JP2020143661A - 回転機械、及びシールリング - Google Patents

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Abstract

【課題】不安定振動がより一層低減された回転機械、及びシールリングを提供する。【解決手段】回転機械は、軸線回りに回転するロータと、ロータの径方向に対向するステータと、ロータとステータとの一方から他方に向かって径方向に突出して軸線方向に間隔をあけて設けられた複数のシールフィン70と、を備え、ロータとステータとの一方が、一方の内部に中空部として形成された音響空間Vと、音響空間Vと軸線方向に隣り合うシールフィン70同士の間の部分とを連通させる連通孔Hと、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、回転機械、及びシールリングに関する。
蒸気タービンは、外部から取り入れた流体のエネルギーをロータの回転運動に変換する。具体的には蒸気タービンは、軸線回りに回転するロータと、ロータを外周側から覆うケーシングと、を備えている。ロータの外周面には複数の動翼段(動翼)が設けられ、ケーシングの内周面には複数の静翼段(静翼)が設けられている。これら動翼段と静翼段とは、軸線方向に互い違いになるように配列されている。ケーシング内に導かれた流体は、動翼段と静翼段とに交互に衝突することで上記ロータを回転させる。
ところで、蒸気タービンでは、ロータの円滑な回転を実現するため、ロータの外周面とケーシングの内周面との間にクリアランスが設けられることが一般的である。一例として、動翼の先端部(シュラウド)とケーシングの内周面との間に一定のクリアランスが設けられる。しかしながら、当該クリアランスを流通する蒸気は、動翼や静翼に衝突することなく下流側に流れ去ってしまうことから、ロータの回転駆動に際して何ら寄与するところがない。したがって、このクリアランスにおける蒸気の流通(漏れ)を可能な限り低減するための技術が必要となる。このような技術の一例として、下記特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に係るシール装置では、ケーシングの内周面に、ロータの外周面に向かって延びる複数のシールフィンが設けられている。
特開平7−19005号公報
ここで、上記のようなシール装置を備える蒸気タービンでは、ロータが径方向に変位した際に、ロータの周方向における蒸気の圧力分布に偏りが生じる。具体的には、ロータとケーシングとが相対的に近接した領域では圧力が上昇し、離間した領域では圧力が低下する。これにより、変位方向と直交する方向の励振力(シール励振力)がロータに加わる。その結果、ロータに振れ回り振動を生じてしまう可能性がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、不安定振動がより一層低減された回転機械、及びシールリングを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る回転機械は、軸線回りに回転するロータと、該ロータの径方向に対向するステータと、前記ロータと前記ステータとの一方から他方に向かって径方向に突出して軸線方向に間隔をあけて設けられた複数のシールフィンと、を備え、前記ロータと前記ステータとの一方が、該一方の内部に中空部として形成された音響空間と、該音響空間と軸線方向に隣り合うシールフィン同士の間の部分とを連通させる連通孔と、を有する。
上記構成によれば、ロータとステータのいずれか一方に音響空間と、連通孔とが形成されている。連通孔は、音響空間とシールフィン同士の間の部分とを連通している。即ち、連通孔と音響空間とは、ヘルムホルツ共鳴器を形成している。したがって、シールフィン同士の間で作動流体の圧力変動が生じた場合、当該圧力変動によって音響空間内の空気が共鳴する。このとき、音響空間内での圧縮膨張や、主に連通孔での摩擦によって作動流体のエネルギーが消費される。その結果、作動流体の圧力変動を緩和することができる。
上記回転機械では、前記ステータは、前記軸線を中心とする筒状をなすとともに、内周面に前記複数のシールフィンが設けられたシールリング本体であり、前記音響空間は、前記シールリング本体の内部に形成されていてもよい。
上記構成によれば、ステータとしてのシールリング本体の内部に音響空間が形成されている。即ち、連通孔と音響空間とは、シールリング本体の内部でヘルムホルツ共鳴器を形成している。したがって、シールフィン同士の間の部分で作動流体の圧力変動が生じた場合、当該圧力変動によって音響空間内の空気が共鳴する。このとき、音響空間内での圧縮膨張や、主に連通孔での摩擦によって作動流体のエネルギーが消費される。その結果、作動流体の圧力変動を緩和することができる。
上記回転機械では、前記シールリング本体の内部に、周方向に間隔をあけて複数の前記音響空間が形成されていてもよい。
上記構成によれば、周方向に間隔をあけて複数の音響空間が形成されていることから、圧力変動を周方向に均一に緩和することができる。
