JP5578015B2 - セルロース粒子の製造方法、及び、セルロース粒子 - Google Patents

セルロース粒子の製造方法、及び、セルロース粒子 Download PDF

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Description

本発明は、セルロース粒子の製造方法、及び、セルロース粒子に関する。
セルロースは蛋白質や他の生体物質に対して不活性であること、アルカリ条件に対する耐性があること、多孔性構造をとることができること、自然界に豊富に存在し安価であること等の理由からゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー等各種クロマトグラフィー用充填剤として広く利用されている(非特許文献1−3参照)。
近年、抗体医薬等に代表されるバイオ医薬品は、発現技術の進展が著しく、それに伴いクロマトグラフィー等の精製工程での生産性の向上が求められている。従来バイオ医薬品の精製工程に使われる担体として、アガロース粒子や多孔質ガラスが用いられており、セルロース粒子は用いられることが少なかった。これは、セルロース粒子がアガロース粒子や多孔質ガラスに比べ、アフィニティーリガンドとしてプロテインA等を導入した場合の蛋白質等の吸着容量が低い等の問題を有していたことに基づく。
従来、セルロース粒子を製造する方法としては、例えば、1)セルロース酪酸酢酸エステルを用いる方法(特許文献1参照)、2)セルロースをチオシアン酸カルシウム水溶液に溶解した後、造粒する方法(特許文献2参照)、3)ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミドと塩化リチウムを共存させた系にセルロースを溶解した後、造粒する方法(特許文献3参照)等が知られている。
しかしながら、1)の方法では粒子を形成するためにセルロースを溶解している溶媒の蒸発除去が必要であり、さらにケン化する必要がある等、操作が非常に繁雑であるという問題点があり、2)の方法ではセルロース溶液を130℃と高温に加温する設備が必要になり、また、セルロースの重合度が減少するという問題があり、3)の方法ではセルロースに対する溶解力が限られており、溶解に長時間を要するという問題点があった。
また最近では、イオン液体にセルロースを溶解し、界面活性剤としてSpan85を用いてセルロース粒子を作成する方法が報告されている(非特許文献4参照)。しかし、この造粒法では粒径にかなりの幅があり、また粗大粒子や異形粒子、融着粒子、ひも状ゲル等が多数発生し、実際に使用する粒径に分級する必要があり、非常にロスが大きいという問題があった。また、アフィニティーリガンドとしてプロテインA等を導入した場合の蛋白質等の吸着容量も十分とはいえない。
特開2001−310901号公報 特開平10−195103号公報 特開平8−283457号公報
日本化学会誌、1981、No.12、1883-1889 Biotechnol.prog.20(2004)、13-25 J.Chromatogr.A 1146(2007)(1)32-40 J.Chromatogr.A 1217(2010)1298-1304
本発明が解決しようとする課題は、アフィニティーリガンドとしてプロテインA等を導入した場合に蛋白質等の吸着容量が高く、高流速で使用可能なセルロース粒子及びそれを得る製造方法を提供することである。
本発明者らは鋭意検討した結果、セルロースをイオン液体に溶解してセルロース溶液とし、これを、親油性高分子を用いて該溶液と相溶性の低い有機溶剤に液滴分散させた後、セルロースを凝固させるという方法を採用することにより、前記課題を解決できることを見いだした。
すなわち、本発明は以下の1)〜10)に係るものである。
1)(1)イオン液体にセルロースを溶解するセルロース溶液の調製工程、
(2)前記イオン液体と相溶性の低い有機溶剤及び前記有機溶剤に可溶な親油性高分子とを混合し、前記セルロース溶液の液滴を有機溶剤中に分散させるセルロース溶液の液滴分散液の調製工程、並びに、
(3)セルロースを凝固させてセルロース粒子を得る凝固工程、
を含むことを特徴とするセルロース粒子の製造方法。
2)前記親油性高分子が、多糖類又はその誘導体である、上記1)の製造方法。
3)前記親油性高分子が、セルロース誘導体である、上記1)又は2)の製造方法。
4)前記イオン液体がアルキルイミダゾリウム塩である、上記1)〜3)の製造方法。
5)前記イオン液体が1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩である、上記1)〜4)の製造方法。
