JP2020132984A - 真空処理装置及び真空処理方法 - Google Patents

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JP2020132984A JP2019031830A JP2019031830A JP2020132984A JP 2020132984 A JP2020132984 A JP 2020132984A JP 2019031830 A JP2019031830 A JP 2019031830A JP 2019031830 A JP2019031830 A JP 2019031830A JP 2020132984 A JP2020132984 A JP 2020132984A
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Seiji Umehara
政司 梅原
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Abstract

【課題】噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積を抑制する。【解決手段】真空処理装置は、蒸着源と、移動機構とを具備する。上記蒸着源は、噴出ノズルを有し、上記噴出ノズルから蒸着材料を噴出することができる。上記移動機構は、上記噴出ノズルよりも高さが低く構成され上記噴出ノズルに並ぶ防着板を有し、上記蒸着材料の蒸着処理によって上記防着板に付着した上記蒸着材料を移動させることができる。このような真空処理装置であれば、噴出ノズルに並ぶ防着板に付着した蒸着材料が移動するので、噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積が抑制される。【選択図】図1

Description

本発明は、真空処理装置及び真空処理方法に関する。
真空処理装置の中に、複数の噴出ノズルが所定の間隔で並設した蒸着源を備えるものがある。複数の噴出ノズルからは、蒸着材料が噴出して、蒸着源に対向する基板に蒸着材料が成膜される。また、基板と蒸着源との間にマスク部材を設けることにより、基板には所定のパターンの膜が形成される。
しかし、噴出ノズルから噴出する蒸着材料の指向性は低く、噴出ノズルからは広い角度で蒸着材料が基板に飛散していく。このため、基板と蒸着源との間にマスク部材を配置すると、蒸着材料が飛遊する角度によっては、マスク部材で本来遮蔽されるべき基板の箇所に蒸着材料が付着する場合がある。
このような現象の対応策として、例えば、外側付近に配置された噴出ノズルを基板から背けるように傾ける方策がある(例えば、特許文献1参照)。
国際公開2018/025637号公報
しかしながら、噴出ノズルを基板から背けるように傾けて配置した場合、噴出ノズルから噴出する蒸着材料の指向性の低さから、噴出ノズルの噴出口近傍に位置する部材、例えば、噴出ノズル近傍に配置された防着板に蒸着材料が付着しやすくなる。このような噴出ノズル近傍に蒸着材料が堆積し続けると、噴出ノズルの先端口に固化した蒸着材料が接近して、噴出ノズルから噴出する蒸着材料の指向性に影響を与えたり、蒸着材料によって噴出ノズルが遮蔽されたりする可能性がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積を抑制することができる真空処理装置及び真空処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る真空処理装置は、蒸着源と、移動機構とを具備する。
上記蒸着源は、噴出ノズルを有し、上記噴出ノズルから蒸着材料を噴出することができる。
上記移動機構は、上記噴出ノズルよりも高さが低く構成され上記噴出ノズルに並ぶ防着板を有し、上記蒸着材料の蒸着処理によって上記防着板に付着した上記蒸着材料を移動させることができる。
このような真空処理装置であれば、噴出ノズルに並ぶ防着板に付着した蒸着材料が移動するので、噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積が抑制される。
真空処置装置においては、上記移動機構において、上記防着板は、上記蒸着材料が優先的に堆積する部分を有し、上記部分が上記噴出ノズルから遠ざけられてもよい。
このような真空処理装置であっても、噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積が抑制される。
真空処置装置においては、上記防着板下に上記防着板を支持する支持台をさらに具備し、上記支持台は、第1領域と、上記第1領域の温度よりも低い温度に維持された第2領域とを有し、上記第2領域上の上記防着板に、上記蒸着材料が優先的に堆積してもよい。
