JP2020137185A - 通電制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体スイッチに損傷の生じることの抑制された通電制御装置を提供する。【解決手段】第1電気機器300と第2電気機器400との間の電流の通電と遮断を制御する通電制御装置200である。正極バス200eに第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221が直列接続されている。第1半導体スイッチに第1並列ダイオード212が並列接続されている。第2半導体スイッチに第2並列ダイオード222が並列接続されている。これら2つの並列ダイオードのアノード電極同士が接続されている。正極バスにおける2つの半導体スイッチの中点と負極バス200fとが中継バス200gを介して接続されている。2つの半導体スイッチの中点にカソード電極が接続される態様で、中継バスに還流素子230が設けられている。【選択図】図3

Description

本明細書に記載の開示は、機器間の通電を制御する通電制御装置に関するものである。
特許文献1に示されるように、車両に搭載される電源装置が知られている。この車両では、鉛蓄電池とリチウム蓄電池との間にMOS−FETが配置されている。
特開2011−234479号公報
ところで、特許文献1に記載の鉛蓄電池側、若しくは、リチウム蓄電池側で地絡が発生すると、その地絡箇所へと向かって大電流が流れる。この地絡箇所への電流の流動を阻止するべく、MOS−FETを通電状態から遮断状態に切り換えることが考えられる。しかしながら電流の通電によって各種配線などに含まれるインダクタンス成分に電気エネルギーが蓄えられている。この電気エネルギーに起因する電流が遮断状態のMOS−FETに流れ込もうとする。これによりMOS−FET(半導体スイッチ)が損傷する虞がある。
そこで本明細書に記載の開示は、半導体スイッチに損傷の生じることの抑制された通電制御装置を提供することを目的とする。
開示の1つは、第1機器(300)と第2機器(400)との間の電流の通電と遮断を制御する通電制御装置(200)であって、
第1機器に接続される第1正極端子(200a)および第1負極端子(200c)と、
第2機器に接続される第2正極端子(200b)および第2負極端子(200d)と、
第1正極端子と第2正極端子とを接続する正極バス(200e)と、
第1負極端子と第2負極端子とを接続する負極バス(200f)と、
正極バスの第1正極端子側に設けられた第1半導体スイッチ(211)、および、第1正極端子にカソード電極が接続される態様で、第1半導体スイッチに並列接続された第1並列ダイオード(212)を備える第1開閉部(210)と、
正極バスの第2正極端子側に設けられた第2半導体スイッチ(221)、および、第2正極端子にカソード電極が接続される態様で、第2半導体スイッチに並列接続された第2並列ダイオード(222)を備える第2開閉部(220)と、
正極バスを流れる電流が正常と判定した場合に第1半導体スイッチと第2半導体スイッチそれぞれを通電状態にし、正極バスを流れる電流が異常と判定した場合に第1半導体スイッチと第2半導体スイッチそれぞれを遮断状態にする制御部(250)と、
正極バスにおける第1半導体スイッチと第2半導体スイッチとの間の中点と負極バスとを接続する中継バス(200g)と、
正極バスにおける第1半導体スイッチと第2半導体スイッチとの間の中点にカソード電極が接続される態様で、中継バスに設けられる還流ダイオード(230)と、を有する。
本開示によれば、例えば第2機器(400)の第2正極端子(200b)側で地絡が発生した場合、第2機器(400)のインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流が、還流ダイオード(230)と第2並列ダイオード(222)を介して地絡箇所へと流れる。第1機器(300)のインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流が、遮断状態の第1半導体スイッチ(211)を介して地絡箇所へと流れようとする。
このように、遮断状態の第1半導体スイッチ(211)に流れようとする電流は、第1機器(300)のインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因するものになる。第1機器(300)と第2機器(400)それぞれのインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流ではない。そのために遮断状態の第1半導体スイッチ(211)に流れ込もうとする電流量の増大が抑制される。
また第1機器(300)の第1正極端子(200a)側で地絡が発生した場合、遮断状態の第2半導体スイッチ(221)には、第2機器(400)のインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流が流れ込もうとする。このように遮断状態の第2半導体スイッチ(221)に流れ込もうとする電流は、第1機器(300)と第2機器(400)それぞれのインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流ではない。そのために遮断状態の第2半導体スイッチ(221)に流れ込もうとする電流量の増大が抑制される。
以上に示したように、遮断状態の第1半導体スイッチ(211)と第2半導体スイッチ(221)それぞれに流れ込もうとする電流量の増大が抑制される。これにより第1半導体スイッチ(211)と第2半導体スイッチ(221)それぞれに損傷が生じることが抑制される。
第1実施形態に係る車両用通電システムを示す回路図である。 コントローラの動作モードを説明するための図表である。 第2電気機器で地絡が発生した時の電流を説明するための回路図である。 第1電気機器で地絡が発生した時の電流を説明するための回路図である。 第1実施形態に係る車両用通電システムの変形例を示す回路図である。 第1実施形態に係る車両用通電システムの変形例を示す回路図である。 第1実施形態に係る車両用通電システムの変形例を示す回路図である。 第1実施形態に係る車両用通電システムの変形例を示す回路図である。 第1実施形態に係る車両用通電システムの変形例を示す回路図である。 第2実施形態に係る通電制御装置の開閉部の変形例を示す回路図である。 第3実施形態に係る通電制御装置の半導体スイッチを説明するための図表である。 半導体スイッチの比較構成を示す図表である。
