JP2020146949A - 繊維強化成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】制振性と高剛性と軽量性を有し、添加した可塑剤について耐ブリードアウト性を有する繊維強化成形体の提供を目的とする。【解決手段】芯材11と、芯材11の両面に積層された繊維強化樹脂補強材21とよりなる繊維強化成形体であって、芯材11は、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体に熱硬化性樹脂が含浸してなる含浸済み熱硬化性樹脂発泡体が、圧縮された状態で前記熱硬化性樹脂が硬化したものからなり、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体に含浸した熱硬化性樹脂は、融点が50℃〜80℃のフタル酸エステルが添加され、熱硬化性樹脂の樹脂分とフタル酸エステルとの合計量に対するフタル酸エステルの比率が25%〜40%である。【選択図】図1

Description

本発明は、制振性と高剛性と軽量性を有し、かつ耐ブリードアウト性を有する軽量な繊維強化成形体に関する。
制振性を有する繊維強化成形体は、例えば車両のパネルなどに使用されている。制振性が悪いと、路面の凹凸による振動が車両のパネルなどに伝わって騒音となり、乗員に不快感を与える。
制振性を有する繊維強化成形体として、第1及び第2の炭素繊維強化プラスチック層の間に、粘弾性樹脂と粘弾性樹脂に混練りされた繊維状物質とを含む制振弾性層が設けられた炭素繊維強化プラスチック成形体がある(特許文献1)。
特開2011−183563号公報
しかし、第1及び第2の炭素繊維強化プラスチック層の間に制振弾性層が設けられた炭素繊維強化プラスチック成形体は、第1及び第2の炭素繊維強化プラスチック層の間の制振弾性層に粘弾性材料が用いられているため、全体の強度不足を生じ、しかも重くなる問題がある。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、特定の可塑剤を添加することによって制振性と高剛性と軽量性を有し、かつ添加した可塑剤について耐ブリードアウト性(不滲出性)を有する繊維強化成形体の提供を目的とする。
請求項1の発明は、芯材と、前記芯材の両面に積層された繊維強化樹脂補強材とよりなる繊維強化成形体において、前記芯材は、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体に熱硬化性樹脂が含浸してなる含浸済み熱硬化性樹脂発泡体が、圧縮された状態で前記熱硬化性樹脂が硬化したものからなり、前記熱硬化性樹脂は、融点が50℃〜80℃のフタル酸エステルが添加され、前記熱硬化性樹脂の樹脂分と前記フタル酸エステルとの合計量に対する前記フタル酸エステルの比率が25%〜40%であることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、JIS K 7074−1988 A法に基づく曲げ弾性率が20GPa以上であることを特徴とする。
本発明によれば、芯材に含浸硬化している熱硬化性樹脂に、可塑剤として融点50℃〜80℃のフタル酸エステルが添加され、熱硬化性樹脂の樹脂分に対するフタル酸エステルの比率が25%〜40%であることによって、制振性と高剛性と軽量性を有し、かつ添加した可塑剤について耐ブリードアウト性を有する。
本発明における繊維強化成形体の一実施形態の断面図である。 本発明における製造方法の一実施形態の工程を示す図である。 実施例及び比較例について、構成、物性、及び評価等を示す図である。
以下、本発明の繊維強化成形体及について図面を用いて説明する。
図1に示す本発明の一実施形態に係る繊維強化成形体10は、芯材11と、芯材11の両面に積層一体化された繊維強化樹脂補強材21とからなり、車両のパネルなどの車両部材などに好適なものである。
繊維強化成形体10は、所定サイズの板状からなり、特に厚みが2mm以上、好ましくは2〜10mmである。繊維強化成形体10の厚みが2mm未満では、用途によっては剛性が不足するようになる。
芯材11は、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体に熱硬化性樹脂が含浸した含浸済み熱硬化性樹脂発泡体が、圧縮された状態で熱硬化性樹脂が硬化したものからなる。芯材11の厚みは1mm以上が好ましく、より好ましくは1〜8mmが好ましい。芯材11の厚みが1mm未満の場合、繊維強化成形体10の用途によっては剛性が不足するようになる。