このような真空処理装置であっても、噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積が抑制される。
真空処置装置においては、上記噴出ノズルの中心軸は、上記防着板の法線と交差してもよい。
このような真空処理装置であっても、噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積が抑制される。
真空処置装置においては、上記噴出ノズルは、複数の噴出ノズルにより構成され、上記防着板は、上記複数の噴出ノズルが並設された方向または上記方向と交差する方向に移動してもよい。
このような真空処理装置であっても、噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積が抑制される。
真空処置装置においては、上記防着板は、積層された複数の防着板からなり、上記複数の防着板における最上層の防着板が移動してもよい。
このような真空処理装置であっても、噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積が抑制される。
真空処置装置においては、上記防着板は、積層された複数の防着板からなり、上記複数の防着板における最上層の防着板と、上記最上層の防着板の下の防着板とが移動し、上記最上層の防着板と、上記最上層の防着板の下の上記防着板との移動方向が交差してもよい。
このような真空処理装置であっても、噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積が抑制される。
真空処置装置においては、上記蒸着材料が優先的に堆積する部分が公転してもよい。
このような真空処理装置であっても、噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積が抑制される。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る真空処理方法では、噴出ノズルを有し、上記噴出ノズルから蒸着材料を噴出することが可能な蒸着源に上記噴出ノズルよりも高さが低く構成され防着板が並設される。
減圧雰囲気で、上記蒸着材料の第1の蒸着処理で上記防着板に付着した上記蒸着材料を上記第1の蒸着処理後の第2の蒸着処理の前に移動させる。
このような真空処理方法であれば、噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積が抑制される。
以上述べたように、本発明によれば、噴出ノズル近傍における蒸着材料の堆積を抑制することができる真空処理装置及び真空処理方法が提供される。
本実施形態に係る真空処理装置の模式的断面図である。 両側の一方の側に配置された噴出ノズル及び該噴出ノズル付近に設けられた部材の模式的断面図である。 本実施形態に係る真空処理装置の変形例1の模式的上面図である。 本実施形態に係る真空処理装置の変形例2の模式的断面図である。 本実施形態に係る真空処理装置の変形例3の模式的上面図である。 本実施形態に係る真空処理装置の変形例4の模式的上面図である。 本実施形態に係る真空処理装置の変形例5の模式的断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。各図面には、XYZ軸座標が導入される場合がある。また、同一の部材または同一の機能を有する部材には同一の符号を付す場合があり、その部材を説明した後には適宜説明を省略する場合がある。実施形態は、一例であり、以下の例に限らない。
図1は、本実施形態に係る真空処理装置の模式的断面図である。
真空処理装置1は、真空容器10と、基板搬送機構20と、蒸着源30と、防着板移動機構40A(以下、移動機構40A)と、支持台50とを具備する。真空処理装置1は、蒸着材料30mを基板90に蒸着する蒸着装置である。
真空容器10は、減圧状態を維持できる容器である。真空容器10は、排気機構70によって、その内部の気体が排気される。真空容器10を基板搬送機構20から蒸着源30に向かう方向(以下、Z軸方向)に上面視したときの平面形状は、例えば、矩形状である。
真空容器10は、基板搬送機構20、蒸着源30、移動機構40A等を収容する。真空容器10には、ガスを供給することが可能なガス供給機構が取り付けられてもよい。また、真空容器10には、その内部の圧力を計測する圧力計が取り付けられてもよい。また、真空容器10には、基板90に形成された膜の蒸着速度等を間接的に計測する膜厚計が設けられてもよい。
