JP2020143924A - 環境試験装置及び試験装置 - Google Patents

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郁織 菊池
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Abstract

【課題】被試験物の各部を同じ環境下に置いて試験することが可能な環境試験装置を開発する。【解決手段】所望の環境を形成することが可能な試験室10と、当該試験室10の内外を連通する貫通孔15、16がある環境試験装置2において、前記試験室10は全長が前記貫通孔が貫通する方向に伸縮可能であり、前記試験室10内に空調された空気を導入する空気導入口20と、前記被試験物に沿って空気が流される通風経路を有することを特徴とする環境試験装置である。【選択図】図2

Description

本発明は、試験室内に所望の環境を作ることができる環境試験装置に関するものである。また本発明は、材料試験等の試験を行う試験装置に関するものである。
金属素材やゴム等の基本特性を試験する材料試験装置が知られている。材料試験装置には、例えば引っ張り試験機、圧縮試験機、剪断試験機、硬さ試験機、衝撃試験機等がある。ゴムや樹脂を被試験物とするクリープ試験機も知られている。
引っ張り試験機には、一対の掴み具と、一方の掴み具を移動させる移動装置と、掴み具の移動量を検知する伸び量計と、引っ張り荷重を検知する荷重計を有するものがある。
代表的な引っ張り試験は、所定形状に成形された被試験物の両端を、前記した一対の掴み具で掴み、移動装置で一方の掴み具を他方から離れる方向に移動させる。そしてその間の試料の伸びを伸び量計で測定し、試料に掛かっている引っ張り荷重を荷重計で測定し、試料の応力・歪み線図等を作成するときの資料とする。
また低温環境下や高温環境下における素材の性能を試験する試験装置が知られている。例えば引っ張り試験を行う装置であるならば、恒温装置(環境試験装置)を備え、恒温装置の試験室に被試験物を設置して引っ張り試験を実施するものである。以下、恒温装置を備える試験装置を通常の試験装置と区別するために「複合試験装置」と称する。
複合試験装置の一つたる複合型の引っ張り試験装置は、恒温装置と、被試験物を引っ張る引っ張り装置によって構成されている。引っ張り装置には、前記した引っ張り試験機と同様に、一対の掴み具と、一方の掴み具を移動させる移動装置と、掴み具の移動量を検知する伸び量計と、荷重計を有するものがある。
複合型の引っ張り試験装置で使用される引っ張り装置は、例えば移動装置にロッドが設けられたものである。そしてロッドの先端に掴み具が取り付けられている。
代表的な複合型の引っ張り試験装置は、前記したロッドを恒温槽の貫通孔に挿通し、掴み具を恒温装置の試験室内に設置したものである。
そしてロッドを移動して試験室内で被試験物を引っ張り、その間の試料の伸びと試料に掛けられた荷重を測定する。
特許文献1には、複合試験装置の一例が開示されている。特許許文献1に開示された複合試験装置についても、恒温装置と引っ張り装置によって構成されている。
特許文献1に開示された複合試験装置は、空調されるべき試験空間をできるだけ小さくして、空調に要する電力を低減することを目的として開発されたものであり、恒温装置として恒温槽の上部に蛇腹が設けられた構造が採用されている。
特許文献1に記載の複合試験装置では、伸びが小さい被試験物を対象とする場合には、恒温槽内に被試験物を収めて試験を行う。伸びが大きい被試験物を対象とする場合には、蛇腹を伸ばして試験空間の全長を実質的に延長する。
特開2001−228067号公報
特許文献1に開示された複合試験装置は、被試験物の大きさや伸びに応じて試験室の全長を実質的に変化させることができ、空調するべき試験空間の容積を小さく抑えることができる。
しかしながら特許文献1で採用する恒温装置は、本体部分と延長される蛇腹部分の断面形状や断面積が異なる。そのため本体部分における温度や湿度の環境と、蛇腹内の温度や湿度の環境に差が生じる場合がある。
具体的には、試験片の中央部分が置かれた環境と、端部の掴み部分が置かれた環境が相違する場合がある。
ここで引っ張り試験では、試験片の長手方向の中心近傍から破断することが理想である。しかし、試験片の中央部分が置かれた環境と、端部の掴み部分が置かれた環境が相違する場合、試験片に温度差が生じて、引っ張り力以外の力が試験片に作用する恐れがある。そして、試験片の長手方向の中心近傍以外の部分で破断が生じ、所望する試験が行えない場合がある。
