JP2020133949A - 温水製造システム - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本発明の第1実施形態に係る温水製造システム1について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
本実施形態の温水製造システム1は、用水W1をヒートポンプ式給湯器の凝縮器に貫流(一過流通)させながら第1温度まで加温する第1加温手段2と、第1加温手段2で加温された用水W1を蒸気ボイラで発生させた蒸気Sと間接熱交換させて第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温手段3と、を備える。
図2に示されるように、第1給湯器11のヒートポンプ回路90は、冷媒圧縮機91と、凝縮器92と、膨張弁93と、蒸発器94を備える。これらの冷媒圧縮機91と、凝縮器92と、膨張弁93と、蒸発器94は、冷媒循環ラインL7によって順次環状に接続されており、これによりヒートポンプ回路90が形成されている。
なお、蒸発器の構造として、伝熱面が外部に露出されている場合、熱源ガスはファンにより伝熱面に供給(例えば、大気の通風)される。また、蒸発器の構造として、伝熱面が閉鎖空間(例えば、シェル)内に存在している場合、熱源ガスはブロワにより伝熱面に供給される。
蒸気ボイラ装置30は、好適にはガス燃焼または油燃焼のバーナを有する蒸気ボイラであり、例えば、蒸気Sを発生させる複数台の貫流ボイラ31により構成される。
第2加温手段3は、第1加温手段2で加温された用水W1を蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sを利用して第1温度よりも高い第2温度まで昇温する。
昇温用熱交換器210により加温された温水W1は、給湯ラインL1を通じて、温水タンク40に供給される。
この温水タンク40は、貯留されている温水TW(以下、貯留水TWともいう)の温度を検知する貯湯温度センサ41と、貯留されている温水TWの水位WLを検知する第1水位センサ42を備える。
例えば、第1給湯器11について着目すると、給湯制御部110は、給湯温度センサ14によって検出された検出温度が、予め定められた目標給湯温度となるように、給水ポンプ17の回転数を制御して給湯量を調整する。第2給湯器12、第3給湯器13の制御についても同様である。
なお、各給湯器11、12、13に対応させて流量調整弁を設けて、流量調整弁の開度を制御することにより、給湯量の調整を行ってもよい。
これにより、給湯器11、12、13から供給される温水W1は、常に目標給湯温度となるように、目標給湯温度に対応する第1温度まで加温される。
なお、ヒートポンプ回路に投入される熱源の量が少ない場合は、給湯量を絞ることにより、給湯温度が目標給湯温度に維持されるように制御される。
このような給蒸制御を行うことにより、温水タンク40内の貯留水TWの温度(以下、貯湯温度ともいう)が常に目標貯湯温度となるように、昇温用熱交換器210において、温水W1と蒸気Sとの間で間接熱交換が行われる。これにより、温水W1は目標貯湯温度に対応する第2温度まで加温される。
図4に示されるように、第1水位センサ42は、複数の電極棒を備える電極式水位検出器により構成されており、第1電極棒421と、第2電極棒422と、第3電極棒423と、第4電極棒424と、第5電極棒425と、を備えている。また、図示はしていないが、共通電極を構成する電極棒や、異常水位を検知するための電極棒をさらに備えていてもよい。
各電極棒421〜425は、その下端部が水に浸るか否かにより、温水タンク40内の貯留水TWの水位WLが各電極棒の下端部まで来ているか否かを検出する。
なお、貯湯制御部140は、給湯制御部110を介して給湯器11、12、13を制御してもよい。
温水タンク40に貯留されている貯留水TWは、温水出湯ラインL6を通じて、不図示の温水需要箇所に供給される。そして、温水タンク40から温水需要箇所に供給される温水W6の量が、第1加温手段2としての複数の給湯器11、12、13から温水タンク40に供給される温水W1の量を上回ると、温水タンク40内の水位WLは下降していく(図4の矢印Aを参照。)。そしてあるタイミングにおいて、第1電極棒421の下端部が水面から露出すると、第1水位センサ42は、水位WLが水位LLを下回ったことを検出する。
貯湯制御部140は、水位WLが水位Lを上回ったこと(水位L〜水位Mの範囲内に入ったこと)を検出すると、温水タンク40が渇水直前の状態からは脱したと判断し、バイパス給水弁62を閉じる。なお、この時点では、依然として水位WLは高いとはいえない状況であるため、給湯器11、12、13については、3台全ての運転を継続する。
このとき、貯水量に少し余裕がでてきたと判断し、3台中1台の給湯器の運転を停止し、2台の給湯器のみ、運転を継続する。例えば、給湯器11、12、13のうち、第3給湯器13の運転を停止し、第1、第2給湯器11、12のみ運転を継続する。なお、バイパス給水弁62は閉じたままの状態を維持する。
このとき、貯水量にさらに余裕がでてきたと判断し、3台中2台の給湯器の運転を停止し、1台の給湯器のみ、運転を継続する。例えば、給湯器11、12、13のうち、第2、第3給湯器12、13の運転を停止し、第1給湯器11のみ運転を継続する。なお、バイパス給水弁62は閉じたままの状態を維持する。
このとき、貯水量は十分な量になったと判断し、さらにもう1台の給湯器の運転を停止する。すなわち、給湯器11、12、13全ての運転を停止する。なお、バイパス給水弁62は閉じたままの状態を維持する。