連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体は、特に限定されるものではなく、例えば、ウレタン樹脂発泡体又はメラミン樹脂発泡体から選択することができる。また、繊維強化成形体10に難燃性が求められる場合には、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体としては難燃性のものが好ましく、メラミン樹脂発泡体は、樹脂単体が良好な難燃性を有するため、好適である。連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体の圧縮前の元厚みは、5mm以上が好ましく、より好ましくは6mm〜40mmである。この範囲に元厚みがあると、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体に、適度な量の熱硬化性樹脂を含浸でき、加熱圧縮後の歩留まりも良く、かつ、芯材11の厚みを1mm以上にすることができる。また、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体の圧縮前の元厚みが5mmより薄いと、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体内に含浸保持できる熱硬化性樹脂の量が少なくなるため、繊維強化成形体10の剛性が低下する。また、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体は、圧縮容易性、含浸性、軽量性、剛性の点から、圧縮前の密度が5〜80kg/mのものが好ましい。
連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体に含浸させる熱硬化性樹脂は、繊維強化成形体10の剛性を高めるためのものであり、特に限定されないが、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂とフェノール樹脂の混合物からなる群より選択することができる。難燃性が求められる場合、熱硬化性樹脂は難燃性のものが好ましい。フェノール樹脂は良好な難燃性を有するため、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体に含浸させる熱硬化性樹脂として好適なものである。フェノール樹脂は、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体への含浸を容易とするため、フェノール樹脂の樹脂分を、溶剤としてのエタノールに溶解させたものが使用される。フェノール樹脂100%中の樹脂分の割合は、40%〜70%が好ましい。
連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体に含浸させる熱硬化性樹脂には、可塑剤として融点50℃〜80℃のフタル酸エスエルが添加される。融点50℃〜80℃のフタル酸エステルとして、フタル酸ジシクロヘキシル:融点63℃〜65℃、フタル酸ジヘキシル(DCHP):融点65℃、フタル酸ジフェニル:融点74℃〜76℃、フタル酸ジヒドロアビエチル:融点65℃、イソフタル酸ジメチル:融点66℃〜67℃が挙げられる。
なお、可塑剤として、融点50℃〜80℃以外のフタル酸エステル、あるいはリン酸エステル(例えば、リン酸三カルシウム(TCP))などを添加した場合、繊維強化繊維体10の制振性や剛性(曲げ弾性率)、耐ブリードアウト性などが悪化するようになる。なお、融点50℃〜80℃以外のフタル酸エステルとして、例えば融点370℃のフタル酸ブチルベンジル(BBP)、融点2℃のフタル酸ジメチル(DMP)などを挙げることができる。
熱硬化性樹脂の樹脂分とフタル酸エステルとの合計量に対するフタル酸エステルの添加比率は25%〜40%が好ましい。フタル酸エステルの添加比率が低すぎる場合、良好な制振性が得られなくなる。一方、フタル酸エステルの添加比率が高すぎる場合、耐ブリードアウト性が低下し、フタル酸エステルが繊維強化成形体10の表面に滲出するようになる。
熱硬化性樹脂の樹脂分に対するフタル酸エステルの添加比率の値は、次の式で算出される。
フタル酸エステルの添加比率(%)=フタル酸エステルの添加量/(熱硬化性樹脂の樹脂分量+フタル酸エステルの添加量)×100
