JP2020141035A - インダクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】磁性粉と樹脂を含む磁性体にコイルが埋設されてなるインダクタであって、コイルの変形に由来する特性のばらつきを抑制できるインダクタを提供する。【解決手段】絶縁被膜を有し、互いに対向する1対の平面部を有する導線をその両端が外周部に位置し、内周部で互いに繋がった状態で上下2段に巻回して形成される巻回部、および前記巻回部のそれぞれの段の外周部から引き出される一対の引き出し部を含むコイルと、磁性粉および樹脂を含む磁性体からなり、前記巻回部を内包し、前記引き出し部の端部が表面に露出する素体と、前記素体の表面に配置され、前記引き出し部の端部と電気的に接続される外部端子とを備え、前記素体は、実装面と、実装面に対向する上面と、前記実装面および上面に隣接して互いに対向して配置される1対の端面とを有し、前記巻回部は、上下2段に巻回される導線の上段と下段の間の面において前記巻回部の最内周が囲む面積よりも、前記巻回部の開口面において前記巻回部の最内周が囲む面積の方が大きいインダクタである。【選択図】図2
Description
本発明は、インダクタに関する。
磁性粉と樹脂を含む予備成型体でコイルを挟み、加温加圧して樹脂を硬化させ、磁性粉と樹脂からなるコアでコイルを封止したインダクタが知られている。特許文献1には、樹脂と充填剤を含む封止材を平板形状の周縁部に柱状凸部を有する形状に予備成形したタブレットに、平角線を巻回したコイルを載置し、コイルの両端部をタブレットの柱状凸部の外側側面に沿わせて成型金型に配置し、コイルの両端部がタブレットの柱状凸部の外側側面と成型金型の内壁面との間に挟まれた状態でコイルと封止材を一体化させてコア部を形成するインダクタの製造方法が記載されている。特許文献2には、金属磁性粉と樹脂を含む金属磁性粉含有シートと、コイルとを重ねて加圧して硬化物を作製し、硬化物を切断または研磨するインダクタの製造方法が記載されている。
予備成型体を用いてコイルを封止するインダクタの製造方法においては、封止時にコイルに圧力がかかるため、コイルが変形してしまい、得られるインダクタの特性がばらつく場合があった。本発明は、磁性粉と樹脂を含む磁性体にコイルが埋設されてなるインダクタであって、コイルの変形に由来する特性のばらつきを抑制できるインダクタを提供することを目的とする。
絶縁被膜を有し、互いに対向する1対の平面部を有する導線をその両端が外周部に位置し、内周部で互いに繋がった状態で上下2段に巻回して形成される巻回部、および巻回部のそれぞれの段の外周部から引き出される一対の引き出し部を含むコイルと、磁性粉および樹脂を含む磁性体からなり、巻回部を内包し、引き出し部の端部が表面に露出する素体と、素体の表面に配置され、引き出し部の端部と電気的に接続される外部端子とを備えるインダクタである。素体は、実装面と、実装面に対向する上面と、前記実装面および上面に隣接して互いに対向して配置される1対の端面とを有する。巻回部は、上下2段に巻回される導線の上段と下段の間の面において巻回部の最内周が囲む面積よりも、巻回部の開口面において巻回部の最内周が囲む面積の方が大きく形成されている。
本発明によれば、磁性粉と樹脂を含む磁性体にコイルが埋設されてなるインダクタであって、コイルの変形に由来する特性のばらつきを抑制できるインダクタを提供することができる。
インダクタは、絶縁被膜を有し、互いに対向する1対の平面部を有する導線をその両端が外周部に位置し、内周部で互いに繋がった状態で上下2段に巻回して形成される巻回部、および巻回部のそれぞれの段の外周部から引き出される一対の引き出し部を含むコイルと、磁性粉および樹脂を含む磁性体からなり、巻回部を内包し、引き出し部の端部が表面に露出する素体と、素体の表面に配置され、引き出し部の端部と電気的に接続される外部端子とを備える。素体は、実装面と、実装面に対向する上面と、前記実装面および上面に隣接して互いに対向して配置される1対の端面とを有する。巻回部は、上下2段に巻回される導線の上段と下段の間の面において巻回部の最内周が囲む面積よりも、巻回部の開口面において巻回部の最内周が囲む面積の方が大きく形成されている。