上記回転機械では、周方向に隣接する一対の前記音響空間同士の間で容積が異なっていてもよい。
上記構成によれば、周方向に隣接する一対の音響空間同士の間で容積が異なることから、音響空間ごとに異なる振動数の圧力変動を緩和することができる。つまり、より幅広い帯域の圧力変動を緩和することができる。
上記回転機械では、前記シールリング本体の内部に、径方向に間隔をあけて複数の前記音響空間が形成されていてもよい。
上記構成によれば、径方向に間隔をあけて複数の音響空間が形成されていることから、圧力変動をより一層低減することができる。
上記回転機械では、径方向に隣接する一対の前記音響空間同士の間で容積が異なっていてもよい。
上記構成によれば、径方向に隣接する一対の音響空間同士の間で容積が異なることから、音響空間ごとに異なる振動数の圧力変動を緩和することができる。つまり、より幅広い帯域の圧力変動を緩和することができる。
上記回転機械では、前記軸線方向から見て、前記連通孔の一端と他端との周方向における位置が異なっていてもよい。
上記構成によれば、連通孔の一端と他端との周方向における位置が異なることから、連通孔の長さをより長く確保することができる。これにより、ヘルムホルツ共鳴器としての音響空間、及び連通孔の固有振動数を変化させることができる。これにより、より幅広い帯域の圧力変動を緩和することができる。
上記回転機械では、前記連通孔は、前記軸線方向から見て、径方向に対して傾斜する方向に延びていてもよい。
上記構成によれば、連通孔が径方向に対して傾斜する方向に延びていることから、連通孔の長さをより長く確保することができる。これにより、ヘルムホルツ共鳴器としての音響空間、及び連通孔の固有振動数を変化させることができる。これにより、より幅広い帯域の圧力変動を緩和することができる。
上記回転機械では、前記ステータは、前記ロータに対向する面に形成され、径方向外側に凹む収容凹部を有するステータ本体と、少なくとも一部が前記収容凹部に収容され、前記複数のシールフィンを有するシールリングと、を有し、前記収容凹部における前記シールリングよりも径方向外側の空間は前記音響空間とされ、前記シールリングには、該シールリングを貫通するとともに、一端が前記音響空間に連通された前記連通孔が形成されていてもよい。
上記構成によれば、収容凹部におけるシールリングよりも径方向外側の空間が音響空間とされている。この音響空間は、シールリングを貫通する連通孔によってシールフィン同士の間に連通されている。即ち、連通孔と音響空間によってヘルムホルツ共鳴器が形成される。したがって、シールフィン同士の間の部分で作動流体の圧力変動が生じた場合、当該圧力変動によって音響空間内の空気が共鳴する。このとき、音響空間内での圧縮膨張や、主に連通孔での摩擦によって作動流体のエネルギーが消費される。その結果、作動流体の圧力変動を緩和することができる。
上記回転機械では、前記ロータは、前記軸線に沿って延びる回転軸と、該回転軸の外周面上で周方向に配列された複数の動翼と、を有し、前記ステータは、前記回転軸、及び前記動翼を外周側から覆うケーシングを有し、前記シールフィンは、前記ケーシングにおける前記動翼と径方向に対向する面に設けられ、前記音響空間は、前記ケーシングの内部に形成されていてもよい。
上記構成によれば、ケーシングに直接的にシールフィンが設けられている構成において、ケーシングの内部に音響空間が形成されている。したがって、シールフィン同士の間の部分で作動流体の圧力変動が生じた場合、当該圧力変動によって音響空間内の空気が共鳴する。このとき、音響空間内での圧縮膨張や、主に連通孔での摩擦によって作動流体のエネルギーが消費される。その結果、作動流体の圧力変動を緩和することができる。また、上記の構成によれば、シールリングを備えない構成の回転機械であっても、ケーシングに音響空間を形成することにより、不安定振動を効果的に低減することができる。
上記回転機械では、前記ロータは、前記軸線に沿って延びる回転軸と、該回転軸の外周面上で周方向に配列された複数の動翼と、を有し、前記ステータは、前記回転軸、及び前記動翼を外周側から覆うケーシングを有し、前記シールフィンは、前記ケーシングにおける前記動翼と径方向に対向する面に設けられ、前記音響空間は、前記ケーシングの外周側に設けられた箱体であってもよい。
上記構成によれば、ケーシングに直接的にシールフィンが設けられている構成において、ケーシングの外周側に音響空間としての箱体が設けられている。したがって、シールフィン同士の間の部分で作動流体の圧力変動が生じた場合、当該圧力変動によって音響空間内の空気が共鳴する。このとき、音響空間内での圧縮膨張や、主に連通孔での摩擦によって作動流体のエネルギーが消費される。その結果、作動流体の圧力変動を緩和することができる。また、上記の構成によれば、シールリングを備えない構成の回転機械であっても、ケーシングの外周側に音響空間としての箱体を設けることにより、不安定振動を効果的に低減することができる。
