JP2020138878A - フライアッシュ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】セメントと混合したときに、強度発現性と流動性を安定して向上させることができるフライアッシュ組成物を提供する。【解決手段】石英結晶の平均結晶子径が73nm以上88nm以下の範囲内にあるフライアッシュと石膏とを含み、ブレーン値が4200cm2/g以上5400cm2/g以下の範囲内にあって、Lab表色系におけるb値が4.8以上9.0以下の範囲内にあり、SO3量が0.5質量%以上4.0質量%以下の範囲内にあるフライアッシュ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、フライアッシュ組成物に関するものである。
フライアッシュは、石炭火力発電所の発電ボイラーで微粉炭を燃焼させた際に、高温のガス中で溶融した燃え殻が凝集することによって生成した粒子であって、その粒子中から電気集塵機で捕集された微粒子の粉末である。フライアッシュは、二酸化ケイ素(SiO)および酸化アルミニウム(Al)を主成分とするポゾランを含む。このポゾランは、セメントに含まれている水酸化カルシウム(Ca(OH))と反応(ポゾラン反応)して水和物を生成し、モルタルまたはコンクリートの強度発現性に寄与する。このポゾラン反応は、常温では反応速度がセメントに比較して緩慢である。このため、フライアッシュは、例えば、低熱性が要求されるマスコンクリートの混和材料として用いられる。また、フライアッシュは球状粒子を多く含み、流動性向上に寄与することからコンクリートにおける単位セメント量を軽減可能であり、耐久性に優れたコンクリートを得ることができる。
フライアッシュとセメントを含むフライアッシュセメント組成物は、下記の文献に記載されている。
特許文献1には、ブレーン比表面積が1000cm/g以上のフライアッシュを、普通ポルトランドセメントに対して2重量%以上混合したことを特徴とするフライアッシュセメント組成物が開示されている。
特許文献2には、フライアッシュを含むセメント99.7〜90重量部と塩素バイパスダスト0.3〜10重量部とからなるフライアッシュセメント組成物が開示されている。
特許文献3には、エーライト高含有クリンカーに石膏を添加してなるセメントと、フライアッシュとを含むフライアッシュセメント組成物が開示されている。
特開平9−255380号公報 特開平10−218657号公報 特開2017−154905号公報
フライアッシュセメント組成物は、様々な現場で同じ条件で利用できるように、強度発現性や流動性が安定していることが望ましい。フライアッシュセメント組成物で使用されるセメントは、一般に品質が安定している。しかしながら、フライアッシュは石炭火力発電所において発生する副生物であり、その石炭火力発電所の発電ボイラーの構成や燃焼条件あるいは微粉炭の種類などの生成条件によって、ガラス状態(ガラス化率)や粒度分布などの品質が大きく異なる。このため、フライアッシュセメント組成物の強度発現性や流動性は、フライアッシュの生成条件によって大きく変動し、安定した強度発現性や流動性を有するフライアッシュセメント組成物を得るのが難しいという問題があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、セメントと混合したときに、強度発現性と流動性を安定して向上させることができるフライアッシュ組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の発明者は鋭意検討を行った結果、石英結晶の平均結晶子径が特定の範囲にあるフライアッシュと石膏とを、ブレーン値、Lab表色系におけるb値およびSO量が所定の範囲内となるように混合して得たフライアッシュ組成物を、セメントと混合すると、強度発現性と流動性を安定して向上させることが可能となることを見出し、本発明を完成させた。