6)前記(2)において、前記有機溶剤及び親油性高分子を含む溶液を前記セルロース溶液と混合する、上記1)〜5)の製造方法。
7)上記1)〜6)の製造方法によって製造されたセルロース粒子。
8)上記7)のセルロース粒子を含むクロマトグラフィー用充填剤。
9)上記7)のセルロース粒子を用いた抗体精製用吸着体。
10)アフィニティーリガンドとしてプロテインAが導入された、上記9)の抗体精製用吸着体。
本発明の製造方法によれば、一定の粒径を有するセルロース粒子を安定的に且つ高収率で製造することができる。また、得られたセルロース粒子は、クロマトグラフィー用担体として容器に充填し、流速を上げて通液した場合でも親和性物質等の動的結合容量が低下しにくい。従って、本発明によれば、アフィニティーリガンドとしてプロテインA等を導入した場合の蛋白質等の吸着容量が高く、高流速で使用可能なクロマトグラフィー用充填剤を提供することができ、これにより、バイオ医薬品等の精製工程での生産性を格段に向上させることが可能となる。
プロテインA固定化セルロース粒子充填カラムにおけるIgG動的結合容量と線流速との関係を示すグラフ。
本発明のセルロース粒子の製造方法は、(1)イオン液体にセルロースを溶解するセルロース溶液の調製工程、(2)前記イオン液体と相溶性の低い有機溶剤及び前記有機溶剤に可溶な親油性高分子とを混合し、前記セルロース溶液の液滴を有機溶剤中に分散させるセルロース溶液の液滴分散液の調製工程、並びに、(3)セルロースを凝固させてセルロース粒子を得る凝固工程、を含むことを特徴とする。
以下、工程ごとに説明する。なお、本明細書中、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」と同義であり、A及びBを数値範囲内に含む。
(1)セルロース溶液の調製工程
本工程では、原料セルロース(原料として使用するセルロース。以下、単に「セルロース」ともいう。)をイオン液体に溶解してセルロース溶液が調製される。セルロースは、後述する有機溶剤に溶解しないか、有機溶剤に難溶性のものが好ましい。有機溶剤に難溶性のものとは、室温(25℃)で、有機溶剤100gに溶けるセルロースの質量(g)が1g以下であることを意味する。
本発明において用いられるセルロースとしては、その由来は特に制限はなく、例えば、綿リンター、木材パルプ等から得られる植物セルロース、微生物の産生するバクテリアセルロース、ホヤセルロース等の動物セルロース、再生セルロース等が使用できるが、これらを精製して得られる精製セルロースを用いるのが好ましい。なお、イオン液体に溶解し、有機溶剤に難溶である限りにおいて、一部に官能基が導入されたセルロース、例えば、セルロースの水酸基の一部がエステル化されたもの(エステル誘導体)、セルロースの水酸基がエーテル化されたもの(エーテル誘導体)等のセルロース誘導体を用いることもできる。斯かるセルロース誘導体としては、具体的には、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、ニトロセルロース、りん酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ベンジルセルロース、トリチルセルロース、シアノエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、アミノエチルセルロース、オキシエチルセルロース等が挙げられる。
本発明においては、セルロースは、後述する有機溶剤に溶解しないものが好ましい。
イオン液体としては、セルロースを均一に溶解できるイオン液体であれば特に制限はない。ここで、「セルロースを均一に溶解できる」とは、例えばイオン液体に、3質量%溶液となる分量でセルロースを混合し、目視で溶解を確認できることが挙げられる。なお、前記の通り溶解すればその温度は問わない。
斯かるイオン液体としては、カチオン成分とアニオン成分とから構成され、融点が200℃以下のものが好ましく、100℃以下のものがより好ましく、50℃以下のものがさらに好ましい。また、融点の下限としては、限定されるものではないが、−100℃以上が好ましく、−30℃以上がより好ましい。
