JP2020128509A - イオン交換樹脂組成物、イオン交換樹脂処理用高分子、イオン交換樹脂組成物の製造方法及び混床イオン交換樹脂組成物 - Google Patents

イオン交換樹脂組成物、イオン交換樹脂処理用高分子、イオン交換樹脂組成物の製造方法及び混床イオン交換樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】混床イオン交換樹脂組成物の高いからみ防止性能を長期に亘って保持するためのイオン交換樹脂処理用高分子を提供する。また、高いからみ防止性能を長期に亘って保持する混床イオン交換樹脂組成物を提供する。【解決手段】架橋構造を有する、イオン交換樹脂処理用高分子。イオン交換樹脂及び架橋構造を有する高分子を含む、イオン交換樹脂組成物。イオン交換樹脂と水とを含むスラリーと、架橋構造を有する高分子と、を混合する、イオン交換樹脂組成物の製造方法。アニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂及び架橋構造を有する高分子を含む、混床イオン交換樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、イオン交換樹脂組成物、イオン交換樹脂処理用高分子、イオン交換樹脂組成物の製造方法及び混床イオン交換樹脂組成物に関する。
イオン性物質の含有率を著しく低減するための高度の純水製造設備において、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを混合して使用する混床イオン交換法が広く用いられている。このような純水製造設備において、イオン交換樹脂の交換能力が低下した場合、イオン交換樹脂に薬剤を流通させることで、イオン交換樹脂の再生を行う操作が行われる。この再生操作は、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを比重差によって二層分離させることでそれぞれのイオン交換樹脂に対して再生を行う。
この混床イオン交換法において、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との間で樹脂が塊状になるからみ現象が発生する場合がある。その場合、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを比重差によって二層分離することが困難になり、その結果、イオン交換樹脂の再生不良が起こり、純水製造設備での処理後の純水の水質が低下するという課題を有する。
このような課題を解決する方法として、特許文献1には、スルホン化ポリ(ビニル芳香族)高分子電解質で処理したアニオン交換樹脂と、水溶性カチオン高分子電解質で処理カチオン交換樹脂とを用いる方法が開示されている。また、特許文献2には、線状高分子電解質で処理したアニオン交換樹脂を用いる方法が開示されている。
特開2003−176371号公報 特開平10−202118号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている方法は、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の両者を処理する必要があるため、混床イオン交換樹脂組成物の生産性に劣ると共に、処理に用いる高分子が非架橋であるため、高いからみ防止性能を長期に亘って保持することが困難である。また、特許文献2に開示されている方法は、処理に用いる高分子が非架橋であるため、高いからみ防止性能を長期に亘って保持することが困難である。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、混床イオン交換樹脂組成物の高いからみ防止性能を長期に亘って保持するためのイオン交換樹脂処理用高分子を提供することにある。また、高いからみ防止性能を長期に亘って保持する混床イオン交換樹脂組成物を提供することにある。
従前、イオン交換樹脂処理用高分子として非架橋の高分子を用いることが一般的であったが、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、イオン交換樹脂処理用高分子として架橋構造を有する高分子を用いることで、混床イオン交換樹脂組成物の高いからみ防止性能を長期に亘って保持することができることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]イオン交換樹脂及び架橋構造を有する高分子を含む、イオン交換樹脂組成物。
[2]架橋構造が、ジビニルベンゼン類の単量体単位を含む、[1]に記載のイオン交換樹脂組成物。
[3]架橋構造を有する高分子が、水溶性である、[1]又は[2]に記載のイオン交換樹脂組成物。
[4]架橋構造を有する高分子の対イオンが、水素イオンである、[1]〜[3]のいずれかに記載のイオン交換樹脂処理用高分子。
[5]イオン交換樹脂が、アニオン交換樹脂である、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のイオン交換樹脂組成物。
[6]架橋構造を有する、イオン交換樹脂処理用高分子。
