JP2020139737A - 校正機能付pH検出器、pH測定装置及びpH測定装置の校正方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1では、試料液から引き上げて空気中に保持した電極に向けて標準液を噴射して、電極を校正する方法が提案されている。
特許文献1の方法は、電極を試料液から引き上げるだけで標準液校正が可能であり、装置構造やシーケンス動作を非常に簡易なものとすることができる。
一方、消耗品であるガラス電極と比較電極とをチップ化して交換可能としたpH複合電極も知られている(特許文献2)。
特許文献2のようなチップ化したpH複合電極の場合、電極本体の直径は25〜35mm程度と大きめとなる。
特に測定対象である試料液がpH測定装置を設置する環境温度よりも高い場合、とりわけ、pH測定装置内に収容された標準液や洗浄水と試料液との温度差が30℃以上である場合には、電位差が安定するまでに長い時間を要し、場合によっては、正確な標準液校正を行うことが困難となることもあった。
[1]試料液に浸漬されるpH複合電極と、前記pH複合電極を上昇させて空気中に保持した状態とした後、下降させて試料液に浸漬した状態に戻す昇降装置と、内面が円柱状とされ、前記pH複合電極が空気中に保持された状態において、前記pH複合電極を包囲する筒状の洗浄校正槽と、標準液及び洗浄水を噴射する噴射装置とを備える校正機能付pH検出器であって、
前記噴射装置は、前記pH複合電極が空気中に保持された状態において、前記pH複合電極に向けて標準液を噴射する噴出孔又はノズルを有していると共に、前記pH複合電極が空気中に保持された状態において、洗浄水を前記pH複合電極に向けて斜め下方から噴射する噴出孔又はノズル、及び洗浄水を前記洗浄校正槽の内面に向けて斜め下方から噴射する噴出孔又はノズルを有し、
前記洗浄校正槽の内面に向けて斜め下方から噴射する噴出孔又はノズルは、噴出させた洗浄水が前記洗浄校正槽内を旋回しながら上昇した後、前記pH複合電極の側面を洗い流しながら流下するように形成されていることを特徴とする校正機能付pH検出器。
[2]さらに、前記pH複合電極を保護する保護板を備え、前記pH複合電極及び前記保護板は、互いの相対的位置を一定に保った状態で、前記昇降装置によって、共に昇降するようになっており、
前記洗浄校正槽の内面に向けて斜め下方から噴射する噴出孔又はノズルは、噴出させた洗浄水が前記保護板に衝突してから、前記洗浄校正槽内を旋回しながら上昇するようになっている、[1]に記載の校正機能付pH検出器。
[3]前記pH複合電極は、電極本体と、前記電極本体の下端面から少なくとも一部が突出するように設けられたガラス電極ボディ、比較電極ボディ及び温度センサと、前記ガラス電極ボディの下端面から突出して設けられたガラス膜と、前記比較電極ボディの下端面から露出するように設けられた液絡部を有する、[1]又は[2]に記載の校正機能付pH検出器。
[4]前記ガラス電極ボディは前記ガラス膜と共に前記電極本体に着脱自在とされており、前記比較電極ボディは前記液絡部と共に前記電極本体に着脱自在とされている、[3]に記載の校正機能付pH検出器。
[5][1]〜[4]のいずれか一項に記載の校正機能付pH検出器と、前記校正機能付pH検出器における前記pH複合電極で得られる電位差及び温度が入力される指示変換装置とを備えることを特徴とするpH測定装置。
[6]試料液に浸漬されるpH複合電極と、前記pH複合電極を上昇させて空気中に保持した状態とした後、下降させて試料液に浸漬した状態に戻す昇降装置と、内面が円柱状とされ、前記pH複合電極が空気中に保持された状態において、前記pH複合電極を包囲する筒状の洗浄校正槽と、前記pH複合電極で得られる電位差及び温度情報が入力される指示変換装置を備えるpH測定装置の校正方法であって、
前記pH複合電極を空気中に保持した状態として、洗浄水を前記pH複合電極に向けて斜め下方から噴射すると共に、洗浄水を前記洗浄校正槽の内面に向けて斜め下方から噴射することにより、前記洗浄校正槽内を旋回させながら上昇させた後、前記pH複合電極の側面を洗い流すように流下させ、
