JP2021032689A - 環境形成装置及び複合試験装置 - Google Patents

環境形成装置及び複合試験装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021032689A
JP2021032689A JP2019152965A JP2019152965A JP2021032689A JP 2021032689 A JP2021032689 A JP 2021032689A JP 2019152965 A JP2019152965 A JP 2019152965A JP 2019152965 A JP2019152965 A JP 2019152965A JP 2021032689 A JP2021032689 A JP 2021032689A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
hole
gas introduction
test
door
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019152965A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7116024B2 (ja
Inventor
研治 桑田
Kenji Kuwata
研治 桑田
祐輔 朝原
Yusuke Asahara
祐輔 朝原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Espec Corp
Original Assignee
Espec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Espec Corp filed Critical Espec Corp
Priority to JP2019152965A priority Critical patent/JP7116024B2/ja
Publication of JP2021032689A publication Critical patent/JP2021032689A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7116024B2 publication Critical patent/JP7116024B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】試験実施中における貫通孔やその周囲の結露等と、扉を開くことに起因する着霜を軽減することができる環境形成装置を開発する。【解決手段】試験室(物品配置室)10と、冷却器25a,25bを含む空調機器22が収容された空調部15を備え、空調部15と試験室10との間で空気を循環させる環境形成装置2であって、前記試験室10は扉8と、前記試験室10の内外を連通する貫通孔30、31を有する。前記貫通孔30、31及び/又はその近傍に孔側気体導入部32a、32bがあり、前記空調部15及び/又はその近傍には空調側気体導入部35a、35bがある。扉8が閉じられている際には孔側気体導入部32a、32bから乾燥気体が導入されると共に空調側気体導入部35a、35bからの乾燥気体の導入が停止または縮小される。扉8が開かれている際には空調側気体導入部35a、35bからの乾燥気体の導入が開始又は増大される。【選択図】図2

Description

本発明は、物品配置室内に所望の環境を作ることができる環境形成装置に関するものであり、他の機器と組み合わせて使用される環境形成装置に関するものである。また本発明は、所望の環境下において材料試験等の試験を行うことができる複合試験装置に関するものである。
金属素材やゴム等の基本特性を試験する材料試験装置が知られている。材料試験装置には、例えば引っ張り試験機、圧縮試験機、剪断試験機、硬さ試験機、衝撃試験機等がある。ゴムや樹脂を被試験物とするクリープ試験機も知られている。
引っ張り試験機には、一対の掴み具と、一方の掴み具を移動させる移動装置と、掴み具の移動量を検知する伸び量計と、引っ張り荷重を検知する荷重計を有するものがある。代表的な引っ張り試験は、所定形状に成形された試料(被試験物)の両端を、前記した一対の掴み具で掴み、移動装置で一方の掴み具を他方から離れる方向に移動させることによって行なわれる。そしてその間の試料の伸びを伸び量計で測定し、試料に掛かっている引っ張り荷重を荷重計で測定し、例えば試料の応力・歪み線図等を作成するときの資料とされる。
また低温環境下における素材の性能を試験する試験装置が知られている。例えば低温環境下で引っ張り試験を行う装置には、恒温装置を備え、恒温装置の試験室に被試験物を設置して引っ張り試験を実施するものがある。
以下、恒温装置を備える試験装置を通常の環境試験装置と区別するために「複合試験装置」と称する。
