JP2020138412A - 画像記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートの有無の検知の実行前に画像記録が開始されることを回避する。【解決手段】ヘッド38及び光学センサ120を搭載し左右に移動可能なキャリッジ40と、前後に搬送される用紙12に当接されて移動する突起93、及び突起93の移動に連動して第1状態(第1面95が上を向く状態)から第2状態(第1面95と反射率の異なる第2面96が上を向く状態)へ変化する状態変化部94を有する連動機構90と、コントローラ130とを備える。コントローラ130は、光学センサ120に状態変化部94へ向けて光を照射させ、第1面95で反射した光の光量に応じた信号を光学センサ120から取得すると被記録位置に用紙12がないと判断し、第2面96で反射した光の光量に応じた信号を光学センサ120から取得すると被記録位置に用紙12があると判断する。【選択図】図3
Description
本発明は、ヘッドを搭載したキャリッジが移動しつつヘッドがシートに画像記録する画像記録装置に関する。
ヘッドを搭載したキャリッジが移動しつつヘッドがシートに画像記録する画像記録装置としては、サーマルプリンタやインクジェットプリンタなどがある。例えば、インクジェットプリンタは、ローラによるシートの所定長の搬送動作と、ヘッドが搭載されたキャリッジを移動させつつヘッドのノズルからインク滴を吐出する記録動作とを交互に実行する。
インクジェットプリンタには、ヘッドと対向するプラテン上にシートが無い状態でヘッドがインク滴を吐出することを避けるために、シートの有無を検知するためのセンサをキャリッジに備えたものがある。プラテン上にシートがあるか否かが、センサによって検知される。
従来、センサとプラテンとが対向する位置にキャリッジが移動してからセンサによるシートの検知が実行され、プラテン上にシートがあると検知された後、キャリッジが走査方向におけるプラテンの外へ一旦退避していた。その後、キャリッジが走査方向においてプラテンへ向けて移動することによって、シートへの画像記録が開始されていた。そのため、センサによるシートの検知のためのキャリッジの移動、及び走査方向におけるプラテンの外への退避のためのキャリッジの移動によって、画像記録の開始までに時間がかかっていた。
画像記録開始までの時間を短縮させるため、特許文献1に開示されたインクジェットプリンタでは、ヘッドの左側へ張り出した位置にセンサが取り付けられている。この場合、ヘッドが用紙の右側に位置するときには、キャリッジが左方へ移動する場合にセンサがヘッドより先に用紙の真上に到達する。そのため、センサによる用紙の検知の後、そのままキャリッジを左方へ移動させることによって画像記録を開始することができる。
しかしながら、特許文献1に開示されたインクジェットプリンタにおいて、ヘッドが用紙の左側に位置している場合、キャリッジが右方へ移動する場合にヘッドがセンサより先に用紙の真上に到達する。この場合、センサが用紙の有無を検知するより前に、ヘッドがインク滴を吐出することになってしまう。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シートの有無の検知の実行前に画像記録が開始されることを回避できる画像記録装置を提供することにある。
本発明に係る画像記録装置は、シートに画像記録するヘッドと、上記ヘッドを搭載し、走査方向に沿って移動可能なキャリッジと、上記キャリッジに搭載された光学センサと、上記走査方向と交差する搬送方向に搬送されるシートに当接されて移動する当接部、及び上記当接部の移動に連動して第1状態から上記第1状態とは光の反射状態が異なる第2状態へ変化する状態変化部を有する連動機構と、コントローラと、を備える。上記コントローラは、上記光学センサに上記状態変化部へ向けて光を照射させ、上記第1状態の上記状態変化部で反射した光の光量に応じた信号を上記光学センサから取得したことを条件として被記録位置にシートがないと判断し、上記第2状態の上記状態変化部で反射した光の光量に応じた信号を上記光学センサから取得したことを条件として上記被記録位置にシートがあると判断し、上記状態変化部は、上記走査方向において上記当接部と異なる位置であって、上記光学センサと対向可能な位置にある。
本構成によれば、状態変化部の状態によって、被記録位置のシートの有無を検知することができる。つまり、シートを直接検知するのではなく、連動機構を介してシートを間接的に検知することができる。よって、シートの有無の検知の実行前に画像記録が開始されることを回避できる。
また、状態変化部において反射して光学センサへ到達した光の光量に基づいて、被記録位置におけるシートの有無を判断することができる。
本発明によれば、シートの有無の検知の実行前に画像記録が開始されることを回避できる。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている面を前面23として前後方向8が定義され、複合機10を前方から視て左右方向9が定義される。上下方向7、前後方向8、及び左右方向9は互いに直交している。
[複合機10の全体構造]
図1に示されるように、複合機10(画像記録装置の一例)は、概ね直方体形状である。複合機10の下部にプリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。複合機10は、プリント機能として、インクジェット方式で用紙12(図2参照、シートの一例)の片面に画像記録する機能を有している。なお、複合機10は、用紙12の両面に画像記録するものであってもよい。プリンタ部11の上部には、操作部17が配置されている。操作部17は、画像記録の指示や各種設定のために操作されるボタン171や、各種情報が表示される液晶ディスプレイ172などによって構成されている。
図1に示されるように、複合機10(画像記録装置の一例)は、概ね直方体形状である。複合機10の下部にプリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。複合機10は、プリント機能として、インクジェット方式で用紙12(図2参照、シートの一例)の片面に画像記録する機能を有している。なお、複合機10は、用紙12の両面に画像記録するものであってもよい。プリンタ部11の上部には、操作部17が配置されている。操作部17は、画像記録の指示や各種設定のために操作されるボタン171や、各種情報が表示される液晶ディスプレイ172などによって構成されている。
また、図2に示されるように、プリンタ部11は、給送トレイ20、給送部16、外ガイド部材18、内ガイド部材19、プラテン42、記録部24、連動機構90(図3参照)、搬送ローラ対59、排出ローラ対44、ロータリーエンコーダ(不図示)、コントローラ130(図6参照)、及びメモリ140(図6参照)を備えている。
[給送トレイ20]
図1に示されるように、プリンタ部11の正面には、開口13が形成されている。給送トレイ20が、前後方向8へ移動することによって、開口13を介してプリンタ部11に対して挿入及び抜去可能である。給送トレイ20は、上方が開放された箱形状の部材であり、用紙12を収容する。図2に示されるように、給送トレイ20の底板22に、用紙12が重ねられた状態で支持される。給送トレイ20の前部の上方には、排出トレイ21が配置されている。排出トレイ21の上面には、記録部24によって画像記録されて排出された用紙12が支持される。