従って、本発明のフライアッシュ組成物は、石英結晶の平均結晶子径が73nm以上88nm以下の範囲内にあるフライアッシュと石膏とを含み、ブレーン値が4200cm/g以上5400cm/g以下の範囲内にあって、Lab表色系におけるb値が4.8以上9.0以下の範囲内にあり、SO量が0.5質量%以上4.0質量%以下の範囲内にある。
本発明のフライアッシュ組成物においては、フライアッシュの石英結晶の平均結晶子径、ブレーン値、Lab表色系におけるb値、そしてSO量がそれぞれ上記の範囲内にあるので、フライアッシュに含まれているポゾランとセメントに含まれている水酸化カルシウムとのポゾラン反応が起こりやすく水和物を生成しやすい。このため、セメントと混合したときの強度発現性が向上する。また、本発明のフライアッシュ組成物においては、ブレーン値が上記の範囲内にあるので、フライアッシュ粒子の凝集が抑制される。このため、セメントと混合したときの流動性が向上する。よって、本発明のフライアッシュ組成物によれば、セメントと混合したときに、強度発現性と流動性を安定して向上させることが可能となる。
ここで、本発明のフライアッシュ組成物において、前記フライアッシュは、不溶残分が82質量%以上98質量%以下の範囲内にあることが好ましい。
この場合、フライアッシュは不溶残分の主成分であるポゾランが多くなるので、セメントに含まれている水酸化カルシウムとのポゾラン反応がより起こりやすく水和物を生成しやすい。このため、セメントと混合したときの強度発現性がより向上する。
本発明によれば、セメントと混合したときに、強度発現性と流動性を安定して向上させることができるフライアッシュ組成物を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係るフライアッシュ組成物について説明する。
本実施形態のフライアッシュ組成物は、フライアッシュと石膏とを含む。
フライアッシュは、石炭を燃焼させた際に生成する灰である。本実施形態においては、フライアッシュとして、主として、石炭火力発電所の発電ボイラーで微石炭を燃焼させた際に生成した灰が用いられる。
フライアッシュは、二酸化ケイ素および酸化アルミニウムを主成分とするポゾランを含む。フライアッシュに含まれる二酸化ケイ素は、平均結晶子径は73nm以上88nm以下の範囲内にある石英結晶を含む。平均結晶子径がこの範囲にある石英結晶はポゾラン反応が起こりやすくなり、セメントと混合したときに、強度発現性が高くなる。石英結晶の平均結晶子径は、73nm以上85nm以下の範囲内にあることが好ましい。フライアッシュ中の石英結晶の含有量は、5質量%以上30質量%以下の範囲内にあることが好ましい。
また、フライアッシュは、不溶残分が82質量%以上98質量%以下の範囲内にあることが好ましい。不溶残分は、JIS R 5202:2015「セメントの化学分析方法」に規定される塩酸−炭酸ナトリウム方法による不溶残分の定量方法に準拠して測定した値である。この方法によって測定される不溶残分は、フライアッシュに含まれるポゾランの量と相関し、不溶残分が多くなるとポゾランの量が多くなる。よって、不溶残分がこの範囲にあるフライアッシュはポゾランの量が多くなり、セメントと混合したときの強度発現性が高くなる。不溶残分は82質量%以上95質量%以下の範囲内にあることがより好ましく、82質量%以上92質量%以下の範囲内にあることが特に好ましい。
フライアッシュ組成物に含まれる石膏は、無水石膏であることが好ましい。石膏に含まれるSO成分は、ポゾラン反応を促進して、セメントと混合したときの強度発現性を高くする作用がある。また、SO成分は、セメントと混合したときの流動性を向上させる作用がある。
本実施形態のフライアッシュ組成物は、ブレーン値が4200cm/g以上5400cm/g以下の範囲内にあって、Lab表色系におけるb値が4.8以上9.0以下の範囲内にあり、SO量が0.5質量%以上4.0質量%以下の範囲内にされている。