特許文献1に開示された恒温槽(以下、環境試験装置と称する)は、複合試験装置の構成部材として利用されるものであり、試験室の上部に掴み具等の試験治具を貫通させる貫通孔が設けられている。
複合試験装置は、例えば特許文献1に開示された環境試験装置と、被試験物を引っ張る引っ張り装置によって構成される。引っ張り装置には、前記した引っ張り試験機と同様に、一対の掴み具と、一方の掴み具を移動させる移動装置と、掴み具の移動量を検知する伸び量計と、荷重計を有するものがある。
複合試験装置で使用される引っ張り装置には、移動装置にロッドが設けられており、当該ロッドの先端に掴み具が取り付けられているものがある。
複合試験装置には、前記したロッドを試験室の貫通孔に挿通し、掴み具を試験室内に設置したものがある。
この種の複合試験装置では、一対の掴み具が試験室内にあり、試験室内で試料が掴まれる。
そしてロッドを移動して試験室内で被試験物を引っ張り、その間の試料の伸びと試料に掛けられた荷重を測定する。
特開2000−314692号公報
複合試験装置を構成する環境試験装置は、内部の試験室が所望の温度や湿度に調整されるものであるから、試験室は密閉空間であることが望ましい。しかしながら、複合試験装置に使用される環境試験装置は、前記した様に試験室にロッド等を挿通するための貫通孔がある。
そのため、外気が貫通孔から試験室内に侵入して内部の環境を乱したり、試験室内の高温の空気や低温の空気、あるいは高湿度の空気が外部に漏れ、環境試験装置そのものや周囲の機器に悪影響を及ぼしたりする可能性がある。
特に試験室内を低温環境に調整した場合には、貫通孔から冷気が漏れて貫通孔の周囲が結露したり、凍結したりする場合があった。
また、貫通孔内が凍結し、ロッド等の動きが妨げられる場合もあった。
複合試験装置を構成する環境試験装置には、試験室を開閉する扉を有するものがある。この種の環境試験装置では、扉を開いて被試験物を試験室から出し入れすると共に、扉を開いた状態で被試験物を引っ張り装置等に着脱する。
従来技術の環境試験装置は、試験室から被試験物を出し入れする際に、環境試験装置の送風機や冷却器に着霜し、冷却機能が早期に損なわれてしまう場合があった。
即ち、試験室から被試験物を出し入れする際には、試験室の扉を開くこととなるが、扉を開くことによって外気が試験室内に進入する。外気は水蒸気を含んでいるので、これが例えば冷却器と接することにより、冷却されて結氷する。その結果、冷却器の表面と空気との接触が妨げられ、冷却機能が損なわれてしまう場合があった。
例えば引っ張り試験では、複数の被試験物を用意し、被試験物を取り替えて繰り返し試験を行う場合が多いが、従来技術の環境試験装置は、着霜により冷却機能が早期に損なわれてしまう場合があり、一連の試験を連続的に実施することが困難となる場合もあった。
本発明は従来技術の上記した点に注目し、試験実施中における貫通孔やその周囲の結露等と、扉を開くことに起因する着霜を軽減することができる環境形成装置及び複合試験装置を開発することを課題とするものである。
上記した課題を解決するための態様は、処理対象物を配置する物品配置室と、少なくとも冷却器を含む空調機器を備えた空調部と、前記処理対象物を出し入れ可能な扉と、前記物品配置室の内外を連通する貫通孔を有する環境形成装置において、前記貫通孔及び/又はその近傍に孔側気体導入部があり、前記空調部及び/又はその近傍には空調側気体導入部があり、前記扉が閉じられている際には前記孔側気体導入部から乾燥気体が導入されると共に前記空調側気体導入部からの乾燥気体の導入が停止または縮小され、前記扉が開かれている際には前記空調側気体導入部からの乾燥気体の導入が開始又は増大されることを特徴とする環境形成装置である。
本態様の環境形成装置は、引っ張り装置等の外部機器と組み合わせて複合試験装置を構成するものである。
本態様の環境形成装置には、物品配置室の内外を連通する貫通孔があり、当該貫通孔に例えば引っ張り装置のロッドが挿通される。また、物品配置室には扉が設けられており、扉を開いて処理対象物を出し入れすることができる。
本態様の環境形成装置では、貫通孔及び/又はその近傍に孔側気体導入部がある。本態様の環境形成装置では、試験の最中に、乾燥気体供給源から貫通孔等に乾燥気体を供給することができる。
ここで乾燥気体とは、試験室内の空気よりも低露点の気体である。
孔側気体導入部から乾燥気体が供給されると、貫通孔内やその近傍が低露点の雰囲気となり、貫通孔の内部や周辺に結氷や結露が生じにくい。また、低露点の乾燥気体を導入することで試験室内が陽圧となり、水分を含んだ外気の侵入を防ぐことができる。
また本態様の環境形成装置では、空調部及び/又はその近傍にも空調側気体導入部があり、冷却器への結氷や結露を軽減することができる。
本態様の環境形成装置では、扉が閉じられている際に孔側気体導入部から乾燥気体が導入される。またこの際、空調側気体導入部からの乾燥気体の導入は停止または縮小される。
一方、扉が開かれている際には前記空調側気体導入部からの乾燥気体の導入が開始又は増大される。