その後、前記pH複合電極を空気中に保持した状態のまま、前記pH複合電極に向けて標準液を噴射して、前記pH複合電極から得られる電位差及び温度を、前記指示変換装置が検量線情報として取得することを特徴とするpH測定装置の校正方法。
[7]前記pH測定装置は、さらに、前記pH複合電極を保護する保護板を備え、前記pH複合電極及び前記保護板は、互いの相対的位置を一定に保った状態で、前記昇降装置によって、共に昇降するようになっており、
洗浄水を前記洗浄校正槽の内面に向けて斜め下方から噴射する際、噴出させた洗浄水を前記保護板に衝突させてから、前記洗浄校正槽内を旋回させながら上昇させる、[6]に記載のpH測定装置の校正方法。
[8]前記pH複合電極は、電極本体と、前記電極本体の下端面から少なくとも一部が突出するように設けられたガラス電極ボディ、比較電極ボディ及び温度センサと、前記ガラス電極ボディの下端面から突出して設けられたガラス膜と、前記比較電極ボディの下端面から露出するように設けられた液絡部を有する、[6]又は[7]に記載のpH測定装置の校正方法。
[9]前記ガラス電極ボディは前記ガラス膜と共に前記電極本体に着脱自在とされており、前記比較電極ボディは前記液絡部と共に前記電極本体に着脱自在とされている、[8]に記載のpH測定装置の校正方法。
すなわち、電極本体の直径が大きいと全体の熱容量が大きいため、試料液からpH複合電極を引き上げた後、温度センサとガラス膜の温度が相違したり、標準液校正の途中で温度が変化したりする不都合が生じていることを見いだした。
そのため、電極本体の直径が大きい場合にも、標準液校正を行う際は、pH複合電極の温度が安定しており、正確な標準液校正を迅速に行うことが可能である。
図1に示すように、本実施形態の校正機能付pH検出器1は、pH複合電極30とpH複合電極30を昇降させる昇降装置45(要部のみ図示)と洗浄校正槽50と噴射装置70とで概略構成されている。校正機能付pH検出器1は、試料液Wの中に、そのまま浸漬させて使用されるものである。
なお、本明細書において、下端面とは、使用時において、周面の最も低い部分で囲まれた面を意味する。
洗浄校正槽50は、内面50bが円柱状とされた円筒状とされている。洗浄校正槽50は、pH複合電極30が昇降装置45により上昇して空気中に保持された状態において、pH複合電極30を包囲する位置に配置されている。
噴射装置70は洗浄校正槽50に取り付けられている。
一方、上昇時には、pH複合電極30が洗浄校正槽50で囲まれた空気中に保持された状態となり、校正又は洗浄を行えるようになっている。
保護板42は、そのpH複合電極30側が、pH複合電極30の電極本体31の周面からほぼ等距離となるように、円弧状に形成されている。また、保護板42には、試料液の流通を妨げないよう、流通穴42aが形成されている。
電極本体31の直径は20〜40mmであることが好ましく、25〜35mmであることがより好ましい。電極本体31の直径が好ましい範囲の下限値以上であることにより、ガラス電極チップ10、比較電極チップ20、温度センサ38を電極本体31の下端面31aに無理なく配置できる。また、電極本体31の直径が好ましい範囲の上限値以下であることにより、校正機能付pH検出器1全体が過大とならない。
また、電極本体31の下端側から突出する比較電極ボディ取付部33が設けられている。比較電極ボディ取付部33は、外側に雄ねじ35が設けられた筒状体である。また、電極本体31には、比較電極ボディ取付部33の内部と連通する内部液収容部34が設けられている。
なお、ガラス膜18はガラス管19の下端に設けられている。ガラス管19は、ガラス電極ボディ11にほぼ全体が収納され、下端付近のわずかな部分のみが、ガラス電極ボディ11の下端面11aから突出している。
つまみ部12の底部には、開口部12aが形成されており、下端にガラス膜18が設けられたガラス管19が、この開口部12aを液密に貫通している。
すなわち、本実施形態では、ガラス電極チップ10の一部であるガラス電極ボディ11の内、つまみ部12の部分が電極本体31の下端面31aから突出しており、つまみ部12の下端面がガラス電極ボディ11の下端面11aとなっている。
つまみ部12の直径が好ましい範囲の下限値以上であることにより、ガラス膜18を有するガラス電極チップ10を無理なく製造できる。また、電極本体31に対して着脱する際の取り扱いが容易である。
