JP2020144549A - 硬貨処理装置及び硬貨処理方法 - Google Patents

硬貨処理装置及び硬貨処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】種類の判別が困難な硬貨の処理方法をユーザーのニーズに合わせて簡便に変更することができる硬貨処理装置を提供する。【解決手段】硬貨の特性を検出する検出部と、前記検出部で検出された前記硬貨の特性に基づいて前記硬貨の種類を判別する判別部と、前記硬貨が前記判別部により種類を判別できず複数の種類の候補が抽出された未確定硬貨である場合の処理方法を指定する処理設定を操作者から受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記処理設定に基づいて、前記未確定硬貨を処理する処理部と、を備えることを特徴とする硬貨処理装置。【選択図】図1

Description

本発明は、硬貨処理装置及び硬貨処理方法に関する。
従来、硬貨を入出金する装置として、釣銭機、両替機、ATM(現金自動預払機)等の硬貨処理装置が知られている。例えば、特許文献1には、投入された硬貨の真偽や金種を識別する第1及び第2の鑑査手段と、上記第1及び第2の鑑査手段による硬貨の識別能力をそれぞれ診断する第1及び第2の診断手段と、上記第1及び第2の診断手段による診断結果に基づいて、上記第1及び第2の鑑査手段のうち識別能力の高い方の識別結果を優先して当該硬貨の真偽や金種を判定する判定手段と、を備えた硬貨処理装置が開示されている。
特開2000−76512号公報
硬貨処理装置では、例えば、磁気センサ及び画像センサの少なくとも一方を用いて、硬貨の直径、材質、穴、厚み、模様等の特徴を検出し、これらの検出結果に基づいて金種等の判定を行っている。ここで、5円硬貨には、現在製造発行されている希少でない(夥多な)普通の5円硬貨以外に希少な旧貨の5円硬貨も存在しており、市場には両者が流通している。しかしながら、これら2種類の5円硬貨の主な相違点は硬貨に記載された文字の字体であるため、硬貨処理装置で両者を識別することが難しく、新旧両方の種類が候補として挙がり、硬貨の種類を判別することができない場合がある。また、10円硬貨についても同様に、現在製造発行されている希少でない(夥多な)普通の10円硬貨以外に希少な旧貨の10円硬貨も存在しており、市場には両者が流通しているが、これら2種類の10円硬貨の主な相違点は硬貨の側面に設けられた凹凸の有無であるため、両者を識別することが難しく、新旧両方の種類が候補として挙がり、硬貨の種類を判別することができない場合がある。ここで、本明細書において、現在製造発行されている希少でない(夥多な)普通の硬貨を、旧貨に対して新貨ともいう。
ところで、金融市場においては、硬貨処理装置に投入された硬貨が旧貨である場合、当該旧貨を硬貨処理装置内に取り込み、再流通させないことが求められる場合がある。一方で、自動販売機等では、旧貨でも商品を購入することができるよう、新貨と同様に旧貨を受け付けることが求められる場合がある。このように、旧貨を積極的に排除したいというニーズがある一方で、旧貨の排除よりも旧貨を含む硬貨の受付け率を高く保つことを優先したいというニーズがある。したがって、硬貨処理装置を用いて、新貨及び旧貨が流通している硬貨の種類を判定する際に、新貨及び旧貨の両者が当該硬貨の種類の候補として挙がった場合、どちらの結果を優先的に採用するかはユーザーに応じて異なる。そして、従来はユーザーに応じた特別なソフトウェアプログラムを用意して硬貨処理装置のカスタマイズを行う必要があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、種類の判別が困難な硬貨の処理方法をユーザーのニーズに合わせて簡便に変更することができる硬貨処理装置及び硬貨処理方法を提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、硬貨処理装置であって、硬貨の特性を検出する検出部と、前記検出部で検出された前記硬貨の特性に基づいて前記硬貨の種類を判別する判別部と、前記硬貨が前記判別部により種類を判別できず複数の種類の候補が抽出された未確定硬貨である場合の処理方法を指定する処理設定を操作者から受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記処理設定に基づいて、前記未確定硬貨を処理する処理部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記検出部は、前記硬貨の磁気特性を検出する磁気センサを含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記検出部は、前記硬貨の光学特性を検出する画像センサを含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記複数の種類の候補は、金種が同一であることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記処理設定は、前記未確定硬貨をリジェクトする処理を行う硬貨に指定する設定項目を含み、前記処理部は、前記未確定硬貨をリジェクトする処理を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記処理設定は、前記未確定硬貨を前記複数の種類の候補のうち類似度が最も高い種類の硬貨に指定する設定項目を含み、前記処理部は、前記未確定硬貨を前記複数の種類の候補のうち類似度が最も高い種類の硬貨であるとして処理することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記複数の種類の候補は、希少な種類、及び前記希少な種類と同じ金種であるが希少でない種類であり、前記処理設定は、前記未確定硬貨の搬送先を前記希少でない種類の硬貨の搬送先に指定する設定項目を含み、前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨と同じ搬送先に搬送する処理を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記複数の種類の候補は、希少な種類、及び前記希少な種類と同じ金種であるが希少でない種類であり、前記処理設定は、前記未確定硬貨の搬送先を前記希少でない種類の硬貨と異なる搬送先に指定する設定項目を含み、前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨と異なる搬送先に搬送する処理を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記処理設定は、前記未確定硬貨の種類の優先度を指定する設定項目を含み、前記処理部は、前記未確定硬貨を前記複数の種類の候補のうち優先度の最も高い種類の硬貨であるとして処理することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記複数の種類の候補は、希少な種類、及び前記希少な種類と同じ金種であるが希少でない種類であり、前記設定項目において、前記希少な種類の優先度よりも前記希少でない種類の優先度が高く指定され、前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨であるとして処理することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記処理設定は、前記未確定硬貨の搬送先を前記希少でない種類の硬貨の搬送先に指定する設定項目を含み、前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨と同じ搬送先に搬送する処理を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