JP2020133177A - ロックボルトの取付方法、当該方法に使用するロックボルト、及び、密着性維持袋 - Google Patents

ロックボルトの取付方法、当該方法に使用するロックボルト、及び、密着性維持袋 Download PDF

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Tetsuo Ono
哲男 小野
佳人 宇野
Yoshito Uno
佳人 宇野
裕信 服部
Hironobu Hattori
裕信 服部
里佳 小澤
Rika Ozawa
里佳 小澤
謙太郎 中澤
Kentaro Nakazawa
謙太郎 中澤
兼一 田村
Kenichi Tamura
兼一 田村
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Abstract

【課題】吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間の隙間の発生を防止できて、地山の崩壊や変形を防止するという作用効果を十分に発揮させることができるロックボルトの取付方法等を提供する。【解決手段】吹付コンクリート層2の表面3から地山4に向けて削孔された穴5にボルト11が先端側から挿入されて定着され、トンネル空洞部に突出するボルト11の後端部に設けられた座金12をナット13で吹付コンクリート層2の表面3に押し付けて固定することにより地山4に取付けられるロックボルト1の取付方法であって、吹付コンクリート層2の表面3と座金12の板面12fとの間に密着性維持袋15を設けて、当該密着性維持袋15内に硬化する硬化性材料18を注入することによって、密着性維持袋15の表面と吹付コンクリート層2の表面3及び密着性維持袋15の表面と座金12の板面12fとを密着させた。【選択図】図2

Description

本発明は、トンネル空洞部の壁面に形成された吹付コンクリート層の表面から地山に向けて形成された穴に取付けられるロックボルトの取付方法等に関する。
トンネル空洞部の壁面に吹き付けられた吹付コンクリート層の表面から地山に向けて削孔された穴にボルトを定着させ、ボルトの後端部に座金を設けて当該座金をナットで締結することでボルトを地山に取付けるロックボルトの取付方法が知られている(特許文献1参照)。
特開平7−208097号公報
しかしながら、上述したロックボルトの取付方法では、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間に隙間が生じた場合、ナットが緩んで、ロックボルトによる地山と吹付コンクリートとの一体化が損なわれ、吹付コンクリートとロックボルトとによって地山の崩壊や変形を防止するという作用効果を得られない可能性がある。
また、従来、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間の隙間にモルタル等の充填材を埋める埋め込み作業を行うこともあったが、このような埋め込み作業では、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間の隙間に充填材を確実に埋め込むことができなかったり、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間の隙間に埋め込まれた充填材が脱落してしまうこと等により、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間の隙間の発生を防止することができないという課題があった。
本発明は、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間の隙間の発生を防止できて、地山の崩壊や変形を防止するという作用効果を十分に発揮させることができるロックボルトの取付方法等を提供するものである。