カチオン成分としては、アルキルイミダゾリウムカチオン、アルキルピリジニウムカチオン、アルキルアンモニウムカチオン、アルキルフォスフォニウムカチオン、アルキルスルフォニウムカチオン、N,N−ジアルキルピロリジニウムカチオン、N,N−ジアルキルピペリジニウムカチオン、N,N−ジアルキルモルフォルニウムカチオン等が挙げられる。このうち好適にはアルキルイミダゾリウムカチオン、アルキルピリジニウムカチオン、アルキルアンモニウムカチオンが挙げられる。ここで、「アルキル」としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキル基が挙げられ、このうち炭素数1〜8の直鎖アルキル基が好ましく、特に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基等の炭素数1〜5の直鎖アルキル基が好適である。上記アルキル基の代わりにアルケニル基であってもよく、前記アルケニル基としては、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、アリル基がさらに好ましい。
カチオン成分としては、具体的には、N−メチルイミダゾリウムカチオン、N−エチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジエチルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムカチオン及び1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウムカチオン、1−アリル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、N−プロピルピリジニウムカチオン、N−ブチルピリジニウムカチオン、1,4−ジメチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウムカチオン及び1−ブチル−2,4−ジメチルピリジニウムカチオン、トリメチルアンモニウムカチオン、エチルジメチルアンモニウムカチオン、ジエチルメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、テトラメチルアンモニウムカチオン、トリエチルメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン等が挙げられるが、このうち、1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジエチルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムカチオン等のジアルキルイミダゾリウムカチオンがより好ましく、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンがさらに好ましい。
アニオン成分としては、ハロゲン化物イオン(Cl-、Br-、I-等)、カルボン酸アニオン(例えば総炭素数1〜3ものが挙げられ、具体的にはC25CO2 -、CH3CO2 -、HCO2 -等が挙げられる。)、擬ハロゲン化物イオン(例えば、一価でありハロゲン化物に類似した特性を有するCN-、SCN-、OCN-、ONC-、N3 -等)、スルホン酸アニオン、有機スルホン酸アニオン(メタンスルホン酸アニオン等)、リン酸アニオン(エチルリン酸アニオン、メチルリン酸アニオン、ヘキサフルオロリン酸アニオン等)、ホウ酸アニオン(テトラフルオロホウ酸アニオン等)、過塩素酸アニオン等が挙げられ、ハロゲン化物イオン、カルボン酸アニオンが好ましい。
本発明において、イオン液体としては、セルロースの溶解性、融点、粘度等の観点から、好適には、アルキルイミダゾリウム塩、ジアルキルイミダゾリウム塩が挙げられ、より好適にはアルキルイミダゾリウムアセテート、アルキルイミダゾリウムクロリド、さらに好適にはジアルキルイミダゾリウムアセテート、ジアルキルイミダゾリウムクロリド、特に好適には、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリドが挙げられる。
セルロースの上記イオン液体への溶解は、用いるセルロース及びイオン液体の種類によっても異なるが、通常、10〜250℃、好適には25〜120℃で、1〜24時間程度、撹拌下に行うのが好ましい。
ここで、イオン液体は、溶液の粘度上昇による液滴の形成の困難性、及びセルロース濃度低下による液滴形成時の微小粒子の多発を抑制する点から、溶液中のセルロース濃度が3〜50質量%、好ましくは6〜30質量%となるように用いるのが好ましい。
尚、セルロースのイオン液体への溶解濃度により、本発明の製造方法により得られるセルロース粒子の細孔径が変化する。すなわち、セルロースの溶解濃度が濃いほどセルロース粒子の細孔径が小さくなる傾向がある。従って、上記の範囲内において、セルロース濃度を調整することにより、任意の細孔径をもつセルロース粒子を得ることができる。尚、本発明のセルロース粒子において細孔径に特に制限はないが、一般にクロマトグラフィー用充填剤として用いられる場合には数nm〜数μm程度が好ましい。
