JP2020132755A - ハイドロゲルおよびハイドロゲルの製造方法 - Google Patents

ハイドロゲルおよびハイドロゲルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】取扱いに優れ、且つ活性炭の作用を妨げない、活性炭を含む新たな担体を提供する。【解決手段】本発明に係るハイドロゲルは、多糖類と、増粘剤と、活性炭と、ゲル化促進剤と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は活性炭を含むハイドロゲルおよび当該ハイドロゲルの製造方法に関する。
活性炭は、表面に形成された微細な細孔に、液体または気体に含まれる異物を吸着できる。そのため、活性炭は、液体または気体に含まれる異物を除去する目的で用いられる。例えば、特許文献1では、親水性コロイドおよび活性炭を有する多層創傷被覆材について開示されている。
また、活性炭は、異物を除去する効率を高めることを目的として、活性炭の表面積を大きくするために、微細な粒子に形成されることも多い。
国際公開公報第2013/029796号(2013年3月7日公開)
しかし、液体の異物の除去に微細な粒子に形成された活性炭を用いる場合では、異物を除去した後に異物と活性炭とを分離除去するために、濾過等の煩雑な手間を要する。煩雑な手間を削減するため、微細な粒子に形成した活性炭を袋に詰めるなどにより用いられる場合もあるが、活性炭の粒子径に対応する、微細な素地の袋が必要であり、微細な素地の袋では、袋が活性炭と異物との接触を妨げる為、活性炭が異物を除去するために時間を要することがあった。つまり、取り扱い性を重視すると、活性炭の作用を妨げてしまうという問題点があった。
そこで、本発明の一態様は、取扱いに優れ、且つ活性炭の作用を妨げない、活性炭を含む新たな担体を提供することを目的とした。
上記の課題を解決するために、本発明の発明者が鋭意検討したところ、活性炭を、多糖類、増粘剤、およびゲル化促進剤を含むハイドロゲルに含ませることによって、取扱いに優れ、且つ活性炭の作用を妨げない、活性炭を含む新たな担体を提供できることを見出した。すなわち、本発明は以下の態様を含む。
〔1〕多糖類と、増粘剤と、活性炭と、ゲル化促進剤と、を含むハイドロゲル。
〔2〕前記多糖類は、グルコマンナン、ローカストビーンガム、またはタラガムを含み、前記増粘剤は、キサンタンガムまたはカラギナンを含む、〔1〕に記載のハイドロゲル。
〔3〕前記多糖類はグルコマンナンであり、前記増粘剤はキサンタンガムである、〔1〕または〔2〕に記載のハイドロゲル。
〔4〕前記グルコマンナンを0.05重量%以上、かつ、前記キサンタンガムを0.1重量%以上含む、〔3〕に記載のハイドロゲル。
〔5〕前記グルコマンナン0.05重量%以上、かつ、前記キサンタンガムを0.2重量%以上含む、〔4〕に記載のハイドロゲル。
〔6〕しなやかさの評価試験において、破壊が起こらず、かつ、L2が8.0mm以下である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のハイドロゲル:
上記しなやかさの評価試験は、ゲル化用溶液12mLを、50mL試薬瓶(岩城ガラス製、製品名:メジューム瓶 50mL)内で室温で静置することにより固化させ、固化したゲルの上面にプラスチックのループ(MINIPLAST製、製品名:Quadloop 1μl Sphere end)を静かに載置し、プラスチックのループが上面から沈んだ距離L2を測定する試験である。
〔7〕前記ゲル化促進剤は、ハロゲン原子、リン酸分子、炭酸分子、または硝酸分子から選択される分子と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、コバルト、またはニッケルから選択される金属原子と、からなる塩である、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のハイドロゲル。
〔8〕多糖類、増粘剤、活性炭、およびゲル化促進剤、の混合物を加熱する加熱工程と、前記加熱工程にて加熱された混合物をゲル化するゲル化工程と、を含む、ハイドロゲルの製造方法。
本発明の一態様によれば、取扱いに優れ、かつ活性炭の作用を妨げない、活性炭を含むハイドロゲルを提供することができる。
図1の(a)は本発明の一実施形態に係るハイドロゲルの外観(シート状)を示す図であり、図1の(b)は本発明の別の実施形態に係るハイドロゲルの外観(糸状)を示す図である。 図2の(a)は本発明のさらに別の実施形態に係るハイドロゲルの外観(糸状)を示す図であり、図2の(b)は本発明の一実施形態に係るしなやかさの乏しいハイドロゲルの糸状に形成した際の外観を示す図であり、図2の(c)は本発明の別の実施形態に係るハイドロゲルの外観(シート状)を示す図である。 図3の(a)は本発明の一実施形態に係るハイドロゲルにおいて、市販の多糖類を用いた場合における活性炭の作用を示す図であり、図3の(b)は本発明の一実施形態に係るハイドロゲルにおいて、別の市販の多糖類を用いた場合における活性炭の作用を示す図である。 図4の(a)は本発明の一実施形態に係るハイドロゲルによる活性炭の異物の除去作用へ与える影響をある波長において示すグラフであり、図4の(b)は本発明の一実施形態に係るハイドロゲルによる活性炭の異物の除去作用へ与える影響を別の波長において示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るハイドロゲルにおける活性炭による異物除去作用へ与える影響をさらに別の波長にて示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るハイドロゲルの形状および接触時間の影響を示す図である。 図7の(a)は本発明の一実施形態に係るハイドロゲルの接触時間による影響を示す図であり、図7の(b)はハイドロゲルの接触時間による影響を示すグラフである。 図8の(a)〜(d)は本発明の一実施形態に係るハイドロゲルによる紫外線吸収作用を示す図である。 図9の(a)は本発明の一実施形態に係るハイドロゲルのしなやかさの評価試験の評価前の様子を示す模式図であり、図9の(b)は本発明の一実施形態に係るハイドロゲルのしなやかさの評価試験の評価時の様子を示す模式図であり、図9の(c)は本発明の一実施形態に係るハイドロゲルに含まれるグルコマンナンの量と、キサンタンガムの量と、を示したグラフである。
