JP2020133772A - ブレーキダストカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】ナックル、ブレーキダストカバー、ディスクロータの配置に要する車幅方向のスペースを小さく抑えながらも、剛性を十分に確保することができるブレーキダストカバーを提供する。【解決手段】ブレーキダストカバー1に設けられる第1ビード140として、ナックルが重ね合わされる領域に位置する内周側ビード141と、ディスクロータが対向する領域に位置する外周側ビード142とを備えさせ、内周側ビード141を車幅方向の外側に凸となるように膨出させ、外周側ビード142を車幅方向の内側に凸となるように膨出させる。これにより、ナックル、ブレーキダストカバー1、ディスクロータの配置に要する車幅方向のスペースを小さく抑えながらもブレーキダストカバー1の剛性を十分に確保することが可能になる。【選択図】図4

Description

本発明はディスクブレーキ装置に適用されるブレーキダストカバーに係る。特に、本発明は、ブレーキダストカバーの剛性を高めるための構成の改良に関する。
従来、車両に搭載されるブレーキ装置として、ディスクブレーキ装置が広く採用されている。該ディスクブレーキ装置には、ディスクロータを埃や泥等の異物から保護することを目的として、該ディスクロータに対して車幅方向の内側で向かい合うようにブレーキダストカバーが配設されている。
この種のブレーキダストカバーにあっては、剛性を高めるために複数箇所にビードが設けられている(例えば特許文献1を参照)。この特許文献1にあっては、ブレーキダストカバーの中央部に車幅方向の内側に膨出する膨出部を備えさせると共に、この膨出部における傾斜部にビード(この特許文献1ではリブと称している)が設けられている。
特開2007−64242号公報
ところで、一般にブレーキダストカバーは、その車幅方向の外側に所定間隔を存してディスクロータが配設されている。また、ブレーキダストカバーにおける車幅方向の内側の面には、ナックルが重ね合わされて締結されている。つまり、車幅方向の内側からナックル、ブレーキダストカバー、ディスクロータが順に配設されている。
本発明の発明者は、これらナックル、ブレーキダストカバー、ディスクロータの配置に要する車幅方向のスペースを小さく抑えながらも、前記ビードを設けることによるブレーキダストカバーの剛性を十分に確保するためのブレーキダストカバーの構成について検討した。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ナックル、ブレーキダストカバー、ディスクロータの配置に要する車幅方向のスペースを小さく抑えながらも、剛性を十分に確保することができるブレーキダストカバーを提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、ディスクブレーキ装置のディスクロータに対して車幅方向の内側に所定間隔を存した位置に配置されると共に、車幅方向の内側の面の中央部が車体側のナックルに重ね合わされて締結されるブレーキダストカバーを前提とする。そして、このブレーキダストカバーは、車両の前後方向に延在するビードを有し、前記ビードは、当該ブレーキダストカバーの中央側であって前記ナックルが重ね合わされる領域に位置する内周側ビードと、該内周側ビードに連続し且つ当該ブレーキダストカバーの外周側であって前記ディスクロータが対向する領域に位置する外周側ビードとを有しており、前記内周側ビードは車幅方向の外側に凸となるように膨出され、前記外周側ビードは車幅方向の内側に凸となるように膨出されていることを特徴とする。
ここで、「ナックルが重ね合わされる領域に位置する内周側ビード」とは、内周側ビードの全体が前記領域(ナックルが重ね合わされる領域)に位置する場合に限らず、内周側ビードの一部が前記領域に位置する場合も含む。
前記特定事項により、ブレーキダストカバーの車幅方向の内側の面の中央部がナックルに重ね合わされて締結され、該ブレーキダストカバーがディスクブレーキ装置のディスクロータに対して車幅方向の内側に所定間隔を存した位置に配置された状態にあっては、ブレーキダストカバーにおける内周側ビード(ブレーキダストカバーの中央側であってナックルが重ね合わされる領域に位置する内周側ビード)の形成部分にナックルが重ね合わされており、ブレーキダストカバーにおける外周側ビード(内周側ビードに連続し且つブレーキダストカバーの外周側であってディスクロータが対向する領域に位置する外周側ビード)の形成部分にディスクロータが対向する状態となっている。
