JP2020132707A - 有機顔料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】取り除くことができない添加剤を付着させることなく、不純物が吸着していない、高純度の有機顔料であって、微細かつアスペクト比の小さい有機顔料を得ることができる有機顔料の製造方法の提供。【解決手段】有機顔料を溶解可能な良溶媒に溶解させてなる酸性の有機顔料溶液と、前記良溶媒よりも前記有機顔料に対する溶解度が低い貧溶媒とを混合し、前記有機顔料の粒子を析出させる有機顔料の製造方法であって、前記貧溶媒は、両性金属と塩基とを含有し、前記析出する有機顔料の粒子間に前記両性金属の金属水酸化物を析出させる工程を含む、有機顔料の製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、微細な有機顔料の製造方法に関する。
有機顔料は高い着色力や堅牢性から広く着色材料として利用されており、塗料、トナー、インクジェットインキ、カラーフィルタなどの用途が挙げられている。
有機顔料は非常に有用であることから、要求性能も益々高まっており、特に着色性能が高い平均一次粒子径が100nm以下の微細顔料が求められており、近年では50nm、さらには20nmレベルの微細粒子が求められることもある。
低コストで低エネルギーの微粒子の製造法として、気相中または液相中からの粒子成長により製造するビルドアップ法がある。近年、ビルドアップ法により有機物質のナノメートルサイズの微粒子化が検討されている。
ビルドアップ法の一つの方法である再沈法を用いて、有機顔料を微細粒子化(ナノ粒子化)する方法も検討されている。
これは、有機顔料の溶液とその有機顔料が溶けない液体(貧溶媒)を混合すると、混合した液体への有機顔料の溶解度が低下することを利用し、溶けきれなくなった有機顔料を固体ナノ粒子として、析出させる方法である(再沈法)。
再沈法では、析出した顔料粒子は、水などの貧溶媒と接触した瞬間の粒子は小さくても、近傍にある顔料粒子と凝集・結晶成長しやすいという問題がある。そこで、再沈法により析出された有機顔料微粒子同士が再び凝集することを防止するため、有機顔料溶液及び貧溶媒の少なくともいずれかに、有機顔料微粒子に素早く吸着する分散剤を含有させる提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
また、顔料の微細化が進むと、顔料の表面積が大きくなり表面エネルギーが非常に大きくなるため、凝集力が高まる結果、分散性は大きく低下する。そこで、顔料微粒子の分散媒への分散性を向上させるために、再沈法において、有機顔料溶液及び貧溶媒の少なくともいずれかに、重合性化合物を含有させる提案がなされている(例えば、特許文献2参照)。
さらにまた、顔料微粒子の分散媒への分散性を向上させるために、再沈法において、有機顔料溶液及び貧溶媒の少なくともいずれかに、官能基を含む表面修飾剤を含有させる提案がなされている(例えば、特許文献3参照)。
特開2008−88255号公報 特開2008−115261号公報 国際公開第2010/100794号
上記特許文献1〜3に記載の有機顔料の製造方法によると、有機顔料が析出する際、析出微粒子と一体となって、分散剤や重合性化合物が吸着され析出される。あるいは、有機顔料微粒子の析出の際、表面修飾剤により有機顔料微粒子は表面処理されて析出される。
しかし、有機顔料に上記分散剤、上記重合性化合物、あるいは上記表面修飾剤が添加された場合には、これら添加された各添加物を後工程で有機顔料から取り除くことは難しい。
これら添加物が有機顔料に混合されると、本来係る有機顔料に求められる色調からずれてしまうという問題が発生する。
そこで、取り除くことができない添加剤を付着させることなく、不純物が吸着していない、高純度の有機顔料であって、微細な有機顔料を製造できる方法が求められていた。また、アスペクト比の小さい有機顔料を製造できる方法も求められていた。