そのため本態様の環境形成装置では、必要な時に孔側気体導入部及び空調側気体導入部から乾燥気体が供給され、必要のない時には乾燥気体の供給が停止または縮小される。
上記した態様において、前記扉が開かれている際には前記孔側気体導入部からの乾燥気体の導入が縮小又は停止されてもよい。
上記した態様において、前記物品配置室と前記空調部の間を仕切る仕切りがあり、前記仕切りの中央部に送風開口が設けられており、当該送風開口から空調された空気が前記処理対象物に向かって送風されることが望ましい。
本態様の環境形成装置では、仕切りの中央部に送風開口が設けられており、試験の実施中においては当該送風開口から空調された空気が前記処理対象物に向かって送風される。
本態様の環境形成装置では、空調部及び/又はその近傍に空調側気体導入部があるから、空調側気体導入部から供給された乾燥気体のいくらかは、送風開口から物品配置室に流れることとなる。
ここで処理対象物は、掴み具等の保持部材で保持されているから、送風開口から放出された乾燥気体が保持部材に当たる。そのため保持部材の結露や霜付きが軽減される。
上記した各態様において、前記空調側気体導入部からの単位時間当たりの乾燥気体導入量が、前記孔側気体導入部からの単位時間当たりの乾燥気体導入量よりも多いことが望ましい。
空調側気体導入部からの乾燥気体の導入は、主に扉が開かれた状態の場合に実施される。本体様の環境形成装置では、主に扉が開かれた状態の際に、比較的大量の乾燥気体が導入され、必要な領域を乾燥気体で包み込むことができる。
複合試験装置の態様は、上記した環境形成装置と、前記処理対象物に外力を与える外力付与装置を有し、前記外力付与装置の一部及び/又は前記処理対象物と前記外力付与装置を繋ぐ部材が、前記貫通孔に挿通されていることを特徴とする。
本態様の複合試験装置によると、必要な時に必要な場所へ乾燥気体が供給される。
本発明の環境形成装置及び複合試験装置は、貫通孔やその周囲の結露等と、扉を開くことに起因する着霜を軽減することができる効果がある。
本発明の実施形態の複合試験装置の斜視図である。 図1の環境形成装置の断面図であり、試験中の状態を示す。 図1の環境形成装置の断面図であり、試験を中断して扉を開いた状態を概念的に示す。 本発明の他の実施形態の環境形成装置の断面図である。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図1乃至図3に示す装置は、複合試験装置1であり、より詳細には複合型の引っ張り試験装置である。本実施形態の複合試験装置1は、低温度環境下で材料試験を行うものとして好適である。
本実施形態の複合試験装置1は、環境試験装置2(環境形成装置)と、外力付与装置3によって構成されている。
図2、図3に示す様に、本実施形態の環境試験装置2は、断熱壁5で形成された筐体6を有している。筐体6の前面には開口7があり、開口7には扉8が設けられている。
開口7の近傍には開閉検出スイッチ37が設けられている。開閉検出スイッチ37は公知のリミットスイッチや近接スイッチであり、扉8の開閉状態を検知するものである。
筐体6の内部には試験室10(物品配置室)として機能する空間と、空調部15として機能する空間がある。
本実施形態では、筐体6及び扉8によって断熱槽13が形成されている。筐体6は、図1、図2、図3の様に、天面壁20、底面壁21、奥面壁28及び左右の側面壁を有している。
断熱槽13の内部には仕切り壁(仕切り)11があり、当該仕切り壁11によって断熱槽13内が、試験室10と空調部15に分かれている。
試験室10と空調部15のレイアウトは図2、図3の通りであり、扉8側に試験室10があり、奥側の位置に空調部15がある。
仕切り壁11には、上下の端部、即ち仕切り壁11の上下の辺部の近傍に吸気開口16、17が設けられている。
また仕切り壁11の中心部には、送風開口18がある。
空調部15内には空調機器22が内蔵されている。
空調機器22は、冷却器25a、25b及び加熱ヒータ26によって構成されている。
冷却器25a、25bは、公知の冷却装置の蒸発器である。本実施形態の冷却装置は、凝縮器(図示せず)の下流側が分岐され、2基の冷却器25a、25bが並列に接続されてそれぞれに冷媒が供給される構成となっている。
加熱ヒータ26は、電気ヒータであり、略環状に形成されている。
本実施形態では、仕切り壁11の中央付近に送風装置27が位置するように、送風装置27が設けられている。送風装置27は公知の軸流ファンである。
本実施形態では、送風装置27が前記した仕切り壁11の中心の送風開口18に位置するように、送風装置27が設けられている。
2基の冷却器25a、25bは、図2の様に、送風装置27の上下の位置にある。
加熱ヒータ26は、送風装置27の吸気側を取り巻く位置に設けられている。
本実施形態の環境試験装置2では、送風装置27を起動すると、空調部15と試験室10との間で空気が循環し、試験室10内の温度や湿度が所望の環境に調節される。