以下、図面を参照しながら本開示の複数の実施形態を説明する。各実施形態において先行する実施形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の実施形態を適用することができる。各実施形態において、具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても各実施形態同士を全体的に、若しくは、部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
図1〜図4に基づいて本実施形態に係る通電制御装置200を含む車両用通電システム100を説明する。なお通電制御装置200は車両用以外の通電システムに適用することもできる。
<車両用通電システムの概要>
図1に示すように車両用通電システム100は、通電制御装置200、第1電気機器300、第2電気機器400、および、電力供給部500を有する。第1電気機器300が第1機器に相当する。第2電気機器400が第2機器に相当する。
第1電気機器300は第1電源310を有する。第2電気機器400は第2電源410を有する。これら第1電源310と第2電源410それぞれの電力が通電制御装置200を介して第1電気機器300と第2電気機器400それぞれに対して双方向に電力供給可能になっている。また、第1電源310と第2電源410それぞれの電力が電力供給部500を介して通電制御装置200に供給可能になっている。
第1電気機器300は上記した第1電源310の他に第1負荷群320を有する。第1電源310と第1負荷群320とは第1電力バス300aと第2電力バス300bを介して電気的に接続されている。第1電力バス300aの一端が第1電源310の正極に接続されている。第2電力バス300bの一端が第1電源310の負極に接続されている。第1電力バス300aと第2電力バス300bそれぞれの他端側が通電制御装置200との接続端子としての機能を果たしている。第1負荷群320を有する複数の負荷は第1電力バス300aと第2電力バス300bとの間で並列接続されている。なお、第1負荷群320は1つの負荷のみを有してもよい。
第2電気機器400は上記した第2電源410の他に第2負荷群420を有する。第2電源410と第2負荷群420とは第3電力バス400aと第4電力バス400bを介して電気的に接続されている。第3電力バス400aの一端が第2電源410の正極に接続されている。第4電力バス400bの一端が第2電源410の負極に接続されている。第3電力バス400aと第4電力バス400bそれぞれの他端側が通電制御装置200との接続端子としての機能を果たしている。第2負荷群420を有する複数の負荷は第3電力バス400aと第4電力バス400bとの間で並列接続されている。なお、第2負荷群420は1つの負荷のみを有してもよい。
以上に示した第1電源310と第2電源410は例えば約12Vの電圧を発生する二次電池である。この二次電池としては、例えば鉛蓄電池やリチウム蓄電池などがある。
第1負荷群320と第2負荷群420は車両に搭載された各種装置を駆動するためのコンポーネントである。このコンポーネントとしては、例えばエンジンや駆動モータを駆動するためのコンポーネント、ブレーキ装置を駆動するためのコンポーネント、パワーステアリング装置を駆動するためのコンポーネントがある。このコンポーネントとしては、例えば計器装置を駆動するためのコンポーネント、空調装置を駆動するためのコンポーネント、オーディオ機器を駆動するためのコンポーネントなどがある。
車両用通電システム100は図示しないシステムメインリレーを有する。このシステムメインリレーがオンされると、第1電源310は第1負荷群320に動作電力を供給する。同様にして第2電源410は第2負荷群420に動作電力を供給する。また、通電制御装置200の有する第1開閉部210と第2開閉部220が通電状態になると、第1電気機器300と第2電気機器400との間で電力供給が行われる。
第1負荷群320と第2負荷群420のうちの一方にオルタネータなどの発電機が含まれている。この発電機で生成された電力は、通電制御装置200の第1開閉部210と第2開閉部220が通電状態になることで、第1電気機器300と第2電気機器400それぞれに供給される。これにより第1電源310と第2電源410それぞれが充電される。
<通電制御装置>
次に、通電制御装置200を説明する。図1に示すように通電制御装置200は、素子として第1開閉部210と第2開閉部220、還流素子230と逆接防止回路240、および、コントローラ250を有する。通電制御装置200は端子として第1正極端子200a、第2正極端子200b、第1負極端子200c、および、第2負極端子200dを有する。また通電制御装置200は電力供給用のバスとして、正極バス200e、負極バス200f、および、中継バス200gを有する。
図1に示すように第1正極端子200aと第2正極端子200bとが正極バス200eを介して接続されている。この正極バス200eの第1正極端子200a側に第1開閉部210が設けられている。正極バス200eの第2正極端子200b側に第2開閉部220が設けられている。第1開閉部210と第2開閉部220は正極バス200eで直列接続されている。
第1負極端子200cと第2負極端子200dとが負極バス200fを介して接続されている。そして正極バス200eと負極バス200fとが中継バス200gを介して接続されている。中継バス200gの一端は正極バス200eにおける第1開閉部210と第2開閉部220との間の中点に接続されている。この中継バス200gに還流素子230と逆接防止回路240が設けられている。
第1開閉部210は第1半導体スイッチ211と第1並列ダイオード212を有する。第2開閉部220は第2半導体スイッチ221と第2並列ダイオード222を有する。
