JP2020141528A - コイル接合方法、ステータ、それを備えたモータ及びそのモータを搭載した車両 - Google Patents

コイル接合方法、ステータ、それを備えたモータ及びそのモータを搭載した車両 Download PDF

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Abstract

【課題】コイル端部同士をより確実に接合可能で且つ生産性が高いコイル接合方法、そのコイル接合方法によって得られたステータ、及び、そのステータを備えたモータを提供する。【解決手段】コイル接合方法は、複数のスロット24内にコイル26,66をそれぞれ収納するコイル収納工程と、複数のスロット24内にそれぞれ収納されたコイル26,66のコイル端部29,69のうち、異なるコイルのコイル端部であり且つステータコア21の径方向及び周方向の少なくとも一方から見て重なる位置に位置する、2つのコイル端部29,69の少なくとも一方を、ステータコア21の径方向及び周方向の少なくとも一方に変形させることにより、2つのコイル端部29,69を係合させるコイル端部係合工程と、前記係合させたコイル端部29,69を、半田槽50内の溶融した半田に浸すことにより、半田付けを行う半田付け工程と、を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、コイル接合方法、ステータ、それを備えたモータ及びそのモータを搭載した車両に関する。
モータのステータコアのスロット内に収納される複数のコイルのコイル端部を、溶接等によって接合する方法が知られている。例えば、特許文献1には、セグメントコイルの隣り合うリード部同士がTIG溶接された構成が開示されている。特許文献1に開示されている構成では、固定子コアに挿入されたセグメントコイルの隣り合うリード部同士をTIG溶接することにより、セグメントコイル同士が電気的に接続される。
特開2018−98991号公報
ところで、上述の特許文献1に開示されているように、ステータのスロット内に収納されたコイルのコイル端部同士をTIG溶接する場合、1個所ずつTIG溶接を行う必要があるとともに、コイル端部同士を位置決めした状態でTIG溶接を行う必要がある。そのため、ステータの生産性があまり良くない。
また、上述のようにTIG溶接を行う場合、コイル端部同士の間に隙間が生じる可能性がある。そのため、コイル端部の接合強度を確保できない場合があり、ステータを生産する際の歩留まりがあまりよくない。
よって、コイル端部同士をより確実に接合可能で且つ生産性が高いコイル接合方法が求められている。
本発明の目的は、コイル端部同士をより確実に接合可能で且つ生産性が高いコイル接合方法、そのコイル接合方法によって得られたステータ、そのステータを備えたモータ及びそのモータを搭載した車両を提供することにある。
本発明の一実施形態に係るコイル接合方法は、軸線に沿って延びるステータコアの複数のスロット内にコイルがそれぞれ収納された状態で、前記複数のスロットから軸方向に突出したコイル端部同士を接合する、コイルの接合方法である。このコイル接合方法は、前記複数のスロット内に前記コイルをそれぞれ収納するコイル収納工程と、前記複数のスロット内にそれぞれ収納された前記コイルの前記コイル端部のうち、異なるコイルのコイル端部であり且つ前記ステータコアの径方向及び周方向の少なくとも一方から見て重なる位置に位置する、2つのコイル端部の少なくとも一方を、前記ステータコアの径方向及び周方向の少なくとも一方に変形させることにより、前記2つのコイル端部を係合させるコイル端部係合工程と、前記係合させたコイル端部を、半田槽内の溶融した半田に浸すことにより、半田付けを行う半田付け工程と、を有する。
本発明の一実施形態に係るステータは、軸線に沿って延びる複数のスロットを有するステータコアと、前記スロット内に前記ステータコアの径方向に積層された状態で収納される複数のコイルと、を有する。前記コイルは、少なくとも一部が前記スロット内に収納され且つ前記スロットに沿って延びる複数の直線部と、前記直線部から、それぞれ、前記スロットの外に延びるコイル端部と、を有する。前記複数のスロット内にそれぞれ収納された前記コイルの前記コイル端部のうち、異なるコイルのコイル端部であり且つ前記ステータコアの径方向及び周方向の少なくとも一方から見て重なる位置に位置する2つのコイル端部は、該2つのコイル端部の少なくとも一方が前記ステータコアの径方向及び周方向の少なくとも一方に変形した状態で、半田によって接合されている。
本発明の一実施形態に係るモータは、上述のステータと、前記ステータに対して回転可能なロータと、を有する。
本発明の一実施形態に係る車両は、上述のモータを車両駆動用モータとして搭載する。
本発明の一実施形態に係るコイル接合方法によれば、コイル端部同士をより確実に接合可能で且つ生産性を向上することができる。
図1は、実施形態1に係るモータ及び車両の概略構成を示す図である。 図2は、ステータコア及びコイルの位置関係の一例を模式的に示す斜視図である。 図3は、軸方向から見たコイルの概略構成を示す図である。 図4は、径方向から見たコイルの概略構成を示す図である。 図5は、ステータコアのスロット内に挿入された、コイル端部を形成する前のコイルの構成を示す図である。 図6は、所定のコイルの第1係合端部と他のコイルの第2係合端部とを係合する様子を軸方向から見た図である。 図7は、所定のコイルの第1係合端部と他のコイルの第2係合端部とを係合する様子を径方向から見た図である。 図8は、係合された第1係合端部及び第2係合端部を半田槽内の溶融した半田に漬けて接合する様子を模式的に示す図である。 図9は、所定のコイルの第1係合端部と他のコイルの第2係合端部とを係合する様子の変形例を軸方向から見た図である。 図10は、所定のコイルの第1係合端部と他のコイルの第2係合端部とを係合する様子の変形例を径方向から見た図である。 図11は、実施形態2に係るコイルの概略構成を示す図3相当図である。 図12は、実施形態2に係るコイルの概略構成を示す図4相当図である。 図13は、所定のコイルの第1係合端部と他のコイルの第2係合端部とを係合する様子を軸方向から見た図である。 図14は、所定のコイルの第1係合端部と他のコイルの第2係合端部とを係合する様子を径方向から見た図である。 図15は、係合していない状態の所定のコイルの第1係合端部及び他のコイルの第2係合端部を拡大して示す斜視図である。 図16は、所定のコイルの第1係合端部と他のコイルの第2係合端部とを係合した状態を示す斜視図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。また、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