本発明は、低コストで低エネルギーの製造方法である再沈法を用いて、取り除くことができない添加剤を付着させることなく、不純物が吸着していない、高純度の有機顔料であって、微細かつアスペクト比の小さい有機顔料を得ることができる有機顔料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、有機顔料粒子を析出させる際に、析出した有機顔料微粒子から分離可能な両性金属を貧溶媒に添加し、析出する有機顔料の粒子間に両性金属の金属水酸化物を析出させる工程を経ることで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を包含するものである。
[1]有機顔料を溶解可能な良溶媒に溶解させてなる酸性の有機顔料溶液と、前記良溶媒よりも前記有機顔料に対する溶解度が低い貧溶媒とを混合し、前記有機顔料の粒子を析出させる有機顔料の製造方法であって、
前記貧溶媒は、両性金属と塩基とを含有し、
前記析出する有機顔料の粒子間に前記両性金属の金属水酸化物を析出させる工程を含むことを特徴とする、有機顔料の製造方法。
[2]前記両性金属の金属水酸化物を一旦析出させた後の、前記酸性の有機顔料溶液と前記貧溶媒との混合液は、前記混合液中の前記両性金属が陽イオンとして溶解している、前記[1]に記載の有機顔料の製造方法。
[3]前記両性金属がアルミニウム又は亜鉛である、前記[1]又は[2]のいずれかに記載の有機顔料の製造方法。
[4]前記酸性の有機顔料溶液と前記貧溶媒とをそれぞれ異なる供給流路から連続して送液し、これら供給流路を結合させた合流流路で、前記酸性の有機顔料溶液と前記貧溶媒とを合流混合させる、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の有機顔料の製造方法。
[5]前記両性金属の金属水酸化物を一旦析出させた後の、前記酸性の有機顔料溶液と前記貧溶媒との混合液に対して、濾過洗浄工程を行う、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の有機顔料の製造方法。
本発明によれば、取り除くことができない添加剤を付着させることなく、不純物が吸着していない、高純度の有機顔料であって、微細かつアスペクト比の小さい有機顔料を得ることができる有機顔料の製造方法を提供することができる。
アルミニウム(III)の水和イオンの各解離種の濃度CとpH値との関係の一例を示す概略図である。 有機顔料溶液と貧溶媒とを連続的に混合する連続混合装置の一例を示す概略図である。 実施例1で得られた銅フタロシアニンの乾燥顔料の透過型電子顕微鏡による観察結果を示す写真である。 比較例1で得られた銅フタロシアニンの乾燥顔料の透過型電子顕微鏡による観察結果を示す写真である。
以下、本発明の有機顔料の製造方法について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の一実施態様としての一例であり、これらの内容に特定されるものではない。
(有機顔料の製造方法)
本発明の有機顔料の製造方法は、有機顔料を溶解可能な良溶媒に溶解させてなる酸性の有機顔料溶液と、良溶媒よりも有機顔料に対する溶解度が低い貧溶媒とを混合し、有機顔料の粒子を析出させる有機顔料の製造方法である。
上記貧溶媒は、両性金属と塩基とを含有する。
本発明の有機顔料の製造方法は、析出する有機顔料の粒子間に上記両性金属の金属水酸化物を析出させる工程を含む。
<有機顔料溶液>
有機顔料溶液は、有機顔料を溶解可能な良溶媒に溶解させてなる。
本発明において、係る有機顔料溶液は酸性を示す。
<<有機顔料>>
有機顔料としては、酸性の良溶媒に溶解されるものであれば、特に限定はないが、例えば、フタロシアニン顔料、ジケトピロロピロール顔料、キナクリドン顔料、ペリレン顔料、ジオキサジン顔料等の縮合多環顔料などを用いることができる。中でも、フタロシアニン顔料を好ましく用いることができる。
フタロシアニン顔料としては、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、コバルトフタロシアニン、ニッケルフタロシアニン、鉄フタロシアニン、アルミニウムフタロシアニン、およびこれらのフタロシアニンをハロゲン化したハロゲン化フタロシアニン等が挙げられる。
より具体的には、フタロシアニン顔料としては、例えば、C.I.Pigment Blue 15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、C.I.Pigment Green 7、同36、同58、同59等の顔料が挙げられる。