また、つまみ部12の直径が好ましい範囲の上限値以下であることにより、pH複合電極30全体が過大とならない。また、電極本体31に対して着脱する際の取り扱いが容易である。
液絡部28の下端は、下端面21aと同一平面上にあっても、下端面21aの下方に多少突出していてもよい。
すなわち、本実施形態では、比較電極チップ20の一部である比較電極ボディ21の全体が電極本体31の下端面31aから突出している。
比較電極ボディ21の直径が好ましい範囲の下限値以上であることにより、比較電極ボディ21を有する比較電極チップ20を無理なく製造できる。また、電極本体31に対して着脱する際の取り扱いが容易である。
また、比較電極ボディ21の直径が好ましい範囲の上限値以下であることにより、pH複合電極30全体が過大とならない。また、電極本体31に対して着脱する際の取り扱いが容易である。
図4に示すように、噴射装置70は、一体に形成された噴出部73及び取付部74と、取付部74に接続された第1標準液入口管71a、第2標準液入口管71b、洗浄水入口管72a及び洗浄薬液入口管72bとで概略構成されている。
図5に示すように、噴出部73及び取付部74は、噴出部73が洗浄校正槽50に形成された開口50aに噴出部73の図4における手前側の表面(以下「内側表面」という場合がある。)が洗浄校正槽50の内面50bとほぼ連続する曲面となるようにはめ込まれ、取付部74が洗浄校正槽50の外周側に配置されるようにして洗浄校正槽50に取り付けられている。
洗浄水入口管72aは、取付部74の、図4において右側背面となる位置に接続されている。洗浄水入口管72aには、洗浄水の送液管が接続されるようになっている。
洗浄薬液入口管72bは、取付部74の、図4において左側背面となる位置に接続されている。洗浄薬液入口管72bには、洗浄薬液の送液管が接続されるようになっている。
取付部74の内部には、標準液流路74aと洗浄水流路74bと洗浄薬液流路74cが形成されている。
図7は、校正時(上昇時)における標準液噴出孔73aとpH複合電極30の水平方向の位置関係を説明する図であり、標準液流路74aを通る水平断面から上方を見た図として示している。
標準液噴出孔73aは、始端が標準液流路74aの途中に接続され、終端が噴出部73の内側表面に開口するように、取付部74の内部から噴出部73の内側表面にかけて形成されている。
すなわち、標準液は、第1標準液入口管71a又は第2標準液入口管71bから導入され、標準液流路74aを経由して、標準液噴出孔73aから噴出し、比較電極ボディ21の下端面21aに至るようになっている。
第1洗浄水噴出孔73b及び第2洗浄水噴出孔73cは、各々の始端が洗浄水流路74bの終端に分岐状に接続され、各々の終端が噴出部73の内側表面に開口するように、取付部74の内部から噴出部73の内側表面にかけて形成されている。
すなわち、洗浄水入口管72aから導入された洗浄水の一部は、洗浄水流路74bを経由して、第1洗浄水噴出孔73bから噴出し、pH複合電極30の下端のほぼ中央、好ましくは、ガラス電極ボディ11の下端面11aと比較電極ボディ21の下端面21aの間隙に至るようになっている。
その結果、第2洗浄水噴出孔73cは、斜め上方に向かう延長線上に洗浄校正槽50の内面50bが位置するようになっている。
すなわち、洗浄水入口管72aから導入された洗浄水の一部は、洗浄水流路74bを経由して、第2洗浄水噴出孔73cから噴出し、洗浄校正槽50の内面50bに斜め下方から至り、内面50bの内側を旋回しながら上昇した後、pH複合電極30の側面を流下するようになっている。
第2洗浄水噴出孔73cが、水平面に対して好ましい角度で形成されることにより、洗浄水を、内面50bの内側を旋回しながら適度な高さまで上昇させた後に、流下させることができる。
本実施形態の場合、保護板42は、その電極本体31側の凹面に、第2洗浄水噴出孔73cから噴出された洗浄水が衝突するように配置されることが好ましい。
保護板42の位置が適切でなく、例えば保護板42の洗浄校正槽50側の凸面に、第2洗浄水噴出孔73cから噴出された洗浄水が衝突するようになっている場合は、保護板42を適切な位置まで回転させてから固定し直すことにより、容易に適切な位置に調整できる。