繊維強化樹脂補強材21は、繊維織物に熱硬化性樹脂が含浸し、硬化したものからなる。繊維織物としては炭素繊維織物が好ましい。繊維強化樹脂補強材21は単層に限られず、繊維強化成形体10を所定の厚みにするため、あるいは所定の剛性とするためなどの理由により、複数が積層されたものでもよい。例えば、芯材11の両側の繊維強化樹脂補強材21を、それぞれ同数の積層からなるものとしたり、芯材11の一側における積層数と他側における積層層とを異ならせたりしてもよい。繊維強化樹脂補強材21の厚み(複数層の積層からなる場合、複数層の合計厚み)は、芯材11の片側で0.5〜3.0mmが好ましい。炭素繊維織物は、軽量及び高剛性に優れるものであり、特に、繊維が一方向のみではない織り方のものが好ましく、例えば、縦糸と横糸で構成される平織、綾織、朱子織及び3方向の糸で構成される三軸織などが好適である。また、前記炭素繊維織物は、熱硬化性樹脂の含浸及び剛性の点から、繊維重さが90〜400g/mのものが好ましい。
炭素繊維織物に含浸する熱硬化性樹脂は、芯材11に含浸した熱硬化性樹脂(融点50℃〜80℃以外のフタル酸エステルが添加されていないもの)と同一のフェノール樹脂が好ましい。
繊維強化樹脂補強材21は、炭素繊維織物にフェノール樹脂が含浸し、加熱または乾燥によりフェノール樹脂を半硬化状態にしたプリプレグを使用し、繊維強化成形体10の製造時の加熱・圧縮により硬化させてもよい。
前記芯材11と繊維強化樹脂補強材21との一体化は、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体に、融点50℃〜80℃のフタル酸エステルを添加した含浸済み熱硬化性樹脂発泡体の両側に、プリプレグなどからなる繊維強化樹脂補強材を積層し、その積層体を圧縮し、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体中の熱硬化性樹脂(融点50℃〜80℃のフタル酸エステルが添加されている)、及び繊維強化補強材中の熱硬化性樹脂を、加熱により硬化させることによって行うことができる。
繊維強化成形体10は、比重(JIS Z 8801に基づく)が1.4以下、曲げ弾性率(JIS K 7074−1988 Aに基づく)が20GPa以上であるのが好ましい。なお、曲げ弾性率と曲げ強度(JIS K 7074−1988 Aに基づく)は関連しており、曲げ弾性率の高低に応じて曲げ強度も高低する。
また、繊維強化成形体10の制振性判断に用いられる損失係数(JIS K 7391:2008(非拘束形制振複合はりの振動減衰特性試験方法)による中央加振法(スイープ゜加振による、但し、ズーム分析・マスキャンセル処理無し)に基づく)は、0.01以上が好ましい。
繊維強化成形体10の比重を前記範囲とすることで、繊維強化成形体10を軽量性の良好なものにできる。
繊維強化成形体10の曲げ弾性率を前記の範囲とすることで、繊維強化成形体10を高剛性にすることができる。
繊維強化成形体10の損失係数を前記の範囲とすることで、繊維強化成形体10を制振性が良好なものにできる。
本発明の繊維強化成形体10の製造方法について説明する。
発明の繊維強化成形体10の製造方法は、含浸工程、積層工程、圧縮加熱工程とからなる。
含浸工程では、図2の(2−1)に示すように、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体11Aに熱硬化性樹脂11Bを含浸させ、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11Cを形成する。熱硬化性樹脂11Cは、融点50℃〜80℃のフタル酸エステルが、熱硬化性樹脂の樹脂分とフタル酸エステルとの合計量に対するフタル酸エステルの比率が25%〜40%となるように添加されている。また、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体に、熱硬化性樹脂11Bを含浸し易くするため、熱硬化性樹脂の樹脂分(固形分)がエタノール等の溶剤に溶融されている。
熱硬化性樹脂に含まれる溶剤は、積層工程前に、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11Cを前記熱硬化性樹脂の硬化反応を生じない温度で乾燥させることにより、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11Cの熱硬化性樹脂から除去されるのが好ましい。
熱硬化性樹脂11Bの含浸手段は、液状の熱硬化性樹脂11Bを収容した槽に熱硬化性樹脂発泡体11Aを浸ける方法、スプレーにより行う方法、ロールコータにより行う方法等、適宜の方法により行うことができる。