(2)セルロース溶液の液滴分散液の調製工程
本工程では、上記の如く調製されたセルロース溶液、イオン液体と相溶性の低い有機溶剤(以下、単に「有機溶剤」とも称する)、及び親油性高分子とを混合・撹拌することにより、セルロース溶液の液滴が有機溶剤中に分散した分散液が調製される。ここで、「イオン液体と相溶性の低い有機溶剤」とは、イオン液体と有機溶剤とを体積比で1:1で混合した際に、イオン液体と有機溶剤との間に界面が形成される有機溶剤を意味する。
ここで用いられる有機溶剤は、分散媒となるものであるが、前記イオン液体と相溶性の低いものであればその種類は限定されず、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、流動パラフィン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘプタン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素等を挙げることができ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
好ましくは芳香族炭化水素が挙げられ、より好ましくはトルエンが挙げられる。
有機溶剤の使用量は、セルロース粒子の粒子径等を考慮して適宜決定すればよいが、セルロースに対して、50〜2000倍質量が好ましく、50〜500倍質量がより好ましい。
親油性高分子としては、有機溶剤に溶解して粘度を上昇させ、前記セルロース溶液を液滴の状態を安定に保ったまま分散できるものあれば特に限定されないが、有機溶剤を増粘させる増粘剤として公知のものを好ましく用いることができる。
増粘剤としては、例えば、セルロース誘導体等の多糖類誘導体、親油性ビニル誘導体、親油性アクリル酸系ポリマー等が挙げられる。
上記セルロース誘導体の具体例としては、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられ、親油性ビニル誘導体としては、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル等が挙げられ、親油性アクリル酸系ポリマーとしては、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体、メタクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体等が挙げられる。
これらのうち、セルロース誘導体が好ましく、とりわけエチルセルロースが好ましい。
上記親油性高分子は、1種のみを使用することができるが、2種以上を併用することもできる。
また、当該親油性高分子は、液滴の安定性及び分散媒の粘度を考慮すると、重量平均分子量が3,000〜5,000,000であるのが好ましい。
尚、本発明において平均分子量とは、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量を意味する。
親油性高分子の使用量は、セルロースに対する分散性能やイオン液体の性質を考慮して適宜選択され得るが、例えば有機溶剤100質量部に対して、好ましくは1質量部〜100質量部、より好ましくは1質量部〜25質量部である。
セルロース溶液、有機溶剤、及び親油性高分子の混合順序は、特に制限はないが、有機溶剤と親油性高分子の混合液を、セルロース溶液に混合するのが好ましい。
液滴の形成法としては撹拌機を使用する等の公知の方法を採用することできる。
例えば、スタティックミキサー等の混合器を用いて、セルロースが分解せず、析出しない温度、例えば、室温〜100℃の範囲で混合撹拌する方法が挙げられる。
尚、撹拌時の回転速度を上げるほど形成される液滴は径が小さくなることから、目的とするセルロースの粒子径に応じて、適宜混合器の回転速度を調節すれば良い。
(3)セルロース粒子の凝固工程
本工程では、セルロース溶液の液滴分散液からセルロース粒子を凝固させるが、斯かる方法としては、例えば、当該セルロース溶液の液滴分散液に、イオン液体に相溶し且つ実質的にセルロースを溶解しない媒体を接触させる方法が挙げられる。
ここで、用いられる媒体としては、水、メタノール、エタノール等の極性溶剤の1種又は2種以上を挙げることができる。
媒体は直接セルロース溶液の液滴分散液に添加してもよいが、セルロース溶液の液滴の形状を保ったままセルロースを凝固せしめる点から、親油性高分子を溶解した有機溶剤と、水、メタノール、エタノール等の媒体とを混合・撹拌して調製された媒体の分散液として添加するのが好ましい。
