JP2020139129A - 帯電防止コーティング層形成用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 帯電防止性に優れる上、基材との密着性に優れるコーティング層を与える帯電防止コーティング層形成用組成物を提供する。【解決手段】 不飽和炭化水素(a03)と、不飽和カルボン酸(a02)と、不飽和カルボン酸塩(a01)とを構成単量体として含む共重合体(A)、及び架橋剤(C)を含む組成物であって、前記(a02)が炭素数3〜10の不飽和カルボン酸であり、前記(a01)を構成する不飽和カルボン酸が炭素数3〜10の不飽和カルボン酸である帯電防止コーティング層形成用組成物(X)。【選択図】 なし
Description
本発明は基材フィルムに帯電防止性を付与することができる帯電防止コーティング層形成用組成物に関する。
従来、帯電防止コーティングとしては、界面活性剤を塗膜中に含有させる方法(例えば特許文献1)が知られている。
しかしながら界面活性剤を含有したコーティングは、帯電防止剤のブリードアウトにより表面が汚染される、帯電防止性が経時的に劣化する等の問題があった。
しかしながら界面活性剤を含有したコーティングは、帯電防止剤のブリードアウトにより表面が汚染される、帯電防止性が経時的に劣化する等の問題があった。
しかしながら、これらのコーティングは表面固有抵抗値が109Ω/□未満の高い帯電防止性能と、コーティングの密着性と硬度を両立させることは困難であった。
本発明の目的は、上記問題を解決し、帯電防止性に優れる上、基材との密着性に優れるコーティング層を与える帯電防止コーティング層形成用組成物を提供することにある。
本発明の目的は、上記問題を解決し、帯電防止性に優れる上、基材との密着性に優れるコーティング層を与える帯電防止コーティング層形成用組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、不飽和炭化水素(a03)と、不飽和カルボン酸(a02)と、不飽和カルボン酸塩(a01)とを構成単量体として含む共重合体(A)、及び架橋剤(C)を含む組成物であって、前記(a02)が炭素数3〜10の不飽和カルボン酸であり、前記(a01)を構成する不飽和カルボン酸が炭素数3〜10の不飽和カルボン酸である帯電防止コーティング層形成用組成物(X)である。
すなわち本発明は、不飽和炭化水素(a03)と、不飽和カルボン酸(a02)と、不飽和カルボン酸塩(a01)とを構成単量体として含む共重合体(A)、及び架橋剤(C)を含む組成物であって、前記(a02)が炭素数3〜10の不飽和カルボン酸であり、前記(a01)を構成する不飽和カルボン酸が炭素数3〜10の不飽和カルボン酸である帯電防止コーティング層形成用組成物(X)である。
本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)から形成される帯電防止コーティング層は、以下の効果を奏する。
(1)帯電防止コーティング層は、帯電防止性に優れる。
(2)帯電防止コーティング層は、基材との密着性に優れる。
(3)帯電防止コーティング層は、耐溶剤性に優れる。
(1)帯電防止コーティング層は、帯電防止性に優れる。
(2)帯電防止コーティング層は、基材との密着性に優れる。
(3)帯電防止コーティング層は、耐溶剤性に優れる。
<不飽和カルボン酸(a02)>
本発明における炭素数[以下、Cと略記することがある]が3〜10である不飽和カルボン酸(a02)としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、3−アリルオキシプロピオン酸等が挙げられ、これらの中で、密着性及び帯電防止性の観点から、好ましいのは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸であり、さらに好ましいのは、アクリル酸、メタアクリル酸である。
以下、本発明において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味し、以下同様の記載法を用いる。
本発明における炭素数[以下、Cと略記することがある]が3〜10である不飽和カルボン酸(a02)としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、3−アリルオキシプロピオン酸等が挙げられ、これらの中で、密着性及び帯電防止性の観点から、好ましいのは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸であり、さらに好ましいのは、アクリル酸、メタアクリル酸である。
以下、本発明において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味し、以下同様の記載法を用いる。
<不飽和カルボン酸塩(a01)>
本発明における不飽和カルボン酸塩(a01)は、炭素数3〜10の不飽和カルボン酸と、カチオン(Q+)から構成される。
不飽和カルボン酸塩(a01)としては、上記不飽和カルボン酸(a02)の塩が挙げられ、これらの中で、密着性及び帯電防止性の観点から、好ましいのは、アクリル酸塩、メタクリル酸塩、マレイン酸塩であり、さらに好ましいのはアクリル酸塩、メタクリル酸塩である。
本発明における不飽和カルボン酸塩(a01)は、炭素数3〜10の不飽和カルボン酸と、カチオン(Q+)から構成される。
不飽和カルボン酸塩(a01)としては、上記不飽和カルボン酸(a02)の塩が挙げられ、これらの中で、密着性及び帯電防止性の観点から、好ましいのは、アクリル酸塩、メタクリル酸塩、マレイン酸塩であり、さらに好ましいのはアクリル酸塩、メタクリル酸塩である。
前記不飽和カルボン酸塩(a01)を構成するカチオン(Q+)としては、好ましくは一般式(2)〜(5)のいずれかで示されるオニウムカチオン、アルカリ金属カチオン(リチウムカチオン、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン)、さらに好ましいのは一般式(2)で表されるカチオン、一般式(4)で表されるカチオン、アルカリ金属カチオンとくに好ましいのは一般式(4)で表されるカチオン、アルカリ金属カチオンである。
上記カチオンは、単独でも、2種または2種以上を併用してもよい。また、併用する場合には、一般式(2)〜(5)のいずれかで示されるカチオン(α)とアルカリ金属カチオン(β)とを併用することが好ましく、該(α)と(β)とのモル比[(α)/(β)]は、好ましくは30/70〜90/10、さらに好ましくは50/50〜85/15である。
上記カチオンは、単独でも、2種または2種以上を併用してもよい。また、併用する場合には、一般式(2)〜(5)のいずれかで示されるカチオン(α)とアルカリ金属カチオン(β)とを併用することが好ましく、該(α)と(β)とのモル比[(α)/(β)]は、好ましくは30/70〜90/10、さらに好ましくは50/50〜85/15である。
一般式(2)で表されるカチオン:
例えば、テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、トリメチルプロピルアンモニウム、イソプロピルトリメチルアンモニム、ブチルトリメチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリエチルプロピルアンモニウム、イソプロピルトリエチルアンモニム、ブチルトリエチルアンモニウム、メチルトリプロピルアンモニウム、エチルトリプロピルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、ブチルトリプロピルアンモニウム、メチルトリブチルアンモニウム、エチルトリブチルアンモニウム、プロピルトリブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、ジメチルジプロピルアンモニウム、ジイソプロピルジメチルアンモニウム、ジブチルジメチルアンモニウム、ジエチルジプロピルアンモニウム、ジエチルジイソプロピルアンモニウム、ジエチルジブチルアンモニウム、エチルメチルプロピルブチルアンモニウム、エチルメチルイソプロピルブチルアンモニウム、エチルメチルジプロピルアンモニウム、エチルメチルジイソプロピルアンモニウム、エチルメチルジブチルアンモニウムが挙げられる。
例えば、テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、トリメチルプロピルアンモニウム、イソプロピルトリメチルアンモニム、ブチルトリメチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリエチルプロピルアンモニウム、イソプロピルトリエチルアンモニム、ブチルトリエチルアンモニウム、メチルトリプロピルアンモニウム、エチルトリプロピルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、ブチルトリプロピルアンモニウム、メチルトリブチルアンモニウム、エチルトリブチルアンモニウム、プロピルトリブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、ジメチルジプロピルアンモニウム、ジイソプロピルジメチルアンモニウム、ジブチルジメチルアンモニウム、ジエチルジプロピルアンモニウム、ジエチルジイソプロピルアンモニウム、ジエチルジブチルアンモニウム、エチルメチルプロピルブチルアンモニウム、エチルメチルイソプロピルブチルアンモニウム、エチルメチルジプロピルアンモニウム、エチルメチルジイソプロピルアンモニウム、エチルメチルジブチルアンモニウムが挙げられる。
一般式(2)で表されるカチオン(環構造):
例えば、1,1−ジメチルピロリジニウム、1−エチル−1−メチルピロリジニウム、1−メチル−1−プロピルピロリジニウム、1ブチル−1−メチルピロリジニウム、1,1−ジエチルピロリジニウム、1エチル−1−プロピルピロリジニウム、1−ブチル−1−エチルピロリジニウム、1,1−ジプロピルピロリジニウム、1−ブチル−1−プロピルピロリジニウム、1,1−ジブチルピロリジニウム;1,1−ジメチルピペリジニウム、1−エチル−1−メチルピペリジニウム、1−メチル−1−プロピルピペリジニウム、1−ブチル−1−メチルピペリジニウム、1,1−ジエチルピペリジニウム、1−エチル−1−プロピルピペリジニウム、1−ブチル−1−エチルピペリジニウム、1,1−ジプロピルピペリジニウム、1−ブチル−1−プロピルピペリジニウム、1,1−ジブチルピペリジニウムが挙げられる。