本発明の一態様に係るシールリングは、軸線を中心とする筒状のシールリング本体と、前記シールリング本体の内周面に径方向内側に向かって突出して前記軸線方向に間隔をあけて設けられた複数のシールフィンと、前記シールリング本体の内部に中空部として形成された音響空間と、該音響空間と軸線方向に隣り合うシールフィン同士の間の部分とを連通させる連通孔と、を有する。
上記構成によれば、シールリングの内部に音響空間と、連通孔とが形成されている。連通孔は、音響空間とシールフィン同士の間の部分とを連通している。即ち、連通孔と音響空間とは、ヘルムホルツ共鳴器を形成している。したがって、シールフィン同士の間の部分で作動流体の圧力変動が生じた場合、当該圧力変動によって音響空間内の空気が共鳴する。このとき、音響空間内での圧縮膨張や、主に連通孔での摩擦によって作動流体のエネルギーが消費される。その結果、作動流体の圧力変動を緩和することができる。
上記シールリングでは、前記シールリング本体の内部に、周方向に間隔をあけて複数の前記音響空間が形成されていてもよい。
上記構成によれば、周方向に間隔をあけて複数の音響空間が形成されていることから、圧力変動を周方向に均一に緩和することができる。
上記シールリングでは、周方向に隣接する一対の前記音響空間同士の間で容積が異なっていてもよい。
上記構成によれば、周方向に隣接する一対の音響空間同士の間で容積が異なることから、音響空間ごとに異なる振動数の圧力変動を緩和することができる。つまり、より幅広い帯域の圧力変動を緩和することができる。
上記シールリングでは、前記シールリング本体の内部に、径方向に間隔をあけて複数の前記音響空間が形成されていてもよい。
上記構成によれば、径方向に間隔をあけて複数の音響空間が形成されていることから、圧力変動をより一層低減することができる。
上記シールリングでは、径方向に隣接する一対の前記音響空間同士の間で容積が異なっていてもよい。
上記構成によれば、径方向に隣接する一対の音響空間同士の間で容積が異なることから、音響空間ごとに異なる振動数の圧力変動を緩和することができる。つまり、より幅広い帯域の圧力変動を緩和することができる。
上記シールリングでは、軸線方向から見て、前記連通孔の一端と他端との周方向における位置が異なっていてもよい。
上記構成によれば、連通孔の一端と他端との周方向における位置が異なることから、連通孔の長さをより長く確保することができる。これにより、ヘルムホルツ共鳴器としての音響空間、及び連通孔の固有振動数を変化させることができる。これにより、より幅広い帯域の圧力変動を緩和することができる。
上記シールリングでは、前記連通孔は、軸線方向から見て、径方向に対して傾斜する方向に延びていてもよい。
上記構成によれば、連通孔が径方向に対して傾斜する方向に延びていることから、連通孔の長さをより長く確保することができる。これにより、ヘルムホルツ共鳴器としての音響空間、及び連通孔の固有振動数を変化させることができる。これにより、より幅広い帯域の圧力変動を緩和することができる。
本発明によれば、不安定振動がより一層低減された回転機械、及びシールリングを提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る蒸気タービン(回転機械)の構成を示す模式図である。 本発明の第一実施形態に係る蒸気タービンの要部拡大断面図である。 本発明の第一実施形態に係るシールリングの構成を示す断面図である。 図3のA−A線における断面図である。 本発明の第一実施形態に係るシールリングの変形例を示す断面図である。 本発明の第二実施形態に係るシールリングの構成を示す断面図である。 本発明の第三実施形態に係るシールリングの構成を示す断面図である。 本発明の第三実施形態に係るシールリングの変形例を示す断面図である。 本発明の第四実施形態に係るシールリングの構成を示す断面図である。 本発明の第五実施形態に係る蒸気タービンの要部拡大断面図である。 本発明の第六実施形態に係る蒸気タービンの要部拡大断面図である。 本発明の各実施形態に係る蒸気タービンに共通する変形例を示す要部拡大断面図である。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について、図1から図4を参照して説明する。本実施形態に係る蒸気タービン100は、軸線O方向に沿って延びる蒸気タービンロータ3(ロータ)と、蒸気タービンロータ3を外周側から覆う蒸気タービンケーシング2(ステータ)と、蒸気タービンロータ3の軸端11を軸線O回りに回転可能に支持するジャーナル軸受4A、及びスラスト軸受4Bと、を備えている。
蒸気タービンロータ3は、軸線Oに沿って延びる回転軸1と、回転軸1の外周面に設けられた複数の動翼30を有している。動翼30は、回転軸1の周方向に一定の間隔をもって複数配列されている。軸線O方向においても、一定の間隔を持って複数の動翼30の列が配列されている。動翼30は、動翼本体31と、動翼シュラウド34と、を有している。動翼本体31は、蒸気タービンロータ3の外周面から径方向外側に向かって突出している。動翼本体31は、径方向から見て翼型の断面を有する。動翼本体31の先端部(径方向外側の端部)には、動翼シュラウド34が設けられている。