洗浄薬液噴出孔73dは、始端が洗浄薬液流路の終端に接続され、終端が噴出部73の内側表面に開口するように、取付部74の内部から噴出部73の内側表面にかけて形成されている。
すなわち、洗浄薬液は、洗浄薬液入口管72bから導入され、洗浄薬液流路74cを経由して、洗浄薬液噴出孔73dから噴出し、pH複合電極30の下端のほぼ中央、好ましくは、ガラス電極ボディ11の下端面11aと比較電極ボディ21の下端面21aの間隙に至るようになっている。
また、斜め上方からではなく、比較電極ボディ21のガラス電極ボディ11と反対側に向けて斜め下方から標準液を噴射することにより、比較電極ボディ21に達した標準液が、そのまま比較電極ボディ21から落下してしまうことなく、ガラス電極ボディ11側に移れるようになっている。
標準液噴出孔73aから、比較電極ボディ21の下端面21aの周縁近傍に向けて噴射する角度θは、水平面に対して60°以下が好ましく、15〜45°がより好ましい。例えば30°とすることができる。
比較電極ボディ21の下端面21aが、ガラス電極ボディ11の下端面11aと同じ高さか、同じ高さよりやや上となることにより、比較電極ボディ21に達した標準液が、ガラス電極ボディ11側に移り、その後ガラス膜18に達することが可能となっている。
比較電極ボディ21に斜め下方向から達した標準液は、落下する際にも真下ではなく斜め下方向に落下するため、比較電極ボディ21からガラス電極ボディ11側に移れるようになっている。
これにより、標準液が液絡部28とガラス膜18の双方を濡らしながら通過しやすくなる。
なお、この場合、ガラス電極ボディ11と比較電極ボディ21の双方の中心軸を含む面は鉛直面である。
具体的にどの程度近ければ液滴を保持できるか否かは、ガラス電極ボディ11と比較電極ボディ21の各々の直径、側面の凹凸形状、側面の疎水性、親水性の程度にもよるが、下端面11aと下端面21aとが最も近接した部分の間隙dは3mm以下であることが好ましく、1〜2mmであることがより好ましい。
校正機能付pH検出器2の洗浄校正槽50は、内面50bが円柱状とされた円筒状の槽本体51と槽本体51の下端側に取り付けられた槽側フランジ52とで構成されている。
流通セル60は流入口61aと流出口61bとを有するセル本体61と、セル本体61上端側に設けられたセル側フランジ62とで構成されている。
洗浄校正槽50は槽側フランジ52をセル側フランジ62に固定することにより、流通セル60と液密に接合されている。
一方上昇時には、pH複合電極30が洗浄校正槽50で囲まれた空気中に保持された状態となり、校正又は洗浄を行えるようになっている。
このような問題に対処する方法としては、セル本体61内への試料液の流入流出を止める方法、洗浄校正槽50と流通セル60内とを遮断する遮蔽物を用いる方法、これらの方法の併用が挙げられる。
遮蔽物を用いる方法としては、例えば、特開平9−21777号に記載の方法、特開2007−101419号に記載の方法が挙げられる。
その他は、pH複合電極30の構成、校正時(上昇時)における噴射装置70とpH複合電極30と洗浄校正槽50の位置関係を含めて、校正機能付pH検出器1と同様である。
また、薬液を噴出するための洗浄薬液噴出孔73d、洗浄薬液入口管72b、及び洗浄薬液流路74cは省略してもよい。
また、標準液噴出孔73aは複数設けて、pH複合電極30の複数箇所に噴射できるようにしてもよい。
また、第2洗浄水噴出孔73cを複数設けて、洗浄水が、直接洗浄校正槽50の内面50bに向かうと共に、別途の洗浄水が、保護板42に衝突してから、洗浄校正槽50の内面50bに向かうようにしてもよい。
また、各実施形態では、標準液及び洗浄水を噴射するために、噴出部73において開口する噴出孔を用いたが、噴出孔ではなく、噴出ノズルを使用してもよい。
本実施形態のpH測定装置は、本発明の校正機能付pH検出器と図示を省略する指示変換装置を備えている。校正機能付pH検出器としては、例えば、上記校正機能付pH検出器1又は校正機能付pH検出器2を使用できる。