そして、内周側ビードは車幅方向の外側に凸となるように膨出されている。つまり、この内周側ビードはナックルから後退するように車幅方向の外側に膨出されている。仮に、内周側ビードを車幅方向の内側に凸となるように膨出させた場合、ナックルが干渉することで前記締結に支障を来したり、ナックルの配設位置(車幅方向での配設位置)として内周側ビードの高さ寸法(車幅方向の内側への膨出寸法)分だけ車幅方向の内側へ位置させる必要があるが、本解決手段では、内周側ビードを車幅方向の外側に凸となるように膨出させたことで、ブレーキダストカバーの車幅方向の内側の面にナックルを良好に重ね合わせることができ、また、ナックルの配設位置を車幅方向の外側へ位置させる(ディスクロータに近付く側に位置させる)ことが可能になる。
一方、外周側ビードは車幅方向の内側に凸となるように膨出されている。つまり、この外周側ビードはディスクロータから後退するように車幅方向の内側に膨出されている。仮に、外周側ビードを車幅方向の外側に凸となるように膨出させた場合、ディスクロータの配設位置(車幅方向での配設位置)として外周側ビードの高さ寸法(車幅方向の外側への膨出寸法)分だけ車幅方向の外側へ位置させる必要があるが、本解決手段では、外周側ビードを車幅方向の内側に凸となるように膨出させたことで、ディスクロータの配設位置を車幅方向の内側へ位置させる(ナックルに近付く側に位置させる)ことが可能になる。
以上のことから、ナックル、ブレーキダストカバー、ディスクロータの配置に要する車幅方向のスペースを小さく抑えながらも、連続する内周側ビードおよび外周側ビードによってブレーキダストカバーの剛性を十分に確保することが可能になる。
本発明では、ブレーキダストカバーに設けられるビードとして、ナックルが重ね合わされる領域に位置する内周側ビードと、ディスクロータが対向する領域に位置する外周側ビードとを備えさせ、内周側ビードを車幅方向の外側に凸となるように膨出させ、外周側ビードを車幅方向の内側に凸となるように膨出させている。これにより、ナックル、ブレーキダストカバー、ディスクロータの配置に要する車幅方向のスペースを小さく抑えながらもブレーキダストカバーの剛性を十分に確保することが可能になる。
ブレーキダストカバーおよびディスクロータを車幅方向の内側から見た図である。 図1におけるII-II線に沿った断面図である。 図1におけるIII-III線に沿った断面図である。 ブレーキダストカバーを車幅方向の内側から見た図である。 ブレーキダストカバーの斜視図である。 図4におけるVI-VI線に沿った断面図である。 図4におけるVII-VII線に沿った断面図である。 図4におけるVIII-VIII線に沿った断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、FF車両の前輪のディスクブレーキ装置に適用されるブレーキダストカバーを例に挙げて説明する。なお、このブレーキダストカバーは、FR車両の前輪のディスクブレーキ装置に適用されるものであってもよい。
−ブレーキダストカバーの周辺構造−
図1は車両の右前輪のディスクブレーキ装置に備えられたブレーキダストカバー1およびディスクロータ2を車幅方向の内側から見た図である。ここでは、車両の右前輪の周辺構造を例に挙げて説明するが、左前輪の周辺構造も同様となっている。
図2は図1におけるII-II線に沿った断面図である。図3は図1におけるIII-III線に沿った断面図である。また、図1におけるFRは車体前方を示し、RRは車体後方を示し、UPは上方を示している。また、図2および図3におけるINは車幅方向の内側を示し、OUTは車幅方向の外側を示し、UPは上方を示している。
図2および図3に示すように、車両の右前輪のディスクブレーキ装置の周辺には、ハブ3、ハブベアリング4、駆動軸5、ナックル6、ブレーキダストカバー1、ディスクロータ2が配設されている。図2および図3では、駆動軸5およびナックル6については仮想線で示している。
ハブ3は、ハブ軸31およびハブフランジ32を有している。
ハブ軸31は、車幅方向に沿って延在する略筒形状の部分である。また、このハブ軸31の内周面には、駆動軸5の外周面とスプライン嵌合するスプライン部33が設けられており、駆動軸5の回転力が、このスプライン部33を経てハブ軸31に伝達されることでハブ3が回転するようになっている。また、このハブ軸31は、ハブベアリング4のインナレース41を兼用している。