記処理設定は、前記未確定硬貨の搬送先を前記希少でない種類の硬貨と異なる搬送先に指定する設定項目を含み、前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨と異なる搬送先に搬送する処理を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記複数の種類の候補は、希少な種類、及び前記希少な種類と同じ金種であるが希少でない種類であり、前記設定項目において、前記希少でない種類の優先度よりも前記希少な種類の優先度が高く指定され、前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少な種類の硬貨であるとして処理することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記処理設定は、前記未確定硬貨の搬送先を前記希少でない種類の硬貨の搬送先に指定する設定項目を含み、前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨と同じ搬送先に搬送する処理を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記処理設定は、前記未確定硬貨の搬送先を前記希少でない種類の硬貨と異なる搬送先に指定する設定項目を含み、前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨と異なる搬送先に搬送する処理を行うことを特徴とする。
また、本発明は、硬貨処理方法であって、硬貨の特性を検出する検出ステップと、前記検出ステップで検出された前記硬貨の特性に基づいて前記硬貨の種類を判別する判別ステップと、前記硬貨が前記判別ステップにより種類を判別できず複数の種類の候補が抽出された未確定硬貨である場合の処理方法を指定する処理設定を操作者から受け付ける受付ステップと、前記受付ステップが受け付けた前記処理設定に基づいて、前記未確定硬貨を処理する処理ステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、硬貨識別装置であって、硬貨の磁気特性を検出する磁気センサと、前記磁気センサで検出された前記硬貨の磁気特性に基づいて前記硬貨の種類の複数の候補を決定する磁気判別部と、前記硬貨の表面を撮像する画像センサと、前記画像センサで撮像された前記硬貨の画像に基づいて、前記磁気判別部で決定された前記複数の候補の中から前記硬貨の種類を判定する画像判定部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記磁気判別部による前記複数の候補と、前記画像判定部による判定結果とに基づいて、前記硬貨の種類を判定する金種判定部を更に備えることを特徴とする。
本発明の硬貨処理装置及び硬貨処理方法によれば、種類の判別が困難な硬貨の処理方法をユーザーのニーズに合わせて簡便に変更することができる。
図1は、実施形態1に係る硬貨処理装置で用いられる判定処理に関する設定テーブルの例の一部を示す図である。 図2は、重複パス挙動設定について説明した図である。 図3Aは、実施形態1に係る硬貨処理装置の外観を示す斜視模式図である。 図3Bは、実施形態1に係る硬貨処理装置の構成を示す概略図である。 図4は、実施形態1に係る硬貨処理装置の内部構成を示すブロック図である。 図5は、実施形態1に係る硬貨処理装置が備える識別部の内部構成を示すブロック図である。 図6は、実施形態1に係る硬貨処理装置の磁気センサ及び画像センサを備えるセンサユニットの斜視模式図である。 図7は、実施形態1に係る硬貨処理装置の磁気センサ及び画像センサを備えるセンサユニットの平面模式図である。 図8は、種類情報テーブルの例の一部を示す図である。 図9は、判定処理に関する設定テーブルの他の例の一部を示す図である。 図10は、硬貨を判定処理する際のモードについて説明した図である。 図11は、搬送処理に関する設定テーブルの例の一部を示す図である。 図12は、硬貨を搬送処理する際のモードについて説明した図である。 図13は、実施形態1に係る硬貨処理装置の処理方法を示すフローチャートである。 図14は、実施形態1に係る硬貨処理装置が備える判定処理部の判定処理を示すフローチャートである。 図15は、実施形態1に係る硬貨処理装置が備える搬送処理部の搬送処理を示すフローチャートである。 図16は、操作者が処理設定の変更を行う際に表示部で表示される設定画面の一例である。 図17は、操作者が処理設定の変更を行う際に表示部で表示される設定画面の一例である。 図18は、重複パス挙動設定について説明した図である。 図19は、重複パス挙動設定について説明した図である。 図20は、種類情報テーブルの他の例の一部を示す図である。 図21は、判定処理に関する設定テーブルの更に他の例の一部を示す図である。 図22は、判定処理に関する設定テーブルの更に他の例の一部を示す図である。 図23は、実施形態2に係る硬貨識別装置の内部構成を示すブロック図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る硬貨処理装置及び硬貨処理方法の好適な実施形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
まず、本実施形態に係る硬貨処理装置及び硬貨処理方法の概要について説明する。新貨の5円と旧貨の5円、新貨の10円と旧貨10円等、種類の識別が難しい硬貨に関しては、どちらの結果を優先的に採用して硬貨処理装置で当該硬貨を処理するかがユーザー(搭載機種)に応じて異なる。従来はユーザーに応じた特別なソフトウェアプログラムを用意していた。本実施形態では、硬貨処理装置が備える識別部によって、処理対象の硬貨の種類が特定できず、その種類の候補が複数存在する場合に、操作者により柔軟にカスタマイズ可能な処理設定に基づいて硬貨の処理を行うこととした。これにより、特別なソフトウェアプログラムを用意することなく、操作者から処理設定の変更を受け付けるだけで、種類の識別が難しい硬貨の処理を臨機応変にカスタマイズすることが可能となる。また、本実施形態では、硬貨の種類と、処理設定の具体的な内容、すなわち設定項目とを対応付ける設定テーブルを考案し、処理設定を容易にカスタマイズ可能とした。ここで、処理設定の設定項目は、特に限定されないが、種類が1種類に特定できない硬貨の種類をどのように判定するかを設定する設定項目(例えば、返答する識別結果の優先順位等)が好適であり、この場合、当該処理設定に基づいて、そのような硬貨の種類を判定する判定処理が行われる。また、処理設定の設定項目としては、種類が1種類に特定できない硬貨をどのように搬送するかを設定する設定項目(例えば、硬貨の搬送先等)も好適であり、この場合は、当該処理設定に基づいて、そのような硬貨を搬送する搬送処理が行われる。
図1は、実施形態1に係る硬貨処理装置で用いられる判定処理に関する設定テーブルの例の一部を示す図である。図2は、重複パス挙動設定について説明した図である。判定処理に関する設定テーブルは、種類ナンバー、硬貨の種類、重複パスグループ番号、重複パス挙動設定、磁気テンプレート参照ID及び画像テンプレート参照IDの項目を有する。磁気テンプレート参照ID及び画像テンプレート参照IDでは、それぞれ、硬貨の種類毎に、磁気センサで得られる磁気特性及び画像センサで得られる光学特性のテンプレートに対応するIDが与えられている。重複パスグループ番号は、変更可能な設定項目であり、処理対象の硬貨が識別部内の判別部により種類を判別できず複数の種類の候補が抽出された未確定硬貨である場合に参照する番号であり、抽出された複数の種類の候補の重複パスグループ番号が互いに異なる場合は当該硬貨を即座にリジェクト硬貨と判定し、抽出された複数の候補の重複パスグループ番号が同じである場合は後述する重複パス挙動設定に基づいて当該硬貨が判定される。ここで、処理対象の硬貨が識別部内の判別部により種類を判別できず複数の種類の候補が抽出されることを、重複パスが発生するともいう。重複パス挙動設定は、複数の選択肢から選択し、変更可能な設定項目であり、重複パスが発生した場合に処理対象の硬貨をどのように判定するのかが設定された項目である。種類ナンバーは、重複パスグループ番号、重複パス挙動設定、磁気テンプレート参照ID及び画像テンプレート参照IDが設定された各硬貨の種類に対して付与される番号であり、図1では上段から下段に向かって数字が大きくなるように通し番号が振られている。