送風装置27を起動すると、空調部15内が負圧傾向となり、試験室10内の空気が吸気開口16、17から空調部15内に導入される。空調部15が通風状態となり、空調機器22に空気が接触して熱交換や湿度調整がなされ、送風装置27に吸引される。そして送風装置27から、試験室10内に温度や湿度を調整後の空気が吹き出される。
なお、試験室10内には図示しない温度センサーがあり、当該温度センサーの検知温度が空調機器22にフィードバックされ、試験室10内の温度が所望の温度に調整される。
環境試験装置2には、圧力逃がし弁46が設けられている。圧力逃がし弁46は、断熱槽13の内外を連通する連通孔45に取り付けられている。圧力逃がし弁46は、断熱槽13内の圧力が所定値を超えると断熱槽13の内外を連通し、試験室10内の圧力を所定の圧力以下に保つ。
本実施形態の環境試験装置2では、天面壁20と底面壁21に、外部と連通する貫通孔30、31が設けられている。
天面壁20に設けられた上部側の貫通孔30は、断面形状が円形の孔である。
上部側の貫通孔30は、天面壁20を貫通し、一方の開口は試験室10内に開いている。また、上部側の貫通孔30の他方の開口は、環境試験装置2の外に開いている。
底面壁21に設けられた下部側の貫通孔31も、上部側の貫通孔30と同様である。
本実施形態に特有の構成として、貫通孔30、31内に孔側気体導入部32a、32bが設けられている。孔側気体導入部32a、32bは、貫通孔30、31内に開口する空気噴射孔である。
また、空調部15内であって冷却器25a、25bの近傍に、空調側気体導入部35a、35bが設けられている。空調側気体導入部35a、35bは、冷却器25a、25bの方向に向かって開口するノズルである。
本実施形態の環境試験装置2では、孔側気体導入部32a、32b及び空調側気体導入部35a、35bに、乾燥空気源36が配管接続されている。
具体的には、乾燥空気源36と上下の孔側気体導入部32a、32bとを繋ぐ孔側配管40を有している。また、乾燥空気源36と空調側気体導入部35a、35bとが空調部側配管41で接続されている。
孔側配管40には、流量制御弁(以下、孔側流量制御弁と称する)42が設けられている。また、空調部側配管41にも流量制御弁(以下、空調側流量制御弁と称する)43が設けられている。
孔側流量制御弁42と空調側流量制御弁43は、いずれも開度を調整することができるものであり、全閉状態にすることもできるものである。空調側流量制御弁43の容量は、孔側流量制御弁42の容量に比べてはるかに大きい。
乾燥空気源36として、圧縮空気を乾燥処理した低露点のドライエアーを採用することができる。窒素ボンベを乾燥空気源36としてもよい。
次に外力付与装置3について説明する。
外力付与装置3は、引っ張り試験機である。外力付与装置3は、図1に示すように、基台部50と門型フレーム51を有している。
門型フレーム51には、図示しないガイドレールがあり、門型フレーム51のガイドレールに昇降桟(駆動部)52が係合している。
そして昇降桟52の下部に上ロッド55が設けられており、当該上ロッド55の先端に上側掴み具(保持部)56が設けられている。即ち、駆動部たる昇降桟52に、上ロッド55を介して保持部たる上側掴み具56が取り付けられている。
また、基台部50には下ロッド60が設けられており、当該下ロッド60の先端に下側掴み具(保持部)61が設けられている。
外力付与装置3には、公知の引っ張り試験機と同様に、上側掴み具56を上方に移動させる移動装置と、掴み具の移動量を検知する伸び量計と、引っ張り荷重を検知する荷重計を有している(いずれも図示せず)。
次に複合試験装置1を構成する各部材間の関係について説明する。
本実施形態の複合試験装置1は、前記した様に環境試験装置2と、外力付与装置3によって構成されている。
複合試験装置1の環境試験装置2は、外力付与装置3の門型フレーム51に囲まれた空間に図示しない支持部材で中空に固定されている。
そして、外力付与装置3の一部たる上ロッド55が環境試験装置2の上部側の貫通孔30を貫通し、先端の上側掴み具56が試験室10の中央に至っている。
より詳細には、上ロッド55は、環境試験装置2の貫通孔30に挿通され、上側掴み具56が、仕切り壁11の送風開口18の近傍の高さに至っている。
また、外力付与装置3の下ロッド60が下部側の貫通孔31を貫通し、先端の下側掴み具61が、仕切り壁11の送風開口18の近傍の高さに至っている。
次に、本実施形態の複合試験装置1の作用について説明する。
本実施形態の複合試験装置1を使用して引っ張り試験を行う場合は、試料(処理対象物)100を所定の形状に成形する。そして環境試験装置2の扉8を開き、試料の両端を上側掴み具56と下側掴み具61で掴む。その後、環境試験装置2の扉8を閉じる。
この状態で空調機器22及び送風装置27を起動して、所定の温度に調整された空気を試験室10に供給し、試験室10内を所定の温度環境に維持する。例えば試験室10内を低温環境に維持する。