[7]架橋構造が、ジビニルベンゼン単量体単位を含む、[6]に記載のイオン交換樹脂処理用高分子。
[8]イオン交換樹脂処理用高分子が、水溶性である、[6]又は[7]に記載のイオン交換樹脂処理用高分子。
[9]対イオンが、水素イオンである、[6]〜[8]のいずれかに記載のイオン交換樹脂処理用高分子。
[10]イオン交換樹脂と水とを含むスラリーと、架橋構造を有する高分子と、を混合する、イオン交換樹脂組成物の製造方法。
[11]アニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂及び架橋構造を有する高分子を含む、混床イオン交換樹脂組成物。
本発明のイオン交換樹脂処理用高分子は、混床イオン交換樹脂組成物の高いからみ防止性能を長期に亘って保持することができ、純水製造設備での処理後の純水の水質の低下を抑制することができる。
また、本発明の混床イオン交換樹脂組成物は、高いからみ防止性能を長期に亘って保持することができ、純水製造設備での処理後の純水の水質の低下を抑制することができる。
以下に本発明について詳述するが、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更して実施することができる。尚、本明細書において「〜」という表現を用いる場合、その前後の数値又は物性値を含む表現として用いるものとする。また、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」、「メタクリル」又はその両者をいい、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」、「メタクリレート」又はその両者をいう。
(イオン交換樹脂処理用高分子)
本発明のイオン交換樹脂処理用高分子は、架橋構造を有する。
架橋構造を有することで、イオン交換樹脂処理用高分子がイオン交換樹脂内部に拡散することを防止でき、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との高い分離性、即ち、高いからみ防止性能を長期に亘って保持することができる。
本明細書において、処理とは、イオン交換樹脂にイオン交換樹脂処理用高分子を付着させることをいう。例えば、イオン交換樹脂とイオン交換樹脂処理用高分子とがイオン結合している状態をいう。
本発明のイオン交換樹脂処理用高分子は、高いからみ防止性能を長期に亘って保持することができることから、架橋性単量体と非架橋性単量体との共重合体であることが好ましい。
架橋性単量体としては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の架橋性(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン、ジビニルベンゼンスルホン酸、ジビニルベンゼンカルボン酸等のジビニルベンゼン類;ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート等のジアリル類;アリル(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル等のジビニルエーテル類;ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン等のジエン類等が挙げられる。これらの架橋性単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの架橋性単量体の中でも、化学的安定性、熱安定性に優れることから、架橋性(メタ)アクリレート類、ジビニルベンゼン類が好ましく、ジビニルベンゼン類がより好ましく、ジビニルベンゼンスルホン酸、ジビニルベンゼンカルボン酸が更に好ましい。
非架橋性単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の非架橋性(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル酸;スチレン、クロロスチレン、アミノスチレン、ジクロロスチレン、ブロモフロロスチレン、トリフロロスチレン、ニトロスチレン、シアノスチレン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、シアノスチレン、スチレンスルホン酸、スチレンカルボン酸等の非架橋性スチレン類;イソブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ニトロフェニルビニルエーテル、シアノフェニルビニルエーテル、クロロフェニルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。これらの非架橋性単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの架橋性単量体の中でも、化学的安定性、熱安定性に優れることから、非架橋性(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド類、非架橋性スチレン類が好ましく、非架橋性スチレン類がより好ましく、スチレンスルホン酸、スチレンカルボン酸が更に好ましい。