蒸気タービンケーシング2は、蒸気タービンロータ3を外周側から覆う略筒状をなしている。蒸気タービンケーシング2の軸線O方向一方側には、蒸気Sを取り込む蒸気供給管12が設けられている。蒸気タービンケーシング2の軸線O方向他方側には、蒸気Sを排出する蒸気排出管13が設けられている。蒸気は、蒸気タービンケーシング2の内部で、軸線O方向一方側から他方側に向かって流れる。以降の説明では、蒸気の流れる方向を単に「流れ方向」と呼ぶ。さらに、蒸気排出管13から見て蒸気供給管12が位置する側を流れ方向の上流側と呼び、蒸気供給管12から見て蒸気排出管13が位置する側を流れ方向の下流側と呼ぶ。
蒸気タービンケーシング2の内周面には、複数の静翼20の列が設けられている。静翼20は、静翼本体21と、静翼シュラウド22と、静翼台座24と、を有している。静翼本体21は、静翼台座24を介して蒸気タービンケーシング2の内周面に接続される羽根状の部材である。さらに、静翼本体21の先端部(径方向内側の端部)には、静翼シュラウド22が設けられている。動翼30と同様に、静翼20は内周面上で周方向及び軸線O方向に沿って複数配列される。動翼30は、隣り合う複数の静翼20の間の領域に入り込むようにして配置される。つまり、静翼20、及び動翼30は、蒸気の流れ方向に交差する方向(軸線Oに対する径方向)に延びている。
蒸気Sは、上流側の蒸気供給管12を介して、上述のように構成された蒸気タービンケーシング2の内部に供給される。蒸気タービンケーシング2の内部を通過する中途で、蒸気Sは静翼20と動翼30に交互に衝突する。静翼20は蒸気Sの流れを整流し、動翼30は整流された蒸気Sが衝突することによって蒸気タービンロータ3に回転力を与える。蒸気タービンロータ3の回転力は、軸端11から取り出されて外部の機器(発電機等)の駆動に用いられる。蒸気タービンロータ3の回転に伴って、蒸気Sは下流側の蒸気排出管13を通じて後続の装置(復水器等)に向かって排出される。
ジャーナル軸受4Aは、軸線Oに対する径方向への荷重を支持する。ジャーナル軸受4Aは、蒸気タービンロータ3の両端に1つずつ設けられている。スラスト軸受4Bは、軸線O方向への荷重を支持する。スラスト軸受4Bは、蒸気タービンロータ3の上流側の端部にのみ設けられている。
次に、図2を参照して、静翼20と動翼30の周囲について詳細に説明する。同図に示すように、蒸気タービンケーシング2は、軸線Oを中心とする筒状のケーシング本体2A(ステータ本体)と、シールリング2Bと、を有している。ケーシング本体2Aの内周面には、径方向外側に向かって凹むキャビティ50が形成されている。上述の動翼シュラウド34は、このキャビティ50内に収容されている。
キャビティ50における径方向外側の面であるキャビティ底面50Bと、動翼シュラウド34の径方向外側の面であるシュラウド対向面34Aとの間には隙間が形成されている。この隙間には、後述するシールリング2Bが設けられている。より詳細には、シールリング2Bは、キャビティ底面50Bに固定されている。また、動翼シュラウド34における上流側を向く面であるシュラウド上流面34Sと、キャビティ50における上流側の面であるキャビティ上流面50Sとの間には隙間が形成されている。なお、動翼本体31の径方向内側には、当該動翼本体31を支持するプラットフォーム35が、回転軸1と一体に設けられている。
ケーシング本体2Aのうち、軸線O方向において上述の静翼20に対応する位置は、静翼台座24とされている。静翼台座24における径方向内側を向く面である台座内周面24Aには、上述の静翼本体21の径方向外側の端部が固定されている。静翼本体21の径方向内側の端部には、上述の静翼シュラウド22が設けられている。静翼シュラウド22における径方向内側を向く面である静翼シュラウド内周面22Aは、回転軸1の外周面であるロータ対向面3Aに対して隙間をあけて対向している。この隙間には、後述するシールリング2Bが設けられている。より詳細には、シールリング2Bは、静翼シュラウド内周面22Aに設けられている。
次いで、図3と図4を参照して、シールリング2Bの構成について説明する。なお、上述のように、本実施形態に係る蒸気タービン100では、キャビティ底面50B、及び静翼シュラウド内周面22Aにそれぞれ設けられている。それぞれのシールリング2Bは同一の構成を有している。図3に示すように、シールリング2Bは、軸線Oを中心とする円環状のシールリング本体60と、このシールリング本体60の内周側に設けられた複数のシールフィン70と、を有している。
シールリング本体60は、軸線Oを中心とする円環状のリング部61と、リング部61の径方向外側に設けられた縮小部62と、縮小部62のさらに径方向外側に設けられた嵌合部63と、を有している。リング部61は周方向から見て矩形の断面形状を有しており、その内部には、音響空間Vとしての中空部が形成されている。図4に示すように、この音響空間Vは、軸線O方向から見て、当該軸線Oに対する周方向に湾曲している。さらに、本実施形態では、リング部61の内部に、周方向に間隔をあけて複数の音響空間V、及びこれに対応する複数の連通孔Hが形成されている。なお、本実施形態では、周方向に互いに隣接する一対の音響空間Vの容積は互いに同一とされている。