積層工程では、図2の(2−2)に示すように、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11Cの両面に、炭素繊維織物に熱硬化性樹脂が含浸したプリプレグ21Aを配置して積層し、積層体10Aとする。プリプレグ21Aは、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11Cの両面に複数層積層してもよい。
積層工程における前記積層作業は、次に行う(2−3)の圧縮加熱工程で用いるプレス成形用下型31の上面に、プリプレグ21A、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11C、プリプレグ21Aの順に重ねて行ってもよい。また、プリプレグ21Aと含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11Cは、平面サイズが同サイズのものが好ましいが、異なっていている場合には、後述の圧縮加熱工程後にトリミングすればよい。
圧縮加熱工程では、図2の(2−3)に示すように、積層体10Aをプレス成形用下型31と上型33により圧縮すると共に加熱する。圧縮程度は、積層体10Aの厚みが2mm以上となるように圧縮するのが好ましい。圧縮加熱工程時、プレス成形用下型31と上型33間には適宜の位置にスペーサを設置して、プレス成形用下型31と上型33間が所定間隔となるようにされる。また、積層体10Aの加熱方法は特に限定されないが、プレス成形用下型31と上型33にヒータ等の加熱手段を設けて、プレス成形用下型31と上型33を介して積層体10Aを加熱するのが簡単である。加熱温度は、前記含浸している熱硬化性樹脂の硬化反応温度以上とされる。
圧縮加熱工程時に積層体10Aが圧縮されると、プリプレグ21Aに含浸している熱硬化性樹脂及び含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11Cに含浸している熱硬化性樹脂の一部が、プリプレグ21A及び含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11Cから押し出されて、プリプレグ21Aと含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11Cとの積層面及びプリプレグ21Aが複数層から成る場合にはプリプレグ同士の積層面にも滲出する。プリプレグ21Aと含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11Cとの積層面、さらにはプリプレグ21Aが複数層の場合にプリプレグ同士の積層面に滲出した熱硬化性樹脂と、プリプレグ21A及び含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11C内に含まれる熱硬化性樹脂は、加熱により硬化反応を開始し、積層体10Aが圧縮された状態で硬化する。それにより、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体11Aから前記芯材11が形成され、また、プリプレグ21Aから前記繊維強化樹脂補強材21が形成され、芯材11と繊維強化樹脂補強材21が一体化した前記繊維強化成形体10が形成される。その後、加熱圧縮を解除して繊維強化成形体10を得る。
図2に示す各実施例及び各比較例を、次に示す材料を用いて作製した。
プリプレグ用及び熱硬化性樹脂発泡体(芯材)用の熱硬化性樹脂として、フェノール樹脂、住友ベークライト株式会社製、品名:PR−55791B(樹脂分60wt%、エタノール40wt%)を使用した。なお、図2における「熱硬化性樹脂100%」は、フェノール樹脂(熱硬化性樹脂)の樹脂分と溶剤(エタノール)とよりなる熱硬化性樹脂が100%の意味である。
可塑剤として、DCHP(フタル酸ジシクロヘキシル)、融点65℃、東京化成株式会社製、TCP(リン酸三カルシウム)、東京化成株式会社製、BBP(フタル酸ブチルベンジル)、融点370℃、東京化成株式会社製、DMP(フタル酸ジメチル)、融点2℃、東京化成株式会社製を使用した。
可塑剤を含まない前記熱硬化性樹脂中に平織の炭素繊維織物(東邦テックス株式会社製、品名;W−3101、繊維重さ200g/m)を漬け、取り出した後に25℃の室温にて2時間自然乾燥し、更に60℃の雰囲気下にて1時間乾燥させることにより、熱硬化性樹脂から溶剤(エタノール)を揮発させた。そのようにして、含浸済み炭素繊維織物(プリプレグ)を、各実施例及び各比較例に対して4枚ずつ形成した。炭素繊維織物は、200×300mmの平面サイズに裁断したもの(重量12g/枚)を使用した。乾燥後の含浸済み炭素繊維織物(プリプレグ)は1枚あたり28gであった。