例えば、1,1−ジメチルピロリジニウム、1−エチル−1−メチルピロリジニウム、1−メチル−1−プロピルピロリジニウム、1ブチル−1−メチルピロリジニウム、1,1−ジエチルピロリジニウム、1エチル−1−プロピルピロリジニウム、1−ブチル−1−エチルピロリジニウム、1,1−ジプロピルピロリジニウム、1−ブチル−1−プロピルピロリジニウム、1,1−ジブチルピロリジニウム;1,1−ジメチルピペリジニウム、1−エチル−1−メチルピペリジニウム、1−メチル−1−プロピルピペリジニウム、1−ブチル−1−メチルピペリジニウム、1,1−ジエチルピペリジニウム、1−エチル−1−プロピルピペリジニウム、1−ブチル−1−エチルピペリジニウム、1,1−ジプロピルピペリジニウム、1−ブチル−1−プロピルピペリジニウム、1,1−ジブチルピペリジニウムが挙げられる。
一般式(2)で表されるカチオン(ホスホニウム):
例えば、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、テトラヘキシルホスホニウム、トリエチルメチルホスホニウム、トリブチルエチルホスホニウム、トリメチルデシルホスホニウムなどが挙げられる。
例えば、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、テトラヘキシルホスホニウム、トリエチルメチルホスホニウム、トリブチルエチルホスホニウム、トリメチルデシルホスホニウムなどが挙げられる。
一般式(3)で表されるカチオン:
例えば、トリメチルスルホニウム、トリエチルスルホニウム、トリブチルスルホニウム、トリヘキシルスルホニウム、ジエチルメチルスルホニウム、ジブチルエチルスルホニウム、ジメチルデシルスルホニウムが挙げられる。
例えば、トリメチルスルホニウム、トリエチルスルホニウム、トリブチルスルホニウム、トリヘキシルスルホニウム、ジエチルメチルスルホニウム、ジブチルエチルスルホニウム、ジメチルデシルスルホニウムが挙げられる。
一般式(4)で表されるカチオン:
例えば、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1,3−ジプロピルイミダゾリウム、1,3−ジブチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−3−プロピルイミダゾリウム、1−エチル−3−ブチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−プロピルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウムが挙げられる。
例えば、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1,3−ジプロピルイミダゾリウム、1,3−ジブチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−3−プロピルイミダゾリウム、1−エチル−3−ブチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−プロピルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウムが挙げられる。
一般式(5)で表されるカチオン:
例えば、1−メチルピラゾリウム、1,2−ジメチルピラゾリウム、1−エチル−2−メチルピラゾリニウム、1,2,3−トリメチルピラゾリウム、1,2,4−トリメチルピラゾリウム、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウム、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウム、1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウム、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリニウム、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリニウム、1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリニウムが挙げられる。
例えば、1−メチルピラゾリウム、1,2−ジメチルピラゾリウム、1−エチル−2−メチルピラゾリニウム、1,2,3−トリメチルピラゾリウム、1,2,4−トリメチルピラゾリウム、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウム、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウム、1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウム、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリニウム、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリニウム、1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリニウムが挙げられる。
上記カチオンのうち、硬化性、帯電防止性、基材密着性の観点から、好ましいのは一般式(2)、(4)で示されるカチオン、アルカリ金属カチオン、それらの併用、さらに好ましいのは一般式(2)、(4)で示されるカチオンとカリウムカチオンとの併用である。
<不飽和炭化水素(a03)>
本発明における不飽和炭化水素(a03)は、炭素数[以下、Cと略記することがある]2〜20のもの、例えば、以下の(a031)〜(a033)が挙げられる。
本発明における不飽和炭化水素(a03)は、炭素数[以下、Cと略記することがある]2〜20のもの、例えば、以下の(a031)〜(a033)が挙げられる。
(a031)脂肪族不飽和炭化水素:
炭素数2〜20のアルケン[エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン及び前記以外のα−オレフィン等];炭素数4〜20のアルカジエン[ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン及び1,7−オクタジエン等]等。
(a032)脂環式不飽和炭化水素:
モノ又はジシクロアルケン及びアルカジエン[シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等];テルペン(ピネン及びリモネン等)等。
(a033)芳香族不飽和炭化水素(炭素数8〜20):
スチレン及びそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキル及びアルケニル)置換体(α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン及びトリビニルベンゼン等);インデン及びビニルナフタレン等。
炭素数2〜20のアルケン[エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン及び前記以外のα−オレフィン等];炭素数4〜20のアルカジエン[ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン及び1,7−オクタジエン等]等。
(a032)脂環式不飽和炭化水素:
モノ又はジシクロアルケン及びアルカジエン[シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等];テルペン(ピネン及びリモネン等)等。
(a033)芳香族不飽和炭化水素(炭素数8〜20):
スチレン及びそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキル及びアルケニル)置換体(α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン及びトリビニルベンゼン等);インデン及びビニルナフタレン等。
上記(a03)のうち、硬化性、基材密着性の観点から、好ましいのは(a031)、さらに好ましいのは、エチレン、プロピレン、とくに好ましいのはエチレンである。
<共重合体(A)>
本発明における共重合体(A)は、前記不飽和炭化水素(a03)と、不飽和カルボン酸(a02)と、不飽和カルボン酸塩(a01)とを構成単量体として含む共重合体である。
本発明における共重合体(A)は、前記不飽和炭化水素(a03)と、不飽和カルボン酸(a02)と、不飽和カルボン酸塩(a01)とを構成単量体として含む共重合体である。
また、前記共重合体(A)を構成する単量体の全重量に基づいて、前記不飽和カルボン酸塩(a01)由来の一般式(1)で表されるカルボン酸塩は、帯電防止性および基材密着性の観点から、好ましくは0.5〜3.0モル/kg、さらに好ましくは1.0〜2.5モル/kgである。
前記(a01)〜(a03)の合計モル数に数に基づいて、(a01)は、好ましくは1.5〜15モル%、さらに好ましくは2.0〜10モル%;(a02)は、好ましくは1.0〜10モル%、さらに好ましくは1.5〜5.0モル%;(a03)は、好ましくは75〜97.5モル%、さらに好ましくは85〜95モル%である。
共重合体(A)は、例えば、前記(a01)と、(a02)と、(a03)とを含む単量体を、公知の方法により重合反応することにより製造できる。
また、(a02)と(a03)とを含む単量体を、公知の方法により重合反応して未中和共重合体(A1)を得た後、(a02)由来のカルボキシル基の一部をカチオン交換(中和)反応して、共重合体(A)を得てもよい。
例えば、(1)上記(a02)のカルボキシル基の一部を、オニウム・モノメチル炭酸塩(z1)でカチオン交換する方法、(2)上記(a02)由来のカルボキシル基の一部を、アルカリ金属の水酸化物(z2)で中和する方法が挙げられる。
なお、本発明において、100×モル比[(a01)/{(a01)+(a02)}を、便宜上、中和率(%)と言うことがある。
