JP2020125867A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱室内からドア部に伝わる熱を抑制し、ドア部における冷却効果を向上させた加熱調理器を提供する。【解決手段】本体1の上面に被調理鍋を載置する鍋載置部21と、鍋載置部21の下方に配置されたグリル庫5を備えている。グリル庫5は、加熱室50と、加熱室50の開口部を覆うと共に加熱室50内に食品を出し入れするために前後に移動可能なドア部6を備えている。ドア部6は内部に空間を有する箱体であって、箱体に形成された吸気用開口61bと、吸気用開口より上方に位置し箱体の側面に形成された排気用開口62aとを備える。加熱室50の開口部の外方にはフランジ部50aを構成し、フランジ部50aとフランジ部50aに対向するドア部6との間に隙間68を設け、隙間68がドア部6の上下方向に貫通する風路を構成しており、その風路に排気用開口62aを連通させた。【選択図】 図5

Description

本発明は、グリル庫を備えた加熱調理器に関する。
一般的に、グリル庫は、魚などの食品(被調理物)に対して上下に配置されたシーズヒーターやガスバーナーなどの熱源により、被調理物の両面を同時に加熱するものが主流である。
このグリル庫の加熱室では食品が熱源の放射熱で加熱するグリル調理の他に、加熱室内の温度制御により、例えばピザやお菓子、ケーキなど多種の調理メニューに応じたオーブン調理が行われる。このため、グリル庫の使用頻度や高温保持時間が増加している。グリル庫の加熱室内には、サーミスタ等の温度センサが備えられ、温度センサの検出値をもとに温度制御が行われている。
グリル庫は加熱調理器の正面側に開口部があり、その開口部を覆うようにドア部を設けている。使用者が加熱室内に食品を載置する際には、ドア部のハンドルを引いて開放する構造が一般的である。グリル庫で加熱調理を行うと、熱源に供給される熱量によって庫内温度が上昇し、これに伴いドア部温度も上昇する。ドア部の外表面温度は100℃以上の高温となるが、使用者がドア部の開閉時に触れるハンドルには、熱が伝達され難い構造となっている。安全性をより向上させることから、ドア部の外表面温度を低減させることが望まれている。ドア部の外表面温度を下げるための技術として、例えば特許文献1及び特許文献2がある。
特許文献1には、取っ手を有しグリル庫の開口部を開閉する扉を設け、この扉を開口部に面する内壁と、外部に面する外壁とで構成し、内、外壁の間に形成された空気層に空気を流通させるための導入孔および排出孔を設けた技術が開示されている。
また、特許文献2には、グリル庫の開口部を覆うグリル扉を備え、このグリル扉をガラスから成るガラス扉前板と、このグリル扉前板を保持する金属製の前板保持部材とで構成し、ガラス扉前板と前板保持部材との間に所定間隔の空気断熱層を設けた技術が開示されている。
特開2006-200831号公報 特開2009-213684号公報
一般的なグリル庫は、調理中の熱源温度を500℃以上とした放射熱を利用して食品を加熱するものであり、加熱室内の温度が200℃以上に上昇する。このため、内部空気に接して熱エネルギーが伝熱するドア部の表面温度は100℃以上の高温に達する。本体正面に配置するドア部は、調理時の使用者と対面する側に位置するため、安全性向上からドア部の温度低減が望まれる。
特許文献1の記載に技術においては、扉内部の空気層に対し、導入孔および排出孔を設けて自然対流により空気層を流動する構成であるが、空気の流動は外壁温度に起因するため、取っ手側の扉温度と流動性能がトレードオフの関係となる。すなわち、自然対流で空気層を流動させることは加熱庫から扉への熱を逃がすことであり、扉温度が高いことにより空気層の流動が促進される。扉温度がある程度下がると、空気層の流動は小さくなり、熱移動が小さくなる。これは、空気層の流動のみを利用した場合、扉の温度は十分に下がらず飽和することを意味するものである。
特許文献2に記載の技術においては、空気断熱層を設けることにより、グリル扉前板への熱を遮断するようにしているが、調理時の前板保持部材は150℃から200℃以上となり、10mmから20mm程度の厚さの空気断熱層ではグリル扉前板の温度を下げるのには不十分であった。空気断熱層のような低い熱伝導率を用いた場合、グリル扉前板の温度は、前板保持部材の温度から、熱伝導率に起因する温度勾配で決まり、グリル扉前板と前板保持部材の距離に比例してグリル扉前板の温度が下がる。加熱調理器では、設置スペースの制約等から、グリル扉前板と前板保持部材の距離を十分に確保することが難しい。このため、空気断熱層を形成するグリル扉前板と前板保持部材の距離は10mmから20mm程度となり、調理時において150℃から200℃以上になる前板保持部材からグリル扉前板へ伝わる熱を遮断して、グリル扉前板の温度を十分に下げるには至らなかった。
