JP2020137061A - 通信シート、及び、読取システム - Google Patents
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Abstract
【課題】利便性が高い通信シート、及び、読取システムを提供する。【解決手段】通信シート100が備えるシート状部材は、直線部111と直線部112と連結部113とを備える。直線部111は、第1の方向に延びており、電波の波長の半分の自然数倍の幅である第1の幅を有する。直線部112は、第1の方向とは異なる第2の方向に延びており、第1の幅を有する。連結部113は、第1の直線部の一端と第2の直線部の一端とを連結する第1の連結部と、を備える。電波インターフェースは、直線部111の他端に設けられる。【選択図】図5
Description
本発明は、通信シート、及び、読取システムに関する。
現在、通信シートを用いた2次元通信が知られている。通信シートは、例えば、メッシュ状の開孔が形成された第1の導体層と、絶縁体層と、第2の導体層とが、順に積層されて構成される。ここで、2次元通信は、通信シートに注入された電波が、通信シートの内部を伝播しつつ、メッシュ状の開孔から浸出して通信シートの表面に漏れ出すことにより実現する。通信シートは、電波を放射及び受信するアンテナであり、アンテナシートとも呼ばれる。
このような通信シートは、例えば、通信シートが備える電波インターフェースに接続されたリーダライタを用いて、通信シートの表面の近傍に配置された無線タグからタグ情報を読み取るために用いられる。特許文献1には、電磁波伝達シートを帯状に形成し、電磁波伝達シートの長手方向の一端に電磁波インターフェースを設けることが記載されている。なお、電磁波伝達シートは通信シートに対応し、電磁波インターフェースは電波インターフェースに対応する。
特許文献1に記載された電磁波伝達シートは、例えば、無線タグが付された管理対象が、上記帯状の領域内に配置されているか否かを判別するために用いられる。ここで、管理対象は、物品に限定されず、人であることがある。例えば、管理対象は、帯状の作業領域内において作業する作業者であることがある。この場合、リーダライタは、例えば、この作業領域上に敷設された通信シートを介して、この作業者の履物に付された無線タグからタグ情報を読み取る。
しかしながら、特許文献1に記載された電磁波伝達シートは、作業者の移動方向の延長線上に電磁波インターフェースを有するため、不都合が生じることがある。すなわち、この場合、作業者は、電磁波インターフェースを踏みつけて破損させたり、電磁波インターフェースに躓いて転倒したりしないように、注意する必要がある。或いは、この場合、この電磁波伝達シートに、作業者による踏みつけや躓きを予防するための部材を設けることが望まれる。このため、電波インターフェースが邪魔になりにくい通信シート、つまり、利便性が高い通信シートが望まれている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、利便性が高い通信シート、及び、読取システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る通信シートは、
メッシュ状の開孔が形成された第1の導体層と、絶縁体層と、第2の導体層と、が順に積層されたシート状部材と、
前記シート状部材を伝播する電波を前記シート状部材に供給する第1の電波インターフェースと、を備え、
前記シート状部材は、
第1の方向に延びており、前記電波の波長の半分の自然数倍の幅である第1の幅を有する第1の直線部と、
前記第1の方向とは異なる第2の方向に延びており、前記第1の幅を有する第2の直線部と、
前記第1の直線部の一端と前記第2の直線部の一端とを連結する第1の連結部と、を備え、
前記第1の電波インターフェースは、前記第1の直線部の他端に設けられる。
メッシュ状の開孔が形成された第1の導体層と、絶縁体層と、第2の導体層と、が順に積層されたシート状部材と、
前記シート状部材を伝播する電波を前記シート状部材に供給する第1の電波インターフェースと、を備え、
前記シート状部材は、
第1の方向に延びており、前記電波の波長の半分の自然数倍の幅である第1の幅を有する第1の直線部と、
前記第1の方向とは異なる第2の方向に延びており、前記第1の幅を有する第2の直線部と、
前記第1の直線部の一端と前記第2の直線部の一端とを連結する第1の連結部と、を備え、
前記第1の電波インターフェースは、前記第1の直線部の他端に設けられる。
前記第2の直線部の長さは、前記第1の直線部の長さよりも長くてもよい。
前記第1の方向と前記第2の方向とは直交してもよい。
前記第2の直線部の他端に設けられ、前記電波を吸収する電波吸収部を更に備えてもよい。
前記シート状部材は、
前記第1の方向に延びており、前記第1の幅を有する第3の直線部と、
前記第2の直線部の他端と前記第3の直線部の一端とを連結する第2の連結部と、を更に備え、
前記第3の直線部の他端に設けられ、前記電波を前記シート状部材に供給する第2の電波インターフェースを更に備えてもよい。
前記第1の方向に延びており、前記第1の幅を有する第3の直線部と、
前記第2の直線部の他端と前記第3の直線部の一端とを連結する第2の連結部と、を更に備え、
前記第3の直線部の他端に設けられ、前記電波を前記シート状部材に供給する第2の電波インターフェースを更に備えてもよい。
前記シート状部材は、
前記第1の方向に延びており、前記第1の幅を有する第3の直線部と、
前記第2の直線部の他端と前記第3の直線部の一端とを連結する第2の連結部と、を更に備え、
前記第3の直線部の他端に設けられ、前記電波を吸収する電波吸収部を更に備えてもよい。
前記第1の方向に延びており、前記第1の幅を有する第3の直線部と、
前記第2の直線部の他端と前記第3の直線部の一端とを連結する第2の連結部と、を更に備え、
前記第3の直線部の他端に設けられ、前記電波を吸収する電波吸収部を更に備えてもよい。
前記第2の直線部の長さは、前記第3の直線部の長さよりも長くてもよい。
上記目的を達成するために、本発明の第2の観点に係る読取システムは、
上記通信シートと、前記通信シートを介して無線タグからタグ情報を読み取る読取装置と、を備える読取システムであって、
前記無線タグは、人物の履物に固定される。
上記通信シートと、前記通信シートを介して無線タグからタグ情報を読み取る読取装置と、を備える読取システムであって、
前記無線タグは、人物の履物に固定される。
前記人物は、予め定められた場所で作業する作業者であり、
前記第2の直線部の長さと、前記作業者の作業時における前記履物の移動範囲の前記第2の方向における長さとの差は、予め定められた閾値以下であってもよい。
前記第2の直線部の長さと、前記作業者の作業時における前記履物の移動範囲の前記第2の方向における長さとの差は、予め定められた閾値以下であってもよい。
複数の前記通信シートを備え、
前記複数の通信シートは、前記複数の通信シートが備える複数の前記第2の直線部が重ならないように、前記第2の方向と直交する第3の方向に並べて配置されてもよい。
前記複数の通信シートは、前記複数の通信シートが備える複数の前記第2の直線部が重ならないように、前記第2の方向と直交する第3の方向に並べて配置されてもよい。
前記複数の第2の直線部の前記第3の方向における両端間の長さと、前記履物の移動範囲の前記第3の方向における長さとの差は、予め定められた閾値以下であってもよい。
本発明によれば、利便性が高い通信シート、及び、読取システムを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図中において、同一又は対応する部分には、同一の符号を付す。
(実施形態1)
まず、図1を参照して、本発明の実施形態1に係る読取システム1000の構成について説明する。読取システム1000は、制御装置10が、リーダライタ20と通信シート100とを介して、無線タグ300からタグ情報を読み取るシステムである。読取システム1000は、例えば、無線タグ300が付された履物200を履く人物が、予め定められた場所に存在するか否かを判別するためのシステムである。この人物は、例えば、予め定められた場所で作業する作業者である。ここで、読取システム1000は、通信シート100に電波を供給するための電波インターフェースが、作業者の移動の邪魔になりにくい位置に配置されるシステムである。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態1に係る読取システム1000の構成について説明する。読取システム1000は、制御装置10が、リーダライタ20と通信シート100とを介して、無線タグ300からタグ情報を読み取るシステムである。読取システム1000は、例えば、無線タグ300が付された履物200を履く人物が、予め定められた場所に存在するか否かを判別するためのシステムである。この人物は、例えば、予め定められた場所で作業する作業者である。ここで、読取システム1000は、通信シート100に電波を供給するための電波インターフェースが、作業者の移動の邪魔になりにくい位置に配置されるシステムである。