本発明に係るロックボルトの取付方法は、トンネル空洞部の壁面に吹き付けられて形成された吹付コンクリート層の表面から地山に向けて削孔された穴にボルトが先端側から挿入されて定着され、トンネル空洞部に突出するボルトの後端部に設けられた座金をナットで吹付コンクリート層の表面に押し付けて固定することにより地山に取付けられるロックボルトの取付方法であって、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間に密着性維持袋を設けて、当該密着性維持袋内に硬化する硬化性材料を注入することによって、密着性維持袋の表面と吹付コンクリート層の表面及び密着性維持袋の表面と座金の板面とを密着させたことを特徴とするので、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間の隙間の発生を防止できて、ナットが緩んでしまうことを防止でき、地山の崩壊や変形を防止するという作用効果、即ち、地山安定化効果を十分に発揮させることができるようになる。
また、硬化性材料として、吹付コンクリート層の硬さ以上の硬さに硬化する材料を用いたので、硬化性材料が注入されて硬化した密着性維持袋の面全体で吹付コンクリート層の表面及び座金の板面の面圧を均一に受ける状態を維持できるようになるため、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間の隙間の発生をより確実に防止できて、地山の崩壊や変形を防止するという地山安定化効果をより向上できるようになる。
また、硬化性材料として、硬化の際に膨張するモルタルを使用したので、モルタルの体積膨張によって、密着性維持袋の表面と吹付コンクリート層の表面及び密着性維持袋の表面と座金の板面とを密着させる効果が向上するため、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間の隙間の発生をより確実に防止できて、ロックボルトによる地山の崩壊や変形を防止するという地山安定化効果をより向上できるようになる。
また、上述したロックボルトの取付方法に使用されるロックボルトは、トンネル空洞部の壁面に吹き付けられて形成された吹付コンクリート層の表面から地山に向けて削孔された穴に先端側から挿入されて穴内に注入される定着材によって地山に定着されるボルトと、トンネル空洞部に突出するボルトの後端部に取付けられる座金と、ボルトの後端部に螺着されて座金を固定するナットと、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間に設けられて、袋内に硬化性材料が注入されることによって、袋の表面が吹付コンクリート層の表面及び座金の板面に密着する密着性維持袋とを備えたことを特徴とするので、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間の隙間の発生を防止できて、地山の崩壊や変形を防止するという作用効果、即ち、地山安定化効果を十分に発揮させることができる。
また、上述したロックボルトの取付方法に使用される密着性維持袋は、ボルトを貫通させる貫通孔と、当該貫通孔の周囲を囲むように設けられた袋と、当該袋内に硬化性材料を注入するために当該袋に設けられた注入口とを備えたので、吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間の隙間の発生を防止できて、地山の崩壊や変形を防止するという作用効果、即ち、地山安定化効果を十分に発揮させることができるロックボルトの取付方法やロックボルトを提供できるようになる。
ロックボルト工が施されたトンネルの断面図。 ロックボルトが取付けられた状態を示す断面図。 ロックボルトの構成を示す分解斜視図。 密着性維持袋を示す正面図。
実施形態に係るロックボルトの取付方法について説明する。
図1,図2に示すように、ロックボルト1は、吹付コンクリート層2の表面3から地山4に向けて削孔された穴5に差し込まれるボルト11およびその付属品である。
付属品は、座金12、ナット13、口元パッカー14、密着性維持袋15、穴5内に注入される定着材16、口元パッカー14内に注入される充填材17、密着性維持袋15内に注入される硬化性材料18である。
図3に示すように、座金12は、例えば、十数cm角程度の正方形で板厚が数mm程度の金属板により形成され、正方形の板面の中央にはボルト11を貫通させるための中央貫通孔12aが形成されている。尚、座金12は、正方形以外の四角形、円形等の金属板により形成されたものを用いても構わない。
