JP2020133730A - シフト機構、及び変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】1段より離れたギヤ段への変速を確実かつ自在に実行できて変速の操作性に優れるシフト機構及び変速機を提供すること。【解決手段】シフト機構10が、カム溝38の幅を変動させることで、バレル本体21が回転したときにフォーク25,30及びドグリング35,40が出力軸15の軸方向に移動する第1状態と、バレル本体21が回転したときにフォーク25,30及びドグリング35,40が移動しない第2状態とを選択的に実現させる溝幅変動機構45を備えるようにする。【選択図】図1

Description

本開示は、シフト機構、及び変速機に関する。
従来、シフト機構としては、特許文献1に記載されているバレル式変速機構がある。このバレル式変速機構は、外周面にカム溝が形成されたバレルと、バレルを回転駆動するアクチュエータを備え、バレルの回転駆動により、カム溝に沿ってシフトフォークを移動させることで変速を行う。このバレル式変速機構は、ドグ及びドグスリーブを含むドグクラッチを用いることで、同軸上で互いに隣り合う変速ギヤ間における回転動力の伝達と切断とを選択的に切り替える。
特開2009−180342号公報
上記バレル式変速機構が搭載された車両において、ダウンシフトを実施せずに停車した場合、ギヤ段を維持したままの状態で停車することになり、次工程として、ギヤ段をニュートラルに戻す操作、あるいは発進に備えて1速にシフトする操作が必要になる。係る背景において、バレル式変速機構では、シフトバレルのカム溝に沿ってフォークシャフト(シフトフォーク)を移動させて変速を行うため、ダウンシフト及びアップシフトの際に変速を1段ずつ実行しなければならず、所望の変速を迅速かつ容易に実行しにくい。
そこで、本開示の目的は、飛び変速、すなわち、1段より離れたギヤ段への変速を確実に実行できて変速の操作性に優れるシフト機構及び変速機を提供することにある。
上記課題を解決するため、本開示に係るシフト機構は、回転部材と、2以上の伝達部材と、複数のギヤと、を備え、前記伝達部材は、前記回転部材に軸方向に移動可能な状態で同期回転するように係合され、前記伝達部材および前記ギヤの夫々はドグ歯を有して、前記伝達部材の前記ドグ歯と前記ギヤの前記ドグ歯が噛み合った場合に、前記伝達部材と前記ギヤの間で動力が伝達され、前記伝達部材を回転可能に支持すると共に、前記伝達部材を前記軸方向に移動させることで、前記伝達部材を、前記伝達部材の前記ドグ歯が前記ギヤの前記ドグ歯に噛み合う係合位置と、前記伝達部材の前記ドグ歯が前記ギヤの前記ドグ歯に対して前記軸方向に間隔をおいて位置する開放位置に選択的に位置させる2以上の並進部材と、回転可能であり、前記並進部材が有するピンが収容されたカム溝を外周側に有するバレルと、前記カム溝の前記軸方向の幅を変動させることで、前記バレルが回転したときに前記並進部材及び前記伝達部材が前記軸方向に移動する第1状態と、前記バレルが回転したときに前記並進部材及び前記伝達部材が前記軸方向に移動しない第2状態とを選択的に実現させる溝幅変動機構と、を更に備える。
更には、本開示に係る変速機は、本開示に係るシフト機構と、前記各ギヤと噛み合うカウンタギヤと、前記カウンタギヤとの間で動力の伝達を実行する回転軸と、を備える。
これらの開示によれば、溝幅変動機構が、カム溝の軸方向の幅を変動させることができ、第2状態で、ピンがカム溝の側面に接触しなくてピンの動きがカム溝の側面で規制されないフリー状態を実現できる。よって、第2状態でバレルを所望の変速位置まで回転させた後、第1状態が選択されることで、間のギヤ段を経ずに所望のギヤ段を実行でき、飛び変速を確実かつ円滑に実行できる。
また、本開示のシフト機構において、前記バレルが、2以上の前記ピンが収容されているカム溝を有してもよい。
上記構成によれば、バレルに設けるカム溝の数を低減できる。したがって、バレルをコンパクトに構成でき、ひいては、シフト機構をコンパクトに形成できる。
本開示に係るシフト機構及び変速機によれば、飛び変速、すなわち、1段より離れたギヤ段への変速を確実に実行でき、変速の操作性を優れたものにできる。
