JP2020137022A - ポート制御回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない回路変更量でポートを無効化できるポート制御回路を提供すること。【解決手段】ポート制御回路1は、GPIOコントローラ32と少なくとも1つ以上のUSBポート15とを接続する少なくとも1つ以上の信号線18と、信号線18に接続され、信号線18に過電圧が加えられた場合に、信号線18に加えられた過電圧をクランプする過電圧保護回路16と、過電圧保護回路16に接続され、信号線18をグランド端子45へ接続するか否かを切り替えるスイッチ回路17と、を備え、GPIOコントローラ32は、スイッチ回路17の切り替えを制御することにより、USBポート15を無効にする制御を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、ポート制御回路に関する。
近年、インターフェース信号の一例として、USB(Universal Serial Bus)信号の通信ポートのセキュリティ対策を行うため、USBポートのうち使用していない空ポートを無効にすることでセキュリティを保つ方法が提案されている。
例えば、BIOS(Basic Input/Output System)の機能を用いてUSBポートへの電源電圧の供給をオフにすることにより、空ポートを無効にする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−81770号公報
しかしながら、USBポートの空ポートの設定をBIOSで設定する場合、複数のUSBポートをグループ単位でしか無効化することができず、ポート単位で空ポートを無効化することができなかった。また、USBポートのうち使用していない空ポートを無効にするアプリケーションを導入する場合には、別途アプリケーションの開発費用や購入費用が発生することとなるとともに、設定が難しく変更も煩雑であるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑み、少ない回路変更量でポートを無効化できるポート制御回路を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面であるポート制御回路は、コントローラと少なくとも1つ以上のポートとを接続する少なくとも1つ以上の信号線と、前記信号線に接続され、前記信号線に過電圧が加えられた場合に、前記信号線に加えられた過電圧をクランプする過電圧保護回路と、前記過電圧保護回路に接続され、前記信号線をグランドへ接続するか否かを切り替えるスイッチ回路と、を備え、前記コントローラは、前記スイッチ回路の切り替えを制御することにより、前記ポートを無効にする制御を行うことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、少ない回路変更量でポートを無効化できる。
第1の実施形態のポート制御回路の一例を示す図である。 第1の実施形態の過電圧保護回路とスイッチ回路の一例を示す図である。 表示部に表示するBIOS画面の一例を示す図である。 BIOS処理の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の過電圧保護回路とスイッチ回路の一例を示す図である。 第3の実施形態の過電圧保護回路とスイッチ回路の一例を示す図である。 第4の実施形態の過電圧保護回路とスイッチ回路の一例を示す図である。
<第1の実施形態>
以下に本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、第1の実施形態のポート制御回路の一例を示す図である。
図1に示すように、ポート制御回路1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、HDD(Hard Disk Drive)13、PCH(Platform Controller Hub)14、USBポート15−1〜15−m(m≧1)、過電圧保護回路16−1〜16−n(n≧1)、スイッチ回路17−1〜17−p(p≧1)、信号線18−1〜18−q(q≧1)、表示ポート19、通信I/F(Interface)20、電源供給部21、電源端子22、入力ポート23を備える。なお、ポート制御回路1は、図1に示していない他の回路要素を備えていてもよい。「USBポート15−1〜15−m」を特に区別して説明しない場合には、以下「USBポート15」と呼ぶ。「過電圧保護回路16−1〜16−n」を特に区別して説明しない場合には、以下「過電圧保護回路16」と呼ぶ。「スイッチ回路17−1〜17−p」を特に区別して説明しない場合には、以下「スイッチ回路17」と呼ぶ。「信号線18−1〜18−q」を特に区別して説明しない場合には、以下「信号線18」と呼ぶ。
CPU10は、ポート制御回路1全体を統括的に制御するもので、プログラムを読み込んで制御処理を実行する。また、CPU10は、BIOSのプログラムを読み込み、プログラムを実行して、ポート制御処理を実行する。
RAM11は、CPU10に実行させるOS(Operating System)のプログラムやポート制御プログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM11には、CPU10による処理に必要な各種データが格納される。ROM12は、OSのブート(boot)前に起動し実行するBIOSのプログラムが格納される。また、ROM12には、各USBポート15−1〜15−mの有効または無効の設定内容が格納される。HDD13には、OSを含むアプリケーションプログラムが格納されている。
CPU10は、PCH14と接続される。PCH14は、周辺機器用のチップセットである。PCH14は、USBコントローラ31およびGPIOコントローラ32を備える。
各USBポート15−1〜15〜12は、USB I/Fを介してUSBコントローラ31と接続する。USBコントローラ31と各USBポート15−1〜15〜12との間には、それぞれ過電圧保護回路16−1〜16−nが接続される。
過電圧保護回路16は、USBコントローラ31とUSBポート15とを接続する信号線18に静電気などの過電圧が加えられたときに、過電圧をクランプする。これにより、USBポート15−1〜15−mに接続されたUSBデバイス25−1〜25−m(m≧1)を静電気などの過電圧から保護することができる。「USBデバイス25−1〜25−m」を特に区別して説明しない場合には、以下「USBデバイス25」と呼ぶ。過電圧保護回路16の詳細については、後述する。各過電圧保護回路16−1〜16−nには、スイッチ回路17−1〜17−pが接続される。