水位WLが下降し(図4の矢印Cを参照。)、第4電極棒424の下端部が水面から露出すると、第1水位センサ42は、水位WLが水位Hを下回ったこと(水位M〜水位Hの範囲内に入ったこと)を検出する。
貯湯制御部140は、水位WLが水位Hを下回ったことを検出すると、3台の給湯器のうち、1台の給湯器のみ運転を再開する。例えば、給湯器11、12、13のうち、第1給湯器11の運転を再開する。
貯湯制御部140は、水位WLが水位Mを下回ったことを検出すると、3台の給湯器のうち、2台の給湯器のみ運転を実行する。例えば、給湯器11、12、13のうち、第1、第2給湯器11、12の運転を実行する。
貯湯制御部140は、水位WLが水位Lを下回ったことを検出すると、3台全ての給湯器11、12、13の運転を実行する。
例えば、図4の矢印Cに示されるような水位WLの下降過程において、水位WLが水位HHを下回っている状態が所定時間継続したと判定された場合に、給湯器の運転台数を0台から1台に切り替える。このように状態確認時間を設けることにより、例えば所定の水位帯としての水位H〜水位HHの水位帯における給湯器の運転台数を、水位上昇時と水位下降時とで同じにしても、給湯器の運転開始と運転停止が頻繁に実行されてしまう状況を防ぐことができる。なお、他の水位閾値においても同様に状態確認時間を設ける。
そして、状態確認時間の設定値は、調整可能となっていることが好ましい。状態確認時間の設定値を調整可能とすることにより、水位閾値を下回ったときに、温水タンク40の断面積による水位の下降速度の違いを考慮して、水位の下降継続の確認に必要な水位幅に対応する遅延時間としての第1所定時間を設定することができる。または、水位閾値を上回ったときに、温水タンク40の断面積による水位の上昇速度の違いを考慮して、水位の上昇継続の確認に必要な水位幅に対応する遅延時間としての第2所定時間を設定することができる。
状態確認時間の設定値は、手動または自動で調整可能であり、0よりも大きい値を設定することができる。なお、状態確認時間の計測は、制御部100の内部タイマ等を用いて実施する。
さらにその後、水位WLが水位Mを上回ると、第3給湯器13の運転を停止し、第1、第2給湯器11、12の運転のみを継続する。よって、補給水総量は、図5に示されるようにさらに減少する。
さらにその後、水位WLが水位Hを上回ると、さらに第2給湯器12の運転を停止し、第1給湯器11の運転のみを継続する。よって、補給水総量は、図5に示されるようにさらに減少する。
そして、水位WLが水位HHを上回ると、第1給湯器11の運転も停止し、3台全ての給湯器の運転を停止する。
そして、この変形例においては、給湯器の運転台数の変更に加えて、給湯器の目標給湯温度を変更する制御を行う。具体的には、給湯器は、第1温度よりも高く第2温度よりも低い温度範囲で複数段階の目標給湯温度を切り替え可能とされている。
例えば、水位WLが水位LLを下回った後、水位WLが上昇し、水位Lから水位M1の間に位置している場合について検討する。このとき、3台の給湯器11、12、13の目標給湯温度は70℃(第1温度)に設定されている。
この状態から水位WLがさらに上昇し、水位M1を上回ると、給湯器11、12、13の運転台数を維持したまま給湯器11、12、13の目標給湯温度を1段階上昇させて80℃とする制御を実行する。ここで、1段階上昇させたときの温度は、温水タンク40の目標貯湯温度(第2温度)よりも低い温度とする。
さらに水位WLが上昇していく場合においても、同様に、給湯器の運転台数を維持したまま給湯器の目標給湯温度を1段階上昇させる制御と、給湯器の運転台数を1台減少させると同時に目標給湯温度を戻す制御を、交互に実行する。
なお、ここでは、前述の状態確認時間の手法を利用し、所定の水位帯における給湯器の運転台数を、水位上昇時と水位下降時とで同じにした場合について説明する。よって、水位下降時についても図6を用いて説明する。
水位WLが水位M4から水位Hの間に位置する状況からさらに水位WLが下降し、水位M4を下回ると、給湯器の運転台数を1台増加させて2台運転すると同時に、給湯器の目標給湯温度を1段階上昇させて80℃とする制御を実行する。
さらに水位WLが下降していく場合においても、同様に、給湯器の運転台数を1台増加させて、給湯器の目標給湯温度を1段階上昇させる制御と、給湯器の運転台数を維持したまま目標給湯温度を戻す制御を、交互に実行する。
例えば、水位M1を上回ると、給湯器11、12、13の運転台数を維持したまま給湯器11、12、13の目標給湯温度を1段階上昇させて75℃とする制御を実行する。そしてこの状態で運転中、水位WLがさらに上昇し、水位M2を上回ると、給湯器11、12、13の運転台数を維持したまま給湯器11、12、13の目標給湯温度をさらに1段階上昇させて80℃とする制御を実行する。さらにこの状態で運転中、水位WLがさらに上昇し、水位M3を上回ると、給湯器の運転台数を1台減少させると同時に、目標給湯温度を70℃(第1温度)に戻す制御を実行する。
そして、水位下降時においては、この逆の動作を行うように制御を実行する。
図7〜10を用いて、この構成を採用する効果を詳細に説明する。
温水需要箇所側が求める温水の温度は、その用途によって異なるが、例えば食品や薬品用のびんの洗浄、パストライザー殺菌(瓶詰の殺菌)等を行う場合は、75℃〜95℃程度の高温域の温水が求められることがある。そこで、温水製造システムが、高温域の温水、例えば90℃の温水を温水需要箇所側に供給するケースについて説明する。