特許文献1に開示された複合試験装置では、構造的に被試験物の各部が置かれた環境が違ってしまう場合が起こり得る。そのため試験結果の信憑性に疑問が起こり得る。
本発明は従来技術の上記した問題点に注目し、被試験物の各部を同じ環境下に置いて試験することが可能な環境試験装置を開発することを課題とするものである。
上記した課題を解決するための態様は、所望の環境を形成することが可能な試験室と、当該試験室の内外を連通する貫通孔を有する環境試験装置において、前記試験室は全長が前記貫通孔が貫通する方向に伸縮可能であり、前記試験室内に空調された空気を導入する空気導入口と、前記被試験物に沿って空気が流される通風経路を有することを特徴とする環境試験装置である。
本態様の環境試験装置は、試験室の全長が伸縮するので、空調すべき試験空間を被試験物の大きさや伸び等に応じた適切な大きさに変更することができる。
また本態様の環境試験装置では、被試験物に沿って空調された空気を流すので、被試験物の各部の環境を揃えることができる。
上記した態様において、前記通風経路は、前記空気導入口から被試験物設置領域の一方の端部方向に送風する第一通風路と、前記一方の端部側から折り返して前記被試験物に沿う方向に空気を流す第二通風路を有することが望ましい。
本態様の環境試験装置では、貫通孔を経由して外部の機器から試験室内の被試験物に外力を付与する場合、被試験物設置領域の一方の端部側である貫通孔側に被試験物の端部がある。例えば掴み具(保持部材)で被試験物の端部を掴んで引っ張る場合であれば、掴み具は貫通孔側にあり、被試験物の端部は貫通孔側にある。
本態様の環境試験装置では、空気導入口から被試験物設置領域の一方の端部側方向に送風する第一通風路を有しているから、被試験物の端部側に送風される。そして端部側に向かった送風が折り返して向きを変え、被試験物に沿う方向に流れる。
そのため本態様では、空調された空気が被試験物の一端側から他端側に向かって流れ、被試験物の各部の環境を揃えることができる。
上記した各態様において、前記貫通孔が貫通する方向と直交する方向に前記空気導入口があり、前記空気導入口と対向する位置に風向部材があり、前記空気導入口から導入された送風が前記風向部材によって前記貫通孔が貫通する方向に導かれることが望ましい。
本態様の環境試験装置では、空気導入口と対向する位置に風向部材があり、空気導入口から導入された送風が風向部材によって貫通孔が貫通する方向に導かれる。そのため空気導入口から導入された直後の空気は、直接的に試験室の中央に流れず、試験室の端部側に迂回する。そのため被試験物に局部的に空気が当たることが防がれ、被試験物の各部の環境を揃えることができる。
上記した各態様において、外力付与装置と組み合わされて使用されるものであり、前記外力付与装置は、前記被試験物を着脱可能に保持する保持部材を有し、前記試験室には、一つ又は複数の前記貫通孔があり、少なくとも一つの前記貫通孔は、前記保持部材の先端を含む領域が入り、前記保持部材の全部は貫通不能な大きさであることが望ましい。
保持部材は一般に熱容量が大きいので、全体を試験室内に入れてしまうと、保持部材の温度を試験環境に慣らすのに時間と電力を要する場合がある。
一方、被試験物は保持部材に保持される。そのため被試験物が保持部材から熱影響を受ける場合がある。保持部材からの熱影響を少なくするためには、保持部材を試験環境下に置いて保持部材の温度を被試験物と同じ温度にすることが望ましい。
即ち消費電力を抑制するためには、保持部材を試験室の外に出すことが望ましく、保持部材からの熱影響を抑制するためには保持部材を試験室内に入れることが望ましい。
本態様は前記した二律背反する要求を満足するものであり、保持部材の被試験物を保持している部分だけを試験環境下に置くことができ、消費電力が少なく、且つ保持部材と被試験物間の熱移動を最小限に抑えることができる。
上記した各態様において、外力付与装置と組み合わされて使用されるものであり、前記外力付与装置は、前記被試験物を着脱可能に保持する保持部材と、前記保持部材を移動する移動部材を有し、前記試験室は固定部と当該固定部に対して移動又は伸縮可能な可動部を有し、前記保持部材の移動に伴って前記可動部が移動又は伸縮して前記試験室の全長が伸縮するものであることが望ましい。