スイッチ回路17は、少なくとも1つ以上のスイッチを備える。スイッチ回路17は、USBコントローラ31とUSBポート15とを接続する信号線18に静電気などの過電圧が加えられたときに、USBポートの信号電圧よりも高い電圧が流れる線を、グランドへ接続するか否かを切り替える。スイッチ回路17の詳細については、後述する。
USBコントローラ31は、複数のUSB I/F(Interface)を備える。USBコントローラ31は、CPU10の制御に基づき、信号線18を通じて接続された各USBポート15−1〜15−mを介して、各USBポート15−1〜15−mに接続されたUSBデバイス25−1〜25〜12とのUSB通信を制御する。
GPIOコントローラ32は、CPU10の制御に基づき周辺デバイス等の制御を行う。GPIOコントローラ32は、各USBポート15−1〜15−mに対応する複数のGPIOピン33−1〜33−r(r≧1)を備える。「GPIOピン33−1〜33−r」を特に区別して説明しない場合には、以下「GPIOピン33」と呼ぶ。
GPIOコントローラ32は、CPU10の制御に基づき、各過電圧保護回路16−1〜16−nに接続された各スイッチ回路17−1〜17−pに対しHighの信号(以下、「“H”の信号」と呼ぶ)またはLowの信号(以下、「“L”の信号」と呼ぶ)を送信する。GPIOコントローラ32は、各スイッチ回路17−1〜17−pに対し送信する“H”の信号または“L”の信号に基づき、各スイッチ回路17−1〜17−pの切り替えを制御することにより、各USBポート15−1〜15−mを有効または無効に切り替える制御を行う。
表示ポート19は、ディスプレイなどの表示部24と接続する。CPU10は、表示ポート19を介して、表示部24にBIOS画面や各種アプリケーションの画面を表示する。
通信I/F20は、ネットワークNと接続する。CPU10は、通信I/F20を介して、ネットワークNと接続された図示しない外部サーバなどと接続する。電源供給部21は、USBポート15と接続するUSBデバイス25に電源端子22を介して電源を供給する。電源端子22は、USBポート15に電源を供給する電源供給線である。入力ポート23は、キーボードやマウスなどの入力部26と接続する。CPU10は、入力ポート23を介して、キーボードやマウスから入力された設定に基づきUSBポートの有効または無効の設定を受け付ける。また、CPU10は、入力ポート23を介して、キーボードの“F2”キーや“F10”キーの押下操作を受け付ける。
次に、ポート制御回路1に含まれる過電圧保護回路16とスイッチ回路17の詳細について説明する。図2は、第1の実施形態の過電圧保護回路16とスイッチ回路17の一例を示す図である。図2では、図1の信号線18−1が2本の信号線18−1a,18−1bにより構成されている例について説明する。
図2に示すように、過電圧保護回路16とスイッチ回路17とはそれぞれ伝送線44を通じて接続される。なお、USBコントローラ31と過電圧保護回路16との間には、不図示の抵抗素子等が配置されている。
過電圧保護回路16は、クランプ回路41を有する。クランプ回路41は、USBコントローラ31とUSBポート15とを接続する2本の信号線18−1a,18−1bにそれぞれ接続される。クランプ回路41は、ダイオード42a〜42eを有する。2本の信号線18−1a,18−1bは、図1の信号線18の一例である。ダイオード42a〜42eは、信号線18−1a、18−1bに過電圧を加えられた場合に、加えられた過電圧をクランプするクランプダイオードの一例である。各ダイオード42a〜42eの順方向電圧をVとする。クランプ回路41は、伝送線44を介して、電源電圧が供給される電源端子22と接続する。
信号線18−1aに通常の信号電圧が加えられた場合について説明する。信号線18−1aに、電源電圧よりも低くグランド端子43の電圧よりも高い電圧(通常の信号電圧)が加えられた場合には、信号線18−1aに接続されているダイオード42a,42bにかかる電圧は順方向電圧Vを超えない。したがって、ダイオード42a,42bは導通せず、USBコントローラ31から入力された信号電圧がそのままUSBポート15へ伝達される。信号線18−1bに通常の信号電圧が加えられたときについては信号線18−1aに通常の信号電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
次に、信号線18−1aにプラスの過電圧が加えられたときについて説明する。クランプ回路41は、信号線18−1aに電源電圧よりも高い過電圧(プラスの過電圧)が加えられた場合に、信号線18−1aと電源端子22とを接続して、信号線18−1aに加えられた過電圧による電流を電源端子22に流して信号線18−1aの過電圧をクランプする。
すなわち、信号線18−1aに接続されているダイオード42bにかかる電圧がダイオード42bの順方向電圧Vを超えるため、ダイオード42bが導通する。その結果、電源端子22が接続されているスイッチ回路17側に信号線18−1aから電流ID1が流れ、信号線18−1aから入力された電圧はクランプされる。信号線18−1bにプラスの過電圧が加えられたときについては信号線18−1aにプラスの過電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
次に、信号線18−1aにマイナスの過電圧が加えられたときについて説明する。クランプ回路41は、信号線18−1aにグランド端子43よりも低い過電圧(マイナスの過電圧)が加えられた場合、信号線18−1aに加えられた過電圧による電流をグランド端子43に流して信号線18−1aの過電圧をクランプする。
すなわち、信号線18−1aに接続されているダイオード42aにかかる電圧がダイオード42aの順方向電圧Vを超えるため、ダイオード42aが導通する。その結果、グランド端子43側に信号線18−1aから電流ID2が流れ、信号線18−1aから入力された電圧はクランプされる。信号線18−1bにマイナスの過電圧が加えられたときについては、信号線18−1aにマイナスの過電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