重複パスグループ番号設定では、図1の設定テーブルに示すように、各種類ナンバーの硬貨に対して重複パスグループ番号が付与される。具体的には、重複パスが発生した際に重複パス挙動設定に基づいて硬貨を判定するグループに同じ重複パスグループ番号が付与され、重複パスが発生した際に即座にリジェクト硬貨と判定するグループには互いに異なる重複パスグループ番号が付与される。例えば、図1では、磁気テンプレート参照IDがそれぞれ2及び3である新貨及び旧貨の5円に対して同じ重複パスグループ番号3が付与されることで、硬貨処理装置内の判別部が硬貨の種類を判別できず新貨及び旧貨の5円が候補として抽出された場合に、識別部内において硬貨の判定処理を行う判定処理部は、当該硬貨を即座にリジェクト硬貨とは判定せず、当該硬貨をどのように判定するかの挙動が設定された後述の重複パス挙動設定に基づいて判定する。一方、図1では、磁気テンプレート参照IDがそれぞれ6及び2である100円と新貨の5円に対して異なる重複パスグループ番号が付与されることで、硬貨処理装置内の判別部が硬貨の種類を判別できず100円及び新貨の5円が候補として抽出された場合、判定処理部は、当該硬貨を即座にリジェクト硬貨と判定する。
重複パス挙動設定では、各種類の硬貨に対して、同一の重複パスグループ番号のテンプレート間で重複パスが発生した際の硬貨の判定処理方法が設定される。
具体的には、図1及び図2に示す重複パス挙動設定Aは、識別部内の判定処理部が、未確定硬貨をリジェクト硬貨と判定する処理を行う設定である。重複パス挙動設定Bは、判定処理部が、未確定硬貨を、複数の種類の候補のうち類似度が最も高い種類の硬貨であると判定する処理を行う設定である。重複パス挙動設定Cは、判定処理部が、未確定硬貨を、複数の種類の候補のうち優先度の最も高い種類の硬貨であると判定する処理を行う設定である。操作者は、複数の選択肢(例えば、重複パス挙動設定A〜C)から選択して重複パス挙動設定を変更することができる。ここで、上記優先度は、図1に示す設定テーブルの種類ナンバーによって定まるものであり、種類ナンバーが小さいほど優先度が高い。
上記重複パス挙動設定Cでは、例えば、図2に示すように2通りの場合が想定され、硬貨の種類を判別できず新貨及び旧貨の5円の候補が抽出されたときに、新貨の5円を優先して新貨の5円と判定する場合と、旧貨の5円を優先して旧貨の5円と判定する場合とがある。
上記では、判定処理に関する設定テーブルについて説明したが、本実施形態では、搬送処理に関する設定テーブルも用いられる。搬送処理に関する設定テーブルは、処理対象の硬貨が識別部内の判別部により未確定硬貨であると判別された場合に未確定硬貨の搬送先を指定する設定項目を含む。そして、当該設定項目にて、例えば、未確定硬貨をリジェクト処理することが指定されるか、未確定硬貨を新貨の収納部へ収納することが指定されるか、又は、未確定硬貨を損貨収納部へ収納することが指定される。操作者は、複数の選択肢から選択して搬送先を指定する設定項目を変更することができる。
本実施形態の硬貨処理装置では、設定テーブルの情報に基づいて種類の判別が困難な硬貨を処理することができる。また、設定テーブルは、ユーザーのニーズに応じて操作者が書き換えることが可能である。すなわち、本実施形態の硬貨処理装置は、設定テーブルを用いて、種類の判別が困難な硬貨の処理方法をユーザーのニーズに合わせて簡便に変更することができる。
以下に、本実施形態の硬貨処理装置の外観及び内部構成を説明する。
図3Aは、実施形態1に係る硬貨処理装置の外観を示す斜視模式図である。図3Bは、実施形態1に係る硬貨処理装置の構成を示す概略図である。図4は、実施形態1に係る硬貨処理装置の内部構成を示すブロック図である。
図3A、3B及び4に示すように、硬貨処理装置1は、硬貨の入出金処理、包装硬貨の生成、包装硬貨の出金処理などを行うように構成されている。なお、包装硬貨は、所定枚数(例えば50枚)の硬貨によって構成され、これらの所定枚数の硬貨は、包装紙で包装されている。
硬貨処理装置1は、筐体3を備えている。筐体3は、直方体型の箱状に形成されている。また、硬貨処理装置1は、硬貨投入部201と、識別部300と、硬貨選別部203と、硬貨一時保留部204と、硬貨収納部205と、リジェクト部206と、返却箱207と、硬貨搬送部208と、出金識別部209と、出金箱210と、回収部211と、包装部212と、包装硬貨収納部230と、包装硬貨出金部231と、包装硬貨一括箱232と、包装硬貨投出部233と、包装硬貨搬送部234とを備えている。これらの構成部材は、筐体3に収納されている。また、硬貨処理装置1は、制御部10と、操作表示部600と、印字部12と、記憶部700と、通信部14と、を備えている。制御部10は、搬送処理部200を備えている。記憶部700には、処理設定として、搬送処理に関する設定テーブル342bが記憶されている。
硬貨投入部201は、硬貨が投入されるように構成されている。また、硬貨投入部201は、投入された硬貨を1枚ずつ繰り出すように構成されている。
識別部300は、硬貨投入部201から繰り出された硬貨に対して識別処理(硬貨の種類、真偽、正損などの識別)を行うように構成されている。例えば、識別部300は、磁気センサや画像センサなどの各種センサと、CPUなどの演算処理部と、演算処理部を動作させるためのプログラムや情報を記憶するメモリなどの記憶部とによって構成されている。なお、識別部300による識別処理の結果は、後述する制御部10に送信される。
硬貨選別部203は、識別部300を通過した硬貨を選別して硬貨一時保留部204に放出するように構成されている。例えば、硬貨選別部203は、硬貨を搬送するための硬貨通路と、硬貨通路において硬貨を搬送する搬送ベルトと、硬貨通路に設けられて該当する硬貨を落とし込ませて分岐させるための分岐孔とによって構成されている。なお、硬貨選別部203において、識別部300においてリジェクトすべき硬貨であると識別された硬貨(リジェクト硬貨)は、硬貨選別部203の下方に設けられた返却シュートC1を通じてリジェクト部206に導かれる。また、識別部300において予め指定された硬貨に該当すると識別された硬貨は、硬貨選別部203の下方に設けられた任意硬貨シュートC2を通過し、その後、任意硬貨シュートC2の下方に設けられた袋取りシュートC3を通じて筐体3の前面に設けられた袋装着部に装着された袋220に導かれるか、又は任意硬貨シュートC2の下方に設けられたダイレクト包装用シュートC4を通じて包装部212に導かれる。
硬貨一時保留部204は、硬貨選別部203から放出された貨幣を金種別に収納して一時的に保留するように構成されている。また、硬貨一時保留部204は、一時的に保留している硬貨を硬貨収納部205または返却箱207に放出するように構成されている。
硬貨収納部205は、硬貨一時保留部204から放出された硬貨を種類別に収納するように構成されている。硬貨収納部205の具体例としては、1円収納部、5円収納部、10円収納部等が挙げられる。また、硬貨収納部205は、収納している硬貨を硬貨搬送部208に種類別に1枚ずつ繰り出すように構成されている。
リジェクト部206は、返却シュートC1を通じて導かれた硬貨(すなわちリジェクト硬貨)を集積するように構成されている。