架橋性単量体と非架橋性単量体との組み合わせは、共重合性、化学的安定性に優れることから、架橋性(メタ)アクリレート類−(メタ)アクリル酸、架橋性(メタ)アクリレート類−非架橋性(メタ)アクリレート類−(メタ)アクリル酸、架橋性(メタ)アクリレート類−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリルアミド類、架橋性(メタ)アクリレート類−非架橋性(メタ)アクリレート類−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリルアミド類、ジビニルベンゼン類−非架橋性スチレン類が好ましく、ジビニルベンゼン類−非架橋性スチレン類がより好ましく、ジビニルベンゼンスルホン酸及びジビニルベンゼンカルボン酸から選ばれる少なくとも1種のジビニルベンゼン類−スチレンスルホン酸及びスチレンカルボン酸から選ばれる少なくとも1種の非架橋性スチレン類が更に好ましい。
共重合体中の架橋性単量体単位の含有率は、0.1質量%〜10質量%が好ましく、0.5質量%〜5質量%がより好ましい。共重合体中の架橋性単量体単位の含有率が0.1質量%以上であると、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との分離性に優れる。また、共重合体中の架橋性単量体単位の含有率が10質量%以下であると、イオン交換樹脂処理用高分子の水溶性に優れる。
共重合体中の非架橋性単量体単位の含有率は、90質量%〜99.9質量%が好ましく、95質量%〜99.5質量%がより好ましい。共重合体中の非架橋性単量体単位の含有率が90質量%以上であると、イオン交換樹脂処理用高分子の水溶性に優れる。また、共重合体中の非架橋性単量体単位の含有率が99.9質量%以下であると、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との分離性に優れる。
架橋性単量体と非架橋性単量体との共重合体は、架橋性単量体と非架橋性単量体とを共重合することで得られる。
架橋性単量体と非架橋性単量体とを共重合で用いる重合開始剤としては、例えば、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジラウリルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクトエート、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の過酸化物系重合開始剤;2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリックアシッド)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1’−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス{2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジサルフェートジハイドレート、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]}ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]テトラハイドレート、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルメタン)等のアゾ系重合開始剤等が挙げられる。これらの重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの重合開始剤の中でも、入手しやすく、取り扱い性に優れることから、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)が好ましく、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)がより好ましい。
架橋性単量体と非架橋性単量体とを共重合で用いる重合開始剤の使用量は、全単量体100質量部に対して、0.01質量部〜10質量部が好ましく、0.1質量部〜2質量部がより好ましい。重合開始剤の使用量が0.01質量部以上であると、十分な重合転化率を持たせることができる。また、重合開始剤の使用量が10質量部以下であると、重合反応の暴走を抑制することができ、安全性に優れる。
架橋性単量体と非架橋性単量体との共重合における雰囲気は、十分な重合転化率を持たせることができることから、不活性ガス雰囲気下が好ましく、窒素雰囲気下がより好ましい。
架橋性単量体と非架橋性単量体との共重合における重合温度は、単量体の種類や重合開始剤の種類に応じて適宜設定すればよいが、20℃〜120℃が好ましく、30℃〜100℃がより好ましい。重合温度が20℃以上であると、十分な重合転化率を持たせることができる。また、重合温度が120℃以下であると、重合反応の暴走を抑制することができ、安全性に優れる。
架橋性単量体と非架橋性単量体との共重合における重合時間は、単量体の種類や重合開始剤の種類に応じて適宜設定すればよいが、2時間〜30時間が好ましく、4時間〜20時間がより好ましい。重合時間が2時間以上であると、十分な重合転化率を持たせることができる。また、重合時間が4時間以下であると、共重合体の生産性に優れる。