スイッチ回路17は、過電圧保護回路16と電源端子22との間に配置され、伝送線44を通じて過電圧保護回路16と接続される。スイッチ回路17は、スイッチ素子51〜53、発光ダイオード(LED:light emitting diode)54、抵抗素子55を備える。また、スイッチ回路17は、グランド端子45と接続される。なお、スイッチ回路17は、図2に示していない他の回路要素を備えていてもよい。スイッチ素子51〜53は、MOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)により構成される。なお、スイッチ素子51〜53は、MOSFET限られず、例えば、TTL(Transistor-transistor-logic)等の他のスイッチ素子であってもよい。
スイッチ回路17は、信号線18−1a、18−1bを、グランド端子45へ接続するか否かを切り替える。詳しくは、スイッチ回路17は、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44を電源端子22とグランド端子45との接続のいずれかに切り替える。
スイッチ素子51は、伝送線44と電源端子22との間に配置され、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44と電源端子22とを接続する第1のスイッチの一例である。
スイッチ素子52は、伝送線44とグランド端子45との間に配置され、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44とグランド端子45とを接続する第2のスイッチの一例である。
スイッチ素子53は、電源端子22とグランド端子45との間に配置される。また、スイッチ素子53は、GPIOコントローラ32に備えられたGPIOピン33とスイッチ素子51およびGPIOピン33とスイッチ素子52との間に配置される。スイッチ素子53は、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44をスイッチ素子51またはスイッチ素子52との接続に切り替える第3のスイッチの一例である。
GPIOコントローラ32は、スイッチ素子53を制御して、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44をスイッチ素子51またはスイッチ素子52との接続に切り替えることにより、USBポート15を無効にする制御を行う。GPIOコントローラ32は、ROM12に格納されているBIOSによりスイッチ素子53を制御することにより、USBポート15を無効にする制御を行う。GPIOコントローラ32は、BIOS画面により入力を受け付けた設定に基づき、各USBポート15−1〜15−mを有効または無効にする制御を行う。
図3は、表示部24に表示するBIOS画面の一例を示す図である。図3(1)は、BIOS画面のうち、BIOS起動時に表示されるセットアップメニュー画面の一例である。図3(2)は、図3(1)のセットアップメニュー画面において“Advanced”が選択された場合に表示されるUSBポート設定画面の一例である。
図3(1)に示すように、セットアップメニュー画面の上部には、複数種類の機能タブ60が表示されている。CPU10は、ユーザの操作に基づき、複数種類の機能タブ60の中から、“Advanced”タブ61の選択を受け付けると、表示部24に図3(2)に示すUSBポート設定画面を表示する。
USBポート設定画面には、USBポート15−1〜15−m(図3(2)の場合、m=12)毎に、設定を有効にする「Enable」または設定を無効にする「Disabled」のいずれか表示されている。CPU10は、入力部26を介してユーザにより入力された操作に基づき、各USBポート15−1〜15−mを有効「Enable」または無効「Disabled」のいずれかに設定する。
例えば、図3(2)のBIOS画面を通じてUSBポート15−1が有効に設定されると、GPIOコントローラ32は、GPIOピン33を介してスイッチ素子53に対して“H”の信号を送信する。スイッチ素子53は、“H”の信号を受信すると、スイッチ素子51をONし、スイッチ素子52をOFFする。これにより、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44は、電源端子22に接続されるため、USBポート15−1が有効となる。
これに対し、図3(2)のBIOS画面を通じてUSBポート15−1が無効に設定されると、GPIOコントローラ32は、GPIOピン33を介してスイッチ素子53に対して“L”の信号を送信する。スイッチ素子53は“L”の信号を受信すると、スイッチ素子51をOFFし、スイッチ素子52をONする。これにより、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44は、グランド端子45に接続されるため、USBポート15−1が無効となる。USBポート15−2〜15−12については、USBポート15−1と同様であるため説明を省略する。
発光ダイオード54は、電源端子22とスイッチ素子53との間に配置されている。抵抗素子55は、スイッチ素子53と発光ダイオード54との間に配置されている。発光ダイオード54は、スイッチ素子53により、スイッチ素子51がONに切り替えられ、スイッチ素子52がOFFに切り替えられた場合には点灯する。すなわち、発光ダイオード54は、USBポート15が有効の場合には点灯する。また、発光ダイオード54は、スイッチ素子53により、スイッチ素子51がOFFに切り替えられ、スイッチ素子52がONに切り替えられた場合には消灯する。すなわち、発光ダイオード54は、USBポート15が無効の場合には消灯する。
したがって、発光ダイオード54の点灯状態を確認することにより、ユーザはBIOS画面を確認しなくても、各USBポート15−1〜15−mの有効または無効の設定情報を確認することができる。
次に、ポート制御回路1が実行するBIOS処理について説明する。図4は、BIOS処理の一例を示すフローチャートである。BIOS処理は、電源が投入されると開始される。
電源が投入されると、CPU10は、ROM12に格納されているBIOSプログラムを読み込んでBIOSを起動し実行する(ステップS11)。CPU10は、BIOS実行中に、入力部26の設定キーの押下を受け付けたか否かを判定する(ステップS12)。この処理では、入力部26の設定キーとして、例えば、キーボードの“F2”キーが押下されたか否かを判定する。