図8は、加温手段として、ヒートポンプ式給湯システム10のみを用いて温水製造システム6を構築した第2の比較例である。電力のCO2排出係数(0.51kgCO2/kWh)は、都市ガス13AのCO2排出係数(0.18kgCO2/kWh)よりも大きいが、出力当たりのCO2排出量で比較すると、COPの高いヒートポンプの方が蒸気ボイラよりも少なくなる。また、電力単価(15円/kWh程度)は、都市ガス13Aの燃料単価(6.2円/kWh程度)よりも高いが、出力当たりのランニングコストで比較すると、COPの高いヒートポンプの方が蒸気ボイラよりも安くなる。そのため、温水製造システム6は、図7の温水製造システム5よりは、CO2排出量およびランニングコストが低下する。
例えば、90℃の温水を給湯する場合におけるヒートポンプのCOPは、一例として2.8相当である。よって、加温手段として蒸気ボイラからの蒸気のみを利用する温水製造システム5と比較したときのCO2排出量の削減効果(CO2排出削減比)は10%程度に留まる。また、ランニングコストの削減効果(ランニングコスト削減比)も20%程度に留まる。
例えば、温水製造システム1として90℃の温水を製造したい場合において、ヒートポンプは70℃までの加温を受け持つ。このとき、ヒートポンプは、90℃の温水を製造するのに必要な総熱出力の60%〜80%(負荷率60%〜80%)程度を受け持つこととなる。
そして、70℃から90℃までの昇温は、蒸気ボイラが受け持つ。このとき、蒸気ボイラは、90℃の温水を製造するのに必要な総熱出力の20%〜40%(負荷率20%〜40%)程度を受け持つこととなる。
また、本実施形態の温水製造システム1であれば、目標とする出湯温度に応じて、ヒートポンプと蒸気ボイラの負荷率、すなわちそれぞれの熱出力の受け持ち分(出力分担)を適切に調整することにより、極めて効果的にCO2排出量の削減、ランニングコストの削減を実現することができる。
温水製造システム1の目標出湯温度に応じたヒートポンプと蒸気ボイラの出力割合の関係は、テーブルや計算式により記憶されていることが好ましい。例えば、目標出湯温度を設定可能な構成とし、設定された目標出湯温度に応じて、適切なヒートポンプと蒸気ボイラの出力割合が設定される。
ここで、CO2排出削減比は、加温手段として蒸気ボイラからの蒸気のみを利用する温水製造システム5のCO2排出量を100%とした場合に、本実施形態の温水製造システム1で削減できたCO2排出量の割合を示している。すなわち、CO2排出削減比が25%であれば、温水製造システム1への転換を図ることで、100%のCO2排出量を75%まで削減できることを意味している。
一方、ランニングコスト削減比は、加温手段として蒸気ボイラからの蒸気のみを利用する温水製造システム5のランニングコストを100%とした場合に、本実施形態の温水製造システム1で削減できたランニングコストの割合を示している。すなわち、ランニングコスト削減比が30%であれば、温水製造システム1への転換を図ることで、100%のランニングコストを70%まで削減できることを意味している。
そして、図10の棒グラフの縦軸は、ヒートポンプと蒸気ボイラの出力割合、すなわち、それぞれの熱出力の受け持ち分(出力分担)を示す。
ヒートポンプの出力割合を示す棒グラフには、そのヒートポンプの給湯温度におけるCOPが付記されている。給湯温度が高くなるほど、COPは低下する。
さらに、折れ線グラフの傾向からして、例えばヒートポンプで85℃まで加温し、その後蒸気を利用して90℃まで加温した場合であっても、本発明の効果が得られることを理解することができる。
第2加温手段3で加温された温水が凝縮器に再び戻ることなく、貫流させる構成、すなわち一過流通させる構成を採用することにより、第1加温手段2により加温された第1温度の温水W1が常に追加的に供給され、これを第2加温手段3で昇温する構成となる。よって、温水需要箇所が要求する出湯量が多い場合においても、常に安定した温度の温水を出湯することが容易となる。
また、温水タンク40を備える場合においては、温水タンク40内の水位WLが低下してきても、その低下のレベルに応じて、第1加温手段2により加温された第1温度の温水W1が常に追加的に温水タンク40内に供給される。よって、この構成であれば、温水タンク40内に冷水W5を供給せざるを得ない状況が発生する頻度が少なくなる。したがって、冷水W5の供給により、温水タンク40内の貯留水TWの温度が極端に低下することも少ない。
このように、熱交換の方法として間接熱交換を採用することで、用水W1に蒸気Sを直接供給することなく用水W1を昇温することができる。すなわち、用水W1に蒸気Sを混ぜることがないため、温水タンク40内に清缶剤等のボイラ薬品が混入するのを避けることが可能となる。よって、用水W1の品質を維持することができる。また、温水タンク40の貯湯制御について、蒸気Sを直接供給するときに起こり得るような外乱の影響を受けにくい。
そして、第1の温度を50〜85℃とし、第2の温度を、第1の温度よりも高い温度であって、75℃〜95℃とすることで、本発明の効果を適切に得ることができる。好ましくは、第1温度を50〜80℃とし、前記第2温度を、第1の温度よりも高い温度であって、75〜95℃とする。さらに好ましくは、第1温度を50〜70℃とし、前記第2温度を75〜95℃とする。
このように、電気駆動の冷媒圧縮機を有するヒートポンプ式給湯器と、化石燃料を燃焼させるバーナを有する蒸気ボイラを組み合わせ、それぞれで加温する温度範囲を適切に設定することで、ヒートポンプ式給湯器単独で、あるいは蒸気ボイラ単独で高温水を製造する場合に比べて、高いCO2排出量の削減効果と高いランニングコストの削減効果を得ることができる。
なお、給湯器を複数台とする場合は、2台以上の任意の台数とすることができる。
なお、複数台のボイラを用いる場合は、2台以上の任意の台数とすることができる。