基板搬送機構20は、真空容器10の上部に位置する。基板搬送機構20は、Z軸方向において蒸着源30に対向する。基板搬送機構20は、基板90を保持する基板ホルダ91を支持しつつ、基板90及び基板ホルダ91をY軸方向に搬送する。すなわち、基板90は、搬送されながら、基板90に蒸着材料30mが蒸着される。蒸着源30と基板90との相対距離を変える搬送機構は、蒸発源30側に設けられてもよい。例えば、固定された基板90に対して蒸着源30及び蒸発源30を搬送する搬送機構が移動することにより、蒸着源30と基板90との相対距離を変えることができる。基板90は、例えば、矩形状の大型ガラス基板である。また、基板90と蒸着源30との間には、マスク部材92が設けられてもよい。例えば、図1の例では、基板90の蒸着源30と対向する面(蒸着面)にマスク部材92が設けられる。
蒸着源30は、真空容器10の下部に位置する。蒸着源30は、蒸発容器31(坩堝)と、噴出ノズル32と、加熱機構33とを有する。蒸着源30は、Z軸方向において基板90に対向する。蒸着源30は、例えば、図示しない支持台に固定されている。
蒸発容器31は、基板90が搬送される方向と直交する方向(X軸方向)に延在する。蒸発容器31をZ軸方向から上面視した場合、その外形は、例えば、長方形である。蒸発容器31は、1つに限らず、例えば、Y軸方向に複数並設されてもよい。この場合、複数の蒸発容器31のそれぞれは、互いに平行になってY軸方向に並ぶことになる。
複数の蒸発容器31のそれぞれには、種類が異なる蒸着材料30mを充填することができる。これにより、基板90に、層に応じて材料が異なる積層膜、各層において異種の材料が混合した混合膜等を形成することができる。なお、蒸着材料30mは、例えば、有機物、金属等である。
また、蒸発容器31の上面部には、複数の噴出ノズル32が設けられている。複数の噴出ノズル32のそれぞれは、所定の間隔を隔てて、X軸方向に並設されている。複数の噴出ノズル32は、基板90に対向する。複数の噴出ノズル32からは、蒸発容器31に充填された蒸着材料30mが噴出する。複数の噴出ノズル32は、例えば、X軸方向における基板90の幅よりも狭い領域に配置されている。
また、X軸方向に列状に並ぶ複数の噴出ノズル32では、両側及び両側近傍に配置された噴出ノズル32は、基板90に背くように傾斜している。図1の例では、両側に配置された噴出ノズルを噴出ノズル321と表記している。例えば、噴出ノズル321の中心軸32cは、防着板401の法線401nと交差している。なお、本実施形態では、複数の噴出ノズルのそれぞれを総括的に"噴出ノズル32"と呼称する。
加熱機構33は、蒸発容器31の外側に配置されている。加熱機構33は、蒸発容器31の底部及び側部を囲む。加熱機構33は、誘導加熱方式または抵抗加熱方式の加熱機構である。蒸発容器31に収容された蒸着材料30mが加熱機構33によって加熱されると、蒸着材料30mが複数の噴出ノズル32から基板90に向けて蒸発する。
移動機構40Aは、防着板401と、防着板41と、本体部42と、金属線43とを有する。防着板401、41の材料は、例えば、ステンレス鋼、銅、アルミニウム等の金属である。
防着板401は、噴出ノズル321よりも高さが低く構成されている。防着板401は、噴出ノズル321の横に設けられる。防着板401の下には、別の防着板41が配置され、例えば、防着板401は、防着板41の上をスライド移動する。なお、蒸発容器31の直上には、基板90に向かって飛遊する蒸着材料30mを遮断するシャッタが設けられてもよい。
図2(a)、(b)は、両側の一方の側に配置された噴出ノズル及び該噴出ノズル付近に設けられた部材の模式的断面図である。ここで、図2(b)には、図2(a)よりも蒸着処理が後の状態が示されている。
噴出ノズル32から噴出する蒸着材料30mは、余弦則に則り、所定の放射角で噴出ノズル32から噴出する。このため、斜めに傾いた噴出ノズル321においては、垂直に設けられた噴出ノズル32に比べて、その横に配置された防着板401に蒸着材料30mが付着しやすくなる。これは、噴出ノズル321が傾いたことにより、噴出ノズル321の先端口付近に防着板401が位置するからである。
例えば、図2(a)には、蒸着を開始して所定の時間が経過した後の様子が示されている。加熱機構33によって加熱された蒸着材料30mは、蒸気となって噴出ノズル321から噴出し、基板90に向かって飛遊する。この際、噴出ノズル321から噴出した蒸着材料30mの一部は、噴出ノズル321の先端口近傍の防着板401に付着する。図2(a)では、防着板401に付着して固化した蒸着材料の塊りを蒸着材料30m1としている。
ここで、防着板401が支持台50上で固定された構成を想定してみる。
この場合には、蒸着材料30m1が防着板401上で堆積し続ける。従って、このまま蒸着処理を続けると、同じ場所で蒸着材料30m1の堆積が続き、ついには、蒸着材料30m1の先端部が噴出ノズル321を遮蔽したり、または、噴出ノズル321を閉塞したりする可能性がある。
