JPH09255380A - 改質フライアッシュセメント - Google Patents
改質フライアッシュセメントInfo
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- JPH09255380A JPH09255380A JP8069575A JP6957596A JPH09255380A JP H09255380 A JPH09255380 A JP H09255380A JP 8069575 A JP8069575 A JP 8069575A JP 6957596 A JP6957596 A JP 6957596A JP H09255380 A JPH09255380 A JP H09255380A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P40/00—Technologies relating to the processing of minerals
- Y02P40/10—Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding
Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 水量比が低く、しかも長期強度および初期強
度が大きく、少なくとも普通セメント比70%以上の短
期強度を有するフライアッシュセメントを提供する。 【解決手段】 遊離石灰分が5重量%以下であって、水
硬率が0.05以上であるフライアッシュ、または水硬
率が0.03〜0.05でありブレーン比表面積が24
00cm2/g以上のフライアッシュ、または水硬率が0.
03未満でありブレーン比表面積が4500cm2/g以上
のフライアッシュを、普通ポルトランドセメントに対し
て2重量%以上混合したことを特徴とする改質フライア
ッシュセメント。
度が大きく、少なくとも普通セメント比70%以上の短
期強度を有するフライアッシュセメントを提供する。 【解決手段】 遊離石灰分が5重量%以下であって、水
硬率が0.05以上であるフライアッシュ、または水硬
率が0.03〜0.05でありブレーン比表面積が24
00cm2/g以上のフライアッシュ、または水硬率が0.
03未満でありブレーン比表面積が4500cm2/g以上
のフライアッシュを、普通ポルトランドセメントに対し
て2重量%以上混合したことを特徴とする改質フライア
ッシュセメント。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力発電などにお
いて発生するフライアッシュの有効利用を図ったフライ
アッシュセメントに関する。
いて発生するフライアッシュの有効利用を図ったフライ
アッシュセメントに関する。
【0002】
【従来技術】石炭火力発電において発生するフライアッ
シュは、セメント・コンクリート混和材として従来より
使用されている。そのうちフライアッシュを、ポルトラ
ンドセメントに対しで、5〜30重量%添加したフライ
アッシュセメントは、水和熱が低く、また流動性に優れ
長期強度が大きい特徴を備えており、ダム・土木構造物
等のマスコンクリートに多用されている。しかし、一方
で初期強度が低いという欠点も有している。更に、コン
クリート化する際の水量比が、混合されているフライア
ッシュの種類や量によって大きく変化するため、フライ
アッシュセメントの使用に当たっては、事前に試し練り
を行ない、水量比を決定し、あるいは強度試験を行った
上でなければ使用適否の判定ができないと云う問題があ
る。
シュは、セメント・コンクリート混和材として従来より
使用されている。そのうちフライアッシュを、ポルトラ
ンドセメントに対しで、5〜30重量%添加したフライ
アッシュセメントは、水和熱が低く、また流動性に優れ
長期強度が大きい特徴を備えており、ダム・土木構造物
等のマスコンクリートに多用されている。しかし、一方
で初期強度が低いという欠点も有している。更に、コン
クリート化する際の水量比が、混合されているフライア
ッシュの種類や量によって大きく変化するため、フライ
アッシュセメントの使用に当たっては、事前に試し練り
を行ない、水量比を決定し、あるいは強度試験を行った
上でなければ使用適否の判定ができないと云う問題があ
る。
【0003】このように、フライアッシュセメントは初
期強度が低く脱型、次工程移行までの時間を要すこと、
水量比が普通セメントを用いた場合よりも高くなること
があること、更に試し練りをしてみなければ使用適否も
判定できないことなどの理由から、現在のフライアッシ
ュセメントの使用量はセメント量全体の1%以下に留っ
ている。
期強度が低く脱型、次工程移行までの時間を要すこと、
水量比が普通セメントを用いた場合よりも高くなること