図4に示すように、密着性維持袋15は、ボルト11を貫通させる貫通孔としての中央貫通孔15aと、当該中央貫通孔15aの周囲を囲むように設けられた袋15xと、当該袋15x内に硬化性材料18を注入するために当該袋15xに設けられた注入口15zとを備えて構成される。
換言すれば、図3に示すように、密着性維持袋15は、座金12の正方形の大きさよりも一回り大きい、例えば、十数cm角程度の正方形で厚さが数mm〜数十mm程度の袋の正方形の中央にボルト11を貫通させるための中央貫通孔15aが形成された構成の袋である。
尚、密着性維持袋15は、座金12よりも一回り大きい形状のものを用いることが好ましいが、座金12と同程度の大きさや、座金12より一回り程度小さい形状のものを用いても構わない。
図3に示すように、中央貫通孔15aは、例えば、袋15xの表材15bに形成された開口15dと、袋15xの裏材15cに形成された開口15eと、開口15dの開口縁と開口15eの開口縁とを連結する筒状連結材15fの内側空間により形成された貫通孔により構成される。
換言すれば、袋15xは、表材15bと裏材15cと筒状連結材15fとで囲まれて硬化性材料18が注入される注入用空間を備えた構成の袋である。
当該袋15xの表材15b及び裏材15cは、例えば、伸縮性を有し、かつ、極小の網目を持つメッシュ生地により形成されることが好ましい。
注入口15zは、例えば、図4に示すように、外形が正方形状の袋15xの角部や辺部に形成された貫通孔15yに一端開口が連結された注入ガイド管20の他端開口により形成される。この注入口15zを形成する注入ガイド管20の他端開口に、例えば注入ホース22が連結され、当該注入ホース22、注入口15zを介して、硬化性材料18が袋15x内に注入される。
尚、注入ガイド管20の他端開口には連結部21が形成され、注入ホース22の一端部に設けられた連結部23を当該注入ガイド管20の連結部21に連結することによって、注入ホース22が注入口15zに連結される。
連結部23及び連結部21は、例えば、互いにねじ結合される雄ねじ部及び雌ねじ部、あるいは、互いに嵌め合わされる凹凸嵌合部等により構成される。
即ち、密着性維持袋15の注入口15zに対して注入ホース22が着脱可能に構成されている。
口元パッカー14は、例えば、図3に示すように、伸縮性を有した材料により形成されてボルト11を貫通させる筒孔14aを有した筒状袋14xにより構成される。当該口元パッカー14を構成する筒状袋14xの筒孔14aにボルト11を貫通させることにより口元パッカー14がボルト11に装着され、図2に示すように、当該筒状袋14x内に充填材17が注入されることにより、当該筒状袋14xが膨張して筒状袋14xの外面14fが穴5の内壁5uに密着するように構成されている。
定着材16及び硬化性材料18としては、例えば、アルミ粉末等の膨張性混和剤を混和して製造されたモルタルであって、硬化の際に膨張し、乾燥収縮が少なくて、硬化後の硬さが、吹付コンクリート層2の硬さ以上の硬さとなるモルタルを使用することが好ましい。
当該モルタルの具体例としては、早期に硬化して強度を発現するとともに、硬化初期段階で膨張する性質を備えたCTモルタル(株式会社ケー・エフ・シー製)等を用いればよい。
また、充填材17としては、例えば、グラウト、空気、水等の充填材を用いればよい。
トンネル工事では、例えば、地山4への坑口付けを行った後、切羽掘削作業→ずり出し作業→鋼製支保工建込み作業→吹付コンクリート作業→ロックボルト取付作業(ロックボルト工)→切羽掘削作業という作業サイクルを繰り返すことにより、トンネルを貫通させ、その後、二次覆工、舗装工事等を行うことにより、トンネルを完成させる。尚、地山4が良好な地盤である場合には、鋼製支保工建込み作業を行わない場合もある。
吹付コンクリート作業では、地山4を掘削して形成されたトンネル空洞部6の壁面7にコンクリートを吹き付けて吹付コンクリート層2を形成する。
尚、吹付コンクリート層2の表面(トンネル空洞部6側の表面)3を図外のスクレーパー等の切削手段を用いて切削して凹凸の少ない滑らかな面にする切削作業を行うことが好ましい。