コイルの巻回部が、上下2段に巻回される導線の上段と下段の間の面において巻回部の最内周が囲む面積よりも、巻回部の開口面において巻回部の最内周が囲む面積の方が大きく形成されていることで、製造時のコイルの変形方向を制御することができ、コイルの変形に由来するインダクタ特性のばらつきを抑制することができる。また、開口部が外側に傾斜しているため、開口部の近傍の磁束を分散することができ、開口部付近における磁気飽和が抑制され、直流重畳特性が向上する。開口部が外側に傾斜しているため、巻回部の内部における磁性粉の流動性が向上し、磁性体の密度を容易に高くすることができ、インダクタの特性が向上する。更に、巻回部の巻回軸方向の高さが低くなるため、インダクタの低背化が可能になる。
引き出し部の端部の端面は、素体の端面に露出して、露出した引き出し部の端部の端面における導線の平面部に対応する線分がコイルの巻回軸に対して傾斜していてもよい。これにより、コイルと素体の端面に設けられる外部端子との接続抵抗が低減され、インダクタの直流抵抗を低減できる。
引き出し部の端部の平面部の少なくとも一部は、素体の端面に露出して、露出した平面部において導線の長さ方向がコイルの巻回軸に対して傾斜していてもよい。これにより、体の端面から露出する面積を大きくすることができ、導線と外部端子との接触面積が大きくなり、コイルと素体の端面に設けられる外部端子との接続抵抗が低減され、インダクタの直流抵抗を低減できる。
引き出し部の端部の端面は、素体の実装面に露出してもよい。これにより、コイルと実装面に設けられる外部端子との接続抵抗が低減され、インダクタの直流抵抗を低減できる。
引き出し部の端部の平面部の少なくとも一部は、素体の実装面に露出してもよい。これにより、導線に対するストレスが軽減できるとともに、コイルと実装面に設けられる外部端子との接続抵抗が低減され、インダクタの直流抵抗を低減できる。
巻回部の導線で包囲される磁性体の密度が、巻回部の外周に配置される磁性体の密度よりも高くなっていてもよい。これにより、インダクタの特性を向上させることができる。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための、インダクタ等を例示するものであって、本発明は、以下に示すインダクタ等に限定されない。なお特許請求の範囲に示される部材を、実施形態の部材に限定するものでは決してない。特に実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。実施例2以降では実施例1と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
(実施例1)
実施例1のインダクタ100を図1から図5を参照して説明する。図1はインダクタ100を実装面とは反対側の上面側から見た概略部分透過斜視図であり、図2は図1のA−A線を通り素体の端面に平行な面における概略断面図である。図3はインダクタ100の素体の端面側からみた概略部分透過平面図であり、図4は導線の引き出し部の端部の形状を説明する概略斜視図である。図5はインダクタ100におけるコイルの製造方法を概念的に説明する斜視図である。
実施例1のインダクタ100を図1から図5を参照して説明する。図1はインダクタ100を実装面とは反対側の上面側から見た概略部分透過斜視図であり、図2は図1のA−A線を通り素体の端面に平行な面における概略断面図である。図3はインダクタ100の素体の端面側からみた概略部分透過平面図であり、図4は導線の引き出し部の端部の形状を説明する概略斜視図である。図5はインダクタ100におけるコイルの製造方法を概念的に説明する斜視図である。