があること、更に試し練りをしてみなければ使用適否も
判定できないことなどの理由から、現在のフライアッシ
ュセメントの使用量はセメント量全体の1%以下に留っ
ている。
【0004】他方、石炭火力発電の増強に伴い、現在発
生するフライアッシュの量は年400万トンにも及び、そ
の約半量は有効利用されず廃棄埋立処分に付されてお
り、埋立地の確保および資源の有効活用の点からその改
善が求められている。フライアッシュの利用を促進する
ためには、フライアッシュセメントの初期強度を改善す
ることが1つの方法であるが、フライアッシュセメント
に用いるフライアッシュの品質管理は、従来、主に粉末
度および未燃分に基づいて行っているため、水量比の低
減や、長期強度および初期強度の改善が不十分である。
生するフライアッシュの量は年400万トンにも及び、そ
の約半量は有効利用されず廃棄埋立処分に付されてお
り、埋立地の確保および資源の有効活用の点からその改
善が求められている。フライアッシュの利用を促進する
ためには、フライアッシュセメントの初期強度を改善す
ることが1つの方法であるが、フライアッシュセメント
に用いるフライアッシュの品質管理は、従来、主に粉末
度および未燃分に基づいて行っているため、水量比の低
減や、長期強度および初期強度の改善が不十分である。
【0005】
【発明の解決課題】本発明は、従来のフライアッシュセ
メントにおける上記問題を解決し、水量比が低く、しか
も長期強度および初期強度が大きく、少なくとも普通セ
メント比70%以上の短期強度を有するフライアッシュ
セメントを提供することを目的とする。
メントにおける上記問題を解決し、水量比が低く、しか
も長期強度および初期強度が大きく、少なくとも普通セ
メント比70%以上の短期強度を有するフライアッシュ
セメントを提供することを目的とする。
【0006】
【課題の解決手段】本発明によれば以下の改質フライア
ッシュセメントが提供される。 (1)水硬率が0.05以上、遊離石灰分が5重量%以
下であり、ブレーン比表面積が1000cm2/g以上のフ
ライアッシュを、普通ポルトランドセメントに対して2
重量%以上混合したことを特徴とする改質フライアッシ
ュセメント。 (2) 遊離石灰分が5重量%以下、水硬率が0.03
〜0.05でありブレーン比表面積が2400cm2/g以
上のフライアッシュを、普通ポルトランドセメントに対
して2重量%以上混合したことを特徴とする改質フライ
アッシュセメン卜。 (3) 遊離石灰分が5重量%以下、水硬率が0.03
未満でありブレーン比表面積が4500cm2/g以上のフ
ライアッシュを、普通ポルトランドセメントに対して2
重量%以上混合したことを特徴とする改質フライアッシ
ュセメント。 (4) 上記フライアッシュが石炭灰から遊離石灰分を
溶出し、粉砕分級して得られたものである上記(1),(2)
または(3)に記載の改質フライアッシュセメント。
ッシュセメントが提供される。 (1)水硬率が0.05以上、遊離石灰分が5重量%以
下であり、ブレーン比表面積が1000cm2/g以上のフ
ライアッシュを、普通ポルトランドセメントに対して2
重量%以上混合したことを特徴とする改質フライアッシ
ュセメント。 (2) 遊離石灰分が5重量%以下、水硬率が0.03
〜0.05でありブレーン比表面積が2400cm2/g以
上のフライアッシュを、普通ポルトランドセメントに対
して2重量%以上混合したことを特徴とする改質フライ
アッシュセメン卜。 (3) 遊離石灰分が5重量%以下、水硬率が0.03
未満でありブレーン比表面積が4500cm2/g以上のフ
ライアッシュを、普通ポルトランドセメントに対して2
重量%以上混合したことを特徴とする改質フライアッシ
ュセメント。 (4) 上記フライアッシュが石炭灰から遊離石灰分を
溶出し、粉砕分級して得られたものである上記(1),(2)
または(3)に記載の改質フライアッシュセメント。
【0007】本発明のフライアッシュセメントは、水硬
率が0.05以上、遊離石灰分が5重量%以下でありブ
レーン比表面積が1000cm2/g以上のフライアッシュ
を、普通ポルトランドセメントに対して2重量%以上混
合したことを特徴とする改質フライアッシュセメントで
ある。ここで、水硬率とはHydraulic Modulasと称され
る化学組成を示す指標の一種であり、この値が大きいほ
どセメントの早強性が高いことを表す。水硬率は一般に
ΗΜ(重量%による計算値)と略称され、次式(1)によ
って表されるが、本発明においては、さらにフライアッ
シュ中のSO3の影響を考慮し、次式(2)によって定義す
る。 HM= CaO/(SiO2+Al2O3+Fe2O3) …(1) HM=(CaO−0.7SO3)/(SiO2+Al2O3+Fe2O3) …(2)