図1に示されるように、プリンタ部11の正面には、開口13が形成されている。給送トレイ20が、前後方向8へ移動することによって、開口13を介してプリンタ部11に対して挿入及び抜去可能である。給送トレイ20は、上方が開放された箱形状の部材であり、用紙12を収容する。図2に示されるように、給送トレイ20の底板22に、用紙12が重ねられた状態で支持される。給送トレイ20の前部の上方には、排出トレイ21が配置されている。排出トレイ21の上面には、記録部24によって画像記録されて排出された用紙12が支持される。
[給送部16]
図2に示されるように、給送部16は、記録部24の下方且つ給送トレイ20の底板22の上方に配置されている。給送部16は、給送ローラ25、給送アーム26、駆動伝達機構27、及び軸28を備えている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端部で回転可能に支持されている。給送アーム26は、基端部に設けられた軸28を中心として、矢印29の方向へ回動する。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20または給送トレイ20に支持された用紙12に対して、当接及び離間が可能である。
図2に示されるように、給送部16は、記録部24の下方且つ給送トレイ20の底板22の上方に配置されている。給送部16は、給送ローラ25、給送アーム26、駆動伝達機構27、及び軸28を備えている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端部で回転可能に支持されている。給送アーム26は、基端部に設けられた軸28を中心として、矢印29の方向へ回動する。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20または給送トレイ20に支持された用紙12に対して、当接及び離間が可能である。
給送ローラ25は、複数のギヤが噛合されてなる駆動伝達機構27によって、給送用モータ102(図6参照)の駆動力が伝達されて回転する。これにより、給送トレイ20の底板22に支持された用紙12のうち、給送ローラ25と当接している最上の用紙12が、搬送路65へ給送される。なお、駆動伝達機構27は、複数のギヤが噛合されている形態に限らず、例えば軸28と給送ローラ25の軸とに架け渡されたベルトであってもよい。
[搬送路65]
図2に示されるように、給送トレイ20の後端部から搬送路65が延出されている。搬送路65は、湾曲部33と直線部34とを備える。湾曲部33は、上方へ向かいつつ後方から前方へUターンするように延びている。直線部34は、概ね前後方向8に沿って延びている。
図2に示されるように、給送トレイ20の後端部から搬送路65が延出されている。搬送路65は、湾曲部33と直線部34とを備える。湾曲部33は、上方へ向かいつつ後方から前方へUターンするように延びている。直線部34は、概ね前後方向8に沿って延びている。
湾曲部33は、所定間隔を隔てて互いに対向する外ガイド部材18と内ガイド部材19とによって形成されている。外ガイド部材18及び内ガイド部材19は、図2における紙面と直交する方向である左右方向9へ延設されている。直線部34は、記録部24が配置されている位置では所定間隔を隔てて互いに対向する記録部24とプラテン42とによって形成されている。
給送トレイ20に支持された用紙12は、給送ローラ25によって湾曲部33を搬送されて、後述する搬送ローラ対59に到達する。搬送ローラ対59に挟持された用紙12は、直線部34を記録部24へ向けて前方へ搬送される。記録部24の直下に到達した用紙12は、記録部24により画像記録される。画像記録された用紙12は、直線部34を前方へ搬送されて排出トレイ21に排出される。以上より、用紙12は、図2に一点鎖線の矢印で示される搬送方向15に沿って搬送される。
[プラテン42]
図2に示されるように、プラテン42は、搬送路65の直線部34に配置されている。本実施形態において、プラテン42は、黒色の板状部材である。プラテン42は、上下方向7において記録部24に対向している。
図2に示されるように、プラテン42は、搬送路65の直線部34に配置されている。本実施形態において、プラテン42は、黒色の板状部材である。プラテン42は、上下方向7において記録部24に対向している。
図3及び図4に示されるように、プラテン42は、その上面41に複数のリブ43を備えている。複数のリブ43は、搬送方向15(前後方向)に延びており(図4参照)、左右方向9に間隔を空けて形成されている(図3参照)。複数のリブ43は、搬送路65を搬送される用紙12を下方から支持する(図3(B)参照)。なお、プラテン42は、リブ43を備えていなくてもよい。この場合、用紙12は、プラテン42の上面41に支持される。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、直線部34の上方に配置されている。記録部24は、キャリッジ40とヘッド38と光学センサ120(図3参照)とを備えている。
図2に示されるように、記録部24は、直線部34の上方に配置されている。記録部24は、キャリッジ40とヘッド38と光学センサ120(図3参照)とを備えている。
キャリッジ40は、前後方向8に間隔を空けて配置された2つのガイドレール56、57によって搬送方向15と直交する左右方向9(走査方向の一例)に沿って移動可能に支持されている。つまり、キャリッジ40は、左向き(第1向きの一例)及び右向きに移動可能である。キャリッジ40は、キャリッジ40の下面67及びヘッド38の下面68がプラテン42と上下方向7に対向するように左右方向9に移動する。なお、キャリッジ40の移動方向は、左右方向9に限らず、搬送方向15と交差する方向であればよい。
ガイドレール56は、ヘッド38よりも搬送方向15の上流に配置されている。ガイドレール57は、ヘッド38よりも搬送方向15の下流に配置されている。ガイドレール56、57は、左右方向9において搬送路65の直線部34の外方に配置された一対のサイドフレーム(不図示)によって支持されている。キャリッジ40は、キャリッジ駆動用モータ103(図6参照)から駆動力を付与されることにより移動する。
ガイドレール56またはガイドレール57には、左右方向9に延びたエンコーダストリップ(不図示)が配置されている。エンコーダストリップには、光を透過させる透光部と光を遮断する遮光部とが、左右方向9に等ピッチで交互に配置されたパターンが記されている。キャリッジ40におけるエンコーダストリップに対向する位置には、光学センサ35(図6参照)が設けられている。光学センサ35によって検知された電気信号は、コントローラ130(図6参照)に出力される。
図2に示されるように、ヘッド38は、キャリッジ40に搭載されている。ヘッド38は、複数のサブタンク(不図示)と、複数のノズル39と、インク流路(不図示)と、圧電素子45(図6参照)とを備えている。