本開示の一実施形態に係る変速機の主要部を示す正面図である。 溝幅変動機構が第1状態を実現している状態における図1に対応する正面図である。 第1状態においてバレルが回転した際の第1及び第2ピンのカム溝内での移動について説明する図である。 第2状態においてバレルが回転した際の第1及び第2ピンのカム溝内での位置について説明する図である。 変形例のシフト機構について説明する正面図である。 他の変形例のシフト機構について説明する正面図である。
以下に、本開示に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。また、以下の実施例では、図面において同一構成に同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、複数の図面には、模式図が含まれ、異なる図間において、各部材における、縦、横、高さ等の寸法比は、必ずしも一致しない。また、以下の説明では、4速の変速を実行可能な変速機を例に説明を行うが、以下の説明から明らかなように、変速機は、5速以上の変速が可能であってもよく、リバースを実行可能でもよい。リバースの実行は、入力側の歯車と出力側の歯車を直接、噛合するのではなくて、中継歯車を介して噛合することで容易に実現できる。また、以下で説明される構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素であり、必須の構成要素ではない。
図1は、本開示の一実施形態に係る変速機1の主要部を示す正面図である。図1に示すように、変速機1は、シフト機構10、第1乃至第4カウンタギヤ81〜84、及び回転軸の一例としての入力軸85を備える。また、シフト機構10は、回転部材としての出力軸15、バレル20、第1フォーク25、第2フォーク30、第1ドグリング35、第2ドグリング40、及び溝幅変動機構45を有する。第1及び第2ドグリング35,40は、2以上の伝達部材を構成し、第1及び第2フォーク25,30は、2以上の並進部材を構成する。
バレル20は、バレル本体21、筒状の第1カム溝画定部材22、及び筒状の第2カム溝画定部材23を有する。バレル本体21の中心軸は、出力軸15の軸方向と略平行な方向に延在している。また、バレル本体21は、第1及び第2カム溝画定部材22,23の内周面の夫々とスプライン嵌合しており、第1及び第2カム溝画定部材22,23の夫々は、バレル本体21に対して軸方向に相対移動可能になっている。なお、第1及び第2カム溝画定部材22,23の夫々は、バレル本体21に対して相対移動可能になっていればよく、第1及び第2カム溝画定部材22,23の夫々とバレル本体21は、スプライン嵌合でなくて、セレーション嵌合やキー嵌合等で係合してもよい。
第1カム溝画定部材22と、第2カム溝画定部材23は、バレル本体21の軸方向に間隔をおいて配置される。第1カム溝画定部材22と、第2カム溝画定部材23の間には、1条のカム溝38が形成されている。バレル本体21には、電動モータ等を駆動源とする図示しないアクチュエータが連結されており、バレル本体21は、そのアクチュエータから付与される回転動力によって回転するようになっている。
第1フォーク25は、第1フォークシャフト26と、第1シフトフォーク27を有する。第1フォークシャフト26は、バレル本体21の軸方向に沿って延在し、第1シフトフォーク27は、第1フォークシャフト26に固定され、第1フォークシャフト26から第1フォークシャフト26の径方向に延在する。第1シフトフォーク27は、一対の挟持部27aを含む。また、第1フォークシャフト26には、第1シフトヘッド(図示せず)が一体的に取り付けられ、第1シフトヘッドの先端部に設けられた第1ピン(図3及び図4に29で示す)が、カム溝38内に嵌め込まれている。
第2フォーク30は、第2フォークシャフト31と、第2シフトフォーク32を有する。第2フォークシャフト31は、バレル本体21の軸方向に沿って延在し、第2シフトフォーク32は、第2フォークシャフト31に固定され、第2フォークシャフト31から第2フォークシャフト31の径方向に延在する。第2シフトフォーク32は、一対の挟持部32aを含む。第2フォークシャフト31には、第2シフトヘッド33が一体的に取り付けられ、第2シフトヘッド33の先端部に設けられた第2ピン34が、カム溝38内に第1ピン29に間隔をおいた状態で嵌め込まれている。