本実施形態に係る第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221はMOSFETである。MOSFETのドレインーソース間にはボディダイオード(寄生ダイオード)が形成される。このボディダイオードが上記の並列ダイオードに相当する。なお半導体スイッチとしてはMOSFETに限らず、例えばIGBTなどを採用することもできる。
第1半導体スイッチ211のドレイン電極に第1並列ダイオード212のカソード電極が接続されている。第1半導体スイッチ211のソース電極に第1並列ダイオード212のアノード電極が接続されている。
同様にして、第2半導体スイッチ221のドレイン電極に第2並列ダイオード222のカソード電極が接続されている。第2半導体スイッチ221のソース電極に第2並列ダイオード222のアノード電極が接続されている。
図1に示すように正極バス200eにおいて第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221のソース電極同士が接続されている。そして第1半導体スイッチ211のドレイン電極が第1正極端子200aに接続されている。第2半導体スイッチ221のドレイン電極が第2正極端子200bに接続されている。
また、第1並列ダイオード212と第2並列ダイオード222のアノード電極同士が接続されている。第1並列ダイオード212のカソードが第1正極端子200aに接続されている。第2並列ダイオード222のカソード電極が第2正極端子200bに接続されている。
以上に示した接続構成のため、第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれを通電状態にすることで、通電制御装置200を介した第1電気機器300と第2電気機器400との間での双方向の通電が可能になる。逆に、第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれを遮断状態にすることで、通電制御装置200を介した第1電気機器300と第2電気機器400との間の通電が遮断される。
コントローラ250は第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれの通電状態と遮断状態とを制御する。コントローラ250に第1半導体スイッチ211のゲート電極が第1制御配線250aを介して接続されている。コントローラ250に第2半導体スイッチ221のゲート電極が第2制御配線250bを介して接続されている。コントローラ250は第1制御配線250aと第2制御配線250bそれぞれに同等の制御信号を出力する。コントローラ250は制御信号の電圧レベルをハイレベルとローレベルとに切り換える。コントローラ250が制御部に相当する。
本実施形態の第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれはNチャネル型MOSFETである。そのためにコントローラ250がハイレベルの制御信号を第1制御配線250aと第2制御配線250bそれぞれに出力すると、第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれはオン状態(通電状態)になる。コントローラ250がローレベルの制御信号を第1制御配線250aと第2制御配線250bそれぞれに出力すると、第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれはオフ状態(遮断状態)になる。
コントローラ250は動作モードとして図2に示す導通モードと遮断モードを備えている。コントローラ250は導通モード時に制御信号をハイレベルにする。コントローラ250は遮断モード時に制御信号をローレベルにする。
コントローラ250は導通モード時に正極バス200e側の電圧を検出する。検出場所を詳しく言えば、コントローラ250は第1正極端子200a、正極バス200eにおける第1開閉部210と第2開閉部220との間の中点、および、第2正極端子200bのうちの少なくとも2つの電位を検出する。コントローラ250は検出した電位の差分(検出電圧)と閾値電圧とを比較する。これによりコントローラ250は正極バス200eの通電状態を判定する。コントローラ250は検出電圧が閾値電圧よりも高い場合に、正極バス200eの通電状態が異常と判定する。コントローラ250は検出電圧が閾値電圧よりも低い場合に、正極バス200eの通電状態が正常と判定する。なお閾値電圧は例えば半導体スイッチの定格電圧などに基づいて設定することができる。
コントローラ250は正極バス200eの通電状態が正常と判定した場合に通電モードを維持する。コントローラ250は正極バス200eの通電状態が異常と判定した場合に動作モードを通電モードから遮断モードに切り換える。コントローラ250は制御信号をハイレベルからローレベルに切り換える。これにより通電制御装置200を介した第1電気機器300と第2電気機器400との間の通電が遮断される。
コントローラ250は、例えば、ソフトウエアを非一時的に記録した非遷移的かつ実体的な記憶媒体としてのメモリ、ソフトウエアを実行するプロセッサ、および入出力インターフェースなどを備えたマイクロコンピュータを有する。コントローラ250は、例えば、正極バス200eと第2正極端子200b間の電圧を適宜のタイミングでA/D変換回路によってデジタル信号に変換して取り込み、検出電圧と閾値電圧とに基づいて、正極バス200eの通電状態を判定している。なお、この通電状態の判定は、コンパレータなどのハードウエアによって実現してもよい。
還流素子230はダイオードである。還流素子230のカソード電極が正極バス200eに接続されている。還流素子230のアノード電極が負極バス200fに接続されている。これにより中継バス200gにおける還流素子230の順方向バイアスの印加方向が、負極バス200fから正極バス200eに向かう方向になっている。
逆接防止回路240は逆接防止スイッチ241とRC遅延回路242を備える。逆接防止スイッチ241はNチャネル型MOSFETである。逆接防止スイッチ241はソース電極が還流素子230のカソード電極と接続される態様で、中継バス200gに設けられている。