複数のサブタンクには、インクカートリッジ(不図示)やインクタンク(不図示)などからインクが供給される。図5に示されるように、複数のノズル39は、ヘッド38の下面68に開口されている。下面68は、前後方向8及び左右方向9に拡がる面である。つまり、下面68は、キャリッジ40の移動方向と平行である。下面68は、キャリッジ40の下面67に形成された開口を通じて下方へ露出している。インク流路は、複数のサブタンクと複数のノズル39とを繋ぐ。図6に示される圧電素子45は、インク流路の一部を変形させることでノズル39からインク滴を吐出させる。圧電素子45は、コントローラ130(図6参照)により給電されることで動作する。
サブタンクは4つ設けられている。各サブタンクには、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色のインクの一つが貯留される。複数のノズル39は、ノズル群69C、69M、69Y、69Bを含んでいる。ノズル群69Cはシアンのサブタンクと繋がっており、ノズル群69Mはマゼンタのサブタンクと繋がっており、ノズル群69Yはイエローのサブタンクと繋がっており、ノズル群69Bはブラックのサブタンクと繋がっている。各ノズル群69C、69M、69Y、69Bは、少なくとも1つのノズル列で構成されている。ノズル列は、搬送方向15に沿って並んで配置された複数のノズルよりなる。ノズル列が複数ある場合、各ノズル列は左右方向9に沿って並んで配置されている。なお、図5では、各ノズル群69C、69M、69Y、69Bは、3つのノズル列で構成されている。
ノズル群69Cを構成する各ノズルからは、シアンのインク滴が吐出される。ノズル群69Mを構成する各ノズルからは、マゼンタのインク滴が吐出される。ノズル群69Yを構成する各ノズルからは、イエローのインク滴が吐出される。ノズル群69Bを構成する各ノズルからは、ブラックのインク滴が吐出される。
なお、サブタンクの個数は4つに限らない。つまり、サブタンクに貯留されるインクは4色に限らず、複数のノズル39に含まれるノズル群は4つに限らず、複数のノズル39が吐出するインク滴は4色に限らない。
光学センサ120は、搬送路65を搬送される用紙12を検知するためのものである。図3に示されるように、光学センサ120は、キャリッジ40におけるヘッド38より左方に搭載されている。なお、光学センサ120は、キャリッジ40におけるヘッド38より右方に搭載されていてもよい。光学センサ120は、プラテン42及びプラテン42に支持される用紙12と対向可能なように、キャリッジ40の下面67に形成された開口を通じて下方へ露出している。
光学センサ120は、発光ダイオードなどからなる発光部(不図示)と、光学式センサなどからなる受光部(不図示)とを備えている。コントローラ130(図6参照)に制御されることによって、発光部は、下方へ向けて光を照射する。受光部は、発光部が照射した光の反射光を受光する。光学センサ120は、受光部における反射光の受光量に応じた電気信号を、コントローラ130へ出力する。例えば、光学センサ120は、受光量が大きい程、レベルの高い電気信号をコントローラ130へ出力する。なお、光学センサ120は、上記とは逆に、受光量が大きい程、レベルの低い電気信号をコントローラ130へ出力してもよい。
記録部24は、コントローラ130によって制御される。キャリッジ40が左右方向9へ移動しているときに、ヘッド38は、ノズル39からインク滴をプラテン42へ向けて吐出する。これにより、直線部34を搬送方向15へ搬送されてプラテン42に支持されている用紙12に画像記録される。
[連動機構90]
図3及び図4に示されるように、本実施形態における連動機構90は、左右方向9に延びた概ね棒形状の部材である。
図3及び図4に示されるように、本実施形態における連動機構90は、左右方向9に延びた概ね棒形状の部材である。
連動機構90は、本体92と、突起93(当接部の一例)と、状態変化部94とを備えている。
本体92は、棒形状である。本体92は、プラテン42より下方に位置している。本体92は、上下方向7において、記録部24と対向可能な位置にある。本体92の左端部は、プラテン42より左方に位置している。
本体92は、プラテン42やプリンタ部11のフレーム(不図示)によって、左右方向9に延びる軸91(図4参照)周りに回転可能に支持されている。
突起93は、本体92の右端部に設けられている。プラテン42における本体92の右端部の上方に位置する部分に、プラテン42を上下に貫通する貫通孔46が形成されている。突起93は、貫通孔46を貫通している。
突起93は、左右方向9において、画像記録可能な最小サイズの用紙12の範囲内(当該用紙12の右端及び左端の間)に位置する。画像記録可能な最小サイズの用紙12とは、複合機10において画像記録可能であると設定された複数種類のサイズの用紙12のうち、左右方向9の長さが最も短い種類の用紙12である。
状態変化部94は、本体92の左端部に位置している。つまり、状態変化部94は、プラテン42より左方に位置している。すなわち、状態変化部94は、左右方向9において、画像記録可能な最大サイズの用紙12の範囲外(当該用紙12の左端より左)に位置する。画像記録可能な最大サイズの用紙12とは、複合機10において画像記録可能であると設定された複数種類のサイズの用紙12のうち、左右方向9の長さが最も長い種類の用紙12である。
状態変化部94は、搬送方向15(前後方向8)において、光学センサ120と同位置にある。また、状態変化部94は、左右方向9において、キャリッジ40と一体に移動する光学センサ120の移動範囲に位置する。つまり、状態変化部94は、光学センサ120と上下方向7に対向可能な位置にある。
状態変化部94は、第1面95と、第2面96とを備える。
第1面95は黒色であり、第2面96は白色である。そのため、第1面95の反射率は、第2面96の反射率より小さい。本実施形態では、連動機構90が黒色の部材であり、第2面96の部分が白色に着色されているが、これに限らない。例えば、本体92が白色の部材であり、第1面95の部分が黒色に着色されていてもよいし、本体92の第1面95の部分に黒色の部材が埋め込まれていてもよいし、本体92の第2面96の部分に白色の部材が埋め込まれていてもよい。
なお、第1面95の反射率は、第2面96の反射率より小さくてもよい。つまり、第1面95の反射率が第2面96の反射率と異なっていればよい。例えば、上記とは逆に、第1面95が白色であり、第2面96が黒色であってもよい。
状態変化部94は、図3(A)及び図4(A)に示される第1状態と、図3(B)及び図4(B)に示される第2状態とに状態変化可能である。なお、本体92は、外部から力が作用されていない状態において、不図示の付勢部材(例えば、ねじりコイルばね)によって状態変化部94が第1状態となる位置(図3(A)及び図4(A)に示される位置)へ付勢されている。
状態変化部94が第1状態のとき、突起93は、貫通孔46を貫通して、プラテン42のリブ43の上端よりも上方まで突出している(図3(A)及び図4(A)参照)。連動機構90が第1状態のとき、第1面95が上を向いており、第2面96は上を向いていない。つまり、状態変化部94が第1状態のとき、第1面95が光学センサ120と上下方向7に対向可能である。
状態変化部94が第1状態のとき、搬送方向15に搬送された用紙12が搬送方向15の上流(後方)から突起93に当接して搬送方向15の下流(前方)へ突起93を押すと、突起93は図4(A)における時計回りに回動して、図4(B)に示される状態となる。突起93が回動すると、本体92が回転するため、状態変化部94は第1状態から第2状態へ変化する。つまり、状態変化部94は、突起93の回動に連動して第1状態から第2状態へ変化する。