第1ドグリング35は、環状部材であり、出力軸15に外嵌されている。第1ドグリング35は、出力軸15と、スプライン嵌合、セレーション嵌合、又はキー嵌合し、出力軸15と同期回転すると共に、出力軸15に対して軸方向に相対移動可能になっている。第1ドグリング35の外周面には、溝が設けられている。第1シフトフォーク27の一対の挟持部27aの夫々の内側部は、第1ドグリング35の溝に嵌め込まれており、第1ドグリング35を回動可能に保持している。
第1ドグリング35の軸方向の一方側の端部には、第1ドグ歯35aが形成されている。また、第1ドグリング35の軸方向の一方側には、1速ギヤ50が配置されている。1速ギヤ50は、例えば、軸受を介して出力軸15に固定され、これにより出力軸15に対して回転自在に固定されている。1速ギヤ50は、軸方向の他方側の端部に1速ドグ歯50aを有する。この1速ドグ歯50aは、第1ドグリング35が出力軸15に対して軸方向の一方側に相対移動したときに第1ドグ歯35aに噛み合い、1速ドグ歯50aが第1ドグ歯35aに噛み合うと、第1ドグリング35が1速ギヤ50と同期回転可能になる。
また、第1ドグリング35の軸方向の他方側の端部には、第2ドグ歯35bが形成されている。また、第1ドグリング35の軸方向の他方側には、3速ギヤ52が配置されている。3速ギヤ52は、例えば、軸受を介して出力軸15に固定され、これにより出力軸15に対して回転自在に固定されている。3速ギヤ52は、軸方向の一方側の端部に3速ドグ歯52aを有する。この3速ドグ歯52aは、第1ドグリング35が出力軸15に対して軸方向の他方側に相対移動したときに第2ドグ歯35bに噛み合い、3速ドグ歯52aが第2ドグ歯35bに噛み合うと、第1ドグリング35が3速ギヤ52と同期回転可能になる。
第2ドグリング40は、環状部材であり、出力軸15に外嵌されている。第2ドグリング40は、出力軸15と、スプライン嵌合、セレーション嵌合、又はキー嵌合し、出力軸15と同期回転すると共に、出力軸15に対して軸方向に相対移動可能になっている。第2ドグリング40の外周面には、溝が設けられている。第2シフトフォーク32の一対の挟持部32aの夫々の内側部は、第2ドグリング40の溝に嵌め込まれており、第2ドグリング40を回動可能に保持している。
第2ドグリング40の軸方向の一方側の端部には、第3ドグ歯40aが形成されている。また、第2ドグリング40の軸方向の一方側には、2速ギヤ51が配置されている。2速ギヤ51は、3速ギヤ52の軸方向の他方側に3速ギヤ52に対して間隔をおいた状態で出力軸15に対して回転自在に固定されている。2速ギヤ51は、例えば、軸受を介して出力軸15に固定されている。2速ギヤ51は、軸方向の他方側の端部に2速ドグ歯51aを有する。この2速ドグ歯51aは、第2ドグリング40が出力軸15に対して軸方向の一方側に相対移動したときに第3ドグ歯40aに噛み合い、2速ドグ歯51aが第3ドグ歯40aに噛み合うと、第2ドグリング40が2速ギヤ51と同期回転可能になる。
また、第2ドグリング40の軸方向の他方側の端部には、第4ドグ歯40bが形成されている。また、第2ドグリング40の軸方向の他方側には、4速ギヤ53が配置されている。4速ギヤ53は、例えば、軸受を介して出力軸15に固定され、これにより出力軸15に対して回転自在に固定されている。4速ギヤ53は、軸方向の一方側の端部に4速ドグ歯53aを有する。この4速ドグ歯53aは、第2ドグリング40が出力軸15に対して軸方向の他方側に相対移動したときに第4ドグ歯40bに噛み合い、4速ドグ歯53aが第4ドグ歯40bに噛み合うと、第2ドグリング40が4速ギヤ53と同期回転可能になる。
溝幅変動機構45は、ボールねじの原理で第1及び第2カム溝画定部材22,23を軸方向に移動させる。詳しくは、第1及び第2カム溝画定部材22,23の夫々は、周方向に延在する環状溝22a,23aを有し、溝幅変動機構45は、アクチュエータとしてのモータ46、第1ナット47、及び第2ナット48を含む。
第1ナット47は、モータ46の回転軸46aに設けられた雄ねじ46bに螺合する雌ねじと、環状溝22aに嵌合する突出部47aを有する。第1ナット47の突出部47aは、例えば第1カム溝画定部材22に固定され、第1ナット47は、回転軸46aに対して連れ回りすることがない。また、第2ナット48は、モータ46の回転軸46aに設けられた雄ねじ46bに螺合する雌ねじと、環状溝23aに嵌合する突出部48aを有する。第2ナット48の突出部48aは、例えば第2カム溝画定部材23に固定され、第2ナット48は、回転軸46aに対して連れ回りすることがない。