返却箱207は、硬貨一時保留部204から放出された硬貨(返却すべき硬貨)を収納するように構成されている。具体的には、返却箱207は、上方に開口する直方体型の箱状に形成されている。また、返却箱207は、硬貨処理装置1の筐体3に対して着脱可能に構成され、筐体3の前面から引き出し可能となっている。
硬貨搬送部208は、硬貨収納部205から繰り出された硬貨を出金箱210または包装部212へ搬送するように構成されている。この例では、硬貨搬送部208は、筐体3の奥行き方向(前後方向)に硬貨を搬送するコンベヤと、コンベヤ上の硬貨を包装部212に払い出す払出機構(図示を省略)とによって構成されている。硬貨搬送部208(具体的にはコンベヤ)の前端部に搬送された硬貨は、硬貨搬送部208の前端部の下方に設けられた出金シュートC5を通じて出金箱210に導かれる。また、払出機構は、硬貨搬送部208(具体的にはコンベヤ)の前後方向の中央部に設けられ、払出機構により払い出された硬貨は、硬貨搬送部208の前後方向の中央部の下方に設けられた包装用シュートC6を通じて包装部212に導かれる。
出金識別部209は、硬貨搬送部208から出金箱210へ向けて搬送される硬貨に対して識別処理と計数処理とを行うように構成されている。識別処理では、出金識別部209は、硬貨の種類、真偽、正損などを識別する。計数処理では、出金識別部209は、硬貨の枚数を種別毎に計数する。例えば、出金識別部209は、磁気センサや画像センサなどの各種センサと、CPUなどの演算処理部と、演算処理部を動作させるためのプログラムや情報を記憶するメモリなどの記憶部とによって構成されている。なお、出金識別部209による識別処理の結果は、後述する制御部10に送信される。
出金箱210は、硬貨収納部205から繰り出されて硬貨搬送部208によって搬送されてきた硬貨(払い出すべき硬貨)を収納するように構成されている。また、出金箱210は、収納している硬貨を回収部211に放出するように構成されている。具体的には、出金箱210は、上方に開口する直方体型の箱状に形成され、その底板210aが開閉可能に構成されている。そして、出金箱210の底板210aの開放によって出金箱210から放出された硬貨は、出金箱210の下方に設けられた回収シュートC7を通じて回収部211に導かれる。また、出金箱210は、硬貨処理装置1の筐体3に対して着脱可能に構成され、筐体3の前面から引き出し可能となっている。
回収部211は、回収すべき貨幣を収納するように構成されている。具体的には、回収部211は、上方に開口する直方体型の箱状に形成され、出金箱210から放出されて回収シュートC7を経由して導かれた硬貨と、後述の排出シュートC8を通じて導かれた硬貨とを収納するように構成されている。また、回収部211は、硬貨処理装置1の筐体3に対して着脱可能に構成され、筐体3の前面から引き出し可能となっている。
包装部212は、包装硬貨を生成するように構成されている。具体的には、包装部212は、硬貨収納部205から繰り出されて硬貨搬送部208によって搬送されて包装用シュートC6を通じて導かれた硬貨(またはダイレクト包装用シュートC4を通じて導かれた硬貨)を用いて包装硬貨を生成し、その生成された包装硬貨を包装硬貨搬送部234に放出するように構成されている。この例では、包装部212には、包装硬貨搬送部234への包装硬貨の放出を許可する状態と禁止する状態とに切り換えられる包装切換部212aが設けられている。なお、包装部212において包装硬貨の生成に用いられなかった硬貨は、包装部212の下方に設けられた排出シュートC8を通じて回収部211に導かれる。
包装硬貨収納部230は、包装硬貨を金種別に収納するように構成されている。また、包装硬貨収納部230は、包装硬貨搬送部234との間において包装硬貨の受け渡しを行うように構成されている。この例では、包装硬貨収納部230は、複数(具体的には6つ)の包装硬貨トレイ230aを有している。複数の包装硬貨トレイ230aは、それぞれ異なる金種の包装硬貨を収納している。また、包装硬貨収納部230は、硬貨処理装置1(具体的には筐体3)に対して着脱可能に構成されている。
包装硬貨出金部231は、包装硬貨搬送部234によって搬送されてきた包装硬貨(払い出すべき包装硬貨)を集積するように構成されている。また、包装硬貨出金部231には、硬貨処理装置1の筐体3の前面に開口する出金口が設けられ、その出金口にはシャッタ231aが設けられている。そして、シャッタ231aが開状態となることにより、操作者は、包装硬貨出金部231から包装硬貨を取り出すことができる。また、包装硬貨出金部231の近傍には、第1発光部L1が設けられている。第1発光部L1は、例えば、LEDによって構成されている。
包装硬貨一括箱232は、包装硬貨搬送部234によって搬送されてきた包装硬貨を集積するように構成されている。包装硬貨一括箱232の集積容量は、包装硬貨出金部231の集積容量よりも大きくなっている。例えば、包装硬貨出金部231の集積容量は、16本程度の包装硬貨を集積することができるように設定され、包装硬貨一括箱232の集積容量は、40本程度の包装硬貨を集積することができるように設定されている。また、包装硬貨一括箱232は、硬貨処理装置1(具体的には筐体3)に対して着脱可能に構成されている。また、包装硬貨一括箱232は、ロック状態(硬貨処理装置1から取り外すことができない状態)の保持と解除を切り換え可能に構成されている。また、包装硬貨一括箱232の近傍には、第2発光部L2が設けられている。第2発光部L2は、例えば、LEDによって構成されている。
包装硬貨投出部233は、包装硬貨搬送部234によって搬送されてきた包装硬貨を硬貨処理装置1の外部へ投出するように構成されている。包装硬貨投出部233から払い出された包装硬貨は、硬貨処理装置1の前方に配置された回収容器(図示を省略)に集積される。なお、回収容器としては、包装硬貨一括箱232の集積容量よりも大きい集積容量を有する容器を用いることができる。包装硬貨投出部233の近傍には、第3発光部L3が設けられている。第3発光部L3は、例えば、LEDによって構成されている。
包装硬貨搬送部234は、包装部212と包装硬貨収納部230と包装硬貨一括箱232と包装硬貨出金部231と包装硬貨投出部233とに接続されて包装硬貨を搬送するように構成されている。
搬送処理部200は、後述する識別部300内の判定処理部の判定結果と、記憶部700に記憶された搬送処理に関する設定テーブル342bとに基づいて硬貨の搬送処理方法(搬送先)を決定し、硬貨選別部203及び硬貨一時保留部204を制御する機能を有する。
操作表示部600は、操作部600aと表示部600bとを有している。操作部600aは、操作者による操作が与えられ、その操作者による操作に応じて情報を入力するように構成されている。これにより、操作者は、操作部600aを操作して硬貨処理装置1に各種処理を行わせることができる。すなわち、硬貨処理装置1は、操作部600aに与えられた操作者による操作に応答して動作するように構成されている。また、表示部600bは、硬貨処理装置1における硬貨の処理状況や操作入力の受付を行う操作画面などの各種情報を表示するように構成されている。例えば、操作表示部600は、タッチパネルディスプレイによって構成されている。このように、操作表示部600は、操作者による操作情報の入力の受付を行う受付部として機能する。
印字部12は、硬貨処理装置1における硬貨の処理状況や硬貨の在高などの各種情報をレシートに印字し、その各種情報が印字されたレシートを発行するように構成されている。記憶部700は、硬貨処理装置1における硬貨の処理状況に関する情報や、硬貨処理装置における硬貨の在高に関する情報や、操作表示部600に表示される操作画面などの画像情報や、硬貨処理装置1の動作を制御するための制御情報などの各種情報を記憶するように構成されている。例えば、記憶部700は、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなどの汎用ストレージデバイスによって構成されている。通信部14は、制御部10がタブレット端末やスマートフォンなどの外部機器20との間で有線通信や無線通信を行うために設けられている。