図1に示すように、読取システム1000は、制御装置10と、リーダライタ20と、通信シート100とを備える。リーダライタ20と通信シート100とは、通信ケーブル30により接続される。制御装置10とリーダライタ20とは、通信ケーブル50により接続される。通信ケーブル30は、例えば、高周波信号を伝送するための同軸ケーブルである。通信ケーブル50は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブルである。
制御装置10は、リーダライタ20によるタグ情報の読み取り又は書き込みを制御する。制御装置10は、タグ情報の読み取りをリーダライタ20に指示し、読み出されたタグ情報をリーダライタ20から受信する。また、制御装置10は、タグ情報の書き込みをリーダライタ20に指示する。制御装置10は、例えば、ノートパソコン、タブレット端末、スマートフォンなどの端末装置である。制御装置10は、例えば、プロセッサ11と、通信インターフェース12と、タッチスクリーン13と、フラッシュメモリ14とを備える。
プロセッサ11は、制御装置10の全体の動作を制御する。プロセッサ11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、RTC(Real Time Clock)を備える。通信インターフェース12は、通信ケーブル50によりリーダライタ20が備える第1通信インターフェース22と接続され、第1通信インターフェース22と通信する。タッチスクリーン13は、制御装置10のユーザインターフェースである。例えば、タッチスクリーン13は、ユーザに各種の情報を提示し、ユーザから各種の操作を受け付ける。フラッシュメモリ14は、各種の情報を記憶する。例えば、フラッシュメモリ14は、プロセッサ11が実行するプログラムと、このプログラムの実行により取得されたデータとを記憶する。
リーダライタ20は、制御装置10による制御に従って、無線タグ300からタグ情報を読み取る。また、リーダライタ20は、制御装置10による制御に従って、無線タグ300にタグ情報を書き込む。本実施形態では、リーダライタ20は、読取装置として機能する。以下、タグ情報の読み取りについて説明し、タグ情報の書き込みについては説明を省略する。
リーダライタ20は、制御装置10からタグ情報の読み取りを指示する情報を受信した場合、電力供給のための電波(以下、適宜「第1の電波」という。)に応じた高周波信号を通信シート100に送信する。そして、リーダライタ20は、通信シート100がタグ情報を含む電波(以下、適宜「第2の電波」という。)を受信した場合、第2の電波に応じた高周波信号を通信シート100から受信する。リーダライタ20は、受信した高周波信号により示されるタグ情報を制御装置10に送信する。
リーダライタ20は、例えば、プロセッサ21と、第1通信インターフェース22と、第2通信インターフェース23と、電気回路24とを備える。プロセッサ21は、リーダライタ20の全体の動作を制御する。プロセッサ21は、例えば、CPU、ROM、RAM、RTCを備える。第1通信インターフェース22は、プロセッサ21による制御に従って、制御装置10が備える通信インターフェース12と通信する。第2通信インターフェース23は、通信ケーブル30により、通信シート100が備える電波インターフェースと接続される。電気回路24は、電波の送受信に関わる各種の回路である。電気回路24は、例えば、変調回路、復調回路、発振回路、電源回路を備える。
通信シート100は、2次元通信によるタグ情報の読み取りに用いられる電波を伝搬するシート状のアンテナである。シート状とは、2次元の面としての広がりを持ち、厚さが薄い形状をいう。通信シート100は、2次元に広がる放射面を有するアンテナであるため、平面アンテナ或いはアンテナシートとも呼ばれる。通信シート100は、リーダライタ20から供給された第1の電波を、通信シート100の長手方向と通信シート100の幅方向とに伝播しつつ、通信シート100の表面から漏れさせる機能を有する。なお、通信シート100から放射される第1の電波による電波強度は、放射面からの距離に大きく依存する。
次に、図2と図3と図4とを参照して、通信シート100の構成について説明する。本実施形態では、鉛直方向上向きに延びる軸をZ軸、Z軸と直交する軸をX軸、Z軸とX軸とに直交する軸をY軸とする。図2は、通信シート100の平面図である。図3は、図2のA−A線における断面図である。図4は、図2のB−B線における断面図である。
図2に示すように、通信シート100の形状は、平面視において、曲がった部分を有する帯状である。通信シート100の幅は、通信シート100の長さよりも短く、通信シート100の厚さよりも十分に長い。通信シート100の一端には、通信シート100に電波(高周波信号)を供給するための電波インターフェース40が設けられる。また、通信シート100の他端には、電波を吸収するための電波吸収部60が設けられる。なお、通信シート100において、電波インターフェース40又は電波吸収部60が設けられる部分は、他の部分とは異なりZ軸方向に突出している。このため、電波インターフェース40又は電波吸収部60は、作業者の邪魔になる可能性がある。
ここで、通信シート100が備える各部において電波の反射を抑制することにより、効率的に電波を伝播させることが望ましい。例えば、電波インターフェース40と通信シート100との境界部分(以下、適宜「給電点」という。)において電波が反射しないように、電波インターフェース40の形状及び大きさが調整されることが好適である。また、通信シート100の幅方向における端部において電波が反射しないように、通信シート100の幅が調整されることが好適である。なお、通信シート100の幅は、基本的に、ほぼ一定であり、例えば、使用する電波の波長の半分の自然数倍であることが好適である。また、通信シート100の長手方向における端部において電波が反射しないように、電波吸収部60の形状や大きさが調整されることが好適である。
図3と図4とに示すように、通信シート100は、基本的に、カバー層104と、導体層101と、絶縁体層103と、導体層102と、カバー層105とが、順に重ねられて構成される。なお、導体層101と導体層102と絶縁体層103とが順に積層された層を、適宜、シート状部材106と呼ぶ。シート状部材106が主に電波を伝播する役割を担う。通信シート100が備える各層は、蒸着、スパッタリング、スプレー塗布などにより積層されてもよい。或いは、通信シート100が備える各層は、別個に形成された後、接着により積層されてもよい。
導体層101は、導電性を有し、開孔がメッシュ状に形成された層である。第1の導体層は、例えば、導体層101に対応する。導体層101は、通信シート100の内部を伝搬する電波を開孔から漏れ出させて、浸出領域107を形成する機能を有する。開孔は、絶縁性を有する部分であり、例えば、空気である。開孔の形状は、例えば、正三角形である。正三角形の一辺の長さは、電波の波長よりも短いことが好適である。
導体層101は、例えば、第1の方向に延びる複数の第1の線状導体と、第2の方向に延びる複数の第2の線状導体と、第3の方向に延びる複数の第3の線状導体とが、相互に交差することにより形成される。第1の方向は、例えば、X軸方向である。第2の方向は、例えば、XY平面に対して平行な方向であり、第1の方向に対して60度の角度を有する方向である。第3の方向は、例えば、XY平面に対して平行な方向であり、第1の方向と第2の方向とに対して60度の角度を有する方向である。
導体層101は、導電性を有する素材を含んでいれば、どのような素材により構成されてもよい。例えば、導体層101は、銅、銀、アルミニウム、ステンレス、ニッケルなどの金属、各種の合金、導電糸が編み込み又は織り込まれた繊維構造体により構成されてもよい。導体層101は、例えば、蒸着、スパッタリング、スクリーン印刷などにより、絶縁体層103の一方の面に形成される。
導体層102は、導電性を有し、開孔を有しない層である。第2の導体層は、例えば、導体層102に対応する。導体層102は、通信シート100の内部を伝搬する電波が通信シート100の裏面から漏れることを抑制する機能を有する。なお、通信シート100の裏面は、通信シート100が備える2つの面のうち、カバー層105が設けられた方の面である。一方、通信シート100の表面は、通信シート100が備える2つの面のうち、カバー層104が設けられた方の面である。通信シート100の表面を、適宜、放射面という。
導体層102は、導電性を有する素材を含んでいれば、どのような素材により構成されてもよい。例えば、導体層102は、銅、銀、アルミニウム、ステンレス、ニッケルなどの金属、各種の合金、導電糸が編み込み又は織り込まれた繊維構造体により構成されてもよい。導体層102は、例えば、蒸着、スパッタリング、スクリーン印刷などにより、絶縁体層103の他方の面に形成される。
絶縁体層103は、絶縁性を有する層である。絶縁体層は、例えば、絶縁体層103に対応する。絶縁体層103は、電波インターフェース40から供給された電波を、通信シート100が広がる方向、つまり、X−Y平面方向に伝搬する誘電体の層である。絶縁体層103は、電波の減衰が小さく、電波の伝送効率がよいことが好適である。伝送効率をよくするため、通信に用いられる電波の周波数において、比誘電率と誘電正接とが小さい絶縁体を採用することが好適である。