RC遅延回路242は抵抗243とコンデンサ244を備える。またRC遅延回路242は制御配線242aと蓄電配線242bを備える。
制御配線242aは、中継バス200gにおける還流素子230のカソード電極と正極バス200eとの接続点との間の中点と、逆接防止スイッチ241のゲート電極とを接続している。この制御配線242aに抵抗243が設けられている。ゲート電極が制御電極に相当する。
蓄電配線242bは、中継バス200gにおける還流素子230のアノード電極と逆接防止スイッチ241のソース電極との間の中点と、制御配線242aにおける抵抗243と逆接防止スイッチ241のゲート電極との間の中点とを接続している。この蓄電配線242bにコンデンサ244が設けられている。
以上に示した接続構成により、例えば第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれが通電状態になって、第1正極端子200aと第2正極端子200bのうちの一方から他方に電流が流れる場合、コンデンサ244に電荷が蓄積される。これにより逆接防止スイッチ241のソース電極とゲート電極との間に電位差が生じて、逆接防止スイッチ241がオン状態(通電状態)になる。
この後に第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれが通電状態から遮断状態に遷移して、正極バス200eでの電流の通電が収まると、コンデンサ244から抵抗243を介して電荷が放電される。このコンデンサ244の電荷の放電によって逆接防止スイッチ241のソース電極とゲート電極との間の電位差が逆接防止スイッチ241の閾値を下回るまで、逆接防止スイッチ241の通電状態が保持される。
また、正極バス200eに電流が流れていない場合、コンデンサ244に電荷が蓄積されない。そのために逆接防止スイッチ241はオフ状態(遮断状態)になっている。これにより正極バス200eと負極バス200fとの中継バス200gを介した通電が遮断状態になっている。
したがって、例えば第1正極端子200aに第1電気機器300の第2電力バス300bが接続され、第2負極端子200dに第1電力バス300aが接続されたとしても、還流素子230に順方向バイアスが印加されることが抑制される。また、第2正極端子200bに第2電気機器400の第4電力バス400bが接続され、第2負極端子200dに第3電力バス400aが接続されたとしても、還流素子230に順方向バイアスが印加されることが抑制される。
以上に示したように、通電制御装置200に電源を含む電気機器が逆接されたとしても、還流素子230に順方向バイアスが印加されることが抑制される。これにより、通電制御装置200に電気機器が逆接された際に、還流素子230と開閉部の並列ダイオードとを介して電気機器の負荷群に電流が流れることが抑制される。通電制御装置200の開閉部によって負荷群への電流の通電と遮断とを制御できなくなることが抑制される。
<電力供給部>
電力供給部500は逆流防止素子510、フィルタ520、および、ノイズ対策回路530を有する。また電力供給部500は、第1給電配線500a、第2給電配線500b、および、共通配線500cを有する。
図1に示すように第1給電配線500aの一端が第1電気機器300の第1電力バス300aに接続されている。第2給電配線500bの一端が第2電気機器400の第3電力バス400aに接続されている。そして第1給電配線500aと第2給電配線500bそれぞれの他端が接続されている。この接続点に共通配線500cの一端が接続されている。共通配線500cの他端はコントローラ250に接続されている。
以上に示した接続構成により、第1電気機器300の備える第1電源310からコントローラ250に、第1電力バス300a、第1給電配線500a、および、共通配線500cを介して電力が供給される。第2電気機器400の備える第2電源410からコントローラ250に、第3電力バス400a、第2給電配線500b、および、共通配線500cを介して電力が供給される。
逆流防止素子510は第1ダイオード511と第2ダイオード512を有する。第1ダイオード511は第1給電配線500aに設けられている。第1ダイオード511のアノード電極は第1電力バス300aに接続されている。第1ダイオード511のカソード電極は共通配線500cに接続されている。
第2ダイオード512は第2給電配線500bに設けられている。第2ダイオード512のアノード電極は第3電力バス400aに接続されている。第2ダイオード512のカソード電極は共通配線500cに接続されている。
以上により、例えば、第1ダイオード511を介して第1給電配線500aに供給された第1電源310の電力が、第2給電配線500bを介して第2電気機器400に供給されることが抑制される。第2ダイオード512を介して第2給電配線500bに供給された第2電源410の電力が、第1給電配線500aを介して第1電気機器300に供給されることが抑制される。
フィルタ520はLCフィルタである。フィルタ520は第1フィルタコンデンサ521、第2フィルタコンデンサ522、および、インダクタ523を有する。またフィルタ520は第1接地配線520aと第2接地配線520bを有する。
図1に示すようにインダクタ523は共通配線500cに設けられる。第1接地配線520aは共通配線500cにおけるインダクタ523と給電配線側との間の中点とグランドとを接続している。この第1接地配線520aに第1フィルタコンデンサ521が設けられている。また第2接地配線520bは共通配線500cにおけるインダクタ523とコントローラ250側との間の中点とグランドとを接続している。この第2接地配線520bに第2フィルタコンデンサ522が設けられている。
これにより、第1電源310からコントローラ250に供給される電力と、第2電源410からコントローラ250に供給される電力それぞれに含まれるノイズが、共通配線500cに設けられたフィルタ520によって除去される。フィルタ520が第1給電配線500aと第2給電配線500bそれぞれに設けられる構成と比べて部品点数の増大が抑制されている。
ノイズ対策回路530は接地スイッチ531とクランプ回路532を有する。またノイズ対策回路530は第3接地配線530a、制御配線530b、および、クランプ配線530cを有する。