リング部61の内周面(リング部内周面61A)には、軸線O方向に間隔をあけて複数のシールフィン70が配列されている。各シールフィン70は、リング部内周面61Aから径方向内側に向かって延びている。各シールフィン70の軸線O方向における寸法は、径方向外側に向かうに従って次第に減少している。つまり、シールフィン70は径方向内側に向かってテーパ状の断面形状をなしている。
音響空間Vと、一対にシールフィン同士の間の部分(シール空間70V)とは、連通孔Hによって連通されている。連通孔Hは、音響空間Vにおける径方向内側の内面から、シール空間70Vに向かって、径方向に延びる孔である。径方向から見て、連通孔Hの流路断面積は、音響空間Vの断面積よりも小さい。言い換えると、連通孔Hを経て音響空間Vに向かうに従って、流路断面積は急激に増大する。即ち、連通孔Hと音響空間Vとによって、シールリング本体60の内部にヘルムホルツ共鳴器が形成されている。
縮小部62は、軸線O方向における寸法が、上述のリング部61よりも小さい。嵌合部63は、軸線O方向における寸法が、このリング部61よりも大きい。嵌合部63は、キャビティ底面50B、及び静翼シュラウド内周面22Aに形成された溝に嵌合する。これにより、シールリング2Bがキャビティ底面50B、及び静翼シュラウド内周面22A上で支持固定される。
次に、本実施形態に係る蒸気タービン100の動作について説明する。蒸気タービン100を駆動するに当たって、まず上述の蒸気供給管12を通じて外部の蒸気供給源(ボイラー等)から蒸気タービンケーシング2の内部に高温高圧の蒸気が供給される。蒸気は、蒸気タービンケーシング2の内部で、静翼20、及び動翼30に交互に衝突する。静翼20は蒸気の流れを動翼30に向かうように整流する。動翼30は、整流された蒸気の流れによってトルクを得て、蒸気タービンロータ3に回転力を与える。
ここで、蒸気の一部は、静翼20、及び動翼30に向かわずに、上述のキャビティ50や、静翼シュラウド内周面22Aとロータ対向面3Aとの間の空間にも副流として流れ込む。このような副流を低減することを目的として、これらの空間には上述のシールリング2Bが設けられている。具体的には、複数のシールフィン70によって副流が遮られることで、主流として静翼20、及び動翼30に向かう流れが増大し、蒸気タービン100の効率を向上させることができる。
ところで、上記のようなシールリング2Bが設けられている場合、蒸気タービンロータ3が径方向に変位した際に、周方向における蒸気の圧力分布に偏りが生じる。具体的には、蒸気タービンロータ3と蒸気タービンケーシング2とが相対的に近接した領域では圧力が上昇し、離間した領域では圧力が低下する。これにより、変位方向と直交する方向の励振力(シール励振力)がロータに加わる。その結果、蒸気タービンロータ3に振れ回り振動を生じてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、シールリング2Bの内部に、上述の音響空間V、及び連通孔Hが形成されている。連通孔Hと音響空間Vとは、ヘルムホルツ共鳴器を形成している。したがって、シールフィン70同士の間の部分(シール空間70V)で蒸気の圧力変動が生じた場合、当該圧力変動によって音響空間V内の空気が共鳴する。このとき、音響空間V内での圧縮膨張や、主に連通孔Hでの摩擦によって蒸気のエネルギーが消費される。その結果、蒸気の圧力変動を緩和することができる。これにより、上述のシール励振力による不安定振動を低減することが可能となる。
さらに、上記構成によれば、シールリング2Bの内部に、周方向に間隔をあけて複数の音響空間Vが形成されていることから、圧力変動を周方向に均一に緩和することができる。これにより、不安定振動をより一層低減することができる。
以上、本発明の第一実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、上記第一実施形態では、周方向に隣接する一対の音響空間Vの容積が互いに同一である例について説明した。しかしながら、音響空間Vの構成は上記に限定されず、他の例として図5に示す構成を採ることも可能である。同図の例では、周方向に隣接する一対の音響空間V同士の容積が互いに異なっている。より具体的には、周方向一方側の音響空間V(第一音響空間V1)の容積は、周方向他方側の音響空間V(第二音響空間V2)の容積よりも大きい。このような構成によれば、音響空間Vごとに異なる振動数の圧力変動を緩和することができる。つまり、より幅広い帯域の圧力変動を緩和することができる。
[第二実施形態]