また、この場合に用いられる有機溶剤としては、好ましくは、セルロース溶液の液滴分散の際に使用されたものと同種のものを使用することが好ましい。
当該媒体の使用量は、イオン液体100質量部に対して、好ましくは、20〜2,000質量部、より好ましくは50〜200質量部である。
セルロース溶液の液滴分散液と前記媒体との接触は、0〜100℃、好適には25〜80℃で行うことが好ましい。
斯くして凝固したセルロース粒子は、遠心分離、濾過、デカンテーション等公知の方法により固液分離することにより回収することができる。また、回収したセルロース粒子はイオン液体及び上記有機溶剤に相溶性の溶媒、例えばエタノール、イソプロパノール、ブタノール等で洗浄され、次いで水洗浄を行うことにより精製される。
斯くして、本発明の方法によれば、後記実施例に示すとおり、一定の粒径を有するセルロース粒子を安定的に収率よく製造することができる。尚、その粒子径は、既に述べたように、任意に調整することができるが、体積平均粒径は、クロマトグラフィー用担体として用いた場合の、高流速下での圧力の上昇及びリガンド結合容量の低下等を考慮すると、20〜300μmであるのが好ましく、30〜150μmとするのがより好ましい。
また、本発明のセルロース粒子を、クロマトグラフィー用担体として容器に充填し、適切な線速度で通液した場合、担体内における溶質の移動が速く、また流速を上げても親和性物質等の動的結合容量が低下しにくいという性質を有する(実施例5)
本発明のセルロース粒子は、公知の方法(例えば、米国特許4973683号明細書、特開2009−242770号公報参照)により化学架橋されてもよい。化学架橋することにより機械的強度が高くなり、より高流速での使用が可能となる。
本発明のセルロース粒子は、以上のような性質を有することから、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、キレートクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー等各種クロマトグラフィー用充填剤(担体)として、或いは、高分子担体、バイオリアクターの担体、検査薬の担体、体液浄化用担体、化粧品添加剤等として好適に用いることができる。
斯かるクロマトグラフィー用充填剤として用いる場合には、その目的に応じて、公知の方法により、本発明のセルロース粒子に、適宜リガンド、荷電基、疎水性基等を導入することができる。
例えば、一態様として、本発明のセルロース粒子の水酸基の少なくとも一部を介してプロテインAを公知の方法(米国特許6399750号等)により固定化することにより、抗体精製に好適なクロマトグラフィー用充填剤、すなわち抗体精製用吸着体とすることが挙げられる。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。また、以下の記載は本発明の態様を概括的に示すものであり、特に理由無く、かかる記載により本発明は限定されるものではない。
<評価方法>
1)粒径分布の測定
レーザー散乱回折法粒度分布測定装置LS 13 320 ((株)ベックマン・コールター)により粒径分布を測定した。光学モデルはFluid R.I. Real 1.333、Sample R.I. Real 1.54 Imaginary 0を使用した。
これより、セルロース粒子の体積平均径、及び体積粒度の変動係数(C.V.値:(標準偏差/体積平均径)×100)を求めた。
2)粒子沈降体積
粒子を水分散し、目盛り付き容器に入れ、12時間静置後の粒子沈降体積を目視により測定した。
実施例1(セルロース粒子Aの製造)
500mlバッフル付きセパラブルフラスコ内で1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(Aldrich社製)60gにセルロース粉末(フナコシ株式会社製)4.17gを加え、温水バスにセットし95℃に加熱し、2時間撹拌を行い溶解しセルロース溶液を得た。別の500mlセパラブルフラスコ内でトルエン(和光純薬工業社製)200mlにエチルセルロース45(平均分子量150000)(和光純薬工業社製)16gを加え、温水バスにセットし80℃で2時間撹拌を行い溶解した。さらに別のセパラブルフラスコ内でトルエン150mlにエチルセルロース45を12g加え、温水バスにセットし80℃で2時間撹拌を行い溶解した後、0.2M硫酸ナトリウム水溶液62.5mlを加え400rpm、80℃で30分間撹拌をおこないW/O型エマルジョンを得た。次にエチルセルロース45含有トルエンをセルロース溶液に加え400rpm、90℃で10分間撹拌し、セルロース溶液の液滴分散液(IL/O型エマルジョン(ここで、ILはイオン液体))を調製後、上記で得られたW/O型エマルジョンを加え400rpmで撹拌しながら室温に冷却した。その後、1500mlエタノール中に注ぎ撹拌後静置しデカンテーションにより上澄み液を除去した。さらにエタノール1500mlでデカンテーションを2回おこなった後、エタノールで濾過洗浄を行い、さらに水で濾過洗浄を行い目的のセルロース粒子を得た。また、生成物の目開き1mmの網上に残る凝固物は0%(対原料セルロース投入重量)であり安定にセルロース粒子を作製することができた。