なお、(a01)がマレイン酸塩である場合、例えば、無水マレイン酸を含む単量体を重合反応して未中和共重合体を得た後、加水分解、カチオン交換して、マレイン酸塩を構成単量体として含む共重合体を得てもよい。
また、(a02)と(a03)とを含む単量体を、公知の方法により重合反応して未中和共重合体(A1)を得た後、(a02)由来のカルボキシル基の一部をカチオン交換(中和)反応して、共重合体(A)を得てもよい。
例えば、(1)上記(a02)のカルボキシル基の一部を、オニウム・モノメチル炭酸塩(z1)でカチオン交換する方法、(2)上記(a02)由来のカルボキシル基の一部を、アルカリ金属の水酸化物(z2)で中和する方法が挙げられる。
なお、本発明において、100×モル比[(a01)/{(a01)+(a02)}を、便宜上、中和率(%)と言うことがある。
なお、(a01)がマレイン酸塩である場合、例えば、無水マレイン酸を含む単量体を重合反応して未中和共重合体を得た後、加水分解、カチオン交換して、マレイン酸塩を構成単量体として含む共重合体を得てもよい。
共重合体(A)は、前記(a1)〜(a3)以外に、その他の単量体を構成単位としてもよい。
その他の単量体としては、例えば、以下の(5)水酸基含有単量体、(6)含窒素ビニル単量体が挙げられる。
その他の単量体としては、例えば、以下の(5)水酸基含有単量体、(6)含窒素ビニル単量体が挙げられる。
(5)水酸基含有ビニル単量体:
(5−1)炭素数2〜6のジオールの不飽和カルボン酸モノエステル[ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート{ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート(以下、HEAと略記)、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等}及びそのラクトン(炭素数4〜20、例えばブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン及びラウロラクトン)1〜5モル付加体等];
(5−2)ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(炭素数2〜4)(メタ)アクリレート[ポリ(n=10)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレート等];
(5−3)ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(炭素数2〜4)(メタ)アリルエーテル[ポリ(n=10)オキシエチレン(メタ)アリルエーテル等];
(5−4)炭素数3〜8の不飽和アルコール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、1−ブテン−3−オール及び2−ブテン−1,4−ジオール等];
(5−5)炭素数8〜15のスチレン化合物[ヒドロキシスチレン等];
(5−6)炭素数5〜30のアルケニルエーテル[ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)アルケニル(炭素数3〜6)エーテル{2−ヒドロキシエチルプロぺニルエーテル等};蔗糖アリルエーテル等];
(5−7)炭素数4〜10の水酸基含有(メタ)アクリルアミド[N−メチロール(メタ)アクリルアミド等]等。
(5−1)炭素数2〜6のジオールの不飽和カルボン酸モノエステル[ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート{ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート(以下、HEAと略記)、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等}及びそのラクトン(炭素数4〜20、例えばブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン及びラウロラクトン)1〜5モル付加体等];
(5−2)ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(炭素数2〜4)(メタ)アクリレート[ポリ(n=10)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレート等];
(5−3)ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(炭素数2〜4)(メタ)アリルエーテル[ポリ(n=10)オキシエチレン(メタ)アリルエーテル等];
(5−4)炭素数3〜8の不飽和アルコール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、1−ブテン−3−オール及び2−ブテン−1,4−ジオール等];
(5−5)炭素数8〜15のスチレン化合物[ヒドロキシスチレン等];
(5−6)炭素数5〜30のアルケニルエーテル[ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)アルケニル(炭素数3〜6)エーテル{2−ヒドロキシエチルプロぺニルエーテル等};蔗糖アリルエーテル等];
(5−7)炭素数4〜10の水酸基含有(メタ)アクリルアミド[N−メチロール(メタ)アクリルアミド等]等。
(6)含窒素ビニル単量体:
(6−1)アミド基含有ビニル系単量体(炭素数3〜30):(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジベンジル(メタ)アクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド及びN−ビニルピロリドン等;
(6−2)ニトリル基含有ビニル系単量体(炭素数3〜15):(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン及びシアノアルキル(炭素数1〜4)(メタ)アクリレート等;
(6−3)ニトロ基含有ビニル系単量体(炭素数炭素数8〜16):ニトロスチレン等;
(6−4)炭素数4〜10の水酸基含有(メタ)アクリルアミドのアルキル(炭素数1〜4)エーテル化物[N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等];
(6−5)炭素数5〜15の1級、2級アミノ基含有(メタ)アクリレート[アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート{アミノエチル(メタ)アクリレート等}、アルキル(炭素数1〜6)アミノアルキル(炭素数1〜6)(メタ)アクリレート{t−ブチルアミノエチルメタクリレート等}等];
(6−6)炭素数5〜10の1級又は2級アミノ基含有アクリルアミド[N−アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリルアミド{N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド等}及びアルキル(炭素数2〜6)アミノアルキル(炭素数1〜6)(メタ)アクリルアミド{t−ブチルアミノエチルアクリルアミド等}等]。
(6−1)アミド基含有ビニル系単量体(炭素数3〜30):(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジベンジル(メタ)アクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド及びN−ビニルピロリドン等;
(6−2)ニトリル基含有ビニル系単量体(炭素数3〜15):(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン及びシアノアルキル(炭素数1〜4)(メタ)アクリレート等;
(6−3)ニトロ基含有ビニル系単量体(炭素数炭素数8〜16):ニトロスチレン等;
(6−4)炭素数4〜10の水酸基含有(メタ)アクリルアミドのアルキル(炭素数1〜4)エーテル化物[N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等];
(6−5)炭素数5〜15の1級、2級アミノ基含有(メタ)アクリレート[アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート{アミノエチル(メタ)アクリレート等}、アルキル(炭素数1〜6)アミノアルキル(炭素数1〜6)(メタ)アクリレート{t−ブチルアミノエチルメタクリレート等}等];
(6−6)炭素数5〜10の1級又は2級アミノ基含有アクリルアミド[N−アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリルアミド{N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド等}及びアルキル(炭素数2〜6)アミノアルキル(炭素数1〜6)(メタ)アクリルアミド{t−ブチルアミノエチルアクリルアミド等}等]。
前記(a1)〜(a3)の合計重量に基づく、その他の単量体の重量は、好ましくは0〜20重量%、さらに好ましくは1〜15重量%である。
上記共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、硬化性及び塗工性の観点から、好ましくは2,000〜25,000、さらに好ましくは4,000〜15,000である。 なお、Mwはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、基準物質:標準ポリスチレンにより測定できる。
共重合体(A)を構成する単量体の全重量に基づいて、前記不飽和カルボン酸塩(a01)由来の一般式(1)で表されるカルボン酸塩は、例えば、1H−NMR、13C−MNR、逆エプトン法により、(a03)、(a02)、(a01)、それぞれの構造、重量とを特定することにより算出できる。
<架橋剤(C)>
本発明における架橋剤(C)としては、例えば、カルボキシル基と反応性を有する基を2個以上有する化合物(C1)、多価金属キレート化合物(C2)、カルボキシル基と反応性を有する基を有するシランカップリング剤(C3)及びそれらの混合物が挙げられる。