設定キーの押下を受け付けた場合(ステップS12のYES)には、CPU10は、入力部26を介してBIOSのパスワードの入力を受け付ける(ステップS13)。ステップS13で入力を受け付けたパスワードがROM12に予め登録されているパスワードと合致しない場合(ステップS14のNO)には、パスワードが合致するまで、ステップS13およびステップS14の処理が繰り返し実行される。なお、パスワードが所定回数合致しない場合には、エラーとして、CPU10は、BIOS処理を終了してもよい。
ステップS13で入力を受け付けたパスワードがROM12に予め登録されているパスワードと合致した場合(ステップS14のYES)には、CPU10は、表示部24に、図3(1)のセットアップメニュー画面を表示する(ステップS15)。
ステップS15で表示した、図3(1)のセットアップメニュー画面においてユーザの操作に基づき入力部26を介して機能タブ60の中から“Advanced”タブ61の選択を受け付けた場合、CPU10は、表示部24に、図3(2)のUSBポート設定画面を表示する(ステップS16)。
CPU10は、ステップS16で表示したUSBポート設定画面に対し、各USBポートの有効または無効の設定の変更を受け付けたか否かを判定する(ステップS17)。この処理では、CPU10は、各USBポート15−1〜15−m(図3(2)の場合、m=12)に対し、有効「Enable」から無効「Disabled」または無効「Disabled」から有効「Enable」に設定が変更されたか否かを判定する。
各USBポート15−1〜15−mの有効または無効の設定の変更を受け付けていない場合(ステップS17のNO)には、ステップS18の処理を省略し、処理はステップS19に進む。各USBポートの有効または無効の設定の変更を受け付けた場合(ステップS17のYES)には、CPU10は、ステップS17で受け付けた各USBポート15−1〜15−mの有効または無効の設定の変更の設定内容をROM12に格納する。
CPU10は、ユーザの入力部26の操作に基づき設定終了の指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS19)。例えば、CPU10は、入力部26のうち、設定終了の指示を受け付ける“F10”キーが押下されたか否かを判定する。設定終了の指示を受け付けていない場合(ステップS19のNO)には、処理はステップS15に戻り、ステップS15〜ステップS19の処理が繰り返し実行される。設定終了の指示を受け付けた場合(ステップS19のYES)には、CPU10は、BIOSの設定を終了し(ステップS20)、ポート制御回路1を再起動する(ステップS21)。この処理が終了すると、処理はステップS11に戻る。
ステップS12の処理に戻り、設定キーの押下を受け付けていない場合(ステップS12のNO)には、処理はステップS22に進む。CPU10は、ROM12に格納されている各USBポート15−1〜15−mの有効または無効の設定内容の読み出しを行う(ステップS22)。
CPU10は、各USBポート15−1〜15−mに対応するGPIOピン33−1〜33−rに対し、ステップS22で読み出した設定内容に対応する信号を送信する(ステップS23)。
この処理では、CPU10は、GPIOコントローラ32からGPIOピン33を介して、有効の設定のUSBポート15に対応するスイッチ素子53に対し“H”の信号を送信し、無効の設定のUSBポート15に対応するスイッチ素子53に対し“L”の信号を送信する。なお、CPU10は“H”(有効)の信号の代わりに、“1”の信号を送信し、“L”(無効)の信号の代わりに、“0”の信号を送信してもよい。CPU10は、BIOSを終了し(ステップS24)、HDD13に格納されているOSプログラムに基づき、OSのブートを実行する(ステップS25)。この処理が終了すると、BIOS処理は終了となる。
以上のように、第1の実施形態では、USBコントローラ31とUSBポート15との間に配置された過電圧保護回路16に対し、スイッチ回路17を接続するだけで、USBポート15の有効および無効を制御することができる。したがって、回路規模が大きくなることを抑止し、少ない回路変更量でコストアップせずに個々のUSBポート15を無効化することができる。
また、GPIOコントローラ32は、ROM12に格納されているBIOSを読み込んで実行してスイッチ回路17の切り替えを制御することにより、各USBポート15−1〜15−mを有効または無効にする制御を行う。これにより、ポート制御回路1の管理者は、BIOSの設定画面から容易に各USBポート15−1〜15−mの有効または無効の設定を行うことができる。
更に、BIOSの設定にはパスワードが要求されることから、ポート制御回路1の管理者以外のユーザにより容易にUSBポート15の無効化を解除することを抑止することができる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、1つの過電圧保護回路16でスイッチ回路17の切り替えを制御することにより、1つのUSBポート15−1の有効または無効にする制御を行っている。
これに対し、第2の実施形態では、1つの過電圧保護回路16bでスイッチ回路17の切り替えを制御することにより、2つのUSBポート15−1,15−2の有効または無効にする制御を行う点で第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と同様の構成については説明を省略し、構成が異なる点についてのみ説明する。
図5は、第2の実施形態の過電圧保護回路16bとスイッチ回路17bの一例を示す図である。図5では、図1の信号線18−1および18−2がそれぞれ2本の信号線18−1a,18−1bおよび信号線18−2a,18−2bにより構成されている例について説明する。
図5に示すように、過電圧保護回路16bとスイッチ回路17bとはそれぞれ伝送線44を通じて接続される。なお、USBコントローラ31と過電圧保護回路16bとの間には、不図示の抵抗素子等が配置されている。
過電圧保護回路16bは、クランプ回路41bを有する。クランプ回路41bは、USBコントローラ31とUSBポート15−1とを接続する2本の信号線18−1a,18−1bおよびUSBコントローラ31とUSBポート15−2とを接続する2本の信号線18−2a,18−2bにそれぞれ接続される。