図2に示すように、実施形態1に係るロックボルトの取付方法を採用したロックボルト取付作業においては、まず、吹付コンクリート層2の表面3から地山4に向けてボルト11を定着させるための穴5を削孔する。当該穴5は、吹付コンクリート層2の表面3における予め決められた位置から地山4に向けて削孔することにより形成される。
そして、図外の注入ホース等を用いて、穴5内に定着材16を充填するとともに、ボルト11の後端11e側に口元パッカー14を装着し、当該ボルト11を先端11a側から穴5内に挿入して、口元パッカー14を穴5の入口5a近傍に位置させる。その後、口元パッカー14内に充填材17を注入して口元パッカー14を膨張させて、口元パッカー14の外面14fと穴5の内壁5uとを密着させることにより、穴5の入口5aからトンネル空洞部6への定着材16の流出(逆流)を抑制するとともに、ボルト11を穴5の中心側に位置させて、定着材16の硬化を待つ。
尚、当該ボルト11を先端11a側から穴5内に挿入した後に、穴5の内壁5uとボルト11との間に定着材16を注入するようにしてもよい。
次に、トンネル空洞部6に突出するボルト11の後端11e側に、密着性維持袋15の中央に形成された中央貫通孔15a(図3参照)、及び、座金12の中央に形成された中央貫通孔12a(図3参照)を通した後、図2に示すように、ボルト11の後端11e側のねじ部11bにナット13を螺着して締結することで、座金12を固定することにより、吹付コンクリート層2の表面3と座金12の板面12fとの間に密着性維持袋15が設けられた状態とする。
そして、定着材16が硬化した後、密着性維持袋15の袋15x内に硬化性材料18を注入することにより、密着性維持袋15の袋15xの表面と吹付コンクリート層2の表面3及び密着性維持袋15の袋15xの表面と座金12の板面12fとを密着させる。
尚、この場合、例えば、吹付コンクリート層2の表面3側に座金12が押し付けられた状態となるようにナット13を軽く締め付けた後、密着性維持袋15の袋15x内に硬化性材料18を注入して袋15xを膨らませることによって、密着性維持袋15の袋15xの表面と吹付コンクリート層2の表面3及び密着性維持袋15の袋15xの表面と座金12の板面12fとを密着させるようにすればよい。
さらに、密着性維持袋袋15内の硬化性材料18が硬化した後に、密着性維持袋15の袋15xの表面と吹付コンクリート層2の表面3及び密着性維持袋15の袋15xの表面と座金12の板面12fとが密着した状態が維持されるように、ナット13を増締めすることが好ましい。
実施形態に係るロックボルトの取付方法によれば、吹付コンクリート層2の表面3と座金12の板面12fとの間に密着性維持袋15を介在させた後、密着性維持袋15の袋15x内に硬化性材料18を注入して、密着性維持袋15の袋15xの表面と吹付コンクリート層2の表面3及び密着性維持袋15の袋15xの表面と座金12の板面12fとが密着した状態となるように構成したので、密着性維持袋15の袋15xの裏側表面が吹付コンクリート層2の表面3に均一に面接触するとともに、密着性維持袋15の袋15xの表側表面が座金12の板面12f全体に均一に面接触する。したがって、吹付コンクリート層2の表面3と座金12の板面12fとの間に隙間が生じてしまうことを防止できるため、ナット13が緩んで、ロックボルト1と地山4との一体化が損なわれてしまうようなことを防止できるようになり、ロックボルト1による地山の崩壊や変形を防止するという地山安定化効果を向上できるようになる。
また、硬化性材料18として、早期に硬化して強度を発現するとともに、硬化初期段階で膨張する性質を備えたモルタルを使用したので、密着性維持袋15の袋15x内に注入する際の圧力に加え、当該モルタルの体積膨張によって、密着性維持袋15の袋15xの表面と吹付コンクリート層2の表面3及び密着性維持袋15の袋15xの表面と座金12の板面12fとを密着させる効果が向上するため、吹付コンクリート層2の表面3と座金12の板面12fとの間の隙間の発生を防止できて、ロックボルト1による地山の崩壊や変形を防止するという地山安定化効果をより向上できるようになる。また、早期に硬化して強度を発現するモルタルを使用したので、施工性に優れるとともに、密着性維持袋15の袋15xの表面と吹付コンクリート層2の表面3及び密着性維持袋15の袋15xの表面と座金12の板面12fとを密着させる効果が早期に得られるので、地山安定化効果を早期に実現できるようになる。