状態変化部94が第2状態のとき、第2面96が上を向いており、第1面95は上を向いていない。つまり、状態変化部94が第2状態のとき、第2面96が光学センサ120と上下方向7に対向可能である。以上より、光学センサ120の発光部から照射された光の状態変化部94における反射状態は、状態変化部94が第1状態のときと第2状態のときとで異なる。
[搬送ローラ対59及び排出ローラ対44]
図2に示されるように、直線部34におけるヘッド38及びプラテン42よりも搬送方向15の上流には、搬送ローラ対59が配置されている。直線部34におけるヘッド38及びプラテン42よりも搬送方向15の下流には、排出ローラ対44が配置されている。
図2に示されるように、直線部34におけるヘッド38及びプラテン42よりも搬送方向15の上流には、搬送ローラ対59が配置されている。直線部34におけるヘッド38及びプラテン42よりも搬送方向15の下流には、排出ローラ対44が配置されている。
搬送ローラ対59は、搬送ローラ60と、搬送ローラ60の下方に搬送ローラ60と対向して配置されたピンチローラ61とを備えている。ピンチローラ61は、コイルバネなどの弾性部材(不図示)によって搬送ローラ60に押圧されている。搬送ローラ対59は、用紙12を挟持可能である。
排出ローラ対44は、排出ローラ62と、排出ローラ62の上方に排出ローラ62と対向して配置された拍車ローラ63とを備えている。拍車ローラ63は、コイルバネなどの弾性部材(不図示)によって排出ローラ62へ向けて押圧されている。排出ローラ対44は、用紙12を挟持可能である。
搬送ローラ60及び排出ローラ62は、搬送用モータ101(図6参照)から駆動力を付与されて回転する。搬送ローラ対59に用紙12が挟持されている状態で搬送ローラ60が回転すると、当該用紙12は、搬送ローラ対59によって搬送方向15へ搬送され、プラテン42上に搬送される。排出ローラ対44に用紙12が挟持されている状態で排出ローラ62が回転すると、当該用紙12は、排出ローラ対44によって搬送方向15へ搬送され、排出トレイ21上に排出される。なお、搬送用モータ101と給送用モータ102として、共通のモータが用いられてもよい。この場合、当該共通のモータから各ローラへの駆動伝達経路が切替可能に構成される。
なお、用紙12を搬送させるものは、上述したようなローラ対に限らない。例えば、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44の代わりに、搬送ベルトが配置されていてもよい。
[ロータリーエンコーダ]
搬送用モータ101には、搬送用モータ101の回転量を検出するロータリーエンコーダ(不図示)が設けられている。ロータリーエンコーダは、搬送用モータ101の軸に設けられて搬送用モータ101と共に回転するエンコーダディスク(不図示)と光学センサ75(図6参照)とからなる。エンコーダディスクには、光が透過される透過部と光が透過されない非透過部とが円周方向に等ピッチで交互に配置されたパターンが形成されている。エンコーダディスクが回転すると、光学センサ75によって透過部と非透過部とが検出される毎にパルス信号が生成される。生成されたパルス信号は、コントローラ130(図6参照)に出力される。コントローラ130は、当該パルス信号に基づいて、搬送用モータ101の回転量を算出する。なお、ロータリーエンコーダは、搬送用モータ101以外、例えば給送用モータ102や搬送ローラ60に設けられていてもよい。
搬送用モータ101には、搬送用モータ101の回転量を検出するロータリーエンコーダ(不図示)が設けられている。ロータリーエンコーダは、搬送用モータ101の軸に設けられて搬送用モータ101と共に回転するエンコーダディスク(不図示)と光学センサ75(図6参照)とからなる。エンコーダディスクには、光が透過される透過部と光が透過されない非透過部とが円周方向に等ピッチで交互に配置されたパターンが形成されている。エンコーダディスクが回転すると、光学センサ75によって透過部と非透過部とが検出される毎にパルス信号が生成される。生成されたパルス信号は、コントローラ130(図6参照)に出力される。コントローラ130は、当該パルス信号に基づいて、搬送用モータ101の回転量を算出する。なお、ロータリーエンコーダは、搬送用モータ101以外、例えば給送用モータ102や搬送ローラ60に設けられていてもよい。
[コントローラ130及びメモリ140]
以下、図6が参照されて、コントローラ130及びメモリ140の構成が説明される。コントローラ130が後述するフローチャートにしたがった処理を行うことによって、本発明が実現される。コントローラ130は、複合機10の全体動作を制御するものである。コントローラ130は、CPU131及びASIC135を備えている。メモリ140は、ROM132、RAM133、及びEEPROM134を備えている。CPU131、ASIC135、ROM132、RAM133、及びEEPROM134は、内部バス137によって接続されている。
以下、図6が参照されて、コントローラ130及びメモリ140の構成が説明される。コントローラ130が後述するフローチャートにしたがった処理を行うことによって、本発明が実現される。コントローラ130は、複合機10の全体動作を制御するものである。コントローラ130は、CPU131及びASIC135を備えている。メモリ140は、ROM132、RAM133、及びEEPROM134を備えている。CPU131、ASIC135、ROM132、RAM133、及びEEPROM134は、内部バス137によって接続されている。
ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送用モータ101、給送用モータ102、及びキャリッジ駆動用モータ103が接続されている。ASIC135には、各モータを制御する駆動回路が組み込まれている。CPU131は、各モータを回転させるための駆動信号を各モータに対応する駆動回路に出力する。駆動回路は、CPU131から取得した駆動信号に応じた駆動電流を対応するモータへ出力する。これにより、対応するモータが回転する。つまり、コントローラ130は、給送用モータ102を制御して、給送部16に用紙12を給送させる。また、コントローラ130は、搬送用モータ101を制御して、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44に用紙12を搬送させる。また、コントローラ130は、キャリッジ駆動用モータ103を制御して、キャリッジ40を移動させる。
また、ASIC135には、光学センサ120が接続されている。コントローラ130は、電気信号を、ASIC135を通じて光学センサ120の発光部へ出力する。電気信号を受け取った発光部は、光を下方へ向けて照射する。光学センサ120の受光部は、発光部から照射された光の反射光を受光する。光学センサ120は、受光部で受光された反射光の受光量に応じたレベルの電気信号をコントローラ130へ出力する。コントローラ130は、光学センサ120の出力結果に基づいて(本実施形態では、光学センサ120から取得した電気信号がハイレベルであるかローレベルであるかに基づいて)、反射光の受光量を認識する。