本実施形態では、電波の周波数が、UHF(Ultra High Frequency)帯の周波数、つまり、300MHzから3GHzの間の周波数(例えば、920MHz)であるものとする。例えば、絶縁体層103は、800MHzから5GHzでの比誘電率が、1.0から15であることが望ましく、1.0から5.0であることがより望ましく、1.0から3.0であることがさらに望ましい。また、絶縁体層103は、800MHzから5GHzでの誘電正接が、0.01以下であることが望ましく、0.001から0.01であることがより望ましい。
絶縁体層103の構成は、例えば、空気層を含んだ不織布などの繊維構造体、樹脂板、発泡樹脂などである。絶縁体層103の素材は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)である。なお、絶縁体層103は、空気により構成されてもよい。本実施形態では、絶縁体層103は、発泡ポリオレフィンにより構成される。
カバー層104は、導体層101の表面を覆う層である。カバー層104は、導体層101を保護する機能を有する。つまり、カバー層104は、例えば、水などの液体が導体層101の表面に付着すること、過度な圧力が導体層101の表面に加わること、導体層101の表面が傷つけられること、導体層101の表面に外部の導体と接触すること、導体層101が絶縁体層103から剥がれ落ちることなどを抑制する。絶縁体層103と導体層101とカバー層104とは、互いに密着するように固定される。カバー層104は、絶縁体により構成される。
カバー層104は、例えば、各種のフィルム、各種の樹脂により構成される。フィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、ポリエチレン(PE)又はポリプロピレン(PP)などのポリオレフィンフィルム、ポリイミドフィルム、エチレン−ビニルアルコールフィルムである。樹脂は、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂である。
カバー層105は、導体層102の表面を覆う層である。カバー層105は、導体層102を保護する機能を有する。カバー層105は、例えば、各種のフィルム、各種の樹脂により構成される。本実施形態では、カバー層105の素材はカバー層104の素材と同様であり、カバー層105のサイズはカバー層104の形状と同様である。
電波インターフェース40は、通信シート100に電波(高周波信号)を注入するためのインターフェースである。電波インターフェース40には、通信ケーブル30が接続される。通信ケーブル30は、内部導体31と、外部導体32と、を備える同軸ケーブルである。内部導体31は、信号電位が印加される導体であり、例えば、銅線により構成される。外部導体32は、接地電位が印加される導体であり、例えば、網組み銅線により構成される。内部導体31と外部導体32とは絶縁される。
電波インターフェース40は、導体層41と、導体層42と、絶縁体層43と、電極44と、電極45と、コネクタ46と、を備える。導体層41は、絶縁体層43の一方の表面に形成された層であり、導体により構成された層である。導体層42は、絶縁体層43の他方の表面に形成された層であり、導体により構成された層である。絶縁体層43は、導体層41と導体層42とに挟まれた層であり、絶縁体により構成された層である。
電極44は、導体層41とカバー層104とを跨ぐように配置された平板状の電極である。電極45は、導体層42とカバー層105とを跨ぐように配置された平板状の電極である。コネクタ46は、導体層41の一方の表面上に設けられ、通信ケーブル30が差し込まれるコネクタである。コネクタ46は、導体により構成される。
内部導体31は、導体層41と導体層42と絶縁体層43とにより構成される基板に設けられた貫通孔を通り、導体層42と接続される。一方、外部導体32は、コネクタ46と接続される。従って、内部導体31と導体層42と電極45とが電気的に接続され、外部導体32とコネクタ46と導体層41と電極44とが電気的に接続される。つまり、電極45には、信号電位が印加され、電極44には、接地電位が印加される。そして、電極45と電極44との間に供給された電波(高周波信号)が、通信シート100を伝搬する。
電波吸収部60は、供給された電波を吸収する。電波吸収部60は、通信シート100を伝搬した電波が通信シート100の他端で反射することを抑制する。電波吸収部60は、電波吸収体61と、導体板62と、を備える。電波吸収体61は、供給された電波を吸収して、熱エネルギーに変換する。導体板62は、例えば、断面の形状がコの字型の板状の導体である。
ここで、リーダライタ20から通信シート100に高周波信号が供給されると、高周波信号に応じた電波が通信シート100の内部を伝達する。そして、通信シート100の内部を伝達する電波が通信シート100の表面から浸出することによって、近接場が生じる。より詳細に説明すると、電波は、導体層101と導体層102との間の絶縁体層103内を、電波インターフェース40から電波吸収部60に向けて伝播する。そして、絶縁体層103内を伝播する電波は、導体層101に形成されたメッシュ状の開孔から浸出することによって、導体層101のごく近傍の浸出領域107に漏れ出す。この浸出した電波(エバネッセント波)は、遠方へは伝搬されず、導体層101のごく近傍の浸出領域107内において近接場を形成する。
浸出領域107は、通信シート100内を伝搬する電波が通信シート100の一方の面(放射面)から漏れ出る領域である。ここで、無線タグ300が、浸出領域107内に配置されるときに、リーダライタ20と無線タグ300との通信が可能となり、タグ情報の読み取りが可能となる。ここで、安定した通信を実現するために、浸出領域107のZ軸方向における長さ、つまり、浸出領域107の厚さであるD1は、X軸の座標とY軸の座標とに依存せず、一定であることが好適である。
本実施形態では、通信シート100が備える導体層101は、三角格子状のメッシュパターンを有する。従って、通信シート100の表面の近傍における電波の強度が非常に高く、一方、通信シート100の表面からの距離が離れた場所における電波の強度が非常に低い。つまり、浸出領域107の厚さは非常に薄く、浸出領域107の内部における電波の強度が非常に強く、浸出領域107の外部における電波の強度が非常に弱い。
履物200は、作業者の足に着用される物である。履物200は、サンダル、スリッパ、靴などである。なお、作業者は、右足用及び左足用の2つの履物200を着用する。履物200には、少なくとも1個の無線タグ300が付される。本実施形態では、1つの履物200に、2個の無線タグ300が付されるものとする。
無線タグ300は、リーダライタ20から第1の電波を受信すると、第1の電波を動力源として、タグ情報を含む第2の電波を放射する。タグ情報は、例えば、無線タグ300の識別情報であり、数値やアルファベットにより構成される文字列を示す情報である。なお、無線タグ300の識別情報は、履物200の識別情報と作業者の識別情報とに対応付けられているものとする。無線タグ300は、例えば、パッシブタグである。パッシブタグは、RFID(Radio Frequency Identification)システムにおける無線IC(Integrated Circuit)タグのうち、電池を内蔵しない無線ICタグである。無線タグ300は、例えば、両面テープにより、履物200が有する、作業者の足の裏と対向する面に固定される。
次に、図5を参照して、通信シート100を平面視したときの形状について、詳細に説明する。なお、理解を容易にするため、図5において、電波インターフェース40と電波吸収部60との図示を省略している。また、図5には、通信シート100と作業台400との位置関係についても示している。
図5に示すように、通信シート100は、ほぼ一定の幅を有する帯状であり、平面視において曲がっている部分を有する。具体的には、通信シート100は、平面視において、略L字型である。平面視は、通信シート100の厚さ方向、つまり、Z軸方向から見ることを意味する。また、平面視において曲がっている部分とは、通信シート100の厚さ方向における変位をもたらさずに、通信シート100の広がる方向(例えば、XY平面方向)において、ある程度の幅を有しつつ曲げられた部分を意味する。
より詳細には、通信シート100が備えるシート状部材106は、直線部111と、直線部112と、連結部113とを備える。第1の直線部は、例えば、直線部111に対応する。第2の直線部は、例えば、直線部112に対応する。第1の連結部は、例えば、連結部113に対応する。
直線部111は、第1の方向に延びる部分である。第1の方向は、例えば、Y軸方向である。直線部111は、電波の波長の半分の自然数倍である第1の幅を有する。つまり、直線部111における、第1の方向と直交する方向における長さは、第1の幅である。本実施形態では、第1の幅は、電波の波長の半分である。直線部111の長さ、つまり、直線部111の第1の方向における長さをY11とする。直線部111の幅、つまり、直線部111の第1の方向と直交する方向における長さをX11とする。