図1に示すように、各ギヤ50〜53の外径及び歯数は、1速ギヤ50が最も大きく、2速ギヤ51、3速ギヤ52、4速ギヤ53と高速用のギヤになるにしたがって徐々に小さくなっている。また、1速ギヤ50には、第1カウンタギヤ81が噛合し、2速ギヤ51には、第2カウンタギヤ82が噛合し、3速ギヤ52には、第3カウンタギヤ83が噛合し、4速ギヤ53には、第4カウンタギヤ84が噛合している。各カウンタギヤ81〜84の外径及び歯数は、第4カウンタギヤ84が最も大きく、第3カウンタギヤ83、第2カウンタギヤ82、第1カウンタギヤ81と低速用のギヤに噛合するカウンタギヤになるにしたがって徐々に小さくなっている。各カウンタギヤ81〜84は、入力軸85に外嵌されて固定されている。入力軸85は、出力軸15と略平行に延在している。
この変速機1の変速は、ドライバが飛び変速を選択できる操作部を用いて実行するようになっている。例えば、そのような操作部として、プッシュスイッチを挙げることができ、所望のスイッチを選択することで、飛び変速、若しくは1段ずつアップ又はダウンする変速を選択できてもよい。又は、そのような操作部は、シフトレバーと押し釦で実現でき、例えば、シフトレバーの上部に設けられた押し釦を押圧することで、飛び変速を選択できる一方、押し釦が押圧されなかったとき、1段ずつアップ又はダウンする変速を選択するようになっていてもよい。
操作部で入力された制御信号は、ECU(Electronic Control Unit)に入力される。ECUが、当該制御信号に基づいて、バレル本体21を回動させるモータ等のアクチュエータ、及びモータ46を制御することで、所望の変速を実現するようになっている。
なお、本開示の変速機を搭載する車両は、変速を1段ずつアップ又はダウンする操作部を、飛び変速を選択できる操作部と別の箇所に有してもよい。また、そのような操作部は、ステアリングホイールに設けられたパドルスイッチを含んでもよく、パドルスイッチがアップシフトスイッチとダウンシフトスイッチを含んでもよい。そして、アップシフトスイッチとダウンシフトスイッチを操作する度に、変速が1段ずつアップ又はダウンするようにしてもよい。
次に、本変速機1の動作について、図2〜図4を用いてニュートラルから3速への変速を実行する場合を例に説明を行う。先ず、ドライバが、上記操作部を用いてニュートラルから3速までギヤを1段ずつ順次アップする操作を選択したとする。すると、ECUが第1状態を実現すべくモータ46を制御する。そして、その制御で、モータ46の回転軸46aが図2に矢印Cで示す方向に回転して、第1及び第2カム溝画定部材22,23が、第1及び第2ナット47,48から互いに接近する方向への力を受ける。そして、第1及び第2カム溝画定部材22,23が、カム溝38の幅が第1及び第2ピン29,34の直径よりも僅かに大きくて、バレル本体21の回転でカム溝38が第1及び第2ピン29,34の動きを規制できる位置まで移動する。
そして、その後、バレル本体21を回動させるモータ等のアクチュエータが作動して、バレル本体21を図2に矢印Dで示す方向に回転させる。図3は、バレル本体21の回転による第1及び第2ピン29,34のカム溝38内での移動について説明する図である。図3(a)に示す始状態では、第1及び第2ピン29,34は、共にニュートラルの位置に存在する。第1ピン29がニュートラルの位置に存在しているとき、第1ドグリング35は、1速ギヤ50と3速ギヤ52の両方に軸方向に間隔をおいて位置し、第2ピン34がニュートラルの位置に存在しているとき、第2ドグリング40は、2速ギヤ51と4速ギヤ53の両方に軸方向に間隔をおいて位置する。その後、バレル本体21が回転すると図3(b)に示すように、第2ピン34がニュートラルの位置に存在する一方、第1ピン29がニュートラルの位置から紙面における右側に移動する。
すると、図2を参照して、紙面の右側の第1フォーク25が、第1ピン29の右側への移動に伴って右側に移動することで、第1ドグリング35が右側に移動し、第1ドグリング35の第1ドグ歯35aが1速ギヤ50の1速ドグ歯50aに噛み合う。これにより、入力軸85の回転動力が、第1カウンタギヤ81、1速ギヤ50、及び第1ドグリング35を介して出力軸15に伝わり、1速への変速が実行される。