また、本実施形態の環境試験装置2では、扉8が閉じられたことを開閉検出スイッチ37が検知すると、図2に示す様に、孔側流量制御弁42が開かれる。その結果、乾燥空気が乾燥空気源36から孔側配管40を経由して、孔側気体導入部32a、32bに供給され、上下の貫通孔30、31に乾燥空気が導入される。
貫通孔30、31に乾燥空気が供給されると、貫通孔30、31が乾燥空気で満たされ、その一部が貫通孔30、31から試験室10の外部に放出される。
貫通孔30、31から外部に放出される乾燥空気の量は、孔側流量制御弁42の開度によって変わる。また、外部に放出される乾燥空気の量は、圧力逃がし弁46の設定圧力にも影響される。
即ち、孔側気体導入部32a、32bから貫通孔30、31に乾燥空気が供給されると、貫通孔30、31から試験室10側に入る乾燥空気によって断熱槽13内の圧力が上昇する。そのため、貫通孔30、31に供給された乾燥空気の内、一定量が貫通孔30、31から外部に放出される。その結果、貫通孔30、31内だけでなく、貫通孔30、31の外部近傍も、乾燥空気の雰囲気で覆われる。
試験室10内の空気は低温であるが、貫通孔30、31内の空気、及び貫通孔30、31から外部に放出される空気は、乾燥空気である。
そのため、貫通孔30、31内や貫通孔30、31の開口周辺に結露や着霜が発生しにくい。
そして、外力付与装置3を起動し上ロッド55を一定の速度で上昇させて、試料(被試験物)100に引っ張り荷重を掛け、破断する。その間の試料の伸びと荷重の関係を記録する。
本実施形態の環境試験装置2では、仕切り壁11の中心部に送風開口18があるから、試験中、送風開口18から試料100に直接的に冷風が吹きつけられる。
また、上側掴み具56及び下側掴み具61は、共に送風開口18から冷風が吹きつけられる高さにあるから、上側掴み具56及び下側掴み具61についても温度が低下することとなる。
試料100が破断することによって、一回の引っ張り試験が終了する。本実施形態の複合試験装置1では、自動又は手動によって空調機器22及び送風装置27が停止する。
作業者は手動で扉8を開き、試料100を取り替える。
ここで本実施形態の環境試験装置2では、扉8が開かれたことが開閉検出スイッチ37で検知されると、孔側流量制御弁42と空調側流量制御弁43の開閉が切り換えられる。
具体的には、図3に示す様に、孔側流量制御弁42が閉じ、代わって空調側流量制御弁43が開く。
その結果、貫通孔30、31に対する乾燥空気の供給が停止する。また、乾燥空気が乾燥空気源36から空調部側配管41を経由し、空調側気体導入部35a、35bから空調部15内に導入される。乾燥空気は、冷却器25a、25bの上下方向から空調部15内に噴射される。
空調部15内に供給される乾燥空気は、貫通孔30、31に供給される乾燥空気に比べてはるかに量が多く、乾燥空気は冷却器25a、25bに噴射される。
乾燥空気は空調部15内に充満し、余剰の乾燥空気が送風開口18から放出される。ここで上側掴み具56及び下側掴み具61は、共に送風開口18から乾燥空気が吹きつけられる高さにあるから、上側掴み具56及び下側掴み具61の周囲が乾燥空気で包まれる。
空調部15に注目すると、二つの冷却器25a、25bの近傍に空調側気体導入部35a、35bがあるから、二つの冷却器25a、25bに乾燥空気が吹きつけられる。そのため、扉8が開かれることよって断熱槽13内に進入する外気は、冷却器25a、25bに接触することが少なく、冷却器25a、25bに霜が発生しにくい。
また、余剰の乾燥空気が送風装置27の周辺に流れるので、送風装置27への結露や霜付きが抑制される。
同様に、上側掴み具56及び下側掴み具61への結露や霜付きが抑制される。
試料100を取り替えるためには、しばらくの時間、扉8が開かれた状態となるが、冷却器25a、25b、送風装置27及び上側掴み具56及び下側掴み具61への霜付きが抑制される。
本実施形態の環境試験装置2では、冷却器25a、25bや送風装置27だけでなく、上側掴み具56及び下側掴み具61への霜付きも抑制することができる。
上側掴み具56及び下側掴み具61に付着した霜の影響は、冷却器25a、25b等に比べて見落とされ易い。そこで、上側掴み具56や下側掴み具61に霜が付いた場合の影響について付言する。
例えば材料の引っ張り試験は、複数の試料で行われるので、試料を交換しなければならない。
ここで、引っ張り試験は、大きな引っ張り力を試料に加える必要から、上側掴み具56及び下側掴み具61は、相当に大きなものとなる場合がある。
このような場合、上側掴み具56及び下側掴み具61は、熱容量が非常に大きく、低温環境に一定時間さらされると、空調機器22を停止しても容易に常温には戻らない。
そのため、従来技術の複合試験装置では、低温試験の途中で扉を開くと、上側掴み具56及び下側掴み具61に結露や霜が発生する場合があった。即ち、設置場所の空気中に含まれる水蒸気が低温の上側掴み具56及び下側掴み具61に移動し着霜する。
