JP2017096569A - 給水加温システム - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、腐食性を有する熱源流体も利用可能な給水加温システムを提供する。【解決手段】ヒートポンプ4は、圧縮機13、凝縮器14、膨張弁15および蒸発器16が順次環状に接続されて冷媒を循環させ、蒸発器16に通される循環液から熱をくみ上げ、凝縮器14に通される水を加温する。第一熱交換器6は、蒸発器16との間で循環液を循環させ、その循環液を熱源流体(熱源水タンク7からの熱源水)で加温する。第一熱交換器6は、ステンレスよりも耐食性に優れた素材、たとえばチタンから形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプを用いた給水加温システムに関するものである。
従来、下記特許文献1に開示されるように、ボイラ(2)の給水タンク(3)への給水を、ヒートポンプ(4)を用いて加温できるシステムが知られている。このシステムでは、ヒートポンプ(4)は、圧縮機(12)、凝縮器(13)、膨張弁(14)および蒸発器(15)が順次環状に接続されて冷媒を循環させ、蒸発器(15)に通される熱源流体から熱をくみ上げ、凝縮器(13)に通される水を加温する。給水路(8)を介した給水タンク(3)への給水は、廃熱回収熱交換器(17)および凝縮器(13)を順に通される。廃熱回収熱交換器(17)は、凝縮器(13)より上流側の給水路(8)の水と、蒸発器(15)を通過後の熱源流体との熱交換器である。
そして、給水路(8)を介した給水タンク(3)への給水中、蒸発器(15)への熱源流体温度に基づき、ヒートポンプ(4)の発停が制御される。具体的には、給水路(8)を介した給水タンク(3)への給水中、蒸発器(15)への熱源流体温度が設定温度未満であれば、ヒートポンプ(4)を作動させた状態で、凝縮器(13)の出口側水温を第一目標温度に維持するように、給水路(8)を介した給水タンク(3)への給水流量を調整する。一方、給水路(8)を介した給水タンク(3)への給水中、蒸発器(15)への熱源流体温度が設定温度以上になると、ヒートポンプ(4)を停止させた状態で、凝縮器(13)の出口側水温を前記第一目標温度よりも低い第二目標温度に維持するように、給水路(8)を介した給水タンク(3)への給水流量を調整する。
特開2015−55460号公報(請求項1−2、図1)
上述のようなシステムにおいて、蒸発器などに通される熱源流体が残留塩素を含む熱源水のように腐食性を有する場合、熱源流体をそのまま蒸発器などに通したのでは、蒸発器などを腐食させるおそれがある。これに対処するために、仮に蒸発器などを一層耐食性に優れた素材(たとえばチタン)から形成しようとしても、特に蒸発器にはヒートポンプの冷媒が通されるので、耐圧性の観点から構成し難い場合がある。また、従来構成では、万一蒸発器が破損した場合には、ヒートポンプの冷媒が回路外に漏れ出るおそれもある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、簡易な構成で、腐食性を有する熱源流体も利用可能で、また蒸発器の破損に伴う冷媒漏れも防止できる給水加温システムを提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が順次環状に接続されて冷媒を循環させ、前記蒸発器に通される循環液から熱をくみ上げ、前記凝縮器に通される水を加温するヒートポンプと、前記蒸発器との間で循環液を循環させ、その循環液を熱源流体で加温する第一熱交換器とを備え、前記第一熱交換器は、ステンレスよりも耐食性に優れた素材から形成されていることを特徴とする給水加温システムである。
請求項1に記載の発明によれば、蒸発器と第一熱交換器との間で循環液を循環させ、第一熱交換器において熱源流体と循環液とを熱交換して循環液を加温し、蒸発器において循環液と冷媒とを熱交換して冷媒を加温する。このようにして、熱源流体の熱は、循環液を介してヒートポンプにくみ上げられる。そして、第一熱交換器は、ステンレスよりも耐食性に優れた素材から形成されるので、熱源流体が残留塩素を含む熱源水のように腐食性を有していても、熱源流体が通される第一熱交換器を腐食させるおそれはない。また、蒸発器には熱源流体が通されないので、蒸発器を腐食させるおそれもない。しかも、従来構成と比較して蒸発器自体を変更する訳ではないので、容易に実現することができる。つまり、仮に蒸発器自体に耐食性を持たせようとしても、蒸発器にはヒートポンプの冷媒が通されるので、耐圧性の観点から構成し難い場合もあるが、蒸発器とは別に第一熱交換器を設け、蒸発器と第一熱交換器との間に循環液を循環させると共に、耐食性を向上した第一熱交換器に熱源流体を通すことで、腐食性を有する熱源流体への対応が容易となる。さらに、蒸発器と第一熱交換器との間に循環回路を設けることで、万一蒸発器が破損しても、循環回路外へ冷媒が漏れ出るおそれもない。
請求項2に記載の発明は、給水路を介した前記凝縮器への水と、前記凝縮器から前記膨張弁への冷媒とを熱交換する過冷却器と、この過冷却器より上流側の前記給水路の水と、前記第一熱交換器を通過後の熱源流体とを熱交換する第二熱交換器とをさらに備え、前記第二熱交換器も、ステンレスよりも耐食性に優れた素材から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の給水加温システムである。