なお、以下の説明では、ステータの中心軸と平行な方向を「軸方向」、前記中心軸に直交する方向を「径方向」、前記中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」とそれぞれ称する。ただし、この方向の定義により、本発明に係るモータの使用時の向きを限定する意図はない。
また、以下の説明において、“固定”、“接続”及び“取り付ける”等(以下、固定等)の表現は、部材同士が直接、固定等されている場合だけでなく、他の部材を介して固定等されている場合も含む。すなわち、以下の説明において、固定等の表現には、部材同士の直接的及び間接的な固定等の意味が含まれる。
[実施形態1]
(全体構成)
図1に、本発明の実施形態1に係るモータ1の概略構成を示す。モータ1は、ステータ2と、ロータ3とを備える。ロータ3は、ステータ2に対して、中心軸Pを中心として回転する。すなわち、モータ1は、ステータ2と、ステータ2に対して回転可能なロータ3とを有する。
本実施形態では、モータ1は、筒状のステータ2内に、ロータ3が中心軸Pを中心として回転可能に位置する、いわゆるインナーロータ型のモータである。ロータ3の構成は、一般的なロータと同様の構成であるため、ロータ3の説明は省略する。
本実施形態では、図1に示すように、モータ1は、車両Vに車両駆動用モータとして搭載されている。車両Vは、バッテリー10と車輪11とを有する電動車両である。バッテリー10は、モータ1におけるステータ2のコイル26に電力を供給する。モータ1は、車輪11に回転駆動力を与える。すなわち、モータ1は、車両を駆動するためのモータである。車両Vの構成は、一般的な電動車両と同様であるため、詳しい説明を省略する。車両Vは、モータのみが駆動源である車両だけでなく、モータ及びエンジンを含むハイブリッドシステムが駆動源である車両も含む。
なお、モータ1は、車両において車両駆動以外に用いられるモータであってもよい。また、モータ1は、車両以外に用いられるモータであってもよい。
ステータ2は、ステータコア21と、コイル26とを備える。図2は、ステータコア21及びコイル26の位置関係の一例を模式的に示す斜視図である。なお、図2では、説明のために、ステータコア21の後述するスロット24内に位置する複数のコイル26のうち一部のみを図示する。また、図2では、説明のために、一部のコイル26のコイル端部のみが接合された状態を図示する。実際のステータでは、全てのスロット24内にコイル26が収納され且つ各コイル26の端部は他のコイルと接合されている。図2において、Xは径方向を示し、Yは軸方向を示す。なお、図3以降についても、図中のXは径方向を示し、図中のYは軸方向を示す。
本実施形態では、ステータコア21は、軸方向Yに延びる円筒状である。ステータコア21は、所定の形状に形成された電磁鋼板を、厚み方向に複数枚、積層することによって構成される。ステータコア21は、例えば、分割コア、丸コア、ストレートコアである。
ステータコア21は、円筒状のヨーク22と、ヨーク22から径方向Xの内方に延びる複数のティース23と、スロット24とを有する。本実施形態では、ステータコア21は、丸コアである。ヨーク22及び複数のティース23は、単一の部材である。
複数のティース23は、周方向に等しい間隔で並んでいる。各ティース23は、軸方向Yにおけるステータコア21の一方の端部から他方の端部まで延びている。スロット24は、複数のティース23のうち隣り合うティース23の間に位置する。スロット24は、ステータコア21において軸方向Yに伸びる溝である。スロット24は、軸線としての中心軸Pに沿って延びている。後述するように、スロット24内には、複数のコイル26が径方向Xに積層された状態で収納されている。
図3は、軸方向から見たコイル26の概略構成を示す図である。図4は、径方向から見たコイル26の概略構成を示す図である。コイル26は、銅製で且つU字状の線材である。具体的には、図2から図4に示すように、コイル26は、一対の直線部27と、接続部28と、一対のコイル端部29とを有する。コイル26は、一対の直線部27及び接続部28が単一の部材からなるU字状のコイルである。本実施形態では、コイル26の断面は、矩形状である。コイル26の断面は、円形、楕円形、凹部および凸部を有する形状などの他の形状であってもよい。
一対の直線部27は、それぞれ、少なくとも一部が異なるスロット24内に収納され且つスロット24に沿って延びている。一対の直線部27は、第1直線部27aと第2直線部27bとを含む。第2直線部27bは、第1直線部27aが収納されているスロット24とは異なるスロット24内に収納されている。第1直線部27aが複数の直線部のうち一つの直線部であり、第2直線部27bが複数の直線部のうち他の直線部である。
接続部28は、第1直線部27aの一端部と第2直線部27bの一端部とを接続する。接続部28は、第1直線部27a及び第2直線部27bがそれぞれ異なるスロット24内に収納された状態で、スロット24の外に位置する。接続部28は、スロット24の外で第1直線部27aの一端部と第2直線部27bの一端部とを接続し且つ湾曲している。
一対のコイル端部29は、第1コイル端部29aと第2コイル端部29bとを含む。第1コイル端部29aは、第1直線部27aの他端部に接続されている。第2コイル端部29bは、第2直線部27bの他端部に接続されている。第1コイル端部29a及び第2コイル端部29bは、接続部28と同様、第1直線部27a及び第2直線部27bがそれぞれ異なるスロット24内に収納された状態で、スロット24の外に位置する。
第1コイル端部29aは、第1接続端部31と、第1係合端部32とを有する。第1接続端部31は、第1直線部27aの他端部から、第2直線部27bの他端部に向かって延びている。すなわち、第1接続端部31は、第1直線部27aの他端部から、周方向に延びている。第1係合端部32は、第1接続端部31の先端側から軸方向Yに延びている。後述するように、第1係合端部32の先端部は、他のコイルのコイル端部と係合する。