試料を交換後、環境試験装置の扉を閉めて空調機器22の運転を再開すると、上側掴み具56及び下側掴み具61の霜が昇華し、最も低温になる冷却器25a、25bに移勤して着霜し、冷却器25a、25bが霜で目詰まり状態となる場合がある。この場合、断熱槽13内の空気が循環しにくくなり、温度制御できなくなってしまう可能性がある。
冷却器25a、25bが霜で目詰まり状態となった場合の解決方法としては、空調機器22をデフロスト運転に切り替えて、霜を融解し排水する方法がある。
しかしながら、空調機器22をデフロスト運転に切り替えると、試験室10内、外力付与装置3の掴み具56、61及び試料100の温度も上昇させることになり、デフロスト運転を行う時間と、試験室10と掴み具56、61と試料100を再度低温に温度降下させるための準備時間が必要となり、時間的な効率が悪い。
これに対して本実施形態の環境試験装置2は、冷却器25a、25bや送風装置27だけでなく、上側掴み具56及び下側掴み具61への霜付きも抑制することができるので、冷却器25a、25bへの霜の移動が少なく、冷却器25a、25bの霜の成長を抑制することができる。
本実施形態の環境試験装置2では、ロッド55、60を挿通させる貫通孔30、31と、空調部15に乾燥空気が供給される。
貫通孔30、31に供給される乾燥空気量と、空調部15に供給される乾燥空気量を比較すると、空調部15に供給される乾燥空気量の方がはるかに多い。
貫通孔30、31に供給される乾燥空気の量は、ロッド55、60と貫通孔30、31との隙間の断面積に応じた流量とする。即ち、貫通孔30、31に供給される乾燥空気の量は、前記した隙間が乾燥空気で満たされて外気の侵入を阻止可能な量であれば足りる。
本実施形態では、孔側流量制御弁42の開度を固定して一定の噴射流量とし、圧力逃がし弁46で試験室10内の圧力が所定の圧力を超えないようにしている。
一方、空調部15に供給される乾燥空気量は、扉8が閉まっているときに貫通孔30、31に供給される流量より大量である。なお、扉8を開くと、断熱槽13内の圧力は設置場所の圧力とほぼ同一になるので、断熱槽13内の圧力で流量を制御するのは難しい。したがって、着霜が低減できる噴射流量を実験で導き出し、導き出した噴射流量となるように、空調側流量制御弁43の開度を固定して運用することが望ましい。
以上説明した実施形態では、貫通孔30、31内に孔側気体導入部32a、32bを設けたが、貫通孔30、31の試験室側開口や外部側開口の近傍に孔側気体導入部32a、32bを設けてもよい。
また以上説明した実施形態では、空調部15内であって、冷却器25a、25bの近傍に空調側気体導入部35a、35bを設けたが、乾燥空気が冷却器25a、25bの近傍に流れ込む位置であれば、空調部15の外に空調側気体導入部35a、35bを設けても構わない。即ち、空調部15の近傍に空調側気体導入部35a、35bがあってもよい。
以上説明した実施形態では、二箇所の位置に孔側気体導入部32a、32bを設けたが、孔側気体導入部の個数は限定されるものではなく、1個でも3個以上であってもよい。空調側気体導入部35a、35bについても同様であり、1個でも3個以上であってもよい。
以上説明した実施形態では、空調部15は加湿機能を持たないが、加湿機能を有するものであってもよい。
以上説明した実施形態では、扉8の開閉に応じて乾燥空気が流れる流路を切り換えた。即ち、扉8が閉じられている場合は、孔側気体導入部32a、32bにだけ乾燥空気を供給し、空調側気体導入部35a、35bへの乾燥空気の供給は停止した。また、扉8が開かれている場合は、空調側気体導入部35a、35bにだけ乾燥空気を供給し、孔側気体導入部32a、32bへの乾燥空気の供給は停止した。
しかしながら本発明はこの構成に限定されるものではなく、常に孔側気体導入部32a、32bと空調側気体導入部35a、35bの双方に少しだけ乾燥空気を供給し、扉8が閉じられている場合は、孔側気体導入部32a、32bへの乾燥空気の供給量を増加すると共に、空調側気体導入部35a、35bへの乾燥空気の供給を縮小し、扉8が開かれている場合は、空調側気体導入部35a、35bへの乾燥空気の供給を増加すると共に、孔側気体導入部32a、32bへの乾燥空気の供給を縮小してもよい。
以上説明した実施形態では、圧力逃がし弁46を用いて試験室10内の圧力を所定の圧力を超えないようにしたが、本発明は、この構成に限定されるものではない。例えば、図4に示す環境試験装置71の様に、断熱槽13に圧力センサー70を設け、断熱槽13内の圧力を圧力センサー70で測定し、断熱槽13内の圧力が外部の圧力より高くなるように、孔側流量制御弁42の開度を制御する方法を採用してもよい。
以上説明した実施形態では、外力付与装置3の一部が貫通孔30、31を貫通する構成としたが、試料100の一部や、試料100と外力付与装置3を接続する部材が貫通孔を貫通する構成としてもよい。例えば、上側掴み具(保持部)56又は下側掴み具(保持部)61が試験室10の外にあり、試料100が試験室10の中にあって、試料100と上側掴み具56等が何らかの繋ぎ部材で連結され、当該繋ぎ部材が貫通孔に挿通されていてもよい。