第3接地配線530aは共通配線500cにおけるフィルタ520とコントローラ250との間の中点とグランドとを接続している。この第3接地配線530aに接地スイッチ531が設けられている。
接地スイッチ531はNチャネル型MOSFETである。接地スイッチ531はソース電極がグランドに接続される態様で、第3接地配線530aに設けられている。接地スイッチ531のゲート電極とコントローラ250とが制御配線530bを介して接続されている。
クランプ配線530cは第3接地配線530aにおける共通配線500cとの接続点と接地スイッチ531との間の中点と制御配線530bとを接続している。このクランプ配線530cにクランプ回路532が設けられている。
クランプ回路532は2つのツェナーダイオードを有する。これら2つのツェナーダイオードそれぞれのアノード電極同士がクランプ配線530cで接続されている。2つのツェナーダイオードのうちの一方のカソード電極が第3接地配線530aに接続されている。2つのツェナーダイオードのうちの他方のカソード電極が制御配線530bに接続されている。
以上に示した接続構成により、例えば正極バス200eを通電する電流の急激な時間変化によってサージ電圧が発生すると、2つのツェナーダイオードのうちの一方がアバランシェ降伏する。この結果、2つのツェナーダイオードのうちの一方のアノード電極の電圧がツェナー電圧に固定(クランプ)される。このクランプされた電圧(クランプ電圧)が2つのツェナーダイオードのうちの他方を介して接地スイッチ531のゲート電極に入力される。これにより接地スイッチ531は通電状態になる。共通配線500cが接地スイッチ531を介してグランドに接続される。この結果、サージ電圧がコントローラ250に入力されることが抑制される。
上記したようにコントローラ250は正極バス200eの電圧を検出している。コントローラ250は正極バス200eの電圧変化に基づいて、正極バス200eにサージ電圧が発生したか否かを判定している。ただし、コントローラ250は制御配線530bがクランプ電圧になったか否かに基づいて、正極バス200eにサージ電圧が発生したか否かを判定してもよい。
コントローラ250はサージ電圧が発生したと判定すると、接地スイッチ531のゲート電極にハイレベルの制御信号を出力する。これによって接地スイッチ531の通電状態を安定化して、共通配線500cがグランドに接続される。
なお、上記したようにコントローラ250がサージ電圧の発生の有無を判定してから、接地スイッチ531のゲート電極にハイレベルの制御信号を出力するタイミングは、サージ電圧の発生からある程度時間の経過した後である。この遅延の生じている間に、サージ電圧がコントローラ250に入力される虞がある。
これに対して、上記したようにサージ電圧が発生すると、クランプ回路532の備えるツェナーダイオードのアバランシェ降伏によって、接地スイッチ531のゲート電極にクランプ電圧が入力される。これによりコントローラ250によって接地スイッチ531の通電状態が安定化されるまでの間、接地スイッチ531をオン状態にすることができる。遅延の生じている間にサージ電圧がコントローラ250に入力されることが抑制される。
これまでに説明したようにノイズ対策回路530は共通配線500cに設けられている。そのためにノイズ対策回路530が第1給電配線500aと第2給電配線500bそれぞれに設けられる構成と比べて部品点数の増大が抑制される。
<地絡>
次に、地絡発生時のコントローラ250の通電制御とその作用効果を図3と図4に基づいて説明する。
第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれが通電状態の時に、例えば図3に示すように第2電気機器400の第3電力バス400aに地絡が発生すると、その地絡箇所に向かって大電流が流れる。この際、コントローラ250の検出する正極バス200eと第2正極端子200b間の電圧(検出電圧)は閾値電圧を上回る。そのためにコントローラ250は正極バス200eの通電状態が異常と判定する。コントローラ250は第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221に出力する制御信号をハイレベルからローレベルに切り換える。これにより第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221が通電状態から遮断状態に遷移する。第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221を介して地絡箇所に大電流が流れることが抑制される。
しかしながら、第1電気機器300と第2電気機器400それぞれはバス配線などにインダクタンス成分を有する。このインダクタンス成分には電流の流動によって電気エネルギーが溜まっている。そのために半導体スイッチを通電状態から遮断状態に遷移させたとしても、インダクタンス成分に溜まった電気エネルギーのために電流は短絡箇所に流れ続けようとする。遮断状態になった半導体スイッチに電流が流れ込もうとする。
インダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流の通電経路が、通電制御装置200において正極バス200eに限られる場合、遮断状態の第1半導体スイッチ211と第2並列ダイオード222を介して、地絡箇所へと電流が流れようとする。遮断状態の第1半導体スイッチ211と第2並列ダイオード222に、第1電気機器300と第2電気機器400それぞれのインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流IL1+IL2が流れようとする。
これに対して、上記したように通電制御装置200では、正極バス200eと負極バス200fとが中継バス200gを介して接続されている。正極バス200eにカソード電極が接続される態様で、中継バス200gに還流素子230が設けられている。