続いて、本発明の第二実施形態について、図6を参照して説明する。なお、上記の第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図6に示すように、本実施形態に係るシールリング2Bでは、リング部61の内部に、径方向に隣接する複数の音響空間V´(第一音響空間V1´,第二音響空間V2´)が形成されている。第一音響空間V1´は、第二音響空間V2´よりも径方向外側に位置している。また、第一音響空間V1´の容積は、第二音響空間V2´の容積よりも大きい。第一音響空間V1´に連通する連通孔H´(第一連通孔H1´)と、第二音響空間V2´に連通する連通孔H´(第二連通孔H2´)とは異なる位置に開口している。具体的には、第一連通孔H1´は、第二連通孔H2´よりも軸線O方向一方側(上流側)に開口している。
上記構成によれば、径方向に間隔をあけて複数の音響空間V´が形成されていることから、圧力変動をより一層低減することができる。さらに、上記構成によれば、径方向に隣接する一対の音響空間V´同士の間で容積が異なることから、音響空間V´ごとに異なる振動数の圧力変動を緩和することができる。つまり、より幅広い帯域の圧力変動を緩和することができる。
以上、本発明の第二実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について、図7を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図7に示すように、本実施形態では、連通孔Haにおける一端(外周側開口部81)と他端(内周側開口部82)との周方向における位置が異なっている。これにより、軸線O方向から見て、連通孔Haは径方向に対して傾斜する方向に延びている。
上記構成によれば、連通孔Haが径方向に延びている場合に比べて、連通孔Haの長さをより長く確保することができる。これにより、ヘルムホルツ共鳴器としての音響空間V、及び連通孔Haの固有振動数を自在に変化させることができる。具体的には、連通孔Haの一端と他端との周方向における位置の違いを変化させる(連通孔Haの径方向に対する傾斜角度を変化させる)ことで、所望の振動数に対応したヘルムホルツ共鳴器を形成することができる。これにより、より幅広い帯域の圧力変動を緩和することができる。
以上、本発明の第三実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、他の例として図8に示す構成を採ることも可能である。同図の例では、連通孔Hbにおける外周側開口部81´と内周側開口部82´の周方向における位置に異なるとともに、連通孔Hbが径方向及び周方向に折曲している。このような構成によっても、上記第三実施形態と同様に、連通孔Hbの長さをより長く確保することができる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について、図9を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図9に示すように、本実施形態では、ケーシング本体2Aの内周面に、シールリング2Bを収容する収容凹部Rが形成されている。収容凹部Rは、軸線Oを含む断面視で矩形の断面形状を有している。この収容凹部Rには、上述したシールリング本体60の嵌合部63が嵌合している。これにより、収容凹部R内における軸線O方向を向く一対の面(凹部側面Rs)が、嵌合部63における軸線O方向を向く一対の面(嵌合部側面63S)にそれぞれ摺動可能に当接した状態となっている。
さらに、収容凹部Rは、キャビティ底面50B(又は静翼シュラウド内周面22A)とくびれ部80によって連通されている。このくびれ部80には、シールリング本体60の縮小部62が嵌合している。これにより、くびれ部80における軸線O方向を向く一対の面(くびれ部側面80S)が、縮小部62における軸線O方向を向く一対の面(縮小部側面62S)にそれぞれ摺動可能に当接した状態となっている。
収容凹部R内において、嵌合部63の外周面(嵌合部外周面63A)と、収容凹部Rの外周側の面(凹部底面Rb)との間には、音響空間Vcとしての空間が形成されている。この音響空間Vc内には、嵌合部外周面63Aと凹部底面Rbとの間を接続する弾性部材Kが設けられている。弾性部材Kは、シールリング2Bを径方向内側に向かって付勢する。弾性部材Kとして具体的には、板バネが好適に用いられる。この弾性部材Kの弾性力により、シールリング2Bは、径方向に変位可能とされている。また、この変位に伴って、リング部61の外周側の面(リング部外周面61B)と、キャビティ底面50B(又は、静翼シュラウド内周面22A)との間の間隔は変化する。
シールリング2Bには、当該シールリング2Bを径方向に貫通する連通孔Hcが形成されている。連通孔Hcは、上記の音響空間Vcと、シールフィン70同士の間の空間を連通している。より具体的には、連通孔Hcの一端は、嵌合部外周面63A上に開口し、他端は、リング部内周面61A上に開口している。
上記構成によれば、収容凹部Rにおけるシールリング2Bよりも径方向外側の空間が音響空間Vcとされている。この音響空間Vcは、シールリング2Bを貫通する連通孔Hcによってシールフィン70同士の間に連通されている。即ち、連通孔Hcと音響空間Vcよってヘルムホルツ共鳴器が形成される。したがって、シールフィン70同士の間の部分(シール空間70V)で蒸気の圧力変動が生じた場合、当該圧力変動によって音響空間Vc内の空気が共鳴する。このとき、音響空間Vc内での圧縮膨張や、主に連通孔Hcでの摩擦によって蒸気のエネルギーが消費される。その結果、蒸気の圧力変動を緩和することができる。その結果、不安定振動を低減することができる。