これに対し、真空処理装置1では、移動機構40Aが蒸着処理によって防着板401に付着した蒸着材料30m1を支持台50上で移動することができる。
例えば、図2(b)に示すように、本体部42が金属線43を巻き込むことによって防着板401が本体部42に向かって牽引され、防着板401が複数の噴出ノズル32が並設された方向(X軸方向)に移動する。これにより、蒸着材料30m1は、噴出ノズル321から遠ざかることになる。
続いて、蒸着処理を継続すると、蒸着材料30m1が堆積した位置とは異なる位置に、新たな蒸着材料30m2が堆積する。つまり、蒸着材料30m2は、蒸着材料30m1と噴出ノズル321との間に堆積することになる。さらに、この後、防着板401を移動し、防着板401から防着板41を露出させ、防着板41上に蒸着材料30mを堆積してもよい。
ここで、防着板401を移動する手段としては、一例として、回転機構を有する本体部42、金属線43等を利用した牽引手段があげられる。移動機構40Aには、牽引手段に限られず、例えば、エアコンプレッサによるエア駆動、歯車、アーム等を利用した搬送手段、回転ローラ、ベルト等を利用した移送手段等が適用されてもよい。
このように、防着板401においては、蒸着材料30mが優先的に堆積する部分が設けられ、この部分が噴出ノズル321から遠ざけられる。そして、この部分以外の部分に優先的に蒸着材料30mが堆積する。
ここで、移動機構40Aは、真空容器10内に配置されているため、第1の蒸着処理で防着板401に付着した蒸着材料30mを第1の蒸着処理後の第2の蒸着処理の前に減圧雰囲気で移動させることができる。
これにより、真空処理装置1では、蒸着材料30mによる噴出ノズル321の遮蔽、または、閉塞を遅延させることでき、長時間にわたり蒸着処理を行うことができる。また、蒸着材料30mによる噴出ノズル321の遮蔽、閉塞が遅延することから、大気解放して行うメンテナンス作業の頻度を減少させることができ、蒸着処理の生産性が大きく向上する。換言すれば、蒸着工程におけるダウンタイムが減少することにより、蒸着材料30mの使用効率が大きく向上する。
また、真空処置装置1は、防着板401下において防着板401を支持する支持台50を具備している。
ここで、支持台50は、第1領域501と、第1領域501の温度よりも低い温度に維持された第2領域502とを有する。Z軸方向から防着板401を上面視した場合、防着板401と第2領域502とは重なる。
例えば、支持台50の内部には、冷媒体が流通する流路51と、流路52とが設けられている。ここで、第1領域501においては、流路51が疎に配置され、第2領域502においては、流路52が密に配置されている。また、流路52は、防着板401側に近接して設けられている。例えば、流路52と支持台50の上面との間の距離は、流路52と支持台50の下面との間の距離よりも短く構成されている。
なお、防着板401と支持台50との間には、蒸着源30から基板90への直接的な熱輻射を抑制したり、蒸着材料30mの支持台50への直接的な付着を防止したりするための防着板41が配置される。支持台50の材料は、例えば、銅、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属である。
このような構成であれば、冷媒体による第1領域501の冷却効果と、冷媒体による第2領域502の冷却効果とに差異が生じて、第2領域502の温度は、第1領域501の温度よりも低い温度に維持される。
これにより、第2領域502上に位置する防着板401には、蒸着材料30mの捕捉効果によって蒸着材料30mが優先的に堆積する。すなわち、蒸着材料30mは、真空容器10の内壁に比べて第2領域502上の防着板401に蒸着材料30mが優先的(局所的)に付着し、第2領域502上の防着板401に厚い蒸着材料30mが形成する。
また、第2領域502上に位置する防着板401は、低温に保たれているため、防着板401に付着する蒸着材料30mの密度が高くなる。これにより、防着板401に付着する蒸着材料30mの堆積速度が益々遅れることになり、蒸着材料30mによる噴出ノズル321の遮蔽、閉塞を確実に遅延させることできる。
また、密度の高い蒸着材料30mが防着板401に局所的に捕捉されることで、真空容器10内では、蒸着材料30mを起因とするパーティクルが発生しにくくなり、基板90に形成される蒸着膜に該パーティクルが混在しにくくなる。
なお、第1領域501と第2領域502とに温度差を設ける構成は、上記構成に限らず、例えば、第1領域501に流路51を設けない構成も本実施形態に含まれる。また、流路52に流す冷媒体の温度は、流路51に流す冷媒体の温度よりも低く設定されてもよい。また、第2領域502を熱伝導率が高く冷却効果に優れた金属で構成し、第1領域501を第2領域502よりも熱伝導率が低い材料で構成してもよい。