請求項2に記載の発明によれば、過冷却器において、凝縮器を通過後の冷媒により凝縮器への給水を予熱したり、第二熱交換器において、第一熱交換器を通過後の熱源流体により過冷却器への給水を予熱したりすることができる。しかも、第二熱交換器は、ステンレスよりも耐食性に優れた素材から形成されるので、熱源流体が残留塩素を含む熱源水のように腐食性を有していても、熱源流体が通される第二熱交換器を腐食させるおそれはない。その上、蒸発器と第一熱交換器との間で循環液を循環させ、第二熱交換器には循環液を通さずに熱源流体を通すことで(言い換えれば第二熱交換器において循環液を介さずに給水を加温することで)、第二熱交換器において給水を加温しやすく、給水加温システムの効率を向上することができる。
請求項3に記載の発明は、前記給水路を介した給水中、前記第一熱交換器への熱源流体温度が設定温度未満であれば、前記ヒートポンプを作動させた状態で、前記凝縮器の出口側水温を第一目標温度に維持するように、前記給水路を介した給水流量を調整し、前記給水路を介した給水中、前記第一熱交換器への熱源流体温度が設定温度以上になると、前記ヒートポンプを停止させた状態で、前記凝縮器の出口側水温を前記第一目標温度よりも低い第二目標温度に維持するように、前記給水路を介した給水流量を調整することを特徴とする請求項2に記載の給水加温システムである。
請求項3に記載の発明によれば、第一熱交換器への熱源流体温度が設定温度未満であれば、ヒートポンプを作動させた状態で、凝縮器の出口側水温を第一目標温度に維持するように、給水路を介した給水タンクへの給水流量を調整することで、給水源の水温や熱源流体の温度に拘わらず、所望温度の温水を得ることができる。一方、第一熱交換器への熱源流体温度が設定温度以上になると、ヒートポンプを停止させるので、圧縮機の保護を図ることができる。但し、その場合でも、第二熱交換器において、給水と熱源流体とを熱交換して、熱源流体からの熱回収を図ることができる。しかも、凝縮器の出口側水温の制御目標温度を、第一目標温度よりも低い第二目標温度に切り替えることで、給水路を介した給水タンクへの給水流量をある程度以上に確保して、熱源流体からの熱回収を有効に図ることができる。
請求項4に記載の発明は、給水路を介した前記凝縮器への水と、前記凝縮器から前記膨張弁への冷媒とを熱交換する過冷却器と、この過冷却器より上流側の前記給水路の水と、前記蒸発器を通過後の循環液とを熱交換する第二熱交換器とをさらに備え、前記循環液は、前記第一熱交換器、前記蒸発器および前記第二熱交換器を順に通されて循環されることを特徴とする請求項1に記載の給水加温システムである。
請求項4に記載の発明によれば、過冷却器において、凝縮器を通過後の冷媒により凝縮器への給水を予熱したり、第二熱交換器において、蒸発器を通過後の循環液により過冷却器への給水を予熱したりすることができる。しかも、蒸発器および第二熱交換器には、熱源流体が通されないので、これら熱交換器を腐食させるおそれはないし、これら熱交換器を容易に構成することができる。
請求項5に記載の発明は、前記給水路を介した給水中、前記蒸発器への循環液温度が設定温度未満であれば、前記ヒートポンプを作動させた状態で、前記凝縮器の出口側水温を第一目標温度に維持するように、前記給水路を介した給水流量を調整し、前記給水路を介した給水中、前記蒸発器への循環液温度が設定温度以上になると、前記ヒートポンプを停止させた状態で、前記凝縮器の出口側水温を前記第一目標温度よりも低い第二目標温度に維持するように、前記給水路を介した給水流量を調整することを特徴とする請求項4に記載の給水加温システムである。
請求項5に記載の発明によれば、蒸発器への循環液温度が設定温度未満であれば、ヒートポンプを作動させた状態で、凝縮器の出口側水温を第一目標温度に維持するように、給水路を介した給水タンクへの給水流量を調整することで、給水源の水温や循環液の温度に拘わらず、所望温度の温水を得ることができる。一方、蒸発器への循環液温度が設定温度以上になると、ヒートポンプを停止させるので、圧縮機の保護を図ることができる。但し、その場合でも、第二熱交換器において、給水と循環液とを熱交換して、循環液ひいては熱源流体からの熱回収を図ることができる。しかも、凝縮器の出口側水温の制御目標温度を、第一目標温度よりも低い第二目標温度に切り替えることで、給水路を介した給水タンクへの給水流量をある程度以上に確保して、熱源流体からの熱回収を有効に図ることができる。
さらに、請求項6に記載の発明は、前記ステンレスよりも耐食性に優れた素材は、チタンであり、前記循環液は、水であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の給水加温システムである。
請求項6に記載の発明によれば、熱源流体が通される熱交換器をチタンから構成することで、ステンレスと比較して耐食性を向上することができる。また、循環液として水を利用することで、給水加温システムを容易に実現することができる。