指示変換装置は、pH複合電極30から入力される電位差を温度補償した上でpHに変換するようになっている。また、校正時に、pH複合電極30から入力される電位差及び温度を取得して、電位差をpHに変換するために必要な検量線情報を得るようになっている。
指示変換装置は、本発明の校正機能付pH検出器における昇降装置45や噴射装置70等を制御する制御部を備えていることが好ましい。
電位差をpHに変換するにあたっては、通常温度センサ38で取得した温度情報に基づく温度補償が行われる。
なお、洗浄モードではpH複合電極30の洗浄を行うが、標準液校正は行わない。
洗浄は、まず、第1洗浄水噴出孔73b、第2洗浄水噴出孔73cから洗浄水を噴出させて洗浄水による洗浄を行う。その後、洗浄薬液噴出孔73dから薬液を噴出させて薬液による洗浄を行い、次いで第1洗浄水噴出孔73b、第2洗浄水噴出孔73cから洗浄水を噴出させて洗浄水による洗浄を行う。なお、薬液による洗浄は省略して、洗浄水のみで洗浄してもよい。
また、校正モードでは、必要に応じて、標準液校正を行った後に、pH複合電極30を空気中に保持したまま、再度pH複合電極30の洗浄を行ってもよい。なお、標準液校正を行った後の洗浄においては、薬液による洗浄は行わず、洗浄水のみによる洗浄を行うことが好ましい。
また、噴射流W2を洗浄校正槽50の内面50bに向かう途中で保護板42に衝突させた場合には、保護板42によって、噴射流W2の軌道は、旋回により適した軌道に修正される。洗浄校正槽50の内面50bとの距離は、昇降時等に変動する可能性があるが、pH複合電極30と保護板42は、pH複合電極30と常に一定の相対的位置を保っている。そのため、保護板42に衝突させることによって、より精密な噴射流W2の軌道制御が可能となる。
また、洗浄水が洗浄校正槽全体に行き渡り、保護板42や洗浄校正槽50の汚れを落す副次的効果も得られる。
噴射流W1の線速度が好ましい上限値以下であれば、ガラス膜18等が水圧で破損することを防止できる。
噴射流W1の流量が好ましい上限値以下であれば、ガラス膜18等が水圧で破損することを防止できる。
噴射流W2の線速度が好ましい上限値以下であれば、洗浄校正槽50の上方から洗浄水が飛散して、無駄に消費されにくくなる。
噴射流W2の流量が好ましい上限値以下であれば、洗浄水が無駄に消費されにくくなる。
本実施形態の校正方法では、標準液校正に先立ち、噴射流W1及び噴射流W2で迅速にpH複合電極30を冷却できるので、標準液校正を行う際は、pH複合電極30の温度も安定している。そのため、正確な標準液校正を迅速に行うことが可能である。
そのため、ガラス膜18と液絡部28とが、標準液を介して電気的な導通状態となるため、標準液によってpH複合電極30から得られる電位差を検量線情報として指示変換装置が取得することにより、標準液校正を行うことができる。
噴射流S1の線速度が好ましい上限値以下であれば、標準液の使用量を抑制することができる。
噴射流S1の流量が好ましい上限値以下であれば、標準液の使用量を抑制することができる。
例えば、ガラス膜18に向かう噴射流と液絡部28に向かう噴射流を同時に供給し、両噴射流が接続することにより、ガラス膜18と液絡部28の間の電気的導通を得るようにしてもよい。
10…ガラス電極チップ、11…ガラス電極ボディ、11a…下端面、12…つまみ部、13…内挿部、14…電極端子、18…ガラス膜、
20…比較電極チップ、21…比較電極ボディ、21a…下端面、28…液絡部、
30…pH複合電極、31…電極本体、38…温度センサ、42…保護板、
45…昇降装置、50…洗浄校正槽、60…流通セル、70…噴射装置、73…噴出部、
73a…標準液噴出孔、73b…第1洗浄水噴出孔、73c…第2洗浄水噴出孔、
73d…洗浄薬液噴出孔
Claims (9)
- 試料液に浸漬されるpH複合電極と、前記pH複合電極を上昇させて空気中に保持した状態とした後、下降させて試料液に浸漬した状態に戻す昇降装置と、内面が円柱状とされ、前記pH複合電極が空気中に保持された状態において、前記pH複合電極を包囲する筒状の洗浄校正槽と、標準液及び洗浄水を噴射する噴射装置とを備える校正機能付pH検出器であって、