クランプ回路41bは、ダイオード42f〜42nを有する。2本の信号線18−1a,18−1bは、図1の信号線18−1の一例である。2本の信号線18−2a,18−2bは、図1の信号線18−2の一例である。
クランプ回路41は、各信号線18−1a,18−2aおよび信号線18−2a,18−2bに過電圧が加えられた場合に、各信号線18−1a,18−2aおよび信号線18−2a,18−2bとグランド端子43とをそれぞれ接続する。これにより、クランプ回路41は、各信号線18−1a,18−2aおよび信号線18−2a,18−2bに加えられた過電圧による電流をグランド端子43に流して各信号線18−1a,18−2aおよび信号線18−2a,18−2bに加えられた過電圧をクランプする。
ダイオード42f〜42nは、信号線18−1a、18−1bまたは信号線18−2a、18−2bに過電圧が加えられた場合に、加えられた過電圧をクランプするクランプダイオードの一例である。各ダイオード42f〜42nの順方向電圧をVとする。クランプ回路41bは、伝送線44を介して、電源電圧が供給される電源端子22と接続する。
信号線18−1aに通常の信号電圧が加えられた場合について説明する。信号線18−1aに、電源電圧よりも低くグランド端子43の電圧よりも高い電圧(通常の信号電圧)が加えられた場合には、信号線18−1aに接続されているダイオード42f,42gにかかる電圧は順方向電圧Vを超えない。したがって、ダイオード42f,42gは導通せず、USBコントローラ31から入力された信号電圧がそのままUSBポート15−1へ伝達される。信号線18−1bに通常の信号電圧が加えられたときについては信号線18−1aに通常の信号電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
また、信号線18−2aに、電源電圧よりも低くグランド端子43の電圧よりも高い電圧(通常の信号電圧)が加えられた場合には、信号線18−2aに接続されているダイオード42k,42lにかかる電圧は順方向電圧Vを超えない。したがって、ダイオード42k,42lは導通せず、USBコントローラ31から入力された信号電圧がそのままUSBポート15−2へ伝達される。信号線18−2bに通常の信号電圧が加えられたときについては信号線18−2aに通常の信号電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
次に、信号線18−1aにプラスの過電圧が加えられたときについて説明する。クランプ回路41bは、信号線18−1aに電源電圧よりも高い過電圧(プラスの過電圧)が加えられた場合に、信号線18−1aと電源端子22とを接続して、信号線18−1aに加えられた過電圧による電流を電源端子22に流して信号線18−1aの過電圧をクランプする。
すなわち、信号線18−1aに接続されているダイオード42gにかかる電圧がダイオード42gの順方向電圧Vを超えるため、ダイオード42gが導通する。その結果、電源端子22が接続されているスイッチ回路17b側に信号線18−1aから電流ID1が流れ、信号線18−1aから入力された電圧はクランプされる。信号線18−1bにプラスの過電圧が加えられたときについては信号線18−1aにプラスの過電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
また、クランプ回路41bは、信号線18−2aに電源電圧よりも高い過電圧(プラスの過電圧)が加えられた場合に、信号線18−2aと電源端子22とを接続して、信号線18−2aに加えられた過電圧による電流を電源端子22に流して信号線18−2aの過電圧をクランプする。
すなわち、信号線18−2aに接続されているダイオード42lにかかる電圧がダイオード42lの順方向電圧Vを超えるため、ダイオード42lが導通する。その結果、電源端子22が接続されているスイッチ回路17b側に信号線18−2aから電流ID1が流れ、信号線18−2aから入力された電圧はクランプされる。信号線18−2bにプラスの過電圧が加えられたときについては信号線18−2aにプラスの過電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
次に、信号線18−1aにマイナスの過電圧が加えられたときについて説明する。クランプ回路41bは、信号線18−1aにグランド端子43よりも低い過電圧(マイナスの過電圧)が加えられた場合、信号線18−1aに加えられた過電圧による電流をグランド端子43に流して信号線18−1aの過電圧をクランプする。
すなわち、信号線18−1aに接続されているダイオード42fにかかる電圧がダイオード42kの順方向電圧Vを超えるため、ダイオード42fが導通する。その結果、グランド端子43側に信号線18−1aから電流ID2が流れ、信号線18−1aから入力された電圧はクランプされる。信号線18−1bにマイナスの過電圧が加えられたときについては、信号線18−1aにマイナスの過電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
また、クランプ回路41bは、信号線18−2aにグランド端子43よりも低い過電圧(マイナスの過電圧)が加えられた場合、信号線18−2aに加えられた過電圧による電流をグランド端子43に流して信号線18−2aの過電圧をクランプする。
すなわち、信号線18−2aに接続されているダイオード42kにかかる電圧がダイオード42kの順方向電圧Vを超えるため、ダイオード42kが導通する。その結果、グランド端子43側に信号線18−2aから電流ID2が流れ、信号線18−2aから入力された電圧はクランプされる。信号線18−2bにマイナスの過電圧が加えられたときについては、信号線18−2aにマイナスの過電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
スイッチ回路17bは、過電圧保護回路16bと電源端子22との間に配置され、伝送線44を通じて過電圧保護回路16bと接続される。
スイッチ回路17bは、信号線18−1a、18−1bおよび信号線18−2a、18−2bを、グランド端子45へ接続するか否かを切り替える。詳しくは、スイッチ回路17bは、信号線18−1a、18−1bおよび信号線18−2a、18−2bが接続された伝送線44を電源端子22とグランド端子45との接続のいずれかに切り替える。第2の実施形態のスイッチ回路17bについては、第1の実施形態のスイッチ回路17と同様の構成であるため説明を省略する。