また、蒸気ボイラ装置30を構成するボイラは、貫流ボイラ以外のボイラであってもよい。
例えば、食品・飲料分野における温水利用であれば、原材料・加工品の加温、洗びん、製造機器の定置洗浄(CIP)などの用途に利用することができる。
また、食品・飲料分野における蒸気利用であれば、蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sを高温調理(揚げ物、蒸し物、炒め物)、レトルト釜殺菌(パウチや缶詰の殺菌)、製造設備の定置殺菌(SIP)、温水製造のバックアップなどに利用することができる。
そして、機械分野における温水利用であれば、湯洗・脱脂などの用途に利用することができる。
これらの用途においても、75℃〜95℃程度の高温域の温水が求められることがあり、このような高温域の温水を必要とする場合において、本実施形態の温水製造システム1は特に好適に利用可能である。
これにより、昇温用熱交換器210で発生した蒸気ドレンを、ヒートポンプ式給湯システム10に供給する用水や蒸気ボイラ装置30に供給する給水の予熱と省水に有効活用することができる。
このように、用水を加温する上で、ヒートポンプ式給湯器11、12、13により高効率に加温できる温度までは第1加温手段2で加温し、さらなる昇温は、蒸気Sと間接熱交換させることによって行うため、出湯温度を高めた場合であっても、CO2排出量の削減効果、ランニングコストの削減効果が高い温水製造システムを提供することができる。また、昇温に蒸気を用いるため、温度制御応答性も良好となる。さらに、間接熱交換を採用することにより、温水タンク内に清缶剤等のボイラ薬品が混入するのを避けることができる。
このように、電気駆動の冷媒圧縮機を有するヒートポンプ式給湯器と、化石燃料を燃焼させるバーナを有する蒸気ボイラを組み合わせ、それぞれで加温する温度範囲を適切に設定することで、ヒートポンプ式給湯器単独で、あるいは蒸気ボイラ単独で高温水を製造する場合に比べて、高いCO2排出量の削減効果と高いランニングコストの削減効果を得ることができる。
これにより、温水タンク40に入る前の適切な位置で、温水W1と蒸気Sとを効果的に間接熱交換することができる。
これにより、温水タンク40内の温水の温度を適切に制御することができる。
これにより、温水タンク40内の温水が少なくなったときに、適切なタイミングでバイパス給水ラインL5から用水の補給を行うことができる。
このように、温水タンク40内の水位に応じて給湯器11、12、13の運転台数を増減させるため、適切に温水タンク40内の水位の管理を行うことができる。また、消費電力を抑えることができる。
これにより、適切に温水タンク40内の水位の管理を行うことができる。また、ヒートポンプの運転を極力継続することが可能となり、ヒートポンプの運転再開初期の低温水供給の問題を解消することができる。
これにより、給湯器11、12、13の給湯温度を適切に制御することができる。
これにより、昇温用熱交換器210で発生した蒸気ドレンを、給湯器11、12、13に供給する用水および/または蒸気ボイラ装置30に供給する給水の予熱と省水に有効活用することができる。
このように、用水を加温する上で、ヒートポンプ式給湯器11、12、13により高効率に加温できる温度までは第1加温工程で加温し、さらなる昇温は、蒸気Sと間接熱交換させることによって行うため、出湯温度を高めた場合であっても、CO2排出量の削減効果、ランニングコストの削減効果が高い温水製造システムを提供することができる。また、昇温に蒸気を用いるため、温度制御応答性も良好となる。さらに、間接熱交換を採用することにより、温水タンク内に清缶剤等のボイラ薬品が混入するのを避けることができる。
次に、第2実施形態について、図11を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と同様の構成についてはその説明を省略する。
第2実施形態の温水製造システム1は、追加のバックアップ加温手段として、温水タンク40に蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sを供給するバックアップ給蒸ラインL12と、バックアップ給蒸ラインL12に設けられたバックアップ給蒸弁212と、を備える。
図11は、本発明の第2実施形態に係る温水製造システム1を示す図である。
これらのバックアップ給蒸ラインL12、バックアップ給蒸弁212は追加のバックアップ加温手段を構成し、蒸気ボイラ装置30からの蒸気を用いて、温水タンク40内に貯留されている貯留水TWを昇温する。
具体的には、本実施形態の温水製造システム1は、バックアップ給蒸ラインL12を介して、温水タンク40内に蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sを供給することが可能になっている。温水タンク40内に蒸気Sが吹き込まれることにより、温水タンク40内に貯留されている温水TWと、蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sとの間で直接熱交換が行われる。
このように、バックアップ加温手段の熱交換の方法として直接熱交換を採用することで、蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sの全熱、すなわち顕熱および潜熱を利用することが可能となり、温水タンク40内に貯留されている温水TWを迅速に昇温させることができる。
例えば、給蒸制御部130は、貯湯制御部140と連動し、バイパス給水弁62を開放する際に、バックアップ給蒸弁212も一緒に開放する制御を行う。また、バイパス給水弁62を閉じる際に、バックアップ給蒸弁212も一緒に閉じる制御を行う。