本態様によると、試験室の全長を伸縮するための専用の駆動部材を設ける必要がない。
上記した各態様において、前記可動部を前記移動部材に取り付ける支持部材を有することが望ましい。
本態様によると、計器に掛かる負担を少なくすることができる。
試験装置に関する発明は、前記したいずれかの環境試験装置と、前記被試験物に外力を与える外力付与装置を備えた試験装置である。
本態様によると、所望の環境下に被試験物を置いて、被試験物に外力を与えることができる。
本発明の環境試験装置によると、被試験物の各部を同じ環境下において試験することができる。
本発明の実施形態の試験装置(複合試験装置)の斜視図である。 図1の試験装置(複合試験装置)で採用する環境試験装置及び掴み具の斜視図である。 図1の試験装置(複合試験装置)の環境試験装置内を示す断面図である。 図1の試験装置(複合試験装置)の環境試験装置内を示す断面図であり、環境試験装置の全長を伸ばした状態を示す。 図1の試験装置(複合試験装置)で採用する空調部の構成図である。 (a)は本発明の他の実施形態の環境試験装置内を示す断面図であって環境試験装置の全長を縮めた状態を示し、(b)は全長を伸ばした状態を示す。 図6の環境試験装置の分解斜視図である。 本発明の他の実施形態の環境試験装置の断面図である。 本発明のさらに他の実施形態の環境試験装置の断面図である。 本発明のさらに他の実施形態の環境試験装置の断面図である。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の試験装置1は、複合試験装置であり、より詳細には複合型の引っ張り試験装置である。
本実施形態の試験装置1は、図1に示すように、環境試験装置2と、外力付与装置3によって構成されている。また本実施形態で採用する環境試験装置2は、試験室構成部5と空調部6が分離されており、それぞれ独立した装置となっている。
さらに本実施形態の試験装置1は、補助器材として載置台7を有している。
環境試験装置2の試験室構成部5は、内部に試験室10となる空間を有するものであり、固定部11と当該固定部11に対して移動可能な可動部12を有している。
固定部11は、円筒形であり内部が観察できる様に透明な樹脂で作られている。
図2に示すように、固定部11の側面には扉13がある。
可動部12は蛇腹であり、伸縮する。可動部12の上部には支持部材25が設けられている。可動部12の平面断面の面積は、固定部11の断面積と略等しい。
試験室構成部5は、固定部11の上部に可動部12が一体的に固定されており、可動部12の下端(固定部11に対する接続部)以外の部分は固定部11に対して上下に移動し、試験室構成部5の全長が変化する。即ち可動部12の上端が上下に移動し、試験室構成部5の全長が後記する貫通孔15、16の貫通方向に伸縮する。
その結果、試験室10の高さ(全長)が後記する貫通孔15、16の貫通方向に変わる。
なお、可動部12は、その全体が上下方向に伸縮可能な構成であってもよいし、その一部が上下方向に伸縮可能な構成であってもよい。
試験室構成部5の上下の端面には貫通孔15、16が設けられている。即ち可動部12の上面には上部側貫通孔15が設けられている。固定部11の底面には下部側貫通孔16がある。
上部側貫通孔15及び下部側貫通孔16の大きさは、後記する掴み具(保持部材)67、71の先端部72よりも大きく、掴み具(保持部材)67、71の本体の大径部75よりも小さい。
固定部11の側面には、空気導入口20と排気口21が形成されている。
試験室10の内部には、風向部材22、23が設けられている。
一方の風向部材22は、試験室10の下部側にあり、下端側が試験室10の内壁に接していて上部側が開放されたものである。他方の風向部材23は、試験室10の上部側にあり、上端側が試験室10の内壁に接していて下部側が開放されたものである。
即ち風向部材22は図3の様に板状であり、下辺は固定部11の底面30と接している。風向部材22の縦辺は固定部11の内側面31と接している。
風向部材22の姿勢は、垂直姿勢であり、空気導入口20に対向している。
風向部材22の位置は、試験室10の中心よりも空気導入口20側に偏っている。風向部材22の位置は、上下の貫通孔15、16を結ぶ空間領域に対して空気導入口20側に偏っている。前記した上下の貫通孔15、16を結ぶ空間領域は、被試験物100が設置される設置予定領域77である。