第2コイル端部29bは、第2接続端部33と、第2係合端部34とを有する。第2接続端部33は、第2直線部27bの他端部から、第1直線部27aの他端部に向かって延びている。すなわち、第2接続端部33は、第2直線部27bの他端部から、周方向に延びている。第2係合端部34は、第2接続端部33の先端側から軸方向Yに延びている。後述するように、第2係合端部34の先端部は、他のコイルのコイル端部と係合する。
上述のように、第1コイル端部29aの第1係合端部32は、第2コイル端部29bの第2係合端部34が延びる方向と同じ方向である軸方向Yに延びている。また、第1係合端部32及び第2係合端部34は、コイル26において対向する位置に位置する。
第1接続端部31及び第2接続端部33が、それぞれ、接続端部である。第1係合端部32及び第2係合端部34が、それぞれ、係合端部である。
第1係合端部32は、第2係合端部34と対向する側に、軸方向Y全体に亘って延びている溝状の凹部32aを有する。第2係合端部34は、第1係合端部32と対向する側に、第1係合端部32に向かって突出し且つ軸方向Yに延びている凸部34aを有する。第1係合端部32の凹部32aは、後述する他のコイル66の第2係合端部74の凸部74aと係合可能である。第2係合端部34の凸部34aは、図示しない別のコイルの第1係合端部の凹部と係合可能である。
図3に、第1係合端部32の凹部32a及び第2係合端部34の凸部34aにおける径方向Xの中心位置を、それぞれ、一点鎖線で示す。図3に示すように、第1直線部27a及び第2直線部27bが延びる方向から見て、第1コイル端部29aの第1接続端部31と第2コイル端部29bの第2接続端部33とは、接続部28が延びる方向に対して交差する方向に延びている。よって、第1係合端部32の凹部32aと第2係合端部34の凸部34aとは、径方向Xの中心位置が径方向Xにずれている。
上述の構成を有するコイル26を、以下の説明では、所定のコイル26と呼ぶ。この所定のコイル26における第1係合端部32は、他のスロット24内に収納されたコイル66における第2係合端部74と係合した状態で半田によって接合される。他のスロット24内に収納されたコイル66を、以下の説明では、他のコイル66と呼ぶ。
他のコイル66は、所定のコイル26と同様の構成を有する。以下の説明では、他のコイル66における直線部を符号67、他のコイル66における第2直線部を符号67b、他のコイル66における接続部を符号68、他のコイル66におけるコイル端部を符号69、他のコイル66における第2コイル端部を符号69b、他のコイル66における第2接続端部を符号73、他のコイル66における第2係合端部を符号74、他のコイル66における凸部を符号74aとする。
詳しくは後述するが、所定のコイル26の第1係合端部32及び他のコイル66の第2係合端部64を径方向Xに移動させることにより、所定のコイル26における第1係合端部32の凹部32aを、他のコイル66における第2係合端部74の凸部74aと係合させることができる。
図6及び図7は、所定のコイル26の第1係合端部32と他のコイル66の第2係合端部74とを係合する様子を模式的に示す図である。図6は、所定のコイル26及び他のコイル66を軸方向から見た図である。図7は、所定のコイル26及び他のコイル66を径方向から見た図である。図6及び図7において、それぞれ左図は、第1係合端部32及び第2係合端部74の係合前の状態を示し、図6及び図7において、それぞれ右図は、第1係合端部32及び第2係合端部74の係合後の状態を示す。図6に、第1係合端部32の凹部32a及び第2係合端部34の凸部34aにおける係合前の径方向Xの中心位置を、それぞれ、一点鎖線M,Nで示す。
他のコイル66のコイル端部69における第2接続端部73は、第2直線部67bにおける他端部から、周方向の一方側に延びている。所定のコイル26のコイル端部29における第1接続端部31は、第1直線部27aにおける他端部から、周方向の他方側に延びている。他のコイル66のコイル端部69における第2係合端部74は、所定のコイル26のコイル端部29における第1係合端部32と係合する。
この構成により、所定のコイル26における第1係合端部32と他のコイル66における第2係合端部74とを係合させることができる。よって、所定のコイル26のコイル端部29と他のコイル66のコイル端部69とを係合することができる。
本実施形態では、他のコイル66のコイル端部69は、凸部74aを有し、所定のコイル26のコイル端部29は、凸部74aと係合する凹部32aを有する。これにより、2つのコイル端部29,69をより確実に係合することができる。
なお、所定のコイル26の第1係合端部32及び他のコイル66の第2係合端部74のうち一方のみを、径方向Xに移動させることにより、所定のコイル26における第1係合端部32の凹部32aを、他のコイル66における第2係合端部74の凸部74aと係合させてもよい。
上述の構成を有する所定のコイル26における第1係合端部32の凹部32aと、他のコイル66における第2係合端部74の凸部74aとを係合させた状態で、半田によって接合することにより、複数のコイル26,66を接続することができる。図2において、符号30が、半田である。
以上より、本実施形態では、ステータ2は、軸線に沿って延びる複数のスロット24を有するステータコア21と、スロット24内にステータコア21の径方向Xに積層された状態で収納される複数のコイル26,66と、を有する。コイル26,66は、少なくとも一部がスロット24内に収納され且つスロット24に沿って延びる複数の直線部27,67と、スロット24の外で複数の直線部27,67のうち第1直線部27aにおける一端部と第2直線部27b,67bにおける一端部とを接続し且つ湾曲した接続部28,68と第1直線部27aにおける他端部及び第2直線部27b,67bにおける他端部から、それぞれ、スロット24の外に延びるコイル端部29,69と、を有する。複数のスロット24内にそれぞれ収納されたコイル26,66のコイル端部29,69のうち、異なるコイルのコイル端部であり且つステータコア21の径方向から見て重なる位置に位置する2つのコイル端部29,69は、該2つのコイル端部29,69の少なくとも一方がステータコア21の径方向Xに変形した状態で、半田30によって接合されている。
