JP2020129476A - 扁平電線、端子付き電線、ワイヤーハーネス、及び扁平電線の製造方法 - Google Patents

扁平電線、端子付き電線、ワイヤーハーネス、及び扁平電線の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配策時の取扱い性と放熱性とを両立させることができる扁平電線、ワイヤーハーネス、及び扁平電線の製造方法を提供する。【解決手段】扁平電線10は、複数の導体12を横方向に並べた集合導体14と、集合導体14の周囲を被覆する絶縁被覆部16と、を備える。集合導体14を構成する導体12は、隣接する導体12と実質的に密着しており、絶縁被覆部16は、柔軟性のある絶縁性材料で形成され、かつ電線として可撓性を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、扁平電線、端子付き電線、ワイヤーハーネス、及び扁平電線の製造方法に関する。
自動車等の車両は、ハイブリッド自動車や電気自動車等に代表される電動化や、自動運転システムやコネクテッドカー等に代表される多機能化或いは高機能化が急速に進んでいる。このため、このような車両に用いるワイヤーハーネスは、複雑な配策経路に対応でき、しかも高い放熱性を有する必要がある。
通常、ワイヤーハーネス等には、薄い帯状の扁平電線が用いられている。例えば特許文献1には、金属バスバータイプの導体の周囲を絶縁被覆部で覆った扁平電線が開示されている。また例えば特許文献2には、複数の素線を撚り合わせた撚線を扁平に成形した扁平電線が開示されている。
米国特許第10074461号明細書 国際公開第2018/088419号
上記特許文献1の構成は、導体が高剛性の棒体で形成されているため、曲げたり捻ったりすることが難しく、配策時の取扱い性が低い。また上記特許文献2の構成は、撚線の圧延によって電線を形成しているため、その薄型化には限界があり、十分な放熱性及び配策時の取扱い性を確保することができない場合がある。
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、配策時の取扱い性と放熱性とを両立させることができる扁平電線、端子付き電線、ワイヤーハーネス、及び扁平電線の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係る扁平電線は、扁平電線であって、複数の導体を横方向に並べた集合導体と、前記集合導体の周囲を被覆する絶縁被覆部と、を備え、前記集合導体を構成する導体は、隣接する導体と実質的に密着しており、前記絶縁被覆部は、柔軟性のある絶縁性材料で形成され、かつ電線として可撓性を有することを特徴とする。
前記集合導体と前記絶縁被覆部とは、相対的に長手方向に移動可能に構成されてもよい。
前記集合導体を構成する各導体間に、前記絶縁被覆部の樹脂が入り込んでいない構成としてもよい。
前記導体は、複数の素線を撚り合わせた撚線で構成されてもよい。
前記導体を構成する素線間に、前記絶縁被覆部の樹脂が入り込んでいない構成としてもよい。
前記導体は、単線であってもよい。
前記導体は、その長手方向に直交する断面の形状が矩形状であってもよい。
前記集合導体は、その長手方向に直交する断面の形状が矩形状であってもよい。
前記集合導体を構成する各素線は、相対的に長手方向に移動可能であってもよい。
前記集合導体の周囲を覆うように設けられた耐熱性を持った中間層と、該中間層の周囲を覆うように設けられ、柔軟性を有する絶縁性材料で形成された前記絶縁被覆部と、を有する構成としてもよい。
本発明の第2形態に係る端子付き電線は、上記構成の扁平電線と、該扁平電線の端部に取り付けられた端子部と、を備えることを特徴とする。
前記端子部は、前記扁平電線の前記集合導体に、溶接又は圧縮により電気的に接続されていてもよい。
本発明の第3態様に係るワイヤーハーネスは、上記構成の端子付き電線が、単独又は他の電線等と組み合わされ、車両に組み付け可能に形成されていることを特徴とする。
電線断面の短辺方向にクランク状に曲げられている部位を含む構成としてもよい。
電線断面の長辺方向に折り曲げて所望の形状とされた部位を含む構成としてもよい。