X11とY11との大小関係は任意である。つまり、X11は、Y11と同じであってもよいし、Y11よりも長くてもよいし、Y11よりも短くてもよい。本実施形態では、X11が10cmであり、Y11が30cmであるものとする。このように、直線部111は、平面視において、短辺の長さがX11であり、長辺の長さがY11である長方形である。
直線部112は、第2の方向に延びる部分である。第2の方向は、第1の方向とは異なる方向であり、例えば、X軸方向である。本実施形態では、第1の方向と第2の方向とは直交するものとする。直線部112は、第1の幅を有する。つまり、直線部112における、第2の方向と直交する方向における長さは、第1の幅である。直線部112の長さ、つまり、直線部112の第2の方向における長さをX12とする。直線部112の幅、つまり、直線部112の第2の方向と直交する方向における長さをY12とする。
X12とY12との大小関係は任意である。つまり、X12は、Y12と同じであってもよいし、Y12よりも長くてもよいし、Y12よりも短くてもよい。本実施形態では、X12が100cmであり、Y12が10cmであるものとする。このように、直線部112は、平面視において、短辺の長さがY12であり、長辺の長さがX12である長方形である。
連結部113は、直線部111の一端と直線部112の一端とを連結する部分である。直線部111の一端は、直線部111の第1の方向における2つの端部のうち、電波インターフェース40が設けられない方の端部である。なお、第1の電波インターフェースは、例えば、電波インターフェース40に対応する。直線部111の他端は、直線部111の第1の方向における2つの端部のうち、電波インターフェース40が設けられる方の端部である。直線部112の一端は、直線部112の第2の方向における2つの端部のうち、電波吸収部60が設けられない方の端部である。直線部112の他端は、直線部112の第2の方向における2つの端部のうち、電波吸収部60が設けられる方の端部である。
連結部113の直線部111との連結部分の幅をX13とする。連結部113の直線部112との連結部分の幅をY13とする。この場合、X13とY13とはいずれも第1の幅である。本実施形態では、連結部113は、平面視において、2つの辺の長さが第1の幅である直角二等辺三角形であるものとする。ただし、連結部113の形状は、この例に限定されない。例えば、連結部113は、平面視において、例えば、4つの辺の長さが第1の幅である正方形であってもよい。
ここで、通信シート100の内部を伝播する電波は、電波インターフェース40から電波吸収部60に向けて伝播する。つまり、この電波は、基本的に、直線部111の他端、直線部111の一端、連結部113、直線部112の一端、直線部112の他端という経路を伝播する。このように、電波は、電波インターフェース40から電波吸収部60に向けて、通信シート100が延びる方向に伝播する。
次に、作業台400について説明する。作業台400は、作業者が作業するための台である。本実施形態では、作業台400は、平面視において、X軸方向に延びる長辺の長さがX21であり、Y軸方向に延びる短辺の長さがY21である長方形であるものとする。本実施形態では、通信シート100は、作業台400で作業する作業者の履物200に付された無線タグ300から適切にタグ情報を読み取ることが可能となるように配置される。
具体的には、通信シート100は、例えば、平面視において、第1の条件から第4の条件を満たすように配置される。第1の条件は、直線部111よりも長い直線部112の長辺と作業台400の長辺とが平行であるという条件である。第2の条件は、直線部112と作業台400との間にある程度の隙間があるという条件である。第3の条件は、直線部112の第2の方向における長さと、作業者の作業時における履物200の移動範囲の第2の方向における長さであるX70との差が、予め定められた閾値以下であるという条件である。第4の条件は、直線部111の他端に設けられる電波インターフェース40が作業台400と重なる位置に配置されるという条件である。
ここで、X31は、通信シート100のX軸方向における一端から作業台400のX軸方向における一端までの長さである。X32は、通信シート100のX軸方向における他端から作業台400のX軸方向における他端までの長さである。Y31は、直線部112から作業台400までのY軸方向における間隔である。X31とX32とは、例えば、5cmである。Y31は、例えば、10cmである。
以下、図6と図7とを参照して、上述したように通信シート100が作業台400に対して適切な位置及び角度に配置されると、タグ情報の適切な読み取りが可能となる理由について説明する。図6は、通信シート100の使用態様を説明するための図である。図7は、通信シート100の配置を説明するための図である。
図6に、作業者500が、右足用の履物である履物200Aと左足用の履物である履物200Bとを着用し、作業台400の近くで作業する様子を示す。なお、履物200は、履物200Aと履物200Bとの総称である。つまり、履物200Aと履物200Bとは、基本的に、履物200と同様の構成である。ここで、作業者500が作業中に移動する範囲と重なる床面に、通信シート100が敷設される。ここで、電波インターフェース40は、作業者500の作業の邪魔にならない位置に配置されることが好適である。つまり、電波インターフェース40は、作業者500が作業中に移動する経路上、つまり、作業者500の動線上を避けて配置されることが好適である。
例えば、通信シート100は、電波インターフェース40が作業台400の下方に配置されるように敷設されることが好適である。かかる配置によれば、作業者500の踏み付けによる電波インターフェース40の破損、作業者500の躓きによる作業者の転倒が抑制される。なお、図6には、万全を期すため、通信シート100に、電波インターフェース40を保護するためのコネクタカバー70を取り付けた例を示している。
次に、図7を参照して、作業中における無線タグ300の移動範囲について説明する。図7において、領域600は、作業者500の作業中における移動範囲を示す領域である。領域600は、実質的に、作業者500が着用する履物200の移動範囲を示す領域でもあり、作業者500が着用する履物200に付された無線タグ300の移動範囲を示す領域でもある。領域600のX軸方向における両端のX座標は、作業台400のX軸方向における両端のX座標と同程度であるものとする。領域600のX軸方向における長さを、X70とする。
作業者500は、履物200Aを右足に履き、履物200Bを左足に履くものとする。ここで、履物200Aには、無線タグ300AAと無線タグ300ABとが取り付けられる。また、履物200Bには、無線タグ300BAと無線タグ300BBとが取り付けられる。無線タグ300は、無線タグ300AAと無線タグ300ABと無線タグ300BAと無線タグ300BBとの総称である。つまり、無線タグ300AAと無線タグ300ABと無線タグ300BAと無線タグ300BBとは、基本的に、無線タグ300と同様の構成である。
ここで、無線タグ300AAは、履物200Aの右側且つ指側の部分に、無線タグ300AAの長手方向とY軸方向とが平行になるように配置される。無線タグ300ABは、履物200Aの右側且つかかと側の部分に、無線タグ300ABの長手方向とY軸方向とが平行になるように配置される。無線タグ300BAは、履物200Bの左側且つ指側の部分に、無線タグ300BAの長手方向とY軸方向とが平行になるように配置される。無線タグ300BBは、履物200Bの左側且つかかと側の部分に、無線タグ300BBの長手方向とY軸方向とが平行になるように配置される。
かかる配置によれば、無線タグ300AAと無線タグ300ABと無線タグ300BAと無線タグ300BBとの間隔が広がることが期待できる。その結果、無線タグ300AAと無線タグ300ABと無線タグ300BAと無線タグ300BBとのうちの少なくとも1つからのタグ情報を読み取ることができる可能性が高まり、タグ情報の読み取り漏れの可能性が低減される。なお、無線タグ300AAのタグ情報と、無線タグ300ABのタグ情報と、無線タグ300BAのタグ情報と、無線タグ300BBのタグ情報とが、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
ここで、履物200Bの幅をX41、履物200Aと履物200Bとの間隔をX42、履物200Bの長さをY41、タグ中心間隔をY42とする。ここで、タグ中心間隔は、1つの履物200に配置される2つの無線タグ300の2つの中心点の間の長さである。例えば、図7において、基本的に、無線タグ300BAの中心点301BAから無線タグ300BBの中心点301BBまでのY軸方向における長さが、Y42である。X41は、例えば、10cmである。X42は、例えば、15cmである。Y41は、例えば、28cmである。Y42は、例えば、13cmである。また、無線タグ300の長手方向における長さは、例えば、8cmである。