フタロシアニン顔料の中でも、銅フタロシアニンが好ましい。
<<良溶媒>>
良溶媒は、有機顔料に対し溶解可能な溶媒である。酸性を示す良溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、濃硫酸、濃硝酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、リン酸などが挙げられる。
本発明は、再沈法の中でも、粗製有機顔料を濃硫酸に溶解した溶解液を水と混合して、有機顔料を析出するアシッドペースト法による態様が好ましく、したがって、良溶媒としては、濃硫酸が好ましい。
<貧溶媒>
貧溶媒は、両性金属と塩基とを含有する。
貧溶媒は、良溶媒よりも有機顔料に対する溶解度が低い溶媒である。
上記有機顔料溶液と貧溶媒とを混合することにより、有機顔料の粒子を析出させることができる。
貧溶媒としては、特に限定はないが、例えば、水や水溶性有機溶剤、及びそれらの混合物を用いることができる。混合物の場合、水が90%以上の割合で含有されていれば、より好ましい。
本発明において、係る貧溶媒は、アルカリ性を示す。貧溶媒がアルカリ性を示すように、貧溶媒は、後述するようなアルカリ金属塩などの公知のアルカリ剤を含有する。
<<両性金属>>
両性金属としては、後述するように、pHの変化に伴い、有機顔料が析出する際、両性金属の金属水酸化物が同時に析出されるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。両性金属としては、アルミニウム、亜鉛、スズ、及び鉛が挙げられるが、中でも、アルミニウム、亜鉛が好ましく、アルミニウムがより好ましい。
両性金属の量は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、有機顔料と両性金属の重量比が、有機顔料1に対して両性金属が0.001〜10倍の範囲であると好ましく、0.03〜5倍の範囲であるとより好ましく、0.05〜1倍の範囲であるとさらに好ましい。
<<塩基>>
貧溶媒がアルカリ性を示すように、貧溶媒は、アルカリ金属塩などの公知のアルカリ剤を含有する。
例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどを用いることができる。
例えば、貧溶媒の具体的な態様として、金属アルミニウムと水酸化ナトリウムを水に混合した貧溶媒を挙げることができる。
<両性金属の析出工程>
本発明の有機顔料の製造方法は、析出する有機顔料の粒子間に上記両性金属の金属水酸化物を析出させる工程を含む。
上記有機顔料溶液と上記貧溶媒とが混合され、有機顔料が析出される際、有機顔料の析出とともに、両性金属の金属水酸化物が同時に析出される工程を含む。この両性金属の金属水酸化物は、有機顔料の粒子間に一旦析出されれば、その析出された両性金属の金属水酸化物が上記有機顔料溶液と上記貧溶媒との混合液中に存在し続けなくても構わない。例えば、両性金属の金属水酸化物が有機顔料の粒子間に一瞬析出し、その後、上記有機顔料溶液と上記貧溶媒との混合液中に両性金属が溶解される状態が形成されても構わない。
本発明では、析出された有機顔料を、有機顔料溶液と貧溶媒との混合液から取り出すために、後述する濾過洗浄工程を、有機顔料を析出させた後の後工程として行うことが好ましい。係る後工程を効率よく、かつ効果的に行うためには、両性金属の金属水酸化物を有機顔料の粒子間に一旦析出させた後は、上記有機顔料溶液と上記貧溶媒との混合液中に両性金属が陽イオンとして溶解している状態を形成することが好ましい。
以下、両性金属の金属水酸化物が有機顔料の粒子間に析出されることについて、さらに詳しく説明する。
両性金属として、アルミニウムを例として、以下説明する。
図1は、アルミニウム(III)の水和イオンの各解離種の濃度CとpH値との関係の一例を示す概略図である。
ここで、各解離種とは、Al(OH) 、Al3+、Al(OH)(aq)、Al(OH) 、Al(OH)2+を示す。