本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」を意味する。
本発明の一実施形態に係るハイドロゲルは、多糖類と、増粘剤と、活性炭と、ゲル化促進剤と、を含むハイドロゲルである。以下、本発明の一実施形態に係るハイドロゲルを、適宜「活性炭ハイドロゲル」と称する。
当該活性炭ハイドロゲルは、取扱いに優れ、且つ活性炭の作用を妨げないものである。本明細書中、「取扱いに優れる」とは、自由に成形できることを意味し、「活性炭の作用を妨げない」とは、活性炭自体の作用(異物除去機能等)を阻害しない、または阻害の割合が低いことを意図する。
活性炭ハイドロゲルからなる成形体の外観の一例を図1の(a)および(b)に示す。図1の(a)に示すように、活性炭ハイドロゲルはシート状に形成することもできるし、図1の(b)に示すように、糸状に形成することもできる。また、活性炭ハイドロゲルを粉砕して、ペレット状にすることも可能である。
本明細書中、「ハイドロゲル」とは、内部に水を含み、水溶液に不溶な三次元構造を形成する高分子物質の膨潤体を意図する。
活性炭は水に不溶である。そのため、活性炭を、内部に水を含むハイドロゲル中に含ませることを当業者は発想することをしなかった。しかし、本発明者は、意外なことに、ハイドロゲル中に活性炭を取り込ませることができることを見出し、さらに、活性炭を含むハイドロゲル(活性炭ハイドロゲル)によれば、活性炭の作用を妨げることなく、かつ自由に成形できるということを見出した。これは、まさに当業者にとっては予想することはできない効果である。
〔活性炭ハイドロゲルの組成〕
活性炭ハイドロゲルは、多糖類と、増粘剤と、活性炭と、ゲル化促進剤と、を含む。
(多糖類)
本発明の一実施形態において、多糖類とは、グルコースまたはガラクトースなどの糖類と、マンノースと、がグリコシド結合した多糖である。
多糖類は、グルコースとマンノースとがグリコシド結合したグルコマンナン、ガラクトースとマンノースとがグリコシド結合したガラクトマンナンが好ましく、グルコマンナン、ローカストビーンガムまたはタラガムであることがより好ましい。なお、ローカストビーンガムは、マンノースとガラクトースの組成比が4であるガラクトマンナンであり、タラガムは、マンノースとガラクトースの組成比が3であるガラクトマンナンである。多糖類としてグルコマンナンを用いることにより活性炭ハイドロゲルを作成するコストを低減することができる。なお、多糖類は、単独で用いてもよく、複数の多糖類を混合して用いてもよい。
グルコマンナンは、特に限定されるものではないが、例えばコンニャク精粉(製造元:茂木食品工業株式会社、群馬県下仁田町)、またはコンニャク粉(製造元:株式会社 荻野商店、群馬県下仁田町)等のように市販されている純度の低いグルコマンナンを用いてよい。さらに、ビストップ(登録商標)D−2131(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)、プロボール A(清水化学株式会社)等の精製されたコンニャク粉等の市販品を用いてもよい。
またガラクトマンナンは、特に限定されるものではなく、未精製のものであっても、精製されたものであってもよい。ガラクトマンナンは、市販品が適宜利用され得る。ローカストビーンガム由来のガラクトマンナンの市販品としては、Locust bean gum from Ceratonia siliqua seeds(Sigma-Aldrich社製、平均分子量:310kDa)等が挙げられる。また、タラガム由来のガラクトマンナンの市販品としては、SP175(ユニテックフーズ製)等が挙げられる。
本発明の一実施形態において利用される多糖類は、多糖類の他の不純物を含む純度の低い市販品であってもよいし、純度の低い市販品を独自に精製して多糖類の他の不純物を除去したものを用いてもよい。
(多糖類の精製方法)
多糖類の精製方法は、特に限定されず、多糖類の精製方法として公知の精製方法を用いればよい。例えば、下記に示すような、多糖類水溶液に活性炭を作用させて多糖類を精製する方法が適用され得る。
前記多糖類水溶液は特に限定されないが、例えば、多糖類をエタノールに懸濁し、これを水(蒸留水等)に加える方法が挙げられる。
多糖類水溶液における多糖類の濃度(すなわち、多糖類水溶液の濃度)は、特に限定されず、多糖類水溶液の粘度を上げ過ぎることなく、多糖類を好適に溶解させる範囲において、適宜決定される。
エタノールおよび水の量は多糖類の量等に応じて適宜決定すればよい。多糖類の多くはエタノールに不溶性であることは周知の事実であるため、エタノールの添加は、多糖類を容易に水に分散させることを目的としている。
撹拌しながら多糖類水溶液を作製してもよい。多糖類水溶液を手動で(すなわち、撹拌棒等を用いて)撹拌してもよく、撹拌機構を備えた装置によって撹拌してもよい。撹拌機構を備えた装置としては、マグネチックスターラー等が挙げられる。多糖類水溶液を撹拌する時間は特に限定されず、例えば、30分〜2時間である。また、多糖類水溶液を撹拌する温度としては、例えば、5℃〜25℃である。
多糖類水溶液として、多糖類水溶液から固液分離された上清を用いてもよい。固液分離は、遠心分離、ろ過、等の公知の固液分離方法を用いて行うことができる。例えば、遠心分離により固液分離を実施する場合、遠心分離の条件(時間、温度、遠心力(×g)等)は、上清の量および上清に含まれる多糖類水溶液の濃度等に応じて適宜決定すればよい。
活性炭の原料および形態は、特に限定されない。また、活性炭の添加量は、多糖類水溶液の量および濃度等に応じて適宜決定すればよい。