本発明の目的は、上記課題を解決し、加熱調理器に組み込まれるグリル庫において、加熱室内から伝わる熱を抑制し、ドア部における冷却効果を向上させた加熱調理器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の特徴とするところは、本体と、前記本体の上面であって被調理鍋を載置する鍋載置部と、前記鍋載置部の下方に配置されたグリル庫を備え、前記グリル庫は、加熱室と、前記加熱室の開口部を覆うと共に前記加熱室内に食品を出し入れするために前後に移動可能なドア部と、前記ドア部に連動して食品を前記加熱室に収納する食品載置部と、前記食品を加熱する加熱手段を備え、前記ドア部は内部に空間を有する箱体であって、前記箱体に形成された吸気用開口と、前記吸気用開口より上方に位置した排気用開口とを配し、前記加熱室の前記開口部の外方には前記ドア部と対向するフランジ部を構成しており、前記フランジ部と該フランジ部に対向する前記ドアとの間の隙間が前記ドアの上下方向に貫通する風路を構成し、該風路に前記排気用開口を設けたことにある。
本発明によれば、加熱調理器に組み込まれるグリル庫において、加熱室内から伝わる熱を抑制し、ドア部における冷却効果を向上させた加熱調理器を提供することができる。
本発明の実施例1に係る加熱調理器の斜視図である。 図1に示す加熱調理器の分解斜視図である。 図1に示すC−C線で切断した正面断面図である。 図1に示すA−A線で切断した側面断面図である。 図4のグリル庫の模式図である。 図5のグリル庫の上面視の断面図である。 図4のドア部の分解斜視図である。 図7におけるグリル庫の変形例1を示す図である。 本発明のドア冷却現象を示す簡略図である。 図5におけるグリル庫の変形例2を示す図である。 図9のグリル庫の上面視の断面図である。 図10におけるグリル庫の変形例3を示す図である。 図5におけるグリル庫の変形例4を示す図である。 図12のグリル庫の上面視の断面図である。 図1に示すB−B線で切断した側面断面図である。 本発明の実施例2に係るグリル庫5の側面断面の模式図である。 図16のグリル庫の上面視の断面図である。 本発明の実施例3に係るグリル庫5の側面断面の模式図である。 本発明の実施例4に係るグリル庫5の側面断面の模式図である。
以下、本発明の実施例について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の各実施例では、加熱調理器Z(図1参照)に相対したユーザの視線を基準として、図1等に示すように前後・上下・左右を定義する。尚、本発明の各実施例では、加熱調理器として、グリル庫を有するビルトインタイプのIHクッキングヒータ(Induction Heating)を例にとって説明するが、本発明はグリル庫を有する加熱調理器であれば、据え置きタイプのIHクッキングヒータ、或いはビルトインタイプや据え置きタイプのガスコンロにも容易に適用できる。
<加熱調理器の全体構成>
図1は本発明の実施例1に係る加熱調理器Zの斜視図、図2は図1の分解斜視図、図3は図1に示すC−C線で切断した正面断面図、図4は図1に示すA−A線で切断した側面断面図、図5は図4の模式図である。
実施例1の加熱調理器Zは、金属製である被調理鍋(図示せず)の鍋底で渦電流が発生し、この渦電流によるジュール熱が被調理鍋そのものを発熱する装置である。
図2において、前記の渦電流は、加熱コイル3に例えば20kHz〜40kHz程度の高周波電流を流して磁束が時間的に変化することで発生する。加熱調理器Zは、主に、本体1と、トッププレート2と、加熱コイル3と、基板ケース8と、グリル庫5を備えている。
本体1は、加熱調理器Zが設置される空間(所定の左右幅・前後幅・高さ)に対応した外郭を有する筐体であり、上方が開放された箱状(凹状)を呈している。この本体1には、左側にグリル庫5、右側に基板ケース8、及びこれらの上方に位置する加熱コイル3、表示部P1等が設置され、さらに上から蓋をするようにトッププレート2を設置している。本体1の前面左側のグリル庫5には、前後にスライドして開閉し、食品(図示せず)を設置するためのドア部6を設けている。なお、実施例1のドア部6の詳細については図7以降で説明する。
本体1の正面右側には、主にグリル庫5内の加熱具合を調整するための操作パネルP2と、主電源の入り切りを行う電源スイッチP3が設けられている。トッププレート2は、三つの加熱コイル3の設置位置に対応した三口の鍋載置部21と、鍋載置部21に載置された被調理鍋の火加減を調整するための操作部P0と、排気開口部H2とを有している。なお、排気開口部H2はトッププレート2の後方(右側・左側)に配置しており、その上方に排気カバー25を設けている。
基板ケース8は本体組立性を良好にする為に基板7やファン装置9など電気部品を収納したものである。基板ケース8の基板7の本体1背面側には、冷却用のファン装置9が設けられており、本体1背面に設けた吸気開口部H1から外気を吸い込み、基板7に向かって吹き出す構成となっている。
加熱コイル3は、トッププレート2の鍋載置部21下方に設置され、その中心付近に鍋底の温度を検出する温度センサ34を設置している。また、加熱コイル3は、ファン装置9から離れた下流側に配置しており、ファン装置9の吐出口95から吹き出る冷却風が基板ケース8内の基板7を冷却した後、ダクトD1を介して加熱コイル3を冷却するようになっている。このダクトD1は各加熱コイル3の下面に臨んでいる。すなわち、ファン装置9から吹き出された空気が三つの加熱コイル3に向けて分流するように、ダクトD1が基板ケース8に接続されている。これによって、左右と中央奥に設けられた加熱コイル3に対し、ファン装置9からの空気を下側から直接的に吹き付け、加熱コイル3を冷却する。