GPIOコントローラ32は、スイッチ素子53を制御して、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44をスイッチ素子51またはスイッチ素子52との接続に切り替えることにより、USBポート15−1およびUSBポート15−2を無効にする制御を行う。GPIOコントローラ32は、ROM12に格納されているBIOSによりスイッチ素子53を制御することにより、USBポート15−1およびUSBポート15−2を無効にする制御を行う。GPIOコントローラ32は、BIOS画面により入力を受け付けた設定に基づき、各USBポート15−1〜15−mを有効または無効にする制御を行う。
以上のように、第2の実施形態では、一組の過電圧保護回路16bおよびスイッチ回路17bにより2つのUSBポート15−1、15−2の有効または無効を制御することができる。これにより、少ない回路変更量でポートを無効化することができる。
<第3の実施形態>
第1の実施形態では、スイッチ回路17は、電源端子22と接続するスイッチ素子51と、グランド端子45と接続するスイッチ素子52と、信号線18−1a、18−1bをスイッチ素子51またはスイッチ素子52との接続に切り替えるスイッチ素子53とを備えている。そして、GPIOコントローラ32は、スイッチ素子53を制御して、信号線18−1a、18−1bをスイッチ素子51またはスイッチ素子52との接続に切り替えることにより、ポートを無効にする制御を行っている。
これに対し、第3の実施形態のスイッチ回路17cは、図6に示すように、信号線18−1a、18−1bを電源端子22またはグランド端子45との接続に切り替えるスイッチ素子(第4のスイッチ)51aと、スイッチ素子51aを切り替えるスイッチ素子(第5のスイッチ)53aと、を備える。そして、GPIOコントローラ32は、スイッチ素子53aを制御して、スイッチ素子51aに接続されている信号線18−1a、18−1bをグランド端子45との接続に切り替えることにより、USBポート15を無効にする制御を行う。
図6は、第3の実施形態の過電圧保護回路16cとスイッチ回路17cの一例を示す図である。図6では、図1の信号線18−1および18−2が2本の信号線18−1a,18−1bにより構成されている例について説明する。
図6に示すように、過電圧保護回路16cとスイッチ回路17cとはそれぞれ伝送線44を通じて接続される。なお、USBコントローラ31と過電圧保護回路16cとの間には、不図示の抵抗素子等が配置されている。
第3の実施形態の過電圧保護回路16cは、クランプ回路として機能する。過電圧保護回路16cは、USBコントローラ31とUSBポート15とを接続する2本の信号線18−1a,18−1bにそれぞれ接続される。過電圧保護回路16cは、ダイオード42o〜42rを有する。2本の信号線18−1a,18−1bは、図1の信号線18の一例である。ダイオード42o〜42rは、信号線18−1a、18−1bに過電圧を加えられた場合に、加えられた過電圧をクランプするクランプダイオードの一例である。各ダイオード42o〜42rの順方向電圧をVとする。過電圧保護回路16cは、伝送線44を介して、電源電圧が供給される電源端子22と接続する。
信号線18−1aに通常の信号電圧が加えられた場合について説明する。信号線18−1aに、電源電圧よりも低くグランド端子43の電圧よりも高い電圧(通常の信号電圧)が加えられた場合には、信号線18−1aに接続されているダイオード42o,42pにかかる電圧は順方向電圧Vを超えない。したがって、ダイオード42o,42pは導通せず、USBコントローラ31から入力された信号電圧がそのままUSBポート15へ伝達される。信号線18−1bに通常の信号電圧が加えられたときについては信号線18−1aに通常の信号電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
次に、信号線18−1aにプラスの過電圧が加えられたときについて説明する。過電圧保護回路16cは、信号線18−1aに電源電圧よりも高い過電圧(プラスの過電圧)が加えられた場合に、信号線18−1aと電源端子22とを接続して、信号線18−1aに加えられた過電圧による電流を電源端子22に流して信号線18−1aの過電圧をクランプする。
すなわち、信号線18−1aに接続されているダイオード42oにかかる電圧がダイオード42bの順方向電圧Vを超えるため、ダイオード42oが導通する。その結果、電源端子22が接続されているスイッチ回路17c側に信号線18−1aから電流ID1が流れ、信号線18−1aから入力された電圧はクランプされる。信号線18−1bにプラスの過電圧が加えられたときについては信号線18−1aにプラスの過電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
次に、信号線18−1aにマイナスの過電圧が加えられたときについて説明する。過電圧保護回路16cは、信号線18−1aにグランド端子43よりも低い過電圧(マイナスの過電圧)が加えられた場合、信号線18−1aに加えられた過電圧による電流をグランド端子43に流して信号線18−1aの過電圧をクランプする。
すなわち、信号線18−1aに接続されているダイオード42pにかかる電圧がダイオード42pの順方向電圧Vを超えるため、ダイオード42pが導通する。その結果、グランド端子43側に信号線18−1aから電流ID2が流れ、信号線18−1aから入力された電圧はクランプされる。信号線18−1bにマイナスの過電圧が加えられたときについては、信号線18−1aにマイナスの過電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
スイッチ回路17cは、過電圧保護回路16cと電源端子22との間に配置され、伝送線44を通じて過電圧保護回路16cと接続される。スイッチ回路17cは、スイッチ素子51a、53a、抵抗素子55a、55bを備える。また、スイッチ回路17cは、グランド端子45と接続される。なお、スイッチ回路17cは、図6に示していない他の回路要素を備えていてもよい。スイッチ素子51a、53aは、MOSFETにより構成される。なお、スイッチ素子51a、53aは、MOSFET限られず、例えば、TTL等の他のスイッチ素子であってもよい。