本発明によれば、簡易な構成で、腐食性を有する熱源流体も利用可能で、また蒸発器の破損に伴う冷媒漏れも防止できる給水加温システムを実現することができる。
本発明の給水加温システムの実施例1を示す概略図である。 本発明の給水加温システムの実施例2を示す概略図である。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の給水加温システムの実施例1を示す概略図である。
本実施例の給水加温システム1は、ボイラ2の給水タンク3への給水をヒートポンプ4で加温できるシステムであり、ボイラ2への給水を貯留する給水タンク3と、この給水タンク3への給水を貯留する補給水タンク5と、この補給水タンク5から給水タンク3への給水を加温するヒートポンプ4と、このヒートポンプ4との間で循環液を循環させる第一熱交換器6と、この第一熱交換器6に通される熱源水を貯留する熱源水タンク7とを備える。
ボイラ2は、蒸気ボイラであり、給水タンク3からの給水を加熱して蒸気にする。ボイラ2は、典型的には、蒸気の圧力を所望に維持するように、燃焼量を調整される。また、ボイラ2は、缶体内の水位を所望に維持するように、給水タンク3からボイラ2への給水用のポンプ8が制御される。ボイラ2からの蒸気は、各種の蒸気使用設備(図示省略)へ送られるが、蒸気使用設備からのドレン(蒸気の凝縮水)は、給水タンク3へ戻されてもよい。あるいは、蒸気使用設備からのドレンは、熱源水タンク7へ供給されてもよい。
給水タンク3は、補給水タンク5から、ヒートポンプ4を介して給水路9により給水可能であると共に、ヒートポンプ4を介さずに補給水路10により給水可能である。給水路9に設けた給水ポンプ11と、補給水路10に設けた補給水ポンプ12との作動を制御することで、給水路9と補給水路10との内、一方または双方を介して、補給水タンク5から給水タンク3へ給水可能である。
給水ポンプ11は、本実施例では、モータの駆動周波数ひいては回転数をインバータで変更可能とされる。給水ポンプ11の回転数を変更することで、給水路9を介した給水タンク3への給水流量を調整することができる。一方、補給水ポンプ12は、本実施例では、オンオフ制御される。
補給水タンク5は、給水タンク3への給水を貯留する。補給水タンク5への給水として、本実施例では軟水が用いられる。すなわち、陽イオン交換樹脂等を用いた硬水軟化装置(図示省略)にて水中の硬度成分を除去された軟水は、補給水タンク5に供給され貯留される。補給水タンク5の水位に基づき硬水軟化装置からの給水を制御することで、補給水タンク5の水位は所望に維持される。
ヒートポンプ4は、蒸気圧縮式のヒートポンプであり、圧縮機13、凝縮器14、膨張弁15および蒸発器16が順次環状に接続されて構成される。そして、圧縮機13は、ガス冷媒を圧縮して高温高圧にする。また、凝縮器14は、圧縮機13からのガス冷媒を凝縮液化する。さらに、膨張弁15は、凝縮器14からの液冷媒を通過させることで、冷媒の圧力と温度とを低下させる。そして、蒸発器16は、膨張弁15からの冷媒の蒸発を図る。
従って、ヒートポンプ4は、蒸発器16において、冷媒が外部から熱を奪って蒸発する一方、凝縮器14において、冷媒が外部へ放熱して凝縮することになる。これを利用して、本実施例では、ヒートポンプ4は、蒸発器16において、循環液(第一熱交換器6との間の循環液)から熱をくみ上げ、凝縮器14において、給水路9の水を加温する。
ヒートポンプ4は、さらに、凝縮器14と膨張弁15との間に、過冷却器17を備えるのが好ましい。過冷却器17は、凝縮器14より上流側の給水路9の水と、凝縮器14から膨張弁15への冷媒との間接熱交換器である。過冷却器17により、凝縮器14への給水で、凝縮器14から膨張弁15への冷媒を過冷却することができると共に、凝縮器14から膨張弁15への冷媒で、凝縮器14への給水を加温することができる。ヒートポンプ4の冷媒は、好適には、凝縮器14において潜熱を放出し、過冷却器17において顕熱を放出する。
その他、ヒートポンプ4には、圧縮機13の入口側にアキュムレータを設置したり、圧縮機13の出口側に油分離器を設置したり、凝縮器14の出口側(凝縮器14と過冷却器17との間)に受液器を設置したりしてもよい。
また、ヒートポンプ4は、その出力を変更可能とされてもよい。たとえば、圧縮機13のモータの駆動周波数ひいては回転数をインバータで変更することで、ヒートポンプ4の出力を変更することができる。但し、以下においては、ヒートポンプ4は、圧縮機13のモータの駆動周波数が一定に維持され、一定出力で運転される例について説明する。
第一熱交換器6は、ヒートポンプ4の蒸発器16との間で循環液を循環させると共に、その循環液を熱源水タンク7からの熱源水で加温する。つまり、第一熱交換器6は、蒸発器16との間の循環液と熱源水タンク7からの熱源水との間接熱交換器である。より具体的には、蒸発器16と第一熱交換器6とは、第一循環路18aと第二循環路18bとで接続されており、第一熱交換器6から蒸発器16へは、第一循環路18aを介して循環液が供給され、蒸発器16から第一熱交換器6へは、第二循環路18bを介して循環液が供給される。そして、第一循環路18a(または第二循環路18b)には、循環ポンプ19が設けられている。循環ポンプ19を作動させると、蒸発器16と第一熱交換器6との間で循環液を循環させることができる。この循環液は、第一熱交換器6において熱源水と熱交換して加温され、蒸発器16においてヒートポンプの冷媒と熱交換して冷媒を加温する。なお、循環液は、特に問わないが、本実施例では水である。その場合、残留塩素などを分解され、腐食性を有しない水(たとえば、脱イオン水などの精製水)が用いられる。この水として、補給水タンク5からの水を利用してもよい。