本発明の第4態様に係る扁平電線の製造方法は、扁平電線の製造方法であって、複数の導体を横方向に並べると共に、各導体を並び方向に押圧して各導体間を互いに密着させた集合導体を形成する工程と、前記集合導体の周囲に絶縁性材料を押出成形することで、前記集合導体の周囲を被覆する絶縁被覆部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の第5態様に係る扁平電線の製造方法は、扁平電線の製造方法であって、複数の導体を横方向に並べると共に、各導体を並び方向に押圧して各導体間を互いに密着させた集合導体を形成する工程と、前記集合導体の周囲に耐熱性を持った中間層を配置する工程と、該中間層の周囲に絶縁性材料を押出成形して前記中間層の周囲を覆う絶縁被覆部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
前記集合導体を形成する工程は、複数の導体を横方向に並べると共に、各導体を並び方向に圧縮して各導体間の空隙を小さくする工程であってもよい。
本発明の上記態様によれば、配策時の取扱い性と放熱性とを両立させることができる。
図1は、第1の実施形態に係る扁平電線の断面構造を模式的に示した斜視図である。 図2は、素線を撚り合わせた撚線で構成された導体の構成例を模式的に示す斜視図である。 図3は、1本線で構成された導体の構成例を模式的に示す斜視図である。 図4Aは、複数の導体を並べて集合導体を形成する方法の説明図である。 図4Bは、集合導体に絶縁被覆部を形成する方法の説明図である。 図5は、第2の実施形態に係る扁平電線の断面構造を模式的に示した斜視図である。 図6Aは、複数の導体を並べた集合導体の周囲に中間層を設けた状態を示す説明図である。 図6Bは、中間層の周囲に被覆材を設けて絶縁被覆部を形成する方法の説明図である。 図7は、扁平電線に端子が接続された端子付き電線の要部を模式的に示す斜視図である。 図8は、図7に示す端子付き電線をワイヤーハーネスとして車両に用いた構成例を示す説明図である。
以下、本発明に係る扁平電線、端子付き電線及びワイヤーハーネスについて、その製造方法を例示して好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係る扁平電線10の断面構造を模式的に示した斜視図である。図1に示すように、扁平電線10は、複数の導体12を並列した集合導体14と、集合導体14の周囲を被覆する絶縁被覆部16とを有する。
集合導体14を構成する各導体12は、例えば銅、銅合金、アルミニウム、又はアルミニウム合金等の材料で形成されている。本実施形態では、導体12は、軽量化と柔軟性を重視して不純物の少ないアルミニウム(JIS規格のA1000番台。ここではJIS A1070を使用)で形成している。各導体12は、それぞれ断面が円形又は略円形である。各導体12は、それぞれ複数の素線12aを撚り合わせた撚線で形成されている(図2参照)。図2では、導体12として、7本の素線12aを撚り合わせた撚線を例示しているが、素線12aの本数は適宜変更可能である。本実施形態では、導体12として、19本の素線12aを撚り合わせ、断面積0.75sq(外径1mm)とした撚線を用いている。各導体12は、単線で形成されてもよい(図3参照)。ここで、導体12は、撚線で形成された方が柔軟性等の点で利点がある。各導体12は、断面が円形以外、例えば矩形や多角形等であってもよい。断面が矩形状の場合は、各導体12が隙間なく整列しやすい利点がある。
集合導体14は、導体12を横方向に並べると共に、各導体12間を互いに密着させた断面矩形状の構造である。図1では、導体12を横一列に並列した構成を例示しているが、集合導体14は、横一列に並列した導体12を縦2段以上に重ねた構成としてもよい。
集合導体14は、その放熱性を考慮して、その長手方向に直交する断面の幅Xと厚さYとの比率X:Yが極力大きくなるように構成される。好ましくは、同一の許容電流の断面円形の電線より、AWG(American Wire Gage)で1サイズ小さく(=断面積で約80%)することができる目安として、X:Yが7:1以上となるように構成される。換言すれば、集合導体14は、幅X/厚さYで表される扁平率が7以上である。図1に示す構成例では、断面円形の導体12を横に13本並べており、比率X:Yが13:1となっている。このため、この集合導体14は、幅X/厚さYで表される扁平率が13である。