以上、本発明の第四実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。
[第五実施形態]
続いて、本発明の第五実施形態について、図10を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図10に示すように、本実施形態では、シールフィン70Bが、ケーシング本体2Aに直接取り付けられている。具体的には、複数(2つ)のシールフィン70Bが、キャビティ50におけるキャビティ底面50Bから動翼シュラウド34に向かって突出するように取り付けられている。
さらに、ケーシング本体2Aの内部には、音響空間Vとしての中空部が形成されている。この音響空間Vは、軸線O方向他方側から、蒸気タービンケーシング2の一部であるフタ体Lによって密封されている。また、音響空間Vは、連通孔Hによって、シールフィン70B同士の間の部分(シール空間70V)と連通されている。
上記構成によれば、ケーシング本体2Aに直接的にシールフィン70Bが設けられている構成において、ケーシング本体2Aの内部に音響空間Vが形成されている。したがって、シールフィン70B同士の間の部分で蒸気の圧力変動が生じた場合、当該圧力変動によって音響空間V内の空気が共鳴する。このとき、音響空間V内での圧縮膨張や、主に連通孔での摩擦によって蒸気のエネルギーが消費される。その結果、蒸気の圧力変動を緩和することができる。また、上記の構成によれば、シールリング2Bを備えない構成の蒸気タービン100であっても、ケーシング本体2A内に音響空間Vを形成することにより、不安定振動を効果的に低減することができる。
以上、本発明の第五実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。
[第六実施形態]
続いて、本発明の第六実施形態について、図11を参照して説明する。なお、上記の各実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図11に示すように、本実施形態では、ケーシング本体2Aの外周面(ケーシング外周面2S)上に、箱体Bが設けられている。この箱体Bの内部には、音響空間Vとしての中空部が形成されている。さらに、音響空間Vは、連通孔Hを通じてシールフィン70B同士の間の部分(シール空間70V)に連通されている。連通孔Hは、ケーシング本体2Aを径方向に貫通している。
上記構成によれば、ケーシング本体2Aに直接的にシールフィン70Bが設けられている構成において、ケーシング本体2Aの外周側に音響空間Vとしての箱体Bが設けられている。したがって、シールフィン70B同士の間の部分で蒸気の圧力変動が生じた場合、当該圧力変動によって音響空間V内の空気が共鳴する。このとき、音響空間V内での圧縮膨張や、主に連通孔での摩擦によって蒸気のエネルギーが消費される。その結果、蒸気の圧力変動を緩和することができる。また、上記の構成によれば、シールリング2Bを備えない構成の蒸気タービン100であっても、ケーシング本体2Aの外周側に音響空間Vとしての箱体Bを設けることにより、不安定振動を効果的に低減することができる。
以上、本発明の第六実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。
[各実施形態に共通の変形例]
上記の各実施形態では、静止体であるステータとしてのケーシング2、及び静翼シュラウド22にシールリング2B、又はシールフィン70Bが設けられている例について説明した。しかしながら、図12に示すように、シールリング2B、又はシールフィン70Bを、回転体であるロータとしての蒸気タービンロータ3や、動翼シュラウド34に設けることも可能である。このような構成によっても、上記の各実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
100 蒸気タービン
1 回転軸
2 蒸気タービンケーシング
2A ケーシング本体
2B シールリング
3 蒸気タービンロータ
3A ロータ対向面
4A ジャーナル軸受
4B スラスト軸受
11 軸端
12 蒸気供給管
13 蒸気排出管
20 静翼
21 静翼本体
22 静翼シュラウド
22A 静翼シュラウド内周面
24 静翼台座
24A 台座内周面
30 動翼
31 動翼本体
34 動翼シュラウド
34A シュラウド対向面
34S シュラウド上流面
35 プラットフォーム
50 キャビティ
50B キャビティ底面
50S キャビティ上流面
60 シールリング本体
61 リング部
61A リング部内周面
61B リング部外周面
62 縮小部
62S 縮小部側面
63 嵌合部
63A 嵌合部外周面
63S 嵌合部側面
