JP2020138276A - 切削液タンク - Google Patents
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Abstract
【課題】タンク本体内への切粉の堆積をより安価で、かつ、省エネルギーに防止すことができる切削液タンクを提供する。【解決手段】切削液タンク1は、工作機械の加工室から流入した切粉を含んだ切削液を貯留するタンク本体2に、切粉を含んだ切削液に流れを発生させる流れ形成装置3を備えている。流れ形成装置3は、回転軸310を有するモータ31と、モータ31の回転軸310の先端に取り付けられた羽根車32と、モータ31を保持する保持部材33を有している。保持部材33はモータ31を、モータ31の少なくとも一部が切粉を含んだ切削液に浸かるように保持している。【選択図】図1
Description
この発明は、工作機械等に用いられる切削液タンクに関する。
例えば、マシニングセンタや旋盤のような切削加工を行う工作機械では、工具の潤滑、加工熱の除去、切粉の排出等の加工室内の清掃を目的として、切削液が一般に用いられている。
切削液供給装置により工作機械の加工室内に向けて吐出された切削液は、ワークから削り取られた切粉とともに加工室外へ排出される。排出された切削液は、これに混入した切粉がチップコンベアやフィルタによって分離除去された後、切削液タンクのタンク本体に流入して一時的に貯留され、ここから切削液供給装置により再び加工室へ供給される。
ただし、チップコンベアやフィルタによっては、切削液に混入した切粉を全て分離除去することができず、ある程度の量の切粉は、切削液とともに切削液タンクのタンク本体内に流入してしまう。しかしながら、タンク本体内に入り込んだ切粉が切削液供給装置等の機器に吸い込まれると、機器が損傷したり、故障したりするおそれがあった。さらに、切粉を含んだ切削液が切削液供給装置から加工室内に吐出されることにより、加工不良や切削液の腐敗を引き起こすおそれがあった。また、切削液とともに流入した切粉は、徐々にタンク本体内に蓄積され、それによってタンク本体の有効容積、すなわち切削液自体を貯留するための容積が低減する。そのため、切削液を加工室内へ向けて大量に供給すると、タンク本体内の切削液が枯渇してしまうという問題が生じる。さらに、切粉は、沈殿してタンク本体の底部に堆積するため、一見しただけでは堆積の状態や量を把握するのが難しいうえ、堆積した切粉を取り除く作業も多大な時間と手間を要するものであった。
このような切粉の堆積を防ぐために、遠心分離器やマグネットセパレータ等の切粉分離装置をタンク本体内の所定箇所に設置して、切削液から切粉を分離除去することが行われている。しかしながら、切削液に含まれる切粉はタンク全域に広がって、その底部に沈殿堆積するため、これを切粉分離装置によって回収しようとしても、同装置の周辺領域のものしか回収されず、タンク本体のその他の領域に堆積した切粉については、回収することができなかった。
また、タンク本体内の流れが速ければ、切削液に混入した切粉もその流れに乗って移動するため、タンク本体の底部に切粉が堆積するのが防止または軽減されるかもしれない。しかしながら、タンク本体内を流れる切削液の量は、ワークの加工に必要とされる切削液の量に応じて変動するため、流速も一定ではなく、流速が遅くなり、流れが停止する場合も考えられる。
そこで、タンク本体内部の切削液に強制的に流れを生じさせることでタンク本体の底部に切粉が堆積するのを防ぐ手段が提案されている。例えば下記特許文献1に記載の切削液タンクは、タンク本体内からポンプで吸い上げた切削液を、タンク本体の壁面に沿うように噴出し、渦流を発生させて、タンク本体の底部に切粉が堆積するのを防止するようになされている。
また、切削液に流れを形成する他の手段として、例えば下記の特許文献2には、タンク本体外部に設けられたモータからタンク本体の側壁を貫通してタンク本体内部へとのびた長尺の回転ロッドと、回転ロッドの中程に取り付けられた大径スクリュと、同回転ロッドの先端に取り付けられた小径スクリュとを備えている切削液タンクが開示されている。
しかしながら、特許文献1記載の切削液タンクは、タンク本体外部に設けられた切削液汲上用のポンプによって切削液を汲み上げる必要があるうえ、ポンプの動力部の冷却機構が必要であり、消費電力やコストが嵩むという問題があった。
また、特許文献2の切削液タンクは、モータがタンク本体外部にあり、冷却機構が必要となり、消費電力の増加やエネルギー効率の悪化のおそれがあった。また、スクリュへの動力伝達がタンク本体の側面を貫通した回転ロッドを介して行われているため、切削液が漏れる危険性があるとともに、スクリュの配置のレイアウトの自由度も限られていた。