これにより、後述するように、複数のコイル26,66のコイル端部29,69同士を係合させた状態で半田によって接合することができる。よって、複数のコイル26,66のコイル端部29,69を、安定した品質で且つ容易に半田付けを行うことができる。
本実施形態では、図6に示すように、所定のコイル26の第1コイル端部29aは、他のコイル66の第2コイル端部69bと接続された状態で、軸方向から見て、所定のコイル26の第1直線部27aから、第1直線部27a及び第2直線部27bにおいて他のコイル66側に位置する径方向端部同士を繋ぐ仮想線Kと交差する方向に延びている。所定のコイル26の第1コイル端部29aは、軸方向から見て、他のコイル66の接続部68と重なる位置で他方のコイル66の第2コイル端部69bと半田30によって接合されている。なお、第1直線部27aにおいて他のコイル66側に位置する径方向端部を、図6に符号27cで示す。
同様に、他のコイル66の第2コイル端部69bは、所定のコイル26の第1コイル端部29aと接続された状態で、軸方向から見て、他のコイル66の第2直線部67bから、第1直線部及び第2直線部67bにおいて所定のコイル26側に位置する径方向端部同士を繋ぐ仮想線Kと交差する方向に延びている。他のコイル66の第2コイル端部69bは、軸方向から見て、所定のコイル26の接続部28と重なる位置で所定のコイル26の第1コイル端部29aと半田30によって接合されている。なお、第2直線部67bにおいて所定のコイル26側に位置する径方向端部を、図6に符号67cで示す。
すなわち、2つのコイル端部のうち一方のコイル端部は、軸方向から見て、前記一方のコイル端部を含むコイルの直線部から、複数の直線部において他方のコイル端部を含むコイル側に位置する径方向端部同士を繋ぐ仮想線と交差する方向に延びて、前記一方のコイル端部の少なくとも一部が前記接続部と重なる位置で前記他方のコイル端部と半田30によって接合されている。
なお、複数の直線部の径方向端部同士を繋ぐ仮想線は、径方向端部同士を最短距離で繋ぐ直線のほかに、中心軸Pを中心とし且つ径方向端部同士を繋ぐ円弧等の曲線も含む。
また、本実施形態では、図6及び図7に示すように、所定のコイル26における第1コイル端部29aの凹部32aは、軸方向から見て、少なくとも一部が接続部68と重なる位置で、他のコイル66における第2コイル端部69bの凸部74aと係合する。他のコイル66における第2コイル端部69bの凸部74aは、軸方向から見て、少なくとも一部が接続部28と重なる位置で、所定のコイル26における第1コイル端部29aの凹部32aと係合する。
すなわち、2つのコイル端部29,69は、軸方向から見て、少なくとも一部が接続部と重なる位置で係合する係合部を有する。コイル端部29が有する係合部は、凹部32aである。コイル端部69が有する係合部は、凸部74aである。
以上の構成により、複数のコイル26,66のコイル端部29,69をより確実に係合することができる。これにより、コイル端部29,69を半田30によってより確実に接合することができる。
(コイル接合方法)
次に、上述の構成を有するコイル26,66の接合方法について、図5から図8を用いて説明する。図5は、ステータコア21のスロット24内に挿入された、コイル端部29を形成する前のコイル26の構成を示す図である。図8は、係合された第1係合端部32及び第2係合端部74を半田槽50内の溶融した半田に漬けて接合する様子を模式的に示す図である。
まず、図5に示すように、コイル端部29が形成される前のコイルXを、ステータコア21のスロット24内に収納する。このコイルXは、第1直線部27a及び第2直線部27bから延長して延びる直線部分X1,X2を有する。コイルXをスロット24内に収納する際には、第1直線部27a及び第2直線部27bを、ステータコア21の異なるスロット24内に収納する。よって、直線部分X1,X2は、スロット24の外に位置する。なお、直線部分X1の先端部には、凹部32aが予め形成されている。直線部分X2の先端部には、凸部34aが予め形成されている。同様に、他のスロット24内にもコイルXを収納する。
ステータコア21の全てのスロット24内にそれぞれコイルXが収納された状態で、各コイルXの直線部分X1,X2を、周方向に且つ互いに近づく方向に曲げる。図5において、直線部分X1,X2を曲げる方向を、白抜き矢印で示す。これにより、直線部分X1,X2から、コイル端部29またはコイル端部69が形成される。よって、コイル端部29を有するコイル26と、コイル端部69を有するコイル66とが形成される。これにより、コイル26,66が、スロット24内に収納された状態となる。なお、直線部分X1,X2の曲げ加工は、冶具を用いてもよい。
上述のようにコイル端部29,69を形成することにより、コイル26,66のコイル端部29,69同士は、径方向から見て重なる位置に位置する。
以上のように、ステータ2の複数のスロット24内にコイル26,66を収納する工程が、コイル収納工程である。
図6の左図に示すように、所定のコイル26における第1係合端部32の凹部32aと、他のコイル66における第2係合端部74の凸部74aとは、径方向Xの中心位置M,Nが径方向Xにずれている。図7の左図に示すように、所定のコイル26の第1係合端部32と、他のコイル66の第2係合端部74とは、径方向から見て重なる位置に位置する。
図6の左図において、所定のコイル26の第1係合端部32及び他のコイル66の第2係合端部74の移動方向を白抜き矢印で示す。所定のコイル26の第1係合端部32及び他のコイル66の第2係合端部74を径方向Xに移動させることにより、図6及び図7の右図にそれぞれ示すように、所定のコイル26における第1係合端部32の凹部32aを他のコイル66における第2係合端部74の凸部74aと係合させることができる。このとき、所定のコイル26の第1接続端部31及び他のコイル66の第2接続端部73に、それぞれ、径方向Xに弾性変形を生じさせる。
これにより、第1接続端部31及び第2接続端部73の弾性復元力を利用して、所定のコイル26の第1係合端部32と他のコイル66の第2係合端部74との係合状態をより確実に維持できる。
上述のように、複数のスロット24内にそれぞれ収納されたコイル26,66のコイル端部29,69のうち、異なるコイルのコイル端部であり且つ径方向から見て重なる位置に位置する、2つのコイル端部29,69を径方向Xに変形させることにより、2つのコイル端部29,69を係合させる工程が、コイル端部係合工程である。