制御部10は、硬貨処理装置1の各部と信号を伝送可能に構成されている。また、制御部10は、通信部14を経由して外部機器20と通信可能となっている。
そして、制御部10は、硬貨処理装置1において各種処理が行われるように、操作表示部600(具体的には操作部600a)に与えられた操作や、硬貨処理装置1の各部や外部機器20から受信した信号や情報に基づいて、硬貨処理装置1の各部を制御して硬貨処理装置1の動作を制御するように構成されている。例えば、制御部10は、CPUなどの演算処理部や、演算処理部を動作させるためのプログラムや情報を記憶するメモリなどの記憶部などによって構成されている。
このような硬貨処理装置1の識別部300の詳細について以下に説明する。
図5は、実施形態1に係る硬貨処理装置が備える識別部の内部構成を示すブロック図である。識別部300は、識別通信部310と、検出部320と、識別制御部330と、識別記憶部340と、判別部350と、判定処理部360と、を備える。
識別通信部310は、制御部10との間で情報の入出力を行う機能を有する。
検出部320は、硬貨の特性を検出する機能を有する。検出部320には複数のセンサ321が設けられている。センサ321の具体例としては、硬貨の磁気特性を検出する磁気センサ、及び、硬貨の画像を撮像する画像センサが挙げられる。検出部320は、磁気センサ及び画像センサの一方を有していても、両者を有していてもよい。
図6は、実施形態1に係る硬貨処理装置の識別部が備えるセンサユニットの斜視模式図である。図7は、実施形態1に係る硬貨処理装置の識別部が備えるセンサユニットの平面模式図である。図6に示すように、センサユニット321Uは、硬貨100が搬送される搬送路の上流側から下流側に向かって順に、磁気センサ321A及び画像センサ321Bを備え、これら複数のセンサが一体化されたものである。図6中の矢印は、搬送路を通過する硬貨100の搬送方向を示す。
識別部には硬貨100を搬送する手段として、図6に示すように、搬送路に沿って搬送面の上方に張られた搬送ベルト21aと、搬送ベルト21aに対して一定間隔で固定された搬送ピン21bとが設けられている。搬送ベルト21aは、モーター等を備える駆動装置によって駆動される。円柱状の搬送ピン21bが硬貨100の外縁部に接触し、搬送ベルト21aが移動することによって、硬貨100は一枚ずつ間隔を空けて搬送路上を搬送される。なお、硬貨100を搬送する手段の構成は、硬貨100を搬送することができるものであれば図示した構成に限定されず、搬送ピン21bを省略して搬送ベルト21aのみとしてもよい。
磁気センサ321Aは、交流電源と、励磁コイルと、検出コイルとを備える。励磁コイルは、交流電源が出力した交流電圧が印加されて、搬送路に磁界を生成するようになっている。検出コイルは、励磁コイルが発生する磁界による誘導電圧に基づいて検知信号を出力するようになっている。そして、検出コイルは、硬貨100が搬送路を搬送されることで変化した磁界により誘起された誘導電圧に基づいて、検知信号を出力する。
画像センサ321Bは、図7に示すように、撮像領域22aに対応して設けられた円形の平面形状を有する透明部の下方に、撮像領域22aを照明する光源と、撮像領域22aを撮像する撮像素子24とを有する。硬貨100が撮像領域22a内に進入すると、光源が撮像領域22a(上記透明部)に向けて光を発し、搬送される硬貨100の表面(いずれか一方の面)で反射される光を撮像素子24が受光し、結像させることで、硬貨100の画像が採取される。
識別制御部330は、識別部300が備える各部の制御を行う機能を有する。識別制御部330は、入出力制御部331、設定制御部332、センサ制御部333及びセンサデータ取得部334を有する。入出力制御部331は、識別通信部310が制御部10との間で情報の入出力を行う際の制御を行う。設定制御部332は、入出力制御部331からの情報に基づいて識別記憶部340に記憶された設定テーブルの情報を変更する機能を有する。すなわち、設定制御部332は、操作表示部600によって操作者から受け付けた設定テーブルの変更に関する情報を入出力制御部331から受け、受け取った情報に従って設定テーブルを変更する。センサ制御部333は、検出部320を制御する機能を有する。センサデータ取得部334は、検出部320で得られた硬貨の特性のデータを取得し、識別記憶部340に記憶されたテンプレートの基準データと比較することができるデータに変換した上で、当該変換されたデータを識別記憶部340にセンサデータ345として記憶させる機能を有する。
識別記憶部340は、種類情報テーブル341、判定処理に関する設定テーブル342a、判定結果343、候補抽出結果344及びセンサデータ345、磁気テンプレート346a及び画像テンプレート346b等を記憶する機能を有する。
図8は、種類情報テーブルの例の一部を示す図である。図8の種類情報テーブル341は、硬貨の種類毎に磁気テンプレート参照ID及び画像テンプレート参照IDが付与されたテーブルである。磁気テンプレート参照IDは、硬貨の種類と当該種類に対応する磁気テンプレートとを対応させる番号であり、磁気テンプレートには磁気特性の基準データや閾値が含まれている。画像テンプレート参照IDは、硬貨の種類と当該種類に対応する画像テンプレートとを対応させる番号であり、画像テンプレートには基準画像に関するデータや閾値が含まれている。なお、本明細書において、各種のテーブルにおけるNの文字は、登録されている硬貨の種類の全数を示している。
図9は、判定処理に関する設定テーブルの他の例の一部を示す図である。図9に示した判定処理に関する設定テーブル342aは、種類ナンバー、硬貨の種類、模様分類、重複パスグループ番号、重複パス挙動設定、磁気テンプレート参照ID及び画像テンプレート参照IDの項目を有する。設定テーブル342aは、図1に示した設定テーブルと同様に、種類ナンバー、硬貨の種類、重複パスグループ番号、重複パス挙動設定、磁気テンプレート参照ID及び画像テンプレート参照IDの項目を有するとともに、硬貨の裏表のいずれかを示す模様分類の項目を有している。
設定テーブル342aの重複パスグループ番号の設定項目では、判別部350により種類を判別できず、複数の種類の候補が抽出された場合に、即座にリジェクト硬貨と判定する種類同士には異なる重複パスグループ番号が付され、即座にリジェクト硬貨と判定せず、当該硬貨をどのように処理するかの挙動をカスタマイズする種類同士には同じ重複パスグループ番号が付されている。各種類の硬貨に対して付与する重複パスグループ番号は、操作表示部600から操作者が設定可能である。
また、設定テーブル342aの重複パス挙動設定の設定項目では、処理対象の硬貨が判別部350により種類を判別できず複数の種類の候補が抽出された未確定硬貨であり、かつ、上記複数の種類の候補に同一の重複パスグループ番号が付与されている場合の未確定硬貨の判定処理方法が指定されている。
図10は、硬貨を判定処理する際のモードについて説明した図である。判定処理部360は、図10に示す4つのモード、具体的には、未確定硬貨をリジェクト対象の硬貨として判定するモードI、未確定硬貨を複数の種類の候補のうち類似度が最も高い種類の硬貨であるとして判定するモードII、未確定硬貨を複数の種類の候補のうち優先度が最も高い種類の硬貨であるとして判定するモードIII及びIVの4つのモードのいずれかのモードで判定処理を行う。モードIIIは、新貨の優先度を高くした場合のモードであり、モードIVは、旧貨の優先度を高くした場合のモードである。
判定結果343は、判定処理部360による判定処理の結果であり、重複パスが発生したか否かの情報も含む。