連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体は、厚み5mm、平面サイズ200×300mmに切り出したメラミン樹脂発泡体(BASF社製、品名:バソテクトV3012、密度9kg/m)を使用した。図2の各実施例及び比較例1〜9における可塑剤を添加した熱硬化性樹脂中に、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体を漬け、取り出した後に25℃の室温にて2時間自然乾燥し、更に60℃の雰囲気下にて1時間乾燥させて、熱硬化性樹脂から溶剤(エタノール)を揮発させ、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体を形成した。
次に、予め離型剤を表面に塗布したSUS製のプレス成形用の下型(平板状)の上に、含浸済み炭素繊維織物(プリプレグ)を2枚、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体、含浸済み炭素繊維織物(プリプレグ)を2枚の順に重ねて配置することにより、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体の両面にそれぞれ含浸済み炭素繊維織物(プリプレグ)を2枚(両面で合計4枚)配置した積層体をプレス成形用下型上にセットした。
積層体をプレス成形用下型上にセットした状態で、プレス成形用下型上の前記積層体を、150℃で10分間、10MPaの面圧をかけて前記プレス成形用上型(平板状)で押圧することによって圧縮及び加熱を行なった。それにより、圧縮状態で含浸済み炭素繊維織物(プリプレグ)及び含浸済み熱硬化性樹脂発泡体中の熱硬化性樹脂を反応硬化させた。その際の積層体の加熱は、上下のプレス型に取り付けられた鋳込みヒータにより行なった。また、プレス成形用下型と上型間には厚み2.0mmのSUS製スペーサを介在させて下型と上型間の間隔、すなわち積層体の圧縮厚み(繊維強化成形体の成形品厚み)を2.0mmに調整した。その後、プレス成形用下型と上型を室温で冷却させた後に下型と上型を開き、芯材の両面に繊維強化樹脂補強材が積層一体化した繊維強化成形体を得た。この繊維強化成形体を170×260mmにトリミングして実施例1〜3及び比較例1〜9の繊維強化成形体とした。
なお、比較例10は、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体に代えて汎用の粘弾性シートを使用した。
各実施例及び各比較例の繊維強化成形体について、成形品厚み(全体の厚み)、比重、曲げ強度、曲げ弾性率、損失係数の測定、及びブリード評価を行った。
成形品厚み(全体の厚み)は、プレス成形用下型と上型間に介在させたスペーサの厚み(2.0mm)と等しい。
比重はJIS Z 8801に基づいて測定した。
曲げ強度は、JIS K 7074−1988 Aに基づいて測定した。
曲げ弾性率は、JIS KJIS K 7074−1988 Aに基づいて測定した。曲げ弾性率の測定結果の評価は、測定結果が20GPa以上の場合に「〇」、20GPa未満の場合に「×」とした。
損失係数は、JIS K 7391:2008(非拘束形制振複合はりの振動減衰特性試験方法)による中央加振法(スイープ゜加振による、但し、ズーム分析・マスキャンセル処理無し)に基づいて測定した。サンプルサイズは25×300mmである。損失係数の測定結果の評価は、測定結果が0.01以上の場合に「〇」、0.01未満の場合に「×」とした。
ブリード評価は、各実施例及び各比較例の繊維強化成形体を80℃で168時間放置した後、繊維強化成形体の表面をガーゼで拭き取り、ガーゼに付着物がない場合に「〇」、付着物が有る場合に「×」とした。
総合評価は、曲げ弾性率の評価「〇」、損失係数の評価「〇」、かつブリード性「〇」の場合に総合評価「◎」、評価の何れか一つでも「×」の場合に総合評価「×」とした。
実施例1は、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体に含浸させた熱硬化性樹脂(エタノール含有)100%に可塑剤としてのDCHPの添加量を33%、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を36%としたものである。
実施例1は、厚み2.0mm、比重1.0mm、曲げ強度261MPa、曲げ弾性率33.3GPa、曲げ弾性率の評価「〇」、損失係数0.0213、損失係数の評価「〇」、ブリード評価「〇」、総合評価「◎」であり、制振性と高剛性と軽量性を有し、添加した可塑剤について耐ブリードアウト性を有する。