(変形例1)
図3(a)、(b)は、本実施形態に係る真空処理装置の変形例1の模式的上面図である。
例えば、移動機構40Bでは、防着板41の上に、防着板405を配置して(図3(a))、防着板405を複数の噴出ノズル32が並設された方向と交差する方向(Y軸方向)に移動させる(図3(b))。この場合、防着板405上では、Y軸方向において、蒸着材料30m1の横に蒸着材料30m2が堆積する。
このような構成であれば、上記効果に加え、防着板405がY軸方向に移動することから、X軸方向における真空容器10の幅を狭くすることができる。これにより、真空処理装置1の小型化が図れる。
さらに、防着板405は、複数の噴出ノズル32の間に延出されてもよい。例えば、防着板405を噴出ノズル321と、噴出ノズル321に隣接する噴出ノズル322との間に延出することにより、噴出ノズル322付近の防着板405に付着した蒸着材料30m1'も移動させることができる。この場合には、蒸着材料30m1'の横に蒸着材料30m2'が堆積することになる。
このように、変形例1によれば、噴出ノズル321のほか、蒸着材料30m1'による噴出ノズル322の遮蔽、閉塞を遅延させることできる。
(変形例2)
図4(a)、(b)は、本実施形態に係る真空処理装置の変形例2の模式的断面図である。
例えば、防着板41上に配置された防着板は、積層された複数の防着板からなり、この複数の防着板においては、最上層の防着板を移動させてもよい。
例えば、図4(a)に示すように、移動機構40Cは、さらに防着板402を有する。防着板402は、防着板41と、防着板401との間に設けられる。なお、防着板41上の防着板は、2枚に限らず、3枚以上であってもよい。
このような構成であれば、図4(b)に示すように、蒸着材料30m1、30m2が堆積した防着板401を噴出ノズル321から遠ざけた後に、防着板402を露出させ、防着板401下で露出した防着板402に蒸着材料30m3が堆積する。さらに、この後、防着板401と防着板402との相対位置を保ったまま、防着板401、402を一緒に移動させてもよい。これにより、防着板41が防着板402から露出し、防着板41上に蒸着材料30mを堆積することができる。
これにより、蒸着材料30mによる噴出ノズル321の遮蔽、閉塞をさらに遅延させることでき、より長時間にわたり蒸着処理を行うことができる。
(変形例3)
図5(a)、(b)は、本実施形態に係る真空処理装置の変形例3の模式的上面図である。
例えば、移動機構40Dでは、複数の防着板における最上層の防着板と、最上層の防着板の下の防着板との移動方向が交差してもよい。
例えば、図5(a)に示すように、防着板41と、防着板401との間に防着板405が配置される。すなわち、防着板405は、防着板401下に配置される。ここで、防着板405は、防着板401とは独立して、金属線43を介して本体部42によって噴出ノズル321から遠ざかる方向に移動する。また、防着板401が移動する方向と、防着板405が移動する方向とは、交差する。例えば、防着板401は、X軸方向に移動し、防着板405は、Y軸方向に移動する。
このような構成であれば、蒸着材料30m1、30m2が堆積した防着板401をX軸方向において噴出ノズル321から遠ざけることで防着板405が露出する。そして、防着板401下で露出した防着板405に蒸着材料30m3が堆積する(図5(a))。
さらに、蒸着材料30m3が堆積した防着板405をY軸方向において移動させることにより、蒸着材料30m3の横の防着板405上に蒸着材料30m4が析出することになる(図5(b))。
これにより、蒸着材料30mによる噴出ノズル321の遮蔽、閉塞をさらに遅延させることでき、より長時間にわたり蒸着処理を行うことができる。
(変形例4)
図6(a)、(b)は、本実施形態に係る真空処理装置の変形例4の模式的上面図である。
図6(a)、(b)に示す移動機構40Eは、防着板406に優先的に蒸着材料30mが堆積した部分が公転する機構を有する。
例えば、図6(a)に示すように、防着板41上には、平面形状が円形の防着板406が設けられる。防着板406は、本体部45によってX−Y軸平面で中心軸406cを中心に回転することができる。
このような構成であれば、蒸着材料30m1が堆積した防着板406を中心軸406cを中心に回転することにより、蒸着材料30m1を噴出ノズル321から遠ざけることができる。続いて、蒸着処理を行うことにより蒸着材料30m1が堆積していない防着板406に蒸着材料30m2が堆積する(図6(b))。