多糖類水溶液に活性炭を加えた後、撹拌することが好ましい。撹拌を行うことで、活性炭への不純物の吸着を効率的に行うことができると考えられる。撹拌方法は特に限定されず、手動で撹拌してもよく、撹拌機構を備えた装置によって撹拌してもよい。撹拌機構を備えた装置としては、マグネチックスターラー等が挙げられる。
多糖類水溶液に含まれ得る不純物を除去できる限りにおいて、活性炭以外にその他の成分を多糖類水溶液に加えてもよい。その他の成分として、例えば、EDTA、アジ化ナトリウム等の防腐剤が挙げられる。その他の成分の量は、多糖類水溶液の容量および濃度等に合わせて適宜決定すればよい。
多糖類の精製方法は得られた溶液を遠心分離した後、さらに、上清を回収する工程を含んでいてもよい。遠心分離の時間、遠心分離の遠心力および遠心分離の温度等の遠心分離条件は、上清の量および上清に含まれる多糖類の濃度等に応じて適宜決定すればよい。
回収した上清に対して、さらに遠心分離を繰り返し行ってもよい。また、必要に応じ、ナイロンメッシュ等で上清を濾過してもよい。
活性炭を用いたグルコマンナンの精製方法の一例は実施例に示された方法である。
(増粘剤)
増粘剤は多糖類と結合してゲル化する。増粘剤は、多糖類と結合してゲル化することができるものであれば特に限定されず、多糖類の種類に応じて、公知の増粘剤を使用できる。具体的な増粘剤としては、キサンタンガム、カラギナン、またはペクチン等が挙げられる。なお、増粘剤は、単独で用いてもよく、複数の増粘剤を混合して用いてもよい。キサンタンガムとしては、特に限定されるものではなく、株式会社マルゴーコーポレーション(埼玉県)販売のキサンタンガム、SATIAXANETM CX931(カーギル社製)等の市販品を用いることができる。カラギナンとしては、特に限定されるものではないが、κ-カラギーナン(東京化成製)等の市販品を用いることができる。
多糖類と増粘剤との組み合わせとしては、多糖類と増粘剤とが結合してゲル化すれば特に限定されないが、多糖類としてグルコマンナンを用い、増粘剤としてキサンタンガムを用いた場合、多糖類としてグルコマンナンを用い、増粘剤としてカラギナンを用いた場合が、しなやかなハイドロゲルを得られるために好ましい。
(活性炭)
活性炭の原料は、加熱して炭化できる物質であれば特に限定されず、例えば、マツ、竹および椰子殻等の植物、石炭ならびに石油等である。また、活性炭の形態は、特に限定されず、例えば、繊維状、ハニカム状、円柱状、破砕状、粒状、粉末状等である。不純物を効率よく除去するという観点からは、活性炭の形態は、粉末状が好ましく、比表面積が大きい活性炭を用いることがさらに好ましい。そのため、例えば、粒子径の小さな活性炭を用いる、または活性炭の表面に形成される細孔が大きい活性炭を用いる、などにより活性炭の比表面積を大きくできる。また、活性炭の表面に形成される細孔の大きさを調整することにより、除去する物質を変更することもできる。
(ゲル化促進剤)
ゲル化促進剤は、多糖類と増粘剤とのゲル化を促進し、活性炭ハイドロゲルを形成させる。そのため、ゲル化促進剤は、多糖類と増粘剤とによるゲル化を促進する物質であれば特に限定されず、ゲル化促進剤として公知のゲル化促進剤を用いることができる。具体的なゲル化促進剤としては、例えば、ハロゲン化金属、リン酸金属塩、硝酸金属塩、または炭酸金属塩を用いることができ、コストの観点から、ハロゲン化金属またはリン酸金属塩を用いることが好ましい。ハロゲン化金属を構成する陰イオンとしては、塩化物イオンが好ましく用いられる。陽イオン(金属イオン)としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ニッケル、セシウム、マンガンおよびコバルト等が好ましく用いられる。具体的なゲル化促進剤としては、例えば、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ルビジウム、塩化コバルト、塩化ニッケル、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム、硝酸カルシウム、または炭酸水素ナトリウムなどであることが好ましい。ゲル化促進剤としてこれらを用いることにより、しなやかな活性炭ハイドロゲルを形成することができる。
ゲル化促進剤の添加量は、多糖類、増粘剤、およびゲル化促進剤の種類や、これらの濃度に応じて、適宜最適な添加量が決定され得る。
(活性炭ハイドロゲルのしなやかさの評価)
本明細書中において、活性炭ハイドロゲルのしなやかさは、下記のしなやかさの評価試験によって評価される。活性炭ハイドロゲルのしなやかさの評価試験の概略図を図9の(a)および図9の(b)に示す。
ゲル化用溶液12mLを50mL試薬瓶(岩城ガラス製、製品名:メジューム瓶 50mL)に調製し、室温で静置することにより、固化させる。固化したゲルの上面1にプラスチックのループ(MINIPLAST製、製品名:Quadloop 1μl Sphere end)3を静かに載置する。そして、プラスチックのループ3が上面1から沈んだ距離L2(換言すれば、ゲルの上面1の位置からゲルの上面1が陥没することによって最も離れた距離)を測定する。このとき、ゲルの破壊が起こらず、かつ、L2が8.0mm以下である場合をしなやかな活性炭ハイドロゲルであると評価する。また、ゲルの破壊が起こらず、かつ、L2が4.0mm以下である場合を、よりしなやかな活性炭ハイドロゲルであると評価する。一方、L2が8.0mmより大きい場合をしなやかではないハイドロゲルであると評価する。
なお、ゲル化溶液は、例えば、多糖類と、増粘剤と、ゲル化促進剤と、を含む溶液であってよく、その他のハイドロゲルを形成する原料を含んでよい。
L2が8.0mm以下のしなやかな活性炭ハイドロゲルは、図2の(a)に示すように、糸状の活性炭ハイドロゲルに形成することができる。また、L2が8.0mm以上のしなやかではない活性炭ハイドロゲルは、図2の(b)に示すように、糸状の活性炭ハイドロゲルに形成すると活性炭ハイドロゲルが破壊される。なお、図2の(b)に示す活性炭ハイドロゲルは、糸状の活性炭ハイドロゲルに形成できなくても、例えばシート状など他の形状であれば活性炭ハイドロゲルを形成することができる。図2の(c)には、図2の(b)と同じ組成の活性炭ハイドロゲルがシート状に形成できることを示す。