なお、所定のコイル26における第1係合端部32の凹部32aと他のコイル66における第2係合端部74の凸部74aとを係合させる際に、所定のコイル26の第1係合端部32または他のコイル66の第2係合端部74の一方のみを、径方向Xに移動させてもよい。
例えば、図9に示すように、所定のコイル26の第1係合端部32に対して他のコイル66の第2係合端部74を、径方向Xに移動させてもよい。図9及び図10は、所定のコイル26の第1係合端部32と他のコイル66の第2係合端部74とを係合する様子を模式的に示す図である。図9は、所定のコイル26及び他のコイル66を軸方向から見た図である。図10は、所定のコイル26及び他のコイル66を径方向から見た図である。図9及び図10において、それぞれ左図は、第1係合端部32及び第2係合端部74の係合前の状態を示し、図9及び図10において、それぞれ右図は、第1係合端部32及び第2係合端部74の係合後の状態を示す。図9に、第1係合端部32の凹部32a及び第2係合端部34の凸部34aにおける係合前の径方向Xの中心位置を、それぞれ、一点鎖線M,Nで示す。
上述のように、第1係合端部32の凹部32aと他のコイル66における第2係合端部74の凸部74aとを係合させた状態で、図8に示すように、半田槽50内の溶融した半田に係合部分を浸す。これにより、所定のコイル26の第1係合端部32と他のコイル66の第2係合端部74とを半田30によって接合することができる。よって、複数のコイル26,66を接続することができる。このように、係合させたコイル端部29,69を、半田槽50内の溶融した半田に浸すことにより、半田付けを行う工程が、半田付け工程である。
本実施形態では、複数のスロット24から軸方向Yに突出し且つ互いに接合されるコイル端部29,69は、2組以上である。前記半田付け工程では、前記2組以上のコイル端部29,69を、半田槽50内の溶融した半田に同時に浸すことにより、半田付けを行う。これにより、2組以上のコイル端部29,69を、半田30によって効率良く接合することができる。したがって、ステータ2の生産性を向上することができる。
以上より、本実施形態のコイル接合方法は、複数のスロット24内にコイル26をそれぞれ収納するコイル収納工程と、複数のスロット24内にそれぞれ収納されたコイル26,66のコイル端部29,69のうち、異なるコイルのコイル端部であり且つステータコア21の径方向から見て重なる位置に位置する、2つのコイル端部29,69の少なくとも一方を、ステータコア21の径方向Xに変形させることにより、2つのコイル端部29,69を係合させるコイル端部係合工程と、前記係合させたコイル端部29,69を、半田槽50内の溶融した半田に浸すことにより、半田付けを行う半田付け工程と、を有する。
このように、所定のコイル26における第1係合端部32の凹部32aと他のコイル66における第2係合端部74の凸部74aとを係合させた状態で、該係合部分を半田槽50内の溶融した半田に浸すことにより、複数の係合部分を半田30によって同時に接合することができる。しかも、上述のように、所定のコイル26における第1係合端部32の凹部32aと他のコイル66における第2係合端部74の凸部74aとを係合させることにより、第1係合端部32と第2係合端部74とを接触させた状態で半田30によってより確実に接合することができる。
したがって、複数のコイル26,66のコイル端部29,69同士をより確実に接合することができるとともに、ステータ2の生産性を向上することができる。
コイル26は、少なくとも一部がスロット24内に収納され且つスロット24に沿って延びる複数の直線部27a,27bと、スロット24の外で複数の直線部27a,27bのうち一つの直線部27aにおける一端部と他の直線部27bにおける一端部とを接続し且つ湾曲した接続部28と、一つの直線部27aにおける他端部及び他の直線部27bにおける他端部から、それぞれ、スロット24の外に延びる第1コイル端部29a及び第2コイル端部29bと、を有する。特に、コイル26は、2つの直線部27a,27b及び接続部28が単一の部材からなるU字状のコイルであるのが好ましい。
このように、2つの直線部27a,27bの一端部同士が接続部28によって接続されたコイル26の場合、ステータコア21のスロット24の外に延びるコイル端部29を、ステータコア21の径方向Xに変形させることにより、コイル端部29に、より大きな弾性復元力が生じる。よって、コイル端部29を他のコイル66のコイル端部69に係合させることにより、2つのコイル26,66のコイル端部29,69をより確実に係合させることができる。
コイル端部29は、直線部27aにおける他端部及び直線部27bにおける他端部から、周方向にそれぞれ延びる第1接続端部31及び第2接続端部33と、第1接続端部31の先端側から軸方向Yに延びて、先端部が他のコイル66のコイル端部69と係合する第1係合端部32と、を有する。
上述の構成により、コイル端部29の軸方向長さを必要以上に長くすることなく、コイル端部29の第1係合端部32の先端部をステータコア21の径方向Xに変形させた際に、第1係合端部32に、より大きな弾性復元力を生じさせることができる。よって、第1係合端部32を、他のコイル66のコイル端部69とより確実に係合させることができる。
(実施形態2)
図11及び図12に、実施形態2に係るコイル126の概略構成を示す。コイル126は、第1係合端部132及び第2係合端部134の構成が実施形態1のコイル26の構成とは異なる。以下では、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。
図11は、軸方向から見たコイル126の概略構成を示す図である。図12は、径方向から見たコイル126の概略構成を示す図である。図13及び図14は、所定のコイル126の第1係合端部132と他のコイル166の第2係合端部174とを係合する様子を模式的に示す図である。図13は、所定のコイル126及び他のコイル166を軸方向から見た図である。図14は、所定のコイル126及び他のコイル166を径方向から見た図である。図13及び図14において、それぞれ左図は、第1係合端部132及び第2係合端部174の係合前の状態を示し、図13及び図14において、それぞれ右図は、第1係合端部132及び第2係合端部174の係合後の状態を示す。図13に、第1係合端部132の凹部132a及び第2係合端部134の凸部134aにおける係合前の径方向Xの中心位置を、それぞれ、一点鎖線M,Nで示す。図15及び図16は、コイル126の第1係合端部132及び第2係合端部134の構成を拡大して示す図である。