以上説明した実施形態では、外力付与装置3として引っ張り試験装置を例示した。しかしながら本発明は、外力付与装置を引っ張り試験装置に限定するものではなく、圧縮試験機その他の装置を採用することもできる。
1 複合試験装置
2 環境試験装置(環境形成装置)
3 外力付与装置
8 扉
10 試験室(物品配置室)
11 仕切り壁
15 空調部
18 送風開口
22 空調機器
25a、25b 冷却器
27 送風装置
30、31 貫通孔
32a、32b 孔側気体導入部
35a、35b 空調側気体導入部
36 乾燥空気源
37 開閉検出スイッチ
42 孔側流量制御弁
43 空調側流量制御弁
46 圧力逃がし弁
56 上側掴み具(保持部)
61 下側掴み具(保持部)

Claims (5)

  1. 処理対象物を配置可能な物品配置室と、少なくとも冷却器を含む空調機器を備えた空調部と、前記処理対象物を出し入れ可能な扉と、前記物品配置室の内外を連通する貫通孔を有する環境形成装置において、
    前記貫通孔及び/又はその近傍に孔側気体導入部があり、前記空調部及び/又はその近傍には空調側気体導入部があり、
    前記扉が閉じられている際には前記孔側気体導入部から乾燥気体が導入されると共に前記空調側気体導入部からの乾燥気体の導入が停止または縮小され、
    前記扉が開かれている際には前記空調側気体導入部からの乾燥気体の導入が開始又は増大されることを特徴とする環境形成装置。
  2. 前記扉が開かれている際には前記孔側気体導入部からの乾燥気体の導入が縮小又は停止されることを特徴とする請求項1に記載の環境試験形成装置。
  3. 前記物品配置室と前記空調部の間を仕切る仕切りがあり、前記仕切りの中央部に送風開口が設けられており、当該送風開口から空調された空気が前記処理対象物に向かって送風されることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境形成装置。
  4. 前記空調側気体導入部からの単位時間当たりの乾燥気体導入量が、前記孔側気体導入部からの単位時間当たりの乾燥気体導入量よりも多いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の環境形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の環境形成装置と、前記処理対象物に外力を与える外力付与装置を有し、
    前記外力付与装置の一部及び/又は前記処理対象物と前記外力付与装置を繋ぐ部材が、前記貫通孔に挿通されていることを特徴とする複合試験装置。
JP2019152965A 2019-08-23 2019-08-23 環境形成装置及び複合試験装置 Active JP7116024B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019152965A JP7116024B2 (ja) 2019-08-23 2019-08-23 環境形成装置及び複合試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019152965A JP7116024B2 (ja) 2019-08-23 2019-08-23 環境形成装置及び複合試験装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021032689A true JP2021032689A (ja) 2021-03-01
JP7116024B2 JP7116024B2 (ja) 2022-08-09

Family

ID=74678151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019152965A Active JP7116024B2 (ja) 2019-08-23 2019-08-23 環境形成装置及び複合試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7116024B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003065885A (ja) * 2001-08-21 2003-03-05 Hayashi Shin リーク検査装置
JP2006078397A (ja) * 2004-09-10 2006-03-23 Momose Kikai Sekkei Kk 低高温強度試験機
JP2016161330A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 エスペック株式会社 試験装置及び恒温装置