ところで、第一熱交換器6は、ステンレスよりも耐食性に優れた素材から形成される。具体的には、残留塩素や溶存酸素の他、塩化物イオンや硫酸イオンなどの腐食性イオンに対する耐孔食性が、ステンレス(SUS316)よりも優れた素材から形成される。たとえば、チタンまたはスーパーステンレスから形成される。本実施例では、第一熱交換器6の全体がチタンにより形成されている。
このように、第一熱交換器6は、ステンレスよりも耐食性に優れた素材から形成されるので、熱源水がたとえば残留塩素を含んでいても、腐食するおそれがない。また、蒸発器16には熱源水が通されないので、蒸発器16が腐食するおそれもない。しかも、従来構成と比較して蒸発器16自体を変更する訳ではないので、容易に実現することができる。つまり、仮に蒸発器16自体に耐食性を持たせようとしても、蒸発器16にはヒートポンプ4の冷媒が通されるので、耐圧性の観点から構成し難い場合もあるが、蒸発器16とは別に第一熱交換器6を設け、蒸発器16と第一熱交換器6との間に循環液を循環させると共に、耐食性を向上した第一熱交換器6に熱源水を通すことで、腐食性を有する熱源水への対応が容易となる。さらに、蒸発器16と第一熱交換器6との間に循環回路18(第一循環路18a〜第二循環路18b)を設けることで、万一蒸発器16が破損しても、循環回路18外へ冷媒が漏れ出るおそれもない。
本実施例の給水加温システム1は、さらに第二熱交換器20を備える。第二熱交換器20は、過冷却器17より上流側の給水路9の水と、第一熱交換器6を通過後の熱源水との間接熱交換器である。従って、補給水タンク5からの給水は、給水路9を介して、第二熱交換器20、過冷却器17および凝縮器14に、順に通される。一方、熱源水タンク7からの熱源水は、熱源供給路21を介して、第一熱交換器6および第二熱交換器20に、順に通される。そして、第二熱交換器20において、第一熱交換器6を通過後の熱源水により、過冷却器17への給水を加温することができる。
本実施例では、蒸発器16と第一熱交換器6との間で循環液を循環させ、第二熱交換器20には循環液を通さずに熱源水を通すことで(言い換えれば第二熱交換器20において循環液を介さずに給水を加温することで)、第二熱交換器20において給水を加温しやすく、給水加温システム1の効率を向上することができる。つまり、第二熱交換器20では、循環液を介して給水を加温する場合と比較して、比較的高温のままの熱源水により給水を加温できるので、熱出力が増加し、ランニングメリットの向上を図ることができる。
なお、本実施例では、第二熱交換器20にも熱源水が通されることを考慮して、第二熱交換器20も第一熱交換器6と同様に、ステンレスよりも耐食性に優れた素材から形成されるのがよい。本実施例では、第二熱交換器20の全体がチタンから形成されている。これにより、熱源水がたとえば残留塩素を含んでいても、第二熱交換器20が腐食するおそれはない。
熱源水タンク7は、熱源水を貯留する。熱源水とは、たとえば廃温水(工場などから排出される温水)である。なお、熱源水タンク7には、熱源水の供給路22が設けられると共に、貯水可能量を超える熱源水をあふれさせるオーバーフロー路23が設けられている。
熱源水タンク7の熱源水は、熱源供給路21を介して、第一熱交換器6に通された後、第二熱交換器20に通される。熱源供給路21には、第一熱交換器6より上流側に熱源供給ポンプ24が設けられており、この熱源供給ポンプ24を作動させることで、熱源水タンク7からの熱源水を、第一熱交換器6と第二熱交換器20とに順に通すことができる。
給水タンク3には、水位検出器25が設けられる。この水位検出器25は、その構成を特に問わないが、本実施例では電極式水位検出器とされる。この場合、給水タンク3には、長さの異なる複数の電極棒26〜29が、その下端部の高さ位置を互いに異ならせて差し込まれて保持されている。本実施例では、給水ポンプ11制御用の給水開始電極棒26と給水停止電極棒27の他、補給水ポンプ12制御用の補給水開始電極棒28と補給水停止電極棒29が、給水タンク3に挿入されている。この際、詳細は後述するが、本実施例では、給水停止電極棒27、補給水停止電極棒29、給水開始電極棒26、補給水開始電極棒28の順に、下端部の高さ位置を低くして、給水タンク3に挿入されている。
各電極棒26〜29は、その下端部が水に浸かるか否かにより、下端部における水位の有無を検出する。以下において、給水開始電極棒26が検出する水位を給水開始水位H1、給水停止電極棒27が検出する水位を給水停止水位H2、補給水開始電極棒28が検出する水位を補給水開始水位H3、補給水停止電極棒29が検出する水位を補給水停止水位H4という。
熱源水タンク7には、熱源水の有無を確認するために、水位検出器30が設けられる。この水位検出器30は、その構成を特に問わないが、本実施例では電極式水位検出器とされる。この場合、熱源水タンク7には、低水位検出電極棒31が差し込まれており、熱源水の水位が設定を下回っていないかを監視する。