ハブフランジ32は、ハブ軸31における車幅方向の外側端から外周側に延在する円盤状の部分である。また、このハブフランジ32は、ディスクロータ2の内周部分である締結部21および図示しない前輪のホイールの内周部分がボルトB1によって締結される部分である。具体的には、ハブフランジ32の外側面(車幅方向の外側に向かう面)に、ディスクロータ2の締結部21およびホイールの内周部分が重ね合わされ、これらがボルトB1によって一体的に締結されている。
ハブベアリング4は、インナレース41とアウタレース42との間にローラ43,43が配設されて構成されている。また、ハブベアリング4における軸心方向(車幅方向)の両側にはインナレース41とアウタレース42との間に亘ってシール部材44,44が設けられている。
駆動軸5は、図示しないエンジン(内燃機関)あるいは電動モータ(走行用モータ)等の駆動源からの駆動力が伝達され、この駆動力をハブ3を経て前輪のホイールに伝達することによって前輪を回転駆動する。
ナックル6には、ハブベアリング4のアウタレース42および駆動軸5が挿通される開口61が形成されている。また、このナックル6には、該ナックル6に前記ブレーキダストカバー1およびハブベアリング4のアウタレース42に形成されたフランジ部45をボルトB2によって締結するための図示しないボルト挿通孔62が形成されている。つまり、このナックル6は、ブレーキダストカバー1における車幅方向の内側の面に重ね合わされ、このブレーキダストカバー1およびアウタレース42のフランジ部45それぞれに形成されたボルト挿通孔に亘ってボルトB2が挿通されることで、ブレーキダストカバー1およびアウタレース42が一体的に組み付けられている。図1における仮想線は、ブレーキダストカバー1における車幅方向の内側の面に対してナックル6が重ね合わされる領域を示している。また、図1における破線は、ブレーキダストカバー1における車幅方向の外側の面に対してハブベアリング4のアウタレース42が重ね合わされる領域を示している。
前記ディスクロータ2の構成としては、前記締結部(ハブフランジ32に締結される部分)21の外周側縁から車幅方向の内側に延在する円筒形状のドラム部22と、該ドラム部22における車幅方向の内側縁から外周側に延在するディスク部23とを備えている。本実施形態では、このディスク部23はベンチレーテッドタイプとなっている。このディスク部23が、図示しないブレーキキャリパに備えられたブレーキパッドからの押圧力を受けることで、前輪に制動力が付与されることになる。
−ブレーキダストカバーの構成−
次に、本実施形態に係るブレーキダストカバー1の構成について説明する。
図4はブレーキダストカバー1を車幅方向の内側から見た図である。図5はブレーキダストカバー1の斜視図である。図6は図4におけるVI-VI線に沿った断面図である。図7は図4におけるVII-VII線に沿った断面図である。図8は図4におけるVIII-VIII線に沿った断面図である。
ブレーキダストカバー1は、例えばアルミニウム合金等の金属板がプレス加工や鍛造加工によって形成されて成る。
図4に示すように、ブレーキダストカバー1は、一部が切り欠かれて成る(後述する切り欠き121を有して成る)略円形の金属板で構成されている。また、このブレーキダストカバー1の外径寸法は、前記ディスクロータ2の外径寸法よりも僅かに大きく設定されている。
そして、このブレーキダストカバー1は、内周側に位置する締結部110と、該締結部110よりも外周側に位置するカバー部120とを備えている。締結部110は、ナックル6に締結される部分である。また、カバー部120はディスクロータ2のディスク部23の車幅方向の内側を覆ってディスクロータ2を埃や泥等の異物から保護する部分である。以下、締結部110およびカバー部120それぞれの具体構成について説明する。
締結部110は、ブレーキダストカバー1を車幅方向の内側から見た場合(図4を参照)に略円形となっている。そして、この締結部110の中央部には、前記ハブ3、ハブベアリング4および駆動軸5が挿通される開口111が形成されている。この開口111の周囲の4箇所には、前記ナックル6に締結(ボルト締結)される際にボルトB2が挿通されるボルト挿通孔112,112,…が形成されている。つまり、ブレーキダストカバー1の締結部110における車幅方向の内側の面にナックル6が重ね合わされ、車幅方向の外側の面にハブベアリング4のアウタレース42のフランジ部45が重ね合わされ、それぞれに形成されたボルト挿通孔62,112にボルトB2が挿通されることによって、ナックル6とハブベアリング4のアウタレース42のフランジ部45との間に挟まれた状態で、ブレーキダストカバー1は組み付けられている。