図1中、縦軸のlogCは溶解度を示しており、例えば、logCが−3は溶液に0.001mol/Lに溶けており、−4は、溶液に0.0001mol/L溶けていることを示す。
そこで、図1中、(ii)のAl(OH) の溶解曲線を例にとると、pHが10〜12付近の(c)の領域では、溶液中にAl(OH) の状態で溶けていることがわかる。
一方、図1中、(iv)の溶解曲線は、Al(OH)(aq)を示しており、これは、いずれのpHでも、logCが−4を下回っており、ほとんど解けない、つまり、難溶性の水酸化物であるAl(OH)(s)として沈殿することを示す。
尚、図1において、(iii)はAl3+の溶解曲線を、(v)はAl(OH) の溶解曲線を、(vi)はAl(OH)2+の溶解曲線をそれぞれ示す。
そして、図1において、それらの各解離種の溶解度を総計すると、(i)のAltotal溶解度曲線になる。
図1の(i)で示すように、pHが4〜5付近の(a)の領域では、アルミニウムは、溶液中にAl3+の陽イオンの状態で溶けており、pHが6〜8付近の(b)の領域では、Al(OH)の水酸化物として析出(沈殿)しており、pHが10〜12付近の(c)の領域では、溶液中にAl(OH) の状態で溶けている。図1にみられるように、アルミニウム(III)の溶解度は、pHの増加とともに減少し、水酸化物の生成によりpH7付近に極小値があり、このpH以上で再び溶解度が増加する。このように、アルミニウムは中性付近で最も溶解度が低く、このpH領域の水中では、アルミニウムは水酸化アルミニウムを形成して沈殿する。そして、この中性付近の領域よりpHが低い領域では、アルミニウムは陽イオンとして溶解し、この中性付近の領域よりpHが高い領域では、アルミニウムは錯イオン化し溶解する。
両性金属は、pHが変化することで析出するため、有機顔料を析出させる際に、pHが変化するよう条件を制御すれば、有機顔料の析出と同時に両性金属を析出させることができる。
尚、上記記載では、アルミニウムを例に説明したが、その他の両性金属、例えば亜鉛の場合であっても、アルカリ性の貧溶媒中で錯イオンとして存在し、酸性の有機顔料溶液と接した際に、両性金属の金属水酸化物が有機顔料粒子と共沈するので、同様な効果が得られる。
本発明においては、酸性の有機顔料溶液と、両性金属と塩基とを含有する貧溶媒とを混合させて、有機顔料の粒子を析出させる際、有機顔料の析出とともに、両性金属の金属水酸化物を有機顔料の粒子間に同時に析出させる。
両性金属の金属水酸化物の析出を有機顔料の析出と同時におこなうことで、粒子径が小さく微細で、かつアスペクト比が小さい有機顔料が得られる。これは、有機顔料粒子表面を両性金属の金属水酸化物が保護し、有機顔料粒子の成長を効果的に抑制することができるためと思われる。
また、本発明では、両性金属の金属水酸化物を析出させることにより、所望の有機顔料を得ているが、この両性金属の水酸化物は、有機顔料の析出工程中あるいは、有機顔料の析出工程後において、容易に、有機顔料溶液と貧溶媒との混合液中から溶解除去することができる。この両性金属の水酸化物は、有機顔料の色味や着色力に影響を及ぼさない。
つまり本発明によれば、取り除くことができない不純物を有機顔料に付着させることなく、高純度の有機顔料を、微細かつアスペクト比の小さい良好な状態で得ることができる。
例えば、本発明において、有機顔料溶液と貧溶媒との組み合わせとして、より好ましい態様としては、以下の態様を挙げることができる。
銅フタロシアニンを濃硫酸に溶解し、酸性の有機顔料溶液を作製する。一方、水に金属アルミニウムと水酸化ナトリウムを溶解し、アルカリ性の貧溶媒を作製する。これら酸性の有機顔料溶液とアルカリ性の貧溶媒とを混合する。
<有機顔料溶液と貧溶媒との混合工程の具体的態様>
次に、有機顔料溶液と貧溶媒との混合方法における好ましい実施態様について、以下説明する。
有機顔料溶液と貧溶媒とを混合する方法としては、有機顔料が析出する際、両性金属の金属水酸化物が同時に析出できるような混合方法であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、有機顔料溶液と貧溶媒とを連続的に混合する方法であることが好ましい。
例えば、有機顔料溶液と貧溶媒とをそれぞれ異なる供給流路から連続して送液し、これら供給流路を結合させた合流流路で、有機顔料溶液と貧溶媒とを合流混合させる混合方法が挙げられる。