本実施形態では、試験室10の空気導入口20側の内側面31と、風向部材22によって空気導入口20から上部側貫通孔15方向に送風する第一通風路32が構成されている。
また試験室10の内部には、前記した様にもう一つ風向部材23が設けられている。風向部材23についても図3の様に板状である。風向部材23の上辺は可動部12の天井面と接している。
風向部材23の姿勢は、垂直姿勢である。
風向部材23の位置は、試験室10の中心よりも排気口21側に偏っている。風向部材23の位置は、上下の貫通孔15、16を結ぶ空間領域に対して排気口21側に偏っている。
本実施形態では、風向部材23によって第二通風路33が形成されている。第二通風路33は、前記した風向部材22を隔てて第一通風路32と反対側の領域であり、風向部材23に沿って下側に延びる空間である。
なお、風向部材23は省略されてもよい。また、風向部材22、23に加えて、さらに別の風向部材を有していてもよい。
次に空調部6について説明する。空調部6は、図5の様に、内部に一連の空気流路40を有している。空気流路40は、断熱壁41で覆われている。
本実施形態では、図面下側の開口が空気戻り口43として機能し、上側の開口が空気往き口45として機能する。そして空気流路40内には、空気戻り口43から順に加湿装置50、プレクーラ51、メインクーラ52及び加熱器53が設置されている。また加熱器53と空気往き口45との間に送風機55が設けられている。
空調部6は、空気戻り口43から空気を導入し、加湿装置50、プレクーラ51、メインクーラ52及び加熱器53を通過させて空気を所定の温度及び湿度に調整して空気往き口45から排出する。
次に外力付与装置3について説明する。
外力付与装置3は、引っ張り試験機である。外力付与装置3は、図1に示すように基台部60と、門型フレーム61を有している。
門型フレーム61には、図示しないガイドレールがあり、門型フレーム61のガイドレールに昇降桟(移動部材)62が係合している。
そして昇降桟62の下部に上ロッド65が設けられており、当該上ロッド65の先端に上側掴み具(保持部材)67が設けられている。即ち移動部材たる昇降桟62に、上ロッド65を介して保持部材たる上側掴み具67が取り付けられている。
また基台部60には、下ロッド70が設けられており、当該下ロッド70の先端に下側掴み具(保持部材)71が設けられている。
外力付与装置3には、公知の引っ張り試験機と同様に、昇降桟62を昇降して上側掴み具67を上方に移動させる移動装置と、掴み具の移動量を検知する伸び量計がある(いずれも図示せず)。
また外力付与装置3は、引っ張り荷重を検知する荷重計73を有している。
荷重計73は、昇降桟62に取り付けられており、上ロッド65及び上側掴み具67の重量を検知することによって被試験物100に掛かる引っ張り荷重を検知するものである。
次に試験装置1を構成する各部材間の関係について説明する。
本実施形態の試験装置1は、前記した様に環境試験装置2と、外力付与装置3によって構成されており、さらに環境試験装置2は、試験室構成部5と空調部6によって構成されている。
環境試験装置2を構成する試験室構成部5と空調部6とは、図1の様に2本のダクト80、81によって接続されている。
即ち試験室構成部5の排気口21と空調部6の空気戻り口43が、戻り側ダクト81によって接続されている。
また試験室構成部5の空気導入口20と空調部6の空気往き口45が、往き側ダクト80によって接続されている。
そのため試験室構成部5の試験室10と、空調部6の空気流路40に、一連の循環流路が構成される。
外力付与装置3は、図1の様に、載置台7に載置されている。
環境試験装置2の試験室構成部5は、外力付与装置3の門型フレーム61に囲まれた空間に設置されている。
より詳細には、外力付与装置3の下側掴み具71に試験室構成部5の固定部11が取り付けられている。
また試験室構成部5の可動部12は、昇降桟62から垂下されている。即ち試験室構成部5の可動部12には、支持部材25があり、当該支持部材25が昇降桟62に固定されている。
従って昇降桟62を昇降させると、試験室構成部5の可動部12が昇降し、試験室10の全長が変わる。
外力付与装置3の上側掴み具(保持部材)67は、上部側貫通孔15を臨む位置にあり、図1の様に上側掴み具67の先端部分だけが上部側貫通孔15の中に入り込んでいる。