実施例2は、DCHPの添加量を25%、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を29%とし、他を実施例1と同様にしたものである。
実施例2は、厚み2.0mm、比重1.0mm、曲げ強度302MPa、曲げ弾性率38.5GPa、曲げ弾性率の評価「〇」、損失係数0.0174、損失係数の評価「〇」、ブリード評価「〇」、総合評価「◎」であり、制振性と高剛性と軽量性を有し、添加した可塑剤について耐ブリードアウト性を有する。
実施例3は、DCHPの添加量を40%、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を40%とし、他を実施例1と同様にしたものである。
実施例3は、厚み2.0mm、比重1.0mm、曲げ強度225MPa、曲げ弾性率25.4GPa、曲げ弾性率の評価「〇」、損失係数0.0289、損失係数の評価「〇」、ブリード評価「〇」、総合評価「◎」であり、制振性と高剛性と軽量性を有し、添加した可塑剤について耐ブリードアウト性を有する。
比較例1は、DCHPの添加量を50%、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を本発明の範囲外である45%とし、他を実施例1と同様にしたものである。
比較例1は、厚み2.0mm、比重1.0mm、曲げ強度69MPa、曲げ弾性率22.8GPa、曲げ弾性率の評価「〇」、損失係数0.0599、損失係数の評価「〇」、ブリード評価「×」、総合評価「×」であり、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率が本発明の範囲よりも高いため、添加した可塑剤について耐ブリードアウト性が悪い。
比較例2は、DCHPの添加量を17%、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を本発明の範囲外である22%とし、他を実施例1と同様にしたものである。
比較例2は、厚み2.0mm、比重1.0mm、曲げ強度423MPa、曲げ弾性率43.6GPa、曲げ弾性率の評価「〇」、損失係数0.0061、損失係数の評価「×」、ブリード評価「〇」、総合評価「×」であり、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率が本発明の範囲よりも低いため、制振性が悪い(損失係数が低い)。
比較例3は、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体に含浸させた熱硬化性樹脂(エタノール含有)100%に可塑剤としてのTCPの添加量を33%、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を35%としたものである。
比較例3は、厚み2.0mm、比重1.0mm、曲げ強度36MPa、曲げ弾性率1.9GPa、曲げ弾性率の評価「×」、損失係数0.1087、損失係数の評価「〇」、ブリード評価「×」、総合評価「×」であり、可塑剤としてTCPを使用したため、剛性が低く(曲げ弾性率が低く)、添加した可塑剤に対する耐ブリードアウト性が悪い。
比較例4は、比較例3における可塑剤の添加量を50%、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を45%とした以外は比較例3と同様である。
比較例4は、厚み2.0mm、比重1.0mm、曲げ強度375MPa、曲げ弾性率35.3GPa、曲げ弾性率の評価「〇」、損失係数0.0056、損失係数の評価「×」、ブリード評価「×」、総合評価「×」であり、可塑剤としてTCPの量を増加させたため、制振性が悪く(損失係数が低く)、添加した可塑剤に対する耐ブリードアウト性も悪い。
比較例5は、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体に含浸させた熱硬化性樹脂(エタノール含有)100%に可塑剤としてのBBP(融点370℃)の添加量を50%、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を45%としたものである。
比較例5は、厚み2.0mm、比重1.0mm、曲げ強度47MPa、曲げ弾性率6.0GPa、曲げ弾性率の評価「×」、損失係数0.0318、損失係数の評価「〇」、ブリード評価「×」、総合評価「×」であり、可塑剤としてBBP(融点370℃)を使用したため、剛性が低く(曲げ弾性率が低く)、添加した可塑剤に対する耐ブリードアウト性が悪い。