候補抽出結果344は、判別部350が抽出する、1種類以上の硬貨の種類の候補の結果である。
判別部350は、検出部320で検出された硬貨の特性に基づいて硬貨の種類を判別する機能を有する。具体的には、判別部350は、検出部320の検出データと各テンプレートと比較し、類似度を算出する。そして、算出した類似度が閾値に対して許容範囲内であれば、そのテンプレートのIDを種類情報テーブル341で検索し、対応する種類を対象硬貨の種類の候補とし、候補抽出結果344として記憶部340に記憶させる。
候補抽出結果344が1種類である場合、判定処理部360は対象硬貨を当該種類の硬貨であると判定する。候補抽出結果344が複数種類である場合、判定処理部360は判定処理に関する設定テーブルに基づいて未確定硬貨を判定処理する。
金種が同一である新貨及び旧貨は、互いに異なる種類の硬貨であるとして判別することが困難な場合があり、また、金種が同一である新貨及び旧貨をどのように処理するかはユーザーのニーズによって様々である。本実施形態の硬貨処理装置は、種類の判別が困難な硬貨の処理方法をユーザーのニーズに合わせて簡便に変更することができるため、上記複数の種類の候補が、金種が同一である場合にも好ましく用いられる。
識別部300では、判定処理に関する設定テーブル342aを用いて判定処理部360によって硬貨の判定処理が行われるが、搬送処理部200では、上述のように、判定処理部360の判定結果と、搬送処理に関する設定テーブル342bとに基づいて、硬貨の搬送処理が行われる。図11は、搬送処理に関する設定テーブルの例の一部を示す図である。図11に示した搬送処理に関する設定テーブル342bの搬送先設定の設定項目では、複数の選択肢から選択された硬貨の搬送先が設定される。図11の例では、判別部350で得られた結果が新貨の5円である場合、当該硬貨を5円収納部へ収納し、判別部350で新貨及び旧貨の両方の5円が抽出された場合、当該硬貨を損貨収納部へ収納し、判別部350で得られた結果が旧貨の5円である場合、当該硬貨を損貨収納部へと収納する設定である。
図12は、硬貨を搬送処理する際のモードについて説明した図である。図12では、各硬貨について搬送先が設定されている。搬送処理部200は、図12に示す8つのモード(モードI〜VIII)のいずれかのモードで搬送処理を行う。例えば、モードIIは、判定処理部360が、新貨及び旧貨の両方が抽出された未確定硬貨を新貨及び旧貨のうちの類似度が高い方の硬貨である判定した場合(重複パス挙動設定Bの場合)に、その硬貨を新貨収納部又は損貨収納部へと収納するモードである。この場合、その硬貨を新貨収納部へと収納するか、損貨収納部へと収納するかは、操作者が適宜設定可能である。なお、モードIIでは、重複パスが生じずに新貨であると判定された硬貨は新貨収納部へ、重複パスが生じずに旧貨であると判定された硬貨は損貨収納部へ、それぞれ収納される。
また、モードIII〜Vは、判定処理に関する重複パス挙動設定がCであり、かつ、旧貨より新貨の優先度を高く設定した場合の搬送処理のモードである。モードVI〜VIIIは、判定処理に関する重複パス挙動設定がCであり、かつ、新貨より旧貨の優先度を高く設定した場合の搬送処理のモードである。搬送先の設定は、判定処理部での判定結果と一致していなくてもよい。例えば、重複パス挙動設定がCであり、かつ、旧貨より新貨の優先度を高く設定した場合について、モードIVでは、判定部350で新貨及び旧貨の両方が抽出された場合に対象硬貨は硬貨収納部へ収納されるが、モードVでは損貨収納部へ収納される。このように、未確定硬貨の搬送先は、判定処理部360での結果と一致していても一致していなくてもよい。
ここで、新貨と旧貨とは厚みが若干異なる場合があり、両者が混在していると硬貨包装を適切に行うことができないという課題があるが、図12におけるモードII(ただし、新貨及び旧貨の両方が抽出された場合に損貨収納部へ収納する設定)、モードV及びモードVIIIは、判定部350で新貨と判断された場合にのみ処理対象の硬貨が新貨収納部へ収納され、旧貨は除外されるため、適切に硬貨包装を行うことができる。
図12におけるモードIII、IV、VI及びVIIは、判定部350で新貨及び旧貨の両方が抽出された場合に新貨収納部へ収納する設定であるため、硬貨の受付率を高めることができる。
なお、損貨収納部としては、例えば、返却箱207を使用してもよく、その場合、搬送処理部200は、判定処理部370の判定結果と、搬送処理に関する設定テーブル342bとに基づいて硬貨選別部203及び硬貨一時保留部204を制御し、硬貨選別部203及び硬貨一時保留部204が損貨収納部へ収納されるべき硬貨を返却箱207へ搬送する。
図13は、実施形態1に係る硬貨処理装置の処理方法を示すフローチャートである。図13に示すように、硬貨処理装置1は、受付ステップS10、検出ステップS20、判別ステップS30、判定処理ステップS40、及び搬送処理ステップS50を順に実施し、硬貨の処理を行う。本実施形態に係る硬貨処理は、処理設定に基づく処理ステップとして、判定処理ステップS40及び搬送処理ステップS50を備えている。
受付ステップS10は、処理対象である硬貨が、後述する判別ステップS30により種類を判別できず複数の種類の候補が抽出された未確定硬貨である場合の処理方法を指定する処理設定の変更を操作者から受け付けるステップである。受付ステップS10では、操作表示部600を用いて、判定処理に関する設定テーブルの変更と搬送処理に関する設定テーブルの変更とを操作者から受け付ける。処理設定の内容に変更が無ければ、受付ステップS10は省略することができる。
検出ステップS20は、検出部320が処理対象である硬貨の特性を検出するステップである。
判別ステップS30は、判別部350が検出ステップS20で得られた硬貨の特性に基づいて硬貨の種類を判別するステップである。また、処理対象である硬貨が、判別ステップS30により種類を判別できない場合、未確定硬貨と判定する。
判定処理ステップS40は、判定ステップS30での判定結果が未確定硬貨であった場合、設定テーブル342aに基づいて、判定処理部360が未確定硬貨を判定処理するステップである。
図14は、実施形態1に係る硬貨処理装置が備える判定処理部の判定処理を示すフローチャートである。判定処理部360は、図14に示すフローチャートに基づいて判定処理を行う。
まず、判定処理部360は、ステップS101において、硬貨の種類の候補が1種類であるか否かを判定する。硬貨の種類の候補が1種類である場合、ステップS102へと進み、判定処理部360は、処理対象である硬貨を候補に挙がった種類の硬貨であると判定して処理し、判定処理を終了する。
硬貨の種類の候補が1種類ではない場合、ステップS103へと進み、判定処理部360は、判定処理に関する判定テーブル342aに基づき、複数の種類の候補の重複パスグループ番号が同じであるか否かを判定する。複数の種類の候補の重複パスグループ番号が同じではない場合、ステップ104へと進み、判定処理部360は未確定硬貨をリジェクト硬貨であると判定し、判定処理を終了する。
複数の種類の候補の重複パスグループ番号が同じである場合、ステップS105へと進み、判定処理部360は、判定処理に関する判定テーブル342aに基づき、重複パス挙動設定A、B及びCのいずれかによって判定し、判定処理を終了する。
搬送処理ステップS50は、受付ステップS10で受け付けた搬送処理に関する設定テーブル342bと判定処理ステップS40の判定結果とに基づいて、搬送処理部200が処理対象の硬貨を搬送処理するステップである。
図15は、実施形態1に係る硬貨処理装置が備える搬送処理部の搬送処理を示すフローチャートである。
まず、搬送処理部200は、ステップS201において、未確定硬貨の判定結果343がリジェクト硬貨であるか否かを判定する。リジェクト硬貨である場合、ステップS202へと進み、搬送処理部200は未確定硬貨をリジェクトする処理を行い、搬送処理を終了する。