イオン交換樹脂処理用高分子は、イオン交換樹脂との混和性に優れることから、水溶性であることが好ましい。また、イオン交換樹脂処理用高分子は、水溶性とすることができることから、電解質であることが好ましい。
本明細書において、イオン交換樹脂処理用高分子が水溶性であるとは、25℃の温度で、水80質量%とイオン交換樹脂処理用高分子20質量%とを混合し、イオン交換樹脂処理用高分子が水に溶解することをいう。
イオン交換樹脂処理用高分子の対イオンとしては、例えば、水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオン、リチウムイオン等が挙げられる。これらの対イオンの中でも、入手しやすいことから、水素イオン、ナトリウムイオンが好ましく、イオン交換樹脂とイオン交換樹脂処理用高分子との吸着性に優れることから、水素イオンがより好ましい。
イオン交換樹脂処理用高分子の質量平均分子量は、5,000〜10,000,000が好ましく、500,000〜6,000,000がより好ましい。質量平均分子量が5,000以上であると、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との分離性に優れる。また、質量平均分子量が10,000,000以下であると、イオン交換樹脂処理用高分子の水溶性に優れる。
本明細書において、イオン交換樹脂処理用高分子の質量平均分子量は、適切な分子量標準品で校正し、中性りん酸塩pH標準液とアセトニトリルとの混合液を移動相とし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定した値とする。
イオン交換樹脂処理用高分子の粘度は、200mPa・s〜3,000mPa・sが好ましく、1,000mPa・s〜2,000mPa・sがより好ましい。粘度が200mPa・s以上であると、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との分離性に優れる。また、粘度が3,000mPa・s以下であると、イオン交換樹脂処理用高分子の水溶性に優れる。
本明細書において、イオン交換樹脂処理用高分子の粘度は、水95質量%とイオン交換樹脂処理用高分子5質量%とを混合した溶液を、25℃で、B型回転粘度計を用いて測定した値とする。
(イオン交換樹脂組成物)
本発明のイオン交換樹脂組成物は、イオン交換樹脂及び架橋構造を有する高分子を含む。
架橋構造を有する高分子は、前述したイオン交換樹脂処理用高分子を用いればよい。
イオン交換樹脂と架橋構造を有する高分子とは、混床イオン交換樹脂組成物の高いからみ防止性能を長期に亘って保持することができ、純水製造設備での処理後の純水の水質の低下を抑制することができることから、架橋構造を有する高分子がイオン交換樹脂に付着している状態であることが好ましく、架橋構造を有する高分子がイオン交換樹脂の表面に付着している状態であることがより好ましい。
イオン交換樹脂組成物中の架橋構造を有する高分子の含有量は、イオン交換樹脂100質量部に対して、0.001質量部〜0.03質量部が好ましく、0.003質量部〜0.02質量部がより好ましい。イオン交換樹脂組成物中の架橋構造を有する高分子の含有量が0.001質量部以上であると、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との分離性に優れる。また、イオン交換樹脂組成物中の架橋構造を有する高分子の含有量が0.03質量部以下であると、イオン交換速度、低溶出性に優れる。
イオン交換樹脂と架橋構造を有する高分子とは、スラリー中に存在してもよい。
スラリー中のイオン交換樹脂と架橋構造を有する高分子との合計の含有率は、スラリー100体積%中、25体積%〜70体積%が好ましく、30体積%〜60体積%が好ましい。スラリー中のイオン交換樹脂と架橋構造を有する高分子との合計の含有率が25体積%以上であると、イオン交換能力に優れる。また、スラリー中のイオン交換樹脂と架橋構造を有する高分子との合計の含有率が70体積%以下であると、撹拌効率に優れる。
スラリー中の水の含有率は、スラリー100体積%中、30体積%〜75体積%が好ましく、40体積%〜70体積%が好ましい。スラリー中の水の含有率が30体積%以上であると、撹拌効率に優れる。また、スラリー中の水の含有率が75体積%以下であると、イオン交換能力に優れる。
イオン交換樹脂としては、例えば、強酸性カチオン交換樹脂、弱酸性カチオン交換樹脂、強塩基性アニオン交換樹脂、弱塩基性アニオン交換樹脂等が挙げられる。これらのイオン交換樹脂の中でも、架橋構造を有する高分子との吸着性に優れることから、強塩基性アニオン交換樹脂、弱塩基性アニオン交換樹脂が好ましく、強塩基性アニオン交換樹脂がより好ましい。
イオン交換樹脂の物理構造としては、例えば、ゲル型、ポーラス型等が挙げられる。これらのイオン交換樹脂の物理構造の中でも、イオン交換樹脂処理用高分子の使用量が少なくて済み、イオン交換樹脂の製造コストが低いことから、ゲル型が好ましい。