このように、バックアップ給蒸弁212を全開として蒸気Sを供給することにより、冷水W5の供給により温度の低下した温水タンク40内の貯留水TWを、極力早期に昇温する。
この間、昇温用給蒸弁54は、貯湯温度センサ41の検出温度に基づき、温水タンク40内の貯留水TWの温度が目標貯湯温度となるように制御されている。
このとき、バックアップ給蒸弁212の開度を制御する温度帯は、昇温用給蒸弁54の開度を制御する温度帯よりも低い温度帯としてもよい。
例えば、昇温用給蒸弁54の開度0%(全閉)〜開度100%(全開)を、仮想給蒸弁の開度0%(全閉)〜開度50%に割り当てて、バックアップ給蒸弁212の開度0%(全閉)〜開度100%(全開)を、仮想給蒸弁の開度50%〜開度100%(全開)に割り当てる。
そして、貯湯温度センサ41の検出温度が目標出湯温度に収束するように、PIDアルゴリズムにより仮想給蒸弁に対する操作量が演算され、昇温用給蒸弁54のアクチュエータ回路とバックアップ給蒸弁212のアクチュエータ回路のそれぞれに対し、給蒸制御部130から開度指定信号が出力される。
これにより、バイパス給水弁が閉じているときなど、温水タンク40内の貯留水TWの温度が目標貯湯温度近くで安定しているときは、バックアップ給蒸弁212は全閉となり、昇温用給蒸弁54の開度が調整される。一方、バイパス給水弁62が開いたときなど、温水タンク40内の貯湯温度が大幅に下がったときは、昇温用給蒸弁54が全開となり、バックアップ給蒸弁212の開度が調整される。
これにより、温水と蒸気Sの直接熱交換による加温を行うことも可能となる。よって、温水タンク40内の温水温度の維持が困難となるような急負荷変動にも対応することができる。
これにより、温水タンク40内の温水の温度が低いときのみ、温水タンク40内への給蒸を行うことが可能となる。よって、温水タンク40内に清缶剤等のボイラ薬品が混入するのを極力避けることができる。
次に、第3実施形態について、図12を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と同様の構成についてはその説明を省略する。
第3実施形態の温水製造システム1は、温水タンク40に貯留された温水が循環される貯留水循環ラインL13をさらに備え、第2加温手段3として、第1実施形態に示される昇温用熱交換器210(本実施形態においては、以下、第1昇温用熱交換器210という)に加えて、貯留水循環ラインL13を流通する温水と蒸気Sとを間接熱交換させる第2昇温用熱交換器220を備える。
図12は、本発明の第3実施形態に係る温水製造システム1を示す図である。
第2昇温用熱交換器220には、蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sが供給され、貯留水循環ラインL13を流通する温水と蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sとの間で間接熱交換が行われる。
このような構成であれば、温水タンク40内に貯留された温水TWの保温を優先しつつ、蒸気Sで加温された用水W1を温水タンク40に供給することができる。
これにより、温水タンク内の温水温度を適切に制御することができる。
これにより、温水タンク40内の温水温度の維持が困難となるような急負荷変動にも対応することができる。また、温水タンク40内に蒸気Sを混ぜることがないため、温水タンク40内に清缶剤等のボイラ薬品が混入することを避けることができる。
また、第2昇温用熱交換器220と第1昇温用熱交換器210を、並列に配置してもよい。この場合は、例えば昇温用給蒸ラインL2を途中で分岐させて、第2昇温用熱交換器220と第1昇温用熱交換器210のそれぞれに、蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sを供給できるように構成する。このとき、分岐する前のラインに昇温用給蒸弁を設けてもよいし、分岐した後のラインそれぞれに昇温用給蒸弁を設けてもよい。
昇温用給蒸弁は、還流温度センサ222、不図示の貯湯温度センサ41、第1水位センサ等の各センサの検出結果に基づいて、制御される。例えば、第2昇温用熱交換器220に対応する昇温用給蒸弁は、還流温度センサ222の検出温度に基づいて制御されてもよい。第1昇温用熱交換器210に対応する昇温用給蒸弁は、貯湯温度センサ41の検出温度に基づいて制御されてもよい。
これにより、第1昇温用熱交換器210および/また第2昇温用熱交換器220で発生した蒸気ドレンを、ヒートポンプ式給湯システム10に供給する用水や蒸気ボイラ装置30に供給する給水の予熱と省水に有効活用することができる。
これにより、温水タンク40内の温水温度の維持が困難となるような急負荷変動にも対応することができる。また、温水タンク40内に清缶剤等のボイラ薬品が混入することを避けることができる。
これにより、温水タンク40内に貯留された温水TWの保温を優先しつつ、蒸気Sで加温された用水W1を温水タンクに供給することができる。
これにより、温水タンク40内の温水温度を適切に制御することができる。
これにより、第1昇温用熱交換器210および/または第2昇温用熱交換器220で発生した蒸気ドレンを、給湯器11、12、13に供給する用水および/または蒸気ボイラ装置30に供給する給水の予熱と省水に有効活用することができる。
次に、第4実施形態について、図13を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と同様の構成についてはその説明を省略する。