コントローラ130は、光学センサ120がプラテン42と対向した状態、または、光学センサ120が状態変化部94と対向した状態において、発光部から光を照射させる。
光学センサ120がプラテン42と対向した状態で発光部から光が照射された場合、プラテン42に用紙12が支持されていなければ、当該光はプラテン42で反射される。この場合、光学センサ120はローレベルの電気信号をコントローラ130へ出力する。一方、プラテン42に用紙12が支持されていれば、当該光は用紙12で反射される。この場合、光学センサ120はハイレベルの電気信号をコントローラ130へ出力する。
光学センサ120が状態変化部94と対向した状態で発光部から光が照射された場合、図3(A)に示されるように状態変化部94が第1状態であれば、当該光は第1面95で反射される。この場合、光学センサ120はローレベルの電気信号をコントローラ130へ出力する。一方、図3(B)に示されるように状態変化部94が第2状態であれば、当該光は第2面96で反射される。この場合、光学センサ120はハイレベルの電気信号をコントローラ130へ出力する。
コントローラ130は、光学センサ120からハイレベルの電気信号を取得した場合に、プラテン42に用紙12が支持されている、つまり被記録位置に用紙12があると判断し、光学センサ120からローレベルの電気信号を取得した場合に、プラテン42に用紙12が支持されていない、つまり被記録位置に用紙12がないと判断する。被記録位置は、ヘッド38によって画像記録されるときの用紙12の位置である。
なお、第2面96の反射率が第1面95の反射率より小さい場合や、光学センサ120の受光量が大きい程、レベルの低い電気信号をコントローラ130へ出力する場合、コントローラ130による用紙12の有無の判断基準は上記とは逆となる。つまり、コントローラ130は、光学センサ120からローレベルの電気信号を取得した場合に、プラテン42に用紙12が支持されていると判断する。
また、光学センサ120がプラテン42へ向けて光を照射した場合と、光学センサ120が状態変化部94へ向けて光を照射した場合とで、コントローラ130による用紙12の有無の判断基準が異なっていてもよい。例えば、光学センサ120がプラテン42へ向けて光を照射した場合、コントローラ130は、光学センサ120からハイレベルの電気信号を取得すると、プラテン42に用紙12が支持されていると判断する一方、光学センサ120が状態変化部94へ向けて光を照射した場合、コントローラ130は、光学センサ120からローレベルの電気信号を取得すると、プラテン42に用紙12が支持されていると判断してもよい。
また、ASIC135には、ロータリーエンコーダの光学センサ75が接続されている。コントローラ130は、光学センサ75から受け取った電気信号に基づいて、搬送用モータ101の回転量を算出する。
また、ASIC135には、エンコーダストリップの光学センサ35が接続されている。コントローラ130は、光学センサ35から受け取った電気信号に基づいて、キャリッジ40の位置を認識する。
また、ASIC135には、圧電素子45が接続されている。圧電素子45は、不図示のドライブ回路を介してコントローラ130により給電されることで動作する。コントローラ130は、圧電素子45への給電を制御し、上述した各ノズル群69C、69M、69Y、69Bから選択的にインク滴を吐出させる。
コントローラ130は、用紙12に画像記録する際、搬送用モータ101を制御することによって、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44に所定搬送量の用紙12の搬送及び停止を交互に繰り返す間欠搬送処理を実行させる。なお、用紙12の搬送量は、例えば、搬送ローラ60の回転量を上述したロータリーエンコーダでカウントすることによって認識される。
コントローラ130は、間欠搬送処理において用紙12が停止している間に、画像記録処理を実行する。画像記録処理は、キャリッジ40を左右方向9に沿って移動させながら、圧電素子45への給電を制御して、ノズル39からインク滴を吐出させる処理である。つまり、コントローラ130は、画像記録処理において、キャリッジ40を右向きまたは左向きに移動させながら、ノズル39からインク滴を吐出させる1回の画像記録パス(以下、画像記録パスをパスとも称し、1回の画像記録パスを1パス分の画像記録とも称する。)を実行する。これにより、用紙12に対して1パス分の画像記録が実行される。
コントローラ130は、間欠搬送処理と1パス分の画像記録とを交互に繰り返し実行することによって、用紙12の画像記録可能な全領域に、画像記録することが可能である。つまり、コントローラ130は、複数パスで1枚の用紙12に画像記録させる。
なお、コントローラ130は、上記に限らず、CPU131のみが各種処理を行うものであってもよいし、ASIC135のみが各種処理を行うものであってもよいし、CPU131とASIC135とが協働して各種処理を行うものであってもよい。また、コントローラ130は、1つのCPU131が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のCPU131が処理を分担して行うものであってもよい。また、コントローラ130は、1つのASIC135が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のASIC135が処理を分担して行うものであってもよい。
[コントローラ130による画像記録制御]
上述のように構成されたプリンタ部11では、コントローラ130によって、用紙12が給送されて、給送された用紙12に画像記録される一連の画像記録制御が実行される。以下、画像記録制御の処理が、図7及び図8のフローチャートを参照しつつ説明される。
上述のように構成されたプリンタ部11では、コントローラ130によって、用紙12が給送されて、給送された用紙12に画像記録される一連の画像記録制御が実行される。以下、画像記録制御の処理が、図7及び図8のフローチャートを参照しつつ説明される。
複合機10の操作部17(図1参照)や複合機10と接続された外部機器などから、印刷コマンドがコントローラ130へ送られる。印刷コマンドは、画像記録制御を開始する旨のコマンドの他、用紙12のサイズに関する情報や、用紙12へ画像記録される画像データを含んでいる。
コントローラ130は、印刷コマンドを取得すると(S10)、給送用モータ102を駆動させる。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20に支持された用紙12を搬送路65へ給送する(S20)。
次に、コントローラ130は、頭出しを実行する(S30)。頭出しにおいて、コントローラ130は、搬送用モータ101を駆動させて、用紙12を搬送方向15へ搬送させて、画像記録開始位置で停止させる。画像記録開始位置とは、用紙12における画像記録領域の搬送方向15の下流端が、複数のノズル39のうち搬送方向15の最下流に配置されたノズル39と対向する位置である。
次に、コントローラ130は、現在のキャリッジ40の位置と画像データとから、次の画像記録パス、つまり、最初のパスにおけるキャリッジ40の移動方向を判断する(S40)。