なお、図2の(a)の活性炭ハイドロゲルは、多糖類としてグルコマンナンを0.05重量%、増粘剤としてキサンタンガムを0.10重量%含み、図2の(b)および(c)の活性炭ハイドロゲルは、多糖類としてグルコマンナンを0.05重量%、増粘剤としてキサンタンガムを0.05重量%含む。
すなわち、本発明の一実施形態に係るハイドロゲルは、しなやかさの評価試験において、L2が8.0mm以下であることが好ましい。
しなやかさの評価試験において、ゲル化用溶液12mLを50mL試薬瓶に調製した際の上面1から底面2までの距離L1は12mmである。プラスチックのループ3の先端のループ部はゲルのしなやかさに応じ上面1から瓶底までのどこかで保持される。この時、上面1はプラスチックのループ3のループ部を中心とした円形陥没をつくる。
〔活性炭ハイドロゲルの製造方法〕
本発明の一実施形態に係るハイドロゲルの製造方法について以下に説明する。活性炭ハイドロゲルの製造方法は、少なくとも、加熱工程と、ゲル化工程と、を含んでいればよい。
(加熱工程)
加熱工程は、多糖類、増粘剤、活性炭、およびゲル化促進剤、の混合物(すなわち、ゲル化用溶液)を加熱することにより多糖類と、増粘剤と、を溶解させる工程である。そのため、多糖類および増粘剤の融点以上に加熱すればよく、例えば、多糖類としてグルコマンナンを、増粘剤としてキサンタンガムを用いた場合では、70℃以上に加熱することが好ましい。融点以上に加熱することにより、多糖類および増粘剤が溶解するため、均一な活性炭ハイドロゲルを形成できる。
多糖類と、増粘剤と、の割合は特に限定されない。多糖類としてグルコマンナンを用い、増粘剤としてキサンタンガムを用いた場合、活性炭ハイドロゲルがグルコマンナンを0.05重量%以上、かつ、キサンタンガムを0.10重量%以上含むことが好ましく、グルコマンナンを0.05重量%以上、かつ、キサンタンガムを0.20重量%以上含むことがより好ましい。また、多糖類としてグルコマンナンを用い、増粘剤としてカラギナンを用いる場合、活性炭ハイドロゲルがグルコマンナンを0.10重量%以上、かつ、カラギナンを0.375重量%以上含むことが好ましい。
活性炭ハイドロゲルに含まれるグルコマンナンの量と、活性炭ハイドロゲルに含まれるキサンタンガムの量と、の割合が、上記の範囲であることにより、しなやかな活性炭ハイドロゲルを形成することができる。また、活性炭ハイドロゲルに含まれるグルコマンナンの量と、活性炭ハイドロゲルに含まれるカラギナンの量と、の割合が、上記の範囲であることによっても、しなやかな活性炭ハイドロゲルを形成することができる。
活性炭およびゲル化促進剤の添加量は特に限定されず、多糖類および増粘剤の添加量に応じて適宜決定することができる。
(ゲル化工程)
ゲル化工程は、前記加熱工程にて加熱された混合物をゲル化する工程である。混合物を放置することによってゲル化させることが好ましい。放置する温度は、混合物がゲル化できる温度であれば特に限定されるものではないが、例えば、20〜50℃であることが好ましく、室温であることがより好ましい。
なお、本明細書において、「ゲル化」とは、ゲル化用溶液を固化させることによって、流動性を示さないゲルを得ることを意図している。
(混合工程)
本発明の一実施形態に係るハイドロゲルの製造方法は、前記加熱工程の前に混合工程を含んでいてもよい。混合工程は、多糖類の水溶液と、増粘剤の水溶液と、ゲル化促進剤と、活性炭と、を混合する工程である。
(成形工程)
本発明の一実施形態に係るハイドロゲルの製造方法は、ハイドロゲルを所望の形状に成形する成形工程を含んでいてもよい。成形工程は、ゲル化工程によって作製された不定形のハイドロゲルを切断や形抜き等の操作により、所望の形状のハイドロゲルを作製する工程であり得る。
また成型工程は、ゲル化工程と同時に行われてもよい。例えば、加熱工程において溶解した混合物を型に流し込んだ後に放置しゲル化することによって、所望の形状の活性炭ハイドロゲルを得ることができる(この場合は「成形ゲル化工程」と称することができる。)。
成型工程によって得られる活性炭ハイドロゲルの形状としては、例えば、シート状、糸状、ペレット状等が挙げられる。具体的な成形方法としては、溶解した混合物を所望の形状の型(例えば、ペトリ皿)に広げ冷却することにより、活性炭ハイドロゲルをシート状に形成する方法や、溶解した混合物をチューブおよびピペット等につめた状態で冷却し、その後押し出すことにより、糸状の活性炭ハイドロゲルを得る方法、不定形の活性炭ハイドロゲルを切断や形抜きによってペレット状の活性炭ハイドロゲルを得る方法が挙げられる。
糸状やペレット状に形成された活性炭ハイドロゲルは、シート状に形成された活性炭ハイドロゲルに比べ、比表面積が大きくなる。それにより、糸状等に形成された活性炭ハイドロゲルに含まれる活性炭は、シート状に形成された活性炭ハイドロゲルに含まれる活性炭より外部と接触しやすくなる。その結果、糸状等に形成された活性炭ハイドロゲルを用いることにより、活性炭による異物の吸着除去作用を一層強くすることができる。
糸状等に形成された活性炭ハイドロゲルは、当該ハイドロゲルの断面の直径が小さければ小さいほど活性炭ハイドロゲルに含まれる活性炭が、外部と接触しやすくなる。そのため、糸状に形成された活性炭ハイドロゲルの断面の直径は、小さくすることが好ましい。
糸状に形成された活性炭ハイドロゲルの全長は特に限定されないが、例えば、全長が60cmのチューブの片端に注射筒を取付け、チューブの他端から液状の活性炭ハイドロゲルを吸い上げ、室温まで冷却後に冷水に押し出すことにより糸状の活性炭ハイドロゲルを形成する場合では、全長が50cmの糸状活性炭ハイドロゲルを形成することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<製造例1>
多糖類として未精製のグルコマンナンを精製したグルコマンナンと、増粘剤としてキサンタンガムと、ゲル化促進剤として塩化カリウムと、活性炭としてクロマトグラフィー用活性炭と、を用いて以下の方法により活性炭ハイドロゲルを形成した。