図1に示すように、インダクタ100は、コイル10と、コイル10を内包し、磁性体からなる素体20と、素体20の表面に配置される外部端子40a、40bとを備える。素体20は、実装面と略直交するZ軸方向の高さT、実装面と略平行で、互いに略直交するX軸方向の長さLおよびY軸方向の幅Wで規定される略直方体の形状を有する。素体20は、実装面と、実装面に対向する上面と、実装面および上面に隣接して互いに対向して配置される1対の端面30a、30bと、実装面、上面および側面に隣接して互いに対向して配置される1対の側面とを備える。素体20の端面30a、30bはX軸方向に直交して配置され、素体20の側面はY軸方向に直交して配置される。素体20を構成する磁性体は、磁性粉と樹脂を含有する複合材料から形成され、複合材料にコイルを埋設して加圧成形により形成される。磁性粉としては、Fe、Fe−Si−Cr、Fe−Ni−Al、Fe−Cr−Al、Fe−Si、Fe−Si−A、Fe−Ni、Fe−Ni−Mo等の鉄系の金属磁性粉、他の組成系の金属磁性粉、アモルファス等の金属磁性粉、表面がガラス等の絶縁体で被覆された金属磁性粉、表面を改質した金属磁性粉、ナノレベルの微小な金属磁性粉末が用いられる。樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられる。
コイル10は、絶縁被膜を有し、互いに対向する1対の平面部を有する導線(いわゆる、平角線)を用いて形成される。コイル10は、巻回部14と、巻回部14の外周部から引き出される引き出し部12a、12bとを有する。巻回部14は、導線の両端が外周部に位置し、内周部で互いに繋がった状態で、導線どうしが平面部を互いに対向させ、平面部をコイルの巻回軸Nに対して傾斜させて上下2段の渦巻き状に巻回して形成される。引き出し部は、巻回部14の外周部に位置する導線の両端から連続して形成され、素体の端面30a、30b方向に向けてそれぞれ引き出される。コイル10の一方の引き出し部12aの端部の端面16aは、素体の端面30aから露出して外部端子40aと電気的に接続され、他方の引き出し部12bの端部の端面16bは、素体の端面30bから露出して外部端子40bと電気的に接続される。外部端子40a、40bは、それぞれ素体の実装面から端面に延在して配置される。
コイルを構成する導線の長さ方向に直交する断面は、例えば長方形であり、長方形の長辺に対応する平面部の幅と、長方形の短辺に対応し平面部間の距離である厚みで規定される。導線は、その幅が、例えば120μm以上350μm以下、厚みが、例えば10μm以上150μm以下に形成される。また、導線の絶縁被膜は、厚みが、例えば2μm以上10μm以下、好ましくは6μm程度のポリアミドイミド等の絶縁性樹脂で形成される。絶縁被膜の表面には、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂等の自己融着成分を含む自己融着層が更に設けられ、その厚みが1μm以上3μm以下に形成される。
コイル10の巻回部14は、例えば、長円形状に形成され、巻回軸Nに略直交し、導線の端面に対応する開口面を、素体の実装面側と上面側とに有する。コイル10の巻回部14は、上下2段の導線の上段と下段の間の面において、巻回部の最内周が囲む面積よりも、巻回部の開口面において巻回部の最内周が囲む面積の方が大きくなっている。すなわち、図2に示すように、巻回部14を構成する導線は、導線の断面の長手方向(導線の長さ方向および厚み方向に直交する幅方向)を、巻回部の開口面側が上段と下段の間の面側よりも巻回軸Nとの距離が大きくなるように、巻回部の巻回軸Nに対して角度α傾いて巻回されている。巻回部では、上下のそれぞれの段において、内周側の導線の平面部上に外周側の導線がその平面部を接して隙間なく巻回されている。図2に示す断面においては、巻回部14の上段を構成する導線の幅方向に直交する下段側の端面と、巻回部14の下段を構成する導線の幅方向に直交する上段側の端面とが接触していないが、接触していてもよい。
図1に示すように、コイル10の引き出し部12a、12bの端部の端面16a、16bは、それぞれ素体の端面30a、30bから露出する。ここで導線は巻回軸Nに対して傾いて巻回されて巻回部14を構成し、巻回部14の外周から素体の端面方向に引き出されるため、図3に示すように、素体の端面30aにおいてコイルの引き出し部の端部の端面16aは、導線の幅方向をコイルの巻回軸Nに対して傾斜して配置される。引き出し部の端部の端面16aは、素体の端面30aと略同一面をなしている。