有機顔料溶液と貧溶媒とを連続的に混合できれば、これら2液を混合する具体的な手段や装置は限定されないが、例えば、エジェクター、スタティックミキサー、T型配管などを用いてこれら2液を混合することができる。
また、有機顔料溶液や貧溶媒を送液する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、圧送、吸引輸送、ポンプなどを使用することができる。
ポンプを使用する場合には、例えば、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、ギアポンプなど使用することができる。
有機顔料溶液と貧溶媒とを連続的に混合するにあたり、より微細な有機顔料微粒子が得られるという観点から、微細流路を有する混合手段を用いてこれら2液を連続的に混合することが好ましい。そこで、例えば、ミキサーの一例である公知のマイクロミキサー(マイクロリアクターと呼ばれることがある)などの混合手段を用いて、有機顔料溶液と貧溶媒とを連続的に混合することが、より精密な条件の下での混合が容易になる点で好ましい。
有機顔料溶液と貧溶媒とを混合させる際の混合条件としては、有機顔料が析出する際、両性金属の金属水酸化物も同時に析出できる条件であれば、特に制限はない。例えば、混合する際の温度条件としては、温度によって両性金属のイオン解離定数は変化するが、有機顔料の粒子成長を抑制する効果が発揮されるのであれば、混合する際の温度範囲は特に限定されない。例えば、温度は、0℃以上であって、できるだけ低い温度の方が好ましい。より具体的には、混合する際の温度を2〜60℃に設定すると好ましく、5〜60℃に設定するとより好ましい。
有機顔料溶液と貧溶媒とを混合したとき、有機顔料溶液と貧溶媒との混合液のpHが、両性金属の金属水酸化物が析出するpHであると、有機顔料が析出するときに、両性金属の金属水酸化物も析出させることができる。両性金属の金属水酸化物が析出するに十分なpH条件となるよう、酸性の有機顔料溶液の酸濃度やアルカリ性の貧溶媒の塩基濃度を調整したり、酸性の有機顔料溶液とアルカリ性の貧溶媒との混合割合を調整するとよい。
例えば、両性金属として、アルミニウムを使用する場合、酸性の有機顔料溶液とアルカリ性の貧溶媒が混ざった後のpHは、pH10以下にするように調整することが好ましく、pH9.5以下にするように調整することがより好ましい。析出する有機金属粒子付近の混合液のpHが、比較的短時間であったとしても、pH6〜8付近となることにより、析出する有機顔料の粒子間に両性金属の金属水酸化物を析出させることができる。
尚、このアルミニウムの水酸化物の析出は比較的短い時間であっても、一旦アルミニウムの水酸化物が析出された状態を形成できれば、有機顔料粒子の成長の抑制効果は発揮できる。したがって、一旦アルミニウムの水酸化物を析出させた後は、有機顔料溶液と貧溶媒との混合液のpHは、pH6〜8付近に維持するように調整しても、例えば、pH4〜5付近の酸性を示す範囲に調整しても、いずれの態様であっても構わない。
ただし、本発明においては、上述したように、析出された有機顔料を混合液から取り出す後工程における利便性を考慮すると、両性金属の金属水酸化物を一旦析出させた後は、上記有機顔料溶液と上記貧溶媒との混合液は、混合液中の両性金属が、陽イオンとして溶解しているpHの範囲となっていることが好ましい。
両性金属の金属水酸化物を一旦析出させた後の、有機顔料溶液と貧溶媒との混合液は、アルミニウムでいえば、混合液中の両性金属が陽イオンとして溶解しているpHの範囲、つまりpH4〜5付近の酸性を示す範囲に調整されていることが好ましい。
そこで、両性金属の金属水酸化物を一旦析出させた後の、有機顔料溶液と貧溶媒との混合液が、両性金属が陽イオンとして溶解している状態を維持できるように(両性金属がアルミニウムの場合には、混合液が酸性を示すように)、例えば、貧溶媒に含ませる塩基の量を、酸性の良溶媒に対し少ない割合の塩基量となるように調整することが好ましい。
尚、有機顔料の析出及び両性金属の水酸化物の析出に影響を及ぼさない範囲であれば、有機顔料溶液、及び貧溶媒の少なくともいずれかに、上述した成分以外の成分(その他の成分)を含有させることができる。