率が0.05以上、遊離石灰分が5重量%以下でありブ
レーン比表面積が1000cm2/g以上のフライアッシュ
を、普通ポルトランドセメントに対して2重量%以上混
合したことを特徴とする改質フライアッシュセメントで
ある。ここで、水硬率とはHydraulic Modulasと称され
る化学組成を示す指標の一種であり、この値が大きいほ
どセメントの早強性が高いことを表す。水硬率は一般に
ΗΜ(重量%による計算値)と略称され、次式(1)によ
って表されるが、本発明においては、さらにフライアッ
シュ中のSO3の影響を考慮し、次式(2)によって定義す
る。 HM= CaO/(SiO2+Al2O3+Fe2O3) …(1) HM=(CaO−0.7SO3)/(SiO2+Al2O3+Fe2O3) …(2)
【0008】また本発明においてフライアッシュとは、
わが国における石炭火力発電の大部分を占める微粉炭燃
焼飛灰、いわゆる狭義のフライアッシュ(電気集じん機
捕集灰)に加えシンダーアッシュを含めたものであり、
化学組成のSiO2量が45%以下のものも含む。ま
た、あまり粗粒のフライアッシュは好ましくなく、従っ
て、ブレーン比表面積はl000cm2/g以上である。
わが国における石炭火力発電の大部分を占める微粉炭燃
焼飛灰、いわゆる狭義のフライアッシュ(電気集じん機
捕集灰)に加えシンダーアッシュを含めたものであり、
化学組成のSiO2量が45%以下のものも含む。ま
た、あまり粗粒のフライアッシュは好ましくなく、従っ
て、ブレーン比表面積はl000cm2/g以上である。
【0009】本発明によれば、フライアッシュのCaO
含有量が単位水量比の低減およびセメント硬化体の初期
強度の発現に大きな影響を有し、水硬率との相関が高い
ことが見出された。具体的には、水硬率(HM値)が0.
05以上のフライアッシュを用いることにより単位水量
比を100%以下、即ち、普通セメントの水量比以下と
し、初期強度を普通セメント比70%以上の改質フライ
アッシュセメントを得ることができる。一般に、セメン
ト硬化体においては水量比の低減が硬化体の強度出現に
大きく寄与することが知られており、フライアッシュセ
メントにあっても単位水量比を低減できる利点は大き
い。
含有量が単位水量比の低減およびセメント硬化体の初期
強度の発現に大きな影響を有し、水硬率との相関が高い
ことが見出された。具体的には、水硬率(HM値)が0.
05以上のフライアッシュを用いることにより単位水量
比を100%以下、即ち、普通セメントの水量比以下と
し、初期強度を普通セメント比70%以上の改質フライ
アッシュセメントを得ることができる。一般に、セメン
ト硬化体においては水量比の低減が硬化体の強度出現に
大きく寄与することが知られており、フライアッシュセ
メントにあっても単位水量比を低減できる利点は大き
い。
【0010】因みに、CaO成分はフラックスを形成し
やすいため、灰中のガラス相が低温で形成され、粒子形
状の丸いバルーン状の粒子の量比が多くなる。このため
モルタル・コンクリート混合時にベアリング効果が生
じ、普通セメント単味よりも水量比を減ずることができ
る。
やすいため、灰中のガラス相が低温で形成され、粒子形
状の丸いバルーン状の粒子の量比が多くなる。このため
モルタル・コンクリート混合時にベアリング効果が生
じ、普通セメント単味よりも水量比を減ずることができ
る。
【0011】一方、フライアッシュ中のCaO量含有量
が高い程、フライアッシュの活性が増すが、SO3成分
の存在下では、水和凝結の際に生成するエトリンガイト
の成長が抑制される。従って本発明においては、SO3
成分の影響を考慮し、CaOとSO3のモル比に基づ
き、SO3含有量の相当分を減じた値(CaO−0.7SO3)を水
硬率の基準とし、上記(2)によって定めた水硬率(HM)
を用いる。
が高い程、フライアッシュの活性が増すが、SO3成分
の存在下では、水和凝結の際に生成するエトリンガイト
の成長が抑制される。従って本発明においては、SO3
成分の影響を考慮し、CaOとSO3のモル比に基づ
き、SO3含有量の相当分を減じた値(CaO−0.7SO3)を水
硬率の基準とし、上記(2)によって定めた水硬率(HM)
を用いる。
【0012】また、遊離状態にあるCaOは活性こそ富
むが、フライアッシュに付着するとその部分のみ急激に
反応し、水和の急激な進行・発熱等により、他の部分と
の凝結が一様でなくなり、膨脹・ヒビ割れ等を生じる。
このため遊離状態のCaO量(F-Lと略称する)は5重
量%を上限とし、それ以下とすることが必要である。
むが、フライアッシュに付着するとその部分のみ急激に
反応し、水和の急激な進行・発熱等により、他の部分と
の凝結が一様でなくなり、膨脹・ヒビ割れ等を生じる。
このため遊離状態のCaO量(F-Lと略称する)は5重