また、締結部110の複数箇所にはスリット113,113,…が貫通形成されている。このスリット113,113,…は、ディスクロータ2の周辺に流れ込む走行風の量を増大し、このディスクロータ2の冷却効率を高めることに寄与する。
カバー部120は、図6に示すように、前記締結部110よりも車幅方向の内側に位置している。このため、締結部110の外周縁とカバー部120の内周縁との間は、外周側に向かうに従って車幅方向の内側に向けて傾斜する傾斜部130が設けられている。
また、このカバー部120は、図示しないブレーキキャリパの配設部分に切り欠き121が設けられて、ブレーキキャリパの配設空間を確保するようになっている。
また、カバー部120における下側部分から前側部分に亘る領域は、車両走行時における走行風を、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の空間に導入するための導入口の開口面積を大きくするための屈曲部122となっている。この屈曲部122の形状としては、図5に示すように、カバー部120の一部分が車幅方向の内側に屈曲されることで、カバー部120をディスクロータ2から後退させ(車幅方向の内側(図5では上側)に後退させ)、これによって前記開口面積を大きくするようにしている。本実施形態では、屈曲部122として、車幅方向の内側に屈曲する第1〜第4の屈曲部122a〜112dが設けられている。
本実施形態におけるブレーキダストカバー1の複数箇所には、ビード140,150が設けられている。このビード140,150としては、ブレーキダストカバー1の開口111よりも前側の位置において、上側に位置する第1ビード140と、下側に位置する第2ビード150とが設けられている。
図7は、第1ビード140の断面を示す図(図4におけるVII-VII線に沿った断面図)である。この図7に示すように、第1ビード140は、ブレーキダストカバー1の締結部110からカバー部120に亘って車両の前後方向に延在している。
そして、この第1ビード140は、ブレーキダストカバー1の締結部110に形成されている内周側ビード141と、この内周側ビード141に連続し且つカバー部120に形成されている外周側ビード142とによって構成されている。つまり、内周側ビード141は、ブレーキダストカバー1の中央側であって、その一部はナックル6が重ね合わされる領域(図1に仮想線で示す領域)に位置している。より具体的には、この内周側ビード141においてブレーキダストカバー1の中央に位置する側の一部が、ナックル6が重ね合わされる領域に位置している。また、外周側ビード142は、前記内周側ビード141に連続し且つブレーキダストカバー1の外周側であってディスクロータ2のディスク部23が対向する領域に位置している。
そして、前記内周側ビード141は車幅方向の外側(図7における下側)に凸となるように膨出されている。つまり、この内周側ビード141はナックル6から後退するように車幅方向の外側に膨出されている(図7における内周側ビード141およびナックル6の位置を参照)。一方、前記外周側ビード142は車幅方向の内側(図7における上側)に凸となるように膨出されている。つまり、この外周側ビード142はディスクロータ2のディスク部23から後退するように車幅方向の内側に膨出されている(図7における外周側ビード142およびディスクロータ2のディスク部23の位置を参照)。このように、第1ビード140は、内周側ビード141と外周側ビード142とで膨出する方向が切り替わったものとなっている。
仮に、内周側ビードを車幅方向の内側に凸となるように膨出させた場合、ナックル6が干渉することで前記締結(ナックル6に対するブレーキダストカバー1の締結)に支障を来したり、ナックル6の配設位置(車幅方向での配設位置)として内周側ビードの高さ寸法(車幅方向の内側への膨出寸法)分だけ車幅方向の内側へ位置させる必要がある。本実施形態では、内周側ビード141を車幅方向の外側に凸となるように膨出させたことで、ブレーキダストカバー1の車幅方向の内側の面にナックル6を良好に重ね合わせることができ、また、ナックル6の配設位置を車幅方向の外側へ位置させる(内周側ビードを車幅方向の内側に凸となるように膨出させた場合に比べて車幅方向の外側へ位置させる)ことが可能になる。