即ち、硬化性材料18として、このような速硬性膨張モルタルを使用して、密着性維持袋15の袋15x内に当該モルタルを注入することにより、当該モルタルが膨張して、密着性維持袋15の袋15xの表面と吹付コンクリート層2の表面3、及び、密着性維持袋15の袋15xの表面と座金12の板面12fとを密着させた状態で硬化するため、吹付コンクリート層2の表面3と座金12の板面12fとの間の隙間の発生を防止できる。従って、吹付コンクリート層2の表面3と座金12の板面12fとの間の隙間が生じてナット13が緩んでしまう事態を抑制できるようになり、ロックボルト1による地山の崩壊や変形を防止するという地山安定化効果を向上できるようになる。
また、硬化性材料18として、硬化後の硬さが、吹付コンクリート層2の硬さ以上の硬さとなるモルタルを用いたので、硬化性材料18が注入されて硬化した密着性維持袋15の袋15xの表面全体で吹付コンクリート層2の表面3及び座金12の板面12fの面圧を均一に受ける状態を維持できるようになり、吹付コンクリート層2の表面3と座金12の板面12fとの間の隙間の発生をより確実に防止できて、地山の崩壊や変形を防止するという地山安定化効果をより向上できるようになる。
また、密着性維持袋15として、袋15xの表材15b及び裏材15cを、伸縮性を有し、かつ、極小の網目を持つメッシュ生地により形成したものを用いたので、袋15x内に硬化性材料18が注入された場合に表材15b及び裏材15cが伸びて吹付コンクリート層2の表面3及び座金12の板面12fとが密着する。さらに、硬化性材料18が、網目を介して袋15xの外側に膨出して、吹付コンクリート層2の表面3に接着するとともに、座金12の板面12fに密着する。従って、吹付コンクリート層2の表面3と座金12の板面12fとの間の隙間の発生をより確実に防止できて、ナット13が緩んでしまうことを防止でき、地山の崩壊や変形を防止するという作用効果、即ち、地山安定化効果を十分に発揮させることができるようになる。
また、定着材16として、膨張性を備えたモルタルを使用したので、穴5内に注入する際の圧力に加え、当該モルタルの体積膨張によって、穴5の内壁5uを加圧するので、穴5の内壁5uに対する付着力が増大し、ロックボルト1を確実に地山4に定着させることができるので、ロックボルト1による地山の崩壊や変形を防止するという地山安定化効果をより向上できるようになる。また、定着材16として、早期に硬化して強度を発現するモルタルを使用したので、穴5の入口5aからトンネル空洞部6へと逆流しにくくなって施工性に優れるとともに、ロックボルト1を早期に地山4に定着させることができるので、地山安定化効果を早期に実現できるようになる。
即ち、定着材16として、このような速硬性膨張モルタルを使用して、穴5とボルト11との間に当該モルタルを充填することにより、当該モルタルが膨張することによる内圧効果によって、ロックボルト1の地山に対する付着力が増加するとともに、当該モルタルの硬化による強度発現により、地山の緩みが抑制されるので、ロックボルト1の支保機能が早期に発現されるようになる。
尚、密着性維持袋15の表材15b又は裏材15cと座金12の板面12fとが予め接着剤などで連結されて一体となった構成の密着性維持袋付き座金を用いるようにしてもよい。
また、硬化性材料18として、普通のモルタル、あるいは、エポキシ樹脂のような硬化性樹脂等を用いてもよい。
また、硬化性材料18として、硬化後の硬さが、コンクリート層の硬さ以上の硬さとなる材料を用いることによって、硬化性材料18が注入されて硬化した密着性維持袋15の表面全体で吹付コンクリート層2の表面3及び座金12の板面12fの面圧を均一に受ける状態を維持できる構成とすることが好ましいが、吹付コンクリート層2の表面3及び座金12の板面12fの面圧を複数の点で受ける構造とならなければ、硬化性材料18として、硬化後の硬さが、吹付コンクリート層2の硬さ以下の材料を用いてもよい。
また、密着性維持袋15の袋15xの表材15b及び裏材15cは、袋15x内に硬化性材料18が注入された場合に伸びることができるように、伸縮性を有した材料により形成されていればよい。