巻回部を構成する導線が幅方向を巻回軸に略平行にして巻回される従来技術のコイルは、幅方向が巻回軸Nに対して平行に露出する。したがって、導線の長さ方向が端面に略直交する場合には、引き出し部の端部の端面が露出する形状は、図4に四角形ABCDで示す形状となり、導線の長さ方向が端面に傾いている場合には、四角形AEFDで示す形状となる。一方、コイル10では、素体の端面30aに露出する引き出し部の端部の端面が、導線の幅方向がコイルの巻回軸Nに対して傾斜し、長さ方向が素体の端面30aに対して傾斜して露出するので、素体の端面30aに露出する引き出し部の端部の端面の形状は、図4に四角形AEGHで示す形状となる。図4において、引き出し部の端部の端面の面積を比較すると、ABCD<AEFD<AEGHとなる。したがって、図3に示すように、コイルの引き出し部の端部の端面16aが、導線の幅方向をコイルの巻回軸Nに対して傾斜させて素体の端面から露出することで、導線と外部端子との接触面積が大きくなり、接続抵抗を小さくすることができる。
次にインダクタ100の製造方法の一例について説明する。インダクタの製造方法は、絶縁被膜を有し、互いに対向する1対の平面部を有する導線をその両端が外周部に位置し、内周部で互いに繋がった状態で、平面部を巻回軸Nに対して傾斜させて上下2段に巻回して形成される巻回部、および前記巻回部のそれぞれの段の外周部から引き出される一対の引き出し部を含むコイルを準備することと、準備したコイルを、磁性粉と樹脂を含む複合材料に埋設して加圧成型し、コイルを内包し、引き出し部の端部が端面から露出する素体を得ることと、素体の表面にコイルと接続する外部端子を形成することとを含む。
コイルの形成方法について、図5(a)から図5(c)を用いて説明する。コイルの巻回部は、例えば、絶縁被膜と、絶縁被膜上に設けられる融着層とを有し、互いに対向する1対の平面部を有する導線16を、ガイド50a、50bに巻回して形成される。導線の絶縁被膜には、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、アクリル、ポリイミド等が用いられ、融着層には、例えば、ポリビニルブチラール、ポリアミド等が用いられる。ガイド50a、50bは、例えば、図5(a)に示すように、コイルが巻回されるテーパー部52a、52bと、テーパー部を保持する保持部54a、54bを備える。テーパー部52a、52bは保持部側と逆方向の先端部から保持部にかけて径が大きくなるように形成される。図5(a)では、テーパー部は切頭円錐形状に形成されているが、高さ方向に直交する断面が長円形状の切頭錐形状に形成されていてもよい。図5(b)に示すように、2つのガイド50a、50bの先端部をそれぞれ突き合わせて2つのテーパー部からなる巻き軸を構成する。図5(b)に示すように、導線16を、テーパー部の先端部分が接触する巻き軸の中心部付近に、巻き軸の長さ方向に対して斜めに架けて、導線の両端を巻き軸廻りに巻回して巻回部は形成される。図5(c)に示すように、1回巻回してコイルの巻回部の内側となる1層目を形成する。巻回部の2層目以降は、2段の渦巻き状に巻回されるように、所定の巻数で巻回して、コイルの巻回部を形成する。形成された巻回部を熱処理して融着層を融着させて巻回部の形状を安定化させ、ガイド50a、50bを形成された巻回部から引き抜いて、コイルが得られる。
テーパー部を有する2つのガイドを突き合わせて巻き軸を構成することで、コイルを巻き軸から取り出す際には、巻き軸を分割することができ、さらにテーパーが付いているために容易にコイルを取り出すことができる。また、コイルの取り出し時に絶縁被膜に傷が発生することが抑制され、インダクタの絶縁耐性が向上する。
準備したコイルを埋設する複合材料は、予め加圧成型された予備成型体であってもよい。予備成型体は、例えば、コイルの巻回部に内側に挿入される凸部と、凸部が配置される底面部と、底面部の外縁に沿って形成され、コイルの巻回部を包囲する壁部と、壁部に設けられ、コイルの引き出し部の端部が予備成型体の外部に引き出される切り欠き部とを有し、底面部に対向する面に開口部を有する断面E字形状に形成される。断面E字形状の予備成型体にコイルを収容し、開口部を平板状の予備成型体で蓋をして、成型金型内に配置する。このときコイルの引き出し部の端部の平面部が金型の内壁に接触するように配置する。金型に配置されたコイルを内包する予備成型体を加圧とともに加温して、例えば、熱硬化性樹脂を硬化して素体を形成する。