給水路9には、凝縮器14の出口側に、出湯温度センサ32が設けられる。出湯温度センサ32は、凝縮器14を通過後の水温を検出する。出湯温度センサ32の検出温度に基づき、給水ポンプ11が制御される。ここでは、給水ポンプ11は、出湯温度センサ32の検出温度を目標温度に維持するようにインバータ制御される。これにより、給水路9を介した給水タンク3への給水は、出湯温度センサ32の検出温度を目標温度に維持するように、流量が調整される。
熱源供給路21には、第一熱交換器6の入口側に、熱源温度センサ33が設けられる。熱源温度センサ33は、第一熱交換器6へ供給される熱源水の温度を検出する。但し、熱源温度センサ33は、場合により、熱源水タンク7に設けられてもよい。詳細は後述するが、熱源温度センサ33の検出温度に基づき、ヒートポンプ4(より具体的には圧縮機13)の発停と、前記目標温度の変更が可能とされる。
次に、本実施例の給水加温システム1の制御(運転方法)について説明する。以下に説明する一連の制御は、図示しない制御器を用いて自動でなされる。
給水タンク3への給水は、給水タンク3に設けた水位検出器25の検出信号に基づき、給水ポンプ11と補給水ポンプ12とを制御することでなされる。つまり、給水路9を介した給水タンク3への給水は、給水タンク3内の水位が給水開始水位H1を下回ると開始し、この給水開始水位H1よりも高い給水停止水位H2を上回ると停止する。また、補給水路10を介した給水タンク3への給水は、給水タンク3内の水位が補給水開始水位H3を下回ると開始し、この補給水開始水位H3よりも高い補給水停止水位H4を上回ると停止する。本実施例では、補給水開始水位H3は、給水開始水位H1よりも低く設定され、補給水停止水位H4は、給水開始水位H1よりも高いが給水停止水位H2よりも低く設定される。
このような構成であるから、いま、給水停止電極棒27が水位を検知しているとすると、給水タンク3の水位が十分にあるとして、給水ポンプ11を停止すると共に、補給水ポンプ12も停止している。給水タンク3からボイラ2への給水により、給水タンク3の水位が下がり、給水開始電極棒26が水位を検知しなくなると、給水ポンプ11を作動させる。これにより、給水路9を介して給水タンク3に給水されるが、給水停止電極棒27が水位を検知すると、給水ポンプ11を停止する。一方、給水ポンプ11を作動させても、給水タンク3の水位を回復できず、給水タンク3の水位がさらに下がり、補給水開始電極棒28が水位を検知しなくなると、補給水ポンプ12も作動させる。これにより、補給水路10を介しても給水タンク3に給水されるが、給水タンク3の水位が回復して、補給水停止電極棒29が水位を検知すると、補給水ポンプ12を停止し、さらに水位が回復して、給水停止電極棒27が水位を検知すると、給水ポンプ11を停止する。なお、給水ポンプ11を作動させて、給水路9を介した給水タンク3への給水中、熱源供給ポンプ24も作動させる。
ヒートポンプ4は、基本的には、給水路9を介した給水中(それに伴い熱源供給路21に熱源水を通水中)に作動するが、後述するように所定の場合に停止する。ヒートポンプ4は、その圧縮機13の作動の有無により、運転と停止が切り替えられる。ヒートポンプ4の運転中、圧縮機13は、モータの駆動周波数が一定に維持され、一定出力を維持される。なお、循環ポンプ19は、ヒートポンプ4の発停と連動して発停させるのがよい。但し、場合により、循環ポンプ19は、熱源供給ポンプ24の発停と連動して発停させてもよいし、常時運転を継続させてもよい。
給水ポンプ11は、作動中、出湯温度センサ32の検出温度を目標温度に維持するように、回転数をインバータ制御される。後述するように、状況に応じて、目標温度は変更される。
前述したように、本実施例の給水加温システム1では、給水タンク3内の水位に基づき、給水路9を介した給水タンク3への給水が制御されるが、給水路9を介した給水タンク3への給水中、熱源温度センサ33により第一熱交換器6への熱源水温度を監視し、その温度が設定温度以上になると、ヒートポンプ4を停止させるのがよい。その場合でも、給水タンク3内の水位に基づく給水条件が満たされる限りは、給水路9を介して給水タンク3へ給水する。
より詳細には、本実施例では、次のように制御される。すなわち、給水路9を介した給水タンク3への給水中、熱源温度センサ33の検出温度が設定温度(たとえば60℃)未満であれば、ヒートポンプ4を作動させた状態で、出湯温度センサ32の検出温度を第一目標温度(たとえば75℃)に維持するように、給水ポンプ11をインバータ制御して、給水路9を介した給水タンク3への給水流量を調整する(第一制御)。なお、ここでは、第一目標温度は、前記設定温度よりも高い温度とされる。
このような第一制御中、熱源温度センサ33の検出温度が設定温度(たとえば60℃)以上になると、第二制御に切り替える。第二制御では、ヒートポンプ4を停止させる。その場合でも、給水タンク3内の水位に基づく給水条件が満たされる限りは、給水路9を介して給水タンクへ給水するが、凝縮器14の出口側水温の制御目標温度を下げるのが好ましい。つまり、出湯温度センサ32の検出温度を第一目標温度よりも低い第二目標温度(たとえば60℃)に維持するように、給水ポンプ11をインバータ制御して、給水路9を介した給水タンク3への給水流量を調整する。なお、ここでは、第二目標温度は、前記設定温度と同一温度とされるが、場合により、前記設定温度よりも低い温度とされてもよい。