加熱コイル3は、基板7のインバータ回路(図示せず)の駆動によって高周波電流が流れる渦巻き状の電線であり、コイルベース31に載置されている。なお、実施例1では、平面視において右・左・中央奥に一つずつ加熱コイル3を設けるようにした。コイルベース31は、3つの支持部32(例えば、バネ)で支持され、この支持部32によって上向きの付勢力を与えている。これによって、加熱コイルはトッププレート2の下面に押し付けられ、被調理鍋と加熱コイル3との距離が一定に保たれる。
図3は、図1に示すC−C線で切断した正面断面図である。本体1内の配置は、正面から見て上側のトッププレート2近傍に加熱コイル3、左下にグリル庫5の加熱室50、右下に基板ケース8となっている。
基板ケース8は、電子部品71や高発熱素子72、ヒートシンク79が実装される基板7と、基板ケース8内の風路を介して空気を通流させるファン装置9と、を収容する樹脂製の容器であり、本体1内において加熱室50の右側に設置している。
基板ケース8には、3つの加熱コイル3に高周波電流を供給するインバータ(図示せず)や、加熱室50内の上下ヒータ51,52(加熱手段)を制御するリレー回路(図示せず)などが設けられる。基板ケース8はファン装置9の冷却風が流れる風路となるため、空気漏れが生じ難いように上下に組み合わせて構成される。上下に組み合わされる合わせ部8aは、外周の一部或いは全部を図のように一方をオーバーラップさせてもよいし、或いはフランジ形状にして接触面を広くさせて固定する構造としてもよい。なお、基板とコイルの冷却構成については後記する。
<グリル庫の構成>
図3及び図4に示すように、グリル庫5は、前面に食品(図示せず)を出し入れするための開口部を設けた箱型の加熱室50を備えている。加熱室50は、例えばアルミニウム合金製の板をプレス加工によりそれぞれ所定の形状に成形した複数の部材をビスねじ等やかしめることにより組み立てて構成される。
加熱室50では、食品を載置する調理パン58(食品載置部)を用いて加熱調理が行える。調理パン58は、深皿状であって、例えばアルミニウムなどの材料により上面視矩形状に形成され、表面にフッ素コート剤などがコーティングされている。調理パン58は、略四角形状を有する底板と、底板の外周縁部から上方に向けて起立する側板と、を有し凹状に構成している。
加熱室50内には、食品を加熱する熱源である例えばシーズヒーターなどの上ヒータ51と下ヒータ52を設置しており、食品を上下方向から両面を同時あるいは各々ON/OFF制御しながら加熱する。
調理パン58は網台54に載置しており、加熱室50において上ヒータ51と下ヒータ52の間に収納している。網台はドア部6と連動して前後方向に摺動する。また、実施例1では加熱室50の左右下側に設けたドアレール56により、ドア部6が前後方向に移動するようにしている。
また、図3に示すように、調理パン58は底板の外周縁部から上方に向けて起立した側板が、上ヒータ51近傍まで延びている。よって、食品は加熱室50より容積が小さい調理パン58内で、下ヒータ52による熱量が調理パン58の底面を介して伝わる一方、上ヒータ51からの放射熱が直接放射されるので効率よく伝熱できる。
ここで、調理パン58における食品の加熱調理では、上ヒータ51の放射熱量が、調理パン58の底面からの伝導熱量よりも大きい方が、調理パン58内の小さい容積に対し、温度がすばやく上昇する。実施例1に示す調理パン58による加熱調理では、調理中に発生した油煙や水蒸気が、調理パン58の外面と加熱室50の間に漏れ難いため、加熱室50に汚れが付着し難く、掃除の手間も少なくなる。さらに、ドア部6などの隙間から漏れ易い煙の心配も少なくなる。
また、調理時に食品の表面から飛散した水分や油分も調理パン58の内側に付着するため、調理パン58を洗浄するのみで後片付けを楽に行うことができる。ここで、加熱室50の上面側(上ヒータ51近傍の壁面)に付着した油分は、上ヒータ51の表面温度が高いため、焼き切ることができ、清潔性を保つことができる。
なお、上ヒータ51は、露出したシーズヒーターで無くとも構わないが、表面温度が高く、放射熱量が大きな熱源が最良である。
図4は、図1に示すA−A線で切断した側面断面図である。グリル庫5は、左側の加熱コイル3aの下方に配置される。グリル庫5は加熱室50内に食品を出し入れするドア部6と、食品を載せる調理パン58と、調理パン58を載置しドア部6に連動して食品を庫内に収納する網台54と、食品を加熱する上ヒータ51と下ヒータ52で構成される。
金属製の箱体で構成した加熱室50には、その前面側に前後方向にスライドさせて食品の出し入れを行う開閉可能なドア部6を設けている。また、ドア部6は加熱室50前面の開口部より幅と高さが大きくなっており、加熱室50の前面側には上下方向に延びたフランジ部50aが構成されており、ドア部6と面接触する構造となっている。なお、その接触面には例えばゴム状のパッキン65等を設けており、加熱室50内の気密性を高めてもよい。