70 シールフィン
70V シール空間
80 くびれ部
80S くびれ部側面
81,81´ 外周側開口部
82,82´ 内周側開口部
B 箱体
H,H´,Ha,Hb,Hc 連通孔
H1,H1´ 第一連通孔
H2,H2´ 第二連通孔
K 弾性部材
L フタ体
O 軸線
R 収容凹部
Rb 凹部底面
Rs 凹部側面
S 蒸気
V,V´Vc 音響空間
V1,V1´ 第一音響空間
V2,V2´ 第二音響空間

Claims (18)

  1. 軸線回りに回転するロータと、
    該ロータの径方向に対向するステータと、
    前記ロータと前記ステータとの一方から他方に向かって径方向に突出して軸線方向に間隔をあけて設けられた複数のシールフィンと、
    を備え、
    前記ロータと前記ステータとの一方が、
    該一方の内部に中空部として形成された音響空間と、
    該音響空間と軸線方向に隣り合うシールフィン同士の間の部分とを連通させる連通孔と、
    を有する回転機械。
  2. 前記ステータは、前記軸線を中心とする筒状をなすとともに、内周面に前記複数のシールフィンが設けられたシールリング本体であり、
    前記音響空間は、前記シールリング本体の内部に形成されている請求項1に記載の回転機械。
  3. 前記シールリング本体の内部に、周方向に間隔をあけて複数の前記音響空間が形成されている請求項2に記載の回転機械。
  4. 周方向に隣接する一対の前記音響空間同士の間で容積が異なっている請求項3に記載の回転機械。
  5. 前記シールリング本体の内部に、径方向に間隔をあけて複数の前記音響空間が形成されている請求項2から4のいずれか一項に記載の回転機械。
  6. 径方向に隣接する一対の前記音響空間同士の間で容積が異なっている請求項5に記載の回転機械。
  7. 前記軸線方向から見て、前記連通孔の一端と他端との周方向における位置が異なっている請求項1から6のいずれか一項に記載の回転機械。
  8. 前記連通孔は、前記軸線方向から見て、径方向に対して傾斜する方向に延びている請求項1から7のいずれか一項に記載の回転機械。
  9. 前記ステータは、
    前記ロータに対向する面に形成され、径方向外側に凹む収容凹部を有するステータ本体と、
    少なくとも一部が前記収容凹部に収容され、前記複数のシールフィンを有するシールリングと、
    を有し、
    前記収容凹部における前記シールリングよりも径方向外側の空間は前記音響空間とされ、
    前記シールリングには、該シールリングを貫通するとともに、一端が前記音響空間に連通された前記連通孔が形成されている請求項1に記載の回転機械。
  10. 前記ロータは、
    前記軸線に沿って延びる回転軸と、
    該回転軸の外周面上で周方向に配列された複数の動翼と、
    を有し、
    前記ステータは、
    前記回転軸、及び前記動翼を外周側から覆うケーシングを有し、
    前記シールフィンは、前記ケーシングにおける前記動翼と径方向に対向する面に設けられ、
    前記音響空間は、前記ケーシングの内部に形成されている請求項1に記載の回転機械。
  11. 前記ロータは、
    前記軸線に沿って延びる回転軸と、
    該回転軸の外周面上で周方向に配列された複数の動翼と、
    を有し、
    前記ステータは、
    前記回転軸、及び前記動翼を外周側から覆うケーシングを有し、
    前記シールフィンは、前記ケーシングにおける前記動翼と径方向に対向する面に設けられ、
    前記音響空間は、前記ケーシングの外周側に設けられた箱体である請求項1に記載の回転機械。
  12. 軸線を中心とする筒状のシールリング本体と、
    前記シールリング本体の内周面に径方向内側に向かって突出して前記軸線方向に間隔をあけて設けられた複数のシールフィンと、
    前記シールリング本体の内部に中空部として形成された音響空間と、
    該音響空間と軸線方向に隣り合うシールフィン同士の間の部分とを連通させる連通孔と、
    を有するシールリング。
  13. 前記シールリング本体の内部に、周方向に間隔をあけて複数の前記音響空間が形成されている請求項12に記載のシールリング。
  14. 周方向に隣接する一対の前記音響空間同士の間で容積が異なっている請求項13に記載のシールリング。
  15. 前記シールリング本体の内部に、径方向に間隔をあけて複数の前記音響空間が形成されている請求項12から14のいずれか一項に記載のシールリング。
  16. 径方向に隣接する一対の前記音響空間同士の間で容積が異なっている請求項15に記載のシールリング。
  17. 軸線方向から見て、前記連通孔の一端と他端との周方向における位置が異なっている請求項12から16のいずれか一項に記載のシールリング。
  18. 前記連通孔は、軸線方向から見て、径方向に対して傾斜する方向に延びている請求項12から17のいずれか一項に記載のシールリング。
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