このように、第一熱交換器6への熱源水温度が設定温度未満であれば、ヒートポンプ4を作動させた状態で、凝縮器14の出口側水温を第一目標温度に維持するように、給水路9を介した給水タンク3への給水流量を調整することで、給水源の水温や熱源水の温度に拘わらず、所望温度の温水を得ることができる。一方、第一熱交換器6への熱源水温度が設定温度以上になると、ヒートポンプ4を停止させるので、圧縮機13の保護を図ることができる。但し、その場合でも、第二熱交換器20において、給水と熱源水とを熱交換して、熱源水からの熱回収を図ることができる。しかも、凝縮器14の出口側水温の制御目標温度を、第一目標温度よりも低い第二目標温度に切り替えることで、給水路9を介した給水タンク3への給水流量をある程度以上に確保して、熱源水からの熱回収を有効に図ることができる。
第二制御から第一制御への切替えは、次のように行われる。すなわち、ヒートポンプ4を停止した状態で、出湯温度センサ32の検出温度を第二目標温度に維持するように、給水路9を介した給水タンク3への給水流量を調整中(つまり第二制御中)、熱源温度センサ33の検出温度が設定温度未満を設定時間(たとえば60秒)継続した場合には、第一制御に戻される。つまり、ヒートポンプ4を再起動して、出湯温度センサ32の検出温度を第一目標温度に維持するように、給水路9を介した給水タンク3への給水流量を調整する制御に切り替えればよい。
但し、第二制御から第一制御への切替えは、次のように行ってもよい。すなわち、ヒートポンプ4を停止した状態で、出湯温度センサ32の検出温度を第二目標温度に維持するように、給水路9を介した給水タンク3への給水流量を調整中(つまり第二制御中)、熱源温度センサ33の検出温度が設定温度よりも低い所定温度(たとえば58℃)未満になった場合には、第一制御に戻される。つまり、ヒートポンプ4を再起動して、出湯温度センサ32の検出温度を第一目標温度に維持するように、給水路9を介した給水タンク3への給水流量を調整する制御に切り替えればよい。
いずれにしても、第一熱交換器6への熱源水温度が所定に下がると、ヒートポンプ4を停止させた第二制御から、ヒートポンプ4を稼働させた第一制御に戻すことができる。このようにして、第一熱交換器6への熱源水温度に応じて、第一制御と第二制御との切り替えが行われる。
図2は、本発明の給水加温システムの実施例2を示す概略図である。
本実施例2の給水加温システム1も、基本的には前記実施例1と同様である。そこで、以下においては、両者の異なる点を中心に説明し、対応する箇所には同一の符号を付して説明する。
前記実施例1では、第一熱交換器6は、蒸発器16との間で循環液を循環させ、第二熱交換器20では、給水と熱源水とを熱交換したが、本実施例2では、第一熱交換器6は、蒸発器16および第二熱交換器20との間で循環液を循環させ、第二熱交換器20では、給水と循環液とを熱交換する。
すなわち、本実施例2では、第二熱交換器20は、過冷却器17より上流側の給水路9の水と、蒸発器16を通過後の循環液との間接熱交換器である。そして、循環液は、第一熱交換器6、蒸発器16および第二熱交換器20を順に通されて、循環される。具体的には、第一熱交換器6から蒸発器16へは、第一循環路18aを介して循環液が供給され、蒸発器16から第二熱交換器20へは、第二循環路18bを介して循環液が供給され、第二熱交換器20から第一熱交換器6へは、第三循環路18cを介して循環液が供給される。そして、第一循環路18a(または第二循環路18bもしくは第三循環路18c)に設けた循環ポンプ19を作動させることで、第一熱交換器6、蒸発器16および第二熱交換器20の順に、循環液を循環させることができる。この際、第二熱交換器20では、給水と循環液とを熱交換して、蒸発器16から第一熱交換器6への循環液で、過冷却器17への給水が加温される。逆にいうと、過冷却器17への給水で、蒸発器16から第一熱交換器6への循環液が冷却される。
本実施例2の場合、蒸発器16だけでなく第二熱交換器20にも熱源水が通されないので、第二熱交換器20を耐食性素材(たとえばチタン)から構成する必要はない。つまり、残留塩素を含む熱源水を用いる場合でも、熱源水が通される第一熱交換器6だけ、ステンレスよりも耐食性に優れた素材から形成すればよい。
本実施例2では、循環ポンプ19は、給水ポンプ11および熱源供給ポンプ24の発停と連動して発停される。つまり、給水路9を介した給水タンク3への給水中、熱源供給路21には熱源水が通されると共に、循環回路18(第一循環路18a〜第三循環路18c)には循環液が循環される。
本実施例2では、前記実施例1の熱源温度センサ33に代えてまたはこれに加えて、循環液温度センサ34が設けられる。循環液温度センサ34は、第一循環路18aに設けられ、蒸発器16の入口側の循環液温度を監視する。