これにより、蒸着材料30mによる噴出ノズル321の遮蔽、閉塞をさらに遅延させることでき、より長時間にわたり蒸着処理を行うことができる。
(変形例5)
図7(a)、(b)は、本実施形態に係る真空処理装置の変形例5の模式的断面図である。
図7(a)、(b)に示す移動機構40Fは、防着板401が本体部46を基準に回動する機構を有する。
例えば、図7(a)に示すように、防着板401と本体部46との間にはアーム47が連結され、防着板401は、本体部46を基準に回動することができる。防着板401と防着板41との間には、防着板402が配置されている。
このような構成であれば、蒸着材料30m1が堆積した防着板401をアーム47を介して垂直に立てることにより、蒸着材料30m1を噴出ノズル321から遠ざけることができる。続いて、蒸着処理を行えば、防着板401から露出した防着板402に蒸着材料30m2が堆積する(図7(b))。
これにより、蒸着材料30mによる噴出ノズル321の遮蔽、閉塞をさらに遅延させることでき、より長時間にわたり蒸着処理を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。各実施形態は、独立の形態とは限らず、技術的に可能な限り複合することができる。
1…真空処置装置
10…真空容器
20…基板搬送機構
30…蒸着源
30m、30m1、30m2、30m1'、30m2'…蒸着材料
31…蒸発容器
32、321、322…噴出ノズル
32c…中心軸
33…加熱機構
40A、40B、40C、40D、40F…移動機構
41、401、402、405、406…防着板
42、45、46…本体部
43…金属線
47…アーム
50…支持台
51、52…流路
70…排気機構
90…基板
91…基板ホルダ
92…マスク部材
401n…法線
501…第1領域
502…第2領域

Claims (9)

  1. 噴出ノズルを有し、前記噴出ノズルから蒸着材料を噴出することが可能な蒸着源と、
    前記噴出ノズルよりも高さが低く構成され前記噴出ノズルに並ぶ防着板を有し、前記蒸着材料の蒸着処理によって前記防着板に付着した前記蒸着材料を移動させることが可能な移動機構と
    を具備する真空処理装置。
  2. 請求項1に記載された真空処置装置であって、
    前記移動機構において、前記防着板は、前記蒸着材料が優先的に堆積する部分を有し、前記部分が前記噴出ノズルから遠ざけられる
    真空処理装置。
  3. 請求項1または2に記載された真空処置装置であって、
    前記防着板下に前記防着板を支持する支持台をさらに具備し、
    前記支持台は、第1領域と、前記第1領域の温度よりも低い温度に維持された第2領域とを有し、
    前記第2領域上の前記防着板に、前記蒸着材料が優先的に堆積する
    真空処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載された真空処置装置であって、
    前記噴出ノズルの中心軸は、前記防着板の法線と交差している
    真空処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載された真空処置装置であって、
    前記噴出ノズルは、複数の噴出ノズルにより構成され、
    前記防着板は、前記複数の噴出ノズルが並設された方向または前記方向と交差する方向に移動する
    真空処理装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載された真空処置装置であって、
    前記防着板は、積層された複数の防着板からなり、
    前記複数の防着板における最上層の防着板が移動する
    真空処理装置。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載された真空処置装置であって、
    前記防着板は、積層された複数の防着板からなり、
    前記複数の防着板における最上層の防着板と、前記最上層の防着板の下の防着板とが移動し、
    前記最上層の防着板と、前記最上層の防着板の下の前記防着板との移動方向が交差する
    真空処理装置。
  8. 請求項2〜7のいずれかに記載された真空処置装置であって、
    前記蒸着材料が優先的に堆積する部分が公転する
    真空処理装置。
  9. 噴出ノズルを有し、前記噴出ノズルから蒸着材料を噴出することが可能な蒸着源に前記噴出ノズルよりも高さが低く構成され防着板を並設し、
    減圧雰囲気で、前記蒸着材料の第1の蒸着処理で前記防着板に付着した前記蒸着材料を前記第1の蒸着処理後の第2の蒸着処理の前に移動させる
    真空処理方法。
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