判定結果343がリジェクト硬貨でない場合、ステップS203へと進み、搬送処理部200は、判定結果343及び搬送処理に関する設定テーブル342bに基づいて未確定硬貨の搬送処理を行う。
図16及び図17は、操作者が処理設定を行う際に操作表示部で表示される画面の一例である。
図16は、硬貨の搬送モードを設定するオプションモード設定に関する図であり、重複パスが発生した場合の硬貨の搬送処理方法を金種ごとに設定することができる。新貨及び旧貨が流通している10円及び5円については、旧貨を受け付ける設定、旧貨を回収する設定、及び新貨と旧貨を分離する設定を選択することができる。また、旧貨が流通していない1円や100円については、オプション無しの設定が表示される。画面右側のスクロールボタンにより、設定画面を上下にスクロールすることができる。オプションが表示された各金種について硬貨の処理方法を設定し、画面右上の「Save」ボタンを押すことにより設定を保存することが可能であり、「Cancel」ボタンを押すことにより設定を取り消すことができる。
図17は、判定処理に関する設定テーブルを設定するオプションテーブル設定に関する図である。オプションテーブル設定では、重複パスグループ番号及び重複パス挙動設定を各種類について変更することができる。また、重複パスグループ番号及び重複パス挙動設定が入力された各種類の設定項目をひとまとまりにして、ドラッグアンドドロップにより順序を変えることで、例えば、設定テーブルの上段に優先度の高い種類を配置することができる。このように順序が変更された場合、種類ナンバーは、上段から下段に向かって順に大きくなるように自動的にナンバリングされる。
以上のように、本実施形態の硬貨処理装置1は、操作表示部600で操作者から受け付ける処理設定に基づいて未確定硬貨を処理することができるため、種類の判別が困難な硬貨の処理方法をユーザーのニーズに合わせて簡便に変更することができる。
なお、本実施形態では、設定テーブルでは、上段から下段に向かって種類ナンバーに通し番号が付与されているため、設定テーブルでの記載位置が上段であるほど優先度が高くなっているが、種類ナンバーは通し番号で付与されていなくてもよい。この場合、各硬貨の種類の優先度は、設定テーブルでの記載位置では決定されず、種類ナンバーで決定されることとなる。
また、本実施形態では、図2を用いて重複パス挙動設定A〜Cについて説明したが、重複パス挙動設定では異なる挙動が設定されてもよい。図18は、重複パス挙動設定について説明した図である。判定処理に関する設定テーブル342aで設定される重複パス挙動設定としては、例えば、図18に示すD〜Fを挙げることもできる。重複パス挙動設定Dは、判定処理部360が未確定硬貨を損貨と判定する処理を行う設定である。重複パス挙動設定Eは、判定処理部360が未確定硬貨を返却する硬貨であると判定する処理を行う設定である。重複パス挙動設定Fは、判定処理部360が未確定硬貨を特定の収納部へ収納する硬貨であると判定する処理を行う設定である。
また、本実施形態では、処理対象の硬貨が、新旧2種類の候補が抽出された未確定硬貨である場合について説明したが、処理対象の硬貨が、3種類の候補が抽出された未確定硬貨であってもよく、この場合、重複パス挙動設定としては図19に示す設定が挙げられる。図19は、重複パス挙動設定について説明した図である。処理対象の硬貨が、3種類の500円の記念硬貨(記念硬貨1、2、3とする)が抽出された未確定硬貨である場合、図19に示す重複パス挙動設定Gは、判定処理部360が未確定硬貨を損貨と判定する処理を行う設定である。重複パス挙動設定Hは、判定処理部360が未確定硬貨を返却する硬貨であると判定する処理を行う設定である。重複パス挙動設定Iは、判定処理部360が未確定硬貨を特定の収納部へ収納する硬貨であると判定する処理を行う設定である。なお、図19では、処理対象の硬貨が、2種類の候補が抽出された未確定硬貨である場合についても示しており、例えば、重複パス挙動設定Gでは、500円の記念硬貨1及び2が候補として抽出された場合に、判定処理部360が未確定硬貨を500円の記念硬貨1であると判定する処理を行うよう設定されている。
本実施形態では、センサ321として磁気センサ及び画像センサを用いる場合について説明したが、センサとして磁気センサのみを用いてもよい。図20は、種類情報テーブルの他の例の一部を示す図である。図21及び22は、判定処理に関する設定テーブルの更に他の例の一部を示す図である。センサ321として磁気センサのみを用いる場合の種類情報テーブルとしては例えば図20が挙げられ、判定処理に関する設定テーブルとしては例えば図21及び22が挙げられる。
(実施形態2)
本実施形態では、本実施形態に特有の特徴について主に説明し、実施形態1と重複する内容についての詳細な説明は省略する。また、本実施形態と実施形態1とにおいて、同一又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、本実施形態において、その部材の詳細な説明は省略する。
図23は、実施形態2に係る硬貨識別装置の内部構成を示すブロック図である。図23に示すように、実施形態2の硬貨識別装置2は、硬貨の磁気特性を検出する磁気センサ321Aと、磁気センサ321Aで検出された硬貨の磁気特性に基づいて硬貨の種類の複数の候補を決定する磁気判別部820と、硬貨の表面を撮像する画像センサ321Bと、画像センサ321Bで撮像された硬貨の画像に基づいて、磁気判別部820で決定された複数の候補の中から硬貨の種類を判定する画像判定部840と、を備える。このような態様とすることにより、磁気センサ321Aの出力から硬貨の種類を複数の候補に絞り込み、画像センサ321Bでその絞り込んだ複数の候補から1種類に絞り込むことが可能となる。
硬貨の改鋳が想定される場合に、どのような磁気特性の硬貨に改鋳されるか解らないが、改鋳された場合に対応できる硬貨識別装置が要望されている。ここで、従来の硬貨識別装置は、磁気センサを用いて、処理対象の硬貨を1種類の硬貨であると判定する処理を行い、その後、磁気センサで得られた判定結果(すなわち1種類の硬貨)のみを対象として画像センサを用いて硬貨の種類を判定していた。そのため、例えば、改鋳で磁気センサによる硬貨の種類を判定できなくなること等が考えられる。この場合、誤鑑を防ぐために当該硬貨をリジェクトすることしかできず、硬貨識別装置としての受付率を満たせなくなる可能性がある。
本実施形態の硬貨識別装置2は、磁気判別部820で決定された複数の候補の中から硬貨の種類を判定する画像判定部840を備えるため、磁気センサ321Aで硬貨の種類を判定することができない場合でも、硬貨の模様は必ず異なるため画像判定部840により種類を判定することができる。その結果、誤鑑を防ぐためにリジェクトする必要がないため、受付率が向上する。また、処理時間やメモリ等が許容されれば、地方自治体記念硬貨等の、同じ磁気特性を示し、かつ、模様の異なる硬貨についても、画像センサ321Bを用いた真偽判定を行うことができる。
図23に示すように、本実施形態の硬貨識別装置2は、磁気判別部820による複数の候補と、画像判定部840による判定結果とに基づいて、硬貨の種類を判定する金種判定部850を更に備える。磁気判別部820は、磁気センサ321Aで得られた磁気データと磁気テンプレート346aとを比較し、複数の候補(図23では2種類)を抽出する。画像判定部840は、磁気判別部820で抽出された複数の候補に対応する画像テンプレート346bと画像センサ321Bで得られた画像データとを比較し、磁気判別部820で得られた複数の候補の中から、硬貨の種類を判定する。金種判定部850は、磁気判別部820による複数の候補と、画像判定部840による判定結果とを総合して、硬貨の種類を最終的に決定する。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。また、上記実施形態の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。