加熱室50の内側には、主に放射熱を利用して加熱する電熱ヒータ(上ヒータ51、下ヒータ52)が食品の上下に所定距離を保持して挟み込むように配置している。加熱室50の後面側上方には加熱室50内の油煙や蒸気などを排出する排気ダクト59を設けており、トッププレート2の後方に設けた排気開口部H2から排気する構成(図2参照)となっている。排気開口部H2に連通する排気ダクト59内には、脱煙・脱臭処理を行う触媒55を設けている。
実施例1では排気ダクト59により加熱室50から自然対流で排気する構成であるが、排気ダクト59の経路途中に排気用のファンを設け、触媒40を介した空気を強制的に排気させる構成であってもよい。
<ドア部の構成>
加熱室50前面に設けるドア部6は、例えば透明ガラスで構成された前板60と、前板60を支持するドアベース61と、ドア部6をスライドさせて開閉するハンドル61aと、前板60やドアベース61を支持するフレーム62で構成されている。ドア部はグリル庫と着脱可能であり、使用後に取り外し容易に洗浄することができる。
実施例1では、前板60とフレーム62とドアベース61により内部に空間が形成される箱体としてのドア部6を構成しており、前板60とフレーム62の隙間に空気が流れる風路60aを設けている。
風路60aを有するドア部6の構成について、図5から図7を用いて説明する。なお、ドア部6と加熱室50との間隙における構成を明確に示すために、フレーム62とフランジ部50aを離して配置した図で記載している。図5は食品57を調理パン58上に載置した図4のグリル庫の模式図、図6は図5の上面視の断面図、図7は図4のドア部6の分解斜視図である。
図7のように、箱体の一部を構成するフレーム62は金属で構成され、熱伝導性の高い金属板の上下左右の端を折り曲げ、前側が開放し後側が閉塞した箱状に形成されたものであり、前後方向に所定の厚みを持った壁面を形成している。本実施例では、フレーム62の左右端を、端部から後側中央に向かって傾くよう斜めに曲げて、対向するフランジ部50aとドア部に隙間を設けた構成としている。
つまり、図6に示すように、この箱体の上面視は長方形の二隅を面取りした略六角形状をなる。この面取りした凹凸62cによって、フレーム62とフランジ部50aにドア部6の上下方向に貫通する略直角三角形状の隙間(風路)68を構成する。この隙間(風路)68の壁面となるフレーム62の上方(加熱室50側)には排気用開口62aを設けている。つまり、排気用開口62aの位置は直角三角形(隙間68)の斜辺にあたる。隙間68はドア部6の上下方向に連通する風路を形成し、この風路に排気用開口62aを連通させている。
前板60の上端はフレーム62で支持し、前板60の下端はドアベース61のリブ61dで支持される。そして、前板60とドアベース61が一体となってフレーム62の前面を覆う。
フレーム62の下方は切り欠いて凹んだ形状となっており、ドアベース61とフレーム62を合わせても、箱体の下面に開口(吸気用開口61b)が設けられる。本構成であれば、吸気用開口62bの開口面積を広く取り易い。また、前方向から見て吸気用開口62bがドアベース61によって隠れるので、デザイン性を向上することができる。
前板60とフレーム62の間隙はフレーム62の取付穴62dでドアベース61を支持することで内部に空間を確保する。ここで、前板60には耐熱性の高くデザイン性の良好な透明なガラス板など一般も用いられるが、実施例1の構成により前板60の温度を低くできれば、適用可能な材料の選択範囲が大幅に広がる。
排気用開口62aと吸気用開口61bは箱体となるドア部6にそれぞれ形成されている。排気用開口62aはフランジ部50aに対向する箱体の壁面に形成される。特に実施例1においては、排気用開口62aは箱体の左右両側に形成される。上下関係において、排気用開口62aは吸気用開口61bより高い位置にある。吸気用開口61bや排気用開口62aは開口面積が大きいほど、空気が流動し易く、その開口形状や開口孔の数などによる性能変化は本発明の許容範囲に含む。
(変形例1)
次に実施例1の変形例1について図8を用いて説明する。図8はドア部の変形例1を示す図である。図8に示す変形例1は、前板60の支持構造および吸気用開口61bの配置が図7と異なる。
図8では、金属板の上下左右を折り曲げて箱状に成型したフレーム62の上壁面に止め板67の突起(図示せず)を嵌め込む取付穴62eを設けている。止め板67は前板60の上端を支持するための部材であり、前板60の下端はドアベース61のリブ61dで支持する。前板60とフレーム62の間隙はフレーム62の取付穴62dでドアベース61を支持することで内部に空洞を確保する。また、この空洞に連通するようにドアベース61に吸気用開口61bを設けている。
図8では、吸気用開口61bをドアベース61のハンドル61aの下側に設けており、吸気用開口61bに向かう外気の流れにより、ハンドル61aをより効果的に冷却し易い構成となっている。また、吸気用開口61bをハンドル61aの付け根近傍に設ければ、通常の加熱調理器Zの使用において、吸気用開口61bは本体の上面視や正面視で視認できない位置となり、加熱調理器Zのデザインに影響を受けない配置が容易となる。
<ドア冷却の伝熱現象>