すなわち、「比率X:Y」とは、集合導体14を構成する各導体12の断面が円形や正方形等であれば、幅方向での導体12の並び数X(本)と、厚さ方向での導体12の並び本数Y(本)との比率であると言い換えることもできる。勿論、「比率X:Y」とは、集合導体14の断面の見かけ上の幅方向の長さX(mm)と、厚さ方向の長さY(mm)との比率であると言ってもよい。略同様に、上記扁平率(X/Y)の算出についても、並び数X(本)及び並び本数Y(本)を用いてもよいし、長さX(mm)及び長さY(mm)を用いてもよい。
絶縁被覆部16は、集合導体14の周囲を被覆している。本実施形態の絶縁被覆部16は、1層構造である。絶縁被覆部16の形状は特に限定されないが、断面が矩形筒形状であれば、角部が丸みを持った形状でもよい。また、短辺や長辺が直線状ではなく、弧状を成していてもよい。絶縁被覆部16を構成する材料は、絶縁性を有する材料であれば特に限定されるものではないが、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・四フッ化エチレン(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂材料や、天然ゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム材料、ゴム弾性を有する樹脂材料(エラストマー)等、柔軟性を有する樹脂材料を例示できる。本実施形態では、絶縁性能や集合導体14への接着性(集合導体14に密着しにくい)の観点からポリ塩化ビニルを用いている。絶縁被覆部16を上記樹脂材料で構成することにより、扁平電線10の可撓性が向上し、ワイヤーハーネスとしての配策時の取扱い性が向上する。
絶縁被覆部16は、集合導体14の周囲に上記のような絶縁性材料を押出成形することで形成される。絶縁被覆部16は、集合導体14の周囲に絶縁性材料を塗布して形成してもよい。本実施形態の絶縁被覆部16は、これを構成する絶縁性材料が集合導体14を構成する各導体12間の隙間(谷間)や各素線12aの隙間にほとんど侵入しない、好ましくは入り込んでいない構成とされている。このため、扁平電線10は、これら隙間に入り込んだ絶縁被覆部16が集合導体14や各導体12の電線長手方向への移動を妨げることによる柔軟性の低下を招くことがなく、高い曲げ性が得られ、配策時の取扱い性が向上する。言い換えれば、配策時の取扱い性の観点から、扁平電線10の集合導体14と絶縁被覆部16とは、相対的に長手方向に移動可能であることが好ましく、また、集合導体14を構成する各素線12は、相対的に長手方向に移動可能であることが好ましい。
絶縁被覆部16は、集合導体14や各導体12の電線長手方向への移動が可能である限り、これを構成する絶縁性材料が集合導体14を構成する各導体12間の隙間(谷間)や各素線12aの隙間にある程度侵入した構成であってもよい。この場合、扁平電線10は、各導体12の外周面に絶縁被覆部16が大面積で接触するため、各導体12で発生する熱が絶縁被覆部16に円滑に伝達され、扁平電線10の放熱性が向上する。
次に、第1の実施形態に係る扁平電線10の製造方法の一手順を説明する。図4Aは、複数の導体12を並べて集合導体14を形成する方法の説明図である。図4Bは、集合導体14に絶縁被覆部16を形成する方法の説明図である。
扁平電線10を製造する際は、図4Aに示すように、先ず、集合導体14を形成する。集合導体14は、複数の導体12を横に並べ、各導体12を並び方向に押圧することで、各導体12間を互いに密着させて形成する工程を実施して形成する。この押圧は、例えばダイスやローラー等を用いて各導体12を押圧し、各導体12同士を密着させるものである。なお、各導体12を並び方向に強く押圧して圧縮することで、各導体12間の隙間を小さくし、集合導体14の空隙率を小さくすることもできる。
続いて、図4Aに示すように形成した集合導体14を所定の金型装置にセットし、その周囲に絶縁被覆部16を構成する絶縁性材料、例えばポリ塩化ビニルを押出成形する工程を実施する。この押出成形時、集合導体14に対して一定のテンションを加えつつ、押出圧力を調整し、或いはチューブ押出成形を利用することにより、導体12をより均等に整列させることができ、導体12間の開きや絶縁性材料の入り込みを防ぐことができる。以上により、集合導体14の周囲が絶縁被覆部16で覆われた扁平電線10の製造が完了する。