量%を上限とし、それ以下とすることが必要である。
【0013】次に、水硬率が0.05未満のフライアッ
シュであっても、粉砕、分級等の操作により細粒化すれ
ば改質することができる。具体的には、水硬率(HM)が
0.03〜0.05であるものはブレーン比表面積24
00cm2/g以上、水硬率が0.03未満であるものはブ
レーン比表面積4500cm2/g以上の粒度であれば、セ
メント硬化体の初期強度を実用に適する程度に発現させ
ることができる。
シュであっても、粉砕、分級等の操作により細粒化すれ
ば改質することができる。具体的には、水硬率(HM)が
0.03〜0.05であるものはブレーン比表面積24
00cm2/g以上、水硬率が0.03未満であるものはブ
レーン比表面積4500cm2/g以上の粒度であれば、セ
メント硬化体の初期強度を実用に適する程度に発現させ
ることができる。
【0014】上記フライアッシュの配合量は、上記いず
れの水硬率においても、普通ポルトランドセメントに対
して2重量%以上とする。配合量が2重量%未満ではフ
ライアッシュの混合効果が少なく、本発明が意図するフ
ライアッシュの有効利用の点からも望ましくない。配合
量の上限はポルトランドセメントと同量程度であり、こ
れ以上増えるとコンクリートの練り混ぜ等の点から好ま
しくない。
れの水硬率においても、普通ポルトランドセメントに対
して2重量%以上とする。配合量が2重量%未満ではフ
ライアッシュの混合効果が少なく、本発明が意図するフ
ライアッシュの有効利用の点からも望ましくない。配合
量の上限はポルトランドセメントと同量程度であり、こ
れ以上増えるとコンクリートの練り混ぜ等の点から好ま
しくない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の試験例を示す。試験例1 表1に示す組成のフライアッシュを用い、JIS A 6201の
規格に従ったモルタルを製造し、各モルタルの比表面
積、単位水量比、圧縮強度比を求めた。この結果を表2
に示した。なお3日材令強度、7日材令強度は28日材
令供試片を3日材令および7日材令でそれぞれ評価した
ものである。また、表1の成分はJIS R 5202およびセメ
ント協会法により分析した値である。
規格に従ったモルタルを製造し、各モルタルの比表面
積、単位水量比、圧縮強度比を求めた。この結果を表2
に示した。なお3日材令強度、7日材令強度は28日材
令供試片を3日材令および7日材令でそれぞれ評価した
ものである。また、表1の成分はJIS R 5202およびセメ
ント協会法により分析した値である。
【0016】表2に示すように、試料D,Eは遊離石灰
量が5重量%を超えたものであり、試料Η,Lは水硬率
が0.03〜0.05の範囲に属するがプレーン比表面
積が2400cm2/gに満たないもの、また試料Jは水硬
率が0.03未満であってブレーン比表面積が4500
cm2/gに満たないものであり、何れも本発明の範囲から
外れる試料であるが、表2に示すように、これらの3日
〜28日材令の圧縮強度比は何れも70%以下であり、
91日材令強度も大幅に低い。さらに試料Η,Jおよび
Lは単位水量比が100%を超えるので好ましくない。
量が5重量%を超えたものであり、試料Η,Lは水硬率
が0.03〜0.05の範囲に属するがプレーン比表面
積が2400cm2/gに満たないもの、また試料Jは水硬
率が0.03未満であってブレーン比表面積が4500
cm2/gに満たないものであり、何れも本発明の範囲から
外れる試料であるが、表2に示すように、これらの3日
〜28日材令の圧縮強度比は何れも70%以下であり、
91日材令強度も大幅に低い。さらに試料Η,Jおよび
Lは単位水量比が100%を超えるので好ましくない。
【0017】試験例2 上記フライアッシュB,Η,Jについて、これらを各々
φ500mm×1500mmのボールミルにボール充填率40%
(ボール径10〜20mm)となるように投入し、これにフラ
イアッシュ10kgを加えて15分間粉砕し、表3に示す
プレーン比表面積としたものを用い、実施例1と同様
に、JIS A 6201の規格に従ったモルタルを製造し、各モ
ルタルの比表面積、単位水量比、圧縮強度比を求めた。
この結果を表3に示した。試験例3 また、上記試料B,H,Jを空気分級機によって空気圧
12kg/cm2、装入量50g/minの条件下で分級したもの
を用い、実施例2と同様の試験を行った。この結果を表
4に示した。
φ500mm×1500mmのボールミルにボール充填率40%
(ボール径10〜20mm)となるように投入し、これにフラ
イアッシュ10kgを加えて15分間粉砕し、表3に示す
プレーン比表面積としたものを用い、実施例1と同様
に、JIS A 6201の規格に従ったモルタルを製造し、各モ