比較例6は、比較例5における可塑剤の添加量を33%、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を35%としたものである。
比較例6は、厚み2.0mm、比重1.0mm、曲げ強度51MPa、曲げ弾性率10.3GPa、曲げ弾性率の評価「×」、損失係数0.0386、損失係数の評価「〇」、ブリード評価「×」、総合評価「×」であり、可塑剤としてBBP(融点370℃)を使用したため、剛性が低く(曲げ弾性率が低く)、添加した可塑剤に対する耐ブリードアウト性が悪い。
比較例7は、比較例5における可塑剤の添加量を17%、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を22%としたものである。
比較例7は、厚み2.0mm、比重1.0mm、曲げ強度303MPa、曲げ弾性率29.4GPa、曲げ弾性率の評価「〇」、損失係数0.0088、損失係数の評価「×」、ブリード評価「×」、総合評価「×」であり、可塑剤としてBBP(融点370℃)を使用し、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を低くしたため、制振性が悪く(損失係数が低く)、添加した可塑剤に対する耐ブリードアウト性も悪い。
比較例8は、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体に含浸させた熱硬化性樹脂(エタノール含有)100%に可塑剤としてのDMP(融点2℃)の添加量を33%、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を35%としたものである。
比較例8は、厚み2.0mm、比重1.0mm、曲げ強度204MPa、曲げ弾性率27.3GPa、曲げ弾性率の評価「〇」、損失係数0.0335、損失係数の評価「〇」、ブリード評価「×」、総合評価「×」であり、可塑剤としてDMP(融点2℃)を使用したため、添加した可塑剤に対する耐ブリードアウト性が悪い。
比較例9は、比較例8における可塑剤の添加量を17%、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を22%としたものである。
比較例9は、厚み2.0mm、比重1.0mm、曲げ強度230MPa、曲げ弾性率30.2GPa、曲げ弾性率の評価「〇」、損失係数0.0078、損失係数の評価「×」、ブリード評価「×」、総合評価「×」であり、可塑剤としてDMP(融点2℃)を使用し、熱硬化性樹脂の樹脂分と可塑剤との合計量に対する可塑剤の比率を低くしたため、制振性が悪く(損失係数が低く)、添加した可塑剤に対する耐ブリードアウト性も悪い。
実施例10は、含浸済み熱硬化性樹脂発泡体を粘弾性シートに代えた例であり、厚み2.0mm、比重1.27mm、曲げ強度200MPa、曲げ弾性率15.2GPa、曲げ弾性率の評価「×」、損失係数0.1450、損失係数の評価「〇」、ブリード評価「〇」、総合評価「×」であり、粘弾性シートを使用したため、重く(比重が高く)、剛性が低い(曲げ弾性率が低い)。
このように、本発明の繊維強化成形体は、制振性と高剛性と軽量性を有し、添加した可塑剤について耐ブリードアウト性を有するものであり、車両部材など、制振性と軽量性が求められる用途に好適である。
10 繊維強化成形体
10A 積層体
11 芯材
11A 熱硬化性樹脂発泡体
11B 熱硬化性樹脂(エタノール含有)
11C 含浸済み熱硬化性樹脂発泡体
21 繊維強化樹脂補強材
21A プリプレグ(含浸済み炭素繊維織物)

Claims (2)

  1. 芯材と、前記芯材の両面に積層された繊維強化樹脂補強材とよりなる繊維強化成形体において、
    前記芯材は、連続気泡を有する熱硬化性樹脂発泡体に熱硬化性樹脂が含浸してなる含浸済み熱硬化性樹脂発泡体が、圧縮された状態で前記熱硬化性樹脂が硬化したものからなり、
    前記熱硬化性樹脂は、融点が50℃〜80℃のフタル酸エステルが添加され、
    前記熱硬化性樹脂の樹脂分と前記フタル酸エステルとの合計量に対する前記フタル酸エステルの比率が25%〜40%であることを特徴とする繊維強化成形体。
  2. JIS K 7074−1988 A法に基づく曲げ弾性率が20GPa以上であることを特徴とする請求項1に記載の繊維強化成形体。
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