第4実施形態の温水製造システム1は、バイパス給水ラインL5を流通する用水W5と蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sとを間接熱交換させる予熱用熱交換器75をさらに備える。
図13は、本発明の第4実施形態に係る温水製造システム1を示す図である。
これにより、昇温用熱交換器210および/または予熱用熱交換器75で発生した蒸気ドレンを、ヒートポンプ式給湯システム10に供給する用水や蒸気ボイラ装置30に供給する給水の予熱と省水に有効活用することができる。
これにより、バイパス給水ラインL5から温水タンク40に用水を補給するときに、補給水の温度を高めることができる。
これにより、昇温用熱交換器210および/または予熱用熱交換器75で発生した蒸気ドレンを、給湯器11、12、13に供給する用水および/または蒸気ボイラ装置30に供給する給水の予熱と省水に有効活用することができる。
次に、第5実施形態について、図14〜15を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と同様の構成についてはその説明を省略する。
第5実施形態の温水製造システム1は、給湯器11、12、13から供給される温水W1の供給先を温水タンク40または給水タンク60に切り替える切替手段80をさらに備える。
図14は、本発明の第5実施形態に係る温水製造システム1を示す図である。
このような切替手段を設けることにより、必要性に応じて、各給湯器11、12、13からの温水の供給方向を、温水タンク40側と、給水タンク60側とに切り替えることができる。また、これにより給湯器11、12、13の運転を極力継続することが可能となり、ヒートポンプ式給湯器11、12、13の運転再開初期の低温水供給の問題を解消することができる。
貯湯制御部140は、第1水位センサ42の検出結果に基づき、バイパス給水弁62、切替弁81、82、83の制御を行う。
温水タンク40は、第1実施形態と同様、図4に示される第1水位センサ42を備える。
また、貯湯制御部140は、温水タンク40内の水位下降時は、第1水位センサ42の検出水位が水位閾値を1段階下回るたびに温水タンク40に対する給湯器11、12、13の給湯台数を1台ずつ増加させると同時に、給水タンク60に対する給湯器11、12、13の給湯台数を1台ずつ減少させるように切替弁81、82、83を制御し、温水タンク40内の水位上昇時は、第1水位センサ42の検出水位が水位閾値を1段階上回るたびに温水タンク40に対する給湯器11、12、13の給湯台数を1台ずつ減少させると同時に、給水タンク60に対する給湯器11、12、13の給湯台数を1台ずつ増加させるように切替弁81、82、83を制御する。
この制御は、水位下降時においては、例えば水位H、水位M、水位Lにおいて、水位上昇時においては、水位M、水位H、水位HHにおいて行われる。
なお、貯湯制御部140は、給湯制御部110を介して給湯器11、12、13や、切替弁81、82、83を制御してもよい。
このとき、温水タンク40の貯水量に少し余裕がでてきたと判断し、3つの切替弁のうち、1つの切替弁のみ給水タンク60側に切り替える。例えば、切替弁81、82、83のうち、切替弁83のみ給水タンク60側に切り替える。すなわち、温水タンク40に対する給湯台数を1台減少させると同時に、給水タンク60に対する給湯台数を1台増加させるように切替手段80を制御する。
このとき、温水タンク40の貯水量にさらに余裕がでてきたと判断し、3つの切替弁のうち、2つの切替弁を給水タンク60側に切り替える。例えば、切替弁81、82、83のうち、切替弁82、83を給水タンク60側に切り替える。
このとき、温水タンク40の貯水量は十分な量になったと判断し、3つ全ての切替弁81、82、83を給水タンク60側に切り替える。
水位WLが下降し(図4の矢印Aを参照。)、第4電極棒424の下端部が水面から露出すると、第1水位センサ42は、水位WLが水位Hを下回ったことを検出する。
貯湯制御部140は、水位WLが水位Hを下回ったことを検出すると、3つの切替弁のうち、1つの切替弁を温水タンク40側に切り替える。例えば、切替弁81、82、83のうち、切替弁81を温水タンク40側に切り替える。
貯湯制御部140は、水位WLが水位Hを下回ったことを検出すると、3つの切替弁のうち、2つの切替弁を温水タンク40側に切り替える。例えば、切替弁81、82、83のうち、切替弁81、82を温水タンク40側に切り替える。
貯湯制御部140は、水位WLが水位Lを下回ったことを検出すると、3つ全ての切替弁81、82、83を温水タンク40側に切り替える。
なお、切替手段80は、給湯器11、12、13からの温水W1の供給先を、温水タンク40または第2給水タンク65に切り替えが可能なものとして構成されていてもよい。
例えば、水位WLが上昇中において、水位WLが水位Mを上回り、3台中1台の給湯器、例えば給湯器13が給水タンク60側に給湯中の場合において、給水タンク60の第2水位センサの検出水位が給水停止水位になったときには、給湯器13の運転を停止する。そして、第2水位センサの検出水位が給水開始水位になると、運転を停止していた給湯器13の運転を再開する。
これにより、給水タンク60内の水位の管理を適切に行うことができる。
これにより、給湯器11、12、13から供給される温水W1を、必要性に応じて温水タンク40または給水タンク60に切り替えて給湯することができる。また、切り替え可能とすることによりヒートポンプの運転を極力継続することが可能となり、ヒートポンプの運転再開初期の低温水供給の問題を解消することができる。