ルタルの比表面積、単位水量比、圧縮強度比を求めた。
この結果を表3に示した。試験例3 また、上記試料B,H,Jを空気分級機によって空気圧
12kg/cm2、装入量50g/minの条件下で分級したもの
を用い、実施例2と同様の試験を行った。この結果を表
4に示した。
【0018】表3に示すように、試料No3-2は、試験例
1において、ブレーン比表面積が本発明の範囲に満たな
かったものを、粉砕して比表面積を本発明の範囲まで高
めたものであり、単位水量比およびモルタル圧縮強度比
とも良好な結果を有する。一方、試料No3-3は、粉砕し
ても水硬率に対するブレーン比表面積が本発明の範囲に
達せず、また単位水量比が100%を超えており、他の
試料に比べて初期強度がかなり低い。また、同様に表4
の結果では、試料No4-3は、分級処理しても水硬率に対
するブレーン比表面積が本発明の範囲に達せず、また単
位水量比が100%を超えており、他の試料に比べて初
期強度がかなり低い。試料No4-2, 4-4は試験例1におい
ては水硬率を基準としたブレーン比表面積が本発明範囲
外であったものを、分級して本発明の範囲にしたもので
あり、何れも良好な初期強度を有しており、単位水量比
も低い。
1において、ブレーン比表面積が本発明の範囲に満たな
かったものを、粉砕して比表面積を本発明の範囲まで高
めたものであり、単位水量比およびモルタル圧縮強度比
とも良好な結果を有する。一方、試料No3-3は、粉砕し
ても水硬率に対するブレーン比表面積が本発明の範囲に
達せず、また単位水量比が100%を超えており、他の
試料に比べて初期強度がかなり低い。また、同様に表4
の結果では、試料No4-3は、分級処理しても水硬率に対
するブレーン比表面積が本発明の範囲に達せず、また単
位水量比が100%を超えており、他の試料に比べて初
期強度がかなり低い。試料No4-2, 4-4は試験例1におい
ては水硬率を基準としたブレーン比表面積が本発明範囲
外であったものを、分級して本発明の範囲にしたもので
あり、何れも良好な初期強度を有しており、単位水量比
も低い。
【0019】試験例4 表1のB灰、D灰,E灰を水中に7日間つけ、遊離石灰
分を溶出させ、脱水乾燥して得たフライアッシュを用い
て試験例1と同様の試験を行った。この結果を表5に示
した。同表に示すように、遊離石灰量が5重量%を超え
る試料No5-3は他の試料に比べて初期強度が大幅に低
い。一方、遊離石灰量が5重量%未満の試料5-1, 5-2,
5-4は何れも良好な初期強度を発現している。
分を溶出させ、脱水乾燥して得たフライアッシュを用い
て試験例1と同様の試験を行った。この結果を表5に示
した。同表に示すように、遊離石灰量が5重量%を超え
る試料No5-3は他の試料に比べて初期強度が大幅に低
い。一方、遊離石灰量が5重量%未満の試料5-1, 5-2,
5-4は何れも良好な初期強度を発現している。
【0020】試験例5 普通ポルトランドセメント中に、本発明により得られる
改質フライアッシュを次第に多く添加した場合のモルタ
ル強度を表6に示した。なおフライアッシュの添加量を
代えたほかはJIS A 6201の基準に従った。表6に示すよ
うに、添加率内割り5重量%以内の普通セメント規格内
では、本発明の改質フライアッシュ(表2試料Β)およ
び粉砕Η灰(表3試料3-2)を用いたものは、3日・7
日材令強度比97%以上が確保され、28日・91日材
令でも圧縮強度比が100%以上である。また、添加率
10重量%、25重量%のフライアッシュセメントの規
格内のものは、モルタル硬化体において6ケ月ないし1
年材令の長期強度発現が良好である。
改質フライアッシュを次第に多く添加した場合のモルタ
ル強度を表6に示した。なおフライアッシュの添加量を
代えたほかはJIS A 6201の基準に従った。表6に示すよ
うに、添加率内割り5重量%以内の普通セメント規格内
では、本発明の改質フライアッシュ(表2試料Β)およ
び粉砕Η灰(表3試料3-2)を用いたものは、3日・7
日材令強度比97%以上が確保され、28日・91日材
令でも圧縮強度比が100%以上である。また、添加率
10重量%、25重量%のフライアッシュセメントの規
格内のものは、モルタル硬化体において6ケ月ないし1
年材令の長期強度発現が良好である。
【0021】一方、フライアッシュの添加量が2重量%
未満のものは、モルタル硬化体の6ケ月および1年の長
期強度が低い。また本発明の範囲から外れるフライアッ
シュ(表3試料3-3)を用いたものは、2重量%添加し
ても同様に6ケ月および1年の長期強度が低い。
未満のものは、モルタル硬化体の6ケ月および1年の長
期強度が低い。また本発明の範囲から外れるフライアッ
シュ(表3試料3-3)を用いたものは、2重量%添加し