(グルコマンナンの精製)
以下の方法により精製したグルコマンナンを用いた。
まず、三角フラスコに500mLの滅菌蒸留水を加え、撹拌の準備をした。そして、当該三角フラスコ中で、コンニャク製粉(製造元:株式会社 荻野商店、群馬県下仁田町、粒状)3.0gを5mLのエタノールに懸濁させた。マグネチックスターラーを用いて、500mLの滅菌蒸留水を撹拌しながら、エタノールに懸濁したコンニャク製粉を少量ずつ加えた。
エタノールに懸濁したコンニャク製粉を滅菌蒸留水に加えた後、室温にて約1時間、継続的に撹拌することにより未精製グルコマンナン水溶液を作製した。なお、滅菌蒸留水の撹拌は、マグネチックスターラー等の撹拌機構を備えた装置によって撹拌した。
1時間継続的に撹拌した未精製グルコマンナン水溶液に、タンパク質等の異物を除去するために1gの活性炭(クロマトグラフィー用、和光純薬)と、防腐剤として終濃度1mMのEDTA水溶液と、を添加し、さらに1時間撹拌した。
そして、撹拌終了後、室温にて10,000×g、10分間遠心分離を行い、上澄みを回収した。さらに上澄みに残存している活性炭を除去するため、上澄みに対して10,000×g、10分間遠心分離を行い、2回遠心分離後の上澄みを精製グルコマンナン水溶液(0.6重量%)とした。
(活性炭ハイドロゲルの製造)
0.6重量%の精製グルコマンナン水溶液8mLと、蒸留水に溶解させることにより調製した0.5重量%キサンタンガム水溶液3mLと、10重量%塩化カリウム水溶液1mLと、を混合し、400mgの活性炭(クロマトグラフィー用、和光純薬)を加えた。マイクロウェーブオーブンを用いて、活性炭を懸濁させた水溶液を70℃以上の温度で加熱することによりグルコマンナンおよびキサンタンガムを溶解させ、ゲル化用溶液を作製した。
内口径が2.0mmのチューブに注射筒を装着し、ピストンで吸い上げることにより、チューブ内にゲル化用溶液1.5mLを入れた。当該溶液を室温まで冷却した後、ピストンで押し出すことにより、チューブ内の溶液を水中に押し出した。これにより糸状に形成した活性炭ハイドロゲルを作製した。活性炭ハイドロゲルは、直径が2.0mm、長さが0.5mであった。作製された活性炭ハイドロゲルの外観を図1の(b)に示す。
<製造例2>
ゲル化用溶液12mLをペトリ皿(直径8cm)上で冷却することによりゲル化させた以外は製造例1と同様に、シート状に形成した活性炭ハイドロゲルを作製した。活性炭ハイドロゲルは、直径が8cm、厚さが2.5mmであった。
<製造例3>
活性炭を加えなかった以外は製造例1と同様に、ハイドロゲルを作製した。
<製造例4>
活性炭を加えなかった以外は製造例2と同様に、ハイドロゲルを作製した。
<実施例1A>
1μg/mLのエチジウムブロマイド溶液10mLに製造例1の活性炭ハイドロゲルを加え、ローテーター(傾斜45度、17rpm)で活性炭ハイドロゲルと吸着反応させた。10分毎に吸着反応させたエチジウムブロマイド溶液50μLをマイクロチューブに分取し、0.1−20kbpのDNAマーカー(178μg/μL、Gene Ladder wide 2, NIPPON GENE)1μLを加えて混合しアガロースゲル撮影装置(UVイルミネーター;Model BioDoc-It(登録商標) Imaging system, UVP社製)により写真撮影した。
<実施例1B>
1μg/mLのエチジウムブロマイド溶液を倍希釈し、50μLをマイクロチューブに分取し、0.1−20kbpのDNAマーカー(178μg/μL、Gene Ladder wide 2, NIPPON GENE)1μLを加えて混合したこと以外は実施例1Aと同様の実験を行った。
実施例1Aの結果を図7の(a)のチューブ9から16に示す。チューブ9から16におけるエチジウムブロマイドと活性炭ハイドロゲルとの吸着反応時間は、それぞれ、0分、10分、20分、30分、40分、50分、60分、および70分である。実施例1Bの結果を図7の(a)のチューブ1から8に示す。チューブ1は、エチジウムブロマイドを1倍希釈(1.000μg/mLのエチジウムブロマイド溶液)、チューブ2は2倍希釈(0.500μg/mLのエチジウムブロマイド溶液)、チューブ3は4倍希釈(0.250μg/mLのエチジウムブロマイド溶液)、チューブ4は8倍希釈(0.125μg/mLのエチジウムブロマイド溶液)、チューブ5は16倍希釈(0.0625μg/mLのエチジウムブロマイド溶液)、チューブ6は32倍希釈(0.0313μg/mLのエチジウムブロマイド溶液)、チューブ7は64倍希釈(0.016μg/mLのエチジウムブロマイド溶液)、チューブ8は128倍希釈(0.008μg/mLのエチジウムブロマイド溶液)した結果である。
図7の(b)は、チューブ9の吸光光度を1.0とした場合における、チューブ10から16における吸光光度の割合である。実施例1Aの結果と実施例1Bの結果とを照らし合わせて作製した。チューブ3(4倍希釈)の吸光度がチューブ11(結合時間20分)の吸光度と同程度(0.25)であったため、チューブ11の吸光度を0.25とした。チューブ14〜16の吸光度はチューブ4(8倍希釈)の吸光度である0.125以下とした。図7の(b)より、活性炭ハイドロゲルの、エチジウムブロマイドとの接触時間は、10分間という短時間で効率的にエチジウムブロマイドを除去できることが分かった。
<実施例2>
未精製のキサンタンガム商品(製造元:マルゴーコーポレーション)と、未精製のグルコマンナン商品(ファインマンナン、製造元:株式会社 荻野商店、群馬県下仁田町)と、を用いた以外は製造例2と同様に活性炭ハイドロゲルを作製した。
エチジウムブロマイド溶液10mLに製造例2の活性炭ハイドロゲルを加え、ローテーター(傾斜45度、17rpm)で規定時間、活性炭ハイドロゲルと吸着反応させた。吸着反応させたエチジウムブロマイド溶液50μLをマイクロチューブに分取した。各マイクロチューブに、0.1−20kbpのDNAマーカー(178μg/μL、Gene Ladder wide 2, NIPPON GENE)1μLを添加し、アガロースゲル撮影装置(UVイルミネーター;Model BioDoc-It(登録商標) Imaging system, UVP社製)により写真撮影した。