本発明における架橋剤(C)としては、例えば、カルボキシル基と反応性を有する基を2個以上有する化合物(C1)、多価金属キレート化合物(C2)、カルボキシル基と反応性を有する基を有するシランカップリング剤(C3)及びそれらの混合物が挙げられる。
カルボキシル基と反応性を有する基を2個以上有する化合物(C1)としては、イソシアネート、エポキシ、ヒドラジド、カルボジイミド、オキサゾリニルおよびアジリジニル基を分子中に2個以上有する有機化合物であり、多価金属キレート化合物(C2)は、価数が2〜4である多価金属キレート化合物が好ましい。
(C1)の官能基当たりの分子量は、帯電防止コーティング層の硬化性と硬度の観点から、好ましい下限は分子量40、さらに好ましくは60、上限はMw20,000、さらに好ましくは10,000、とくに好ましくは5,000である。
(C2)の多価金属の1価当たりの分子量は、帯電防止コーティング層の硬化性と硬度の観点から、好ましい下限は40、さらに好ましくは50、上限は140、さらに好ましくは130、とくに好ましくは110である。
(C2)の多価金属の1価当たりの分子量は、帯電防止コーティング層の硬化性と硬度の観点から、好ましい下限は40、さらに好ましくは50、上限は140、さらに好ましくは130、とくに好ましくは110である。
<化合物(C1)>
(C1)には、ポリ(2〜5)イソシアネート(C11)、ポリ(2〜5)エポキシド(C12)、ヒドラジド(C13)、オキサゾリン化合物(C14)およびアジリジン化合物(C15)が含まれる。
(C1)には、ポリ(2〜5)イソシアネート(C11)、ポリ(2〜5)エポキシド(C12)、ヒドラジド(C13)、オキサゾリン化合物(C14)およびアジリジン化合物(C15)が含まれる。
ポリイソシアネート(C11)としては、C(NCO基中の炭素を除く、以下同様)2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、C4〜15の脂環式ポリイソシアネート、C6〜20の芳香族ポリイソシアネート、C8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート、およびこれらのポリイソシアネートの変性物からなる群より選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネート(以下PIと略記)としては、ジイソシアネート(以下DIと略記)[エチレンDI、テトラメチレンDI、ヘキサメチレンDI(HDI)、ドデカメチレンDI、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンDI、リジンDI、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等]、トリイソシアネート(以下TIと略記)[1,6,11−ウンデカンTI、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレンTIおよびリジンエステルTI(リジンとアルカノールアミンとの反応生成物のホスゲン化物)、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、2−および/または3−イソシアナトプロピル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等]、および上記DIの、後述する変性物等が挙げられる。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、テトラメチレンDIおよびHDIである。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、テトラメチレンDIおよびHDIである。
脂環式PIとしては、DI[イソホロンDI(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンDI(水添MDI)、シクロヘキシレンDI、メチルシクロヘキシレンDI(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、ノルボルナンDI等]、TI[ビシクロヘプタンTI等]、および上記DIの、後述する変性物等が挙げられる。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、IPDI、水添MDIおよび水添TDIである。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、IPDI、水添MDIおよび水添TDIである。
芳香族PIとしては、DI〔トリレンDI(TDI)[2,4−および2,6−TDI並びにこれらの混合物]、ジフェニルメタンDI(MDI)[4,4’−および2,4’−MDI並びにこれらの混合物]、ナフチレンDI(NDI)等〕、2官能および3官能以上のPIの混合物[粗製TDI、粗製MDI(ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート)等]、および上記DIの、後述する変性物等が挙げられる。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、TDI、MDIおよびNDIである。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、TDI、MDIおよびNDIである。
芳香脂肪族PIとしては、DI[キシリレンDI(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンDI(TMXDI)、ジイソシアナトエチルベンゼン等]、上記DIの後述する変性物等が挙げられる。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、XDIおよびTMXDIである。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、XDIおよびTMXDIである。
上記PIの変性物としては、上記に例示したPIのNCO基の一部をカルボジイミド、ウレトジオン、ウレトイミン、ウレア、ビュレット、イソシアヌレート、ブロックイソシアネートおよび/またはウレタン基等に変性した化合物が挙げられる。
ポリエポキシド(C12)としては、グリシジル型ポリエポキシド(C121)(エポキシ当量80〜2,500)および非グリシジル型ポリエポキシド(C122)(エポキシ当量43〜10,000)が挙げられる。
(C121)としては、グリシジルエーテル〔多価フェノール(前記)のグリシジルエーテル(ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテルおよびピロガロールトリグリシジルエーテル等)、低分子多価アルコール(前記)のグリシジルエーテル(EG−、PG−およびNPGジグリシジルエーテル、TMP−およびGRトリグリシジルエーテル等)、ポリエーテルポリオール(前記)のグリシジルエーテル[ポリエチレングリコール(以下PEGと略記)(Mw200〜2,000)、ポリプロピレングリコール(以下PPGと略記)(Mw200〜2,000)およびビスフェノールAのAO1〜20モル付加物のジグリシジルエーテル等]〕;グリシジルエステル[ポリカルボン酸(n=2〜4またはそれ以上)のグリシジルエステル(アジピン酸、フタル酸およびダイマー酸のジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル等];グリシジルアミン〔1級アミン(C2〜10、例えばヘキサメチレンジアミン、アニリン、トルイジン、キシリレンジアミン)またはポリ(n=2〜4またはそれ以上)アミンのグリシジル化物[N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミン]等が挙げられる。
(C121)としては、グリシジルエーテル〔多価フェノール(前記)のグリシジルエーテル(ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテルおよびピロガロールトリグリシジルエーテル等)、低分子多価アルコール(前記)のグリシジルエーテル(EG−、PG−およびNPGジグリシジルエーテル、TMP−およびGRトリグリシジルエーテル等)、ポリエーテルポリオール(前記)のグリシジルエーテル[ポリエチレングリコール(以下PEGと略記)(Mw200〜2,000)、ポリプロピレングリコール(以下PPGと略記)(Mw200〜2,000)およびビスフェノールAのAO1〜20モル付加物のジグリシジルエーテル等]〕;グリシジルエステル[ポリカルボン酸(n=2〜4またはそれ以上)のグリシジルエステル(アジピン酸、フタル酸およびダイマー酸のジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル等];グリシジルアミン〔1級アミン(C2〜10、例えばヘキサメチレンジアミン、アニリン、トルイジン、キシリレンジアミン)またはポリ(n=2〜4またはそれ以上)アミンのグリシジル化物[N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミン]等が挙げられる。
(C122)としては、脂肪族ポリエポキシド〔C4〜20、例えばエポキシ化(ポリ)アルカジエン[エポキシ化ブタジエン、エポキシ化ポリ(n=2〜4またはそれ以上)ブタジエン、エポキシ化油脂(エポキシ化大豆油等)等]等〕および脂環式ポリエポキシド(リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド等)が挙げられる。
ヒドラジド(C13)としては、ポリカルボン酸[C2〜15、例えば脂肪族(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸)、芳香族(フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)等]のジヒドラジド、アルキレン(C2〜6)ジヒドラジド(エチレン−1,2−およびプロピレン−1,3−ジヒドラジド等)等が挙げられる。