かかる構成によれば、作業者500が作業中に領域600内において移動する限り、いずれかの無線タグ300からタグ情報を読み取ることが期待できる。例えば、作業者500が領域600の右端にいる場合、無線タグ300BAと無線タグ300BBとのうちの少なくとも一方からのタグ情報の読み取りが期待できる。また、例えば、作業者500が領域600の左端にいる場合、無線タグ300AAと無線タグ300ABとのうちの少なくとも一方からのタグ情報の読み取りが期待できる。
また、Y軸方向における位置に関して、直線部112は領域600の中央付近に配置される。このため、領域600のY軸方向における長さに対して、直線部112のY軸方向における長さが短過ぎなければ、タグ情報の読み取り漏れが少ないと考えられる。なお、タグ情報を一時的に読み取ることができなくても、タグ情報を読み取ることができない時間があまり長くなければ、作業者500の管理に支障はないと考えられる。
本実施形態では、通信シート100は、第1の方向に延びる第1の直線部と、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる第2の直線部と、第1の直線部の一端と第2の直線部の一端とを連結する第1の連結部とを備え、第1の直線部の他端に第1の電波インターフェースが設けられる。つまり、本実施形態では、第2の直線部が、主に、タグ情報を読み取るための読取領域として機能し、第1の直線部が、主に、電波を伝播しつつ第1の電波インターフェースを読取領域の延長線上から引き離すための領域として機能する。なお、読取領域の延長線上とは、例えば、読取領域を読取領域の長手方向に延ばしたときに得られる領域上のことである。本実施形態によれば、第1の電波インターフェースが邪魔にならないように通信シート100を配置することが期待できる。つまり、本実施形態によれば、利便性の高い通信シート100を提供することができる。
また、本実施形態では、第2の直線部の長さは、第1の直線部の長さよりも長い。このため、本実施形態によれば、第2の直線部により長い読取領域を確保することができる。また、本実施形態では、第1の方向と第2の方向とが直交する。このため、本実施形態によれば、第1の電波インターフェースを読取領域の延長線上から、効率的に引き離すことができる。
(実施形態2)
実施形態1では、通信シート100が延びる方向の一端に電波インターフェース40が設けられ、通信シート100が延びる方向の他端に電波吸収部60が設けられる例について説明した。本実施形態では、通信シート120が延びる方向の一端に電波インターフェース40Aが設けられ、通信シート120が延びる方向の他端に電波インターフェース40Bが設けられ、通信シート100に電波吸収部60が設けられない例について説明する。
実施形態1では、通信シート100が延びる方向の一端に電波インターフェース40が設けられ、通信シート100が延びる方向の他端に電波吸収部60が設けられる例について説明した。本実施形態では、通信シート120が延びる方向の一端に電波インターフェース40Aが設けられ、通信シート120が延びる方向の他端に電波インターフェース40Bが設けられ、通信シート100に電波吸収部60が設けられない例について説明する。
リーダライタ20が備える第2通信インターフェース23と電波インターフェース40Aとは、通信ケーブル30Aにより相互に接続される。リーダライタ20が備える第2通信インターフェース23と電波インターフェース40Bとは、通信ケーブル30Bにより相互に接続される。通信ケーブル30Aと通信ケーブル30Bとは、基本的に、通信ケーブル30と同様の構成である。電波インターフェース40Aと電波インターフェース40Bとは、基本的に、電波インターフェース40と同様の構成である。本実施形態では、リーダライタ20から通信シート120の両端に電波が供給される。
電波インターフェース40Aと電波インターフェース40Bとは、いずれも、主な読取領域の延長線上から離れていることが望ましい。なお、主な読取領域は、基本的に、作業者500が作業時に移動する領域である領域600と重複する領域である。そこで、図8に示すように、通信シート120は、ほぼ一定の幅を有する帯状であり、平面視において曲がっている部分を2箇所有する。具体的には、通信シート120は、平面視において、略U字型である。
より詳細には、通信シート120が備えるシート状部材106は、直線部121と、直線部122と、連結部123と、直線部124と、連結部125とを備える。第1の直線部は、例えば、直線部121に対応する。第2の直線部は、例えば、直線部122に対応する。第1の連結部は、例えば、連結部123に対応する。第3の直線部は、例えば、直線部124に対応する。第2の連結部は、例えば、連結部125に対応する。
直線部121は、第1の方向に延びる部分である。第1の方向は、例えば、Y軸方向である。直線部121は、第1の幅を有する。直線部121の長さをY51とする。直線部121の幅をX51とする。X51とY51との大小関係は任意である。本実施形態では、X51が10cmであり、Y51が30cmであるものとする。このように、直線部121は、平面視において、短辺の長さがX51であり、長辺の長さがY51である長方形である。
直線部122は、第2の方向に延びる部分である。第2の方向は、第1の方向とは異なる方向であり、例えば、X軸方向である。本実施形態では、第1の方向と第2の方向とは直交するものとする。直線部122は、第1の幅を有する。直線部122の長さをX52とする。直線部122の幅をY52とする。X52とY52との大小関係は任意である。本実施形態では、X52が100cmであり、Y52が10cmであるものとする。このように、直線部122は、平面視において、短辺の長さがY52であり、長辺の長さがX52である長方形である。
連結部123は、直線部121の一端と直線部122の一端とを連結する部分である。直線部121の一端は、直線部121の第1の方向における2つの端部のうち、電波インターフェース40Aが設けられない方の端部である。なお、第1の電波インターフェースは、例えば、電波インターフェース40Aに対応する。直線部121の他端は、直線部121の第1の方向における2つの端部のうち、電波インターフェース40Aが設けられる方の端部である。直線部122の一端は、直線部122の第2の方向における2つの端部のうち、一方の端部である。直線部122の他端は、直線部122の第2の方向における2つの端部のうち、他方の端部である。
連結部123の直線部121との連結部分の幅をX53とする。連結部123の直線部122との連結部分の幅をY53とする。この場合、X53とY53とはいずれも第1の幅である。本実施形態では、連結部123は、平面視において、2つの辺の長さが第1の幅である直角二等辺三角形であるものとする。ただし、連結部123の形状は、この例に限定されない。例えば、連結部123は、平面視において、例えば、4つの辺の長さが第1の幅である正方形であってもよい。
直線部124は、第1の方向に延びる部分である。直線部124は、第1の幅を有する。直線部124の長さをY54とする。直線部124の幅をX54とする。X54とY54との大小関係は任意である。本実施形態では、X54が10cmであり、Y54が30cmであるものとする。このように、直線部124は、平面視において、短辺の長さがX54であり、長辺の長さがY54である長方形である。直線部124の他端には、電波インターフェース40Bが設けられる。なお、第2の電波インターフェースは、例えば、電波インターフェース40Bに対応する。
連結部125は、直線部122の他端と直線部124の一端とを連結する部分である。直線部124の一端は、直線部124の第1の方向における2つの端部のうち、電波インターフェース40Bが設けられない方の端部である。
連結部125の直線部122との連結部分の幅をY55とする。連結部125の直線部124との連結部分の幅をX55とする。この場合、X55とY55とはいずれも第1の幅である。本実施形態では、連結部125は、平面視において、2つの辺の長さが第1の幅である直角二等辺三角形であるものとする。ただし、連結部125の形状は、この例に限定されない。例えば、連結部125は、平面視において、例えば、4つの辺の長さが第1の幅である正方形であってもよい。
ここで、電波インターフェース40Aから供給される電波は、直線部122に向けて伝播する。つまり、この電波は、基本的に、直線部121の他端、直線部121の一端、連結部123、直線部122の一端、直線部122の他端という経路を伝播する。また、電波インターフェース40Bから供給される電波は、直線部122に向けて伝播する。つまり、この電波は、基本的に、直線部124の他端、直線部124の一端、連結部125、直線部122の他端、直線部122の一端という経路を伝播する。このように、電波は、通信シート120の両端から、通信シート120が延びる方向に伝播する。
本実施形態においても、通信シート120は、作業台400で作業する作業者の履物200に付された無線タグ300から適切にタグ情報を読み取ることが可能となるように配置される。具体的には、通信シート120は、例えば、平面視において、第1の条件から第5の条件を満たすように配置される。