同様に、外力付与装置3の下側掴み具(保持部材)71は、下部側貫通孔16を臨む位置にあり、下側掴み具71の先端部分だけが下部側貫通孔16の中に入り込んでいる。
即ち上側掴み具67及び下側掴み具71は、先端部72の断面積が小さく、本体の大径部75の外径が先端部72の外径よりも大きい。
図2の様に、上部側貫通孔15及び下部側貫通孔16の大きさは、上側掴み具67及び下側掴み具71の先端部72よりも大きく、大径部75よりも小さい。
そのため外力付与装置3の上側掴み具67、下側掴み具71は、先端部分だけが上部側貫通孔15及び下部側貫通孔16内に入り、残る大部分は試験室10の外に出ている。
本実施形態では、図3、図4の様に上側掴み具67と下側掴み具71で被試験物100の両端が保持される。そのため被試験物100は、試験室10内であって上側掴み具67と下側掴み具71の間の領域に設置されることとなる。従って本実施形態の試験装置1では、上側掴み具67と下側掴み具71の間の領域が、被試験物を設置する設置予定領域77となる。
また試験室構成部5を基準として説明すると、上下の貫通孔15、16を結ぶ空間領域が前記被試験物を設置する設置予定領域77となる。
次に、本実施形態の試験装置1の作用について説明する。
本実施形態の試験装置1を使用して引っ張り試験を行う場合は、被試験物100を所定の形状に成形する。例えばダンベル型試験片の形状に成形する。
そして試験室構成部5の扉13を開き、被試験物100の両端を上側掴み具67と下側掴み具71で掴む。そして試験室構成部5の扉13を閉じる。
その後、空調部6を起動して、所定の温度に調整された空気を試験室10に供給し、試験室10内を所定の温度環境に維持する。
そして外力付与装置3を起動し、上ロッド65を一定の速度で上昇させて被試験物100に引っ張り荷重を掛け、破断する。そしてその間の試料の伸びと荷重の関係を記録する。
試験中における試験室構成部5の空気の流れは、図3の矢印の通りである。即ち空調部6の送風機55を起動することにより、試験室構成部5の空気導入口20から空調された空気が試験室10に導入される。
試験室10に導入された空気は、風向部材22と衝突して向きを変え、上部側貫通孔15側に向かう。即ち試験室10に導入された空気は、試験室構成部5の内側面31と風向部材22の間で形成される第一通風路32を流れ、上部側貫通孔15側に向かう。
ここで上部側貫通孔15には、上側掴み具67が嵌まり込んでおり、実質的に封鎖されている。
そのため送風は、上側掴み具67と衝突して向きを下向きに変え、第二通風路33を被試験物100に沿って下方に流れる。
そのため被試験物100は、上端部から下端部に至るまで、空調された空気の通風環境下に置かれる。
被試験物100の周囲を通過した空気は、排気口21に吸引されて空調部6に戻る。
本実施形態では、第一通風路32を流れる空気は、上側掴み具67の先端部72に吹きつけられる。そのため上側掴み具67の先端部72は、送風された空気の温度に近い温度となる。
その一方で、熱容量の大きな上側掴み具67の大径部75は試験室10の外にあるから、大径部75の温度は調整されることがなく、これに要する消費電力が低減される。
前記した様に上側掴み具67の先端部72は、送風された空気の温度に近い温度となるから、被試験物100が上側掴み具67の熱影響を受けにくく、被試験物100の端部の温度も送風された空気の温度に近い温度となる。
また上側掴み具67と衝突した空気は、向きを下向きに変えて第二通風路33を被試験物100に沿って下方に流れるので、被試験物100の中間部においても送風された空気の温度に近い温度となる。
そのため被試験物100は、上端部から下端部に至るまで温度むらが生じにくく、被試験物100の各部を略同じ温度に保った状態で引っ張り試験を行うことができる。
本実施形態の試験装置1では、試験室構成部5の可動部12が、支持部材25を介して昇降桟62に取り付けられている。そのため引っ張り試験の際に昇降桟62が上昇すると、これに連れて可動部12が上昇し、試験室10が伸びる。
本実施形態の試験装置1では、荷重計73は、昇降桟62に取り付けられており、上ロッド65及び上側掴み具67の重量を検知する構造となっている。一方、可動部12は、荷重計73を介さず、昇降桟62に対して直接的に固定されている。そのため荷重計73には可動部12の荷重は掛からず、引っ張り荷重を誤検知する要因が少ない。