図5は、第2の実施形態に係る扁平電線10Aの断面構造を模式的に示した斜視図である。なお、第2の実施形態に係る扁平電線10Aにおいて、上記第1の実施形態に係る扁平電線10と同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態の扁平電線10Aは、上記した扁平電線10と比べて、集合導体14と絶縁被覆部20との間に中間層18を備える点が相違する。
中間層18は、集合導体14の周囲を覆うように設けられている。中間層18は、例えばポリイミドやポリエチレンテレフタレート等の耐熱性を持った樹脂材料で形成された薄い耐熱性テープである。中間層18は、耐熱性を有する熱収縮チューブ、金属箔などの導電材料などで形成されていてもよい。絶縁被覆部20は、中間層18の周囲を覆うように設けられた被覆材である。絶縁被覆部20は、上記した第1の実施形態に係る扁平電線10を構成する絶縁被覆部16と同一構造でよく、例えばポリ塩化ビニルを押出成形したものであって柔軟性を有する。
次に、第2の実施形態に係る扁平電線10Aの製造方法の一手順を説明する。図6Aは、複数の導体12を並べた集合導体14の周囲に中間層18を設けた状態を示す説明図である。図6Bは、中間層18の周囲に絶縁被覆部20を形成する方法の説明図である。
扁平電線10Aを製造する際にも、上記した扁平電線10の製造方法と同様に、先ず、集合導体14を形成する工程を実施する(図4A参照)。
続いて、絶縁被覆部20を形成する工程を実施する。この工程は、先ず、図4Aに示すように形成した集合導体14の周囲に中間層18を配置する工程を実施する。中間層18は、シート状、チューブ状の材料で形成される。シート状材料の場合は、集合導体14の周囲に巻き付けるか縦添えにする。中間層18と集合導体14との間には接着層を有していてもいなくてもよいが、集合導体14を構成する各導体12の長手方向の移動を許容したい場合には、接着層がないか、接着力の弱い接着層を有することが好ましい。チューブ状材料の場合は、集合導体14を中間層18に通し、必要に応じて熱処理等を施す。次いで、中間層18を配置した集合導体14を所定の金型装置にセットし、その周囲に絶縁被覆部20を構成する絶縁性材料、例えばポリ塩化ビニルを押出成形する工程を実施する。この押出成形は、上記した第1の実施形態の絶縁被覆部16の形成工程と同様に行えばよい。以上により、集合導体14の周囲が絶縁被覆部20で覆われた扁平電線10Aの製造が完了する。なお、中間層18の周囲に絶縁被覆部20を形成する工程の前に、中間層18と絶縁被覆部20との間にシールド層(図示しない導体層等)を設ける工程を行ってもよい。また、中間層18は、絶縁材料であっても導電材料であってもよく、材質は扁平電線10Aの可撓性を損ねない限り、目的に応じて適宜設定される。また、扁平電線10Aの可撓性を確保するため、中間層18と絶縁被覆部20とを、相対的に長手方向に移動可能とすることもできる。
以上のように、上記各実施形態に係る扁平電線10(10A)は、複数の導体12を横方向に並べて構成した集合導体14と、集合導体14の周囲を被覆する絶縁被覆部16(20)とを備える。
従って、当該扁平電線10(10A)は、集合導体14を複数の導体12を並列した構成としつつ、集合導体14を構成する各導体12が隣接する導体と実質的に密着し、絶縁被覆部16(20)は柔軟性のある絶縁性材料で形成され、かつ電線として可撓性を有する。このため、当該扁平電線10(10A)は、扁平な面を利用して容易に曲げたり(折り曲げも含む)、捻ったり、階段状に屈曲させたりすることができ、所定の形状を容易に実現できるため、ワイヤーハーネスとしての配策時の取扱い性が向上する。さらに当該扁平電線10(10A)は、集合導体14の厚さYを、最小で1本の導体12の外径まで小さくできるため、薄型化が容易であり、高い放熱性も確保できる。この際、導体12は、広く一般に利用されている既存の導体を使用することができるため、バリエーションの展開、導体12の金属種変更、構造の変更等に対して柔軟に対応することができる。