ブレーン値は、フライアッシュ組成物の粉末度(粉体の細かさ)を指標する。ブレーン値が大きいと、フライアッシュ組成物の粒子径が小さくなる。フライアッシュ組成物は粒子径が小さくなるとポゾラン反応が起こりやすくなるが、粒子径が小さくなりすぎると、凝集しやすくなって流動性が低下するおそれがある。このため、本実施形態ではブレーン値を4200cm/g以上5400cm/g以下の範囲内と設定している。ブレーン値は4900cm/g以上5300cm/g以下の範囲内にあることが特に好ましい。
Lab表色系におけるb値は、フライアッシュ組成物の鉱物組成、化学組成および粉末度に関係する。b値が低くなりすぎると、活性度指数が低下するおそれがある。一方、b値が高くなりすぎると、流動性が低下するおそれがある。このため、本実施形態ではLab表色系におけるb値を4.8以上9.0以下の範囲内と設定している。Lab表色系におけるb値は6.9以上9.0以下の範囲内にあることが特に好ましい。
SO量は、石膏の含有量を指標する。SO量が少なくなりすぎると、上述のSO成分による効果が得られにくくなるおそれがある。一方、SO量が多くなりすぎるとセメント混合した場合に長期材齢での強度発現性を向上させる効果が低下するおそれがある。このため、本実施形態ではSO量を0.5質量%以上4.0質量%以下の範囲内と設定している。SO量は1.0質量%以上3.0質量%以下の範囲内にあることが特に好ましい。
次に、本実施形態のフライアッシュ組成物の製造方法について説明する。
本実施形態のフライアッシュ組成物の製造方法は特に制限はないが、例えば、フライアッシュと石膏とを混合した後、粉砕および/または分級することによって製造することができる。
フライアッシュと石膏との混合は乾式で行うことが好ましい。また、フライアッシュと石膏との混合は、回分式で行ってもよいし、連続式で行ってもよい。例えば、エアースライダーやベルトコンベアーなどの搬送装置を用いて、連続的にフライアッシュを搬送しながら、石膏を添加し、次いで混合装置を用いて混合してもよい。混合装置としては、V型混合機、リボンミキサー、プロ−シェアミキサー等を用いることができる。
フライアッシュと石膏との混合割合は、得られるフライアッシュ組成物のSO量が0.5質量%以上4.0質量%以下の範囲内となる割合である。フライアッシュがSOを含有する場合は、フライアッシュ中のSOと石膏中のSOの合計量が、フライアッシュ組成物のSO量として0.5質量%以上4.0質量%以下の範囲内となるように調整する。
粉砕あるいは分級は、得られるフライアッシュ組成物のブレーン値が4200cm/g以上5400cm/g以下の範囲内となるように行う。粉砕あるいは分級は、乾式で行うことが好ましい。粉砕は、ボールミル、ビーズミル、ロッドミル、振動ミル、回転ミル、転動ミル、ジェットミルなどの粉砕装置を用いて行うことができる。分級は、乾式で行うことが好ましい。分級は、気流を利用した分級装置、あるいは篩などの装置を用いて行うことができる。気流を利用した分級装置としては、渦式遠心方式の分級装置、サイクロンなどを用いることができる。
また、本実施形態のフライアッシュ組成物は、粉砕あるいは分級によってブレーン値を4200cm/g以上5400cm/g以下に調整したフライアッシュと、粉砕あるいは分級によってブレーン値を4200cm/g以上5400cm/g以下に調整した石膏とを混合することによって製造することができる。
本実施形態のフライアッシュ組成物は、石英結晶の平均結晶子径が上述の範囲にあるフライアッシュと石膏とを含み、ブレーン値、Lab表色系におけるb値、そしてSO量がそれぞれ上記の範囲内にあるので、フライアッシュに含まれているポゾランとセメントに含まれている水酸化カルシウムとのポゾラン反応が起こりやすく水和物を生成しやすい。このため、セメントと混合したときの強度発現性が向上する。また、本実施形態のフライアッシュ組成物においては、ブレーン値が上記の範囲内にあるので、フライアッシュ粒子の凝集が抑制される。このため、セメントと混合したときの流動性が向上する。よって、本実施形態のフライアッシュ組成物によれば、セメントと混合したときに、強度発現性と流動性を安定して向上させることが可能となる。