第1の条件は、直線部121と直線部124とよりも長い直線部122の長辺と作業台400の長辺とが平行であるという条件である。第2の条件は、直線部122と作業台400との間にある程度の隙間があるという条件である。第3の条件は、直線部122の第2の方向における長さと、作業者500の作業時における履物200の移動範囲の第2の方向における長さとの差が、予め定められた閾値以下であるという条件である。第4の条件は、直線部121の他端に設けられる電波インターフェース40Aが作業台400と重なる位置に配置されるという条件である。第5の条件は、直線部124の他端に設けられる電波インターフェース40Bが作業台400と重なる位置に配置されるという条件である。
本実施形態では、通信シート120は、第1の方向に延びる第1の直線部と、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる第2の直線部と、第1の直線部の一端と第2の直線部の一端とを連結する第1の連結部と、第1の方向に延びる第3の直線部と、第2の直線部の他端と第3の直線部の一端とを連結する第2の連結部と、を備え、第1の直線部の他端に第1の電波インターフェースが設けられ、第3の直線部の他端に第2の電波インターフェースが設けられる。
つまり、本実施形態では、第2の直線部が、主に、タグ情報を読み取るための読取領域として機能し、第1の直線部が、主に、電波を伝播しつつ第1の電波インターフェースを読取領域の延長線上から引き離すための領域として機能し、第3の直線部が、主に、電波を伝播しつつ第2の電波インターフェースを読取領域の延長線上から引き離すための領域として機能する。本実施形態によれば、第1の電波インターフェースと第2の電波インターフェースとが邪魔にならないように通信シート120を配置することが期待できる。つまり、本実施形態によれば、利便性の高い通信シート120を提供することができる。
また、本実施形態では、第2の直線部の長さは、第1の直線部の長さと第3の直線部の長さとよりも長い。このため、本実施形態によれば、第2の直線部により長い読取領域を確保することができる。また、本実施形態では、第1の方向と第2の方向とが直交する。このため、本実施形態によれば、第1の電波インターフェースと第2の電波インターフェースとを読取領域の延長線上から、効率的に引き離すことができる。
(実施形態3)
実施形態2では、通信シート120が延びる方向の一端に電波インターフェース40Aが設けられ、通信シート120が延びる方向の他端に電波インターフェース40Bが設けられる例について説明した。本実施形態では、通信シート130が延びる方向の一端に電波インターフェース40が設けられ、通信シート120が延びる方向の他端に電波吸収部60が設けられる例について説明する。
実施形態2では、通信シート120が延びる方向の一端に電波インターフェース40Aが設けられ、通信シート120が延びる方向の他端に電波インターフェース40Bが設けられる例について説明した。本実施形態では、通信シート130が延びる方向の一端に電波インターフェース40が設けられ、通信シート120が延びる方向の他端に電波吸収部60が設けられる例について説明する。
電波インターフェース40と電波吸収部60とは、いずれも、主な読取領域の延長線上から離れていることが望ましい。なお、主な読取領域は、基本的に、作業者500が作業時に移動する領域である領域600と重複する領域である。そこで、図9に示すように、通信シート130は、ほぼ一定の幅を有する帯状であり、平面視において曲がっている部分を2箇所有する。具体的には、通信シート130は、平面視において、略U字型である。
より詳細には、通信シート130が備えるシート状部材106は、直線部131と、直線部132と、連結部133と、直線部134と、連結部135とを備える。第1の直線部は、例えば、直線部131に対応する。第2の直線部は、例えば、直線部132に対応する。第1の連結部は、例えば、連結部133に対応する。第3の直線部は、例えば、直線部134に対応する。第2の連結部は、例えば、連結部135に対応する。
直線部131は、第1の方向に延びる部分である。第1の方向は、例えば、Y軸方向である。直線部131は、第1の幅を有する。直線部131の長さをY61とする。直線部131の幅をX61とする。X61とY61との大小関係は任意である。本実施形態では、X61が10cmであり、Y61が30cmであるものとする。このように、直線部131は、平面視において、短辺の長さがX61であり、長辺の長さがY61である長方形である。
直線部132は、第2の方向に延びる部分である。第2の方向は、第1の方向とは異なる方向であり、例えば、X軸方向である。本実施形態では、第1の方向と第2の方向とは直交するものとする。直線部132は、第1の幅を有する。直線部132の長さをX62とする。直線部132の幅をY62とする。X62とY62との大小関係は任意である。本実施形態では、X62が100cmであり、Y62が10cmであるものとする。このように、直線部132は、平面視において、短辺の長さがY62であり、長辺の長さがX62である長方形である。
連結部133は、直線部131の一端と直線部132の一端とを連結する部分である。直線部131の一端は、直線部131の第1の方向における2つの端部のうち、電波インターフェース40が設けられない方の端部である。なお、第1の電波インターフェースは、例えば、電波インターフェース40に対応する。直線部131の他端は、直線部131の第1の方向における2つの端部のうち、電波インターフェース40が設けられる方の端部である。直線部132の一端は、直線部132の第2の方向における2つの端部のうち、一方の端部である。直線部132の他端は、直線部122の第2の方向における2つの端部のうち、他方の端部である。
連結部133の直線部131との連結部分の幅をX63とする。連結部133の直線部132との連結部分の幅をY63とする。この場合、X63とY63とはいずれも第1の幅である。本実施形態では、連結部133は、平面視において、2つの辺の長さが第1の幅である直角二等辺三角形であるものとする。ただし、連結部133の形状は、この例に限定されない。例えば、連結部133は、平面視において、例えば、4つの辺の長さが第1の幅である正方形であってもよい。
直線部134は、第1の方向に延びる部分である。直線部134は、第1の幅を有する。直線部134の長さをY64とする。直線部134の幅をX64とする。X64とY64との大小関係は任意である。本実施形態では、X64が10cmであり、Y64が30cmであるものとする。このように、直線部134は、平面視において、短辺の長さがX64であり、長辺の長さがY64である長方形である。直線部134の一端には、電波吸収部60が設けられる。
連結部135は、直線部132の他端と直線部134の他端とを連結する部分である。直線部134の他端は、直線部134の第1の方向における2つの端部のうち、電波吸収部60が設けられない方の端部である。
連結部135の直線部132との連結部分の幅をY65とする。連結部135の直線部134との連結部分の幅をX65とする。この場合、X65とY65とはいずれも第1の幅である。本実施形態では、連結部135は、平面視において、2つの辺の長さが第1の幅である直角二等辺三角形であるものとする。ただし、連結部135の形状は、この例に限定されない。例えば、連結部135は、平面視において、例えば、4つの辺の長さが第1の幅である正方形であってもよい。
ここで、電波インターフェース40から供給される電波は、電波吸収部60に向けて伝播する。つまり、この電波は、基本的に、直線部131の他端、直線部131の一端、連結部133、直線部132の一端、直線部132の他端、連結部135、直線部134の他端、直線部134の一端という経路を伝播する。
本実施形態においても、通信シート130は、作業台400で作業する作業者の履物200に付された無線タグ300から適切にタグ情報を読み取ることが可能となるように配置される。具体的には、通信シート130は、例えば、平面視において、第1の条件から第5の条件を満たすように配置される。
第1の条件は、直線部131と直線部134とよりも長い直線部132の長辺と作業台400の長辺とが平行であるという条件である。第2の条件は、直線部132と作業台400との間にある程度の隙間があるという条件である。第3の条件は、直線部132の第2の方向における長さと、作業者の作業時における履物200の移動範囲の第2の方向における長さとの差が、予め定められた閾値以下であるという条件である。第4の条件は、直線部131の他端に設けられる電波インターフェース40が作業台400と重なる位置に配置されるという条件である。第5の条件は、直線部134の一端に設けられる電波吸収部60が作業台400と重なる位置に配置されるという条件である。
本実施形態では、通信シート130は、第1の方向に延びる第1の直線部と、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる第2の直線部と、第1の直線部の一端と第2の直線部の一端とを連結する第1の連結部と、第1の方向に延びる第3の直線部と、第2の直線部の他端と第3の直線部の一端とを連結する第2の連結部と、を備え、第1の直線部の他端に第1の電波インターフェースが設けられ、第3の直線部の他端に電波吸収部が設けられる。