カルボジイミド(C14)としては、C8〜26の芳香族ポリイソシアネート、C4〜22の脂肪族ポリイソシアネート、C8〜18の脂環式ポリイソシアネート又はC10〜18の芳香脂肪族ポリイソシアネートを重合して得られる脂肪族ポリカルボジイミド[ポリ(ヘキサメチレンカルボジイミド)等]、脂環式ポリカルボジイミド[ポリ(4,4’−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)等]及び芳香族ポリカルボジイミド[ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)及びポリ(ジイソプロピルフェニルカルボジイミド)等]が挙げられる。
オキサゾリン化合物(C15)としては、C3〜10、例えば2−オキサゾリン、およびその2−アルキル(C1〜4)置換体、例えば2−メチル−、2−エチル−2−、2−イソプロピル−2−および2−n−プロピル−2−オキサゾリンが挙げられる。
アジリジン化合物(C16)としては、C10〜50、例えばポリ(n=2〜4またはそれ以上)アミンの誘導体[1,1’−(メチレン−ジ−p−フェニレン)ビス−3,3−アジリジニル尿素、1,1’−(ヘキサメチレン)ビス−3,3−アジリジニル尿素等]、低分子多価アルコール(前記)のポリ(2−アジリジニルプロピオネート)[エチレンビス−(2−アジリジニルプロピオネート)、トリメチロールプロパン−トリス−(2−アジリジニルプロピオネート)、2,4,6−トリアジリジニル−1,3,5−トリアジン等]が挙げられる。
<化合物(C2)>
多価金属キレート化合物(C2)には、多価(2〜4価)金属[IIA族(Mg、Ca等)、IIB族(Zn等)、IIIA族(Al等)、IVA族(Sn、Pb等)、遷移金属(Ti、Zr、マンガン、Fe、Co、Ni、Cu等)等]のキレート化合物(βジケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル等のキレーターとのキレート化合物){例えばアルミニウムキレート化合物〔アルミニウムアセチルアセトナート[川研ファインケミカル(株)製「アルミキレートA(W)」等]、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート[川研ファインケミカル(株)製「ALCH」等]等〕、チタンキレート化合物〔チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)[マツモトファインケミカル(株)製「オルガチックスTC−100」等]、チタンラクテート[マツモトファインケミカル(株)製「オルガチックスTC−310」等]等〕等}が含まれる。
上記多価金属のうち、硬化性の観点から、好ましいのはIIIA族、遷移金属、さらに好ましいのはAl、Tiである。
共重合体(A)に(C2)を加えると(C2)中のキレート配位子がはずれ、多価金属が共重合体(A)のカルボキシル基に配位して架橋が行なわれる。
多価金属キレート化合物(C2)には、多価(2〜4価)金属[IIA族(Mg、Ca等)、IIB族(Zn等)、IIIA族(Al等)、IVA族(Sn、Pb等)、遷移金属(Ti、Zr、マンガン、Fe、Co、Ni、Cu等)等]のキレート化合物(βジケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル等のキレーターとのキレート化合物){例えばアルミニウムキレート化合物〔アルミニウムアセチルアセトナート[川研ファインケミカル(株)製「アルミキレートA(W)」等]、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート[川研ファインケミカル(株)製「ALCH」等]等〕、チタンキレート化合物〔チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)[マツモトファインケミカル(株)製「オルガチックスTC−100」等]、チタンラクテート[マツモトファインケミカル(株)製「オルガチックスTC−310」等]等〕等}が含まれる。
上記多価金属のうち、硬化性の観点から、好ましいのはIIIA族、遷移金属、さらに好ましいのはAl、Tiである。
共重合体(A)に(C2)を加えると(C2)中のキレート配位子がはずれ、多価金属が共重合体(A)のカルボキシル基に配位して架橋が行なわれる。
<シランカップリング剤(C3)>
カルボキシル基と反応性を有する基を(好ましくは1個)有するシランカップリング剤(C3)としては、例えば、エポキシ基、アミノ基、ビニル基を有するシランカップリング剤が挙げられる。
上記(C3)としては、例えば、ビニル基を有するケイ素化合物[ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等]、エポキシ基を有するケイ素化合物[3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グルシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等]、アミノ基を有するケイ素化合物[3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等]およびこれらの混合物等が挙げられる。
カルボキシル基と反応性を有する基を(好ましくは1個)有するシランカップリング剤(C3)としては、例えば、エポキシ基、アミノ基、ビニル基を有するシランカップリング剤が挙げられる。
上記(C3)としては、例えば、ビニル基を有するケイ素化合物[ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等]、エポキシ基を有するケイ素化合物[3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グルシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等]、アミノ基を有するケイ素化合物[3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等]およびこれらの混合物等が挙げられる。
上記架橋剤(C)のうち、密着性および耐溶剤性の観点から、好ましいのは(C1)、(C3)、さらに好ましいのは(C3)である。
<帯電防止コーティング層形成用組成物(X)>
本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)は、前記共重合体(A)、及び架橋剤(C)を含む。
本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)は、前記共重合体(A)、及び架橋剤(C)を含む。
架橋剤としての化合物(C1)と(C2)は、共重合体(A)中のカルボキシル基と反応させて架橋させる。
また、(C3)は、(C3)の有する反応性を有する基、(C3)由来のシラノール基が、共重合体(A)中のカルボキシル基と反応すること、また、(C3)由来のシラーノル基が同士が縮合反応することにより架橋する。
また、共重合体(A)中の構成単位中に含まれるカルボキシル基や水酸基、アミノ基、ヒドロキシメチル基などの活性水素と反応させてもよい。
また、本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)中の共重合体(A)と架橋剤(C)との重量比[(A)/(C)]は、コーティングの硬度と密着性の観点から、好ましくは100/30〜100/0.1、さらに好ましくは100/10〜100/1である。
また、(C3)は、(C3)の有する反応性を有する基、(C3)由来のシラノール基が、共重合体(A)中のカルボキシル基と反応すること、また、(C3)由来のシラーノル基が同士が縮合反応することにより架橋する。
また、共重合体(A)中の構成単位中に含まれるカルボキシル基や水酸基、アミノ基、ヒドロキシメチル基などの活性水素と反応させてもよい。
また、本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)中の共重合体(A)と架橋剤(C)との重量比[(A)/(C)]は、コーティングの硬度と密着性の観点から、好ましくは100/30〜100/0.1、さらに好ましくは100/10〜100/1である。
本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)には、必要に応じて、更に媒体(D)を含有することができる。帯電防止コーティング層形成用組成物(X)が媒体(D)を含有することで、帯電防止コーティング層形成用組成物(X)の粘度低下や状態変化を行うことによるハンドリング性向上を行うことができる。
媒体(D)としては、水及び有機溶剤[炭素数2〜8のエステル(酢酸エチル、プロピオン酸エチル及び酢酸ブチル等)、炭素数1〜8のアルコール(メタノール、エタノール及びオクタノール等)、炭素数6〜10の炭化水素(シクロヘキサン、トルエン及び軽ナフサ等)及び炭素数3〜9のケトン(メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等)、炭素数2〜10のエーテル(テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル等)等]が挙げられる。(D)は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
共重合体(A)製造時に、必要に応じて媒体(D)を使用することもできる。また、共重合体(A)製造時の溶媒を除去し、媒体(D)を加えて、共重合体(A)を製造することもできる。
共重合体(A)製造時に、必要に応じて媒体(D)を使用することもできる。また、共重合体(A)製造時の溶媒を除去し、媒体(D)を加えて、共重合体(A)を製造することもできる。
本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)の用途に応じて媒体(D)は適宜選択することができ、帯電防止コーティング層形成用組成物(X)、粘着剤組成物における性能(塗工性能、粘着剤物性)を阻害しない媒体(D)を選択することが好ましい。
特に、後述する架橋剤として化合物(C1)としてポリ(2〜5)イソシアネート(C11)を用いる時は、活性水素を有する官能基(カルボキシル基、水酸基、アミノ基、ヒドロキシメチル基等)を有する媒体(D)の使用量は少ないほうが好ましく、活性水素を有する官能基(カルボキシル基、水酸基、アミノ基、ヒドロキシメチル基等)を有する媒体(D)を含有しないことがさらに好ましい。