また、本実施形態のフライアッシュ組成物において、フライアッシュの不溶残分が上述の範囲内にある場合は、フライアッシュは不溶残分の主成分であるポゾランが多くなるので、セメントに含まれている水酸化カルシウムとのポゾラン反応がより起こりやすく水和物を生成しやすい。このため、セメントと混合したときの強度発現性がより向上する。
本実施形態のフライアッシュ組成物と混合するセメントは、ポゾラン反応により硬化するものであれば特に制限はない。セメントとしては、ポルトランドセメントおよび混合セメントを用いることができる。ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメントを含む。混合セメントは、高炉セメント、シリカセメントを含む。
フライアッシュ組成物とセメントとの混合割合は、セメントの種類や使用条件によって異なるが、一般に、フライアッシュ組成物とセメントの合計量に対して、フライアッシュ組成物の含有量が1質量%以上35質量%以下の範囲内となる割合である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、フライアッシュを主として、石炭火力発電所の発電ボイラーで微粉炭を燃焼する際に生じた灰としたが、石炭火力発電所の発電ボイラー以外で生成したフライアッシュを用いてもよい。
[本発明例1〜16、比較例1〜8]
フライアッシュとして、石英結晶の平均結晶子径と不溶残分とが下記の表1に示す値のものを用意した。このフライアッシュと無水石膏とを混合し、得られた混合物を強制渦式遠心方式の分級装置(ターボクラシファイアー、日清エンジニアリング(株)製)を用いて分級して、本発明例1〜16および比較例1〜8のフライアッシュ組成物を調製した。なお、本発明例6、12及び比較例4では、フライアッシュと無水石膏とを混合した後、分級する前にボールミルを用いて粉砕処理を行った。
得られたフライアッシュ組成物のブレーン値、Lab表色系におけるb値、SO量を下記の表1に示す。なお、フライアッシュの石英結晶の平均結晶子径、フライアッシュ組成物のブレーン値、Lab表色系におけるb値、SO量、不溶残分は下記の方法により測定した。
(石英結晶の平均結晶子径)
フライアッシュの石英結晶の平均結晶子径は、フライアッシュのX線回折パターンを、粉末X線回折装置を用いて測定し、得られたX線回折パターンをリートベルト解析法により解析することによって求めた。粉末X線回折装置としては、ブルカージャパン製のD8 Advanceを用いた。X線はCuKα線(λ=0.15418nm)を用い、測定範囲2θは10〜70°とした。その他のX線回折パターンの測定条件は、下記の参考文献01に記載されている状態と同じとした。
参考文献01:M. Yamashita, Y. Koga, H. Tanaka, Y. Nakanishi, “Conditions of sample preparation for quantitative X−ray diffraction of cement clinker,” Cement Science and Concrete technology, Vol. 63, pp. 49−54, (2009)
リートベルト解析法による解析は、ブルカーエイエックスエス社製リートベルト解析ソフトTOPAS(ver.3)を使用した。具体的には,測定範囲内にある石英に帰属する回折線の全てをPawley法によりフィッティングした後、試料による回折線の広がりを算出した。
そして、試料による回折線の広がりと、結晶子径と不均一ひずみとの関係を表す下記の式(1)を用いて、結晶子径を算出した。
β=λ/(ε×cosθ)+2ηtanθ ・・・(1)
式(1)において、βは、試料による回折線の広がりを表し、λは、X線の波長を表し、εは、結晶子径を表し、θは、X線の回折角度を表し、ηは不均一ひずみを表す。なお、本実施例では、試料による回折線の広がりは全て結晶子径に起因するものとして、不均一ひずみ(η)の値は固定値とした。
(不溶残分)
JIS R 5202:2015「セメントの化学分析方法」に規定される塩酸−炭酸ナトリウム方法による不溶残分の定量方法に準拠して測定した。
(ブレーン値)