図11及び図12に示すように、コイル126は、一対の直線部27と、接続部28と、一対のコイル端部129とを有する。
一対のコイル端部129は、第1コイル端部129aと第2コイル端部129bとを含む。第1コイル端部129aは、第1直線部27aの他端部に接続されている。第2コイル端部129bは、第2直線部27bの他端部に接続されている。第1コイル端部129a及び第2コイル端部129bは、第1直線部27a及び第2直線部27bがそれぞれ異なるスロット24内に収納された状態で、スロット24の外に位置する。
第1コイル端部129aは、第1接続端部131と、第1係合端部132とを有する。第1接続端部131は、第1直線部27aの他端部から、第2直線部27bの他端部に向かって延びている。すなわち、第1接続端部131は、ステータコア21に対して周方向に延びている。第1係合端部132は、第1接続端部131の先端側から軸方向Yに延びている。
第2コイル端部129bは、第2接続端部133と、第2係合端部134とを有する。第2接続端部133は、第2直線部27bの他端部から、第1直線部27aの他端部に向かって延びている。すなわち、第2接続端部133は、ステータコア21に対して周方向に延びている。第2係合端部134は、第2接続端部133の先端側から軸方向Yに延びている。
上述のように、第1コイル端部129aの第1係合端部132は、第2コイル端部129bの第2係合端部134が延びる方向と同じ方向である軸方向Yに延びている。また、第1係合端部132及び第2係合端部134は、コイル126において対向する位置に位置する。
図15に示すように、第1係合端部132は、径方向Xの一方に突出する凸部132aを有する。この凸部132aは、径方向Xから見て円弧状である。第2係合端部134は、径方向Xの他方に凹部134aを有する。この凹部134aは、径方向Xから見て円弧状であり、第1係合端部132の凸部132aと係合可能である。
図11に示すように、第1直線部27a及び第2直線部27bが延びる方向から見て、第1コイル端部129aの第1接続端部131と第2コイル端部129bの第2接続端部133とは、接続部28が延びる方向に対して交差する方向に延びている。すなわち、第1接続端部131及び第2接続端部133は、径方向Xの中心位置に対して、径方向Xに互いに離れる方向に延びている。図11に、第1係合端部132及び第2係合端部134の径方向Xの中心位置を、それぞれ、一点鎖線M,Nで示す。図11に示すように、第1係合端部132と第2係合端部134とは、径方向Xの中心位置M,Nが径方向Xにずれている。
上述の構成を有するコイル126を、以下の説明では、所定のコイル126と呼ぶ。この所定のコイル126における第1係合端部132は、他のスロット24内に収納されたコイル166における第2係合端部174と係合した状態で半田によって接合される。他のスロット24内に収納されたコイル166を、以下の説明では、他のコイル166と呼ぶ。
他のコイル166は、所定のコイル126と同様の構成を有する。以下の説明では、他のコイル166における直線部を符号67、他のコイル166における第2直線部を符号67b、他のコイル166における接続部を符号68、他のコイル166におけるコイル端部を符号169、他のコイル166における第2コイル端部を符号169b、他のコイル166における第2接続端部を符号173、他のコイル166における第2係合端部を符号174、他のコイル166における凹部を符号174aとする。他のコイル166、第2コイル端部169b、第2接続端部173、第2係合端部174及び凹部174aを図15に示す。
詳しくは後述するが、所定のコイル126の第1係合端部132及び他のコイル166の第2係合端部174を径方向Xに移動させることにより、所定のコイル126における第1係合端部132の凸部132aを他のコイル166における第2係合端部174の凹部174aと係合させることができる。
上述の構成を有する所定のコイル126における第1係合端部132の凸部132aと、他のコイル166における第2係合端部174の凹部174aとを係合させた状態で、半田によって接合することにより、複数のコイル126,166を接続することができる。
(コイル接合方法)
次に、上述の構成を有するコイル126,166の接合方法について、図13から図16を用いて説明する。図15は、係合していない状態のコイル126の第1係合端部132及び他のコイル166の第2係合端部174を拡大して示す斜視図である。図16は、コイル126の第1係合端部132と他のコイル166の第2係合端部174とを係合した状態を示す斜視図である。
まず、コイル端部129,169が形成される前のコイルを、ステータコア21のスロット24内に収納した状態で曲げることにより、コイル端部129,169を形成する点は、実施形態1と同様である。よって、ステータコア21のスロット24内にコイル26,66を収納する方法については、図示及び説明を省略する。
図13において、凸部132a及び凹部174aにおける径方向Xの中心位置をそれぞれ一点鎖線M,Nで示す。図13の左図に示すように、所定のコイル126における第1係合端部132の凸部132aと、他のコイル166における第2係合端部174の凹部174aとは、径方向Xの中心位置M,Nが径方向Xにずれている。図14の左図に示すように、所定のコイル126の第1係合端部132と、他のコイル166の第2係合端部174とは、径方向から見て重なる位置に位置する。
図13の左図において、所定のコイル126の第1係合端部132及び他のコイル166の第2係合端部174の移動方向を白抜き矢印で示す。所定のコイル126の第1係合端部132及び他のコイル166の第2係合端部174を径方向Xに移動させることにより、図13及び図14の右図にそれぞれ示すように、所定のコイル126における第1係合端部132の凸部132aを他のコイル166における第2係合端部174の凹部174aと係合させることができる。
詳しくは、図15及び図16に示すように、所定のコイル126における第1係合端部132の径方向Xの位置と他のコイル166における第2係合端部174の径方向Xの位置とを、径方向Xにおいて逆にする。このとき、所定のコイル126の第1接続端部131及び他のコイル166の第2接続端部173に、それぞれ、径方向Xに弾性変形を生じさせる。