しかも当該扁平電線10(10A)は、集合導体14を複数の導体12を並列した構成としている。このため、集合導体14は、導体12の外径や厚さ方向の段数を変更することで厚さYを容易に変更でき、導体12の幅方向の並び数を変更することで幅Yも容易に変更できる。その結果、当該扁平電線10(10A)は、その構造を容易に変更することができ、高い汎用性や製造効率が得られる。
また、当該扁平電線10(10A)は、集合導体14を構成する各導体12を複数の素線12aを撚り合わせた撚線で構成している場合は、当該扁平電線10(10A)の柔軟性や放熱性が一層向上する。また、各導体12を図3に示すような単線で構成している場合は、当該扁平電線10(10A)の空隙率が小さくなりやすく、放熱性が一層向上する。
図7は、上記実施形態に係る扁平電線10(10A)に端子を接続した車載用の端子付き電線22の要部を模式的に示す斜視図である。図8は、図7に示す端子付き電線22をワイヤーハーネスとして車両24に用いた構成例を示す説明図である。
図7に示すように、端子付き電線22は、扁平電線10(10A)の端部に端子部22aを取り付けた構成である。端子部22aは、扁平電線10(10A)の集合導体14と電気的に接続された金属端子である。端子部22aと扁平電線10(10A)の集合導体14との接続技術としては、超音波溶接、抵抗溶接、レーザ溶接等の溶接技術、圧着等の圧縮技術等が好適に用いられる。また、端子部22aと扁平電線10(10A)の集合導体14との接続部は、保護部材26(本実施形態では熱収縮チューブ)で覆われる。
図8に示すように、端子付き電線22は、ワイヤーハーネスとして、単独または他の電線等と組み合わされ、車両に組み付け可能に形成されている。図8では単独で車両に組付けられた例を示している。例えば自動車等の車両24の各所に用いられ、車両24の複雑な形状に応じて適宜曲げや捻り(繰り返しの曲げやねじりを含む)を形成した状態で配策され、各端子部22aが所定の端子台やECU、バッテリ装置等に接続されている。
このように、上記実施形態に係る扁平電線10(10A)は、可撓性を有し、配策時の取扱い性や放熱性が高く、図8に示すように、端子付き電線22を用いた車載用のワイヤーハーネスとして特に好適に利用できる。特に上記第1の実施形態の扁平電線10は、絶縁被覆部16が1層構造のため、絶縁被覆部16の厚さを必要最低限にでき、車載用のワイヤーハーネスとして一層有用である。勿論、扁平電線10(10A)は、車載用のワイヤーハーネス以外の用途に利用してもよい。
また、上記実施形態に係る端子付き電線22は、扁平電線10の集合導体14と絶縁被覆部16(20)とを相対的に長手方向に移動可能とすることができ、また、集合導体14を構成する各素線12を、相対的に長手方向に移動可能であることができるため、例えばエッジワイズ(断面の短辺方向)にクランク状に曲げた部位を含むこともできる。また、フラットワイズ(断面の長辺方向)については、クランク状に曲げた部位を含むことができるほか、折り曲げて(複数回の折り曲げも含む)所望の形状とされた部位を含むこともできる。このように、上記実施形態に係る端子付き電線22は、従来の端子付き電線と比較し、配策時の取扱い性が向上したものとなる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10,10A 扁平電線
12 導体
12a 素線
14 集合導体
16 絶縁被覆部
18 中間層
20 絶縁被覆部
22 端子付き電線
24 車両

Claims (18)

  1. 扁平電線であって、
    複数の導体を横方向に並べた集合導体と、
    前記集合導体の周囲を被覆する絶縁被覆部と、
    を備え、
    前記集合導体を構成する導体は、隣接する導体と実質的に密着しており、
    前記絶縁被覆部は、柔軟性のある絶縁性材料で形成され、
    かつ電線として可撓性を有する
    ことを特徴とする扁平電線。
  2. 請求項1に記載の扁平電線であって、
    前記集合導体と前記絶縁被覆部とは、相対的に長手方向に移動可能であることを特徴とする扁平電線。
  3. 請求項1又は2に記載の扁平電線であって、