その後、更に、バレル本体21が回転すると、第1及び第2ピン29,34が、カム溝38の側面における規制で図3(c)に示すニュートラルの位置になり、その後、図3(d)に示す2速位置になる。2速位置では、第1ピン29がニュートラル位置に位置する一方、第2ピン34が、右側に移動する。この第2ピン34の右側への移動で、図2に示す第2フォーク30が、紙面の右側に移動し、その結果、第2ドグリング40の第3ドグ歯40aが2速ギヤ51の2速ドグ歯51aに噛み合う。このドグ歯同士の噛み合いで、入力軸85の回転動力が、第2カウンタギヤ82、2速ギヤ51、及び第2ドグリング40を介して出力軸15に伝わり、2速への変速が実行される。
その後、更に、バレルが回転すると、第1及び第2ピン29,34が、カム溝38の側面における規制で図3(e)に示すニュートラルの位置になり、その後、図3(f)に示す3速位置になる。3速位置では、第2ピン34がニュートラル位置に位置する一方、第1ピン29が、紙面における左側に移動する。この第1ピン29の左側への移動で、図2に示す第1フォーク25が、紙面の左側に移動し、その結果、第1ドグリング35の第2ドグ歯35bが3速ギヤ52の3速ドグ歯52aに噛み合う。このドグ歯同士の噛み合いで、入力軸85の回転動力が、第3カウンタギヤ83、3速ギヤ52、及び第1ドグリング35を介して出力軸15に伝わり、3速への変速が実行される。
一方、ユーザが、操作部を用いて1速から3速への飛び変速を選択したとする、すると、ECUが第2状態を実現すべくモータ46を制御する。そして、その制御で、モータ46の回転軸46aが図1に矢印Aで示す方向に回転して、第1及び第2カム溝画定部材22,23が、第1及び第2ナット47,48から互いに離れる方向への力を受ける。そして、図1に示すように、第1及び第2カム溝画定部材22,23が、バレル本体21の回転でカム溝38が第1及び第2ピン29,34の動きを規制できない位置まで移動する。図4の(a)及び(b)にその動作を示す。図4(a)では、図3(b)と同様に、第2ピン34がニュートラルの位置に存在する一方、第1ピン29が1速を実現する位置に存在している。また、図4(b)に示す状態では、カム溝38の幅が広がっており、第1及び第2ピン29,34の動きを、カム溝38の側面で規制できない状態になっている。
続いて、バレル本体21を図1に矢印Bに示す方向に回動させるECUによるアクチュエータの制御で、バレル本体21が、図4(c)に示す位置、すなわち、仮に第1状態が選択されていれば3速を実現する位置まで回転する。その後、ECUが実際に第1状態を実現すべくモータ46を制御する。そして、その制御で、モータ46の回転軸46aが図2に矢印Cで示す方向に回転して、第1及び第2カム溝画定部材22,23が、カム溝38の幅が第1及び第2ピン29,34の直径よりも僅かに大きくて、バレル本体21の回転でカム溝38が第1及び第2ピン29,34の動きを規制できる位置まで移動する。このECUの制御で、図4(d)に示すように第1ピン29がカム溝38の側面からの力で左側に移動することで3速が実行される。このような制御で、2速を経ない1速から3速への飛び変速を実行する。
以上、本開示に係るシフト機構10は、出力軸(回転部材)15と、第1及び第2ドグリング(2以上の伝達部材)35,40と、4つのギヤ(複数のギヤ)50〜53とを備える。また、第1及び第2ドグリング35,40の夫々は、出力軸15に出力軸15の軸方向に移動可能な状態で同期回転するように係合される。また、第1及び第2ドグリング35,40及び各ギヤ50〜53は、ドグ歯35a,35b,40a,40b,50a,51a,52a,53aを有する。また、第1及び第2ドグリング35,40のドグ歯35a,35b,40a,40bとギヤ50〜53のドグ歯50a,51a,52a,53aが噛み合った場合に、第1及び第2ドグリング35,40と各ギヤ50〜53の間で動力が伝達されるようになっている。