つまり、本実施形態では、第2の直線部が、主に、タグ情報を読み取るための読取領域として機能し、第1の直線部が、主に、電波を伝播しつつ第1の電波インターフェースを読取領域の延長線上から引き離すための領域として機能し、第3の直線部が、主に、電波を伝播しつつ電波吸収部を読取領域の延長線上から引き離すための領域として機能する。本実施形態によれば、第1の電波インターフェースと電波吸収部とが邪魔にならないように通信シート130を配置することが期待できる。つまり、本実施形態によれば、利便性の高い通信シート130を提供することができる。
また、本実施形態では、第2の直線部の長さは、第1の直線部の長さと第3の直線部の長さとよりも長い。このため、本実施形態によれば、第2の直線部により長い読取領域を確保することができる。また、本実施形態では、第1の方向と第2の方向とが直交する。このため、本実施形態によれば、第1の電波インターフェースと電波吸収部とを読取領域の延長線上から、効率的に引き離すことができる。
(実施形態4)
実施形態1では、領域600に、通信シート100を配置する例について説明した。本実施形態では、領域610に、通信シート100Aと通信シート100Bとを配置する例について説明する。通信シート100Aと通信シート100Bとは、第1の直線部と第2の直線部との長さが異なる点を除き、基本的に、通信シート100と同様の構成である。領域610は、Y軸方向における長さが領域600よりも長い点を除き、領域600と同様である。つまり、本実施形態では、作業者500のY軸方向における移動範囲が、実施形態1に比べて長い場合において、複数の通信シート100をY軸方向に並べる例について説明する。
実施形態1では、領域600に、通信シート100を配置する例について説明した。本実施形態では、領域610に、通信シート100Aと通信シート100Bとを配置する例について説明する。通信シート100Aと通信シート100Bとは、第1の直線部と第2の直線部との長さが異なる点を除き、基本的に、通信シート100と同様の構成である。領域610は、Y軸方向における長さが領域600よりも長い点を除き、領域600と同様である。つまり、本実施形態では、作業者500のY軸方向における移動範囲が、実施形態1に比べて長い場合において、複数の通信シート100をY軸方向に並べる例について説明する。
図10に示すように、通信シート100Aは、直線部111Aと、直線部112Aと、連結部113Aとを有する。また、図10に示すように、通信シート100Bは、直線部111Bと、直線部112Bと、連結部113Bとを有する。直線部111Aの幅と直線部112Aの幅と直線部111Bの幅と直線部112Bの幅とは、いずれも第1の幅である。直線部111Aの長さは、直線部111Bの長さよりも長い。直線部112Aの長さは、直線部112Bの長さよりも長い。この場合、通信シート100Bは、通信シート100Aよりも作業台400に近い位置に配置されることが好適である。
本実施形態においても、通信シート100Aと通信シート100Bとは、作業台400で作業する作業者の履物200に付された無線タグ300から適切にタグ情報を読み取ることが可能となるように配置される。具体的には、通信シート100Aと通信シート100Bとは、例えば、平面視において、第1の条件から第10の条件を満たすように配置される。
第1の条件は、直線部111Aよりも長い直線部112Aの長辺と作業台400の長辺とが平行であるという条件である。第2の条件は、直線部112Aと作業台400との間にある程度の隙間があるという条件である。第3の条件は、直線部112Aの第2の方向における長さと、作業者500の作業時における履物200の移動範囲の第2の方向における長さとの差が、予め定められた閾値以下であるという条件である。第4の条件は、直線部111Aの他端に設けられる電波インターフェース40が作業台400と重なる位置に配置されるという条件である。
第5の条件は、直線部111Bよりも長い直線部112Bの長辺と作業台400の長辺とが平行であるという条件である。第6の条件は、直線部112Bと作業台400との間にある程度の隙間があるという条件である。第7の条件は、直線部112Bの第2の方向における長さと、作業者500の作業時における履物200の移動範囲の第2の方向における長さとの差が、予め定められた閾値以下であるという条件である。第8の条件は、直線部111Bの他端に設けられる電波インターフェース40が作業台400と重なる位置に配置されるという条件である。
第9の条件は、通信シート100Bが通信シート100Aよりも作業台400に近い位置に配置されるという条件である。第10の条件は、直線部112Aと直線部112Bとの第3の方向における両端間の長さであるY72が、履物200の移動範囲の第3の方向における長さであるY71との差が、予め定められた閾値以下であるという条件である。第3の方向は、第2の方向と直交する方向である。
本実施形態では、複数の通信シート100が備える複数の第2の直線部が重ならないように、第2の方向と直交する第3の方向に並べて配置される。また、本実施形態では、複数の第2の直線部の第3の方向における両端間の長さと、履物200の移動範囲の第3の方向における長さとの差は、予め定められた閾値以下である。このため、本実施形態によれば、履物200の移動範囲の第3の方向における長さが長い場合においても、2つの第1の電波インターフェースが邪魔にならないように複数の通信シート100を配置することが期待できる。つまり、本実施形態によれば、利便性の高い通信シート100を提供することができる。
(実施形態5)
実施形態4では、領域610に、通信シート100Aと通信シート100Bとを配置する例について説明した。本実施形態では、領域660に、通信シート120Aと通信シート120Bとを配置する例について説明する。通信シート120Aと通信シート120Bとは、第1の直線部と第2の直線部と第3の直線部との長さが異なる点を除き、基本的に、通信シート120と同様の構成である。領域620は、Y軸方向における長さが領域600よりも長い点を除き、領域600と同様である。つまり、本実施形態では、作業者500のY軸方向における移動範囲が、実施形態2に比べて長い場合において、複数の通信シート120をY軸方向に並べる例について説明する。
実施形態4では、領域610に、通信シート100Aと通信シート100Bとを配置する例について説明した。本実施形態では、領域660に、通信シート120Aと通信シート120Bとを配置する例について説明する。通信シート120Aと通信シート120Bとは、第1の直線部と第2の直線部と第3の直線部との長さが異なる点を除き、基本的に、通信シート120と同様の構成である。領域620は、Y軸方向における長さが領域600よりも長い点を除き、領域600と同様である。つまり、本実施形態では、作業者500のY軸方向における移動範囲が、実施形態2に比べて長い場合において、複数の通信シート120をY軸方向に並べる例について説明する。
図11に示すように、通信シート120Aは、直線部121Aと、直線部122Aと、連結部123Aと、直線部124Aと、連結部125Aとを有する。また、図11に示すように、通信シート120Bは、直線部121Bと、直線部122Bと、連結部123Bと、直線部124Bと、連結部125Bとを有する。直線部121Aの幅と直線部122Aの幅と直線部124Aの幅と直線部121Bの幅と直線部122Bの幅と直線部124Bの幅とは、いずれも第1の幅である。直線部121Aの長さは、直線部121Bの長さよりも長い。直線部122Aの長さは、直線部122Bの長さよりも長い。直線部124Aの長さは、直線部124Bの長さよりも長い。この場合、通信シート120Bは、通信シート120Aよりも作業台400に近い位置に配置されることが好適である。
本実施形態においても、通信シート120Aと通信シート120Bとは、作業台400で作業する作業者の履物200に付された無線タグ300から適切にタグ情報を読み取ることが可能となるように配置される。具体的には、通信シート120Aと通信シート120Bとは、例えば、平面視において、第1の条件から第12の条件を満たすように配置される。
第1の条件は、直線部121Aよりも長い直線部122Aの長辺と作業台400の長辺とが平行であるという条件である。第2の条件は、直線部122Aと作業台400との間にある程度の隙間があるという条件である。第3の条件は、直線部122Aの第2の方向における長さと、作業者500の作業時における履物200の移動範囲の第2の方向における長さとの差が、予め定められた閾値以下であるという条件である。第4の条件は、直線部121Aの他端に設けられる電波インターフェース40Aが作業台400と重なる位置に配置されるという条件である。第5の条件は、直線部124Aの他端に設けられる電波インターフェース40Bが作業台400と重なる位置に配置されるという条件である。
第6の条件は、直線部121Bよりも長い直線部122Bの長辺と作業台400の長辺とが平行であるという条件である。第7の条件は、直線部122Bと作業台400との間にある程度の隙間があるという条件である。第8の条件は、直線部122Bの第2の方向における長さと、作業者500の作業時における履物200の移動範囲の第2の方向における長さとの差が、予め定められた閾値以下であるという条件である。第9の条件は、直線部121Bの他端に設けられる電波インターフェース40が作業台400と重なる位置に配置されるという条件である。第10の条件は、直線部124Bの他端に設けられる電波インターフェース40Bが作業台400と重なる位置に配置されるという条件である。