    前記集合導体を構成する各導体間に、前記絶縁被覆部の樹脂が入り込んでいないことを特徴とする扁平電線。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の扁平電線であって、
    前記導体は、複数の素線を撚り合わせた撚線であることを特徴とする扁平電線。
  5. 請求項4に記載の扁平電線であって、
    前記導体を構成する素線間に、前記絶縁被覆部の樹脂が入り込んでいないことを特徴とする扁平電線。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の扁平電線であって、
    前記導体は、単線であることを特徴とする扁平電線。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の扁平電線であって、
    前記導体は、その長手方向に直交する断面の形状が矩形状であることを特徴とする扁平電線。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の扁平電線であって、
    前記集合導体は、その長手方向に直交する断面の形状が矩形状であることを特徴とする扁平電線。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の扁平電線であって、
    前記集合導体を構成する各素線は、相対的に長手方向に移動可能であることを特徴とする扁平電線。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の扁平電線であって、
    前記集合導体の周囲を覆うように設けられた耐熱性を持った中間層と、該中間層の周囲を覆うように設けられ、柔軟性を有する絶縁性材料で形成された前記絶縁被覆部と、を有することを特徴とする扁平電線。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の扁平電線と、該扁平電線の端部に取り付けられた端子部と、を備えることを特徴とする端子付き電線。
  12. 請求項11に記載の端子付き電線であって、
    前記端子部は、前記扁平電線の前記集合導体に、溶接又は圧縮により電気的に接続されていることを特徴とする端子付き電線。
  13. 請求項11又は12に記載の端子付き電線が、単独又は他の電線等と組み合わされ、車両に組み付け可能に形成されていることを特徴とするワイヤーハーネス。
  14. 請求項13に記載のワイヤーハーネスであって、
    電線断面の短辺方向にクランク状に曲げられている部位を含むことを特徴とするワイヤーハーネス。
  15. 請求項13に記載のワイヤーハーネスであって、
    電線断面の長辺方向に折り曲げて所望の形状とされた部位を含むことを特徴とするワイヤーハーネス。
  16. 扁平電線の製造方法であって、
    複数の導体を横方向に並べると共に、各導体を並び方向に押圧して各導体間を互いに密着させた集合導体を形成する工程と、
    前記集合導体の周囲に絶縁性材料を押出成形することで、前記集合導体の周囲を被覆する絶縁被覆部を形成する工程と、
    を有することを特徴とする扁平電線の製造方法。
  17. 扁平電線の製造方法であって、
    複数の導体を横方向に並べると共に、各導体を並び方向に押圧して各導体間を互いに密着させた集合導体を形成する工程と、
    前記集合導体の周囲に耐熱性を持った中間層を配置する工程と、
    該中間層の周囲に絶縁性材料を押出成形して前記中間層の周囲を覆う絶縁被覆部を形成する工程と、
    を有することを特徴とする扁平電線の製造方法。
  18. 請求項16又は17に記載の扁平電線の製造方法であって、
    前記集合導体を形成する工程は、複数の導体を横方向に並べると共に、各導体を並び方向に圧縮して各導体間の空隙を小さくする工程であることを特徴とする扁平電線の製造方法。
JP2019021490A 2019-02-08 2019-02-08 扁平電線、端子付き電線、ワイヤーハーネス、及び扁平電線の製造方法 Pending JP2020129476A (ja)

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