得られた粒子は体積平均粒径62μm、C.V.値65%であった。次に、セルロース粒子を106μmと40μmのふるいにかけ40μm〜106μmの粒径をもつ粒子を得た。得られた粒子沈降体積は50mlであった。
実施例2(セルロース粒子Bの製造)
実施例1で1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテートの代わりに1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(Aldrich社製)を用いた以外は実施例1と同様にしてセルロース粒子を得た。目開き1mmの網上に残る凝固物は5%(対原料セルロース投入重量)であり、ふるいにかける前は体積平均粒径65μm、C.V.値87%であった。ふるいにかけた後の40〜106μmの粒径をもつ粒子沈降体積は25mlであった。
比較例1(セルロース粒子Cの製造)
J.Chromatogr.A 1217(2010)1298-1304(前記非特許文献4)記載の方法に従って、セルロース粒子を製造した。
すなわち、500mlバッフル付きセパラブルフラスコ内で1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(Aldrich社製)60gにセルロース粉末4.17gを加え、温水バスにセットし95℃に加熱し、2時間撹拌を行い溶解しセルロース溶液を得た。別の500mlセパラブルフラスコ内でmineral oil (heavy)(Aldrich社製)200mlにSpan85(分子量957)(和光純薬工業株式会社製)9mlを加え、温水バスにセットし80℃で2時間撹拌を行い溶解した。さらに別のセパラブルフラスコ内でmineral oil (heavy)150mlにSpan85 6.75mlを加え、温水バスにセットし80℃で2時間撹拌を行い溶解した後、0.2M硫酸ナトリウム水溶液62.5mlを加え400rpm、80℃で30分間撹拌をおこないW/O型エマルジョンを得た。次にSpan85含有mineral oil (heavy)をセルロース溶液に加え800rpm、100℃で10分間撹拌しセルロース溶液の液滴分散液(IL/O型エマルジョン)を調製後、上記で得られたW/O型エマルジョンを加え800rpmで撹拌しながら室温に冷却した。その後、1500mlエタノール中に注ぎ撹拌後静置しデカンテーションにより上澄み液を除去した。さらにエタノール1500mlでデカンテーションを2回おこなった後、エタノールで濾過洗浄を行い、さらに水で濾過洗浄を行い目的のセルロース粒子を得た。また、生成物の目開き1mmの網上に残る凝固物は30%(対原料セルロース投入重量)であった。得られた粒子は体積平均粒径101μm、C.V.値116%であった。
次に、セルロース粒子を106μmと40μmのふるいにかけ40μm〜106μmの粒径をもつ粒子を得た。得られた粒子沈降体積は10mlであった。この操作を複数回行い必要量の粒子を得た。
比較例2(セルロース粒子Dの製造)
実施例1でエチルセルロース45の代わりにSPAN85を用いた以外は実施例1と同様にしてセルロース粒子を得た。目開き1mmの網上に残る凝固物は80%(対原料セルロース投入重量)でありふるいにかける前は体積平均粒径105μm、C.V.値118%であった。ふるいにかけた後の40〜106μmの粒径をもつ粒子沈降体積は3mlであり、その後の評価に用いることができる量を得ることが出来なかった。
また、実施例1、2、比較例1、2におけるセルロース粒子のふるいにかける前のC.V.値とふるいにかけた後に得られた粒子沈降体積を表1にまとめた。
本発明の方法によりセルロースをイオン液体に溶解した溶液からでも、高収率でクロマトグラフィー用充填剤に適した粒径のセルロース粒子を得ることができる。
実施例3(セルロース粒子Aの化学架橋及びプロテインAの固定化)