また、仮に、外周側ビードを車幅方向の外側に凸となるように膨出させた場合、ディスクロータ2のディスク部23の配設位置(車幅方向での配設位置)として外周側ビードの高さ寸法(車幅方向の外側への膨出寸法)分だけ車幅方向の外側へ位置させる必要がある。本実施形態では、外周側ビード142を車幅方向の内側に凸となるように膨出させたことで、ディスクロータ2のディスク部23の配設位置を車幅方向の内側へ位置させる(外周側ビードを車幅方向の外側に凸となるように膨出させた場合に比べて車幅方向の内側へ位置させる)ことが可能になる。
以上説明したように、本実施形態では、ブレーキダストカバー1に対し、ナックル6が車幅方向の内側において比較的内周側寄りに位置しており、ディスクロータ2のディスク部23が車幅方向の外側において比較的外周側寄りに位置していることを有効に利用し、内周側ビード141を車幅方向の外側に凸となるように膨出し、外周側ビード142を車幅方向の内側に凸となるように膨出して、ナックル6の配設位置を車幅方向の外側へ位置させることを可能にすると共に、ディスクロータ2のディスク部23の配設位置を車幅方向の内側へ位置させることを可能にしている。これにより、ナックル6、ブレーキダストカバー1、ディスクロータ2の配置に要する車幅方向のスペースを小さく抑えながらも、連続する内周側ビード141および外周側ビード142によってブレーキダストカバー1の剛性を十分に確保することが可能になる。
図8は、第2ビード150の断面を示す図(図4におけるVIII-VIII線に沿った断面図)である。この図8に示すように、第2ビード150は、ブレーキダストカバー1の締結部110に形成されており、その断面形状としては、車幅方向の外側に凸となるように膨出されている。これにより、締結部110における下側部分の剛性を確保するようになっている。
また、本実施形態におけるブレーキダストカバー1のもう一つの特徴としては、ディスクロータ2との間の間隔寸法が、上側よりも下側の方が大きくなるように設定されていることにある。
具体的には、図2に示すように、ブレーキダストカバー1の上側部分とディスクロータ2のドラム部22の車幅方向の内側端との間の間隔寸法(図2における寸法t1)に比べて、ブレーキダストカバー1の下側部分とディスクロータ2のドラム部22の車幅方向の内側端との間の間隔寸法(図2における寸法t2)の方が大きくなっている。詳しくは、ブレーキダストカバー1の中心線から締結部110の上端部分までの距離に比べて、ブレーキダストカバー1の中心線から締結部110の下端部分までの距離が短くなっている。つまり、この部分(下端部分)では、傾斜部130およびカバー部120の内周側端が内周寄りに位置しており(上側部分よりも内周寄りに位置しており)、このために、ブレーキダストカバー1の下側部分とディスクロータ2のドラム部22の車幅方向の内側端との間の間隔寸法が大きくなっている。
また、前述した屈曲部(ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の空間に導入するための導入口の開口面積を大きくするための屈曲部)122が形成されていることによっても、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の間隔寸法は、上側よりも下側の方が大きくなっている。
このように、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の間隔寸法が、上側よりも下側の方が大きくなるように設定されていることにより、仮に、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の空間に埃や泥等の異物が入り込んだとしても、この異物は下側(前記間隔寸法が大きくなっている側)に容易に排出されることになり、ディスクロータ2を異物から保護することができて、ディスクブレーキ装置の制動動作の信頼性を大幅に高めることができる。また、車両走行時の走行風はブレーキダストカバー1の前側の下部から導入されることになるが、前述したように、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の間隔寸法が、上側よりも下側の方が大きくなるように設定されていることにより、走行風の導入口を大きく確保することができ、ディスクロータ2の冷却効率を高めることができる。
以上が、本実施形態に係るブレーキダストカバー1の特徴部分である。
前記の構成以外に、本実施形態に係るブレーキダストカバー1は、以下に述べる構成も備えている。
前記カバー部120の外周縁にはフランジ160,170が形成されている。このフランジ160,170としては、ブレーキダストカバー1の上部に形成されている第1フランジ160と、ブレーキダストカバー1における車両前側の下部に形成されている第2フランジ170とがある。