なお本発明は、この構成に限定されるものではなく、上側掴み具67に可動部12を取り付けてもよい。
以上説明した実施形態では、固定部11の上部に蛇腹を設け、試験室10の全長を変えることができる構成としたが、本発明はこの構成に限定されるものではない。
例えば図6、7に示す環境試験装置82の様に、外側部材83と内側部材85によって試験室10を形成してもよい。
外側部材83は、上部壁に上部側貫通孔15があり、下部が開放された円筒体である。内側部材85は、底部壁に下部側貫通孔16があり、上部が開放された円筒体である。
環境試験装置82では、外側部材83の内部に内側部材85が入れ子状に入り、両者の内部に試験室10が構成されている。
外側部材83と内側部材85は相対移動が可能であり、両者により形成される空間の上下間隔を広げることによって試験室10の全長が伸びる。
他の構成は、先の実施形態と同一であるから同一の部位に同じ番号を付して重複した説明を省略する。また上記した環境試験装置82では、外側部材83が上部側に位置し、内側部材85が下部側に位置する構成としたが、これに限定されるものではない。内側部材85を上部側に位置させ、外側部材83を下側に位置させて、両者の内部に試験室10を構成するようにしてもよい。
また上記した実施形態では、空気導入口20と排気口21をいずれも試験室10の側面に設けたが、空気導入口20と排気口21の位置はこの位置に限定されるものではなく、一方を側面に設け、他方を天面や側面に設けてもよい。また一方を天面に設け、他方を底面に設けたり、双方を天面又は底面に設けてもよい。
図8に示す環境試験装置90は、空気導入口20と排気口21を共に試験室10の底面に設けている。
以上説明した環境試験装置2等は、試験室構成部5と空調部6が分離されているが、両者は一体であってもよい。
以上説明した環境試験装置2等は、上側掴み具67の動きに合わせて試験室10の高さ方向が伸縮するものであったが、下側掴み具75の動きに合わせて伸縮する構成としてもよい。また、上下方向に伸縮する構成に限定されず、外力付与が側方からなされる場合に、試験室10が左右方向に伸縮する構成としてもよい。
以上説明した環境試験装置2等では、外力付与装置3の上側掴み具67は、その先端部分だけが上部側貫通孔15の中に入り込んでいる。同様に外力付与装置3の下側掴み具71についても、先端部分だけが下部側貫通孔16の中に入り込んでいる。
環境試験装置2等では、試験室構成部5の貫通孔15、16と、上側掴み具67等との間に隙間がある場合がある。そして当該隙間によって試験室構成部5の内外が連通し、空気が行き来してしまう場合がある。即ち試験室構成部5内の空気が外に漏れ出たり、試験室構成部5に外部の空気が吸い込まれる場合がある。
例えば、試験室構成部5内の環境が低温環境であるならば、低温の空気が外部に漏れ出て、上側掴み具67等の周囲が結露したり、結氷する場合がある。あるいは湿度の高い空気が前記した隙間から試験室構成部5内に侵入し、試験室構成部5の内部で結露等が生じる場合がある。
この様な場合には、例えば図9に示すように、試験室構成部5の貫通孔15、16の周囲をカバー56、57で覆い、カバー56、57内に乾燥気体を供給して貫通孔15、16の周囲を低湿度気体雰囲気に保つことが推奨される。
ここで「乾燥気体」とは、含有する水蒸気量が外気に比べて少ない気体を意味する。
図9に示す実施形態では、乾燥空気供給手段86からカバー56、57内に乾燥空気が供給される。乾燥空気供給手段86は、圧縮機87、空気乾燥器88及び開閉弁91によって構成されている。空気乾燥器88は、水蒸気を除去するフィルターである。空気乾燥器88の構造は限定されるものではなく、吸着式のものであってもよく、空気を冷却して水蒸気を除くものであってもよい。なお、カバー56、57は、上側掴み具67、下側掴み具71の全体を覆う必要はなく、貫通孔15、16の周囲さえ覆っていればよい。
また図10に示す実施形態の様に、貫通孔15、16の近傍にノズル92を配置し、当該ノズル92から乾燥空気を放出して試験室構成部5の貫通孔15、16の周囲に噴射してもよい。
さらに試験室構成部5の環境を変化させない程度の乾燥空気を貫通孔15、16から導入してもよい。