<実施例3>
未精製のキサンタンガム商品(製造元:マルゴーコーポレーション)と、未精製のグルコマンナン(製造元:茂木食品工業株式会社、群馬県下仁田町)と、を用いた以外は実施例2と同様にして、活性炭ハイドロゲルを作製し、同様の実験を行った。
実施例2の結果を図3の(a)に、実施例3の結果を図3の(b)に示す。なお、図3の(a)中、チューブ1は0分、チューブ2は20分、チューブ3は40分、そしてチューブ4は60分、エチジウムブロマイド溶液と活性炭ハイドロゲルとを吸着反応させた結果を示す。図3の(b)中、チューブ5は0分、チューブ6は20分、チューブ7は40分、そしてチューブ8は60分、エチジウムブロマイド溶液と活性炭ハイドロゲルとを吸着反応させた結果を示す。
その結果、未精製の多糖類(グルコマンナンおよびキサンタンガム)を用いて作製された活性炭ハイドロゲルは、精製した多糖類を用いて作製された実施例1Aの活性炭ハイドロゲルと同様のエチジウムブロマイド吸着パターンを示すことがわかった。このことから、未精製の多糖類を用いて活性炭ハイドロゲルを作製した場合であっても、当該活性炭ハイドロゲルは、優れたエチジウムブロマイド吸着能を示すことがわかった。
<実施例4>
色素を1mL、0.5%キサンタンガム水溶液を5mL、0.6%グルコマンナン水溶液を3mL、10%塩化カリウム1mL、蒸留水2mLを加えた。加えた溶液を加熱溶解することにより、ゲル化用溶液を作製したこと以外は製造例1と同様にして、直径2.0mm、長さ50cmの色素を含有したハイドロゲルを作製した。当該ハイドロゲルを8mLの蒸留水に加えた。当該ハイドロゲルから蒸留水に溶出してくる色素の量を吸光度測定により評価した。色素として、424nmと615nmとに吸収スペクトルを持つ緑色の色素(Fast Digestion Green,10X,ThermoFisher,Green Dye)を用いた。
次に、色素が溶出した蒸留水に糸状に形成した活性炭ハイドロゲルを加えた。また、対照として、色素が溶出した蒸留水に粉末の活性炭を加えた。なお、粉末で加えた活性炭の量は、活性炭ハイドロゲル中に含まれる量(50mg)と理論上同じである。
図4の(a)は活性炭ハイドロゲルによる異物の除去作用について424nmにおいて評価したグラフであり、図4の(b)は活性炭ハイドロゲルによる異物の除去作用について615nmにおいて評価したグラフである。図4の(a)および図4の(b)中、「Dyeゲル」として、色素を含有したハイドロゲルを含む蒸留水の吸光度測定の結果を示し、「活性炭ハイドロゲル」として、糸状に形成した活性炭ハイドロゲルを含む、色素が溶出した蒸留水の吸光度測定の結果を示し、「活性炭粉末」として、活性炭粉末を含む、色素が溶出した蒸留水の吸光度測定の結果を示す。
「Dyeゲル」に示すように、色素を含有したハイドロゲルを蒸留水に加えてから10分経過で色素の80%以上が、色素を含有したハイドロゲルから蒸留水中へ移動した。「活性炭ハイドロゲル」、および「活性炭粉末」に示すように、色素が溶出した蒸留水に活性炭ハイドロゲルまたは活性炭粉末を加えてから1時間経過後には、色素の80%以上が活性炭に吸着された。この結果から、活性炭を活性炭ハイドロゲルという形態にした場合であっても、活性炭による異物を除去する作用は阻害されないことがわかる。
<実施例5>
製造例2の活性炭ハイドロゲルを不織布(5cm×6cm、再生PET65%、ポリエチレン35%、日本生協連、金星製紙株式会社、高知県高知市)に移し、ポリシーラー(SUREシーラーNL−301P、(株)石埼電機製作所)で加熱融着し、活性炭ハイドロゲルパックを作製した。当該ゲルパックを、CBB G250(クマシーブリリアントブルー)を加えた溶液に加え、7時間または10時間撹拌することにより、吸着反応を行った。吸着反応後の溶液の590nmにおける吸光度を測定した。吸光度の測定結果を図5に示す。なお、CBB G250を加えた溶液は、有機溶媒および酸性溶媒(例えば、10重量%の酢酸および20重量%のメタノールを含む100mLの溶媒)を含む。
図5中、「1」は活性炭ハイドロゲルを加える前のCBB G250を加えた溶液の吸光度を示し、「2」はCBB G250を加えた溶液に活性炭ハイドロゲルを加え、撹拌を7時間継続した後のCBB G250を加えた溶液の吸光度を示し、「3」はCBB G250を加えた溶液に活性炭ハイドロゲルを加え、撹拌を10時間継続した後のCBB G250を加えた溶液の吸光度を示す。
図5の「3」の結果より、10時間継続して活性炭ハイドロゲルをCBB G250と接触させることにより、活性炭がCBB G250を吸収したことがわかる。この結果から、活性炭ハイドロゲルは、水溶液だけでなく、有機溶媒または酸性溶媒の場合でも異物を除去できることがわかる。
<実施例6A>
蓋付きの200mLガラス瓶に、100mLのTAE緩衝液(pH8.0;40mM Tris−HCl、20mM 酢酸ナトリウム、2mM EDTA)およびスターラーバーを入れた。当該ガラス瓶に、アガロース(Recenttec株式会社製)1.5gを投入し、蓋をして上下に2〜3回程度、素早く振盪した。マイクロウェーブオーブンを用いて、上記ガラス瓶を100℃で2分程度加熱し、アガロースを溶解させた。
電気泳動装置に付属しているサンプルコーム(8ウェル用)およびゲルプレート(幅54mm、長さ60mm、高さ10mm)をゲル作製用トレーにそれぞれセットした。当該ゲル作製用トレーに調製したアガロース溶液13mLを流し込み、室温で1時間放置することによって、ゲル化させた。
固化したゲルの上にTAE緩衝液を少量入れ、サンプルコームを注意深く抜き取った。
電気泳動装置(Mupidミニゲル泳動槽、ミューピッド社(旧アドバンス社)製)にゲルをセットした。マーカーDNAを1μL、ローディング液(製品名:6×Loading Buffer Orange G、ニッポンジーン社製)2μL、10mM Tris−0.1mM EDTA(pH 8.0)9.0μLを加え混合することにより、電気泳動試料を調製した。各レーンの電気泳動試料として、レーン1において0.1−20kbpのDNAマーカーを用い、レーン2において25〜100bpのDNAマーカーを用いた。