また第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれが通電状態の時に、中継バス200gに設けられた逆接防止スイッチ241は通電状態になっている。逆接防止スイッチ241の通電状態は、第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれが通電状態から遮断状態に遷移してもRC遅延回路242によって所定時間保持される。
したがって上記の短絡が発生した場合、図3に矢印で示すように、第2電気機器400側のインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流IL2は、還流素子230と第2並列ダイオード222を介して、地絡箇所へと流れる。第1電気機器300側のインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流IL1は、遮断状態の第1半導体スイッチ211を介して、地絡箇所へと流れようとする。
このように、遮断状態の第1半導体スイッチ211に流れようとする電流は、第1電気機器300側のインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流IL1になる。第1電気機器300と第2電気機器400それぞれのインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流IL1+IL2ではなくなる。そのために遮断状態の第1半導体スイッチ211に流れ込もうとする電流量の増大が抑制される。
また図4に矢印で示すように、第1電気機器300の第1電力バス300aで地絡が発生した場合、遮断状態の第2半導体スイッチ221には、第2電気機器400側のインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流IL2が流れ込もうとする。遮断状態の第2半導体スイッチ221に流れ込もうとする電流は、第1電気機器300と第2電気機器400それぞれのインダクタンス成分に溜まった電気エネルギーに起因する電流IL1+IL2ではなくなる。そのために遮断状態の第2半導体スイッチ221に流れ込もうとする電流量の増大が抑制される。
以上に示したように、遮断状態の第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれに流れ込もうとする電流量の増大が抑制される。これにより第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221それぞれがアバランシェ降伏によって損傷することが抑制される。
なお、上記した地絡発生時などに正極バス200eでは急激な電流の時間変化が発生する。これにより正極バス200eにサージ電圧が発生する。このサージ電圧の発生によってクランプ回路532の備えるツェナーダイオードがアバランシェ降伏する。これにより接地スイッチ531のゲート電極にクランプ電圧が印加される。接地スイッチ531が通電状態になる。この結果、共通配線500cとグランドとが接続される。
またこの際、コントローラ250は正極バス200eにサージ電圧が発生したと判定する。そしてコントローラ250は接地スイッチ531のゲート電極にハイレベルの制御信号を出力する。これにより接地スイッチ531の通電状態が安定化される。接地スイッチ531を介した共通配線500cとグランドとの接続状態が安定化される。
(第1の変形例)
本実施形態では逆接防止回路240が逆接防止スイッチ241とRC遅延回路242を有する例を示した。しかしながら例えば図5に示すように逆接防止回路240はRC遅延回路242を有さなくともよい。
図5に示す変形例では、逆接防止スイッチ241のゲート電極とコントローラ250とが制御配線530bを介して接続されている。コントローラ250は正極バス200eに流れる電流が異常と判定した場合に、制御配線530bに出力する制御信号をハイレベルにする。これ以外の場合、コントローラ250は制御配線530bに出力する制御信号をローレベルにする。これにより、通電制御装置200に電源を含む電気機器が逆接されたとしても、還流素子230に順方向バイアスが印加されることが抑制される。
(第2の変形例)
本実施形態では電力供給部500が逆流防止素子510、フィルタ520、および、ノイズ対策回路530を有する例を示した。しかしながら例えば図5に示すように電力供給部500はノイズ対策回路530を有さなくともよい。また図示しないが、電力供給部500はフィルタ520を有さなくともよい。
(第3の変形例)
本実施形態では通電制御装置200が逆接防止回路240を有する例を示した。しかしながら例えば図6に示すように通電制御装置200は逆接防止回路240を有さなくともよい。
(第4の変形例)
本実施形態では車両用通電システム100が電力供給部500を有する例を示した。しかしながら例えば図6に示すように車両用通電システム100は電力供給部500を有さなくともよい。また図示しないが、電力供給部500が通電制御装置200に内包された構成を採用することもできる。
(第5の変形例)
本実施形態では第1電気機器300と第2電気機器400それぞれが電源と負荷群を有する例を示した。しかしながら例えば図7に示すように第1電気機器300と第2電気機器400それぞれは電源を有していなくともよい。第1電気機器300と第2電気機器400の一方のみに電源が含まれていてもよい。また、図7に示す第1電気機器300の端子300cと第2電気機器400の端子400cの少なくとも一方に接続される電気機器に電源が含まれていてもよいし、含まれていなくともよい。
(第6の変形例)
例えば図8に示すように第1電気機器300と第2電気機器400それぞれは負荷群を有していなくともよい。図8に示す第1電気機器300の端子300cと第2電気機器400の端子400cの少なくとも一方に接続される電気機器に負荷群が含まれていればよい。
(第7の変形例)
本実施形態の車両用通電システム100では、2つの電気機器が1つの通電制御装置を介して接続された例を示した。しかしながら車両用通電システム100が保有する電気機器と通電制御装置の数としては上記例に限定されない。例えば図9に示すように車両用通電システム100は3つ以上の電気機器300と2つ以上の通電制御装置200を有してもよい。図9では符号表記が煩雑となることを避けるために、複数の電気機器それぞれに300の符号を付与している。複数の通電制御装置それぞれに200の符号を付与している。