キャリッジ40の移動方向が右向きである場合(S40:右向き)、コントローラ130は、第1距離L1が第2距離L2未満であるか否か判断する(S50)。
第1距離L1は、左右方向9において、光学センサ120の現在位置と、頭出しされた用紙12の現在位置との距離である。第2距離L2は、左右方向9において、ヘッド38の現在位置と、画像記録が開始されるとき(インク滴が吐出開始されるとき)のヘッド38の位置との距離である。
左右方向9における光学センサ120の現在位置は、エンコーダストリップの光学センサ35から受け取った電気信号に基づくキャリッジ40の位置と、光学センサ120のキャリッジ40における配置位置の設計値とから求められる。左右方向9における頭出しされた用紙12の現在位置は、印刷コマンドに含まれる用紙12のサイズに関する情報から求められる。
左右方向9におけるヘッド38の現在位置と画像記録開始時の位置(開始位置)とは、エンコーダストリップの光学センサ35から受け取った電気信号に基づくキャリッジ40の位置と、印刷コマンドに含まれる画像データとから求められる。
第1距離L1が第2距離L2未満のとき(S50:Yes)、キャリッジ40が現在位置から第1距離L1移動されるまでの間に、光学センサ120が照射した光が用紙12で反射するか否かによって、コントローラ130は被記録位置に用紙12があるか否かを判断可能である。そして、当該判断の後、キャリッジ40が現在位置から第2距離L2移動したときに、ヘッド38からインク滴が吐出される。つまり、画像記録のためにキャリッジ40が移動されるとき、画像記録開始前に用紙12を検知することができる。このとき(S50:Yes)、後述するステップS110以降の処理が実行される。
一方、第1距離L1が第2距離L2以上のとき(S50:No)、キャリッジ40が現在位置から第1距離L1移動されるより前に第2距離L2移動してしまって画像記録が開始される。そのため、画像記録のためにキャリッジ40が移動されるとき、画像記録開始前に用紙12を検知することができない。よって、このとき(S50:No)、コントローラ130は、以下に詳述するように、状態変化部94へ光を照射することによって、被記録位置に用紙12があるか否かを判断する(S60〜S80)。
コントローラ130は、第1距離L1が第2距離L2以上と判断すると(S50:No)、光学センサ120が状態変化部94と対向する位置までキャリッジ40を移動させる(S60)。その後、コントローラ130は、光学センサ120の発光部から状態変化部94へ向けて光を照射させる(S70)。
ステップS70における光の照射に対して光学センサ120からハイレベルの信号(第2状態の状態変化部94で反射した光の光量に応じた信号)がコントローラ130へ入力された場合(S80:Yes)、コントローラ130は被記録位置に用紙12があると判断する。この場合、コントローラ130は、キャリッジ駆動用モータ103を駆動させてキャリッジ40を移動させつつ(S100)、圧電素子45を制御することによってノズル39から用紙12へ向けてインク滴を吐出させることによって、用紙12に対して1パス分の画像記録を実行する(S150)。
一方、ステップS70における光の照射に対して光学センサ120からローレベルの信号(第1状態の状態変化部94で反射した光の光量に応じた信号)がコントローラ130へ入力された場合(S80:No)、コントローラ130は被記録位置に用紙12がないと判断する。この場合、コントローラ130は、液晶ディスプレイ172への表示やブザーなどによって、被記録位置に用紙12が無い旨を報知する(S90)。報知の後、一連の画像記録制御は終了され、コントローラ130は、給送トレイ20への用紙12の補充などによって、用紙12への画像記録が可能な状態となるまで待機する。
ステップS40において、キャリッジ40の移動方向が左向きである場合(S40:左向き)、コントローラ130は、ステップS110以降の処理を実行する。
光学センサ120はヘッド38よりも左側に位置しているので、キャリッジ40の移動方向が左向きの場合、第1距離L1は第2距離L2未満となる。したがって、画像記録のためにキャリッジ40が移動されるとき、画像記録開始前に用紙12を検知することができる。よって、このとき、コントローラ130は、キャリッジ駆動用モータ103を駆動させてキャリッジ40を移動させつつ(S110)、キャリッジ40の現在位置と開始位置の間において光学センサ120の発光部から光を照射させる(S120)。このとき、光は、状態変化部94ではなくプラテン42(またはプラテン42に支持された用紙12)へ照射される。つまり、光は、画像記録される用紙12の左右方向9の範囲内の位置へ照射される。
ステップS120における光の照射に対して光学センサ120からハイレベルの信号(プラテン42に支持された用紙12で反射した光の光量に応じた信号)がコントローラ130へ入力された場合(S130:Yes)、コントローラ130は被記録位置に用紙12があると判断する。この場合、コントローラ130は、キャリッジ40の移動を継続させつつ、圧電素子45を制御することによってノズル39から用紙12へ向けてインク滴を吐出させることによって、用紙12に対して1パス分の画像記録を実行する(S150)。
一方、ステップS120における光の照射に対して光学センサ120からローレベルの信号(プラテン42で反射した光の光量に応じた信号)がコントローラ130へ入力された場合(S130:No)、コントローラ130は被記録位置に用紙12がないと判断する。
この場合、コントローラ130は、圧電素子45を制御することなく(ヘッド38からインク滴を吐出させることなく)、キャリッジ40を直ちに停止させる(S140)。その後、コントローラ130は、ステップS60以降の処理を実行する。つまり、コントローラ130は、プラテン42上の用紙12を直接的に検知できなかった場合に、状態変化部94へ光を照射することによって、間接的に被記録位置に用紙12があるか否かを判断する(S60〜S80)。
なお、この場合(S130:No)、コントローラ130は、キャリッジ40の停止(S140)の後、ステップS60以降の処理を実行することなく、被記録位置に用紙12が無い旨を報知してもよい(S90)。
用紙12に対する1パス分の画像記録(S150)の後、コントローラ130は、印刷コマンドに含まれる用紙12のサイズに関する情報や画像データに基づいて、現在の用紙12への画像記録が終了したか否かを判断する(S160)。
現在の用紙12への画像記録が終了していない場合(S160:No)、改行処理が実行される(S170)。改行処理において、コントローラ130は、搬送用モータ101を駆動させて、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44に当該用紙12を所定搬送量だけ搬送させる。その後、現在の用紙12への画像記録が終了するまで(S160:Yes)、1パス分の画像記録(S150)と改行処理(S170)とが交互に繰り返し実行される。
コントローラ130は、用紙12への画像記録が終了したと判断すると(S160:Yes)、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44に、用紙12を搬送方向15へ搬送させて、排出トレイ21へ排出させる(S180)。