(20)本実施形態の温水製造システム1は、温水タンク40内の水位を検出する第1水位センサ42を備え、第1加温手段2は、複数の給湯器11、12、13を含み、温水タンク40には、給湯器11、12、13の給湯台数を変更するための複数段階の水位閾値が設定され、温水タンク40内の水位下降時は、第1水位センサ42の検出水位が水位閾値を1段階下回るたびに温水タンク40に対する給湯器11、12、13の給湯台数を1台ずつ増加させると同時に、給水タンク60に対する給湯器11、12、13の給湯台数を1台ずつ減少させるように切替手段80を制御し、温水タンク40内の水位上昇時は、第1水位センサ42の検出水位が水位閾値を1段階上回るたびに温水タンク40に対する給湯器11、12、13の給湯台数を1台ずつ減少させると同時に、給水タンク60に対する給湯器11、12、13の給湯台数を1台ずつ増加させるように切替手段80を制御する。
これにより、必要性に応じて温水タンク40または給水タンク60に切り替えて給水を行うことができる。また、切替手段80を制御することによりヒートポンプの運転を極力継続することが可能となり、ヒートポンプの運転再開初期の低温水供給の問題を解消することができる。
これにより、給水タンク60内の水位の管理を適切に行うことができる。
2…第1加温手段
3…第2加温手段
10…ヒートポンプ式給湯システム
11…第1ヒートポンプ式給湯器
12…第2ヒートポンプ式給湯器
13…第3ヒートポンプ式給湯器
14、15、16…給湯温度センサ
17、18、19…給水ポンプ
30…蒸気ボイラ装置
31…貫流ボイラ
40…温水タンク
41…貯湯温度センサ
42…第1水位センサ
421…第1電極棒
422…第2電極棒
423…第3電極棒
424…第4電極棒
425…第5電極棒
51…蒸気ヘッダ
52…連結ライン
53…蒸気供給ライン
54…昇温用給蒸弁
55…圧力計
60…給水タンク
62…バイパス給水弁
75…予熱用熱交換器
76…予熱用給蒸弁
80…切替手段
81、82、83…切替弁
90…ヒートポンプ回路
91…冷媒圧縮機
92…凝縮器
93…膨張弁
94…蒸発器
100…制御部
110…給湯制御部
120…ボイラ制御部
130…給蒸制御部
140…貯湯制御部
210…昇温用熱交換器(第1昇温用熱交換器)
212…バックアップ給蒸弁
220…第2昇温用熱交換器
L1…給湯ライン
L2…昇温用給蒸ライン
L3…ヒートポンプ給水ライン
L4…ボイラ給水ライン
L5…バイパス給水ライン
L6…温水出湯ライン
L7…冷媒循環ライン
L8…熱源水供給ライン
L10…予熱用給蒸ライン
L12…バックアップ給蒸ライン
L13…貯留水循環ライン
W1…用水(温水)
W5…用水(冷水)
W6…温水
S…蒸気
R…冷媒
TW…温水、貯留水
WL…水位
Claims (19)
- 用水をヒートポンプ式給湯器の凝縮器に貫流させながら第1温度まで加温する第1加温手段と、
前記第1加温手段で加温された用水を蒸気ボイラで発生させた蒸気と間接熱交換させて前記第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温手段と、を備える温水製造システム。 - 前記給湯器は、電気駆動の冷媒圧縮機を有し、
前記蒸気ボイラは、ガス燃焼または油燃焼のバーナを有し、
前記第1温度は50〜70℃であり、前記第2温度は75〜95℃である、請求項1に記載の温水製造システム。 - 前記第2加温手段は、
前記給湯器で加温された温水と前記蒸気ボイラで発生させた蒸気とを間接熱交換させる昇温用熱交換器と、
前記昇温用熱交換器で加温された温水を貯留する温水タンクと、
前記昇温用熱交換器に前記蒸気ボイラで発生させた蒸気を供給する昇温用給蒸ラインと、
前記昇温用給蒸ラインに設けられた昇温用給蒸弁と、を備える請求項1または請求項2に記載の温水製造システム。 - 前記第2加温手段は、前記温水タンク内の温水の温度を検出する貯湯温度センサを備え、
前記貯湯温度センサの検出温度が目標貯湯温度になるように前記昇温用給蒸弁の開度を制御する、請求項3に記載の温水製造システム。 - 前記温水タンクに前記蒸気ボイラで発生させた蒸気を供給するバックアップ給蒸ラインと、
前記バックアップ給蒸ラインに設けられたバックアップ給蒸弁と、を備え、
前記貯湯温度センサの検出温度が目標貯湯温度になるように前記昇温用給蒸弁および前記バックアップ給蒸弁の開度を制御する、請求項4に記載の温水製造システム。 - 前記バックアップ給蒸弁の開度を制御する温度帯は、前記昇温用給蒸弁の開度を制御する温度帯よりも低い温度帯である、請求項5に記載の温水製造システム。
- 前記第2加温手段は、
前記給湯器で加温された温水と蒸気とを間接熱交換させる第1昇温用熱交換器と、
前記第1昇温用熱交換器で加温された温水を貯留する温水タンクと、
前記温水タンクに貯留された温水が循環される循環ラインと、
前記循環ラインを流通する温水と蒸気とを間接熱交換させる第2昇温用熱交換器と、
前記第1昇温用熱交換器および前記第2昇温用熱交換器に前記蒸気ボイラで発生させた蒸気を供給する昇温用給蒸ラインと、
前記昇温用給蒸ラインに設けられた昇温用給蒸弁と、を備える請求項1または請求項2に記載の温水製造システム。 - 前記昇温用給蒸ラインは、前記蒸気ボイラで発生させた蒸気を前記第2昇温用熱交換器に流通させた後、前記第1昇温用熱交換器に流通させる、請求項7に記載の温水製造システム。
- 前記第2加温手段は、前記第2昇温用熱交換器から前記温水タンクに還流する温水の温度を検出する還流温度センサと、を備え、