電気機器300と通電制御装置200の接続形態としては、例えば図9に示すように電気機器300と通電制御装置200とが交互に直列接続された構成を採用することもできる。また図示しないが、電気機器300と通電制御装置200とが交互に環状に接続された構成を採用することもできる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図10に基づいて説明する。
第1実施形態では、第1開閉部210と第2開閉部220それぞれが1つの半導体スイッチを有する例を示した。これに対し本実施形態では、第1開閉部210と第2開閉部220それぞれが複数の半導体スイッチを有する。そしてこれら複数の半導体スイッチは並列接続されている。
これにより1つの開閉部の保有する複数の半導体スイッチそれぞれに流れる電流の量が低減する。そのために半導体スイッチに損傷が生じることが抑制される。
また第1開閉部210は、複数の第1半導体スイッチ211と第1並列ダイオード212の他に、第1クランプ回路213と第1クランプバス214を有する。
図10に示すように第1クランプバス214は、正極バス200eにおける第1正極端子200aと第1開閉部210との間の中点と、複数の第1半導体スイッチ211それぞれのゲート電極とを接続している。この第1クランプバス214に第1クランプ回路213が設けられている。
第1クランプ回路213は互いにアノード電極の接続された第1ツェナーダイオード213aと第2ツェナーダイオード213bを有する。第1ツェナーダイオード213aのカソード電極が正極バス200eに接続されている。第2ツェナーダイオード213bのカソード電極が複数の第1半導体スイッチ211それぞれのゲート電極に接続されている。
同様にして第2開閉部220は、複数の第2半導体スイッチ221と第2並列ダイオード222の他に、第2クランプ回路223と第2クランプバス224を有する。
第2クランプバス224は、正極バス200eにおける第2正極端子200bと第2開閉部220との間の中点と、複数の第2半導体スイッチ221それぞれのゲート電極とを接続している。この第2クランプバス224に第2クランプ回路223が設けられている。
第2クランプ回路223は互いにアノード電極の接続された第3ツェナーダイオード223aと第4ツェナーダイオード223bを有する。第3ツェナーダイオード223aのカソード電極が正極バス200eに接続されている。第4ツェナーダイオード223bのカソード電極が複数の第2半導体スイッチ221それぞれのゲート電極に接続されている。
これによれば、例えば第2電気機器400の第3電力バス400aでの地絡の発生のために、正極バス200eを通電する電流の急激な時間変化によってサージ電圧が発生すると、第1ツェナーダイオード213aがアバランシェ降伏する。第1ツェナーダイオード213aのアノード電極の電圧がツェナー電圧にクランプされる。このクランプ電圧が第2ツェナーダイオード213bを介して第1半導体スイッチ211のゲート電極に入力される。
これにより、例えコントローラ250が制御信号をハイレベルからローレベルに切り換えたとしても、サージ電圧によって第1ツェナーダイオード213aのアバランシェ降伏が継続されている間、第1半導体スイッチ211は通電状態になる。このように遮断状態の第1半導体スイッチ211に電流が流れ込もうとするのではなく、通電状態の第1半導体スイッチ211に電流が流れる。そのために第1半導体スイッチ211に損傷が生じることが抑制される。なお上記の地絡発生時に第2開閉部220では、第2並列ダイオード222に電流が流れる。これにより第2半導体スイッチ221に損傷が生じることが抑制される。
また、第1電気機器300の第1電力バス300aでの地絡の発生のために、正極バス200eを通電する電流の急激な時間変化によってサージ電圧が発生すると、第3ツェナーダイオード223aがアバランシェ降伏する。第3ツェナーダイオード223aのアノード電極の電圧がツェナー電圧にクランプされる。このクランプ電圧が第4ツェナーダイオード223bを介して第2半導体スイッチ221のゲート電極に入力される。
これにより、例えコントローラ250が制御信号をハイレベルからローレベルに切り換えたとしても、サージ電圧によって第3ツェナーダイオード223aのアバランシェ降伏が継続されている間、第2半導体スイッチ221は通電状態になる。このように遮断状態の第2半導体スイッチ221に電流が流れ込もうとするのではなく、通電状態の第2半導体スイッチ221に電流が流れる。そのために第2半導体スイッチ221に損傷が生じることが抑制される。なお上記の地絡発生時に第1開閉部210では、第1並列ダイオード212に電流が流れる。これにより第1半導体スイッチ211に損傷が生じることが抑制される。
複数の第1半導体スイッチ211それぞれに対して、1つの第1クランプ回路213が共通して接続されている。複数の第2半導体スイッチ221それぞれに対して、1つの第2クランプ回路223が共通して接続されている。これによれば、複数の半導体スイッチそれぞれに対して個別にクランプ回路が接続される構成と比べて部品点数の増大が抑制される。また、複数の半導体スイッチそれぞれに印加されるクランプ電圧が同等になる。これにより複数の半導体スイッチそれぞれの通電状態に差が生じることが抑制される。複数の半導体スイッチそれぞれを流れる電流量に差が生じることが抑制される。
なお本実施形態に係る通電制御装置200は、中継バス200gを備えていてもよいし、備えていなくともよい。すなわち通電制御装置200は還流素子230を備えていてもよいし、備えていなくともよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態を図11と図12に基づいて説明する。
これまでの実施形態では、特に第1半導体スイッチ211と第2半導体スイッチ221の詳細構造について言及していなかった。これら半導体スイッチとしては、例えば図11に示すように縦型のMOSFETを採用することができる。図11では第1半導体スイッチ211を代表として示している。