この発明の目的は、低コストでエネルギー効率に優れている手段によってタンク本体の底部に切粉が堆積するのを効果的に防止することが可能な切削液タンクを提供することにある。
この発明は、上記の目的を達成するために、以下の態様からなる。
1)工作機械の加工部から流入した切粉を含んだ切削液を貯留するタンク本体と、タンク本体内に貯留された切粉を含んだ切削液に所定の流れを生じさせてタンク本体の底部に切粉が堆積するのを防止する流れ形成装置とを備え、流れ形成装置が、回転軸を有するモータと、回転軸に取り付けられた羽根車と、モータの少なくとも一部および羽根車が切粉を含んだ切削液中に浸かるようにモータを保持する保持部材とを有している切削液タンク。
2)タンク本体が頂壁を有し、保持部材が、タンク本体の頂壁から垂下するように設けられてモータを吊り下げ状に保持する吊り下げ保持部材よりなる、上記1)の切削液タンク。
3)吊り下げ保持部材が、上下方向にのびる略筒状のものであり、吊り下げ保持部材の上端開口部はタンク本体の頂壁にあけられた貫通孔に接続されており、吊り下げ保持部材の内部に、モータを外部電源に接続するための配線が通されている、上記2)の切削液タンク。
上記1)の切削液タンクによれば、モータの少なくとも一部が切削液中に位置しているため、モータを冷却するための機構が不要となり、結果として消費電力が抑えられ、安価に、かつ、省エネルギーにタンク本体内に貯留された切粉を含んだ切削液に流れを生じさせて、切粉の堆積を防止することができる。
上記2)の切削液タンクによれば、モータはタンク本体の頂壁から吊り下げ保持部材によって吊り下げられているので、モータおよび羽根車のレイアウトの自由度が大きくなる。さらに、周壁に貫通孔を設ける必要がなく、切削液が漏れるおそれがない。
上記3)の切削液タンクによれば、モータから外部電源へ接続される配線が吊り下げ保持部材の内部を通って外部に延びているため、配線を容易に行うことができ、また、配線を切削液から保護することもできる。
この発明の実施形態を、図1を参照して以下に説明する。
この実施形態の切削液タンク(1)は、タンク本体(2)と、タンク本体(2)内に設けられた流れ形成装置(3)とを備えている。
タンク本体(2)は、頂壁(21)と、底壁(22)と、周壁(23)とを有している。詳しい図示は省略したが、このタンク本体(2)は、工作機械の加工室の下方に配置され、加工室から排出された切粉を含んだ切削液が、チップコンベヤやフィルタを経て、所定の流入箇所から流入するようになっている。
また、タンク本体(2)内の所定箇所には、工作機械の加工室に向けて切削液を供給する切削液供給ポンプが備えられている。また、タンク本体(2)の所定箇所、好ましくは、タンク本体(2)内における切削液供給ポンプに近接した箇所に、遠心分離機やマグネットセパレータ等よりなる切粉分離装置が設置されている。
流れ形成装置(3)は、モータ(31)と、羽根車(32)と、パイプ(吊り下げ保持部材)(33)と、ハウジング(34)とを有している。この流れ形成装置(3)は、タンク本体(2)の頂壁(21)に垂下状に取り付けられたパイプ(33)によって、ハウジング(34)およびハウジング(34)に収容されたモータ(31)が保持され、ハウジング(34)から側方に突出させられた回転軸(310)の先端に羽根車(32)が取り付けられている。パイプ(33)は所定の長さを有し、ハウジング(34)およびハウジング(34)に収容されたモータ(31)の少なくとも一部ならびに羽根車(32)が切削液に浸かるようになされている。また、タンク本体(2)の頂壁(21)におけるパイプ(33)の取り付け位置は、タンク本体(2)内の切削液の流入箇所および切削液供給ポンプの位置を鑑みて、望ましい切削液の流れを形成できるように適宜設定される。
タンク本体(2)の頂壁(21)のパイプ(33)取り付け位置には貫通孔(211)があけられている。モータ(31)を外部電源に接続するための配線(5)は、モータ(31)から延び、ハウジング(34)を貫通し、パイプ(33)の内部を通り、貫通孔(211)上部に設置された端子箱(4)に接続されている。
上記の切削液タンク(1)にあっては、以下のようにして、タンク本体(2)内の底部(22)への切粉の堆積が効果的に防止される。