例えば、その他の成分として、混合液のpHを所望の範囲に調整するために、pH緩衝作用を有する物質として一般に知られているpH緩衝剤を、有機顔料溶液、及び貧溶媒の少なくともいずれかに添加することができる。あるいは、その他の成分として、混合液の分散性を向上させるために、一般に知られている各種分散剤を、有機顔料溶液、及び貧溶媒の少なくともいずれかに添加することができる。
<<連続混合装置>>
有機顔料溶液と貧溶媒とを連続的に混合して微細有機顔料を製造する装置としては、例えば、図2に記載の連続混合装置を用いることができる。
図2は、有機顔料溶液と貧溶媒とを連続的に混合する連続混合装置の一例を示す概略図である。
図2の連続混合装置は、有機顔料溶液が入っている温度制御可能な容器1と、貧溶媒が入っている温度制御可能な容器2と、プランジャーポンプ3及び4と、有機顔料溶液と貧溶媒とを混合するミキサー5と、恒温槽6を有する。また、ミキサー5には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製のチューブ7が付いており、PTFE製のチューブ7の他端は、受け容器8につながっている。
図2で示すような連続混合装置を用いることにより、有機顔料溶液と貧溶媒とをそれぞれ異なる供給流路から連続して送液し、これら供給流路を結合させた合流流路で、有機顔料溶液と貧溶媒とを合流混合させることができる。
また、連続混合装置は、恒温槽などを用いて混合により発生する熱を除去することができる。
より微細な有機顔料微粒子が得られるという観点から、微細流路を有する混合手段を用いて有機顔料溶液と貧溶媒の2液を連続的に混合することが好ましく、例えば、図2の連続混合装置がマイクロミキサー5を有するとより好ましい。
連続混合装置としては、例えば、インスティチュート・フュール・マイクロテクニック・マインツ(IMM)社製シングルミキサー及びキャタピラーミキサー、ミクログラス社製ミクログラスリアクター、YMC社製サイトス、山武社製YM−1・YM−2型ミキサー、島津GLC社製ミキシングティー及びティー(T字コネクタ)、マイクロ化学技研社製IMTチップリアクター、東レエンジニアリング開発品マイクロ・ハイ・ミキサー、日立プラントテクノロジー社製マイクロミキシングサーバー、三幸精機工業社製T字型マイクロミキサー、杉山商事製マイクロスワールミキサー等を用いることができる。
連続混合装置は、硫酸に対して耐腐食性を有することが望ましく、フッ素樹脂やニッケル合金(例えば、ハステロイCやその相当品)などの材質からなる連続混合装置が好ましい。
例えば、マイクロミキサーを用いて、有機顔料溶液と貧溶媒とを連続的に混合させて、有機顔料を析出させると、本発明の所望のナノ粒子の有機顔料が効果的に製造することができる。これは、マイクロミキサーの特長を生かし、単位容積あたりの2種類以上の液体の接触界面積が大きい状態で、有機顔料溶液と貧溶媒とを瞬時に混合できるため、有機顔料の析出と同時に、両性金属の金属酸化物を良好に析出させることができるものと思われる。
<有機顔料を析出させた後の混合液の処理>
両性金属の金属水酸化物を一旦析出させた後、有機顔料溶液と貧溶媒との混合液から、析出した有機顔料を取り出すために、有機顔料を析出させた混合液に対して濾過洗浄工程を行うことが好ましい。
両性金属の金属水酸化物を有機顔料の析出とともに一旦析出させると、その後は、混合液中に存在する両性金属は、金属水酸化物として析出していても、陽イオンや錯イオンとして溶解していてもよい。例えば、混合液中に、アルミニウムが金属水酸化物として有機顔料とともに析出している場合には、酸洗することにより、アルミニウムを溶かして、有機顔料からアルミニウムを除去することができる。あるいは、混合液中に、アルミニウムが陽イオンとして溶解している場合には、混合液を濾過することで、有機顔料からアルミニウムを除去することができる。析出した有機顔料を含む混合液は、濾過した後、水洗や酸洗を施すことにより、混合液から析出した有機顔料を取り出すことができる。