次にドア部6周りにおける空気の流れについて説明する。図9はドア冷却現象を示す簡略図である。図9の前方の直方体(箱体)が簡略して記載したドア部6、後方の壁がフランジ部50aを模擬している。本実施例では、ドア部6を閉めた状態において、ドア部6とフランジ部50aに隙間68が生じる構成となっている。
実施例1(図5参照)において、グリル庫5で加熱が開始されると、加熱室50の温度が上昇し、加熱室50の壁面と一体成型したフランジ部50aや、加熱室50の開口部を覆うドア部6のフレーム62も高温となる。上ヒータ51や下ヒータ52の表面温度は500℃以上であり、その熱放射や対流伝達により、加熱室50内の空気温度も200℃以上となる。
加熱室50の高温空気の伝熱により温度上昇するフランジ部50aやフレーム62は熱伝導性の高い金属製であるため、広く伝熱してフレーム62全体の温度を上昇させる。また、加熱室50の前側の開口部を塞ぐフレーム62は、加熱室50のフランジ部50aに面接触しており、その接触面から熱伝導による熱漏洩も生じ、フレーム62の上下左右の側面を高温にする。
対向するフランジ部50aとフレーム62が高温となると、その隙間68の空気が温められ、温度の高い空気は自然対流により上向きの流れを生じさせる。本実施例では、フランジ部50aとフレーム62の隙間68が上下方向に延びており、ドア部6上下の開放面(図示せず)に連通する風路を構成する。ドア部6下方の空気(外気)と隙間の空気とは温度差が大きく、この温度差に起因して隙間68に上昇気流が生じる。この上昇気流が生じる風路(隙間68)の壁面に排気用開口62aが配置されており、排気用開口62aの近傍を流れる上昇気流により、排気用開口62aを介して箱体(ドア部6)内の空気が誘引される。箱体(ドア部6)の下方には吸気用開口61bが設けられており、排気用開口62aで誘引される空気量が吸気用開口61bから供給される。つまり、隙間68の上昇気流によって、箱体内では吸気用開口61bから排気用開口62aに向かう流れが生じ、温度の低い外気を箱体(ドア部6)内に取り込むことで、箱体(ドア部6)内が冷却される。
なお、箱体(ドア部6)自体も、前後方向(フレーム62と前板60)に温度差が生じることで、緩やかに上昇気流が生じるため、より排気用開口62aでの誘引作用が効率よく発生できる。
ドア部6(箱体)内の上昇気流(自然対流)の発生源は、主に加熱室50からの熱漏洩によるフレーム62の温度上昇であるため、自然対流の強さを決める温度差が大きくなる。ここで、ドア部6内の自然対流の強さを決める温度差は風路60aの前後壁面であるフレーム62と前板60の温度差である。前板60の温度はフレーム62からの伝熱(熱放射など)影響で徐々に高くなるため、自然対流の強さが大きくなり難い。
一方、隙間68の自然対流の強さを決める温度差は高温となるフランジ部50aと外気の温度差である。したがって、隙間68で生じる流れが箱体(ドア部6)内の風路60aより強くなる。隙間68には、所謂煙突効果による上昇気流(空気流れ98)が発生する。隙間68の空気温度は、周辺の空気の温度より高温であるため、隙間68の周辺の空気は、隙間68に引き入れられ、上方向に向かう強い空気流れ98(上昇気流)となる。この隙間68で生じた強い空気流れ98(上昇気流)は、ドア部6の排気用開口62aに沿って流れるため、この流れによって排気用開口62aから風路60a内の空気を誘引して風路60a内にも強い空気流れ99(図5)を生じさせる。よって、排気用開口62aでの誘引作用により、吸気用開口61bから外気を効率よく風路60a内に引き込み、温度の低い空気により風路60a内の壁面を構成する前板60やドアベース61のハンドル61aも外気温度に近づけることができる。実施例1によれば、隙間68の自然対流を効率よく利用することで、ドア部6の前板60の温度を効果的に冷却することができる。
(変形例2)
次に変形例2について図10及び図11を用いて説明する。図10は図5におけるグリル庫の変形例2を示す図である。図11は図10の上面視の断面図である。図10において、図5と異なるところは、ドア部6において排気用開口62aを設けたフレーム62の左右側を矩形状に前板60側に凹ませて構成(図11の凹凸62c)したところにある。本変形例では、加熱室50のフランジ部50aと排気用開口62aを設けたフレーム62の間に隙間を構成することにより、ドア部6の冷却効果が得られるので、フランジ部50aと対向するフレーム62の左右端部を前方に凹ますことで、上下方向に風路を構成している。
また、図12に示すように、フランジ部50a側に凹凸62cを設けても同様の伝熱現象が生じ、ドア部6を効率よく冷却できることは言うまでもない。
(変形例3)
次の変形例3について図13及び図14を用いて説明する。図13は図5におけるグリル庫の変形例3を示す図である。図14は図13の上面視の断面図である。図13において、図5と異なるところは、ハンドル61aの位置を上方向に移動させ、吸気用開口61bの開口面積を広げた構成としたところにある。本変形例では、吸気用開口61bの通風抵抗が減少するため、排気用開口62aの誘引効果より風路60a内に空気を効率よく取り込み、前板60やドアベース61の温度を低減することができる。