JP2017049073A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 エスペック株式会社 環境試験装置及び副試験室ユニット
JP2018072140A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 エスペック株式会社 環境試験装置
US20190137373A1 (en) * 2017-11-07 2019-05-09 The Boeing Company System and method for testing mechanical properties

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003065885A (ja) * 2001-08-21 2003-03-05 Hayashi Shin リーク検査装置
JP2006078397A (ja) * 2004-09-10 2006-03-23 Momose Kikai Sekkei Kk 低高温強度試験機
JP2016161330A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 エスペック株式会社 試験装置及び恒温装置
JP2017049073A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 エスペック株式会社 環境試験装置及び副試験室ユニット
JP2018072140A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 エスペック株式会社 環境試験装置
US20190137373A1 (en) * 2017-11-07 2019-05-09 The Boeing Company System and method for testing mechanical properties

Also Published As

Publication number Publication date
JP7116024B2 (ja) 2022-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6670221B2 (ja) 環境試験装置
JP6143714B2 (ja) 試験装置及び恒温装置
JP6435246B2 (ja) 環境試験装置、副試験室ユニット及び複合試験装置
JP6297003B2 (ja) 試験装置及び恒温装置
PT1495486E (pt) Processo e dispositivo para o condicionamento de placas semicondutoras e/ou de híbridos
CN204841723U (zh) 多功能高低温试验箱
KR20000011934A (ko) 집적회로시험장치
JP6435245B2 (ja) 試験装置
JP2006078397A (ja) 低高温強度試験機
US7100396B2 (en) Climatic cabinet and, in particular, a climatic cooling cabinet
JP2021032689A (ja) 環境形成装置及び複合試験装置
JP2000314692A (ja) 恒温槽
KR20090055283A (ko) 시편 가공성 측정 장치 및 방법
EP2386812A3 (en) Temperature control method and unit for cooler devices
KR101151900B1 (ko) 환경 시험용 챔버
JPH0322579B2 (ja)
JP2519845B2 (ja) 空気噴射式温度制御装置
JP2020143924A (ja) 環境試験装置及び試験装置
JP2786688B2 (ja) 冷熱サイクル装置
RU2645162C1 (ru) Автоматизированное устройство для охлаждения образцов при усталостных испытаниях на изгиб
JP7169226B2 (ja) 空調空気供給装置、材料試験機及び材料試験方法
JPS63187136A (ja) 結露試験器
JP7132870B2 (ja) 環境試験装置及び試験装置
CN109540628A (zh) 一种通用多功能采样保温箱
JP2018165686A (ja) 環境試験装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210909

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220714

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7116024

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150