特に、後述する架橋剤として化合物(C1)としてポリ(2〜5)イソシアネート(C11)を用いる時は、活性水素を有する官能基(カルボキシル基、水酸基、アミノ基、ヒドロキシメチル基等)を有する媒体(D)の使用量は少ないほうが好ましく、活性水素を有する官能基(カルボキシル基、水酸基、アミノ基、ヒドロキシメチル基等)を有する媒体(D)を含有しないことがさらに好ましい。
本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)中には、ハンドリング性の観点から前記媒体(D)を含有していることが好ましく、(X)中に(D)が含有される場合は(X)中の(A)の量が10〜70重量%の範囲になるように媒体(D)の量を調整することがより好ましい。
本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)は、共重合体(A)と架橋剤(C1)とを混合して使用するものである。該帯電防止コーティング層形成用組成物(X)は、混合と同時に徐々に架橋が進行するので、塗布する場合は使用直前に混合し、速やかに塗布することが好ましい。
本発明のコーティング層、コーティングフィルムおよびコーティングシートは、共重合体(A)と架橋剤(C)とを含有する帯電防止コーティング層形成用組成物(X)を架橋させて製造する。
本発明のコーティング層、コーティングフィルムおよびコーティングシートは、共重合体(A)と架橋剤(C)とを含有する帯電防止コーティング層形成用組成物(X)を架橋させて製造する。
本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて充填剤(E1)、顔料(E2)、紫外線吸収剤(E3)、および酸化防止剤(E4)からなる群から選ばれる添加剤(E)の少なくとも1種をさらに加えることができる。(E1)〜(E4)の具体例としては、特開2008−7702号公報に記載のものが使用できる。
<帯電防止コーティング層、帯電防止コーティング成形体>
本発明のコーティング層は、前記帯電防止コーティング層形成用組成物(X)から、形成される。また、本発明の帯電防止コーティング成形体は、後述の基材の成形物の少なくとも一部に、帯電防止コーティング層を有するものである。
本発明のコーティング層は、前記帯電防止コーティング層形成用組成物(X)から、形成される。また、本発明の帯電防止コーティング成形体は、後述の基材の成形物の少なくとも一部に、帯電防止コーティング層を有するものである。
前記組成物(X)は、本発明における共重合体(A)と架橋剤(C)、必要により、媒体(D)、添加剤(E)を、公知の混合装置(撹拌機を備えた混合槽、スタティックミキサー等)で均一に混合することにより製造することが好ましい。
また、架橋剤(C)は、基材(好ましくは基材の成形物であるフィルムやシート)に塗布する直前に混合するほうが好ましく、(E)は本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)の製造の段階(製造前の原料、製造途中の反応物または製造後の生成物)において加えてもよい。
また、架橋剤(C)は、基材(好ましくは基材の成形物であるフィルムやシート)に塗布する直前に混合するほうが好ましく、(E)は本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)の製造の段階(製造前の原料、製造途中の反応物または製造後の生成物)において加えてもよい。
本発明の帯電防止コーティング層は、本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)を種々の塗工装置を用いて、基材の少なくとも一部に(好ましくは基材の少なくとも片面の少なくとも一部に)直接塗布し、加熱して溶媒あるいは分散媒の乾燥を行うとともに、共重合体(A)と架橋剤(C)の反応を進行させ、必要に応じてさらに養生を行って架橋させる方法により製造することができる。
また、帯電防止コーティング成形体(好ましくは、帯電防止コーティングフィルム、帯電防止コーティングシート)は、本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物を種々の塗工装置を用いて、基材(基材の成形物)の少なくとも一部に(好ましくは基材の少なくとも片面の少なくとも一部に)直接塗布し、加熱して溶媒あるいは分散媒の乾燥を行うとともに、共重合体(A)と架橋剤(C)の反応を進行させ、必要に応じてさらに養生を行って架橋させる方法、または離型フィルム等にコーティング組成物を同様に塗布した後、乾燥して得られたコーティング層を、基材の少なくとも片面に転写する方法によりフィルム状、シート状あるいはテープ状などの形態に製造することができる。
また、帯電防止コーティング成形体(好ましくは、帯電防止コーティングフィルム、帯電防止コーティングシート)は、本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物を種々の塗工装置を用いて、基材(基材の成形物)の少なくとも一部に(好ましくは基材の少なくとも片面の少なくとも一部に)直接塗布し、加熱して溶媒あるいは分散媒の乾燥を行うとともに、共重合体(A)と架橋剤(C)の反応を進行させ、必要に応じてさらに養生を行って架橋させる方法、または離型フィルム等にコーティング組成物を同様に塗布した後、乾燥して得られたコーティング層を、基材の少なくとも片面に転写する方法によりフィルム状、シート状あるいはテープ状などの形態に製造することができる。
本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)を硬化させる際の加熱手段としては、熱風(60〜150℃)、(近)赤外線および高周波等が挙げられる。
塗工方法は特に限定されず、例えばスパイラル塗工、ロール塗工、スロットコート塗工、コントロールシーム塗工及びビード塗工等の公知の塗工方法を用いることができる。塗工装置としては、グラビアコータ、ロールコータ(グラビアロール及びリバースロール等)、リバースコータ、ドクターブレード、バーコータ、コンマコータ、ファウンテンダイコータ、リップコータ、ナイフコータ、カーテンコーター、ビード、スパイラル、スプレー、スロット及び押出機(単軸、二軸押出機及びニーダールーダー)等が挙げられる。
本発明の帯電防止コーティングフィルムおよび帯電防止コーティングシートは、本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)から形成されるコーティング層を有し、例えば、コーティング層と基材(基材の成形物)からなる。
基材の材質としては、ガラス、各種プラスチック[ポリオレフィン(ポリエチレン及びポリプロピレン等)、ポリウレタン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリ塩化ビニル、レーヨン、ポリカーボネート、及びポリアミド等]、紙(和紙及びクレープ紙等)金属及び木材等が挙げられる。
上記基材のうち、基材密着性および工業上の観点から、好ましいのはプラスチック、さらに好ましいのはポリオレフィンである。
上記基材のうち、基材密着性および工業上の観点から、好ましいのはプラスチック、さらに好ましいのはポリオレフィンである。
基材の形状(基材の成形物)としては、フィルム、シート、フラットヤーン、板、フォーム、織布及び不織布等が挙げられる。
本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)は、偏光板、位相差板、光拡散板等の各種光学部材の表面保護、および液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等の各種の画像表示装置の表面保護を目的とした表面保護フィルム、ダイシングテープ、キャリアテープ等の電子部品加工用テープ、偏光板、位相差板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、光拡散フィルム、さらにはこれらが積層されているものなどの光学部材や液晶パネル、各種の光源や拡散板など液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等の各種画像表示装置を構成する部材として、好適に用いられる。また、ステンレス鋼板、プラスチック板および塗装面の表面保護用、包装用(プラスチックケースの梱包、包装など)、マスキング用(ガラスシーリング、建築養生など)、医療用(絆創膏など)および事務用などの各種用途にも好適に用いられる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において、「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
<製造例1>
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた反応容器に、 A−C 5120(エチレン−アクリル酸共重合体、140℃における溶融粘度600cps、アクリル酸15.4wt%、Honeywell社製)100部、テトラヒドロフラン400部を仕込み40℃に昇温し溶解させ、共重合体(A1−1)の溶液を得た。溶液中の(A1−1)の濃度は20%であった。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた反応容器に、 A−C 5120(エチレン−アクリル酸共重合体、140℃における溶融粘度600cps、アクリル酸15.4wt%、Honeywell社製)100部、テトラヒドロフラン400部を仕込み40℃に昇温し溶解させ、共重合体(A1−1)の溶液を得た。溶液中の(A1−1)の濃度は20%であった。
<製造例2>
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた反応容器に、A−C 5180(エチレン−アクリル酸共重合体、140℃における溶融粘度825cps、アクリル酸23.8wt%、Honeywell社製)100部、テトラヒドロフラン400部を仕込み40℃に昇温し溶解させ、共重合体(A1−2)の溶液を得た。溶液中の(A1−2)の濃度は20%であった。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた反応容器に、A−C 5180(エチレン−アクリル酸共重合体、140℃における溶融粘度825cps、アクリル酸23.8wt%、Honeywell社製)100部、テトラヒドロフラン400部を仕込み40℃に昇温し溶解させ、共重合体(A1−2)の溶液を得た。溶液中の(A1−2)の濃度は20%であった。