そして、第1フランジ160は車幅方向の外側に屈曲されている。一方、第2フランジ170は車幅方向の内側に屈曲されている。このように、ブレーキダストカバー1の上部に形成されている第1フランジ160がディスクロータ2の上方において車幅方向の外側に屈曲されていることで、該第1フランジ160がディスクロータ2の上方を覆った状態となっており(図2および図3を参照)、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の空間に上側から異物が入り込むことを抑制することができる。このため、ディスクロータ2を異物から保護する機能を高めながらも、ブレーキダストカバー1の上部の剛性を高めることができる。
また、ブレーキダストカバー1における車両前側の下部に形成されている第2フランジ170が車幅方向の内側に屈曲されていることで、該第2フランジ170が、ブレーキダストカバー1とディスクロータ2との間の空間を狭くしてしまうことはない。このため、走行風の導入によるディスクロータ2の冷却効率を十分に確保しながらも、ブレーキダストカバー1における車両前側の下部の剛性を高めることができる。
また、ブレーキダストカバー1の外周縁において、前記第1フランジ160が形成されている領域および第2フランジ170が形成されている領域以外の領域(ブレーキダストカバー1における車両後側の下部の領域)にあってはフランジは設けられていない。これにより、必要以上にフランジを設けないことによってブレーキダストカバー1の軽量化が図られている。
−他の実施形態−
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲および該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
例えば、前記実施形態では、膨出方向が互いに異なる(車幅方向の外側と内側とで異なる)内周側ビード141と外周側ビード142とが連続して成るビード(前記実施形態における第1ビード)140を1箇所のみに設けるようにしたが、このビードをブレーキダストカバー1の複数箇所に設けるようにしてもよい。例えば前記第2ビード150を、前記第1ビード140と同様の構成とすることが挙げられる。
また、前記実施形態では、ハブベアリング4のアウタレース42をブレーキダストカバー1と共にナックル6に締結し、インナレース41をハブ3と共に駆動軸5に連結した構成としていた。つまり、ハブベアリング4のアウタレース42を固定側とし、インナレース41を回転側とする構成としていた。本発明はこれに限らず、ハブベアリングのインナレースを固定側とし、アウタレースを回転側とする構成に対しても適用可能である。この場合、ハブベアリングのインナレースをブレーキダストカバーと共にナックルに締結する構成となる。
また、前記実施形態では、内周側ビード141の一部のみが、締結部110においてナックル6が重ね合わされる領域に位置していた。本発明はこれに限らず、内周側ビード141の全体が、締結部110においてナックル6が重ね合わされる領域に位置するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、前輪のディスクブレーキ装置に適用されるブレーキダストカバー1を例に挙げて説明した。本発明はこれに限らず、後輪のディスクブレーキ装置に適用されるブレーキダストカバーに対しても適用可能である。
本発明は、ブレーキダストカバーに適用可能である。
1 ブレーキダストカバー
2 ディスクロータ
6 ナックル
140 第1ビード
141 内周側ビード
142 外周側ビード

Claims (1)

  1. ディスクブレーキ装置のディスクロータに対して車幅方向の内側に所定間隔を存した位置に配置されると共に、車幅方向の内側の面の中央部が車体側のナックルに重ね合わされて締結されるブレーキダストカバーにおいて、
    車両の前後方向に延在するビードを有し、
    前記ビードは、当該ブレーキダストカバーの中央側であって前記ナックルが重ね合わされる領域に位置する内周側ビードと、該内周側ビードに連続し且つ当該ブレーキダストカバーの外周側であって前記ディスクロータが対向する領域に位置する外周側ビードとを有しており、
    前記内周側ビードは車幅方向の外側に凸となるように膨出され、前記外周側ビードは車幅方向の内側に凸となるように膨出されていることを特徴とするブレーキダストカバー。
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