻、両面500枚/巻](日本データカード(株)製、513382−201)のPパネルを用いてヒートシール層を転写した。次いで、中間転写媒体が備える再転写層(中間転写媒体受容層、保護層及び剥離層)、及び熱転写シートから転写された転写層を、ヒートシール層を介して、PVCカード上に、上記カードプリンタを用いて、Retransfer Lamination Speed165、Retransfer Roller Temp12の条件で転写し、印画物を得た。
中間転写媒体受容層上に形成した均一画像の階調を、25階調、50階調、100階調、125階調、150階調、175階調、200階調及び225階調に変更した以外は、同様の方法にて印画物を作製した。255階調の均一画像を形成した印画物の作製においては、中間転写媒体受容層上に転写層を転写せずに、再転写層を、上記ヒートシール層を介して、PVCカード上に転写し、印画物を得た。
これにより、0階調〜255階調までの画像がそれぞれ形成された10枚の印画物を得た。
(評価基準)
A:10枚すべての印画物における転写不良部の割合が1%以下であった。
B:10枚中1〜2枚の印画物において、転写不良部の割合が1%超であった。
C:10枚中3枚以上の印画物において、転写不良部の割合が1%超であった。
<<階調再現性試験>>
上記転写性及び再転写性試験において作製した10枚の印画物を、目視により観察し、下記評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:10枚すべての印画物において、均一画像の階調が忠実に再現されていた。
B:10枚中1〜2枚の印画物において、均一画像の階調再現性が不十分であった。
C:10枚中3枚以上の印画物において、均一画像の階調再現性が不十分であった。
10:熱転写シート、11:熱転写シート基材、12:転写層、13:背面層、20:熱転写受層シート、21:熱転写受像シート基材、22:熱転写受像シート受容層、30:中間転写媒体、31:中間転写媒体基材、32:中間転写媒体受容層、33:再転写層、34:剥離層、35:保護層、40:印画物、41被転写体

Claims (16)

  1. 基材と、転写層とを備える熱転写シートであって、
    前記転写層が、着色材、エポキシ樹脂及び酸化防止材を含む、熱転写シート。
  2. 前記酸化防止材の含有量が、転写層の固形分総量に対して0.01質量%以上10質量%以下である、請求項1に記載の熱転写シート。
  3. 前記転写層が、無機粒子を更に含む、請求項1又は2に記載の熱転写シート。
  4. 前記無機粒子の含有量が、転写層の固形分総量に対して0.5質量%以上20質量%以下である、請求項3に記載の熱転写シート。
  5. 前記酸化防止材が、一次酸化防止材である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  6. 前記エポキシ樹脂のエポキシ当量が、300g/eq.以上4000g/eq.以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  7. 前記エポキシ樹脂の数平均分子量が、1000以上4500以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  8. 前記エポキシ樹脂の軟化点が、70℃以上150℃以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  9. 基材と、受容層とを備える熱転写受像シートであって、
    前記受容層が、エポキシ樹脂及び酸化防止材を含む、熱転写受像シート。
  10. 基材と、受容層を少なくとも備える転写層とを備える中間転写媒体であって、
    前記受容層が、エポキシ樹脂及び酸化防止材を含む、中間転写媒体。
  11. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱転写シートと、請求項9に記載の熱転写受像シート又は請求項10に記載の中間転写媒体との組合せ。
  12. 前記熱転写受像シートが備える受容層又は前記中間転写媒体が備える受容層における酸化防止材の含有量が、受容層の固形分総量に対して0.01質量%以上10質量%以下である、請求項9に記載の組合せ。
  13. 前記熱転写受像シートが備える受容層又は前記中間転写媒体が備える受容層に含まれる酸化防止材が、一次酸化防止材である、請求項11又は12に記載の組合せ。
  14. 前記熱転写受像シートが備える受容層又は前記中間転写媒体が備える受容層に含まれるエポキシ樹脂のエポキシ当量が、300g/eq.以上4000g/eq.以下である、請求項11〜13のいずれか一項に記載の組合せ。
  15. 前記熱転写受像シートが備える受容層又は前記中間転写媒体が備える受容層に含まれるエポキシ樹脂の数平均分子量が、1000以上4500以下である、請求項11〜14のいずれか一項に記載の組合せ。
  16. 前記熱転写受像シートが備える受容層又は前記中間転写媒体が備える受容層に含まれるエポキシ樹脂の軟化点が、70℃以上150℃以下である、請求項11〜15のいずれか一項に記載の組合せ。
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