ゲルに形成されたウェルに、電気泳動試料を10μL加えた。100Vで30分間、室温にて電気泳動を行った。泳動バッファーとしては、TAE緩衝液(pH8.0;40mM Tris−HCl、20mM 酢酸ナトリウム、2mM EDTA)を用いた。なお、電気泳動は、Molecular Cloning: A LABORATORY MANUAL, T. Maniatis, EF Fritsch, J. Sambrook, Cold Spring Harbor Laboratory, 1982を参考にして常法により実施した。その後、電気泳動を行ったアガロースゲルにおいて、吸着反応を行なっていないエチジウムブロマイド(濃度1.0μg/ml)を用いてDNAを染色した。
アガロースゲル撮影装置(UVイルミネーター;Model BioDoc-It(登録商標) Imaging system, UVP社製)を用いて電気泳動後のゲルを撮影した。
<実施例6B>
エチジウムブロマイド(濃度1.0μg/ml)50mLを含む溶液に製造例2の活性炭ハイドロゲルを加え、2時間吸着反応させた。吸着反応後のエチジウムブロマイドを用いて、DNAの染色を行ったこと以外は実施例6Aと同様に、実験を行った。
<実施例6C>
5時間吸着反応を行った以外は、実施例6Bと同様に、実験を行った。
<実施例6D>
エチジウムブロマイド(濃度1.0μg/ml)50mLを含む溶液に製造例4のハイドロゲルを加え、一晩吸着反応させた。吸着反応後のエチジウムブロマイドを用いて、DNAの染色を行ったこと以外は実施例6Aと同様に、実験を行った。
<実施例6E>
エチジウムブロマイド(濃度1.0μg/ml)50mLを含む溶液に活性炭粉末400mgを加え、一晩吸着反応させた。吸着反応後のエチジウムブロマイドを用いて、DNAの染色を行ったこと以外は実施例6Aと同様に、実験を行った。
<実施例6F>
エチジウムブロマイド(濃度1.0μg/ml)50mLを含む溶液に製造例4のハイドロゲルを加え、一晩吸着反応させた。吸着反応後のエチジウムブロマイドを用いて、DNAの染色を行ったこと以外は実施例6Aと同様に、実験を行った。
<実施例6G>
エチジウムブロマイド(濃度1.0μg/ml)50mLを含む溶液に製造例1の活性炭ハイドロゲルを加え、2時間吸着反応させた。吸着反応後のエチジウムブロマイドを用いて、DNAの染色を行ったこと以外は実施例6Aと同様に、実験を行った。
<実施例6H>
実施例6Fにおいて、電気泳動後のゲルを撮影した後、吸着反応を行っていないエチジウムブロマイドを用いて当該ゲルを染色した。
<実施例6I>
実施例6Gにおいて、電気泳動後のゲルを撮影した後、吸着反応を行っていないエチジウムブロマイドを用いて当該ゲルを染色した。
実施例6A〜実施例6Iの電気泳動結果をそれぞれ、図6の(a)〜図6の(i)に示す。
図6の(a)は、活性炭ハイドロゲルまたは活性炭粉末によりエチジウムブロマイドの吸着反応を行わなかった結果、図6の(b)は、製造例2の活性炭ハイドロゲルによりエチジウムブロマイドの2時間の吸着反応を行った結果、図6の(c)は、製造例2の活性炭ハイドロゲルによりエチジウムブロマイドの5時間の吸着反応を行った結果を示す。図6の(a)〜(c)では、活性炭ハイドロゲルと、エチジウムブロマイドと、の接触時間が長くなるにつれ、DNAが染色されていないことから、活性炭ハイドロゲルにより、エチジウムブロマイドが除去されることが認められた。
図6の(d)は、製造例4のハイドロゲルにエチジウムブロマイドを24時間接触させた後にDNAの染色を行った結果を示す。活性炭を含まないハイドロゲルでは、十分にエチジウムブロマイドを長時間接触させた場合においても、エチジウムブロマイドを十分除去できなかったことがわかる。
図6の(e)は、図6の(b)、(c)および(g)において用いた活性炭ハイドロゲルに含まれる活性炭の理論量と同量の活性炭粉末をエチジウムブロマイドに加え、一晩処理を行った結果を示す。図6の(e)ではDNAが染色されていないことより、エチジウムブロマイドが完全に除去されたことがわかる。そのため、図6の(b)、(c)、および(g)において用いた活性炭ハイドロゲルでは、エチジウムブロマイドをすべて除去するために十分な活性炭の量が含まれていることが認められた。
図6の(f)は、製造例3のハイドロゲルに2時間接触させた後にDNAの染色を行った結果を示す。図6の(f)ではDNAがうっすらと染色された。図6の(g)は、製造例1の活性炭ハイドロゲルに2時間接触させた後にDNAの染色を行った結果を示す。図6の(g)ではDNAは染色されなかった。図6の(f)の結果および図6(g)の結果により、製造例1の活性炭ハイドロゲルに含まれる活性炭の作用により、エチジウムブロマイドの吸着除去が行われたことがわかる。
図6の(h)および図6の(i)は、図6の(f)および図6の(g)において用いたハイドロゲルに対して新しいエチジウムブロマイド(すなわち、活性炭ハイドロゲルまたは活性炭粉末による吸着反応を行っていないエチジウムブロマイド)を加えた結果である。その結果、図6の(h)および図6の(i)ではエチジウムブロマイドによりDNAが染色された。以上より、実施例6Fおよび実施例6Gでは、電気泳動したゲルに確実にDNAがロードされているにも拘わらず、染色に必要なエチジウムブロマイドが吸着反応で除去されているため、DNAの染色像が観察されないことがわかる。
<実施例7>
次に、活性炭ハイドロゲルによる紫外線遮断作用について図8の(a)から図8の(d)を用いて説明する。