JIS R 5201:1997「セメントの物理試験方法」に規定される比表面積試験器(ブレーン空気透過測定装置)に準拠して測定した。
(Lab表色系におけるb値)
測色色差計を用いて測定した。
(SO量)
JIS R 5204:2002「セメントの蛍光X線分析方法」に規定されるガラスビードを用いた蛍光X線分析により計測した。
[評価]
活性度指数(材齢28日)およびフロー値比を、JIS A 6201:2015「コンクリート用フライアッシュ」に規定されている方法に準拠して測定した。また、総合判定として、活性度指数が87%以上で、かつフロー値比が107%以上の両方の基準を満足するものを「〇」、活性度指数およびフロー値比のいずれか一方の基準を満足するものを「△」、活性度指数およびフロー値比の両方の基準を満足しないもの「×」と判定した。その結果を、表1に示す。
Figure 2020138878
石英結晶の平均結晶子径、ブレーン値、Lab表色系におけるb値、SO量の全てが本発明の範囲内にある本発明例1〜16のフライアッシュ組成物は、いずれも活性度指数が87%以上で、かつフロー値比が107%以上であり、総合判定が〇となった。特に、不溶残分が82質量%以上フライアッシュを含む本発明例1〜14フライアッシュ組成物は、活性度指数が88%以上となり、セメントと混合したときの強度発現性がより向上した。
これに対して、石英結晶の平均結晶子径、ブレーン値、Lab表色系におけるb値、SO量の全てが本発明の範囲よりも低い比較例1のフライアッシュ組成物は、活性度指数およびフロー値比の基準を満足せず総合判定が×となった。
また、比較例2〜3は、SO量が本発明の範囲より低いため、活性度指数およびフロー値比の基準を満足せず総合判定が×となった。ただし、比較例4は、SO量は本発明の範囲より低いが、活性度指数の基準を満足したため総合判定は△となった。これは、ブレーン値とLab表色系におけるb値が比較的高いためであると考えられる。
比較例5は、石英結晶の平均結晶子径、ブレーン値、Lab表色系におけるb値が本発明の範囲よりも低いために、活性度指数およびフロー値比の基準を満足せず総合判定が×となった。ただし、比較例6〜8は、石英結晶の平均結晶子径、ブレーン値、Lab表色系におけるb値は本発明の範囲よりも低いが、フロー値比の基準を満足したため総合判定は△となった。これは、SO量が比較的多いためであると考えられる。
普通ポルトランドセメントに本発明例5および比較例1で得られたフライアッシュ組成物を添加してフライアッシュセメント組成物を調製した。フライアッシュ組成物の添加率は内割で1〜35質量%とした。得られたフライアッシュセメント組成物を用いて、JIS R 5201:2015「セメントの物理試験方法」に準拠してモルタル供試体を作製し、材齢7日と材齢28日の圧縮強度を測定した。その結果を、表2に示す。
Figure 2020138878
本発明例5のフライアッシュ組成物を添加したフライアッシュセメント組成物は、フライアッシュ組成物の添加率が同じとなるように比較例1のフライアッシュ組成物を添加したフライアッシュセメント組成物と比較して、材齢7日、材齢28日ともに圧縮強度が高くなった。さらに、本発明例5のフライアッシュ組成物を1質量%〜10質量%の範囲で添加したフライアッシュセメント組成物は、無添加(フライアッシュ組成物の添加率:0質量%)の普通ポルトランドセメントと比較して、材齢28日の圧縮強度が同等であった。

Claims (2)

  1. 石英結晶の平均結晶子径が73nm以上88nm以下の範囲内にあるフライアッシュと石膏とを含み、
    ブレーン値が4200cm/g以上5400cm/g以下の範囲内にあって、Lab表色系におけるb値が4.8以上9.0以下の範囲内にあり、SO量が0.5質量%以上4.0質量%以下の範囲内にあるフライアッシュ組成物。
  2. 前記フライアッシュは、不溶残分が82質量%以上98質量%以下の範囲内にある請求項1に記載のフライアッシュ組成物。
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