前記噴射装置は、前記pH複合電極が空気中に保持された状態において、前記pH複合電極に向けて標準液を噴射する噴出孔又はノズルを有していると共に、前記pH複合電極が空気中に保持された状態において、洗浄水を前記pH複合電極に向けて斜め下方から噴射する噴出孔又はノズル、及び洗浄水を前記洗浄校正槽の内面に向けて斜め下方から噴射する噴出孔又はノズルを有し、
前記洗浄校正槽の内面に向けて斜め下方から噴射する噴出孔又はノズルは、噴出させた洗浄水が前記洗浄校正槽内を旋回しながら上昇した後、前記pH複合電極の側面を洗い流しながら流下するように形成されていることを特徴とする校正機能付pH検出器。 - さらに、前記pH複合電極を保護する保護板を備え、前記pH複合電極及び前記保護板は、互いの相対的位置を一定に保った状態で、前記昇降装置によって、共に昇降するようになっており、
前記洗浄校正槽の内面に向けて斜め下方から噴射する噴出孔又はノズルは、噴出させた洗浄水が前記保護板に衝突してから、前記洗浄校正槽内を旋回しながら上昇するようになっている、請求項1に記載の校正機能付pH検出器。 - 前記pH複合電極は、電極本体と、前記電極本体の下端面から少なくとも一部が突出するように設けられたガラス電極ボディ、比較電極ボディ及び温度センサと、前記ガラス電極ボディの下端面から突出して設けられたガラス膜と、前記比較電極ボディの下端面から露出するように設けられた液絡部を有する、請求項1又は2に記載の校正機能付pH検出器。
- 前記ガラス電極ボディは前記ガラス膜と共に前記電極本体に着脱自在とされており、前記比較電極ボディは前記液絡部と共に前記電極本体に着脱自在とされている、請求項3に記載の校正機能付pH検出器。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の校正機能付pH検出器と、前記校正機能付pH検出器における前記pH複合電極で得られる電位差及び温度が入力される指示変換装置とを備えることを特徴とするpH測定装置。
- 試料液に浸漬されるpH複合電極と、前記pH複合電極を上昇させて空気中に保持した状態とした後、下降させて試料液に浸漬した状態に戻す昇降装置と、内面が円柱状とされ、前記pH複合電極が空気中に保持された状態において、前記pH複合電極を包囲する筒状の洗浄校正槽と、前記pH複合電極で得られる電位差及び温度情報が入力される指示変換装置を備えるpH測定装置の校正方法であって、
前記pH複合電極を空気中に保持した状態として、洗浄水を前記pH複合電極に向けて斜め下方から噴射すると共に、洗浄水を前記洗浄校正槽の内面に向けて斜め下方から噴射することにより、前記洗浄校正槽内を旋回させながら上昇させた後、前記pH複合電極の側面を洗い流すように流下させ、
その後、前記pH複合電極を空気中に保持した状態のまま、前記pH複合電極に向けて標準液を噴射して、前記pH複合電極から得られる電位差及び温度を、前記指示変換装置が検量線情報として取得することを特徴とするpH測定装置の校正方法。 - 前記pH測定装置は、さらに、前記pH複合電極を保護する保護板を備え、前記pH複合電極及び前記保護板は、互いの相対的位置を一定に保った状態で、前記昇降装置によって、共に昇降するようになっており、
洗浄水を前記洗浄校正槽の内面に向けて斜め下方から噴射する際、噴出させた洗浄水を前記保護板に衝突させてから、前記洗浄校正槽内を旋回させながら上昇させる、請求項6に記載のpH測定装置の校正方法。 - 前記pH複合電極は、電極本体と、前記電極本体の下端面から少なくとも一部が突出するように設けられたガラス電極ボディ、比較電極ボディ及び温度センサと、前記ガラス電極ボディの下端面から突出して設けられたガラス膜と、前記比較電極ボディの下端面から露出するように設けられた液絡部を有する、請求項6又は7に記載のpH測定装置の校正方法。
- 前記ガラス電極ボディは前記ガラス膜と共に前記電極本体に着脱自在とされており、前記比較電極ボディは前記液絡部と共に前記電極本体に着脱自在とされている、請求項8に記載のpH測定装置の校正方法。
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2019
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