100ml三ツ口フラスコを用い実施例1で製造したセルロース粒子25ml(沈降体積)に水35mlを加えた。次にNaBH4120mg、32重量%Na2SO4水溶液25ml、45重量%NaOH水溶液0.6mlを加え撹拌した。温度を50℃にして30分間撹拌を継続した。次に、45重量%NaOH0.9mlとエピクロロヒドリン0.72mlを1時間おきに12回加えた。添加終了後、温度50℃で12時間反応させた。その後、濾過により粒子を回収し、純水で洗浄し、化学架橋セルロース粒子Aを得た。得られた粒子5ml(沈降体積)をサクションドライし、水を加えて計7mlの懸濁液とした。上記の懸濁液に5N水酸化ナトリウム水溶液0.8ml、NaBH424mg、及びエピクロロヒドリン4mlを加え、25℃で8時間振とうし、化学架橋セルロース粒子Aにエポキシ基を導入した。その後、上記の反応液を純水、エタノール、純水の順で濾過洗浄を行った。得られた粒子をプロテインA(RepliGen社、rPA50)102mgを含む1.5M硫酸ナトリウム、0.1Mリン酸バッファー(pH6.8)45mlで懸濁した。上記懸濁液を25℃で24時間振とうし、プロテインAを粒子に結合させた。その後、粒子を遠心沈降して上澄み液を除いた。次に1Mチオグリセロール、0.5M硫酸ナトリウム水溶液(pH8.3)45mlを加えて25℃で4時間反応させ、残余のエポキシ基をブロッキングし、0.1Mクエン酸バッファー(pH3.2)、0.1M水酸化ナトリウム水溶液、PBS(−)で順次洗浄し、プロテインA固定化セルロース粒子Aを得た。
実施例4(セルロース粒子Bの化学架橋及びプロテインAの固定化)
実施例2で得られたセルロース粒子を実施例3と同様の方法により化学架橋した後、プロテインAを固定化し、プロテインA固定化セルロース粒子Bを得た。
比較例3(セルロース粒子Cの化学架橋及びプロテインAの固定化)
比較例1で得られたセルロース粒子を実施例3と同様の方法により化学架橋した後、プロテインAを固定化し、プロテインA固定化セルロース粒子Cを得た。
実施例5(イムノグロブリンG(IgG)動的結合容量と圧力の測定)
実施例3、4、比較例3で得られたプロテインA固定化セルロース粒子をそれぞれ内径0.5cmのカラムにベッド高20.0cmまで詰めた。各カラムを20mMリン酸バッファー(pH7.4)で平衡化した後、ヒトポリクローナルIgG(5mg/ml)を含む20mMリン酸バッファー(pH7.4)を、線流速150cm/時間で流し、吸光度モニターで溶出液中のヒトポリクローナルIgG濃度が10%ブレークスルー(破過)の時のヒトポリクローナルIgG吸着量と充填剤体積から動的結合容量を求めた。また、そのときのカラム圧を測定した。線流速300cm/時間、600cm/時間の時の動的結合容量とカラム圧も同様にして求めた。結果を表2に示す。
本発明品はカラム圧が低く体積当たりのIgG動的結合容量が高かった。特に高流速において体積当たりのIgG動的結合容量が高かった。

Claims (10)

  1. (1)イオン液体にセルロースを溶解するセルロース溶液の調製工程、
    (2)前記イオン液体と相溶性の低い有機溶剤及び前記有機溶剤に可溶な親油性高分子とを混合し、前記セルロース溶液の液滴を有機溶剤中に分散させるセルロース溶液の液滴分散液の調製工程、並びに、
    (3)セルロースを凝固させてセルロース粒子を得る凝固工程、
    を含むことを特徴とするセルロース粒子の製造方法。
  2. 前記親油性高分子が、多糖類又はその誘導体である、請求項1記載の製造方法。
  3. 前記親油性高分子が、セルロース誘導体である、請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 前記イオン液体がアルキルイミダゾリウム塩である、請求項1〜3の何れか1項記載の製造方法。
  5. 前記イオン液体が1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩である、請求項1〜4何れか1項記載の製造方法。
  6. 前記(2)において、前記有機溶剤及び親油性高分子を含む溶液を前記セルロース溶液と混合する、請求項1〜5の何れか1項記載の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の製造方法によって製造されたセルロース粒子。
  8. 請求項7記載のセルロース粒子を含むクロマトグラフィー用充填剤。
  9. 請求項7記載のセルロース粒子を用いた抗体精製用吸着体。
  10. アフィニティーリガンドとしてプロテインAが導入された、請求項9記載の抗体精製用吸着体。
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