前記実施例1では、給水路9を介した給水タンク3への給水中(それに伴い熱源供給路21に熱源水を通水中)、熱源温度センサ33の検出温度に基づき、ヒートポンプ4の発停を制御したが、本実施例2では、給水路9を介した給水タンク3への給水中、循環液温度センサ34の検出温度に基づき、ヒートポンプ4の発停を制御する。つまり、給水路9を介した給水タンク3への給水中、循環液温度センサ34により蒸発器16への循環液温度を監視し、その温度が設定温度以上になると、ヒートポンプ4を停止させるのがよい。
具体的には、本実施例2では、次のように制御される。すなわち、給水路9を介した給水タンク3への給水中、循環液温度センサ34の検出温度が設定温度未満であれば、ヒートポンプ4を作動させた状態で、出湯温度センサ32の検出温度を第一目標温度に維持するように、給水ポンプ11をインバータ制御して、給水路9を介した給水タンク3への給水流量を調整する(第一制御)。
このような第一制御中、循環液温度センサ34の検出温度が設定温度以上になると、第二制御に切り替える。第二制御では、ヒートポンプ4を停止させる。その場合でも、給水タンク3内の水位に基づく給水条件が満たされる限りは、給水路9を介して給水タンク3へ給水するが、凝縮器14の出口側水温の制御目標温度を下げるのが好ましい。つまり、出湯温度センサ32の検出温度を第一目標温度よりも低い第二目標温度に維持するように、給水ポンプ11をインバータ制御して、給水路9を介した給水タンク3への給水流量を調整する。
第二制御から第一制御への切替えも、前記実施例1と同様であり、異なる点は、熱源温度センサ33の検出温度に基づき制御するのではなく、循環液温度センサ34の検出温度に基づき制御する点である。その他は、前記実施例1と同様であるため、説明を省略する。
本発明の給水加温システム1は、前記各実施例の構成(制御を含む)に限らず、適宜変更可能である。特に、少なくとも蒸発器16と第一熱交換器6との間で循環液を循環させ、その循環液を介して熱源流体の熱をヒートポンプ4でくみ上げて給水を加温し、熱源流体が通される熱交換器(少なくとも第一熱交換器6)を、ステンレスよりも耐食性に優れた素材から形成するのであれば、その他の構成は適宜に変更可能である。
たとえば、前記各実施例において、過冷却器17と第二熱交換器20との内、一方または双方の設置を省略してもよい。また、補給水ポンプ12を備えた補給水路10は、場合により省略可能である。さらに、給水加温システム1の制御(運転方法)も、上述した制御に限らない。
また、前記各実施例では、給水路9を介した給水タンク3への給水流量を調整するために、給水ポンプ11をインバータ制御したが、給水ポンプ11をオンオフ制御しつつ、給水路9に設けた弁の開度を調整してもよい。つまり、出湯温度センサ32の検出温度などに基づき給水路9を介した給水の流量を調整可能であれば、その流量調整方法は適宜に変更可能である。
また、前記各実施例の場合、給水タンク3に、給水路9により給水可能であると共に、補給水路10により給水可能であれば、給水路9や補給水路10の具体的構成は、前記各実施例の構成に限らず適宜変更可能である。たとえば、前記各実施例では、給水路9と補給水路10とは、それぞれ補給水タンク5と給水タンク3とを接続するように並列に設けたが、給水路9と補給水路10との一端部(補給水タンク5側の端部)と他端部(給水タンク3側の端部)の一方または双方は、共通の管路としてもよい。言い換えれば、補給水路10の一端部は、補給水タンク5に接続するのではなく、給水路9から分岐するように設けてもよいし、補給水路10の他端部は、給水タンク3に接続するのではなく、給水タンク3の手前において給水路9に合流するように設けてもよい。補給水路10の一端部を、補給水タンク5に接続するのではなく、給水路9から分岐するように設ける場合、その分岐部より下流において、給水路9に給水ポンプ11を設ける一方、補給水路10に補給水ポンプ12を設ければよいが、分岐部よりも上流側の共通管路にのみポンプを設けて、分岐部より下流の給水路9および/または補給水路10に設けた弁の開度を調整することで、給水路9や補給水路10を通る流量を調整してもよい。
また、前記各実施例では、給水タンク3への給水を貯留するために補給水タンク5を設置したが、場合により補給水タンク5の設置を省略して、給水源から直接に給水路9および補給水路10に水を通してもよい。
また、前記各実施例では、給水路9および/または補給水路10を介して、補給水タンク5から給水タンク3へ給水可能としたが、これら給水は、硬水軟化装置から直接に行ってもよい。たとえば、図1において、給水路9および補給水路10の基端部をまとめて硬水軟化装置に接続し、給水ポンプ11の設置を省略する代わりに給水路9に設けた電動弁(モータバルブ)の開度を調整し、補給水ポンプ12の設置を省略する代わりに補給水路10に設けた電磁弁の開閉を制御すればよい。
また、前記各実施例では、ボイラ2の給水タンク3への給水をヒートポンプ4で加温できるシステムについて説明したが、給水タンク3の貯留水の利用先は、ボイラ2に限らず適宜に変更可能である。
また、前記各実施例では、ヒートポンプ4の熱源として熱源水を用いた例について説明したが、ヒートポンプ4の熱源流体として、熱源水に限らず、空気や排ガスなど各種の流体を用いることができる。