上述のように、所定のコイル126における第1係合端部132の径方向Xの位置と他のコイル166における第2係合端部174の径方向Xの位置とを、径方向Xにおいて逆にすることで、所定のコイル126における第1係合端部132の凸部132aを、他のコイル166における第2係合端部174の凹部134aと係合させる。
以上の構成により、第1接続端部131及び第2接続端部133の弾性復元力を利用して、第1係合端部132と他のコイル126の第2係合端部134との係合状態をより確実に維持できる。
なお、所定のコイル126における第1係合端部132の凸部132aと他のコイル166における第2係合端部174の凹部174aとを係合させる際に、所定のコイル126の第1係合端部132または他のコイル166の第2係合端部174の一方のみを径方向Xに移動させてもよい。
上述のように、所定のコイル126における第1係合端部132の凸部132aと他のコイル166における第2係合端部174の凹部174aとを係合させた状態で、実施形態1と同様、半田槽内の溶融した半田に係合部分を浸す。これにより、所定のコイル126の第1係合端部132と他のコイル166の第2係合端部174とを半田によって接合することができる。
本実施形態の構成では、所定のコイル126における第1係合端部132の径方向Xの位置と、他のコイル166における第2係合端部174の径方向Xの位置とを、径方向Xにおいて逆にすることで、所定のコイル126における第1係合端部132の凸部132aと他のコイル166における第2係合端部174の凹部174aとを係合させる。これにより、所定のコイル126の第1係合端部132と他のコイル166の第2係合端部174とをより確実に係合させることができる。
したがって、所定のコイル126の第1係合端部132と他のコイル166の第2係合端部174とを、より確実に係合させた状態で半田によって接合することができる。よって、複数のコイル26,66のコイル端部29,69同士をより確実に接合することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記各実施形態では、コイル26,66,126,166は、一対の直線部27,67及び接続部28,68を有するU字状の線材である。しかしながら、コイルは、ステータの一部を構成可能な形状であれば、どのような形状を有していてもよい。なお、コイル端部の係合部分でより大きな弾性復元力が得られる点から、コイルの形状は、複数の直線部が接続部によって接続された形状が好ましい。
前記実施形態1では、第1係合端部32は、溝状の凹部32aを有し、第2係合端部34,174は、軸方向Yに延びている凸部を有する。また、前記実施形態2では、第1係合端部132は、径方向Xに突出し且つ径方向Xから見て円弧の凸部132aを有し、第2係合端部134,174は、径方向Xから見て円弧状の凹部134a,174aを有する。しかしながら、第1係合端部及び第2係合端部は、互いに係合可能な形状であれば、他の形状を有していてもよい。
前記各実施形態では、係合される2つのコイル端部29,69,129,169は、径方向から見て重なる位置に位置する。しかしながら、係合される2つのコイル端部は、軸方向から見て重なる位置に位置していてもよい。この場合には、2つのコイル端部の少なくとも一方を軸方向に変形させて、前記2つのコイル端部を係合させればよい。また、係合される2つのコイル端部は、径方向及び軸方向から見て重なる位置に位置していてもよい。この場合には、2つのコイル端部の少なくとも一方を径方向及び軸方向に変形させて、前記2つのコイル端部を係合させればよい。
このように、係合される2つのコイル端部は、径方向及び軸方向の少なくとも一方から見て重なる位置に位置していれば、どのような位置関係であってもよい。2つのコイル端部は、それらの位置関係に応じて、互いに係合可能な方向に変形させればよい。
前記各実施形態では、第1コイル端部29a,129aは、第1接続端部31,131と、第1係合端部32,132とを有する。第2コイル端部29b,69b,129b,169bは、第2接続端部33,73,133,173と、第2係合端部34,74,134,174とを有する。しかしながら、所定のコイルの第1コイル端部及び他のコイルの第2コイル端部は、互いに係合可能であれば、どのような構成を有していてもよい。例えば、第1コイル端部及び第2コイル端部は、第1係合端部及び第2係合端部の代わりに、第1接続端部の先端部と第2接続端部の先端部とが係合する構成であってもよい。
前記各実施形態では、係合された全てのコイル端部29,69,129,169を、半田槽50内の溶融した半田に漬けて、一度に半田付けしている。しかしながら、係合された複数のコイル端部のうち一部のみを、半田付けしてもよい。
前記各実施形態では、ステータコア21は円筒状である。しかしながら、ステータコアは、筒状であれば、円筒状以外であってもよい。
前記各実施形態では、モータ1は、筒状のステータ2内にロータ3が中心軸Pを中心として回転可能に位置する、いわゆるインナーロータ型のモータである。しかしながら、モータは、筒状のロータ内にステータが位置する、いわゆるアウターロータ型のモータであってもよい。
本発明は、ステータコアの異なるスロット内にそれぞれ収納されるコイルのコイル端部同士が接合されたステータに利用可能である。
V 車両
1 モータ
2 ステータ
3 ロータ
10 バッテリー
11 車輪
21 ステータコア
22 ヨーク
23 ティース
24 スロット
26、126 所定のコイル
27、67 直線部
27a 第1直線部
27b、67b 第2直線部
27c、67c 径方向端部
28、68 接続部
29、69、129、169 コイル端部
29a、129a 第1コイル端部
29b、129b、169b 第2コイル端部
30 半田
31、131 第1接続端部
32、132 第1係合端部
33、73、133、173 第2接続端部
34、74、134、174 第2係合端部
50 半田槽
66、166 他のコイル
X 径方向
Y 軸方向
K 仮想線

Claims (15)

  1. 軸線に沿って延びるステータコアの複数のスロット内にコイルがそれぞれ収納された状態で、前記複数のスロットから軸方向に突出したコイル端部同士を接合する、コイルの接合方法であって、