前記還流温度センサの検出温度が目標還流温度になるように前記昇温用給蒸弁の開度を制御する、請求項7または請求項8に記載の温水製造システム。 - 前記温水タンク内の水位を検出する第1水位センサと、
前記温水タンクに前記給湯器を介さずに用水を供給するバイパス給水ラインと、
前記バイパス給水ラインに設けられたバイパス給水弁と、を備え、
前記第1水位センサの検出水位が設定水位を下回ると、前記バイパス給水弁を開放する、請求項3〜9のいずれかに記載の温水製造システム。 - 前記バイパス給水ラインを流通する用水と蒸気とを間接熱交換させる予熱用熱交換器と、
前記予熱用熱交換器に前記蒸気ボイラで発生させた蒸気を供給する予熱用給蒸ラインと、
前記予熱用給蒸ラインに設けられた予熱用給蒸弁と、を備え、
前記バイパス給水弁を開放する際に、前記予熱用給蒸弁を開放する、請求項10に記載の温水製造システム。 - 前記温水タンク内の水位を検出する第1水位センサを備え、
前記第1加温手段は、複数の前記給湯器を含み、
前記温水タンクには、前記給湯器の運転台数を変更するための複数段階の水位閾値が設定され、
前記温水タンク内の水位下降時は、前記第1水位センサの検出水位が前記水位閾値を1段階下回るたびに前記給湯器の運転台数を1台ずつ増加させる台数制御を実行し、
前記温水タンク内の水位上昇時は、前記第1水位センサの検出水位が前記水位閾値を1段階上回るたびに前記給湯器の運転台数を1台ずつ減少させる台数制御を実行する、請求項3〜11のいずれかに記載の温水製造システム。 - 前記温水タンク内の水位を検出する第1水位センサを備え、
前記第1加温手段は、複数の前記給湯器を含み、
前記温水タンクには、前記給湯器の運転台数および/または目標給湯温度を変更するための複数段階の水位閾値が設定され、
前記給湯器は、前記第1温度よりも高く前記第2温度よりも低い温度範囲で複数段階の目標給湯温度を切り替え可能とされ、
前記給湯器の目標給湯温度を前記第1温度に設定した状態で運転中、前記第1水位センサの検出水位が前記水位閾値を1段階上回ると、前記給湯器の運転台数を維持したまま前記給湯器の目標給湯温度を1段階上昇させる制御を実行し、前記給湯器の目標給湯温度を1段階以上上昇させた状態で運転中、前記第1水位センサの検出水位が前記水位閾値を1段階上回ると、前記給湯器の運転台数を1台減少させると同時に、前記目標給湯温度を前記第1温度に戻す制御、または前記給湯器の運転台数を維持したまま、前記給湯器の目標給湯温度をさらに1段階上昇させる制御を実行し、
前記給湯器の目標給湯温度を前記第1温度に設定した状態で運転中、前記第1水位センサの検出水位が前記水位閾値を1段階下回ると、前記給湯器の運転台数を1台増加させると同時に、前記給湯器の目標給湯温度を1段階以上上昇させる制御を実行し、前記給湯器の目標給湯温度を1段階以上上昇させた状態で運転中、前記第1水位センサの検出水位が前記水位閾値を1段階下回ると、前記給湯器の運転台数を維持したまま前記給湯器の目標給湯温度を1段階下降させる制御を実行する、請求項3〜11のいずれかに記載の温水製造システム。 - 前記給湯器に供給する用水および/または前記蒸気ボイラに供給する給水を貯留する給水タンクと、
前記給湯器から供給される温水の供給先を前記温水タンクまたは前記給水タンクに切り替える切替手段と、を備える請求項3〜13のいずれかに記載の温水製造システム。 - 前記温水タンク内の水位を検出する第1水位センサを備え、
前記第1加温手段は、複数の前記給湯器を含み、
前記温水タンクには、前記給湯器の給湯台数を変更するための複数段階の水位閾値が設定され、
前記温水タンク内の水位下降時は、前記第1水位センサの検出水位が前記水位閾値を1段階下回るたびに前記温水タンクに対する前記給湯器の給湯台数を1台ずつ増加させると同時に、前記給水タンクに対する前記給湯器の給湯台数を1台ずつ減少させるように前記切替手段を制御し、
前記温水タンク内の水位上昇時は、前記第1水位センサの検出水位が前記水位閾値を1段階上回るたびに前記温水タンクに対する前記給湯器の給湯台数を1台ずつ減少させると同時に、前記給水タンクに対する前記給湯器の給湯台数を1台ずつ増加させるように前記切替手段を制御する、請求項14に記載の温水製造システム。 - 前記給水タンクの水位を検出する第2水位センサを備え、
前記第2水位センサの検出水位が給水停止水位になると前記給水タンクに給湯中の前記給湯器を停止させ、検出水位が給水開始水位になると停止中の前記給湯器を運転する、請求項14または15に記載の温水製造システム。 - 前記給湯器は、
前記凝縮器に用水を流通させる用水ラインと、
前記用水ラインに設けられた流量調節弁または給水ポンプと、
前記給湯器の給湯温度を検出する給湯温度センサと、を備え、
前記給湯温度センサの検出温度が目標給湯温度になるように前記流量調節弁の開度、または前記給水ポンプの回転数を制御する、請求項1〜16のいずれか記載の温水製造システム。 - 前記給湯器に供給する用水および/または前記蒸気ボイラに供給する給水を貯留する給水タンクと、
前記昇温用熱交換器で発生した蒸気ドレン、または前記第1昇温用熱交換器および/または前記第2昇温用熱交換器で発生した蒸気ドレンを前記給水タンクに回収するドレン回収ラインと、を備える請求項3〜17のいずれかに記載の温水製造システム。 - 用水をヒートポンプ式給湯器の凝縮器に貫流させながら第1温度まで加温する第1加温工程と、
前記第1加温工程で加温された用水を蒸気ボイラで発生させた蒸気と間接熱交換させて前記第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温工程と、を備える温水製造方法。
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