次に、コントローラ130は、印刷コマンドに含まれる画像データに未だ用紙12に記録されていない画像データがあるか否か、換言すると次ページの画像記録があるか否かを判断する(S190)。
次ページの画像記録がある場合(S190:Yes)、コントローラ130は、後続の用紙12を給送トレイ20から搬送路65へ給送し(S20)、頭出しする(S30)。なお、後続の用紙12の給送(S20)は、先行の用紙12の排出(S180)と並行して実行されてもよい。
次ページの画像記録がない場合(S190:No)、コントローラ130は、一連の画像記録制御を終了する。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、状態変化部94の状態によって、被記録位置(突起93の位置)の用紙12の有無を検知することができる。つまり、用紙12を直接検知するのではなく、連動機構90を介して用紙12を間接的に検知することができる。よって、用紙12の有無の検知の実行前に画像記録が開始されることを回避できる。
本実施形態によれば、状態変化部94の状態によって、被記録位置(突起93の位置)の用紙12の有無を検知することができる。つまり、用紙12を直接検知するのではなく、連動機構90を介して用紙12を間接的に検知することができる。よって、用紙12の有無の検知の実行前に画像記録が開始されることを回避できる。
また、状態変化部94において反射して光学センサ120へ到達した光の光量に基づいて、被記録位置における用紙12の有無を判断することができる。
また、第1面95と第2面96の反射率が異なるため、第1状態と第2状態の反射状態を異ならせることができる。
また、状態変化部94は、左右方向9において、画像記録可能な最大サイズの用紙12の範囲外に位置する。そのため、用紙12のサイズにかかわらず、光学センサ120が用紙12より左右方向9の外に位置する状態で、用紙12の検知を実行することができる。そのため、用紙12の有無の検知の実行前に画像記録が開始されることを回避できる。
また、突起93は、左右方向9において、画像記録可能な最小サイズの用紙12の範囲内に位置する。そのため、用紙12のサイズにかかわらず、突起93が移動可能であり、状態変化部94が状態変化可能である。
また、第1距離L1が第2距離L2未満である場合に(S50:Yes)、現在位置及び開始位置の間の位置(用紙12があると想定される位置)に光を照射することで(S120)、用紙12を直接検知することができる。この場合、光学センサ120が状態変化部94と対向する位置までキャリッジ40を移動させる必要がない。これにより、画像記録開始までの時間を短縮できる。
また、光学センサ120がヘッド38より左に位置している構成において、キャリッジ40が用紙12があると想定される位置と対向する位置へ左向きに移動するとき(S40:Yes)、光学センサ120がヘッド38より先に当該位置へ到達する。この場合、用紙12を直接検知する(S110、S120)。これにより、光学センサ120が状態変化部94と対向する位置までキャリッジ40を移動させる必要がないため、画像記録開始までの時間を短縮できる。
また、用紙12へ向けて光を照射することで用紙12を直接検知するときに、当該用紙12における光が照射される位置が黒色である場合などでは、光が想定通りに反射せずに、用紙12が無いと誤判断されるおそれがある。本実施形態によれば、このような場合に(S130:No)、状態変化部94を介して用紙12の有無を判断するため(S70)、上記のような誤判断を回避することができる。
[変形例]
上記実施形態では、状態変化部94は、突起93及びプラテン42より左方に位置していたが、突起93及びプラテン42より右方に位置していてもよい。
上記実施形態では、状態変化部94は、突起93及びプラテン42より左方に位置していたが、突起93及びプラテン42より右方に位置していてもよい。
上記実施形態では、状態変化部94は、左右方向9において、画像記録可能な最大サイズの用紙12の範囲外に位置していたが、当該範囲内に位置していてもよい。
例えば、複合機10において画像記録可能であると設定された用紙のサイズが、A5サイズ及びA4サイズである場合において、上記実施形態では、状態変化部94は、左右方向9において、A4サイズの用紙の範囲外に位置していた。しかし、この場合において、状態変化部94は、左右方向9において、A5サイズの用紙の外端とA4サイズの用紙の外端との間に位置していてもよい。換言すると、状態変化部94は、左右方向9において、A4サイズの用紙の範囲内であって、A5サイズの用紙の範囲外に位置していてもよい。この場合、A5サイズの用紙を状態変化部94で間接的に検知することは可能であるが、A4サイズの用紙を状態変化部94で間接的に検知することはできない。なお、この場合において、状態変化部94はプラテン42の真下に位置するため、プラテン42における状態変化部94の真上に貫通孔が形成される。
状態変化部94は、複数設けられていてもよい。
例えば、状態変化部94は、プラテン42よりも右方と左方との両方に設けられていてもよい。この場合、本体92は、プラテン42より左方からプラテン42より右方に亘って左右方向9に延びている。
また、例えば、複合機10において画像記録可能であると設定された用紙のサイズが、A5サイズ及びA4サイズである場合において、状態変化部94は、A5サイズの用紙の外端であって当該外端の近傍(A5サイズの用紙の範囲外であってA4サイズの用紙の範囲内)と、A4サイズの用紙の外端であって当該外端の近傍(A4サイズの用紙の範囲外)とに設けられていてもよい。
上記実施形態では、突起93は、左右方向9において、画像記録可能な最小サイズの用紙12の範囲内に位置していたが、当該範囲外に位置していてもよい。
例えば、複合機10において画像記録可能であると設定された用紙のサイズが、A5サイズ及びA4サイズである場合において、上記実施形態では、突起93は、左右方向9において、A5サイズの用紙の範囲内に位置していた。しかし、この場合において、突起93は、左右方向9において、A5サイズの用紙の外端とA4サイズの用紙の外端との間に位置していてもよい。換言すると、突起93は、左右方向9において、A4サイズの用紙の範囲内であって、A5サイズの用紙の範囲外に位置していてもよい。この場合、突起93は、A4サイズの用紙に当接されることは可能であるが、A5サイズの用紙に当接されることはできない。
突起93は、用紙の左右方向9の何れの位置に当接されてもよい。例えば、突起93は、用紙の左右方向9の中央部に当接される位置に設けられていてもよいし、用紙の左右方向9の端部に当接される位置に設けられていてもよい。
突起93は、左右方向9に間隔を空けて複数設けられていてもよい。
状態変化部94は、図3及び図4に示されたような第1面及び第2面を備えた構成に限らない。
例えば、図9に示されるように、本体92が三角柱形状であってもよい。この場合、状態変化部94は1つの面97で構成される。突起93の回動による本体92の回転に連動して、状態変化部94が第1状態から第2状態へ変化すると、光学センサ120の発光部の光の照射方向(本実施形態では上下方向7であって図9に破線で示されている。)に対する面97の角度が変化する。