必要に応じて、研磨、裁断等の処理を行って、コイルの引き出し部の端部の端面を素体の端面から露出させる。露出した引き出し部の端部の端面と電気的に接続するように、素体の表面に外部端子を形成してインダクタが製造される。外部端子は、例えば、素体の表面に導電性樹脂を付与することで形成される。
(実施例2)
実施例2のインダクタ110を図6および図7を参照して説明する。図6は、インダクタ110を上面側から見た概略部分透過斜視図であり、図7は、インダクタ110の素体の端面側からみた概略部分透過平面図である。インダクタ110は、コイルの引き出し部の端部における平面部の一部が、素体の端面から露出していること、コイルの巻回部が略円形に形成されていること以外は、インダクタ100と同様に構成される。
実施例2のインダクタ110を図6および図7を参照して説明する。図6は、インダクタ110を上面側から見た概略部分透過斜視図であり、図7は、インダクタ110の素体の端面側からみた概略部分透過平面図である。インダクタ110は、コイルの引き出し部の端部における平面部の一部が、素体の端面から露出していること、コイルの巻回部が略円形に形成されていること以外は、インダクタ100と同様に構成される。
インダクタ110では、コイル10aの引き出し部12a、12bが巻回部14aの外周部から素体の端面30a、30b方向にそれぞれ引き出され、巻回部14aにおいて外側である引き出し部の端部における平面部18a、18bが素体の端面30a、30bに沿って配置され、平面部の一部が素体の端面から露出する。露出する平面部18a、18bは、素体の表面に配置される外部端子40a、40bと電気的に接続される。
インダクタ110では、巻回部14aが導線の平面部を巻回軸Nに対して傾けて巻回して構成されるため、図7(a)および図7(b)に示すように、素体の端面30a、30bにおいてコイルの引き出し部の端部の平面部18a、18bは、導線の幅方向をコイルの巻回軸Nに対して傾斜して配置される。素体の端面から露出する導線の平面部18a、18bは、外部端子40a、40bとそれぞれ電気的に接続される。図7(a)に示すように巻回部の下段から引き出され、素体の端面30aから露出する引き出し部の端部の平面部18aの角部の実装面から距離T1は、平面部の先端側となり、引き出し部が導線の平面部を巻回軸Nと略平行にして引き出される従来のインダクタの場合と比べて短くなる。一方、図7(b)に示すように巻回部の上段から引き出され、素体の端面30bから露出する引き出し部の端部の平面部18bの角部の実装面から距離T2は、平面部の先端側ではなく巻回部側となるので、引き出し部が導線の平面部を巻回軸Nと略平行にして引き出される従来のインダクタの場合と略同等になる。この結果、コイルの引き出し部と実装面との距離の和は、従来のインダクタに比べて短くなるため、インダクタの直流抵抗を低減できる。
(実施例3)
実施例3のインダクタ120を、図8を参照して説明する。図8は、インダクタ120を上面側から見た概略部分透過斜視図である。インダクタ120は、外部端子が実装面のみに配置されていること、コイルの引き出し部の端部の平面部が、実装面から露出していること以外は、インダクタ100と同様に構成される。
実施例3のインダクタ120を、図8を参照して説明する。図8は、インダクタ120を上面側から見た概略部分透過斜視図である。インダクタ120は、外部端子が実装面のみに配置されていること、コイルの引き出し部の端部の平面部が、実装面から露出していること以外は、インダクタ100と同様に構成される。
インダクタ120では、コイル10bの引き出し部12aが巻回部14bの下段から実装面30cの方向に引き出され、巻回部14bにおいて外側に配置される側の導線の平面部18aを実装面30cから露出する。また、引き出し部12bが巻回部14bの上段から実装面30cの方向に引き出され、巻回部14bにおいて内側に配置される側の導線の平面部18bを実装面から露出する。実装面30cから露出する平面部18a、18bは、それぞれ実装面30cに配置される外部端子42a、42bとそれぞれ接続される。インダクタ120では、引き出し部12aは、引き出し方向に見て時計回りに捻られて、平面部18aを実装面30cに露出させる。引き出し部12bは、引き出し方向に見て時計回りに捻られて、平面部18bを実装面30cに露出させる。