<製造例3>
撹拌式オートクレーブにエチルイミダゾール96部、炭酸ジメチル90部および溶媒としてメタノール64部を仕込み、反応温度110℃にて12時間反応させた後、50℃、減圧下でメタノールを留去して、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)の溶液250部を得た。溶液中の(z1−1)の固形分濃度は45%であった。
撹拌式オートクレーブにエチルイミダゾール96部、炭酸ジメチル90部および溶媒としてメタノール64部を仕込み、反応温度110℃にて12時間反応させた後、50℃、減圧下でメタノールを留去して、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)の溶液250部を得た。溶液中の(z1−1)の固形分濃度は45%であった。
<製造例4>
撹拌式オートクレーブにジデシルメチルアミン311部、炭酸ジメチル90部および溶媒としてメタノール64部を仕込み、反応温度110℃にて12時間反応させた後、50℃、減圧下でメタノールを留去して、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−2)の溶液465部を得た。溶液中の(z1−2)の固形分濃度は58%であった。
撹拌式オートクレーブにジデシルメチルアミン311部、炭酸ジメチル90部および溶媒としてメタノール64部を仕込み、反応温度110℃にて12時間反応させた後、50℃、減圧下でメタノールを留去して、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−2)の溶液465部を得た。溶液中の(z1−2)の固形分濃度は58%であった。
<製造例5>
容器に、水90部と水酸化リチウム10部とを仕込み、撹拌して、10%水酸化リチウム(z1−3)水溶液100部を得た。
容器に、水90部と水酸化リチウム10部とを仕込み、撹拌して、10%水酸化リチウム(z1−3)水溶液100部を得た。
<製造例6>
容器に、水90部と水酸化カリウム10部とを仕込み、撹拌して、10%水酸化カリウム(z1−4)水溶液100部を得た。
容器に、水90部と水酸化カリウム10部とを仕込み、撹拌して、10%水酸化カリウム(z1−4)水溶液100部を得た。
<製造例7>
反応容器に、(A1−1)の溶液100部を仕込み、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)の溶液11.5部を30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−1)の溶液を得た。なお、(A−1)中のカルボン酸塩は1.2モル/kgであった。
反応容器に、(A1−1)の溶液100部を仕込み、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)の溶液11.5部を30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−1)の溶液を得た。なお、(A−1)中のカルボン酸塩は1.2モル/kgであった。
<製造例8>
反応容器に、(A1−1)の溶液100部を仕込み、、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩の溶液(z1−1)11.5部と、水酸化リチウムの10%水溶液(z1−3)0.7部とを30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−2)の溶液を得た。なお、(A−2)中のカルボン酸塩は1.3モル/kgであった。
反応容器に、(A1−1)の溶液100部を仕込み、、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩の溶液(z1−1)11.5部と、水酸化リチウムの10%水溶液(z1−3)0.7部とを30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−2)の溶液を得た。なお、(A−2)中のカルボン酸塩は1.3モル/kgであった。
<製造例9>
反応容器に、(A1−1)の溶液100部を仕込み、水酸化リチウムの10%水溶液(z1−3)6.7部を30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−3)の溶液を得た。なお、(A−3)中のカルボン酸塩は1.4モル/kgであった。
反応容器に、(A1−1)の溶液100部を仕込み、水酸化リチウムの10%水溶液(z1−3)6.7部を30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−3)の溶液を得た。なお、(A−3)中のカルボン酸塩は1.4モル/kgであった。
<製造例10>
反応容器に、(A1−1)の溶液100部を仕込み、、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩の溶液(z1−1)3.5部と、水酸化リチウムの10%水溶液(z1−3)1.3部とを30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、、共重合体(A−4)の溶液を得た。なお、(A−4)中のカルボン酸塩は0.66モル/kgであった。
反応容器に、(A1−1)の溶液100部を仕込み、、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩の溶液(z1−1)3.5部と、水酸化リチウムの10%水溶液(z1−3)1.3部とを30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、、共重合体(A−4)の溶液を得た。なお、(A−4)中のカルボン酸塩は0.66モル/kgであった。
<製造例11>
反応容器に、(A1−2)の溶液100部を仕込み、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩の溶液(z1−1)10.9部と、水酸化リチウムの10%水溶液(z1−3)6.7部とを30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−5)の溶液を得た。なお、(A−5)中のカルボン酸塩は2.3モル/kgであった。
反応容器に、(A1−2)の溶液100部を仕込み、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩の溶液(z1−1)10.9部と、水酸化リチウムの10%水溶液(z1−3)6.7部とを30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−5)の溶液を得た。なお、(A−5)中のカルボン酸塩は2.3モル/kgであった。
<製造例12>
反応容器に、(A1−2)の溶液100部を仕込み、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩の溶液(z1−2)34.5部と、水酸化リチウムの10%水溶液(z1−3)0.7部とを30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−6)の溶液を得た。なお、(A−6)中のカルボン酸塩は1.5モル/kgであった。
反応容器に、(A1−2)の溶液100部を仕込み、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩の溶液(z1−2)34.5部と、水酸化リチウムの10%水溶液(z1−3)0.7部とを30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−6)の溶液を得た。なお、(A−6)中のカルボン酸塩は1.5モル/kgであった。
<製造例13>
反応容器に、(A1−1)の溶液100部を仕込み、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩の溶液(z1−1)11.5部と、水酸化カリウムの10%水溶液(z1−4)1.6部とを30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−7)の溶液を得た。なお、(A−7)中のカルボン酸塩は1.3モル/kgであった。
反応容器に、(A1−1)の溶液100部を仕込み、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩の溶液(z1−1)11.5部と、水酸化カリウムの10%水溶液(z1−4)1.6部とを30分間かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−7)の溶液を得た。なお、(A−7)中のカルボン酸塩は1.3モル/kgであった。
<製造例14>
特開2015−108128号公報に準じて、プロピレン−無水マレイン酸共重合体(A1−3)[無水マレイン酸:10重量%、Mn:3,600]を製造した。
反応容器に、得られた共重合体(A1−3)100部、水1部、トルエン400部を仕込み、70℃に昇温し溶解させ、共重合体(A1−3)の溶液(20重量%)を得た。
次に、撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた反応容器に、(A1−3)の溶液100部を仕込み、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩の溶液(z1−1)11.5部と(z1−4)の溶液1.6部とを、30分かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−8)の溶液を得た。なお、(A−8)中のカルボン酸塩は1.3モル/kgであった。
特開2015−108128号公報に準じて、プロピレン−無水マレイン酸共重合体(A1−3)[無水マレイン酸:10重量%、Mn:3,600]を製造した。