    前記複数のスロット内に前記コイルをそれぞれ収納するコイル収納工程と、
    前記複数のスロット内にそれぞれ収納された前記コイルの前記コイル端部のうち、異なるコイルのコイル端部であり且つ前記ステータコアの径方向及び周方向の少なくとも一方から見て重なる位置に位置する、2つのコイル端部の少なくとも一方を、前記ステータコアの径方向及び周方向の少なくとも一方に変形させることにより、前記2つのコイル端部を係合させるコイル端部係合工程と、
    前記係合させたコイル端部を、半田槽内の溶融した半田に浸すことにより、半田付けを行う半田付け工程と、
    を有する、コイル接合方法。
  2. 請求項1に記載のコイル接合方法において、
    前記コイルは、
    少なくとも一部が前記スロット内に収納され且つ前記スロットに沿って延びる複数の直線部と、
    前記スロットの外で前記複数の直線部のうち一つの直線部における一端部と他の直線部における一端部とを接続し且つ湾曲した接続部と、
    前記一つの直線部における他端部及び前記他の直線部における他端部から、それぞれ、前記スロットの外に延びる前記コイル端部と、
    を有する、コイル接合方法。
  3. 請求項2に記載のコイル接合方法において、
    前記複数の直線部は、一対の直線部であり、
    前記コイルは、前記一対の直線部及び前記接続部が単一の部材からなるU字状のコイルである、コイル接合方法。
  4. 請求項2または3に記載のコイル接合方法において、
    前記2つのコイル端部は、それぞれ、
    前記一つの直線部における他端部及び前記他の直線部における他端部から、前記ステータコアの周方向にそれぞれ延びる接続端部と、
    前記接続端部の先端側から軸方向に延びて、先端部が他のコイルのコイル端部と係合する係合端部と、
    を有する、コイル接合方法。
  5. 請求項4に記載のコイル接合方法において、
    前記2つのコイル端部のうち一方のコイル端部の係合端部は、凸部を有し、
    前記2つのコイル端部のうち他方のコイル端部の係合端部は、前記凸部と係合する凹部を有する、コイル接合方法。
  6. 請求項4または5に記載のコイル接合方法において、
    前記2つのコイル端部のうち一方のコイル端部における前記接続端部は、前記一つの直線部における他端部から、前記ステータコアの周方向の一方側に延びていて、
    前記2つのコイル端部のうち他方のコイル端部における前記接続端部は、前記他方の直線部における他端部から、前記ステータコアの周方向の他方側に延びていて、
    前記一方のコイル端部における前記係合端部は、前記他方のコイル端部における前記係合端部と係合する、コイル接合方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載のコイル接合方法において、
    前記コイル端部係合工程では、前記ステータコアの径方向及び周方向の少なくとも一方における前記2つのコイル端部の位置関係を逆にすることにより、前記2つのコイル端部を係合させる、コイル接合方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一つに記載のコイル接合方法において、
    前記複数のスロットから軸方向に突出し且つ互いに接合される前記コイル端部は、2組以上であり、
    前記半田付け工程では、前記2組以上のコイル端部を、前記半田槽内の溶融した半田に同時に浸すことにより、半田付けを行う、コイル接合方法。
  9. 請求項1から8のいずれか一つに記載のコイル接合方法において、
    前記ステータコアは、
    円筒状のヨークと、
    前記ヨークから径方向に延びる複数のティースと、
    をさらに有し、
    前記スロットは、前記複数のティースのうち隣り合うティースの間に位置する、コイル接合方法。
  10. 軸線に沿って延びる複数のスロットを有するステータコアと、
    前記スロット内に前記ステータコアの径方向に積層された状態で収納される複数のコイルと、
    を有し、
    前記コイルは、
    少なくとも一部が前記スロット内に収納され且つ前記スロットに沿って延びる複数の直線部と、
    前記スロットの外で前記複数の直線部のうち一つの直線部における一端部と他の直線部における一端部とを接続し且つ湾曲した接続部と、
    前記一つの直線部における他端部及び前記他の直線部における他端部から、それぞれ、前記スロットの外に延びるコイル端部と、
    を有し、
    前記複数のスロット内にそれぞれ収納された前記コイルの前記コイル端部のうち、異なるコイルのコイル端部であり且つ前記ステータコアの径方向及び周方向の少なくとも一方から見て重なる位置に位置する2つのコイル端部は、該2つのコイル端部の少なくとも一方が前記ステータコアの径方向及び周方向の少なくとも一方に変形した状態で、半田によって接合されている、ステータ。
  11. 請求項10に記載のステータにおいて、
    前記2つのコイル端部のうち一方のコイル端部は、前記ステータコアの軸方向から見て、前記一方のコイル端部を含むコイルの直線部から、複数の直線部において他方のコイル端部を含むコイル側に位置する径方向端部同士を繋ぐ仮想線と交差する方向に延びて、前記一方のコイル端部の少なくとも一部が前記接続部と重なる位置で前記他方のコイル端部と半田によって接合されている、ステータ。
  12. 請求項11に記載のステータにおいて、
    前記2つのコイル端部は、それぞれ、前記ステータコアの軸方向から見て、少なくとも一部が前記接続部と重なる位置で係合する係合部を有する、ステータ。
  13. 請求項10から12のいずれか一つに記載のステータにおいて、
    前記ステータコアは、
    円筒状のヨークと、
    前記ヨークから径方向に延びる複数のティースと、
    をさらに有し、
    前記スロットは、前記複数のティースのうち隣り合うティースの間に位置する、ステータ。
  14. 請求項10から13のいずれか一つに記載のステータと、
    前記ステータに対して回転可能なロータと、
    を有する、モータ。
  15. 請求項14に記載のモータを車両駆動用モータとして搭載する、車両。
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