スイッチ回路17cは、信号線18−1a、18−1bを、グランド端子45へ接続するか否かを切り替える。詳しくは、スイッチ回路17cは、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44を電源端子22とグランド端子45との接続のいずれかに切り替える。
スイッチ素子51aは、電源端子22とグランド端子45との間に配置され、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44を電源端子22またはグランド端子45との接続に切り替える第4のスイッチの一例である。
スイッチ素子53aは、電源端子22とグランド端子45との間に配置される。また、スイッチ素子53aは、GPIOコントローラ32に備えられたGPIOピン33とスイッチ素子51aとの間に配置される。スイッチ素子53aは、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44を電源端子22またはグランド端子45との接続に切り替える第5のスイッチの一例である。
GPIOコントローラ32は、スイッチ素子53aを制御して、スイッチ素子51aに接続されている信号線18−1a、18−1bをグランド端子45との接続に切り替えることにより、USBポート15を無効にする制御を行う。
GPIOコントローラ32は、ROM12に格納されているBIOSによりスイッチ素子53aを制御することにより、USBポート15を無効にする制御を行う。GPIOコントローラ32は、BIOS画面により入力を受け付けた設定に基づき、各USBポート15−1〜15−mを有効または無効にする制御を行う。
以上のように、第3の実施形態では、過電圧保護回路16cは4つのダイオード42o〜42rで構成される。また、スイッチ回路17cは、2つのスイッチ素子51a、53aおよび抵抗素子55a、55bで構成される。これにより、少ない回路変更量でポートを無効化することができる。
<第4の実施形態>
第3の実施形態では、スイッチ回路17cは、図6に示すように、信号線18−1a、18−1bを電源端子22またはグランド端子45との接続に切り替えるスイッチ素子51aと、スイッチ素子51aを切り替えるスイッチ素子53aと、を備える。そして、GPIOコントローラ32は、スイッチ素子53aを制御して、スイッチ素子51aに接続されている信号線18−1a、18−1bをグランド端子45との接続に切り替えることにより、USBポート15を無効にする制御を行う。
これに対し、第4の実施形態では、スイッチ回路17dは、図7に示すように、信号線18−1a、18−1bをグランド端子45との接続に切り替えるスイッチ素子51bを備える。そして、GPIOコントローラ32は、スイッチ素子51bを制御して、スイッチ素子51bに接続されている信号線18−1a、18−1bをグランド端子45との接続に切り替えることにより、USBポート15を無効にする制御を行う。
図7は、第4の実施形態の過電圧保護回路16dとスイッチ回路17dの一例を示す図である。図7では、図1の信号線18−1および18−2が2本の信号線18−1a,18−1bにより構成されている例について説明する。
図7に示すように、過電圧保護回路16dとスイッチ回路17dとはそれぞれ伝送線44を通じて接続される。なお、USBコントローラ31と過電圧保護回路16dとの間には、不図示の抵抗素子等が配置されている。
第4の実施形態の過電圧保護回路16dは、クランプ回路として機能する。過電圧保護回路16dは、USBコントローラ31とUSBポート15とを接続する2本の信号線18−1a,18−1bにそれぞれ接続される。過電圧保護回路16dは、ダイオード42s〜42vを有する。2本の信号線18−1a,18−1bは、図1の信号線18の一例である。ダイオード42s〜42vは、信号線18−1a、18−1bに過電圧を加えられた場合に、加えられた過電圧をクランプするクランプダイオードの一例である。過電圧保護回路16dは、伝送線44を介して、スイッチ素子51bと接続する。各ダイオード42v,42tの順方向電圧をVfとする。
信号線18−1aに通常の信号電圧が加えられた場合について説明する。信号線18−1aに、電源電圧よりも低くグランド端子43の電圧よりも高い電圧(通常の信号電圧)が加えられた場合には、信号線18−1aに接続されているダイオード42tにかかる電圧は順方向電圧Vfを超えない。したがって、ダイオード42tは導通せず、USBコントローラ31から入力された信号電圧がそのままUSBポート15へ伝達される。信号線18−1bに通常の信号電圧が加えられたときについては信号線18−1aに通常の信号電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
次に、信号線18−1aにマイナスの過電圧が加えられたときについて説明する。過電圧保護回路16dは、信号線18−1aにグランド端子43よりも低い過電圧(マイナスの過電圧)が加えられた場合、信号線18−1aに加えられた過電圧による電流をグランド端子43に流して信号線18−1aの過電圧をクランプする。
すなわち、信号線18−1aに接続されているダイオード42tにかかる電圧がダイオード42tの順方向電圧Vfを超えるため、ダイオード42tが導通する。その結果、グランド端子43側に信号線18−1aから電流Itが流れ、信号線18−1aから入力された電圧はクランプされる。信号線18−1bにマイナスの過電圧が加えられたときについては、信号線18−1aにマイナスの過電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
次に、信号線18−1aにプラスの過電圧が加えられたときについて説明する。過電圧保護回路16dは、信号線18−1aに電源電圧よりも高い過電圧(プラスの過電圧)が加えられた場合に、回路を保護しない構成である。信号線18−1bにプラスの過電圧が加えられたときについては信号線18−1aにプラスの過電圧が加えられたときと同様であるため、説明を省略する。
スイッチ回路17dは、過電圧保護回路16dとグランド端子45との間に配置され、伝送線44を通じて過電圧保護回路16dと接続される。スイッチ回路17dは、スイッチ素子51bを備える。なお、スイッチ回路17dは、図7に示していない他の回路要素を備えていてもよい。スイッチ素子51bは、MOSFETにより構成される。なお、スイッチ素子51bは、MOSFET限られず、例えば、TTL等の他のスイッチ素子であってもよい。