図8の(a)および図8の(c)に示すように、シャーレを用いてシート状の活性炭ハイドロゲルを形成した。図8の(a)に示される活性炭ハイドロゲルは、シャーレ全域を覆う大きさのシート状の活性炭ハイドロゲルにおいて、分銅を用いて、その中央部に複数の丸穴を形成することにより作製された。そして、シャーレの鉛直下方に、1μg/mLのエチジウムブロマイドと、プラスミドDNA(20ng/mL、PUC19,GIBCO BRL)と、を添加した1.2重量%アガロースゲルを設置した。そして、シャーレの鉛直上方より、UVPゲル撮影装置により撮影を行った。なお、活性炭ハイドロゲルは、実施例1Aと同様に作製したゲル化用溶液1.5mLを用いて作製した。
エチジウムブロマイドはDNAにインターカレーションすることにより、蛍光を発する。図8の(b)に示すように、アガロースゲルから放出される蛍光は、シート状の活性炭ハイドロゲルにより遮断された。そして、活性炭ハイドロゲルに形成された丸穴から蛍光が確認された。
次に、シャーレの略半分を覆う大きさのシート状の活性炭ハイドロゲルを作製した(図8の(c)を参照のこと)。そして、シャーレの鉛直下方に、エチジウムブロマイドと、DNAと、を含むマイクロチューブを設置した。そして、シャーレの鉛直上方より、UVPゲル撮影装置に撮影を行った。
図8の(d)に示すように、シャーレの活性炭ハイドロゲルに覆われていない部分に設置されたマイクロチューブから放出される紫外線以外は、シート状の活性炭ハイドロゲルにより遮断された。
これらのように、シート状に形成された活性炭ハイドロゲルは紫外線を遮断する作用を有することが認められた。活性炭ハイドロゲルによる紫外線を遮断する作用は、活性炭ハイドロゲルが黒色をしていることに起因すると考えられる。また、活性炭ハイドロゲルによる紫外線を遮断する作用は、本発明により、活性炭を均一にシート状に自由に形成できたからこそ生じるものである。
<実施例8:活性炭ハイドロゲルのしなやかさの評価>
活性炭ハイドロゲルのしなやかさを図9の(a)および図9の(b)に示す方法により評価した。そして、評価した結果を図9の(c)に示す。
活性炭ハイドロゲルの組成および結果について表1に示す。
(しなやかさの評価試験方法)
表1のNo.1〜10に示すグルコマンナンの量およびキサンタンガムの量を含む活性炭ハイドロゲル溶液を作製した。当該溶液には、10重量%塩化カリウム水溶液1mLおよび400mgの活性炭(クロマトグラフィー用、和光純薬)も含まれている。
作製した活性炭ハイドロゲル溶液12mLを50mLの試薬瓶(岩城ガラス製、製品名:メジューム瓶 50mL)に加えた。この時、活性炭ハイドロゲルの上面から底面までの距離は12mmであった。活性炭ハイドロゲルの上面に、重さが1.220mgのプラスチックのループ(MINIPLAST製、製品名:Quadloop 1μl Sphere end)を載置した。そして、プラスチックのループが上面から沈んだ距離を測定した。測定の結果、ゲルの破壊が起こらず、かつ、上面の沈んだ距離が8mm以下の場合を「○」とし、8mmより大きい場合を「×」とした。なお、本しなやかさの評価試験における判定基準によるしなやかさの評価の結果は、糸状の活性炭ハイドロゲルの形成の可否と符号していた。具体的には、上面の沈んだ距離が8mm以下の場合では、糸状の活性炭ハイドロゲルを形成できた。また、上面の沈んだ距離が8mmより大きい場合では、糸状の活性炭ハイドロゲルを形成できなかった。
(しなやかさの評価試験の結果)
No.1〜5、7、および8の活性炭ハイドロゲルでは、上面の沈んだ距離が4mm以下となり、当該活性炭ハイドロゲルは、よりしなやかな活性炭ハイドロゲルであることが示された。
また、No.6および9の活性炭ハイドロゲルでは、上面の沈んだ距離が8mm以下となり、当該活性炭ハイドロゲルは、しなやかな活性炭ハイドロゲルであることが示された。
さらに、No.10の活性炭ハイドロゲルでは、上面の沈んだ距離が8mmを超え、当該活性炭ハイドロゲルは、しなやかではない活性炭ハイドロゲルであることが示された。
本発明は、活性炭の作用を活用する種々の分野において利用することができる。
1 上面
2 底面
3 プラスチックのループ
4 活性炭ハイドロゲル

Claims (8)

  1. 多糖類と、増粘剤と、活性炭と、ゲル化促進剤と、を含むハイドロゲル。
  2. 前記多糖類は、グルコマンナン、ローカストビーンガム、またはタラガムを含み、
    前記増粘剤は、キサンタンガムまたはカラギナンを含む、請求項1に記載のハイドロゲル。
  3. 前記多糖類はグルコマンナンであり、前記増粘剤はキサンタンガムである、請求項1または2に記載のハイドロゲル。
  4. 前記グルコマンナンを0.05重量%以上、かつ、前記キサンタンガムを0.1重量%以上含む、請求項3に記載のハイドロゲル。
  5. 前記グルコマンナン0.05重量%以上、かつ、前記キサンタンガムを0.2重量%以上含む、請求項4に記載のハイドロゲル。
  6. しなやかさの評価試験において、破壊が起こらず、かつ、L2が8.0mm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のハイドロゲル:
    上記しなやかさの評価試験は、ゲル化用溶液12mLを、50mL試薬瓶(岩城ガラス製、製品名:メジューム瓶 50mL)内で室温で静置することにより固化させ、固化したゲルの上面にプラスチックのループ(MINIPLAST製、製品名:Quadloop 1μl Sphere end)を静かに載置し、プラスチックのループが上面から沈んだ距離L2を測定する試験である。
  7. 前記ゲル化促進剤は、
    ハロゲン原子、リン酸分子、炭酸分子、または硝酸分子から選択される分子と、
    アルカリ金属、アルカリ土類金属、コバルト、またはニッケルから選択される金属原子と、からなる塩である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のハイドロゲル。
  8. 多糖類、増粘剤、活性炭、およびゲル化促進剤、の混合物を加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程にて加熱された混合物をゲル化するゲル化工程と、
    を含む、ハイドロゲルの製造方法。
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