以上説明した環境試験装置2等は、外力付与装置3と組み合わされて使用される環境試験装置であって、前記外力付与装置3は、被試験物100を着脱可能に保持する掴み具(保持部材)67、71を有するものであり、所望の環境を形成することが可能な試験室10を有し、当該試験室10に内外を連通する貫通孔15、16があり、当該貫通孔15、16を経由して前記外力付与装置3から前記試験室10内の被試験物100に外力を付与する環境試験装置2において、少なくとも一つの前記貫通孔15、16は、前記掴み具67、71の先端を含む領域が入り、前記掴み具67、71の全部は貫通不能な大きさであることを特徴とする環境試験装置である。
本実施形態の環境試験装置2では、掴み具67、71の被試験物100を保持している部分だけを試験環境下に置く。本実施形態の環境試験装置2では、掴み具67、71の熱容量の大きい部分が試験室10の外にあるから、掴み具67、71の温度を昇降させるのに要する熱量が少なくて足り、消費電力が低い。
また掴み具67、71の被試験物100を保持している部分は試験環境下にあるから、当該部分の温度は、被試験物100の温度に近いものとなる。そのため被試験物100は保持部材の熱影響を受けにくい。
上下の掴み具67、71は先端部分だけが貫通孔15、16内にあることが望ましいが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、一方の掴み具67、71だけが貫通孔15、16内にあってもよい。
また上下の掴み具67、71または一方の掴み具67、71の全体が貫通孔15、16内や、試験室10内にあってもよい。逆に掴み具67、71の全体が貫通孔15、16の外にあってもよい。
1 試験装置
2、82、90 環境試験装置
3 外力付与装置
5 試験室構成部
6 空調部
10 試験室
12 可動部
15 上部側貫通孔
16 下部側貫通孔
20 空気導入口
21 排気口
22、23 風向部材
25 支持部材
32 第一通風路
33 第二通風路
62 昇降桟(移動部材)
67 上側掴み具(保持部材)
71 下側掴み具(保持部材)
77 設置予定領域

Claims (7)

  1. 所望の環境を形成することが可能な試験室と、当該試験室の内外を連通する貫通孔を有する環境試験装置において、
    前記試験室は全長が前記貫通孔が貫通する方向に伸縮可能であり、
    前記試験室内に空調された空気を導入する空気導入口と、前記被試験物に沿って空気が流される通風経路を有することを特徴とする環境試験装置。
  2. 前記通風経路は、前記空気導入口から被試験物設置領域の一方の端部方向に送風する第一通風路と、前記一方の端部側から折り返して前記被試験物に沿う方向に空気を流す第二通風路を有することを特徴とする請求項1に記載の環境試験装置。
  3. 前記貫通孔が貫通する方向と直交する方向に前記空気導入口があり、前記空気導入口と対向する位置に風向部材があり、前記空気導入口から導入された送風が前記風向部材によって前記貫通孔が貫通する方向に導かれることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置。
  4. 外力付与装置と組み合わされて使用されるものであり、前記外力付与装置は、前記被試験物を着脱可能に保持する保持部材を有し、
    前記試験室には、一つ又は複数の前記貫通孔があり、
    少なくとも一つの前記貫通孔は、前記保持部材の先端を含む領域が入り、前記保持部材の全部は貫通不能な大きさであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の環境試験装置。
  5. 外力付与装置と組み合わされて使用されるものであり、前記外力付与装置は、前記被試験物を着脱可能に保持する保持部材と、前記保持部材を移動する移動部材を有し、
    前記試験室は固定部と当該固定部に対して移動又は伸縮可能な可動部を有し、前記保持部材の移動に伴って前記可動部が移動又は伸縮して前記試験室の全長が伸縮するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の環境試験装置。
  6. 前記可動部を前記移動部材に取り付ける支持部材を有することを特徴とする請求項5に記載の環境試験装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の環境試験装置と、前記被試験物に外力を与える外力付与装置を備えた試験装置。
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