また、上述したように、吹付コンクリート層2の表面3を図外のスクレーパー等の切削手段を用いて切削して凹凸の少ない滑らかな面にする切削作業を行うことが好ましいが、本発明によるロックボルトの取付方法であれば、吹付コンクリート層2の表面3に凹凸があったとしても、密着性維持袋15の袋15xの表面と吹付コンクリート層2の表面3及び密着性維持袋15の袋15xの表面と座金12の板面12fとが密着した状態となるので、吹付コンクリート層2の表面3と座金12の板面12fとの間に隙間が生じてしまうことを防止でき、ロックボルト1による地山の崩壊や変形を防止するという地山安定化効果を向上できるようになる。
また、ロックボルトは、口元パッカー14を用いない構成であってもよい。
即ち、ロックボルトは、トンネル空洞部6の壁面7に吹き付けられて形成された吹付コンクリート層2の表面3から地山4に向けて削孔された穴5に先端側から挿入されて穴5内に注入される定着材16によって地山に定着されるボルト11と、トンネル空洞部6に突出するボルト11の後端部に取付けられる座金12と、ボルト11の後端部に螺着されて座金12を固定するナット13と、吹付コンクリート層2の表面3と座金12の板面12fとの間に設けられて、袋15x内に硬化性材料18が注入されることによって、袋15xの表面が吹付コンクリート層2の表面3及び座金12の板面12fに密着する密着性維持袋15とを備えた構成であればよい。
1 ロックボルト、2 吹付コンクリート層、3 吹付コンクリート層の表面、
4 地山、5 穴、6 トンネル空洞部、7 トンネル空洞部の壁面、11 ボルト、
12 座金、13 ナット、15 密着性維持袋、15a 中央貫通孔(貫通孔)、
15x 袋、15z 注入口、18 硬化性材料。

Claims (5)

  1. トンネル空洞部の壁面に吹き付けられて形成された吹付コンクリート層の表面から地山に向けて削孔された穴にボルトが先端側から挿入されて定着され、トンネル空洞部に突出するボルトの後端部に設けられた座金をナットで吹付コンクリート層の表面に押し付けて固定することにより地山に取付けられるロックボルトの取付方法であって、
    吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間に密着性維持袋を設けて、当該密着性維持袋内に硬化する硬化性材料を注入することによって、密着性維持袋の表面と吹付コンクリート層の表面及び密着性維持袋の表面と座金の板面とを密着させたことを特徴とするロックボルトの取付方法。
  2. 硬化性材料として、吹付コンクリート層の硬さ以上の硬さに硬化する材料を用いたことを特徴とする請求項1に記載のロックボルトの取付方法。
  3. 硬化性材料として、硬化の際に膨張するモルタルを使用したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロックボルトの取付方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のロックボルトの取付方法に使用されるロックボルトであって、
    トンネル空洞部の壁面に吹き付けられて形成された吹付コンクリート層の表面から地山に向けて削孔された穴に先端側から挿入されて穴内に注入される定着材によって地山に定着されるボルトと、
    トンネル空洞部に突出するボルトの後端部に取付けられる座金と、
    ボルトの後端部に螺着されて座金を固定するナットと、
    吹付コンクリート層の表面と座金の板面との間に設けられて、袋内に硬化性材料が注入されることによって、袋の表面が吹付コンクリート層の表面及び座金の板面に密着する密着性維持袋とを備えたことを特徴とするロックボルト。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のロックボルトの取付方法に使用される密着性維持袋であって、
    ボルトを貫通させる貫通孔と、当該貫通孔の周囲を囲むように設けられた袋と、当該袋内に硬化性材料を注入するために当該袋に設けられた注入口とを備えたことを特徴とする密着性維持袋。
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