状態変化部94が第1状態のときの、光学センサ120の発光部の光の照射方向に対する面97の角度θ1(図9(A)参照)は、状態変化部94が第2状態のときの、光学センサ120の発光部の光の照射方向に対する面97の角度θ2(図9(B)参照)より大きい。なお、角度θ1は角度θ2より小さくてもよい。
角度θ1と角度θ2が異なることによって、発光部から照射された光の反射光(図9に一点鎖線で示されている。)の進行方向が異なるため、受光部で受光される反射光の光量が異なる。図9では、状態変化部94が第1状態のときに受光部で受光される反射光の光量は、状態変化部94が第2状態のときに受光部で受光される反射光の光量より少ない。この光量の違いによって、コントローラ130は、被記録位置における用紙12の有無を判断する。
図9に示される構成によれば、光学センサ120と対向する面97の左右方向9に対する角度の相違によって、第1状態と第2状態の反射状態を異ならせることができる。
また、連動機構90は、複数の部材で構成されていてもよい。この場合、連動機構90が1つの部材で構成されていた上記実施形態とは異なり、状態変化部94は、面の回動以外によっても第1状態及び第2状態へ変化可能である。
例えば、連動機構90は、突起93を備えた回動する第1本体と、状態変化部94を備えた左右方向9へスライド可能な第2本体とを備えていてもよい。この場合、第1本体の回動に連動して第2本体がスライドするように、第1本体及び第2本体は連結している。そして、状態変化部94は、左右方向9へのスライドによって第1状態及び第2状態へ変化する。
また、例えば、本体92が内部空間と、当該内部空間を開閉可能な蓋とを備えていてもよい。この場合、状態変化部94は、蓋の開閉によって第1状態及び第2状態へ変化する。詳述すると、状態変化部94が第1状態のときに蓋が閉じており、蓋の上面が光学センサ120と対向可能である。一方、状態変化部94が第2状態のときに蓋が開いて内部空間が外部から見える状態であり、内部空間を構成する底面が光学センサ120と対向可能である。そして、蓋の上面と内部空間の上面とは、反射率が異なるように構成されている。
その他、連動機構90の構成は、搬送方向15に搬送される用紙12に当接されて移動する当接部、及び当該当接部の移動に連動して第1状態から第2状態へ変化する状態変化部を有することを条件として、公知の構成が採用可能である。
上記実施形態では、複合機10は、インクジェット方式で用紙12に画像記録する機能を有する所謂インクジェットプリンタであった。しかし、複合機10は、用紙12に画像記録するヘッドと、ヘッドを搭載するキャリッジとを備えるものであれば、インクジェットプリンタに限らない。例えば、複合機10は、感熱式プリンタや熱転写プリンタなどの所謂サーマルプリンタであってもよい。
9・・・左右方向(走査方向)
10・・・複合機(画像記録装置)
12・・・用紙(シート)
15・・・搬送方向
38・・・ヘッド
40・・・キャリッジ
90・・・連動機構
93・・・突起(当接部)
94・・・状態変化部
120・・・光学センサ
130・・・コントローラ
10・・・複合機(画像記録装置)
12・・・用紙(シート)
15・・・搬送方向
38・・・ヘッド
40・・・キャリッジ
90・・・連動機構
93・・・突起(当接部)
94・・・状態変化部
120・・・光学センサ
130・・・コントローラ
Claims (8)
- シートに画像記録するヘッドと、
上記ヘッドを搭載し、走査方向に沿って移動可能なキャリッジと、
上記キャリッジに搭載された光学センサと、
上記走査方向と交差する搬送方向に搬送されるシートに当接されて移動する当接部、及び上記当接部の移動に連動して第1状態から上記第1状態とは光の反射状態が異なる第2状態へ変化する状態変化部を有する連動機構と、
コントローラと、を備え、
上記コントローラは、
上記光学センサに上記状態変化部へ向けて光を照射させ、
上記第1状態の上記状態変化部で反射した光の光量に応じた信号を上記光学センサから取得したことを条件として被記録位置にシートがないと判断し、
上記第2状態の上記状態変化部で反射した光の光量に応じた信号を上記光学センサから取得したことを条件として上記被記録位置にシートがあると判断し、
上記状態変化部は、上記走査方向において上記当接部と異なる位置であって、上記光学センサと対向可能な位置にある画像記録装置。 - 上記状態変化部は、
上記第1状態のときに上記光学センサと対向可能な第1面と、
上記第2状態のときに上記光学センサと対向可能な第2面と、を備え、
上記第1面の反射率は、上記第2面の反射率と異なる請求項1に記載の画像記録装置。 - 上記状態変化部の面のうち上記第1状態のときに上記光学センサと対向する面の光の照射方向に対する角度は、上記状態変化部の面のうち上記第2状態のときに上記光学センサと対向する面の光の照射方向に対する角度と異なる請求項1に記載の画像記録装置。
- 上記状態変化部は、上記走査方向において、画像記録可能な最大サイズのシートの範囲外に位置する請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
- 上記当接部は、上記走査方向において、画像記録可能な最小サイズのシートの範囲内に位置する請求項1から4のいずれかに記載の画像記録装置。
- 上記コントローラは、
上記キャリッジの上記走査方向の現在位置、次回の上記ヘッドによる画像記録開始時における上記キャリッジの上記走査方向の位置である開始位置、及び画像記録されるシートのサイズに基づいて、上記現在位置のときの上記光学センサの位置と、上記現在位置のときのシートの位置との第1距離が、上記現在位置のときの上記ヘッドの位置と、上記開始位置のときの上記ヘッドの位置との第2距離よりも短いことを条件として、上記現在位置及び上記開始位置の間において上記光学センサに光を照射させる請求項1から5のいずれかに記載の画像記録装置。 - 上記光学センサは、上記ヘッドより上記走査方向の2つの向きのうちの一方である第1向きに位置しており、
上記コントローラは、
次回の画像記録のときの上記キャリッジの移動が上記第1向きであるとき、上記キャリッジを上記第1向きへ移動させつつ、画像記録されるシートの上記走査方向の範囲内の位置へ向けて、上記光学センサに光を照射させる請求項1から6のいずれかに記載の画像記録装置。 - 上記コントローラは、
上記状態変化部以外へ向けて上記光学センサに光を照射させた場合に上記被記録位置にシートがないと判断したことを条件として、上記光学センサが上記状態変化部と対向する位置へ上記キャリッジを移動させて、上記光学センサに上記状態変化部へ向けて光を照射させる請求項1から7のいずれかに記載の画像記録装置。
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JP2019035510A JP2020138412A (ja) | 2019-02-28 | 2019-02-28 | 画像記録装置 |
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JP2019035510A Pending JP2020138412A (ja) | 2019-02-28 | 2019-02-28 | 画像記録装置 |
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