また、ドア部6のフレーム62には、加熱室50の開口の外側に接触するパッキン65を設けている。図14に示すように、パッキン65の厚みにより、加熱室50のフランジ部50aと排気用開口62aを設けたフレーム62の間に隙間68が構成できる。本構成では、ドア部6のフレーム62や加熱室50のフランジ部50aが平坦且つ上下に幅広な風路を構成できるので、より効率よく強い上昇気流を発生でき、排気用開口62aから空気の誘引を促進しドア冷却することができる。
<基板とコイルの冷却構成>
次に基板とコイルの冷却構造について説明する。図15は、図1に示すB−B線で切断した側面断面図であり、主に右側の加熱コイル3と基板7とファン装置9の位置関係を示すものである。本体1の背面側にはそれぞれ、ファン装置9の駆動によって外部から空気を取り込むための吸気開口部H1を設けている。また、ファン装置9から本体1内に吹き出る空気は、トッププレート2の後方に設けた排気開口部H2から排出される。
ファン装置9の駆動によって外部から取り込まれた空気は、吐出口95を介して基板ケース8内に導かれる。基板ケース8には、基板台73を介して3枚の基板7が積層するように配置され、それぞれの基板7には、電子部品71、高発熱素子72、ヒートシンク79が実装されている。基板ケース8内に導かれた空気は、積層された基板7同士で形成された空間を分流し、電子部品71、高発熱素子72、ヒートシンク79を冷却後、合流して加熱コイル3を冷却する。さらに、入力電力のノイズを除去するフィルター基板70を冷却後、排気開口部H2から排気される。
排気開口部H2は、金属板に複数の小径孔を設けた排気カバー25で覆われており、トッププレート上でふきこぼれ等が生じた際に流れ込む液体(図示せず)が直に入り難くなっている。なお、排気カバー25は着脱可能であり、汚れた際に取り外して洗浄することができる。
また、本体1の後方の他に、例えば正面下側にも吸気開口部を設ければ、比較的低温の空気を本体1内に取り込み易くなる。さらに、左側に位置するグリル庫5の排気ダクト59から遠い背面側に吸気開口部H1を設けることで(図2参照)、吸気開口部H1を介して取り込む温度が高い空気を吸い込み難くなる。
実施例1に示すファン装置9は、吸気開口部H1を介して基板ケース8内に空気を取り込み、取り込んだ空気を加熱コイル3に向けて吹き出すことで電子部品71や加熱コイル3を冷却している。ファンの種類としては多翼ファンを用いている。実施例1では、多翼ファンを用いることにより、ファン装置9の駆動時、基板ケース8内の静圧を高くすることができ、冷却通路の下流側においても必要な冷却風を供給することができる。
(グリル調理の動作)
次にグリル調理の動作について図1から図7を用いて説明する。実施例1では、加熱室50の調理パン58に載置された食品57を加熱調理する場合について説明する。
ドア部6を前方に引いて開放させ、食品57を載置した調理パン58を加熱室50に入れた後、操作パネルP2で調理温度や時間を設定し、或いは予め設定された自動調理メニューを設定し、操作パネルP2の調理ボタンを押してグリル調理が開始される。調理の開始とともに、上ヒータ51或いは下ヒータ52に通電され、食品57が加熱される。
加熱中は加熱室50の壁面温度が上昇し、その熱気により加熱室のフランジ部50aやドア部6のフレーム62の温度も上昇する。この熱気はドア部6の周りに上向きの強い空気流れ98(上昇気流)を生じさせる。その空気流れ98はフレーム62の凹凸62cにより形成されたフランジ部50aとフレーム62との隙間(風路)68を流れる。フレーム62には空気流れ98の隙間に合わせて排気用開口62aを設けており、排気用開口62aの近傍に速い流れが生じる。このため、排気用開口62aの内側(風路60a)が負圧となり、空気流れ98により風路60a内の空気を隙間68側に誘引する流れを生じさせる。よって、排気用開口62aでの誘引作用により、ドアベース61に設けた吸気用開口61bから外気が吸い込まれ、風路60aを介して排気用開口62aに向かい空気が流れる。
一方、加熱調理時にフレーム62の温度も徐々に上昇するため、フレーム62と前板60の間隙(風路60a)にも温度差による自然対流が徐々に現れ、排気用開口62aから排気用開口62aへの空気流れ99を補助する。このフレーム62内外の両者の自然対流による空気流れ98,99が、風路60aに強い流れが生じさせ、前板60の温度上昇を低減することができる。
すなわち、加熱室50の使用により加熱室50と上記の上昇気流が関連して発生するため、加熱室50が高温で無ければ、前板60の温度は高くなり難く、加熱室50が高温であるほど強い空気流れ98,99により前板60の温度を下げることになる。
これらの現象は、加熱室50での加熱調理の終了および、終了後に関しても継続されるため、ドア部6を効率的に冷却することができる。
次に図16及び図17を用いて本発明の実施例2を説明する。図16は本発明の実施例2に係るグリル庫5の側面断面の模式図、図17は図16の上面視の断面図である。
図16において、トッププレート2の下方に配置した加熱コイル3、基板ケース8は実施例1と同様であるので、その説明を省略する。
実施例2において、実施例1と異なるところは、ドア部6の前後方向(フレーム62と前板60の間)に仕切板64を設けた点にある。なお、実施例2では、加熱室50内は受け皿に置いた網台54に直に食品57を載置して加熱調理する構成としているが、本発明は加熱室50内の構造に関係なく適用できるものであり、加熱室50内の構造に関係なく前板60の冷却効果を得る。