イオン交換樹脂を構成するための単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、メチル(メタ)アクリレート等の非架橋性単量体;ジビニルベンゼン、ジビニルベンゼンスルホン酸、ジビニルトルエンスルホン酸、エチレングリコールトリ(メタ)アクリレートスルホン酸等の架橋性単量体等が挙げられる。これらの単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの単量体の中でも、化学的安定性、熱安定性に優れることから、非架橋性単量体と架橋性単量体とを併用することが好ましく、入手しやすく、共重合性に優れることから、スチレンとジビニルベンゼンを併用することがより好ましい。
イオン交換樹脂は、カラムに充填した際の通水性に優れることから、ビーズ状であることが好ましい。
イオン交換樹脂をビーズ状にするためには、単量体を懸濁重合すればよい。
イオン交換樹脂の対イオンとしては、例えば、水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオン、リチウムイオン等が挙げられる。これらの対イオンの中でも、入手しやすいことから、水素イオン、ナトリウムイオンが好ましく、イオン交換樹脂とイオン交換樹脂処理用高分子との吸着性に優れることから、水素イオンがより好ましい。
(イオン交換樹脂組成物の製造方法)
本発明のイオン交換樹脂組成物の製造方法は、イオン交換樹脂と水とを含むスラリーと、架橋構造を有する高分子と、を混合する工程を含む。
イオン交換樹脂と水を含むスラリーと架橋構造を有する高分子とを混合する方法は、調製しやすいことから、イオン交換樹脂と水とを含むスラリーを調製し、そこに前述したイオン交換樹脂処理用高分子を添加する方法が好ましい。
スラリー中のイオン交換樹脂の含有率は、スラリー100体積%中、25体積%〜70体積%が好ましく、30体積%〜60体積%が好ましい。スラリー中のイオン交換樹脂の含有率が25体積%以上であると、イオン交換樹脂と架橋構造を有する高分子との吸着性に優れる。また、スラリー中のイオン交換樹脂の含有率が70体積%以下であると、撹拌効率に優れる。
スラリー中の水の含有率は、スラリー100体積%中、30体積%〜75体積%が好ましく、40体積%〜70体積%が好ましい。スラリー中の水の含有率が30体積%以上であると、撹拌効率に優れる。また、スラリー中の水の含有率が75体積%以下であると、イオン交換樹脂と架橋構造を有する高分子との吸着性に優れる。
イオン交換樹脂に対する架橋構造を有する高分子の添加量は、2mg/L〜500mg/Lが好ましく、100mg/L〜300mg/Lがより好ましい。イオン交換樹脂に対する架橋構造を有する高分子の添加量が2mg/L以上であると、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との分離性に優れる。また、イオン交換樹脂に対する架橋構造を有する高分子の添加量が500mg/L以下であると、イオン交換速度、低溶出性に優れる。
イオン交換樹脂と水とを含むスラリーと架橋構造を有する高分子との混合温度は、10℃〜60℃が好ましく、15℃〜35℃がより好ましい。混合温度が10℃以上であると、イオン交換樹脂と架橋構造を有する高分子との吸着性に優れる。また、混合温度が60℃以下であると、イオン交換樹脂の劣化を抑制することができる。
イオン交換樹脂と水とを含むスラリーと架橋構造を有する高分子との混合時間は、0.5時間〜8時間が好ましく、1時間〜6時間が好ましい。混合時間が0.5時間以上であると、イオン交換樹脂と架橋構造を有する高分子との吸着性に優れる。また、混合時間が8時間以下であると、イオン交換樹脂組成物の生産性に優れる。
(混床イオン交換樹脂組成物)
本発明の混床イオン交換樹脂組成物は、アニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂及び架橋構造を有する高分子を含む。
架橋構造を有する高分子は、前述したイオン交換樹脂処理用高分子を用いればよい。
アニオン交換樹脂と架橋構造を有する高分子、又は、カチオン交換樹脂と架橋構造を有する高分子は、前述したイオン交換樹脂組成物を用いればよいが、架橋構造を有する高分子との吸着性に優れることから、アニオン交換樹脂と架橋構造を有する高分子とを前述したイオン交換樹脂組成物として用いることが好ましい。
混床イオン交換樹脂組成物の製造方法は、混合しやすいことから、アニオン交換樹脂と水とを含むスラリーと架橋構造を有する高分子とを混合してイオン交換樹脂組成物を得て、カチオン交換樹脂と水とを含むスラリーとイオン交換樹脂組成物とを混合する方法が好ましい。
混床イオン交換樹脂組成物中のアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との体積比は、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の両者の効果が十分に発現されることから、20:80〜80:20が好ましく、30:70〜70:30がより好ましい。
本発明の混床イオン交換樹脂組成物は、純水製造設備での処理等を行う際、カラムに充填して用いればよい。