また、シフト機構10は、第1及び第2ドグリング35,40を回転可能に支持すると共に、第1及び第2ドグリング35,40を軸方向に移動させることで、第1及び第2ドグリング35,40を、そのドグ歯35a,35b,40a,40bがギヤ50〜53のドグ歯50a,51a,52a,53aに噛み合う係合位置と、第1及び第2ドグリング35,40のドグ歯35a,35b,40a,40bが、ギヤ50〜53のドグ歯50a,51a,52a,53aに対して軸方向に間隔をおいて位置する開放位置に選択的に位置させる第1及び第2フォーク25,30(2以上の並進部材)を備える。また、シフト機構10は、回転可能であって、第1及び第2フォーク25,30が有するピン29,34が収容されたカム溝38を外周側に有するバレル本体21を備える。また、シフト機構10は、カム溝38の軸方向の幅を変動させることで、バレル本体21が回転したときに第1及び第2フォーク25,30及び第1及び第2ドグリング35,40が軸方向に移動する第1状態と、バレル本体21が回転したときに第1及び第2フォーク25,30及び第1及び第2ドグリング35,40が軸方向に移動しない第2状態とを選択的に実現させる溝幅変動機構45を備える。また、本開示に係る変速機1は、上記シフト機構10と、各ギヤ50〜53と噛み合うカウンタギヤ81〜84と、カウンタギヤ81〜84との間で動力の伝達を実行する入力軸(回転軸)85と、を備える。
したがって、溝幅変動機構45が、カム溝38の軸方向の幅を変動させることができ、第2状態で、ピン29,34がカム溝38の側面に接触しなくてピン29,34の動きがカム溝38の側面で規制されないフリー状態を実現できる。よって、フリー状態(第2状態)でバレル本体21を所望の変速位置まで回転させた後、第1状態が選択されることで、所望のギヤ段を自在に選択でき、飛び変速を確実かつ円滑に実行できる。
また、シフト機構10において、バレル本体21が、2以上のピン29,34が収容されているカム溝38を有してもよい。
上記構成によれば、バレル本体21に設けるカム溝38の数を低減できる。したがって、バレル本体21をコンパクトに構成でき、ひいては、シフト機構10をコンパクトに形成できる。
なお、本開示は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、バレル本体21が、1つのみのカム溝38を有する場合について説明したが、バレルは、複数のカム溝を有してもよい。また、バレル本体21が、2つのピン29,34が嵌合しているカム溝38を有する場合について説明したが、バレルは、1つのみのピンが嵌合しているカム溝を有してもよい。又は、バレルが、3以上のピンが嵌合しているカム溝を有してもよく、この場合、6速以上の変速機での所望の飛び変速を容易に実行できる。なお、6速以上の変速機が、6以上のギヤを有することは言うまでもない。
また、1速から3速への飛び変速について説明した。しかし、Nを自然数、MをNに対して2以上離れた自然数とするとき、N速からM速への飛び変速、又は、M速からN速への飛び変速を実行してもよい。また、Nを自然数とするとき、リバースからニュートラルを経ないN速への飛び変速を実行してもよい。
また、第1及び第2ドグリング35,40が同期回転する回転部材が、出力軸15である場合について説明した。しかし、第1及び第2ドグリングが同期回転する回転部材は、入力軸でもよい。なお、この場合、図1に50で示す歯数が最も大きいギヤに入力軸の動力が伝達された場合に、4速が実行され、51で示すギヤに入力軸の動力が伝達された場合に、3速が実行される。また、図1に52で示すギヤに入力軸の動力が伝達された場合に、2速が実行され、53で示すギヤに入力軸の動力が伝達された場合に、1速が実行される。
また、溝幅変動機構45が、ボールねじの原理を用いて、第1及び第2カム溝画定部材22,23を軸方向に互いに接近する方向又は互いに離れる方向に移動させる場合について説明した。しかし、並進部材は、それ以外のアクチュエータで第1及び第2カム溝画定部材を回転部材の軸方向に互いに接近する方向又は互いに離れる方向に移動させてもよい。
詳しくは、図5に示すように、溝幅変動機構145は、二つの直動ソレノイド170,180を備えていてもよい。また、一方の直動ソレノイド170の伸縮軸170aに固定された力付与部材175の突出部175aを第1カム溝画定部材22の環状溝22aに嵌合して固定してもよい。また、他方の直動ソレノイド180の伸縮軸180aに固定された力付与部材185の突出部185aを第1カム溝画定部材23の環状溝23aに嵌合して固定してもよい。そして、ECUで直動ソレノイド170,180の伸縮軸170a,180aを矢印E,Fで示す方向に伸縮制御することで、第1及び第2カム溝画定部材22,23の軸方向の移動を実現してもよい。