第11の条件は、通信シート120Bが通信シート120Aよりも作業台400に近い位置に配置されるという条件である。第12の条件は、直線部122Aと直線部122Bとの第3の方向における両端間の長さであるY74が、履物200の移動範囲の第3の方向における長さであるY73との差が、予め定められた閾値以下であるという条件である。第3の方向は、第2の方向と直交する方向である。
本実施形態では、複数の通信シート120が備える複数の第2の直線部が重ならないように、第2の方向と直交する第3の方向に並べて配置される。また、本実施形態では、複数の第2の直線部の第3の方向における両端間の長さと、履物200の移動範囲の第3の方向における長さとの差は、予め定められた閾値以下である。このため、本実施形態によれば、履物200の移動範囲の第3の方向における長さが長い場合においても、2つの第1の電波インターフェースが邪魔にならないように複数の通信シート120を配置することが期待できる。つまり、本実施形態によれば、利便性の高い通信シート120を提供することができる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能である。
本発明において、上記実施形態において説明した構成、機能、動作のどの部分を採用するのかは任意である。また、本発明において、上述した構成、機能、動作のほか、更なる構成、機能、動作が採用されてもよい。また、上述した実施形態は、適宜、自由に組み合わせることができる。また、上述した実施形態で説明した構成要素の個数は、適宜、調整することができる。また、本発明において採用可能な素材、サイズ、電気的特性などが、上記実施形態において示したものに限定されないことは勿論である。
実施形態1では、制御装置10がリーダライタ20を制御して、タグ情報を読み取る例について説明した。制御装置10の機能がリーダライタ20の機能として組み込まれていてもよい。実施形態1では、タグ情報の片面読み取りが可能な通信シート100を用いてタグ情報を読み取る例について説明した。タグ情報の両面読み取りが可能な通信シートを用いてタグ情報を読み取ってもよい。このような通信シートは、例えば、通信シート100において、開孔を有しない導体層102に代えて、開孔を有する導体層101を採用することで生成可能である。この場合、通信シートの両面に浸出領域107が形成される。
実施形態1では、通信シート100が光を透過させない層を備え、通信シート100全体として光を透過させない例について説明した。通信シート100として、全体として光を透過させるものを採用することができる。この場合、例えば、通信シート100が備える全ての層を、透明な素材により構成される層、又は、開孔を有する層により構成すればよい。このように光を透過させる通信シート100は、例えば、コンビニエンスストアなどの展示棚に配置して無線タグが付された商品を管理する場合、照明の光を透過させることができるため、利便性が高いと考えられる。
実施形態1では、メッシュ状の開孔の形状が正三角形である例について説明した。メッシュ状の開孔の形状は、正三角形に限定されないことは勿論である。メッシュ状の開孔の形状は、例えば、正三角形以外の三角形、三角形以外の多角形(長方形、正方形、平行四辺形、菱形、五角形、六角形など)、円形、楕円形などであってもよい。
実施形態1,4では、第1の直線部が第2の直線部と直交する例について説明した。また、実施形態2,3,5では、第1の直線部と第3の直線部とが、第2の直線部と直交する例について説明した。第1の直線部と第3の直線部とが、第2の直線部と直交しなくてもよい。また、実施形態2,3,5では、第1の直線部と第3の直線部とが、第2の直線部からみて同じ向きに延びる例について説明した。第1の直線部と第3の直線部とが、第2の直線部からみて反対の方向に延びていてもよい。例えば、第1の直線部がY軸の正の方向に延び、第3の直線部がY軸の負の方向に延びてもよい。
実施形態1では、通信シート100を、人物の管理(主に、作業者が予め定められた作業領域内にいる時間帯の管理)に適用する例について説明した。通信シート100の適用範囲がこの例に限定されないことは勿論である。通信シート100は、例えば、物品の管理、動物の管理、植物の管理など種々の管理に用いることができる。なお、物品の管理としては、例えば、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの店舗における商品の管理、図書館や書店などにおける書籍の管理、病院や薬局などにおける医療品の管理などが考えられる。
10 制御装置、11,21 プロセッサ、12 通信インターフェース、13 タッチスクリーン、14 フラッシュメモリ、20 リーダライタ、22 第1通信インターフェース、23 第2通信インターフェース、24 電気回路、30,30A,30B,50 通信ケーブル、31 内部導体、32 外部導体、40 電波インターフェース、41,42,101,102 導体層、43,103 絶縁体層、44,45 電極、46 コネクタ、60 電波吸収部、61 電波吸収体、62 導体板、70 コネクタカバー、100,100A,100B,120,120A,120B,130 通信シート、104,105 カバー層、107 浸出領域、111,111A,111B,112,112A,112B,121,121A,121B,122,122A,122B、124,124A,124B,131,132,134 直線部、113,113A,113B,123,123A,123B,125,125A,125B,133,135 連結部、200,200A,200B 履物、300,300AA,300AB,300BA,300BB 無線タグ、301BA,301BB 中心点、400 作業台、500 作業者、600,610,620,660 領域、1000 読取システム
Claims (11)
- メッシュ状の開孔が形成された第1の導体層と、絶縁体層と、第2の導体層と、が順に積層されたシート状部材と、
前記シート状部材を伝播する電波を前記シート状部材に供給する第1の電波インターフェースと、を備え、
前記シート状部材は、
第1の方向に延びており、前記電波の波長の半分の自然数倍の幅である第1の幅を有する第1の直線部と、
前記第1の方向とは異なる第2の方向に延びており、前記第1の幅を有する第2の直線部と、
前記第1の直線部の一端と前記第2の直線部の一端とを連結する第1の連結部と、を備え、
前記第1の電波インターフェースは、前記第1の直線部の他端に設けられる、
通信シート。 - 前記第2の直線部の長さは、前記第1の直線部の長さよりも長い、
請求項1に記載の通信シート。 - 前記第1の方向と前記第2の方向とは直交する、
請求項1又は2に記載の通信シート。 - 前記第2の直線部の他端に設けられ、前記電波を吸収する電波吸収部を更に備える、
請求項1から3のいずれか1項に記載の通信シート。 - 前記シート状部材は、
前記第1の方向に延びており、前記第1の幅を有する第3の直線部と、
前記第2の直線部の他端と前記第3の直線部の一端とを連結する第2の連結部と、を更に備え、
前記第3の直線部の他端に設けられ、前記電波を前記シート状部材に供給する第2の電波インターフェースを更に備える、
請求項1から3のいずれか1項に記載の通信シート。 - 前記シート状部材は、
前記第1の方向に延びており、前記第1の幅を有する第3の直線部と、
前記第2の直線部の他端と前記第3の直線部の一端とを連結する第2の連結部と、を更に備え、
前記第3の直線部の他端に設けられ、前記電波を吸収する電波吸収部を更に備える、
請求項1から3のいずれか1項に記載の通信シート。 - 前記第2の直線部の長さは、前記第3の直線部の長さよりも長い、
請求項5又は6に記載の通信シート。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の通信シートと、前記通信シートを介して無線タグからタグ情報を読み取る読取装置と、を備える読取システムであって、
前記無線タグは、人物の履物に固定される、
読取システム。 - 前記人物は、予め定められた場所で作業する作業者であり、
前記第2の直線部の長さと、前記作業者の作業時における前記履物の移動範囲の前記第2の方向における長さとの差は、予め定められた閾値以下である、
請求項8に記載の読取システム。 - 複数の前記通信シートを備え、
前記複数の通信シートは、前記複数の通信シートが備える複数の前記第2の直線部が重ならないように、前記第2の方向と直交する第3の方向に並べて配置される、
請求項8又は9に記載の読取システム。 - 前記複数の第2の直線部の前記第3の方向における両端間の長さと、前記履物の移動範囲の前記第3の方向における長さとの差は、予め定められた閾値以下である、
請求項10に記載の読取システム。
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2019
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