スイッチ回路17dは、信号線18−1a、18−1bを、グランド端子45へ接続するか否かを切り替える。詳しくは、スイッチ回路17dは、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44をグランド端子45との接続に切り替える。
スイッチ素子51bは、伝送線44とグランド端子45との間に配置され、信号線18−1a、18−1bが接続された伝送線44をグランド端子45との接続に切り替える。
スイッチ素子51bは、GPIOコントローラ32に備えられたGPIOピン33とグランド端子45との間に配置される。
GPIOコントローラ32は、スイッチ素子51bを制御して、スイッチ素子51bに接続されている信号線18−1a、18−1bをグランド端子45との接続に切り替えることにより、USBポート15を無効にする制御を行う。
GPIOコントローラ32は、ROM12に格納されているBIOSによりスイッチ素子51bを制御することにより、USBポート15を無効にする制御を行う。GPIOコントローラ32は、BIOS画面により入力を受け付けた設定に基づき、各USBポート15−1〜15−mを有効または無効にする制御を行う。
以上のように、第4の実施形態では、スイッチ回路17dは、1つのスイッチ素子51bで構成される。これにより、少ない回路変更量でポートを無効化することができる。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能である。
上述の実施形態では、ポートの一例として、USBポートについて説明しているがこの限りではなく、DVI(Digital Visual Interface)、RS422、LAN(Local Area Network)ケーブル等、過電圧保護回路を有する様々なインターフェースに対し適用可能である。
1 :ポート制御回路
10 :CPU
11 :RAM
12 :ROM
13 :HDD
15、15−1〜15−m :USBポート
16、16−1〜16−n、16b、16c、16d :過電圧保護回路
17、17−1〜17p、17b、17c、17d :スイッチ回路
18、18−1〜18−q、18−1a、18−1b、18−2、18−2a、18−2b :信号線
19 :表示ポート
20 :通信I/F
21 :電源供給部
22 :電源端子
23 :入力ポート
24 :表示部
25、25−1〜25−m :USBデバイス
26 :入力部
31 :USBコントローラ
32 :GPIOコントローラ
33、33−1〜r :GPIOピン
41、41b :クランプ回路
42a〜42v :ダイオード
43、45 :グランド端子
44 :伝送線
51a、51b、52、53、53a :スイッチ素子
54 :発光ダイオード
55、55a、55b :抵抗素子
60 :機能タブ
61 :Advancedタブ
N :ネットワーク

Claims (7)

  1. コントローラと少なくとも1つ以上のポートとを接続する少なくとも1つ以上の信号線と、
    前記信号線に接続され、前記信号線に過電圧が加えられた場合に、前記信号線に加えられた過電圧をクランプする過電圧保護回路と、
    前記過電圧保護回路に接続され、前記信号線をグランドへ接続するか否かを切り替えるスイッチ回路と、を備え、
    前記コントローラは、前記スイッチ回路の切り替えを制御することにより、前記ポートを無効にする制御を行う
    ことを特徴とするポート制御回路。
  2. 請求項1に記載のポート制御回路であって、
    複数の前記ポートと、複数の前記ポートに対応する複数の前記信号線とを備え、
    前記過電圧保護回路は、前記各信号線に過電圧が加えられた場合に、前記各信号線と前記グランドとをそれぞれ接続して、前記各信号線に加えられた過電圧による電流を前記グランドに流して前記各信号線に加えられた過電圧をクランプする
    ことを特徴とするポート制御回路。
  3. 請求項1または2に記載のポート制御回路であって、
    前記過電圧保護回路は、電源電圧が供給される電源端子と接続され、前記信号線に前記電源電圧よりも高い過電圧が加えられた場合に、前記信号線と前記電源端子とを接続して、前記信号線に加えられた過電圧による電流を前記電源端子に流して前記信号線の過電圧をクランプし、
    前記スイッチ回路は、前記過電圧保護回路と前記電源端子との間に配置され、前記信号線を前記電源端子と前記グランドとの接続のいずれかに切り替え、
    前記コントローラは、前記スイッチ回路を制御して、前記信号線を前記グランドとの接続に切り替えることにより、前記ポートを無効にする制御を行う
    ことを特徴とするポート制御回路。
  4. 請求項3に記載のポート制御回路であって、
    前記スイッチ回路は、前記電源端子と接続する第1のスイッチと、前記グランドと接続する第2のスイッチと、前記信号線を前記第1のスイッチまたは前記第2のスイッチとの接続に切り替える第3のスイッチと、を備え、
    前記コントローラは、前記第3のスイッチを制御して、前記信号線を前記第1のスイッチまたは前記第2のスイッチとの接続に切り替えることにより、前記ポートを無効にする制御を行う
    ことを特徴とするポート制御回路。
  5. 請求項3に記載のポート制御回路であって、
    前記スイッチ回路は、前記信号線を前記電源端子または前記グランドとの接続に切り替える第4のスイッチと、前記第4のスイッチを切り替える第5のスイッチと、を備え、
    前記コントローラは、前記第5のスイッチを制御して、前記第4のスイッチに接続されている前記信号線を前記グランドとの接続に切り替えることにより、前記ポートを無効にする制御を行う
    ことを特徴とするポート制御回路。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれかに記載のポート制御回路であって、
    前記ポート制御回路の起動時に読み込まれるBIOSを格納するROMを更に備え、
    前記コントローラは、前記ROMに格納されている前記BIOSを読み込んで実行して前記スイッチ回路の切り替えを制御することにより、前記ポートを無効にする制御を行う
    ことを特徴とするポート制御回路。
  7. 請求項3から請求項5のうちいずれかに記載のポート制御回路であって、
    前記電源端子は、前記ポートに電源を供給する電源供給線である
    ことを特徴とするポート制御回路。
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