実施例2の仕切板64は、フレーム62との間において3mmから7mm程度の間隔を離して配置して遮熱層63とし、その遮熱層63で空気の流動が生じ難いよう略密閉した構造となっている。仕切板64は、金属、耐熱性のガラス等で構成されている。
仕切板64は、ドア部6の箱体内における空間を加熱室50側とハンドル61a側とに分割している。前板60と仕切板64との間には風路60aが形成され、風路60aの下方に吸気用開口61bが設けられ、風路60aの上方(吸気用開口61bより上方)に排気用開口62aが形成されている。吸気用開口61b及び排気用開口62aは、仕切板64とフレーム62とで構成される遮熱層63とは連通していない。すなわち、吸気用開口61b及び排気用開口62aは、ハンドル側の空間に形成されている。
実施例2においては、遮熱層63が設けられているので、加熱室50から前板60方向への伝熱量を低減することができる。前板60の温度が低減されると、温度差による自然対流が起こり難くなり、風路60aの風量が低下する。
しかし、実施例2では、フレーム62とフランジ部50aとの間に隙間68を設け、隙間を構成するフレーム62に排気用開口62aを設けており、隙間68内に発生する空気流れ98(上昇気流)により、風路60a内の空気が誘引され、風路60a内の空気流れ99を確保でき、加熱室50から前板60に伝わる熱量を低減することができる。
なお、本実施例では図13に示したようなパッキンを用いて隙間68を構成したが、実施例1に示したようなフレーム62に凹凸62cを設けた構成であっても同様の効果である。
実施例2では、前板60とフレーム62との間に仕切板64を配置して遮熱層63を設け、前板60方向への伝熱量を低減した場合であっても、上昇気流を発生させるためのフレーム62が加熱されるので、排気用開口62a近傍で生じる誘引作用に与える影響が小さく、風路60aの空気流れ99を阻害することなく、加熱室50から前板60に伝わる熱量を低減できる。よって、より効率よく前板60温度を抑えることができる。
なお、実施例2では遮熱層63を設けるようにしているが、遮熱層63に代えて断熱材を配置した場合でも同様の効果を得ることができる。
次に図18を用いて本発明の実施例3を説明する。図18は本発明の実施例3に係るグリル庫5の側面断面の模式図である。図18において、トッププレート2の下方に配置した加熱コイル3、基板ケース8は実施例1、2と同様であるので、その説明を省略する。
実施例3において、他の実施例と異なるところは、本体1の正面視において、ドア部6に加熱室50内を可視化するための窓部66を設けた点にある。なお、ドア部6の冷却方法については、実施例1及び2と同様であるので、その説明を省略する。
フレーム62は、熱伝導性の高い金属板で形成されており、加熱室50の開口を覆っているので、前板60を通して加熱室50内の調理中の様子を確認することができない。
そこで、実施例3ではフレーム62の一部を切欠き、この切欠いた部分に窓部66を設けるようにした。窓部66は一端をフレーム62の切り欠いた部分に取り付け、他端を仕切板64に取り付けている。すなわち、窓部66はフレーム62と仕切板64により挟んで設けられている。前板60、仕切板64、窓部66は、例えば耐熱性の透明ガラスなどの部材で構成することで、加熱室50内の調理中の様子を確認することできる。
ここで窓部66は視認する面積が小さいほど、加熱室50から前板60への熱放射の影響を緩和できるので、前板60の温度上昇を抑制できる。本実施例において、窓部66は調理の有無(上ヒータ51や下ヒータのON/OFF)や例えば発火などの異常時を判断するためのものであり、食品57の焼き色確認などを主な目的とするものではない。
実施例3では、窓部66はフレーム62と仕切板64により挟んで設けることで、遮熱層63の隙間を安定して確保でき、ドア部6の内側に前板60を冷却する伝熱現象を安定して構成できる。また、実施例1(図5)のような食品57を調理パン58に載置して加熱調理するグリル庫5においては、熱源である上ヒータ51や下ヒータから窓部66に向かって照射される放射エネルギーを遮る位置に調理パンを配置することにより、加熱室50から前板60への熱放射の影響を緩和できるので、前板60の温度上昇を抑制することができる。
実施例3では、窓部66をフレーム62と仕切板64の間に設けるようにしたが、仕切板64を設けず、前板60とフレーム62との間(箱体の空間内)に窓部を設けるようにしてもよい。
次に図19を用いて本発明の実施例4を説明する。図19は本発明の実施例4に係るグリル庫5の側面断面の模式図である。図19において、トッププレート2の下方に配置した加熱コイル3、基板ケース8は実施例1から3と同様であるので、その説明を省略する。
実施例4において、他の実施例と異なるところは、加熱室50より下方のフランジ部50aに通気口50bを設けた点にある。本実施例では図5(実施例1)の構成に通気口50bを設けている。なお、ドア部6の冷却方法については、実施例1から3と同様であるので、その説明を省略する。