引き出し部12a、12bは、いずれも捻られて平面部18a、18bを実装面30cから露出させるが、導線の平面部が巻回軸Nに平行に巻回されてなる巻回部を有する従来のインダクタの場合よりも捻れ量を少なくできる。これにより導線に対するストレスが軽減される。また、コイルと実装面に設けられる外部端子との接続抵抗が低減され、インダクタの直流抵抗を低減できる。
上述したインダクタの製造方法では、コイルの巻回部を予め、上下2段に巻回される導線の上段と下段の間の面において前記巻回部の最内周が囲む面積よりも、前記巻回部の開口面において前記巻回部の最内周が囲む面積の方が大きくなるように形成したが、導線の平面部が巻回軸と略平行に巻回されてなる従来のα巻きコイルを作製し、コイルの開口面側を、適当な治具等で塑性変形させて、巻回部を所望の形状に形成してもよい。
外部端子は、導電性樹脂の付与に代えて、スパッタ、めっき等で形成してもよい。
外部端子は、コイルと接触する導体層上に、さらにニッケルめっき、スズメッキ等を行って形成してもよい。
外部端子は、導電性樹脂の付与に代えて、スパッタ、めっき等で形成してもよい。
外部端子は、コイルと接触する導体層上に、さらにニッケルめっき、スズメッキ等を行って形成してもよい。
100、110、120 インダクタ
10、10a、10b コイル
20 素体
40a、40b 外部端子
10、10a、10b コイル
20 素体
40a、40b 外部端子
Claims (6)
- 絶縁被膜を有し、互いに対向する1対の平面部を有する導線をその両端が外周部に位置し、内周部で互いに繋がった状態で上下2段に巻回して形成される巻回部、および前記巻回部のそれぞれの段の外周部から引き出される一対の引き出し部を含むコイルと、
磁性粉および樹脂を含む磁性体からなり、前記巻回部を内包し、前記引き出し部の端部が表面に露出する素体と、
前記素体の表面に配置され、前記引き出し部の端部と電気的に接続される外部端子とを備え、
前記素体は、実装面と、実装面に対向する上面と、前記実装面および上面に隣接して互いに対向して配置される1対の端面とを有し、
前記巻回部は、上下2段に巻回される導線の上段と下段の間の面において前記巻回部の最内周が囲む面積よりも、前記巻回部の開口面において前記巻回部の最内周が囲む面積の方が大きいインダクタ。 - 前記引き出し部の端部の端面が、前記素体の端面に露出し、
露出した前記引き出し部の端部の端面における前記導線の平面部に対応する線分が前記コイルの巻回軸に対して傾斜している請求項1に記載のインダクタ。 - 前記引き出し部の端部の平面部の少なくとも一部が、前記素体の端面に露出し、
露出した前記平面部は、前記導線の長さ方向が前記コイルの巻回軸に対して傾斜している請求項1に記載のインダクタ。 - 前記引き出し部の端部の端面が、前記素体の実装面に露出する請求項1に記載のインダクタ。
- 前記引き出し部の端部の平面部の少なくとも一部が、前記素体の実装面に露出する請求項1に記載のインダクタ。
- 前記巻回部の前記導線で包囲される磁性体の密度が、前記巻回部の外周に配置される磁性体の密度よりも高い請求項1から請求項5のいずれかに記載のインダクタ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113053636A (zh) * | 2021-03-15 | 2021-06-29 | 墨尚电子技术(上海)有限公司 | 一种大电流表面贴装功率电感器及其制造方法 |
JP2021170576A (ja) * | 2020-04-14 | 2021-10-28 | 株式会社村田製作所 | インダクタおよびその製造方法 |
JP7420034B2 (ja) | 2020-09-28 | 2024-01-23 | 株式会社村田製作所 | コイル部品 |
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2019
- 2019-02-27 JP JP2019034875A patent/JP2020141035A/ja active Pending
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