反応容器に、得られた共重合体(A1−3)100部、水1部、トルエン400部を仕込み、70℃に昇温し溶解させ、共重合体(A1−3)の溶液(20重量%)を得た。
次に、撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた反応容器に、(A1−3)の溶液100部を仕込み、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩の溶液(z1−1)11.5部と(z1−4)の溶液1.6部とを、30分かけて添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除いた。さらに、溶液中の固形分が20%となるようにテトラヒドロフランを加え、共重合体(A−8)の溶液を得た。なお、(A−8)中のカルボン酸塩は1.3モル/kgであった。
製造例の結果を表1に示す。
<実施例1>
容器に、共重合体(A−1)の溶液100部と、架橋剤(C1−1)[1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル 、ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−212」]1.5部とを仕込み、均一に混合して帯電防止コーティング層形成用組成物(X−1)を得た。
得られた(X−1)をポリエチレンフィルム[三井化学東セロ(株)製、商品名「T.U.X」タイプHC]基材に乾燥後膜厚が3μmになるように塗工し、100℃で3分間熱風乾燥させ、コーティングフィルム(帯電防止コーティング層を有する成形体)を得た。
容器に、共重合体(A−1)の溶液100部と、架橋剤(C1−1)[1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル 、ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−212」]1.5部とを仕込み、均一に混合して帯電防止コーティング層形成用組成物(X−1)を得た。
得られた(X−1)をポリエチレンフィルム[三井化学東セロ(株)製、商品名「T.U.X」タイプHC]基材に乾燥後膜厚が3μmになるように塗工し、100℃で3分間熱風乾燥させ、コーティングフィルム(帯電防止コーティング層を有する成形体)を得た。
<実施例2〜12、比較例1>
実施例1において、表2の配合組成(部)にしたがった以外は、実施例1と同様にして、各帯電防止コーティング層形成用組成物(X)を得た。
得られた各帯電防止コーティング層形成用組成物(X)を、ポリエチレンフィルム[三井化学東セロ(株)製、商品名「T.U.X」タイプHC]基材に乾燥後膜厚が3μmになるように塗工し、100℃で3分間熱風乾燥させ、各コーティングフィルムを得た。
実施例1において、表2の配合組成(部)にしたがった以外は、実施例1と同様にして、各帯電防止コーティング層形成用組成物(X)を得た。
得られた各帯電防止コーティング層形成用組成物(X)を、ポリエチレンフィルム[三井化学東セロ(株)製、商品名「T.U.X」タイプHC]基材に乾燥後膜厚が3μmになるように塗工し、100℃で3分間熱風乾燥させ、各コーティングフィルムを得た。
<実施例13>
容器に、共重合体(A−2)の溶液100部と、架橋剤(C1−1)[1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル 、ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−212」]1.7部とを仕込み、均一に混合して帯電防止コーティング層形成用組成物(X−12)を得た。
得られた(X−12)をポリプロピレンフィルム[東レ(株)製、商品名トレファンBO]基材に乾燥後膜厚が3μmになるように塗工し、100℃で3分間熱風乾燥させ、コーティングフィルムを得た。
容器に、共重合体(A−2)の溶液100部と、架橋剤(C1−1)[1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル 、ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−212」]1.7部とを仕込み、均一に混合して帯電防止コーティング層形成用組成物(X−12)を得た。
得られた(X−12)をポリプロピレンフィルム[東レ(株)製、商品名トレファンBO]基材に乾燥後膜厚が3μmになるように塗工し、100℃で3分間熱風乾燥させ、コーティングフィルムを得た。
得られた各コーティングフィルムについて、(1)〜(3)の評価方法により、評価を行った。結果を表2に示す。
(1)帯電防止性(表面抵抗率)
23℃×65%RHの条件で12時間、コーティング層試験片(帯電防止層を有する成形体)を静置した後に、JIS−K6911に記載の方法で表面抵抗率を測定し、下記の基準で評価した。
<表面抵抗率の評価基準>
◎ :109Ω/□未満
○ :109以上1012Ω/□未満
× :1012Ω/□以上
23℃×65%RHの条件で12時間、コーティング層試験片(帯電防止層を有する成形体)を静置した後に、JIS−K6911に記載の方法で表面抵抗率を測定し、下記の基準で評価した。
<表面抵抗率の評価基準>
◎ :109Ω/□未満
○ :109以上1012Ω/□未満
× :1012Ω/□以上
(2)コーティング層の基材に対する密着性
コーティングフィルムにセロテープ(登録商標)[幅12mm]を貼り付けてはがしたときのはがれの有無を肉眼で観察し、下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎ :はがれなし
〇 :はがれが、ほとんどない
× :顕著にはがれる
コーティングフィルムにセロテープ(登録商標)[幅12mm]を貼り付けてはがしたときのはがれの有無を肉眼で観察し、下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎ :はがれなし
〇 :はがれが、ほとんどない
× :顕著にはがれる
(3)コーティングの耐溶剤性
コーティングフィルム上に、25℃でアセトン0.5mLを1ヶ所に滴下し、溶液が揮発した後の膜の状態を肉眼で観察し、下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎ :変化なし
〇 :変化がわずか
× :白化する
コーティングフィルム上に、25℃でアセトン0.5mLを1ヶ所に滴下し、溶液が揮発した後の膜の状態を肉眼で観察し、下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎ :変化なし
〇 :変化がわずか
× :白化する
なお、表2において、架橋剤は以下のとおりである。
架橋剤(C1−2):
ソルビトールポリグリシジルエーテル[ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−612」]
架橋剤(C2−1)の溶液:
アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート(C2−1)のメタノール溶液[川研ファインケミカル(株)製、「ALCH」、固形分濃度20%]
架橋剤(C2−2)の溶液:
チタンテトラアセチルアセトネート(C2−2)のイソプロパノール溶液[マツモトファインケミカル(株)製、「TC−401」、固形分濃度65%]
架橋剤(C3−1):
3−グルシドキシプロピルトリエトキシシラン[信越シリコーン(株)、KBM−403]
架橋剤(C1−2):
ソルビトールポリグリシジルエーテル[ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−612」]
架橋剤(C2−1)の溶液:
アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート(C2−1)のメタノール溶液[川研ファインケミカル(株)製、「ALCH」、固形分濃度20%]
架橋剤(C2−2)の溶液:
チタンテトラアセチルアセトネート(C2−2)のイソプロパノール溶液[マツモトファインケミカル(株)製、「TC−401」、固形分濃度65%]
架橋剤(C3−1):
3−グルシドキシプロピルトリエトキシシラン[信越シリコーン(株)、KBM−403]
表1〜2の結果から、本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)は、比較のものと比べて、帯電防止コーティング層に優れた帯電防止性、基材との密着性、耐溶剤性を付与することがわかる。
本発明の帯電防止コーティング層形成用組成物および帯電防止コーティング層は、偏光板、位相差板、光拡散板等の各種光学部材、ステンレス、プラスチック等の表面保護フィルム、ダイシングテープ、キャリアテープ等の電子部品加工用テープ、偏光板、位相差板、光拡散板等の各種光学部材および液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等の各種画像表示装置の幅広い用途に用いることができる。
Claims (7)
- 不飽和炭化水素(a03)と、不飽和カルボン酸(a02)と、不飽和カルボン酸塩(a01)とを構成単量体として含む共重合体(A)、及び架橋剤(C)を含む組成物であって、前記(a02)が炭素数3〜10の不飽和カルボン酸であり、前記(a01)を構成する不飽和カルボン酸が炭素数3〜10の不飽和カルボン酸である帯電防止コーティング層形成用組成物(X)。
- 前記不飽和カルボン酸塩(a01)を構成するカチオンが、一般式(2)〜一般式(5)のいずれかで示されるオニウムカチオン、及びアルカリ金属カチオンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の組成物。
- 不飽和カルボン酸塩(a01)が、アクリル酸塩及び/又はメタクリル酸塩である請求項1〜3のいずれか記載の組成物。
- さらに媒体(D)を含有する請求項1〜4のいずれか記載の組成物。
- 請求項1〜5のいずれか記載の帯電防止コーティング層形成用組成物(X)から形成される帯電防止コーティング層。
- 基材の成形物の少なくとも一部に請求項6に記載の帯電防止コーティング層を有する帯電防止コーティング成形体。
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