また、前記各実施例では、ヒートポンプ4を運転する際、圧縮機13のモータの駆動周波数を一定に維持したが、場合により、圧縮機13の吐出圧を所定に維持するように制御してもよい。あるいは、給水タンク3内の水位、蒸発器16への循環液温度、または第一熱交換器6への熱源水温度などに基づき、圧縮機13の出力を調整してもよい。
また、ヒートポンプ4は、単段に限らず複数段とすることもできる。ヒートポンプ4を複数段にする場合、隣接する段のヒートポンプ同士は、間接熱交換器を用いて接続されてもよいし、直接熱交換器(中間冷却器)を用いて接続されてもよい。後者の場合、低段ヒートポンプの圧縮機からの冷媒と高段ヒートポンプの膨張弁からの冷媒とを受けて、両冷媒を直接に接触させて熱交換する中間冷却器を備え、この中間冷却器が低段ヒートポンプの凝縮器であると共に高段ヒートポンプの蒸発器とされる。このように、複数段(多段)のヒートポンプには、一元多段のヒートポンプの他、複数元(多元)のヒートポンプ、あるいはそれらの組合せのヒートポンプが含まれる。
さらに、前記各実施例では、ヒートポンプ4の圧縮機13は、電気モータにより駆動されたが、圧縮機13の駆動源は特に問わない。たとえば、圧縮機13は、電気モータに代えてまたはそれに加えて、蒸気を用いて動力を起こすスチームモータ(蒸気エンジン)に駆動されたり、ガスエンジンにより駆動されたりしてもよい。
1 給水加温システム
2 ボイラ
3 給水タンク
4 ヒートポンプ
5 補給水タンク
6 第一熱交換器
7 熱源水タンク
8 ポンプ
9 給水路
10 補給水路
11 給水ポンプ
12 補給水ポンプ
13 圧縮機
14 凝縮器
15 膨張弁
16 蒸発器
17 過冷却器
18 循環回路(18a〜18c:循環路)
19 循環ポンプ
20 第二熱交換器
21 熱源供給路
22 熱源水の供給路
23 オーバーフロー路
24 熱源供給ポンプ
25 水位検出器
26 給水開始電極棒
27 給水停止電極棒
28 補給水開始電極棒
29 補給水停止電極棒
30 水位検出器
31 低水位検出電極棒
32 出湯温度センサ
33 熱源温度センサ
34 循環液温度センサ
H1 給水開始水位
H2 給水停止水位
H3 補給水開始水位
H4 補給水停止水位

Claims (6)

  1. 圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が順次環状に接続されて冷媒を循環させ、前記蒸発器に通される循環液から熱をくみ上げ、前記凝縮器に通される水を加温するヒートポンプと、
    前記蒸発器との間で循環液を循環させ、その循環液を熱源流体で加温する第一熱交換器とを備え、
    前記第一熱交換器は、ステンレスよりも耐食性に優れた素材から形成されている
    ことを特徴とする給水加温システム。
  2. 給水路を介した前記凝縮器への水と、前記凝縮器から前記膨張弁への冷媒とを熱交換する過冷却器と、
    この過冷却器より上流側の前記給水路の水と、前記第一熱交換器を通過後の熱源流体とを熱交換する第二熱交換器とをさらに備え、
    前記第二熱交換器も、ステンレスよりも耐食性に優れた素材から形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の給水加温システム。
  3. 前記給水路を介した給水中、前記第一熱交換器への熱源流体温度が設定温度未満であれば、前記ヒートポンプを作動させた状態で、前記凝縮器の出口側水温を第一目標温度に維持するように、前記給水路を介した給水流量を調整し、
    前記給水路を介した給水中、前記第一熱交換器への熱源流体温度が設定温度以上になると、前記ヒートポンプを停止させた状態で、前記凝縮器の出口側水温を前記第一目標温度よりも低い第二目標温度に維持するように、前記給水路を介した給水流量を調整する
    ことを特徴とする請求項2に記載の給水加温システム。
  4. 給水路を介した前記凝縮器への水と、前記凝縮器から前記膨張弁への冷媒とを熱交換する過冷却器と、
    この過冷却器より上流側の前記給水路の水と、前記蒸発器を通過後の循環液とを熱交換する第二熱交換器とをさらに備え、
    前記循環液は、前記第一熱交換器、前記蒸発器および前記第二熱交換器を順に通されて循環される
    ことを特徴とする請求項1に記載の給水加温システム。
  5. 前記給水路を介した給水中、前記蒸発器への循環液温度が設定温度未満であれば、前記ヒートポンプを作動させた状態で、前記凝縮器の出口側水温を第一目標温度に維持するように、前記給水路を介した給水流量を調整し、
    前記給水路を介した給水中、前記蒸発器への循環液温度が設定温度以上になると、前記ヒートポンプを停止させた状態で、前記凝縮器の出口側水温を前記第一目標温度よりも低い第二目標温度に維持するように、前記給水路を介した給水流量を調整する
    ことを特徴とする請求項4に記載の給水加温システム。
  6. 前記ステンレスよりも耐食性に優れた素材は、チタンであり、
    前記循環液は、水である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の給水加温システム。
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