本発明の混床イオン交換樹脂組成物は、高いからみ防止性能を長期に亘って保持することができる、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との混合物である。そのため、純水製造設備での処理後の純水の水質の低下を抑制することができ、かつ、純水製造装置の設置スペースを小さくすることができる。また、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを再生する際、逆洗等によりアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを容易に分離することができることから、繰り返しアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを使用することができる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(質量平均分子量の測定)
実施例・比較例で得られたイオン交換樹脂処理用高分子を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定した。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの条件は、以下の通りである。
装置:HLC−8320GPC(機種名、東ソー株式会社製)
カラム:TSKgel GMPWxl(商品名、東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
移動相:中性りん酸塩pH標準液(富士フィルム和光純薬株式会社製、pH6.86)80体積%とアセトニトリル20体積%との混合液
流速:1.0mL/分
サンプル濃度:0.1質量%(上記移動相と同一のものを溶媒として溶解)
注入量:100μL
分子量標準品:単分散PEG/PEO
(粘度の測定)
実施例で得られたイオン交換樹脂処理用高分子を、水95質量%とイオン交換樹脂処理用高分子5質量%とを混合した溶液を、25℃で、B型回転粘度計を用いて測定した。
比較例で得られたイオン交換樹脂処理用高分子を、水80質量%とイオン交換樹脂処理用高分子20質量%とを混合した溶液を、25℃で、B型回転粘度計を用いて測定した。
(アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との分離性の評価)
実施例・比較例で得られたイオン交換樹脂組成物150mLと、超純水によりカラム内で50BV洗浄した強酸性カチオン交換樹脂(商品名「ダイヤイオン UBK10BH」、三菱ケミカル株式会社製)150mLとを、ビーカー中で超純水を加えて緩やかに混合し、アクリル樹脂製のカラム(直径30mm、長さ1,000mm)に供給した。カラムの下方より超純水を流速10m/時間で15分間通水し、5分間静置させた後のカチオン交換樹脂層の高さHを測定した。
カチオン交換樹脂のみで同様の操作を行い、カチオン交換樹脂層の高さHを測定した。
測定した高さHとHとから、下記数式(1)を用いて、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との分離性を評価した。
アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との分離性=H/H (1)
アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とでからみが発生しない場合、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂と分離性が1となる。
[実施例1]
冷却管、窒素導入管、撹拌羽根を取り付けた4つ口フラスコに、脱塩水272.8g、88質量%パラスチレンスルホン酸ナトリウム16.7g及び5質量%ジビニルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液6.0gを添加し、攪拌した。そこに、5質量%2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド水溶液4.5gを添加した。100mL/分で窒素通気を10分行った後、60℃まで昇温させ、10時間60℃で保持することで、架橋性単量体単位の含有率が2質量%のポリスチレンスルホン酸のナトリウム塩を得た。得られたポリスチレンスルホン酸のナトリウム塩を、強酸性カチオン交換樹脂(商品名「ダイヤイオン SKT10L」、三菱ケミカル株式会社製)に通液し、対イオンが水素イオンであるイオン交換樹脂処理用高分子を得た。得られたイオン交換樹脂処理用高分子の質量平均分子量は5,300,000、粘度は1,860mPa・sであった。
強塩基性アニオン交換樹脂(商品名「ダイヤイオン UBA1200H」、三菱ケミカル株式会社製)1Lを超純水中で攪拌し、得られたイオン交換樹脂処理用高分子1.2mmolを添加し、25℃で30分攪拌した。攪拌終了後、超純水洗浄を実施し、遠心分離器を用いて付着水分を除去し、アニオン交換樹脂とイオン交換樹脂処理用高分子とを含むイオン交換樹脂組成物を得た。
得られたイオン交換樹脂組成物の評価結果を、表1に示す。
[実施例2]
ジビニルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量を変更し、架橋性単量体単位の含有率を0.6質量%とした以外は、実施例1と同様に操作を行い、イオン交換樹脂処理用高分子及びイオン交換樹脂組成物を得た。得られたイオン交換樹脂処理用高分子の質量平均分子量は4,450,000、粘度は1,160mPa・sであった。
得られたイオン交換樹脂組成物の評価結果を、表1に示す。
[比較例1]
非架橋のポリスチレンスルホン酸ナトリウム(商品名「PS−5」、東ソー・ファインケム株式会社製)水溶液を、強酸性カチオン交換樹脂(商品名「ダイヤイオン SKT10L」、三菱ケミカル株式会社製)に通液し、対イオンが水素イオンであるイオン交換樹脂処理用高分子を得た。得られたイオン交換樹脂処理用高分子の質量平均分子量は80,000、粘度は34mPa・sであった。
強塩基性アニオン交換樹脂(商品名「ダイヤイオン UBA1200H」、三菱ケミカル株式会社製)1Lを超純水中で攪拌し、イオン交換樹脂処理用高分子0.8mmolを添加し、25℃で30分攪拌した。攪拌終了後、超純水洗浄を実施し、遠心分離器を用いて付着水分を除去し、アニオン交換樹脂とイオン交換樹脂処理用高分子とを含むイオン交換樹脂組成物を得た。
得られたイオン交換樹脂組成物の評価結果を、表1に示す。
[比較例2]
イオン交換樹脂処理用高分子3.0mmolを添加した以外は、比較例1と同様に操作を行い、イオン交換樹脂組成物を得た。
得られたイオン交換樹脂組成物の評価結果を、表1に示す。
Figure 2020128509
表1からも分かるように、架橋構造を有するイオン交換樹脂処理用高分子を用いた実施例1〜2で得られたイオン交換樹脂組成物は、混床イオン交換樹脂組成物の高いからみ防止性能を長期に亘って保持することができた。特に、架橋性単量体単位の含有率が高い実施例1で得られたイオン交換樹脂組成物は、混床イオン交換樹脂組成物の高いからみ防止性能をより長期に亘って保持することができた。
一方、表1からも分かるように、架橋構造を有しないイオン交換樹脂処理用高分子を用いた比較例1〜2で得られたイオン交換樹脂組成物は、混床イオン交換樹脂組成物の高いからみ防止性能を長期に亘って保持することができなかった。イオン交換樹脂処理用高分子量が多い比較例2で得られたイオン交換樹脂組成物は、イオン交換樹脂処理用高分子量が少ない比較例1で得られたイオン交換樹脂組成物と比較して、混床イオン交換樹脂組成物の高いからみ防止性能は改善されるものの、実施例1〜2で得られたイオン交換樹脂組成物を比較して、その効果が十分でないことが確認できた。
本発明の混床イオン交換樹脂組成物は、高いからみ防止性能を長期に亘って保持することができ、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを均一に混合することができる。そのため、純水製造設備での処理後の純水の水質の低下を抑制することができ、かつ、純水製造装置の設置スペースを小さくすることができる。また、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを再生する際、逆洗等によりアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを容易に分離することができることから、繰り返しアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを使用することができる。

Claims (11)

  1. イオン交換樹脂及び架橋構造を有する高分子を含む、イオン交換樹脂組成物。
  2. 架橋構造が、ジビニルベンゼン類の単量体単位を含む、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。
  3. 架橋構造を有する高分子が、水溶性である、請求項1又は2に記載のイオン交換樹脂組成物。
  4. 架橋構造を有する高分子の対イオンが、水素イオンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のイオン交換樹脂処理用高分子。
  5. イオン交換樹脂が、アニオン交換樹脂である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のイオン交換樹脂組成物。
  6. 架橋構造を有する、イオン交換樹脂処理用高分子。
  7. 架橋構造が、ジビニルベンゼン類の単量体単位を含む、請求項6に記載のイオン交換樹脂処理用高分子。
  8. イオン交換樹脂処理用高分子が、水溶性である、請求項6又は7に記載のイオン交換樹脂処理用高分子。
  9. 対イオンが、水素イオンである、請求項6〜8のいずれか1項に記載のイオン交換樹脂処理用高分子。
  10. イオン交換樹脂と水とを含むスラリーと、架橋構造を有する高分子と、を混合する、イオン交換樹脂組成物の製造方法。
  11. アニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂及び架橋構造を有する高分子を含む、混床イオン交換樹脂組成物。
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