ても同様に6ケ月および1年の長期強度が低い。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】
【発明の効果】本発明の改質フライアッシュは、単位水
量比を低減することができ、しかも3日材令でも普通セ
メント比70%程度の強度を発揮することができる。ま
た、長期強度は普通セメントと同等以上である。その結
果、フライアッシュセメントをポルトランドセメントと
ほぼ同様に使用できるので、石炭灰の有効利用範囲を拡
大することができる。
量比を低減することができ、しかも3日材令でも普通セ
メント比70%程度の強度を発揮することができる。ま
た、長期強度は普通セメントと同等以上である。その結
果、フライアッシュセメントをポルトランドセメントと
ほぼ同様に使用できるので、石炭灰の有効利用範囲を拡
大することができる。
フロントページの続き (72)発明者 小谷中 昭祐 千葉県佐倉市大作2丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内 (72)発明者 井上 和重 東京都港区西新橋2−14−1 秩父小野田 株式会社資源事業本部内 (72)発明者 永山 肇 東京都港区西新橋2−14−1 秩父小野田 株式会社資源事業本部内 (72)発明者 春名 恭年 東京都中央区銀座6丁目15番1号 電源開 発株式会社内 (72)発明者 高倉 光昭 東京都中央区銀座6丁目15番1号 電源開 発株式会社内 (72)発明者 武藤 憲一 東京都中央区銀座6丁目15番1号 電源開 発株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 水硬率が0.05以上、遊離石灰分が5
重量%以下であり、ブレーン比表面積が1000cm2/g
以上のフライアッシュを、普通ポルトランドセメントに
対して2重量%以上混合したことを特徴とする改質フラ
イアッシュセメント。 - 【請求項2】 遊離石灰分が5重量%以下、水硬率が
0.03〜0.05でありブレーン比表面積が2400
cm2/g以上のフライアッシュを、普通ポルトランドセメ
ントに対して2重量%以上混合したことを特徴とする改
質フライアッシュセメント。 - 【請求項3】 遊離石灰分が5重量%以下、水硬率が
0.03未満でありブレーン比表面積が4500cm2/g
以上のフライアッシュを、普通ポルトランドセメントに
対して2重量%以上混合したことを特徴とする改質フラ
イアッシュセメント。 - 【請求項4】 上記フライアッシュが石炭灰から遊離石
灰分を溶出し、粉砕分級して得られたものである請求項
1、2または3に記載の改質フライアッシュセメント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8069575A JPH09255380A (ja) | 1996-03-26 | 1996-03-26 | 改質フライアッシュセメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8069575A JPH09255380A (ja) | 1996-03-26 | 1996-03-26 | 改質フライアッシュセメント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09255380A true JPH09255380A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=13406738
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8069575A Pending JPH09255380A (ja) | 1996-03-26 | 1996-03-26 | 改質フライアッシュセメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09255380A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020138878A (ja) * | 2019-02-27 | 2020-09-03 | 三菱マテリアル株式会社 | フライアッシュ組成物 |
-
1996
- 1996-03-26 JP JP8069575A patent/JPH09255380A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020138878A (ja) * | 2019-02-27 | 2020-09-03 | 三菱マテリアル株式会社 | フライアッシュ組成物 |
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