実施例4の通気口50bは、加熱室50のフランジ部50aに設けており、通気口50bは本体1内の空間と連通している。また、通気口50bは一部あるいは全部がドア部6とフランジ部50aの隙間(風路)68に連通している。
実施例1に示したように、本体1内には加熱コイル3や基板7を冷却するためにファン装置9を設けている。ファン装置9を駆動した場合、本体内に吸気開口部H1から外気を吸い込み、昇圧した空気を吐き出すため、本体1内の圧力が上昇する。この昇圧した空気の循環により内部の部品を冷却し、本体1外郭の排気開口部H2から圧力の小さい外(常圧)に排気される流れが構成される。
ここで、本体1外郭に他の開口があれば、同様に外方に排気する流れを構成する。フランジ部50aは、隙間68を配した場合、本体外郭と同様に排気経路を構成するため、ファン装置9から吐き出した空気は、フランジ部50aの通気口50bを介して本体1側から隙間68に向かう流れ(排気流100)を構成する。
本構成であれば、隙間68に自然対流による上昇気流よりも強い流れとなるため、隙間68に設けたドア部6の排気用開口62aから、より積極的に空気を誘引し、ドア部6内の風路60aの風速を増加させ、前板60を効果的に冷却することができる。
以上説明した各実施例では、本体1の左側にグリル庫5、右側に操作パネルP2を配置した加熱調理器Zの例で説明したが、本発明はこの配置に限定されるものでは無い。例えば、グリル庫5を中央部に配置し、ドア部6のフレーム62の側面と、操作パネルP2、化粧パネルを対面させるようにしても良い。
また、本発明の各実施例では排気用開口62aをフレーム62の左右両側に設けるようにしているが、左右の何れか一方でも構わない。
本発明は、上述した実施例に限定するものではなく、様々な変形例が含まれる。上述した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定するものではない。
1…本体、2…トッププレート、3…加熱コイル、5…グリル庫、6…ドア部、7…基板、8…基板ケース、50…加熱室、50a…フランジ部、50b…通気口、51…上ヒータ、52…下ヒータ、53…受け皿、54…網台、p…食品、58…調理パン、59…排気ダクト、60…前板、60a…風路、61…ドアベース、61a…ハンドル、61b,62b…吸気用開口、61d…リブ、62…フレーム、62a…排気用開口、63…遮熱層、64…仕切板、65…パッキン、66…窓部、68…隙間(風路)、98…空気流れ(上昇気流)、99…空気流れ、100…排気流

Claims (9)

  1. 本体と、前記本体の上面であって被調理鍋を載置する鍋載置部と、前記鍋載置部の下方に配置されたグリル庫を備え、
    前記グリル庫は、加熱室と、前記加熱室の開口部を覆うと共に前記加熱室内に食品を出し入れするために前後に移動可能なドア部と、前記ドア部に連動して食品を前記加熱室に収納する食品載置部と、前記食品を加熱する加熱手段を備え、
    前記ドア部は内部に空間を有する箱体であって、前記箱体に形成された吸気用開口と、前記吸気用開口より上方に位置した排気用開口とを配し、
    前記加熱室の前記開口部の外方には前記ドア部と対向するフランジ部を備え、前記フランジ部と前記フランジ部に対向する前記ドア部との間の隙間が前記ドア部の上下方向に連通する風路を形成し、前記風路に前記排気用開口を連通させたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 請求項1において、
    前記風路は、前記フランジ部の凹凸により構成したことを特徴とする加熱調理器。
  3. 請求項1において、
    前記風路は、前記ドア部の凹凸により構成したことを特徴とする加熱調理器。
  4. 請求項1において、
    前記風路は、前記フランジ部と前記ドア部の間隙に設けたパッキンにより構成したことを特徴とする加熱調理器。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項において、
    前記ドア部の前面にハンドルを備え、前記ハンドルの下方に前記吸気用開口を形成したことを特徴とする加熱調理器。
  6. 請求項5項において、
    前記箱体内に、前記空間を前記加熱室側と前記ハンドル側とに分割する仕切板を備え、
    前記ハンドル側の空間に前記吸気用開口と前記排気用開口を設けたことを特徴とする加熱調理器。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項において、
    前記本体内にファン装置を備え、
    前記加熱室の下方の前記フランジ部に通気口を設け、前記通気口から前記風路に空気を供給することを特徴する加熱調理器。
  8. 請求項6において、
    前記箱体に前記加熱室内を観察する窓部を設けたことを特徴とする加熱調理器。
  9. 請求項8において、
    前記食品載置部は深皿状の調理パンであって、前記加熱手段から前記窓部に向かって照射される放射エネルギーを遮る位置に前記調理パンを配置したことを特徴とする加熱調理器。
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