以上のように、本発明は、ユーザーのニーズに合わせて硬貨処理装置における硬貨の処理方法を簡便に変更するのに有用な技術である。
1:硬貨処理装置
2:硬貨識別装置
3:筐体
10:制御部
12:印字部
14:通信部
20:外部機器
21a:搬送ベルト
21b:搬送ピン
22a:撮像領域
24:撮像素子
100:硬貨
101:前面部
200:搬送処理部
201:硬貨投入部
203:硬貨選別部
204:硬貨一時保留部
205:硬貨収納部
206:リジェクト部
207:返却箱
208:硬貨搬送部
209:出金識別部
210:出金箱
211:回収部
212:包装部
212a:包装切換部
220:袋
230:包装硬貨収納部
230a:包装硬貨トレイ
231:包装硬貨出金部
231a:シャッタ
232:包装硬貨一括箱
233:包装硬貨投出部
234:包装硬貨搬送部
300:識別部
310:識別通信部
320:検出部
321:センサ
321A:磁気センサ
321B:画像センサ
321U:センサユニット
330:識別制御部
331:入出力制御部
332:設定制御部
333:センサ制御部
334:センサデータ取得部
340:識別記憶部
341:種類情報テーブル
342a、342b:設定テーブル
343:判定結果
344:候補抽出結果
345:センサデータ
346a:磁気テンプレート
346b:画像テンプレート
350:判別処理部
600:操作表示部
600a:操作部
600b:表示部
700:記憶部
820:磁気判別部
840:画像判定部
850:金種判定部

Claims (16)

  1. 硬貨の特性を検出する検出部と、
    前記検出部で検出された前記硬貨の特性に基づいて前記硬貨の種類を判別する判別部と、
    前記硬貨が前記判別部により種類を判別できず複数の種類の候補が抽出された未確定硬貨である場合の処理方法を指定する処理設定を操作者から受け付ける受付部と、
    前記受付部が受け付けた前記処理設定に基づいて、前記未確定硬貨を処理する処理部と、
    を備えることを特徴とする硬貨処理装置。
  2. 前記検出部は、前記硬貨の磁気特性を検出する磁気センサを含むことを特徴とする請求項1に記載の硬貨処理装置。
  3. 前記検出部は、前記硬貨の光学特性を検出する画像センサを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の硬貨処理装置。
  4. 前記複数の種類の候補は、金種が同一であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硬貨処理装置。
  5. 前記処理設定は、前記未確定硬貨をリジェクトする処理を行う硬貨に指定する設定項目を含み、
    前記処理部は、前記未確定硬貨をリジェクトする処理を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硬貨処理装置。
  6. 前記処理設定は、前記未確定硬貨を前記複数の種類の候補のうち類似度が最も高い種類の硬貨に指定する設定項目を含み、
    前記処理部は、前記未確定硬貨を前記複数の種類の候補のうち類似度が最も高い種類の硬貨であるとして処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硬貨処理装置。
  7. 前記複数の種類の候補は、希少な種類、及び前記希少な種類と同じ金種であるが希少でない種類であり、
    前記処理設定は、前記未確定硬貨の搬送先を前記希少でない種類の硬貨の搬送先に指定する設定項目を含み、
    前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨と同じ搬送先に搬送する処理を行うことを特徴とする請求項6に記載の硬貨処理装置。
  8. 前記複数の種類の候補は、希少な種類、及び前記希少な種類と同じ金種であるが希少でない種類であり、
    前記処理設定は、前記未確定硬貨の搬送先を前記希少でない種類の硬貨と異なる搬送先に指定する設定項目を含み、
    前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨と異なる搬送先に搬送する処理を行うことを特徴とする請求項6に記載の硬貨処理装置。
  9. 前記処理設定は、前記未確定硬貨の種類の優先度を指定する設定項目を含み、
    前記処理部は、前記未確定硬貨を前記複数の種類の候補のうち優先度の最も高い種類の硬貨であるとして処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硬貨処理装置。
  10. 前記複数の種類の候補は、希少な種類、及び前記希少な種類と同じ金種であるが希少でない種類であり、
    前記設定項目において、前記希少な種類の優先度よりも前記希少でない種類の優先度が高く指定され、
    前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨であるとして処理することを特徴とする請求項9に記載の硬貨処理装置。
  11. 前記処理設定は、前記未確定硬貨の搬送先を前記希少でない種類の硬貨の搬送先に指定する設定項目を含み、
    前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨と同じ搬送先に搬送する処理を行うことを特徴とする請求項10に記載の硬貨処理装置。
  12. 前記処理設定は、前記未確定硬貨の搬送先を前記希少でない種類の硬貨と異なる搬送先に指定する設定項目を含み、
    前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨と異なる搬送先に搬送する処理を行うことを特徴とする請求項10に記載の硬貨処理装置。
  13. 前記複数の種類の候補は、希少な種類、及び前記希少な種類と同じ金種であるが希少でない種類であり、
    前記設定項目において、前記希少でない種類の優先度よりも前記希少な種類の優先度が高く指定され、
    前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少な種類の硬貨であるとして処理することを特徴とする請求項9に記載の硬貨処理装置。
  14. 前記処理設定は、前記未確定硬貨の搬送先を前記希少でない種類の硬貨の搬送先に指定する設定項目を含み、
    前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨と同じ搬送先に搬送する処理を行うことを特徴とする請求項13に記載の硬貨処理装置。
  15. 前記処理設定は、前記未確定硬貨の搬送先を前記希少でない種類の硬貨と異なる搬送先に指定する設定項目を含み、
    前記処理部は、前記未確定硬貨を前記希少でない種類の硬貨と異なる搬送先に搬送する処理を行うことを特徴とする請求項13に記載の硬貨処理装置。
  16. 硬貨の特性を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップで検出された前記硬貨の特性に基づいて前記硬貨の種類を判別する判別ステップと、
    前記硬貨が前記判別ステップにより種類を判別できず複数の種類の候補が抽出された未確定硬貨である場合の処理方法を指定する処理設定を操作者から受け付ける受付ステップと、
    前記受付ステップが受け付けた前記処理設定に基づいて、前記未確定硬貨を処理する処理ステップと、
    を備えることを特徴とする硬貨処理方法。
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