本変形例のように、直動ソレノイド170,180を用いて伸縮軸170a,180aの伸縮で第1及び第2カム溝画定部材22,23を移動させるようにすると、第1及び第2カム溝画定部材22,23の移動速度を速くし易くて、第1及び第2カム溝画定部材22,23の応答性を良好なものにし易い。したがって、より応答性に優れた円滑な飛び変速を実現できる。
又は、図6に示すように、溝幅変動機構245は、第1及び第2カム溝255a,255bを有するバレル260と、バレル260を回動させるモータ等のアクチュエータ280を備えてもよい。また、第1カム溝画定部材222が有する突出部222aを第1カム溝255aに嵌め込むと共に、第2カム溝画定部材223が有する突出部223aを第2カム溝255bに嵌め込んでもよい。そして、アクチュエータ280でバレル260を矢印Gで示す方向に回転させることで、第1及び第2カム溝画定部材222,223を軸方向に回転させるようにしてもよい。
又は、溝幅変動機構は、油圧シリンダやラックピニオン機構等を用いて第1及び第2カム溝画定部材を軸方向に移動させてもよく、それ以外の直線移動を実現できる公知の如何なる機構を用いて第1及び第2カム溝画定部材を軸方向に移動させてもよい。
1 変速機、 10 シフト機構、 15 出力軸(回転部材)、 20 バレル、 25 第1フォーク、 29 第1フォークのピン、 30 第2フォーク、 34 第2フォークのピン、 35 第1ドグリング、 35a 第1ドグリングの第1ドグ歯、 35b 第1ドグリングの第2ドグ歯、 38 カム溝、 40 第2ドグリング、 40a 第2ドグリングの第3ドグ歯、 40b 第2ドグリングの第4ドグ歯、 45,145,245 溝幅変動機構、 50 1速ギヤ、 50a 1速ドグ歯、 51 2速ギヤ、 51a 2速ドグ歯、 52 3速ギヤ、 52a 3速ドグ歯、 53 4速ギヤ、 53a 4速ドグ歯、 81 第1カウンタギヤ、 82 第2カウンタギヤ、 83 第3カウンタギヤ、 84 第4カウンタギヤ、 85 入力軸(回転軸)、 170,180 直動ソレノイド。

Claims (3)

  1. 回転部材と、
    2以上の伝達部材と、
    複数のギヤと、を備え、
    前記伝達部材は、前記回転部材に軸方向に移動可能な状態で同期回転するように係合され、
    前記伝達部材および前記ギヤの夫々はドグ歯を有して、前記伝達部材の前記ドグ歯と前記ギヤの前記ドグ歯が噛み合った場合に、前記伝達部材と前記ギヤの間で動力が伝達され、
    前記伝達部材を回転可能に支持すると共に、前記伝達部材を前記軸方向に移動させることで、前記伝達部材を、前記伝達部材の前記ドグ歯が前記ギヤの前記ドグ歯に噛み合う係合位置と、前記伝達部材の前記ドグ歯が前記ギヤの前記ドグ歯に対して前記軸方向に間隔をおいて位置する開放位置に選択的に位置させる2以上の並進部材と、
    回転可能であり、前記並進部材が有するピンが収容されたカム溝を外周側に有するバレルと、
    前記カム溝の前記軸方向の幅を変動させることで、前記バレルが回転したときに前記並進部材及び前記伝達部材が前記軸方向に移動する第1状態と、前記バレルが回転したときに前記並進部材及び前記伝達部材が前記軸方向に移動しない第2状態とを選択的に実現させる溝幅変動機構と、
    を更に備える、シフト機構。
  2. 前記バレルが、2以上の前記ピンが収容されている前記カム溝を有する、請求項1に記載のシフト機構。
  3. 請求項1又は2に記載のシフト機構と、
    前記各ギヤと噛み合うカウンタギヤと、
    前記カウンタギヤとの間で動力の伝達を実行する回転軸と、
    を備える変速機。
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CN116651312A (zh) * 2023-02-27 2023-08-29 杭州怡田工具制造有限公司 一种手持充电式搅拌装置

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