第1半導体スイッチ211は、第1主面260aと第2主面260bを備える半導体基板260を有する。半導体基板260の第1主面260aの表層には、n+型のソース領域、p−型の反転領域、トレンチゲート電極がそれぞれ複数形成されている。第2主面260bの表層にはn+型のドレイン領域が1つ形成されている。そして第1主面260aにおけるソース領域の形成領域に金属製のソース電極261が接続されている。第2主面260bにおけるドレイン領域の形成領域に金属製のドレイン電極262が接続されている。
第1半導体スイッチ211では、第1主面260aにおけるソース電極261の形成領域の全面に半田271が塗布されている。この半田271を介して、正極バス200eの一部を成す外部接続端子270が第1半導体スイッチ211に接続されている。これにより、例えば図12に示すように、ソース電極261の形成領域の一部に半田271が塗布され、この半田271を介して外部接続端子270が第1半導体スイッチ211接続された構成とは異なり、矢印で示す電流の局所的な集中の発生が抑制される。この結果、局所的な発熱の発生が抑制される。半導体スイッチの寿命低下が抑制される。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は上記した実施形態になんら制限されることなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
(その他の変形例)
各実施形態では中継バス200gに還流素子230として還流ダイオードの設けられる例を示した。しかしながら中継バス200gには還流素子230としてMOSFETなどのボディダイオードを備える半導体スイッチを設けてもよい。
本開示に記載のコントローラおよびその方法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリを備える1つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載のコントローラおよびその方法は、1つ以上の専用ハードウエア論理回路によって構成されるプロセッサを備えた1つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載のコントローラおよびその方法は、1つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと1つ以上のハードウエア論理回路を組み合わせて構成されたプロセッサを備えた1つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
100…車両用通電システム、200…通電制御装置、200a…第1正極端子、200b…第2正極端子、200c…第1負極端子、200d…第2負極端子、200e…正極バス、200f…負極バス、200g…中継バス、210…第1開閉部、211…第1半導体スイッチ、212…第1並列ダイオード、220…第2開閉部、221…第2半導体スイッチ、222…第2並列ダイオード、230…還流素子、240…逆接防止回路、241…逆接防止スイッチ、243…抵抗、244…コンデンサ、250…コントローラ、300…第1電気機器、400…第2電気機器

Claims (3)

  1. 第1機器(300)と第2機器(400)との間の電流の通電と遮断を制御する通電制御装置(200)であって、
    前記第1機器に接続される第1正極端子(200a)および第1負極端子(200c)と、
    前記第2機器に接続される第2正極端子(200b)および第2負極端子(200d)と、
    前記第1正極端子と前記第2正極端子とを接続する正極バス(200e)と、
    前記第1負極端子と前記第2負極端子とを接続する負極バス(200f)と、
    前記正極バスの前記第1正極端子側に設けられた第1半導体スイッチ(211)、および、前記第1正極端子にカソード電極が接続される態様で、前記第1半導体スイッチに並列接続された第1並列ダイオード(212)を備える第1開閉部(210)と、
    前記正極バスの前記第2正極端子側に設けられた第2半導体スイッチ(221)、および、前記第2正極端子にカソード電極が接続される態様で、前記第2半導体スイッチに並列接続された第2並列ダイオード(222)を備える第2開閉部(220)と、
    前記正極バスを流れる電流が正常と判定した場合に前記第1半導体スイッチと前記第2半導体スイッチそれぞれを通電状態にし、前記正極バスを流れる電流が異常と判定した場合に前記第1半導体スイッチと前記第2半導体スイッチそれぞれを遮断状態にする制御部(250)と、
    前記正極バスにおける前記第1半導体スイッチと前記第2半導体スイッチとの間の中点と前記負極バスとを接続する中継バス(200g)と、
    前記正極バスにおける前記第1半導体スイッチと前記第2半導体スイッチとの間の中点にカソード電極が接続される態様で、前記中継バスに設けられる還流ダイオード(230)と、を有する通電制御装置。
  2. 前記中継バスに設けられた逆接防止回路(240)を有し、
    前記逆接防止回路は、前記還流ダイオードと直列接続される態様で前記中継バスに設けられた逆接防止スイッチ(241)を有する請求項1に記載の通電制御装置。
  3. 前記逆接防止スイッチは前記還流ダイオードのアノード電極と接続される態様で前記中継バスに設けられており、
    前記逆接防止回路は、前記逆接防止スイッチの他に、前記還流ダイオードの前記カソード電極と前記逆接防止スイッチの制御電極との間に接続された抵抗(243)と、前記抵抗と前記逆接防止スイッチの制御電極との間の中点と前記還流ダイオードの前記アノード電極と前記逆接防止スイッチとの間の中点との間に接続されたコンデンサ(244)と、を有し、
    前記逆接防止スイッチは、前記抵抗と前記逆接防止スイッチの制御電極との間の中点側の電位が前記還流ダイオードの前記アノード電極と前記逆接防止スイッチとの間の中点側の電位よりも高い場合に通電状態になる請求項2に記載の通電制御装置。
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