すなわち、流れ形成装置(3)を作動させて、羽根車(32)の回転により切削液に流れを形成し、その流れによってタンク本体(2)内の底部(22)に切粉が堆積するのを防止し、切削液の流れに乗って運ばれた切粉は切粉分離装置において切削液から分離除去される。切粉が分離除去された切削液は、切削液供給ポンプによって、再び工作機械の加工室に送られる。
すなわち、流れ形成装置(3)を作動させて、羽根車(32)の回転により切削液に流れを形成し、その流れによってタンク本体(2)内の底部(22)に切粉が堆積するのを防止し、切削液の流れに乗って運ばれた切粉は切粉分離装置において切削液から分離除去される。切粉が分離除去された切削液は、切削液供給ポンプによって、再び工作機械の加工室に送られる。
さらに、流れ形成装置(3)を作動させ続けるとモータ(31)は発熱するが、モータ(31)の少なくとも一部が切削液に浸かっているため、切削液によってモータ(31)は冷却される。このため、モータの冷却機構を別途設けることなく、モータの発熱を抑え、流れ形成装置(3)を作動し続けることができる。このようにして、タンク本体(2)の底部(22)への切粉の堆積を省エネルギーかつ安価に防止することができる。また、配線(5)がパイプ(33)の内部を通り、タンク本体(2)の頂壁(21)に設けられた貫通孔(211)から端子箱(4)に接続させられているため、切削液が漏れるおそれもない。
なお、パイプ(33)を伸縮自在として、切削液の水位に応じて羽根車(32)およびモータ(31)の高さ位置を調整できるようしてもよい。さらに、ハウジング(34)およびハウジング(34)に収容されたモータ(31)が回動自在に保持されるようにして、流れを発生させる方向を任意に変化させられるようにしてもよい。
(1)切削液タンク
(2)タンク本体
(21)頂壁
(22)底壁
(23)周壁
(3)流れ形成装置
(31)モータ
(32)羽根車
(33)パイプ
(34)ハウジング
(4)端子箱
(5)配線
(2)タンク本体
(21)頂壁
(22)底壁
(23)周壁
(3)流れ形成装置
(31)モータ
(32)羽根車
(33)パイプ
(34)ハウジング
(4)端子箱
(5)配線
Claims (3)
- 工作機械の加工部から流入した切粉を含んだ切削液を貯留するタンク本体と、タンク本体内に貯留された切粉を含んだ切削液に所定の流れを生じさせてタンク本体の底部に切粉が堆積するのを防止する流れ形成装置とを備え、
流れ形成装置が、回転軸を有するモータと、回転軸に取り付けられた羽根車と、モータの少なくとも一部および羽根車が切粉を含んだ切削液中に浸かるようにモータを保持する保持部材とを有している切削液タンク。 - タンク本体が頂壁を有し、保持部材が、タンク本体の頂壁から垂下するように設けられてモータを吊り下げ状に保持する吊り下げ保持部材よりなる、請求項1に記載の切削液タンク。
- 吊り下げ保持部材が、上下方向にのびる略筒状のものであり、吊り下げ保持部材の上端開口部はタンク本体の頂壁にあけられた貫通孔に接続されており、吊り下げ保持部材の内部に、モータを外部電源に接続するための配線が通されている、請求項2に記載の切削液タンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019035624A JP2020138276A (ja) | 2019-02-28 | 2019-02-28 | 切削液タンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019035624A JP2020138276A (ja) | 2019-02-28 | 2019-02-28 | 切削液タンク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020138276A true JP2020138276A (ja) | 2020-09-03 |
Family
ID=72264375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019035624A Pending JP2020138276A (ja) | 2019-02-28 | 2019-02-28 | 切削液タンク |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020138276A (ja) |
-
2019
- 2019-02-28 JP JP2019035624A patent/JP2020138276A/ja active Pending
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