また混合液から取り出された有機顔料は、その後、有機顔料を使用する目的に応じて、各種分散媒に分散されて使用することができる。分散媒に分散された際の有機顔料の安定性を向上させる等の観点から、取り出された有機顔料に対して、界面活性剤や有機顔料誘導体等を用いた各種表面処理を係る有機顔料に施してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
銅フタロシアニン(DIC株式会社製、Fastogen Blue 5380E)3gを95%濃硫酸100mLに加えて溶解し有機顔料溶液を得た。
金属アルミニウム(関東化学株式会社製の粉末アルミニウム)0.25gをNaOH40g/純水1000mLに溶解し、貧溶媒を得た。
図2に示す連続混合装置を用いて、有機顔料溶液をプランジャーポンプ(UI−12−410D、フロム社製)で10mL/min、貧溶媒をプランジャーポンプ(NP−KX−820D、日本精密科学社製)で100mL/minで送液し、ハステロイ製マイクロスワールミキサー(杉山商事による市販のSUS316製スワールミキサー6−1/16YSM−0.8−0.5−Sと同じ流路構造)で混合した。
析出した有機顔料を含む混合液は、酸性であり、混合液中、アルミニウムはAl3+イオンとして溶解している。
混合液中、銅フタロシアニンは粒子として存在している。目視にて、青色粒子の析出、沈殿を確認した。
この混合液をろ過し、希塩酸で洗浄した後、純水で十分洗浄し、ペースト状のウェットケーキを得た。ウェットケーキを90℃で8時間乾燥し、銅フタロシアニンの乾燥した有機顔料を得た。
得られた銅フタロシアニンの乾燥した有機顔料をシクロヘキサン中に分散し、透過型電子顕微鏡(TEM)グリッド上に滴下して観察用試料を作製した。
透過型電子顕微鏡JEM−1400で像を確認し、有機顔料粒子30個の長径と短径を計測し、算術平均をとった。
実施例1の銅フタロシアニンの乾燥顔料の長径は30.1nm、短径は20.1nmであった。アスペクト比(長径/短径)は1.50であった。
実施例1で得られた銅フタロシアニンの乾燥顔料の透過型電子顕微鏡による観察結果を図3に示す。
(比較例1)
実施例1において、貧溶媒に純水を用いた以外は実施例1と同様にして銅フタロシアニンの乾燥顔料を得た。
比較例1の銅フタロシアニンの乾燥顔料の長径は37.5nm、短径は19.5nmであった。アスペクト比(長径/短径)は1.92であった。
比較例1で得られた銅フタロシアニンの乾燥顔料の透過型電子顕微鏡による観察結果を図4に示す。
実施例1の銅フタロシアニンの乾燥顔料の方が、長径が小さく微細な粒子となっており、アスペクト比も小さいことが確認できた。
本発明により、高純度の有機顔料を、微細かつアスペクト比の小さい良好な状態で得ることができた。
1 有機顔料溶液が入っている温度制御可能な容器
2 貧溶媒が入っている温度制御可能な容器
3 プランジャーポンプ
4 プランジャーポンプ
5 ミキサー
6 恒温槽
7 PTFE製のチューブ
8 受け容器

Claims (5)

  1. 有機顔料を溶解可能な良溶媒に溶解させてなる酸性の有機顔料溶液と、前記良溶媒よりも前記有機顔料に対する溶解度が低い貧溶媒とを混合し、前記有機顔料の粒子を析出させる有機顔料の製造方法であって、
    前記貧溶媒は、両性金属と塩基とを含有し、
    前記析出する有機顔料の粒子間に前記両性金属の金属水酸化物を析出させる工程を含むことを特徴とする、有機顔料の製造方法。
  2. 前記両性金属の金属水酸化物を一旦析出させた後の、前記酸性の有機顔料溶液と前記貧溶媒との混合液は、前記混合液中の前記両性金属が陽イオンとして溶解している、請求項1に記載の有機顔料の製造方法。
  3. 前記両性金属がアルミニウム又は亜鉛である、請求項1又は2のいずれかに記載の有機顔料の製造方法。
  4. 前記酸性の有機顔料溶液と前記貧溶媒とをそれぞれ異なる供給流路から連続して送液し、これら供給流路を結合させた合流流路で、前記酸性の有機顔料溶液と前記貧溶媒とを合流混合させる、請求項1〜3のいずれかに記載の有機顔料の製造方法。
  5. 前記両性金属の金属水酸化物を一旦析出させた後の、前記酸性の有機顔料溶液と前記貧溶媒との混合液に対して、濾過洗浄工程を行う、請求項1〜4のいずれかに記載の有機顔料の製造方法。

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